JP2009252610A - 組電池および電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非水系二次電池と水溶液系二次電池との組合せによって構成される組電池であって、水溶液系二次電池の過放電による早期劣化を防止し得る手段を備えた組電池を提供すること。
【解決手段】本発明によって提供される複数の二次電池が直列に接続されてなる組電池10は、水溶液系二次電池14と非水系二次電池12との組合せによって構成されており、前記直列に接続された複数の二次電池のうちの水溶液系二次電池に対し、負性抵抗特性を有するダイオード16が該組電池の放電時に順方向接続となる向きで並列に接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、組電池および電源装置に関し、詳しくは、非水系二次電池と水溶液系二次電池を組み合わせて構築される組電池および電源装置に関する。
リチウムイオン電池、ニッケル水素電池その他の二次電池を単電池とし、該単電池を複数個直列に接続して構成される組電池は高出力が得られる電源として、ハイブリッドカー等の車両の搭載用電源、或いは、パソコンおよび携帯端末の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン電池を単電池として複数直列に接続した組電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく用いられるものとして期待されている。
組電池の一形態として、相互に特性の異なる二種類の電池(単電池)を組み合わせて構築されたものが知られている。異種の単電池(二次電池)を組み合わせて構築された組電池では、単一種類の二次電池のみで構築された組電池とは異なる特性を当該組電池に付与することができる。
例えば、特許文献1には、非水電解質を備える二次電池(以下「非水系二次電池」という。)であるリチウムイオン電池の他に、水溶性電解質を備える二次電池(以下「水溶液系二次電池」という。)として比較的低容量のニッケル水素電池を含む組電池が記載されている。かかる構成の組電池では、リチウムイオン電池よりも容量の小さいニッケル水素電池が含まれていることによって組電池全体の電池電圧から充電末期の検知が容易となり、そのことによってリチウムイオン電池の過充電を防止し得るという特性(効果)が得られている。また、特許文献2には、複数の非水系二次電池(例えばリチウムイオン電池)と、該二次電池とは異なる種類の少なくとも1個の電圧検知用の蓄電素子(例えば物理電池の一種である電気二重層キャパシタ)とから構成された組電池が記載されている。
特開平9−180768号公報 特開2007−220658号公報
上記特許文献1に記載されるような非水系二次電池と水溶液系二次電池との組合せによって構成された組電池は、上述のとおり、充電時における組電池全体の電圧から当該組電池の充電状態を容易に検出できる一方で、放電時においてはそれぞれの電池特性の相違により、水溶液系二次電池が過放電現象によって非水系二次電池よりも劣化が進行し易い。かかる過放電現象による水溶液系二次電池の劣化は、組電池全体の性能低下や短寿命化を招くため好ましくない。
本発明は、かかる組電池における従来の問題点を解決すべく創出されたものであり、その一つの目的は、非水系二次電池と水溶液系二次電池との組合せによって構成される組電池であって、水溶液系二次電池の過放電による早期劣化を防止し得る手段を備えた組電池を提供することである。また、他の一つの目的は、非水系二次電池と水溶液系二次電池との組合せによって構成される組電池(単電池の集合ユニット)を構成要素とする車両用その他の用途の電源装置であって、該組電池の水溶液系二次電池の過放電による早期劣化を防止し得る手段を備えた電源装置を提供することである。
上記目的を達成すべく本発明によって提供される組電池は、複数の二次電池が直列に接続されてなる組電池である。ここで開示される組電池を構成する上記複数の二次電池は、水溶液系二次電池と非水系二次電池との組合せによって構成される。そして、上記直列に接続された複数の二次電池のうちの水溶液系二次電池に対し、負性抵抗特性を有するダイオードが該組電池の放電時に順方向接続となる向きで並列に接続されていることを特徴とする。
かかる構成の組電池では、ダイオードが上記順方向接続で水溶液系二次電池に対して並列接続されていることにより、当該水溶液系二次電池の過放電を抑止することができる。すなわち、ここで開示される組電池では、上記並列接続するダイオードとして、順方向にかかる電圧が相対的に高い場合には電流が流れ難く、順方向にかかる電圧が相対的に低い場合には電流が流れ易くなるいわゆる負性抵抗があらわれる電圧領域のあるダイオードが用いられている。このことによって、組電池の放電時において満充電に近い状態、即ち比較的電圧(電位)が高い状態のときは、上記並列接続するダイオードには電流は流れ難く、通常の組電池のように直列接続された単電池群からの所定の放電が行われる。従って、ダイオードの並列接続によって通常の放電が妨げられない。一方、放電の継続等により組電池の電位が下がって終止電圧を下回るような放電(即ち過放電)が行われる状態では、かかる低電位によりダイオードに流れる電流量が増大し、結果として、当該ダイオードと並列に接続されている水溶液系二次電池の過放電を抑止することができる。
従って、上記構成の組電池によると、構成要素である水溶液系二次電池の過放電による劣化を防止し、組電池自体の高耐久性及び長寿命化を実現することができる。
ここで開示される組電池の好ましい一態様では、少なくとも一つの上記水溶液系二次電池と、上記非水系二次電池として複数のリチウム二次電池とを備えることを特徴とする。
リチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン電池)は他の単電池と比較して電気容量が大きく、組電池を構成する非水系二次電池(単電池)として好ましい。本構成の組電池では、かかるリチウム二次電池に加えて少なくとも一つの水溶液系二次電池を含む。このため、平坦な放電カーブ特性を有するリチウム二次電池主体の組電池であっても充放電時の組電池の状態(典型的には電池容量)を測定電圧値(又は測定電圧即ち電位の変動)から容易に検知することができる。そして、上述のとおり、ダイオードと並列に接続されている水溶液系二次電池の過放電を抑止することができる。このように、本発明によると、高耐久性及び長寿命のリチウム二次電池主体の組電池を提供することができる。
また、本発明は、複数の二次電池を含む電源装置を提供する。即ち、ここで開示される電源装置は、水溶液系二次電池と非水系二次電池との組合せによって構成される複数の二次電池が直列に接続されてなる組電池と、上記組電池に含まれる複数の二次電池のうちの水溶液系二次電池に対して該組電池の放電時に順方向接続となる向きで並列に接続された負性抵抗特性を有するダイオードと、を備える。
ここで開示される組電池では、上記水溶液系二次電池に対して順方向に並列接続された負性抵抗特性を有するダイオードを備えることによって、当該組電池に組み込まれている水溶液系二次電池の過放電を防止し得ることは上述のとおりであるが、同様の効果を上記構成の電源装置でも奏することができる。即ち、本構成の電源装置では、該電源装置に備えられる組電池とは別個に上記ダイオードが用意され、該電源装置を構成する組電池(典型的には交換可能に装備される。)の有する水溶液系二次電池に対して順方向に上記ダイオードが並列接続されるように構成されている。これにより、上述した本発明に係る組電池と同様の回路構成が形成され、電源装置に装備される上記ダイオードを構成要素として含まない組電池(ダイオードを必須構成要素としない組電池)の有する水溶液系二次電池の過放電、延いては該過放電に因る劣化を防止することができる。
上記構成の電源装置によると、該電源装置に含まれる組電池(電源本体)の耐久性向上及び長寿命化を実現することができる。従って、ここで開示される電源装置は、高耐久性等が要求される車両用の電源(バッテリー装置)として好適である。
ここで開示される電源装置として好ましい一態様では、電源装置に備えられる組電池が少なくとも一つの水溶液系二次電池と、非水系二次電池として複数のリチウム二次電池とを備えることを特徴とする。高耐久性及び長寿命のリチウム二次電池主体の組電池を構成要素とする電源装置は、車両搭載用高出力電源として好ましく用いることができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、ダイオードの種類や二次電池の組成)以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、組電池の構築手順、単電池を構成する電極体ユニットや電解質の構成、電池構築のための種々のプロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本明細書において「単電池」とは、組電池を構成するために相互に直列接続され得る個々の電池(蓄電素子)を指す用語である。特に限定しない限り種々の組成の非水系二次電池、水溶液系二次電池を包含する。なお、本明細書において電池とは、リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、鉛蓄電池等のいわゆる化学電池の他、電気二重層キャパシタのように種々の化学電池(例えばリチウムイオン電池)と同様の産業分野で同様に使用され得る蓄電素子(物理電池)を包含する。
ここで開示される組電池は、直列に接続された複数の二次電池のうちの水溶液系二次電池に対し、負性抵抗特性を有するダイオードが組電池の放電時に順方向接続となる向きで並列に接続されていることによって特徴付けられる組電池であり、組電池を構成する二次電池の種類、組電池に含まれる単電池の数、等によって限定されない。
ここで開示される組電池を構成する非水系二次電池、即ち非水電解質を備える二次電池の典型例としてリチウムイオン電池等のリチウム二次電池が挙げられる。特にリチウムイオン電池は、高エネルギー密度で高出力が実現できる二次電池であるため、高性能な組電池、特に車両搭載用組電池(電池モジュール)を構築するうえで好ましい電池である。
本発明の組電池を構成する単電池として用いられるリチウムイオン電池の構成材料には特に制限はなく、例えば、正極材料(正極活物質)としては従来からよく用いられているLiMn、LiCoO、LiNiO等が使用できる。非水電解液としては、適当な電解質(例えばLiPF等のリチウム塩)を適当量含む非水系溶媒、例えばジエチルカーボネートとエチレンカーボネートとの混合溶媒を好ましく使用することができる。
本発明の組電池では、負性抵抗特性のダイオードと並列接続された水溶液系二次電池を含むことにより、充放電時の組電池の状態(典型的には電池容量)を測定電圧値(又は測定電圧即ち電位の変動)から容易に検知することができる。従って、平坦な放電カーブ特性を有するリチウム二次電池を構成単電池として好ましく使用することができる。例えば、LiFePO、LiMnPO等のオリビン構造を有する化合物を正極活物質(オリビン系正極材料)とするリチウムイオン電池は、非常に平坦な放電カーブ特性(電圧挙動)を示すリチウムイオン電池であり、本発明の組電池を構成する非水系二次電池(単電池)として特に好適である。オリビン系正極材料の好適例としてLiFe1−xPOで示される化合物(ここでMはMn,Cr,Co,Cu,Ni,V,Mo,Ti,Zn,Al,Ga,Mg,B及びNbのうちから選択される少なくとも1種であり、xは0≦x≦0.5を満足する実数である。)が挙げられる。
また、リチウムイオン電池の負極材料(負極活物質)としてはグラファイトカーボン、アモルファスカーボン等の炭素系材料、リチウム含有遷移金属酸化物や遷移金属窒化物等が使用できる。組電池全体の高電圧化を実現するべく、黒鉛(グラファイト)等の炭素系材料が好ましい。本発明による効果を享受し易い平坦な放電カーブ特性(電位平坦性)のリチウムイオン電池を構成するのに適する炭素系材料として、黒鉛構造の層間距離dが比較的小さく且つ該d値から算出される格子定数C(=2d)結晶子サイズLcが比較的大きい天然黒鉛系材料やメソカーボンマイクロビーズ等の人造黒鉛系材料が特に好ましい。例えば、顕微鏡法等に基づく平均粒子径が10〜30μm(例えば20μm)程度である黒鉛化度0.9以上の天然黒鉛材料(例えばC=0.67nm、Lc=27nm)が好ましい。
ここで開示される組電池を構築するために上記のような非水系二次電池とともに使用される水溶液系二次電池は特に限定されず、従来使用されている種々のタイプの水溶液系二次電池を使用することができる。典型例として、ニッケル−水素電池、ニッケル−カドミウム電池、鉛蓄電池、ニッケル−亜鉛電池が挙げられる。ニッケル−水素二次電池が特に好ましい。なお、ニッケル−水素電池等の水溶液系二次電池を使用する場合には、組み合わせる非水系二次電池(典型的にはリチウム二次電池)の容量よりも小さい容量のものを使用することが好ましい。例えば、1個又は2,3個の比較的容量の小さい水溶液系二次電池と、複数(例えば5〜30個)の平坦な放電カーブ特性(電圧挙動)を示すリチウムイオン電池等とを組み合わせて組電池を構築することにより、当該組電池の使用中(充放電時)における状態(典型的には容量)を組電池自体の電圧値(又は測定電圧即ち電位の変動)から容易に検知することができる。加えて、組み込んだ水溶液系二次電池(例えば組み込んだ非水系二次電池(例えばリチウムイオン電池)よりも容量の小さいニッケル−水素電池)が放電時に過放電により劣化することを上記ダイオードの使用によって防止し、長期に亘って信頼性の高い組電池を提供することができる。
ここで開示される組電池を構築するために用いられるダイオードとして、量子トンネル効果によって順方向に電圧を加えるほど電流量が逆に少なくなるいわゆる負性抵抗を示す電圧領域を有するダイオードを用いることができる。この種のダイオードとして不純物を高濃度でドープしたpn接合を有するダイオード、即ち「トンネルダイオード(エサキダイオードともいう)」が挙げられる。本発明の実施に適する他のダイオードとしてはラムダダイオード、ガンダイオード、インパットダイオード等が挙げられる。
図1に模式的に示すように、ここで開示される組電池10は、複数の二次電池12,14が直列に接続されてなる組電池10であって、当該組電池10を構成する単電池12,14のうちの少なくとも一つが水溶液系二次電池(例えばニッケル−水素電池)14であって、他の単電池が非水系二次電池(例えばリチウムイオン電池)12であり、且つ、該水溶液系二次電池14に対して並列に負性抵抗特性を有するダイオード(例えばトンネルダイオード)16が図示されるように該組電池10の放電時に順方向接続となる向きで接続されておればよく、その他の構成や組電池の組み付け方法等は従来の組電池と同じでよく特に制限はない。例えば、組電池を構成する単電池の形態や単電池の数量は従来の組電池と同様でよい。例えば、組電池の主構成要素たる非水系二次電池としてリチウムイオン電池を採用する場合、当該リチウムイオン電池(単電池)の一形態として、所定の電池構成材料(正極負極それぞれの活物質、正極負極それぞれの集電体、セパレータ、電解質等)を具備する電極体と、該電極体を収容する容器とを備える密閉型のリチウムイオン電池が挙げられる。
また、本発明によると、組電池内にダイオードを直接装備することに代えて、組電池を電源として所定の回路に接続した際、図1に示す組電池10の内部構成と同様の回路構成の電源装置(電源回路)が提供される。
例えば、図2に模式的に示すように、複数の二次電池12,14を含む電源装置(電源回路)40であって、少なくとも一つの水溶液系二次電池(例えばニッケル−水素電池)14と、一つ又は複数(例えば5〜30個)の非水系二次電池(例えばリチウムイオン電池)12との組合せによって構成される組電池20と、該組電池20に含まれる二次電池12,14のうちの水溶液系二次電池14に対して該組電池20の放電時に順方向接続となる向きで並列に接続された負性抵抗特性を有するダイオード(例えばトンネルダイオード)16を有する制御部30とを備える電源装置(電源回路)40が提供される。例えば上記ダイオード16を有する制御部30を予め車両に設けておき、別途用意した脱着自在の組電池20を所定の位置に装着した際、制御部30のダイオード16と該組電池20の水溶液系二次電池14とが並列接続され得るように構成された電源装置40が提供される(例えば車両の電源用電源装置)。なお、このような構成の電源装置40を構成するための制御部30には、図示した上記ダイオード16の他に、組電池20と直接的に接続される又は接続されない種々の電子部品(キャパシタ、トランジスタ等の素子)や付加回路(補助電源等)を含み得るが、これらの要素は本発明を特徴付けるものではないため詳細な説明は省略する。
以下の実施例によって、本発明を更に詳しく説明するが、本発明の構成をかかる実施例として挙げたものに限定することを意図したものではない。
<組電池の作製>
組電池に組み込む非水系二次電池としてリチウムイオン電池を作製した。即ち、正極活物質であるLiFePOと、導電助材であるアセチレンブラック(AB)と、結着材であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)を、質量比でLiFePO/AB/PVDF=85/5/10となるように分散溶媒であるNMP(N−メチル−2−ピロリドン)に添加し、よく混合することによって正極活物質層形成用ペーストを調製した。得られた正極活物質層形成用ペーストを、長さ500mm、幅52mm、厚さ15μmのアルミニウム箔上に塗布し、ロールプレスによる処理を行って、該アルミニウム箔上に正極活物質層を形成して成る正極集電体シートを作製した。
一方、負極活物質である天然黒鉛系炭素材料(グラファイト)と、結着材であるスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)と、増粘材であるカルボキシメチルセルロース(CMC)を、質量比でグラファイト/SBR/CMC=95/2.5/2.5となるように分散溶媒である水に添加し、よく混合することによって負極活物質層形成用ペーストを調製した。得られた負極活物質層形成用ペーストを、長さ550mm、幅54mm、厚さ10μmの銅箔上に塗布し、ロールプレスによる処理を行って、該銅箔上に負極活物質層を形成して成る負極集電体シートを作製した。なお、正極の理論容量と負極の理論容量との比率が1(正極):1.5(負極)となるように上記ペーストの塗布量を調節した。
こうして得られた正極集電体シート及び負極集電体シートを、長さ600mm、幅60mm、厚さ25μmのポリプロピレン/ポリエチレン複合体多孔質膜であるセパレータシート(2枚)とともに捲回し(20周巻き)、リチウムイオン電池用の円筒形状捲回電極体を作製した。
作製した捲回電極体に正負極それぞれのリード端子を溶接し、捲回電極体に対応する形状のアルミニウム製の箱形容器(内容積:約16mL)に収容した。容器には適当量の電解液(質量比1:1:1であるエチレンカーボネート、エチルメチルカーボネートおよびジメチルカーボネートの混合溶媒にリチウム塩として濃度1MとなるLiPFを溶解した非水電解液)を注入し、封止した。これにより、組電池の単電池として使用する捲回型電極体を備える密閉型リチウムイオン電池を作製した。
また、組電池に組み込む水溶液系二次電池として市販のニッケル−水素電池(公称電圧1.2V、公称容量750mAh)を用意した。
また、組電池に組み込むダイオードとして市販のトンネルダイオードを用意した。
而して、上記リチウムイオン電池10個と、上記ニッケル−水素電池1個とを直列に接続し、さらに該ニッケル−水素電池と上記ダイオードを並列に接続することによって、本実施例に係る組電池を作製した。
また、比較例1として、上記ニッケル−水素電池とダイオードを含まず、上記リチウムイオン電池10個のみの直列接続により組電池を作製した。
さらに比較例2として、上記リチウムイオン電池10個とニッケル−水素電池1個とを実施例と同様に直列接続し、但し上記ダイオードの並列接続は行わないで組電池を作製した。
実施例、比較例1及び比較例2の組電池それぞれの充放電特性を調べた。具体的には、各組電池について、25℃の温度条件下、定電流定電圧によって正極理論容量から予測した電池容量(Ah)の5分の1の電流値で各充電上限電圧まで充電を行った。即ち、定電圧充電時の最終電流値が初期の電流値の10分の1になる点まで充電を行った。上記充電後、実施例、比較例1及び比較例2の各組電池の放電特性を評価するため、正極理論容量から予測した電池容量(Ah)の5分の1の電流値で3Vまで放電し、各組電池の容量値(放電容量)を調べた。
また、耐久試験(加速劣化試験)として、所定の保存試験(即ち60℃の恒温槽内で2Cでの充放電を繰り返すサイクル試験)を行った。具体的には、各組電池を2Cの定電流で上限電圧まで充電し、次いで2Cの定電流で3Vまで放電した。このサイクルを100回繰り返した。なお、ここで「C」は放電時間率を表す。従って、電流密度2Cとは、電池容量(Ah)に相当する電気量を0.5時間で供給し得る電流密度(A)を意味する。
そして、上記耐久試験後の実施例、比較例1及び比較例2の各組電池の充放電特性を評価するため、正極理論容量から予測した電池容量(Ah)の5分の1の電流値で3Vまで放電し、各組電池の容量値(放電容量)を調べた。図1は耐久試験後の実施例に係る組電池の放電カーブを示すグラフである。縦軸は電圧(V)を示し、横軸は放電容量(mAh)を示す。また、図2のグラフには、耐久試験後の比較例1に係る組電池の放電カーブ(1の矢印で示すカーブ)、1回充電後(即ち耐久試験前)の比較例2に係る組電池の放電カーブ(2の矢印で示すカーブ)、ならびに、耐久試験後の比較例2に係る組電池の放電カーブ(3の矢印で示すカーブ)を示している。
図1及び図2のグラフから明らかなように、比較例1の組電池は、耐久試験後も充分な放電特性を有するが、平坦な放電カーブ特性を有するリチウムイオン電池のみで構成されているため、放電時の組電池の状態(容量)を測定電圧値から検知することが困難である。他方、比較例2の組電池は、リチウムイオン電池の他にニッケル−水素電池が組み込まれているため、終止電圧に近い状態(放電容量)を測定電圧値から検知することができる。しかしながら、当該組み込んだニッケル−水素電池の過放電による劣化が避けられず、結果、図2中の3の矢印で示したカーブから明らかなように耐久試験後の比較例2の組電池は著しく劣化が進行していた。
これらに対して、本実施例の組電池は、リチウムイオン電池の他にニッケル−水素電池が組み込まれているため、終止電圧に近い状態(放電容量)を測定電圧値から容易に検知することができる。更に、本実施例の組電池は、ニッケル−水素電池にトンネルダイオードが順方向に並列接続されているため(図1参照)、ニッケル−水素電池の劣化が防止され、図1の示すように、耐久試験後も充分な充放電特性を維持することができる。
上記実施例から明らかなように、本発明によると、負性抵抗特性を有するダイオードと並列に接続されている水溶液系二次電池の過放電を抑止し、高耐久性及び長寿命の非水系二次電池(典型的にはリチウム二次電池)主体の組電池であって充放電時の組電池の状態(典型的には容量)を測定電圧値(又は測定電圧即ち電位の変動)から容易に検知することができる組電池を提供することができる。
従って、本発明の組電池(或いは電源装置)は、特に自動車等の車両に搭載されるモーター(電動機)用電源として好適である。従って、図5に示すように、本発明によって上記のように説明した構成の組電池10(或いは電源装置)を備える車両1(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)を提供することができる。
以上、本発明を好適な実施形態及び実施例により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
本発明の組電池の構成を模式的に示す説明図である。 本発明の電源装置の構成を模式的に示す説明図である。 実施例1の組電池の放電カーブを示すグラフである。 比較例1,2の組電池の放電カーブを示すグラフである。 本発明の組電池を備えた車両(自動車)を模式的に示す側面図である。
符号の説明
1 車両
10,20 組電池
12 非水系二次電池(リチウムイオン電池)
14 水溶液系二次電池(ニッケル−水素電池)
16 トンネルダイオード
30 制御部
40 電源装置

Claims (5)

  1. 複数の二次電池が直列に接続されてなる組電池であって、
    前記複数の二次電池は、水溶液系二次電池と非水系二次電池との組合せによって構成されており、
    前記直列に接続された複数の二次電池のうちの水溶液系二次電池に対し、負性抵抗特性を有するダイオードが該組電池の放電時に順方向接続となる向きで並列に接続されている、組電池。
  2. 少なくとも一つの前記水溶液系二次電池と、前記非水系二次電池として複数のリチウム二次電池とを備える、請求項1に記載の組電池。
  3. 複数の二次電池を含む電源装置であって、
    水溶液系二次電池と非水系二次電池との組合せによって構成される複数の二次電池が直列に接続されてなる組電池と、
    前記組電池に含まれる前記複数の二次電池のうちの水溶液系二次電池に対して該組電池の放電時に順方向接続となる向きで並列に接続された負性抵抗特性を有するダイオードと、
    を備える、電源装置。
  4. 前記組電池は、少なくとも一つの前記水溶液系二次電池と、前記非水系二次電池として複数のリチウム二次電池とを備える、請求項3に記載の電源装置。
  5. 請求項1若しくは2に記載の組電池または請求項3若しくは4に記載の電源装置を備える車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106230044A (zh) * 2016-07-28 2016-12-14 广州市仟顺电子设备有限公司 可为开路电池提供放电回路的蓄电池组结构及其实现方法

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