JP2009252104A - 監視装置、電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】演算装置の動作状態を監視する監視装置において、監視必要時間を短縮すること、及び監視必要時間を短縮可能な監視装置を備えた電子制御装置の提供。
【解決手段】監視装置20では、制御マイコン11から回答信号が入力される毎に、その回答信号が交互に入力されるチェッカ30A,Bが、回答信号中の回答番号と、先に制御マイコン11に供給された対応番号の正答番号とを比較する。これと共に、比較結果を反映した宿題番号を、次番号として生成し、番号選択部23を経てシリアル通信部21に供給する。そして、シリアル通信部21が、制御マイコン11から回答信号を取得すると、番号選択部23から供給された宿題番号(次番号)を含む宿題信号制御マイコン11に出力し、その次番号に対応する演算を制御マイコン11に実行させ、さらに、回答信号を取得することで、上述したサイクルを繰り返し実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、演算装置の動作状態を監視する監視装置、及びその監視装置を備えた電子制御装置に関する。
従来より、アクチュエータを制御するマイクロコンピュータ(以下、マイコンと称す)と、マイコンの動作状態を監視する監視装置とを備え、フェールセーフが必要な装置に適用された電子制御装置が知られている。
このうち、マイコンは、アクチュエータ制御のためのアクチュエータ制御処理や、マイコン自身の動作状態を監視するための監視演算処理等の各種処理を、規定時間毎に(即ち、規定時間間隔で)起動して実行するようにされている。そして、監視演算処理では、監視装置で生成され、演算内容と予め対応付けられた宿題番号が監視装置から取得されると、その取得した宿題番号に対応する演算を実行する演算実行手順と、演算実行手順で実行した演算結果(以下、回答とする)を監視装置に出力する回答出力手順とを実行するようになされている。
一方、監視装置は、マイコンからの回答を取得する回答取得部と、前回出力した宿題番号により求められるべき正解を導出する正答生成部と、回答取得部で取得した回答が、正答生成部で導出された正解と一致するか否かを判定する比較部とを備えている。さらに、比較部での比較の結果、回答と正解とが一致すれば、宿題番号を更新(一つ増加)して、回答と正解とが不一致であれば、回答に対応する宿題番号を維持するように、新しい宿題番号(以下、今宿題番号と称す)を生成する宿題番号生成部と、宿題番号生成部で生成された今宿題番号をマイコンに出力する出力部とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、図14は、従来の電子制御装置において、監視演算処理を実行中のマイコンと、監視装置との動作状態を示した遷移図である。
図14に示すように、特許文献1に記載の電子制御装置におけるマイコンは、監視装置から今宿題番号(図中、宿題#1)を取得(即ち、監視装置が今宿題番号を出力、つまり、通信を実行)すると、今宿題番号(宿題#1)に対応する演算を実行して回答(図中、回答#1)を生成し(即ち、演算実行手順を実行)、その回答(回答#1)を監視装置に出力する(即ち、通信を実行)。
すると、監視装置は、マイコンから取得した回答(回答#1)が、正答であるか誤答であるかを判定し、判定の結果、正答であれば、前回出力した宿題番号(宿題#1)を更新して新たな宿題番号(図中、宿題#2、即ち、前回とは異なる宿題番号)を出力し、判定の結果、誤答であれば、前回出力した宿題番号(宿題#1)を更新すること無く(即ち、前回と同じ宿題番号を再度)出力することを繰り返している。
特開2004−259137号公報
つまり、従来の電子制御装置では、マイコンが宿題番号を取得する過程(番号取得過程)、マイコンが宿題番号に対応する演算を実行する過程(演算実行過程)、監視装置が演算結果(即ち、回答)を取得する過程(回答取得過程)、監視装置が回答を判定して、判定結果を反映した宿題番号を生成する過程(回答判定過程)を一つのサイクルとして、マイコンの動作状態の監視がなされる。そして、1サイクルに要する時間に、監視装置が出力する宿題番号の数(即ち、マイコンに演算を実行させる回数)を乗じた時間が、マイコンの動作状態を監視するために要する時間(以下、監視必要時間と称す)となる。
ところで、特許文献1に記載の電子制御装置のように、フェールセーフが必要な装置(例えば、プリクラッシュセーフティシステムにおけるシートベルト巻取装置)に適用された場合、一般的に、高い信頼性が求められており、この種の電子制御装置では、マイコンの異常を検出すると、直ちに、アクチュエータの駆動を停止することや、マイコンを再起動することがなされている。
そして、電子制御装置(ひいては、フェールセーフが必要な装置)において、信頼性をより向上させるためには、マイコンに異常が生じたことを早期に検出する必要があり、マイコンが、監視演算処理の実行を開始してから、監視演算処理を終了するまで(即ち、異常が生じていることを検出するまで)に要する時間(即ち、監視必要時間)を短縮することが求められている。しかし、従来の監視装置では、十分とは言い難く、監視必要時間をより短縮することが求められている。
そこで、本発明は、演算装置の動作状態を監視する監視装置において、監視必要時間を短縮すること、及び監視必要時間を短縮可能な監視装置を備えた電子制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明は、特定の処理の実行期間中に、演算内容が予め対応付けられた宿題番号を外部から取得すると、その取得した宿題番号に対応する演算を実行する演算実行手順と、その演算実行手順での演算結果を回答として外部に出力する回答出力手順とを実行する演算装置との間で、宿題番号及び回答それぞれを送受信することで、演算装置の動作状態を監視する監視装置である。
その本発明の監視装置では、宿題番号決定手段に備えられた一対の番号生成部が、宿題番号を出力し、その出力した宿題番号に対する演算装置からの回答を取得すると、その回答の正否に応じて、次に出力する宿題番号を決定し、さらに、通信手段が、当該監視装置の起動時及び演算装置からの回答の取得時に、一対の番号生成部から出力される宿題番号を、交互に演算装置に供給すると共に、演算装置から取得した回答を、宿題番号決定手段に供給する。
つまり、本発明の監視装置では、一対の番号生成部が出力する2系統の宿題番号を交互に演算装置(例えば、マイクロコンピュータ、以下、マイコンとも称す)に供給して、マイコンが宿題番号に対応する演算を実行する。このため、1系統のみの宿題番号に対してマイコンからの演算結果を反映させた後、その反映された宿題番号をマイコンに供給する従来の監視装置と異なり、マイコンにおいて、動作状態の監視処理が起動された後は、宿題番号に応じた演算が絶え間なく実行される。
したがって、本発明の監視装置によれば、マイコンでの一回当たりの演算量を増加することなく、マイコンに異常が生じていることを検出するまでに要する時間(即ち、監視必要時間)を短縮(半減)することができる。
特に、本発明の監視装置によれば、マイコンの構成、及びマイコンにて実行する処理が従来のままで良い(即ち、マイコンの構成、及び処理を変更する必要がない)ため、コストの増加を抑制しつつ、上述した効果を得ることができる。
また、本発明における番号生成部は、請求項2に記載のように、回答判定手段が、回答が入力される毎に、その回答が正答であるか誤答であるかを判定し、番号更新手段が、その判定の結果、回答が正答であれば、保持手段に保持されている宿題番号を、先に出力したものとは異なったものへと変更し、回答が誤答であれば、保持手段に保持されている宿題番号を、先に出力されたものと同じものとすると共に、保持手段に保持されている宿題番号を、次に出力する宿題番号とするように構成されていても良い。
このように構成された本発明の監視装置では、マイコンからの回答がノイズ等の外乱によって一度だけ誤答であると判定されたとしても、その回答に対応する宿題番号(以下、誤答番号とする)を更新すること無く維持するため、その誤答番号はマイコンに再出力されることになる。
このため、本発明の監視装置によれば、誤答番号に対応する演算をマイコンに再度実行させることができる。
なお、本発明における番号生成部それぞれは、請求項3に記載のように、保持手段、回答判定手段、番号更新手段を1つずつ備えるように構成されていても良い。このように番号生成部が構成されている場合、本発明における宿題番号決定手段は、入力切替手段が、通信手段から供給される回答を、その回答に対応する宿題番号の系統の回答判定手段(即ち、二つの回答判定手段に交互)に入力するように構成されている必要がある。
また、本発明における番号生成部それぞれは、請求項4に記載のように、保持手段を1つずつ備えた上で、それぞれ1つの回答判定手段及び番号更新手段を共有するように構成されていても良い。このように番号生成部が構成されている場合、本発明における宿題番号決定手段は、対象切替手段が、番号更新手段によって宿題番号が制御される保持手段を対象保持手段として、回答判定手段で判定が実行される毎に、二つの保持手段を交互に設定するように構成されている必要がある。
さらに、本発明の監視装置は、請求項5に記載のように、異常判定手段が、通信手段にて、演算装置に宿題番号を供給してから基準時間が経過した点で、演算装置からの回答を未取得である場合、もしくは、回答判定手段での判定の結果、規定数連続して回答が誤答である場合、演算装置に異常が生じているものと判定するように構成されていることが望ましい。
このように構成された監視装置によれば、マイコンにて異常が生じているか否かを判定することができ、特に、規定回数連続して回答が誤答である場合に、マイコンに異常が生じているものと判定するようにすれば、マイコンと監視装置との間の通信中にノイズ等の外乱によって一度だけ回答に誤りが生じたことで、マイコンの動作状態が異常であると判定されることを防止できる。
さらに、例えば、判定の結果、マイコンにて異常が生じている場合に、マイコンの動作をリセットするように構成すれば、マイコンを再起動することで、発生中の異常を解消できる(可能性がある)。
また、例えば、マイコンがアクチュエータ(例えば、シートベルトを巻き取るためのモータ)の制御を実行するものであれば、判定の結果、マイコンにて異常が生じている場合に、アクチュエータの動作を禁止するようにしても良い。この場合、マイコンで異常が生じたことにより、利用者に危険が及ぶことを防止できる。
なお、本発明は、請求項6に記載のように、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の監視装置と、演算装置とを備えた電子制御装置としてなされたものでも良い。
このような電子制御装置であっても、請求項1に記載の監視装置と同様の効果を得ることができる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第一実施形態]
〈プリクラッシュセーフティシステム〉
ここで、図1は、本発明が適用されたシートベルト制御装置を備えたプリクラッシュセーフティシステムの概略構成を示すブロック図である。なお、以下では、プリクラッシュセーフティシステムが搭載された車両を自車両と称す。
このプリクラッシュセーフティシステム1は、進行路上に存在する障害物と自車両との衝突の可能性(以下、衝突可能性とする)が高い場合には、自車両の制動力を増加したり、シートベルトの拘束力を強化するものである。
これを実現するために、プリクラッシュセーフティシステム1は、自車両の進行路上を監視する前方監視装置5と、自車両のブレーキ機構を制御するブレーキ制御装置7と、自車両に備えられた各シートベルトを巻き取るためのモータ9と、前方監視装置5からの出力に従って、衝突可能性が設定閾値以上である否かを判定する共に、その判定結果に従ってブレーキ制御装置7を制御するプリクラッシュ制御装置(いわゆる、電子制御装置(ECU)以下、プリクラッシュECUとも称す)6と、モータ9を流れる電流値を検出する電流検出部8と、プリクラッシュECU6にて、衝突可能性が設定閾値以上であるものと判定されると、シートベルトの拘束力を強化するようにモータ9それぞれを制御するシートベルト制御装置(以下、シートベルトECUとも称す)10とを備えている。
このうち、前方監視装置5は、レーダ波を送受信することで、先行車両等の物標を検出し、その物標と自車両との位置、及び速度を含む物標情報を取得するミリ波レーダ装置等を中心に構成され、取得した物標情報をプリクラッシュECU6に出力するようにされている。なお、前方監視装置5は、自車両の進行方向を撮影するように配置され、撮影画像に基づいて物標情報を取得する車載カメラや、レーザ光を送受信することで、先行車両等の物標を検出し、物標情報を取得するレーザレーダ装置を中心に構成されていても良いし、これら(即ち、ミリ波レーダ、車載カメラ、及びレーザレーダ装置)を、組み合わせて構成されていても良い。
また、モータ9は、自車両に搭載されたシートベルト毎に設けられており、シートベルトECU10からの指令に従って、それぞれのシートベルトを巻き取るように駆動するものである。
さらに、電流検出部8は、モータ9それぞれに備えられており、検出した電流値をシートベルトECU10に入力するように構成されている。なお、以下では、電流検出部8で検出した電流値を検出電流値とも称す。
また、プリクラッシュECU6は、少なくともCPU、ROM、RAM、及びこれらを接続するバスからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されたものである。そして、プリクラッシュECU6では、前方監視装置5から取得した物標情報に従って、衝突可能性を算出し、その算出した衝突可能性を自車両内に報知すると共に、その算出された衝突可能性が、設定閾値の一つとして予め規定された第一閾値以上であるか否かを判定して、判定の結果、衝突可能性が第一閾値以上であれば、ブレーキ制御装置7を動作させて、自車両の制動力を増加させる処理を実行する。これに加えて、プリクラッシュECU6では、衝突可能性が、第一閾値よりも値が大きく、かつ設定閾値の一つとして予め規定された第二閾値(ただし、第二閾値>第一閾値)以上であるか否かを判定し、その判定結果を示す衝突判定信号をシートベルト制御装置10に出力する判定結果出力処理を実行するようにされている。
〈シートベルト制御装置について〉
次に、シートベルト制御装置について説明する。
ここで、図2は、シートベルト制御装置の概略構成を示したブロック図である。
図2に示すように、シートベルト制御装置10は、処理プログラムに従って各種処理を実行するマイクロコンピュータ(以下、制御マイコンとも称す)11と、制御マイコン11に対して宿題信号を供給すると共に、制御マイコン11が宿題信号及び処理プログラムに従って生成した回答信号を取得し、その回答信号に基づいて、制御マイコン11の動作状態を監視する監視装置20とを少なくともを備えている。
なお、制御マイコン11と、監視装置20とは、制御マイコン11から監視装置20に対して出力される回答信号専用のシリアルバス(以下、回答バスとも称す)、及び監視装置20から制御マイコン11に対して出力される宿題信号専用のシリアルバス(以下、供給バスとも称す)によって接続されている。
そして、詳しくは後述するが、監視装置20は、起動時に、予め設定されている宿題信号を制御マイコン11に出力し、さらに、制御マイコン11から回答信号を取得すると、互いに独立したチェッカが生成し、かつ制御マイコン11に対して先に供給したものとは異なる宿題信号を制御マイコン11に出力するものである。
ここで、図8(A)は、監視装置20から制御マイコン11に供給される宿題信号について示した説明図であり、図8(B)は、制御マイコン11から監視装置20に出力される回答信号について示した説明図である。
図8(A)に示すように、監視装置20から制御マイコン11に供給される宿題信号は、制御マイコン11が宿題信号自体を識別するためのヘッダ部と、CPU14にて実行させる演算内容を示した宿題番号とを備えている。なお、ヘッダ部には、制御マイコン11からの回答信号を取得したか否かを表す宿題更新情報(いわゆる通信が成功したか否かを表すアクノリッジ)と、その宿題番号を生成したチェッカを識別するためのチェッカ番号とが少なくとも含まれている。
なお、宿題番号とは、監視装置20が制御マイコン11の動作状態を監視する際に、制御マイコン11に実行させるべき演算内容を表した番号(文字列)であり、本実施形態では、1から予め規定された規定数(例えば、10)までの連続する自然数とする。
また、図8(B)に示すように、制御マイコン11から監視装置20に出力される回答信号は、監視装置20が回答信号自体を識別するためのヘッダ部と、宿題番号に対応する演算を制御マイコン11にて実行した結果(即ち、演算結果)である回答番号とを備えている。なお、ヘッダ部には、監視装置20からの宿題信号を取得したか否かを表す回答更新情報(いわゆる通信が成功したか否かを表すアクノリッジ)と、回答を演算した宿題番号を生成したチェッカを識別するためのチェッカ番号とが少なくとも含まれている。
〈制御マイコンについて〉
ここで図2へと戻り、制御マイコンについて説明する。
図2に示すように、制御マイコン11は、電源が切断されても記憶を保持する必要のあるデータやプログラムを記憶するROM12と、処理途中で一時的に生じたデータを格納するRAM13と、ROM12やRAM13に記憶された処理プログラムを実行するCPU14と、これらを接続するバスとを少なくとも備えた周知のものである。
そして、ROM12には、プリクラッシュECU6等の自車両に搭載された他の電子制御装置(即ち、シートベルトECU10以外のECU)と情報を送受信する情報取得処理や、モータ9を流れる電流値が予め規定された目標値となるように、常時出力されるモータ制御信号のパルス幅を制御するモータ制御処理をCPU14が実行するための処理プログラムが格納されている。
なお、モータ制御信号とは、モータ9への通電経路に設けられ、モータ9への通電、遮断を行うスイッチング部(図示せず)を制御するための信号であり、ハイレベルであればスイッチング部をオン(モータ9を駆動)し、ローレベルであればスイッチング部をオフ(モータ9の駆動を停止)するものである。
さらに、ROM12には、当該シートベルトECU10の動作状態を監視装置20に監視させるための動作監視演算処理をCPU14が実行するための処理プログラムが格納されている。
ところで、CPU14は、ROM12やRAM13からの処理プログラムを読み出して解読する制御部16と、制御部16で解読した処理プログラムに従って各種演算を行う演算部15とを備えている。
そのCPU14は、予め規定された単位時間間隔で、モータ制御処理や動作監視演算処理を起動して、単位時間の間だけ、それらの起動された処理を実行するようになされている。
ここで、図3は、CPU14が実行するモータ制御処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図3に示すように、モータ制御処理は、起動されると、モータ制御信号のデューティー比(即ち、ハイレベルである期間とローレベルである期間との比、以下、駆動デューティとも称す)を予め規定された初期値(以下、初期デューティとも称す)に設定する(S110)。
続くS120では、プリクラッシュECU6からの衝突判定信号が、衝突可能性が第二閾値以上であることを表しているか否かを判定し、判定の結果、衝突可能性が第二閾値未満であれば(S120:NO)、ローレベルに維持したモータ制御信号を生成し(S130)、その後、S120へと戻る。即ち、S120での判定の結果、衝突可能性が低ければ、モータ9の駆動を停止(もしくは、モータ9の駆動を停止したままと)する。
一方、判定の結果、衝突可能性が第二閾値以上であれば(S120:YES)、設定された駆動デューティとなるようにモータ制御信号を生成する(S140)。即ち、S120での判定の結果、衝突可能性が高ければ、モータ9を駆動する。
さらに、S150では、電流検出部8からの検出電流値を、予め規定された目標値と比較し、比較の結果、検出電流値が目標値よりも小さければ、駆動デューティを増加(即ち、ハイレベルである期間を増加)して(S160)、その後、S120へと戻る。また、比較の結果、検出電流値が目標値よりも大きければ、駆動デューティを低減(即ち、ハイレベルである期間を短縮)して(S170)、その後、S120へと戻る。なお、判定の結果、検出電流が目標値と一致すれば(ここでは、検出電流が、目標値を中心に予め規定された規定範囲内であることを含む)、駆動デューティを維持したまま、S120へと戻る。
つまり、モータ制御処理では、電流検出部8での検出結果(即ち、モータ9で発生するトルク)が予め規定された目標値となるように、モータ制御信号のデューティ比(即ち、パルス幅)を制御する、いわゆるPWM制御がなされる。ただし、シートベルトECU10が出力するモータ制御信号のパルス幅は、モータ9の駆動が開始されるまで(即ち、電流検出回路での検出結果がフィードバックされるまで)は、初期デューティである。
ここで、図4は、動作監視演算処理の処理手順を示したフローチャートである。
この動作監視演算処理は、起動されると、監視装置20から宿題信号が入力されたか否かを判定し、判定の結果、宿題信号が入力されていなければ(S210:NO)、宿題信号が入力されるまで待機し、宿題信号が入力されると、その入力された宿題信号中の宿題番号に対応する演算を実行し、その演算結果を回答番号とした回答信号を生成する(S220、以下、このS220で行われる処理を回答演算とも称す)。さらに、その生成した回答信号を監視装置20へと出力し(S230、以下、このS230で行われる処理を回答出力とも称す)、その後、S210へと戻る。
つまり、動作監視演算処理が実行されている期間のCPU14は、監視装置20から宿題信号が供給されると、その宿題信号中の宿題番号に対応する演算を実行して回答信号を生成し、その生成した回答信号を監視装置20に出力することを繰り返している。
以上説明したように、制御マイコン11は、CPU14が、情報取得処理やモータ制御処理、動作監視演算処理等の複数の処理それぞれを単位時間周期で、起動、終了を繰り返し(即ち、切り替え)ながら実行する。特に、モータ制御処理では、電流検出部8での検出結果が目標値となるように、モータ制御信号のデューティ比(即ち、パルス幅)を制御し、監視演算処理では、監視装置20からの宿題信号に従って回答演算を実行し、その回答演算の結果を含む回答信号を監視装置20に出力する。
〈監視装置について〉
ここで、図2へと戻り、本発明の主要部を構成する監視装置について説明する。
図2に示すように、監視装置20は、制御マイコン11からの回答信号に含まれる回答番号が正答であるか誤答であるかを判定すると共に、制御マイコン11に対して次に供給する宿題番号(以下、次番号とも称す)を、それぞれが独立して生成する第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bと、第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bそれぞれで生成された宿題番号うち、一方のチェッカで生成された宿題番号を選択して宿題信号を生成する番号選択部23とを備えている。さらに、監視装置20は、番号選択部23で生成した宿題信号を制御マイコン11に供給すると共に、制御マイコン11からの回答信号を取得するシリアル通信部21と、シリアル通信部21で取得された回答信号を、その回答信号中の回答番号に対応する宿題番号(以下、対応番号とも称す)を生成したチェッカ30A,B(以下、回答信号が入力されるチェッカを入力チェッカと称す)に入力する回答信号振分部22とを備えている。そして、監視装置20は、第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bでの判定結果に従って、制御マイコン11にて異常が生じているか否かを判定し、判定の結果、制御マイコン11にて異常が生じていれば、モータ9の駆動を禁止するための駆動停止信号を制御マイコン11に出力する異常判定部24と、異常判定部24での判定の結果、制御マイコン11にて異常が生じている場合、制御マイコン11をリセットする(即ち、再起動させる)ためのリセット信号を制御マイコン11に出力するリセット信号生成部50とを備えている。
監視装置20を構成する各部のうち、番号選択部23は、第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bにて生成された宿題番号のうち、制御マイコン11に対して前回出力した宿題番号を生成したチェッカとは異なるチェッカから供給される宿題番号を選択して、その選択した宿題番号を含む宿題信号を生成してシリアル通信部21に出力するように構成されている。
つまり、本実施形態の監視装置20における番号選択部23は、シリアル通信部21から宿題信号を出力する毎に、第一チェッカ30Aで生成された宿題番号と、第二チェッカ30Bで生成された宿題番号とを、交互に選択するスイッチ(いわゆるトグル機構)である。したがって、番号選択部23は、第一チェッカ30Aであることを示す情報と、第二チェッカ30Bであることを示す情報とを、宿題信号を生成する毎に、交互にチェッカ番号として設定する。
また、シリアル通信部21は、制御マイコン11との間で、シリアル通信を実行するためのものである。このため、シリアル通信部21は、番号選択部23からの宿題信号(即ち、パラレル信号)をシリアル信号へと変換する第一信号変換部(図示せず)と、第一信号変換部で変換したシリアル信号を制御マイコン11へと出力し、制御マイコン11からの回答信号を取得する送受信部(図示せず)と、制御マイコン11から取得した回答信号(即ち、シリアル信号)をパラレル信号に変換する第二信号変換部(図示せず)とを備えている。なお、シリアル通信部21は、当該監視装置20が起動された時点、及び回答バスを介して制御マイコン11から回答信号を取得した時点で、番号選択部23から供給されている宿題信号を、供給バスを介して制御マイコン11に出力するように構成されている。
さらに、回答信号振分部22は、シリアル通信部21から入力される回答信号中のチェッカ番号に従って、入力チェッカを決定して、その入力チェッカへと回答信号を出力するように構成されている。すなわち、回答信号振分部22は、シリアル通信部21からの回答信号が入力される毎に、その回答信号の入力先として、第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bとを交互に切り替えるスイッチ(いわゆるトグル機構)である。
〈チェッカ部の構成〉
次に、第一チェッカ30A、及び第二チェッカ30B(以下、第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bをまとめてチェッカ部30と称す)の構成について説明する。
なお、第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bは、同一な構成であるため、第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bそれぞれを構成する各部をまとめて説明し、以下、必要に応じて、第一チェッカ30Aを構成する各部に符号Aを付し、第二チェッカ30Bを構成する各部に符号Bを付す。
ここで、図5は、本実施形態のチェッカ部の概略構成を示したブロック図である。
これらのチェッカ部30は、回答信号振分部22からの回答番号が入力される毎に、その回答番号が正答であるか誤答であるかを判定し、判定結果を反映した次番号を生成して番号選択部23に供給するものである。ただし、本実施形態では、第一チェッカ30Aが奇数番号である宿題番号を、第二チェッカ30Bが偶数番号である宿題番号を生成するように構成されている。
これを実現するため、チェッカ部30は、宿題番号を表すカウント値を保持すると共に、回答番号が正答であるか誤答であるかを表す正誤信号に応じてカウント値を更新する宿題番号カウンタ34と、宿題番号カウンタ34に保持されている宿題番号(カウント値)を取得し、その宿題番号を演算することで得られるべき正解(以下、正答番号とも称す)を生成する正答番号生成部36とを備えている。
さらに、チェッカ部30は、後述する遅延更新信号に応じて、宿題番号カウンタ34に保持されている宿題番号(カウント値)を次番号として番号選択部23へと供給する宿題番号生成部35と、回答信号振分部22から入力される回答信号から回答番号を抽出すると共に、回答信号中の回答更新情報に従って、回答信号が入力されたか否かを表す回答更新信号を生成する回答信号解析部31とを備えている。
なお、回答更新信号は、回答信号中の回答更新情報が、先に出力した宿題信号を取得したことを表している場合、予め規定された特定時間(ただし、極めて短い時間)だけ、信号レベルがハイレベルへと切り替わるものである。即ち、回答更新信号は、各チェッカ部30に有効な回答信号(即ち、チェッカ番号に異常が生じていない回答信号)が入力される毎に、1クロックだけ立ち上がるものであり、この1クロックが立ち上がることにより、チェッカ部30を構成する各部の動作を許可するものである。
また、遅延更新信号は、宿題番号カウンタ34に保持されているカウント値に正誤信号が反映されるまでに要する時間だけ、回答更新信号を遅延させたものである。従って、宿題番号生成部35は、遅延更新信号によって動作が許可されると、今回入力された回答信号を反映した次番号に、制御マイコン11から先に出力された回答信号を取得したことを表す宿題更新情報を付して番号選択部23に供給する。
また、チェッカ部30は、回答信号解析部31からの回答更新信号によって動作が許可されると、回答信号解析部31からの回答番号が、正答番号生成部36からの正答番号と一致するか否か(即ち、回答番号が正答であるか誤答であるか)を判定し、その判定結果を正誤信号として生成する正誤判定部33を備えている。ただし、正誤信号は、回答番号が正答である場合、予め規定された期間(ただし、極めて短い時間)だけ、信号レベルが切り替わるものである。
さらに、チェッカ部30は、回答更新信号によって動作が許可されたとしても(即ち、1クロックだけ立ち上がっても)、正誤信号が回答番号の誤答を示している場合に、カウント値を一つ増加する誤答回数カウンタ37を備えている。その誤答回数カウンタ37は、カウント値が、予め規定された規定数(例えば、3回)以上連続して増加した場合、アクティブ(本実施形態では、ハイレベル)である信号(以下、誤答回数信号と称す)を異常判定部24に出力するように構成されている。
また、チェッカ部30は、回答信号解析部31からの回答更新信号に従って、チェッカ部30それぞれに回答信号が未入力である時間(以下、未更新期間と称す)を計測し、未更新期間が予め規定された規定期間(例えば、30秒間)以上であるか否かを判定する回答更新計測タイマ32を備えている。その回答更新計測タイマ32は、判定の結果、未更新期間が規定期間以上となると、アクティブ(本実施形態では、ハイレベル)である信号(以下、時間経過信号と称す)を異常判定部24に出力する。
ただし、誤答回数カウンタ37及び回答更新計測タイマ32は、リセット信号生成部50からアクティブ(本実施形態では、ハイレベル)であるリセット信号(即ち、制御マイコン11をリセット可能な信号)が入力されると、カウント値や未更新期間を初期化する(例えば、0とする)ように構成されている。
なお、宿題番号カウンタ34は、正誤信号が回答番号の正答を示している場合にのみ、保持中のカウント値を、予め規定された規定数(本実施形態では、2とする)だけインクリメントするものであり、正誤信号が回答番号の誤答を示している場合には、保持中の宿題番号を維持するように構成されている。
つまり、チェッカ部30は、回答番号が正答であれば、新たな宿題番号を次番号とし、回答番号が誤答であれば、対応番号を再度次番号として番号選択部23に出力する。
ここで図2へと戻り、異常判定部24は、第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bそれぞれからの誤答回数信号と時間経過信号とのうち、少なくとも一つの信号がアクティブ(即ち、ハイレベル)であるか否かを判定するように構成されている。その異常判定部24は、判定の結果、少なくとも一つ(即ち、第一チェッカ30A及び第二チェッカ30Bそれぞれからの誤答回数信号と時間経過信号との計4つの信号のうち一つ)の信号がアクティブであれば、制御マイコン11に異常が生じているものとして、駆動停止信号をアクティブへと切り替える。なお、アクティブである駆動停止信号が入力された制御マイコン11は、動作状態の異常が解消されるまで、モータ9の駆動を禁止する。
また、リセット信号生成部50は、異常判定部24からアクティブである駆動停止信号が入力された場合や、シートベルト制御ECU10が起動された場合に、アクティブ(本実施形態では、ハイレベル)であるリセット信号を、制御マイコン11や、誤答回数カウンタ37A,37B、回答更新計測タイマ32A,32Bに出力するように構成されている。ただし、リセット信号生成部50は、駆動停止信号が、予め規定された特定数(例えば、10)以上、アクティブ(即ち、ローレベルからハイレベル)へと切り替わると、制御マイコン11で発生する異常が深刻なもの(例えば、制御マイコン11が故障しているもの)として、リセット信号を常時アクティブとするように構成されている。
つまり、監視装置20では、制御マイコン11から回答信号が入力される毎に、回答信号振分部22が、対応番号を生成したチェッカを入力チェッカとするように、第一チェッカ30Aと第二チェッカ30Bとに交互に回答信号を振り分ける。
そして、回答信号振分部22にて振り分けられた回答信号が入力されたチェッカ30A,Bそれぞれでは、入力された回答信号中の回答番号と、先に制御マイコン11に供給されていた対応番号についての正答番号とを比較する。これと共に、入力チェッカ30A,Bでは、比較結果を反映した宿題番号を、次番号として番号選択部23に供給する。
その番号選択部23では、制御マイコン11から回答信号が入力される毎に、制御マイコン11に対して前回出力した宿題番号を供給したチェッカとは異なるチェッカから供給された次番号を制御マイコン11に出力するように、第一チェッカ30Aと第二チェッカ30Bとを交互に選択して、その選択されたチェッカから供給された次番号を含む宿題信号を、シリアル通信部21へと出力する。これにより、制御マイコン11から監視装置20に、次に回答信号が入力された際に、今回回答信号が入力されたチェッカから供給された次番号が制御マイコン11に出力される。
なお、本実施形態の監視装置20では、シリアル通信部21が、制御マイコン11から回答信号を取得すると、番号選択部23から供給された宿題信号を制御マイコン11に出力し、その次番号に対応する演算を制御マイコン11に実行させ、さらに、回答信号を取得することで、上述したサイクルを繰り返し実行している。
〈動作例〉
次に、本実施形態において、制御マイコンが動作監視演算処理を実行した時の監視装置、及び制御マイコンの動作例について説明する。
ここで、図6は、制御マイコンが動作監視演算処理を実行した時の本実施形態における監視装置の動作状況、及び制御マイコンの動作状況を示した遷移図であり、図7は、図6に示した監視装置及び制御マイコンの動作状況を概略的に示した遷移図である。
この図6に示した例では、制御マイコン11にて動作監視演算処理(即ち、監視装置20)が起動された時点で、第一チェッカ30Aの宿題番号カウンタ34Aは、カウント値(1、括弧内の数字は、カウント値そのものを表す)を保持しており、第二チェッカ30Bの宿題番号カウンタ34Bは、カウント値(2)を保持している。
そして、制御マイコン11にて動作監視演算処理が起動されると、監視装置20では、第一チェッカ30Aが、宿題番号カウンタ34Aに保持しているカウント値(1)を次番号(図中、宿題#1)として番号選択部23に出力し、さらに、シリアル通信部21が、次番号(宿題#1)を含む宿題信号を制御マイコン11に供給する(図中、動作順序1)。この時、第二チェッカ30Bでは、宿題番号カウンタ34Bに保持しているカウント値(2)を次番号として番号選択部23に出力する。なお、本実施形態において、以下では、宿題信号を宿題番号のみで示し、回答信号を回答番号のみで示す。
すると、宿題番号(宿題#1)を取得した制御マイコン11は、その宿題番号(図中、宿題#1)に対応する演算を実行し、その演算結果である回答番号(図中、回答#1)を生成し(図中、動作順序2)、回答番号(回答#1)を監視装置20に出力する(図中、動作順序3)。
そして、監視装置20は、制御マイコン11からの回答番号(回答#1)を取得すると、シリアル通信部21が、次番号(宿題#2)を制御マイコン11に供給すると共に、回答信号振分部22が、制御マイコン11からの回答番号(回答#1)を第一チェッカ30Aに入力させる(図中、動作順序3)。
すると、監視装置20では、第一チェッカ30Aが、回答番号(回答#1)の正否を判定し、判定の結果、回答番号(回答#1)が正答であるため、宿題番号カウンタ34Aに保持されているカウント値を規定量だけ増加させる(即ち、1から3に変更する)と共に、その変更されたカウント値(3)を次番号(図中、宿題#3)として番号選択部23に供給する。この時、制御マイコン11では、監視装置20から供給された宿題番号(宿題#2)に対応する演算を実行して、その演算結果である回答番号(図中、回答#X)を生成する(図中、動作順序4)。
そして、制御マイコン11は、動作順序4で生成した回答番号(回答#X)を監視装置20に出力する。この回答番号(回答#X)を取得した監視装置20では、シリアル通信部21が、次番号(宿題#3)を制御マイコン11に供給すると共に、回答信号振分部22が、制御マイコン11からの回答番号(回答#X)を第二チェッカ30Bに入力させる(図中、動作順序5)。
さらに、監視装置20では、回答番号(回答#X)が入力された第二チェッカ30Bが、回答番号(回答#X)の正否を判定し、判定の結果、回答番号(回答#X)が誤答であるため、宿題番号カウンタ34Bに保持されているカウント値(2)を維持すると共に、その維持されたカウント値(2)を次番号(宿題#2)として番号選択部23に供給する。この時、制御マイコン11では、監視装置20から供給された宿題番号(宿題#3)に対応する演算を実行して、その演算結果である回答番号(図中、回答#3)を生成する(図中、動作順序6)。
以下、制御マイコン11にて、動作監視演算処理が終了、もしくは規定数(図中、2m(mは、任意の自然数)、本実施形態では、2m=10)の宿題番号に対する演算が終了するまで、上述したサイクルを繰り返す。
つまり、制御マイコン11が動作監視演算処理を実行した場合、本実施形態の監視装置20では、図7に示すように、制御マイコン11からの回答番号(図中、回答#1,X,3,2,…)を取得すると、第一チェッカ30Aから出力される宿題番号(図中、宿題1,3,5,…)と、第二チェッカ30Bから出力される宿題番号(図中、宿題2,2,…)とを、交互に制御マイコン11に出力する。
このため、動作監視演算処理を実行中の制御マイコン11は、回答番号(回答#1,X,3,2…)の出力と略同時に宿題番号(宿題#1,2,3,4,5)を取得し、監視装置20との通信手順以外の期間には、その取得した宿題番号(宿題#1,2,3,4,5…)に対応する演算を絶え間なく実行する。
[第一実施形態の効果]
したがって、本実施形態の監視装置20によれば、制御マイコン11での一回当たりの演算量を増加することなく、制御マイコン11の動作状態を監視するために要する時間(即ち、監視必要時間)を短縮(半減)することができる。
特に、本実施形態の監視装置20によれば、制御マイコン11の構成、及び動作監視演算処理を従来のものから変更する必要がないため、コストの増加を抑制しつつ、上述した効果を得ることができる。
また、仮に、監視必要時間が、従来の監視装置を用いて制御マイコン11の動作状態を監視する場合の時間で十分であれば、本発明の監視装置20を用いることで、処理能力(演算速度)が低いマイクロコンピュータをシートベルトECUに用いることができ、シートベルトECU10のコストを低下させることができる。
[第二実施形態]
本実施形態におけるシートベルト制御装置と、第一実施形態におけるシートベルト制御装置10とでは、宿題信号及び回答信号の構造、並びに、監視装置の一部の構成が異なるのみである。
このため、第一実施形態と同様の構成には、同一符号を付して説明を省略し、第一実施形態とは異なる構成を中心に説明する
なお、本実施形態において、監視装置80(図9参照)から制御マイコン11へと供給される宿題信号は、図13(A)に示すように、宿題更新情報と、宿題番号とを少なくとも含むものである。また、制御マイコン11から監視装置80(図9参照)へと出力される回答信号は、図13(B)に示すように、回答更新情報と、回答番号とを少なくとも含むものである。
〈監視装置について〉
ここで、図9は、本実施形態における監視装置の概略構成を示したブロック図である。
図9に示すように、監視装置80は、制御マイコン11からの回答番号が正答であるか誤答であるかを判定(以下、正誤判定とも称す)し、制御マイコン11に対して次に供給する宿題番号(即ち、次番号)を生成することに加えて、正誤判定の結果に従って、誤答回数信号、及び時間経過信号を生成すると共に、回答信号に従って、遅延更新信号を生成する回答チェッカ60と、回答チェッカ60で生成した宿題番号を含む宿題信号を制御マイコン11に供給すると共に、制御マイコン11からの回答信号を取得するシリアル通信部81とを備えている。さらに、監視装置80は、回答チェッカ60での判定結果に従って、制御マイコン11にて異常が生じているか否かを判定し、判定の結果、制御マイコン11にて異常が生じている場合、制御マイコン11が制御するモータ9の駆動を停止するための駆動停止信号を制御マイコン11に出力する異常判定部82と、異常判定部82での判定の結果、制御マイコン11にて異常が生じている場合、制御マイコン11をリセットする(即ち、再起動させる)リセット信号を生成して、制御マイコン11に出力するリセット信号生成部50とを備えている。
このうち、シリアル通信部81は、制御マイコン11との間で、シリアル通信を実行するためのものである。そのシリアル通信部81は、回答チェッカ60からの遅延更新信号が入力されると、その時点で回答チェッカ60から供給されている宿題番号を含む宿題信号(即ち、シリアル信号)を生成する第一信号変換部(図示せず)と、第一信号変換部で生成した宿題信号を制御マイコン11へと出力し、制御マイコン11で生成された回答信号を取得する送受信部と、送受信部で取得した回答信号(即ち、シリアル信号)をパラレル信号に変換する第二信号変換部(図示せず)とを備えている。さらに、シリアル通信部81は、当該監視装置80の起動時、及び回答バスを介して制御マイコン11から回答信号の取得時に、供給バスを介して宿題信号を制御マイコン11に供給するように構成されている。
また、異常判定部82は、回答チェッカ60からの誤答回数信号、及び時間経過信号のうち、少なくとも一つの信号がアクティブであるか否かを判定する。そして、異常判定部82は、判定の結果、少なくとも一つの信号がアクティブであれば、制御マイコン11に異常が生じているものとして、駆動停止信号をアクティブへと切り替える。
〈回答チェッカについて〉
ここで、図10は、回答チェッカの概略構成を示したブロック図である。
図10に示すように、回答チェッカ60は、宿題番号を表すカウント値を保持すると共に、回答番号が正答であるか誤答であるかを表す正誤信号に応じてカウント値を更新する宿題番号カウンタ64と、宿題番号カウンタ64に保持されている宿題番号(カウント値)を取得し、正誤信号及び後述する回答更新信号に応じて、次番号を決定し、その決定した次番号をシリアル通信部81に供給する記憶制御部65とを備えている。
さらに、回答チェッカ60は、記憶制御部65で決定された次番号を演算することで得られるべき正解(以下、正答番号とも称す)を生成する正答番号生成部68と、シリアル通信部81から入力される回答信号から回答番号を抽出すると共に、回答信号中の回答更新情報に従って、回答信号が入力されたことを表す回答更新信号を生成する回答信号解析部61とを備えている。
なお、回答更新信号は、回答信号中の回答更新情報が、先に出力した宿題信号を制御マイコン11が取得したことを表している場合、予め規定された特定時間(ただし、極めて短い時間)だけ、信号レベルがハイレベルへと切り替わるものである。即ち、回答更新信号は、回答チェッカ60に有効な回答信号が入力される毎に、1クロックだけ立ち上がるものであり、この1クロック立ち上がることにより、回答チェッカ60を構成する各部、及びシリアル通信部81の動作を許可するものである。
また、遅延更新信号は、記憶制御部65にて次番号が決定されるまでに要する時間だけ、回答更新信号を遅延させたものである。従って、シリアル通信部81は、遅延更新信号によって動作が許可されると、宿題更新情報を、制御マイコン11から先に出力された回答信号を取得した旨を表すものに変更し、次番号を含む宿題信号を生成する。
また、回答チェッカ60は、回答信号解析部61からの回答更新信号によって動作が許可されると、回答信号解析部61からの回答番号が、正答番号生成部68からの正答番号と一致するか否か(即ち、回答番号が正答であるか誤答であるか)を判定し、判定結果を正誤信号として生成する正誤判定部63を備えている。ただし、正誤信号は、回答番号が正答である場合、予め規定された期間(ただし、極めて短い時間)だけ、信号レベルが切り替わるものである。
さらに、回答チェッカ60は、誤答回数カウンタ69と、回答更新計測タイマ62とを備えている。なお、誤答回数カウンタ69及び回答更新計測タイマ62それぞれは、第一実施形態における誤答回数カウンタ37及び回答更新計測タイマ32と同様に構成されているため、ここでの詳しい説明は省略する。
なお、宿題番号カウンタ64は、正誤信号が回答番号の正答を示している場合にのみ、保持中のカウント値を、予め規定された規定数(本実施形態では、1とする)だけインクリメントするものであり、正誤信号が回答番号の誤答を示している場合には、保持中の宿題番号を維持するように構成されている。
そして、記憶制御部65は、宿題番号を保持する第一記憶部66、及び第二記憶部67と、これらの記憶部66,67を制御するコントローラ(図示せず)を備え、制御マイコン11に対して先に出力した宿題番号を保持している記憶部66,67とは異なる記憶部(即ち、回答番号に対する宿題番号を保持している記憶部、以下、対象記憶部と称す)に保持されている宿題番号を次番号として決定するように構成されている。
そして、コントローラは、対象記憶部に保持されている宿題番号に対し、正誤判定部63での判定結果を反映させると共に、判定結果を反映した宿題番号を次番号として、シリアル通信部81及び正答番号生成部68に出力するように構成されている。
具体的に、本実施形態のコントローラは、正誤信号が回答番号の正答を示している場合、対象記憶部に保持中の宿題番号を、宿題番号カウンタ64にてカウントアップされたカウント値(即ち、宿題番号)へと更新する。一方、正誤信号が回答番号の誤答を示している場合、対象記憶部に保持中の宿題番号を維持する。
なお、コントローラは、回答更新信号により動作が許可されると、第一記憶部66と第二記憶部67とを、交互に対象記憶部とするように切り替える。
つまり、記憶制御部65では、制御マイコン11から回答信号が入力される毎に、対象記憶部を交互に切り替えるとともに、その対象記憶部に保持されている宿題番号を、正誤判定部63での判定結果が反映された宿題番号へと更新して、その更新した宿題番号を次番号として決定する。
したがって、本実施形態の監視装置80では、制御マイコン11から回答信号が入力される毎に、回答チェッカ60で決定された次番号を含む宿題信号が制御マイコン11に供給されることになる。
なお、本実施形態の監視装置80では、シリアル通信部81が、制御マイコン11から回答信号を取得すると、制御マイコン11に対して、先に出力した宿題番号(即ち、次番号)とは異なる宿題番号を含む宿題信号を制御マイコン11に供給し、その次番号に対応する演算を制御マイコン11に実行させ、さらに、回答信号を取得することで、上述したサイクルを繰り返し行う。
〈動作例〉
次に、本実施形態において、制御マイコンが動作監視演算処理を実行した時の監視装置、及び制御マイコンの動作例について説明する。
ここで、図11は、制御マイコンが動作監視演算処理を実行した時の本実施形態における監視装置の動作状況、及び制御マイコンの動作状況を示した遷移図であり、図12は、図11に示した監視装置及び制御マイコンの動作状況を概略的に示した遷移図である。
この図11に示した例では、制御マイコン11にて動作監視演算処理(即ち、監視装置80)が起動された時点で、宿題番号カウンタ64が、カウント値(1、括弧内の数字は、カウント値そのものを表す)を保持しており、第一記憶部66がカウント値(1)(即ち、宿題番号)を、第二記憶部67がカウント値(2)を保持している。
そして、制御マイコン11にて動作監視演算処理が起動されると、監視装置80では、回答チェッカ60が、第一記憶部66にて保持しているカウント値(1)を次番号(図中、宿題#1)としてシリアル通信部81に出力し、そのシリアル通信部81が、次番号(宿題#1)を含む宿題信号を制御マイコン11に供給する(図中、動作順序1)。この時、監視装置80では、回答チェッカ60が、第二記憶部67にて保持しているカウント値(2)を次番号としてシリアル通信部81に出力する。なお、本実施形態において、以下では、宿題信号を宿題番号のみで示し、回答信号を回答番号のみで示す。
すると、宿題番号(宿題#1)を取得した制御マイコン11は、その宿題番号(図中、宿題#1)に対応する演算を実行し、その演算結果である回答番号(図中、回答#1)を生成し(図中、動作順序2)、回答番号(回答#1)を監視装置80に出力する(図中、動作順序3)。
そして、監視装置80は、制御マイコン11からの回答番号(回答#1)を取得すると、シリアル通信部21が、次番号(宿題#2)を制御マイコン11に供給すると共に、制御マイコン11からの回答番号(回答#1)を回答チェッカ60に入力させる(図中、動作順序3)。
すると、監視装置80では、回答チェッカ60が、回答番号(回答#1)の正否を判定し、判定の結果、回答番号(回答#1)が正答であるため、宿題番号カウンタ64に保持されているカウント値を規定量だけ増加させる(即ち、1から3に変更する)。これと共に、第一記憶部66に保持されているカウント値を更新して、その更新した宿題番号を次番号(図中、宿題#3)としてシリアル通信部81に出力する。この時、制御マイコン11では、監視装置80から供給された宿題番号(宿題#2)に対応する演算を実行して、その演算結果である回答番号(図中、回答#X)を生成する(図中、動作順序4)。
そして、制御マイコン11は、動作順序4で生成した回答番号(回答#X)を監視装置80に出力する。この回答番号(回答#X)を取得した監視装置80では、シリアル通信部21が、次番号(宿題#3)を制御マイコン11に供給すると共に、制御マイコン11からの回答番号(回答#X)を回答チェッカ60に入力する(図中、動作順序5)。
さらに、監視装置80では、回答番号(回答#X)が入力された回答チェッカ60が、回答番号(回答#X)の正否を判定し、判定の結果、回答番号(回答#X)が誤答であるため、宿題番号カウンタ64に保持されているカウント値(3)、及び第二記憶部67に保持されているカウント値(2)を維持する。これと共に、第二記憶部67に保持されているカウント値(2)を、次番号として再度シリアル通信部81に出力する。
この時、制御マイコン11では、監視装置80から供給された宿題番号(宿題#3)に対応する演算を実行して、その演算結果である回答番号(図中、回答#3)を生成する(図中、動作順序6)。
以下、制御マイコン11にて、動作監視演算処理が終了、もしくは規定数(図中、2m)の宿題番号に対する演算が終了するまで、上述したサイクルを繰り返す。
つまり、制御マイコン11が動作監視演算処理を実行した場合、本実施形態の監視装置80では、図12に示すように、制御マイコン11からの回答番号(図中、回答#1,X,3,2)を取得すると、第一記憶部66に保持されている宿題番号と、第二記憶部67に保持されている宿題番号とを交互に制御マイコン11に出力する。
このため、動作監視演算処理を実行中の制御マイコン11は、回答番号(回答#1,X,3,2…)の出力と略同時に宿題番号を取得する。したがって、制御マイコン11は、監視装置80との通信手順以外の期間には、その取得した宿題番号(宿題#1,2,3,4,5…)に対応する演算を絶え間なく実行する。
[第二実施形態の効果]
したがって、本実施形態の監視装置80によれば、上述した第一実施形態に記載の監視装置20と同様の効果を得ることができる。
特に、本実施形態の監視装置80によれば、制御マイコン11からの回答番号の正否を判定するためのチェッカが一つでよいため、第一実施形態に記載の監視装置20に比べて、監視装置自体の回路面積を小さくすることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、第一実施形態の監視装置20では、第一チェッカ30Aにて奇数番号である宿題番号を、第二チェッカ30Bにて偶数番号である宿題番号を生成したが、第一チェッカ30Aと第二チェッカ30Bとを使い分ける方法は、これに限るものではなく、規定数までの宿題番号のうち、下半分の宿題番号を第一チェッカ30Aにて、上半分の宿題番号を第二チェッカ30Bにて生成するようにしても良い。
また、第二実施形態の監視装置80における記憶制御部65では、二つの記憶部(第一記憶部66と第二記憶部67と)が次番号のみを保持していたが、記憶制御部65に備えられる記憶部は、次番号のみを保持するものに限らない。例えば、次番号を保持するための二つの記憶部(以下、次番号用と称す)に加えて、正答番号生成部36にて正答番号を生成するために宿題番号を保持する二つの記憶部(以下、正答生成用と称す)が備えられていても良い。この場合、二つの正答生成用は、次番号用と同様に、回答信号が取得される毎に、交互に対象記憶部として切り替えられる必要がある。
なお、第二実施形態における回答チェッカ60は、誤答回数カウンタ69を一つのみ備えていたが、誤答回数カウンタ69は、二つ備えられていても良い。この場合、同じ宿題番号に対する回答番号が、規定数以上連続して誤答であった時に、制御マイコン11に異常が生じたものとすることができ、制御マイコン11の動作状態の監視精度を向上させることができる。
ただし、誤答回数カウンタ69が二つ備えられている場合、回答信号が入力される毎に、正誤信号が入力される誤答回数カウンタ69を、交互に切り替えるようになされている必要がある。
さらに、上記実施形態(ここでは、第一実施形態及び第二実施形態の両方)の監視装置20、80におけるシリアル通信部21,81では、制御マイコン11からの回答信号を取得すると、制御マイコン11に対して宿題信号を出力していたが、宿題信号の出力タイミングは、これに限るものではなく、例えば、予め規定された特定間隔毎に宿題信号を出力するようにしても良い。
ただし、この場合、特定間隔は、制御マイコン11が宿題信号を取得してから回答信号を出力するまでに要する時間と、略同じ時間である必要がある。
つまり、シリアル通信部21,81が、制御マイコン11に対して宿題信号を出力するタイミングとしては、制御マイコン11にて演算が終了すると、直ちに、次の宿題番号に対応する演算を実行可能なタイミングであればどのようなタイミングであっても良い。
また、上記実施形態においては、宿題信号及び回答信号を、制御マイコン11と、監視装置20,80とを接続する専用の通信線を介して送受信していたが、宿題信号及び回答信号の送受信手段は、これに限るものではなく、例えば、無線通信などを用いても良い。
さらに、上記実施形態における制御マイコン11は、CPUを中心に構成していたが、制御マイコン11は、これに限るものではなく、例えば、演算器のみからなるものであっても良い。
プリクラッシュセーフティシステムの概略構成を示したブロック図である。 第一実施形態におけるシートベルト制御装置の概略構成を示したブロック図である。 CPUが実行するモータ制御処理の処理手順を示したフローチャートである。 CPUが実行する動作監視演算処理の処理手順を示したフローチャートである。 チェッカ部の概略構成を示したブロック図である。 第一実施形態におけるシートベルト制御装置の動作状況を例示した遷移図である。 第一実施形態におけるシートベルト制御装置の動作例を示した説明図である。 第一実施形態における宿題信号及び回答信号の概略構造を説明するための説明図である。 第二実施形態における監視装置の概略構成を示したブロック図である。 回答チェッカの概略構成を示したブロック図である。 第二実施形態におけるシートベルト制御装置の動作状況を例示した遷移図である。 第二実施形態におけるシートベルト制御装置の動作例を説明するための説明図である。 第二実施形態における宿題信号及び回答信号の概略構造を示した説明図である。 従来の電子制御装置の動作状況を示した説明図である。
符号の説明
1…プリクラッシュセーフティシステム 5…前方監視装置 6…プリクラッシュECU 7…ブレーキ制御装置 8…電流検出部 9…モータ 10…シートベルト制御装置 11…マイクロコンピュータ(制御マイコン) 12…ROM 13…RAM 14…CPU 15…演算部 16…制御部 20,80…監視装置 21,81…シリアル通信部 22…回答信号振分部 23…番号選択部 24,82…異常判定部 30(A,B)…チェッカ部(第一チェッカ,第二チェッカ) 31,61…回答信号解析部 32,62…回答更新計測タイマ 33,63…正誤判定部 34,64…宿題番号カウンタ 35…宿題番号生成部 36,68…正答番号生成部 37,69…誤答回数カウンタ 50…リセット信号生成部 60…回答チェッカ 65…記憶制御部 66…第一記憶部 67…第二記憶部

Claims (6)

  1. 特定の処理の実行期間中に、演算内容が予め対応付けられた宿題番号を外部から取得すると、その取得した宿題番号に対応する演算を実行する演算実行手順、前記演算実行手順での演算結果を回答として外部に出力する回答出力手順を実行する演算装置との間で、前記宿題番号及び前記回答それぞれを送受信することで、前記演算装置の動作状態を監視する監視装置であって、
    前記宿題番号を出力し、その出力した宿題番号に対する前記演算装置からの回答を取得すると、その回答の正否に応じて、次に出力する宿題番号を決定する一対の番号生成部を有した宿題番号決定手段と、
    当該監視装置の起動時及び前記演算装置からの前記回答の取得時に、一対の前記番号生成部から出力される宿題番号を、交互に前記演算装置に供給すると共に、前記演算装置から取得した前記回答を、前記宿題番号決定手段に供給する通信手段と
    を備えることを特徴とする監視装置。
  2. 前記番号生成部は、
    前記宿題番号を保持する保持手段と、
    前記回答が入力される毎に、その回答が正答であるか誤答であるかを判定する回答判定手段と、
    前記回答判定手段での判定の結果、前記回答が正答であれば、前記保持手段に保持されている宿題番号を、先に出力したものとは異なったものへと変更し、前記回答が誤答であれば、前記保持手段に保持されている宿題番号を、先に出力されたものと同じものとすると共に、前記保持手段に保持されている宿題番号を、前記次に出力する宿題番号とする番号更新手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の監視装置。
  3. 前記番号生成部それぞれは、
    前記保持手段、前記回答判定手段、前記番号更新手段を一つずつ備え、
    前記宿題番号決定手段は、さらに、
    前記通信手段から供給される回答を、二つの前記回答判定手段に交互に入力する入力切替手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の監視装置。
  4. 前記番号生成部それぞれは、
    前記保持手段を一つずつ備えると共に、それぞれ1つの前記回答判定手段及び前記番号更新手段を共有し、
    前記宿題番号決定手段は、さらに、
    前記番号更新手段によって前記宿題番号が制御される前記保持手段を対象保持手段とし、前記回答判定手段で判定が実行される毎に、二つの前記保持手段を交互に前記対象保持手段として設定する対象切替手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の監視装置。
  5. 前記通信手段にて、前記演算装置に前記宿題番号を供給してから、予め設定された基準時間が経過した時点で、前記演算装置からの前記回答を未取得である場合、もしくは、前記回答判定手段での判定の結果、予め規定された規定数連続して、前記回答が誤答である場合、前記演算装置に異常が生じているものと判定する異常判定手段を備えることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の監視装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の監視装置と、
    前記演算装置と
    を備えたことを特徴とする電子制御装置。
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