JP2009249818A - 防水シート付着用グラウト材および施工方法 - Google Patents

防水シート付着用グラウト材および施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 掘削したトンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、不織布等の緩衝層または透水層を内周面に有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙を充てんするのに使用するグラウト材であって、該グラウト材硬化後に防水シートの展張をはずしても、防水シートの緩みや剥がれが発生しない、良好な付着強度を有し、かつ短時間で該付着強度を発現することができ、また良好な流動性を有するとともに、ブリーディングが発生しない、グラウト材を提供すること及び当該グラウト材を用いて、特にウォータータイト型トンネル等の止水構造の施工方法を提供することである。
【解決手段】 グラウト材は、掘削したトンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、不織布等の緩衝層または透水層を内周面に有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙を充てんするグラウト材であって、ブレーン比表面積4500cm/g以上のセメント系水硬性組成物とブレーン比表面積10000cm/g以上の粘土鉱物とを含有し、フロー値が100mm〜140mm、ブリーディング率が0%、材齢14時間の付着強度が10KN/m以上でかつ圧縮強度が2N/mm以上であるグラウト材である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、防水シート付着用グラウト材及び当該グラウト材を用いた施工方法に関し、特に、新設トンネルにおけるトンネル止水構造で使用されるグラウト材および当該グラウト材を用いた施工方法に関するものである。更に詳しくは、例えばウォータータイト型トンネルなどに適用するトンネル止水構造で使用されるグラウト材および当該グラウト材を用いた施工方法に関するものである。
一般的に、トンネル内壁面へのコンクリート打設は、まず掘削されていない岩盤側からの漏水の止水および岩盤補強のため、トンネル内壁面に薄層の一次覆工コンクリートを吹付けた後、厚層の二次覆工コンクリートを打設している。
岩盤側からのトンネル内への漏水は、冬季の路面凍結、氷結による通行障害、覆工コンクリートの劣化、トンネル内の設備に対する悪影響等の要因となるため、防水処理を必ず行う必要があった。
そのため、トンネルを安定に長く保持するためには、覆工コンクリートの強度、水密性、耐久性が要求され、この対策として、防水、止水施工が施されている。
一般には、吹付けコンクリートと覆工コンクリートとの間に防水シートを張り付ける工法が用いられているが、吹付けコンクリートの仕上げ面は、その施工方法から必然的に凹凸が発生し、防水シートの張りあがりに余裕不足や、余裕過剰があると、引っ張りやたわみが発生し、その結果二次覆工コンクリートの充てんを妨げる結果となる。
また、従来は、吹付けコンクリートの凹凸面に直接防水シートを張り付ける方法であり、この方法は、トンネル周辺の水位の低下を前提としており、都市内で要求されるウォータータイトに対して、十分に満足できる施工ではない。
従って、二次覆工コンクリートの充てんを妨げず、防水シートを吹付けコンクリート面の近傍に凹凸のないなめらかなトンネル形状とすることができ、また吹付けコンクリートに密着する確実で実用的な防水構造が望まれている。
例えば、トンネル止水構造に関しては特許第4044719号(特許文献1)公報を参照することができ、地山への吹付けコンクリートと防水シートとの間隙を充てんするグラウト材としては、凝固剤として、合成樹脂系、ボンド系、セメント系等の各種接着剤が提案されており、また特開2004−183338号公報(特許文献2)には、エアモルタル等が、特開2005−113422号公報(特許文献3)には、モルタル等のセメント系間隙充てん材が記載されている。
これらのグラウト材に必要な性状としては、グラウト材が硬化後、吹付けコンクリートとの接着および防水シートを固着させることであり、また、防水シート内面にコンクリート、内装材等を設置するためにグラウト材と防水シートとの付着強度発現時間を短縮することが所望されている。
また更に、このようなグラウト材は、不織布等の緩衝材や防水シートに染み込んだ状態で固化することが要される。
流動性を高めた配合では充てん時にリークが生じ易く、エアモルタルは注入圧力によって気泡が減少し比重が増加することがあり、また、モルタルは細骨材を使用するため比重が大きいグラウト材となり、型枠などに作用する圧力が増加する場合がある。
特許第4044719号 特開2004−183338号公報 特開2005−113422号公報
本発明の目的は、掘削したトンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、不織布等の緩衝層または透水層を内周面に有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙を充てんするのに使用するグラウト材であって、該グラウト材硬化後に防水シートの展張をはずしても、防水シートの緩みや剥がれが発生しない、新設トンネルにおいて防水シート面を滑らかなトンネル形状に仕上げることができ、良好な付着強度を有し、かつ短時間で該付着強度を発現することができ、また良好な流動性を有するとともに、ブリーディングが発生しない、グラウト材を提供することである。
また本発明の他の目的は、前記本発明のグラウト材を用いて、新設トンネルにおけるトンネル止水構造、特にウォータータイト型トンネル等の施工方法を提供することである。
本発明は、一定の比表面積を有するセメント系水硬性組成物、一定の比表面積を有する粘土鉱物および水を主成分とするグラウト材であって、付着強度、圧縮強度、フロー値及びブリーディング率が一定の基準を満足することにより達成されたものである。
即ち、本発明の防水シート付着用グラウト材は、掘削したトンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、緩衝層または透水層を内周面に有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙を充てんするグラウト材であって、ブレーン比表面積4500cm/g以上のセメント系水硬性組成物とブレーン比表面積10000cm/g以上の粘土鉱物とを含有し、フロー値が100mm〜140mm、ブリーディング率が0%、材齢14時間の付着強度が10KN/m以上でかつ圧縮強度が2N/mm以上であることを特徴とする、防水シート付着用グラウト材である。
また好適には、上記本発明の防水シート付着用グラウト材において、前記セメント系水硬性組成物100質量部に対し、粘土鉱物を9〜12質量部、水を80〜100質量部の割合で配合することを特徴とする。
更に好適には、上記本発明の防水シート付着用グラウト材において、ブレーン比表面積4500cm/g以上のセメント系水硬性組成物は、ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント、エコセメント及びセメント系固化材からなる群より選ばれることを特徴とする。
本発明のウォータータイト型トンネルの施工方法は、掘削したウォータータイト型トンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、不織布等の緩衝層または透水層を有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙に上記本発明の防水シート用グラウト材を充てんし、該防水シート面に二次覆工コンクリートを打設することを特徴とする、ウォータータイト型トンネルの施工方法である。
ここで、本明細書等において、「比表面積」とは、 JIS R 5201 「セメントの物理試験方法」に準じた粉末度試験によるものである。
また、「圧縮強度値」は、グラウト材を用いた供試体の寸法をΦ5×10cmとし、JIS A 1216「一軸圧縮強度試験」に準拠して材齢14時間後強度を測定した値を示す。
「フロー値」は、日本道路公団規格「エアモルタル及びエアミルクの試験方法(JHSA 313−1992)」のコンシステンシー試験方法のシリンダー法に準拠して測定した値として示す。即ち、内径8cm高さ8cmのシリンダーに各グラウト材試料を入れて、引き抜き後のグラウト材試料の底面の直径を測定した値を示す。
「付着強度値」は、不織布等の緩衝層または透水層として用いられる素材を50×50mmの鉄製の治具、たとえば建研式引張り試験と同様の治具に貼付け、不織布等の緩衝層または透水層として用いられる素材とグラウト材が密着するよう打設した後、所定の時間において得られた引張荷重を接触面積で除した値を示す。
「ブリーディング率」は、「土木学会基準」JSCE−F522−2007「プレパックドコンクリートの注入モルタルのブリーディング率および膨張率試験方法(ポリエチレン袋方法)(案)」に準じて得られた値を示す。
本発明の防水シート用グラウト材は、トンネル止水構造に適用されるグラウト材硬化後に防水シートの展張をはずしても、防水シートの緩みや剥がれが発生せず、良好な付着強度を有し、かつ短時間で該付着強度を発現することができ、また良好な流動性を有するとともに、ブリーディングが発生しない、グラウト材とすることができる。
また本発明のウォータータイト型トンネル等の止水構造の施工方法は、前記本発明のグラウト材を用いて、新設トンネルにおけるトンネル止水構造、特にウォータータイト型トンネル等の止水構造に有効に適用でき、トンネル内壁面の凹凸形状に関係なく、防水シート等を全体的にたるみ、しわ等を生じることなく、優れた防水効果及びクラック防止効果を有し、全体的に高品質に均一に固着施工することができる。
また、短時間での付着強度発現等を可能にすることができるため、型枠等の取り外しも短時間で可能となり、施工性を向上させることができるため、連続施工が可能となり、経済的にも有利となる。
本発明を実施するための好適例に基づき、以下説明する。
本発明の防水シート用グラウト材は、ウォータータイト型トンネルの施工時に一次覆工コンクリートと防水シートとの間に充てんするグラウト材料であって、詳細には、掘削したトンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、不織布等の緩衝層または透水層を内周面に有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙を充てんするグラウト材であって、ブレーン比表面積4500cm/g以上のセメント系水硬性組成物とブレーン比表面積10000cm/g以上の粘土鉱物とを含有し、フロー値が100mm〜140mm、ブリーディング率が0%、材齢14時間の付着強度が10KN/m以上でかつ圧縮強度が2N/mm以上を有する。
上記防水シート用グラウト材には、前記間隙に充てんすることに用いられるので良好な流動性を有し、ブリーディングが発生しないこと、また、該グラウト材の硬化後に防水シートの展張をはずしても、防水シートの緩みや剥がれが発生しない、良好な付着強度を有することが要される。
本発明においては、このため、フロー値が100mm〜140mm、ブリーディング率が0%、また、夕方にグラウト材を施工し、翌日朝から防水シートの展張をはずして二次覆工コンクリートの施工準備を想定して、材齢14時間後の付着強度が10KN/m以上でかつ圧縮強度が2N/mm以上であることが要される。
本発明のグラウト材は、セメント系水硬性組成物、粘土鉱物及び水を主成分とする材料である。
本発明のグラウト材に用いるセメント系水硬性組成物は、比表面積が4500cm/g以上、好ましくは4800cm/g以上のものである。
かかる比表面積より小さいと、得られるグラウト材の圧縮強度、例えば材例14時間後の圧縮強度が低くなってしまうからである。
該セメント系水硬性組成物としては、普通、早強、超早強、耐硫酸塩、中庸熱、低熱等の各種ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント、エコセメント、アルミナセメント、ジェットセメント等などが例示でき、これらを、単独でも2種以上を混合して用いても良い。
また、本発明のグラウト材に用いる粘土鉱物は、比表面積が10000cm/g以上、好ましくは15000cm/g以上のものである。
かかる比表面積より小さいと、得られるグラウト材にブリーディングが発生し、付着強度、例えば材例14時間後の付着強度が低くなってしまう。
該粘土鉱物としては、メタカオリン、ベントナイト、アタパルジャイト、カオリン等を例示でき、これらを単独でも2種以上を混合して用いても良い。
トンネルの止水構造に用いる防水シートは不織布等であるため、グラウト材との付着力を向上させるためには、グラウト材を構成している材料の粒度を小さく(比表面積を大きく)し、不織布の空隙にグラウト材が染み込んでいくことが必要であるからである。
上記セメント系水硬性組成物と粘土鉱物との配合割合は、質量比で1:0.12〜1:0.09、好適には、1:0.11〜1:0.10、セメント系水硬性組成物と水との配合割合は、質量比で1:0.8〜1:1、好適には1:0.85〜1:0.95であることが好ましい。
即ち、前記セメント系水硬性組成物100質量部に対し、粘土鉱物を9〜12質量部、水を80〜100質量部の割合で配合することが望ましい。
このような配合割合とすることにより、フロー値が100mm〜140mm、ブリーディング率が0%、材齢14時間の付着強度が10KN/m以上でかつ圧縮強度が2N/mm以上であり、本発明の上記効果をより有効に達成することが可能となる。
また、本発明のグラウト材には、前記特性を達成することができる限り、必要に応じて、減水剤、分散剤、流動化剤、遅延剤等の添加剤を添加することも可能である。
本発明のグラウト材は、上記セメント系水硬性組成物、粘土鉱物、水、更に必要に応じて添加される混和剤を、均一に撹拌混合することにより、調製することができる。
調製するのに使用できる混合ミキサとしては、重力式ミキサ、強制パン型ミキサ、強制水平式一軸ミキサ、強制水平式二軸ミキサ、ハンドミキサ等を有効に用いることができる。
上記本発明のグラウト材は、新設トンネルおよび止水構造の施工方法に使用でき、特に、ウォータータイト型トンネルの施工時に一次覆工コンクリートと防水シートとの間に充てんするグラウト材料として有効に使用することができる。
従って、本発明のウォータータイト型トンネルの施工方法としては、掘削したトンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、緩衝層または透水層を有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙に本発明のグラウト材を充てんし、防水シート面に二次覆工コンクリートを打設する施工方法がある。
例えば、特許第4044719号記載の施工方法が適用でき、トンネル内への二次覆工コンクリート打設前に、トンネル掘削面に吹付けた一次覆工コンクリート表面に、岩盤側からの漏水を止水するための防水シート、または地盤沈下、地震等の自然現象における岩盤移動による二次覆工コンクリート打設面へのクラックを防止するための隙間抑制材を展張する際に、トンネル内に移動自在に設けられた基台の外周面に防水シートまたは隙間抑制材を展張させ、この防水シートまたは隙間抑制材を一次覆工コンクリート表面側に近接させた後、防水シートまたは隙間抑制材と一次覆工コンクリート表面との間に、本発明のグラウト材を注入させ、一次覆工コンクリート表面に、本発明のグラウト材を介して防水シートまたは隙間抑制材を固着させ、トンネル内へ防水シートまたは隙間抑制材を展張するものである。
更に、具体的には、前記防水シート又は隙間抑制材に通孔を穿孔させ、この通孔から、本発明のグラウト材を注入し、前記基台を、二次覆工コンクリートを打設するための移動式型枠とし、前記防水シートまたは隙間抑制材の固着後、この移動式型枠により二次覆工コンクリートが打設され、該二次覆工コンクリートによって前記通孔は閉塞される。
このように注入された本発明のグラウト材により、一次覆工コンクリート表面の凹凸形状に関係なく、隙間抑制材に垂れ、緩み等が発生することなく、また伸張されすぎて特定個所のみが薄くなる等の変形がなく、更に防水シートまたは隙間抑制材の強度、耐久性を損なうことがなく、また防水シートまたは隙間抑制材を全体的に高品質に均一に一次覆工コンクリート表面に短時間にまた付着強度が良好に固着させることができ、更にはブリーディングも発生することがないため、優れた防水効果およびクラック防止効果を奏することが可能となる。
即ち、本発明のグラウト材を用いることで、施工後14時間でグラウト材が防水シートを付着するため、内面の型枠が翌日に取り外せ、その施工場所へ移動可能である。これにより日々連続施工となり経済的にも有利となる。
本発明を次の実施例及び比較例により説明する。
(使用材料)
(1)セメント系水硬性組成物:普通ポルトランドセメント(ブレーン比表面積3400cm/g)を粉砕して調整・住友大阪セメント株式会社製
(2)粘土鉱物:市販品ベントナイトを粉砕してブレーン比表面積を調整
(3)水:水道水
(実施例1〜2、比較例1〜2)
上記セメント系水硬性組成物(ブレーン比表面積3400cm/gの普通ポルトランドセメント、それを粉砕したブレーン比表面積4000cm/g、4500cm/g、5000cm/gの4種類のもの)800kg、上記粘土鉱物(ブレーン比表面積は20000cm/g)80kg、水を712kgの配合割合で混合し、十分に混練して、グラウト材を調製した。
得られた各グラウト材について、圧縮強度試験を行い、その結果を表1に示す。
但し、圧縮強度試験は、試用する各グラウト材を用いた供試体の寸法をΦ5×10cmとし、JIS A 1216「一軸圧縮強度試験」に準拠して材齢14時間後強度を測定した値として示す。
Figure 2009249818
上記表1より、本発明のグラウト材に所望される、打設後14時間後の圧縮強度が2N/mm以上を満足するには、セメント系水硬性組成物の比表面積が4500cm/g以上であることが明らかとなった。
(実施例3〜4、比較例3〜4)
上記セメント系水硬性組成物(比表面積は50000cm/g)800kg、上記粘土鉱物(比表面積は4000cm/g、6000cm/g、10000cm/g、20000cm/gの4種類のもの)80kg、水を712kgの配合割合で混合し、十分に混練して、グラウト材を調製した。
得られた各グラウト材について、上記ブリーディング試験及び付着試験を行い、その結果を表2に示す。
但し、付着強度値及びブリーディング率値は、以下の方法により実施した。
・付着強度:不織布等の緩衝層または透水層として用いられる素材を50×50mmの鉄製の治具、たとえば建研式引張り試験と同様の治具に貼付け、不織布等の緩衝層または透水層として用いられる素材とグラウト材が密着するよう打設した後、14時間後の引張荷重を接触面積で除した値を示す。
・ブリーディング率:「土木学会基準」JSCE−F522−2007「プレパックドコンクリートの注入モルタルのブリーディング率および膨張率試験方法(ポリエチレン袋方法)(案)」に準じて得られた値を示す。
Figure 2009249818
上記表2より、本発明のグラウト材に所望される、ブリーディング率が0%で付着強度が10KN/m以上を満足するには、粘土鉱物の比表面積は10000cm/gであることが明らかとなった。
比較例3及び比較例4では、ブリーディングが発生しているため、発生したブリーディングによって防水シート(不織布)との界面の水が上方に浸出して、セメント系水硬性組成物および粘土鉱物の微粒分が不織布に入り込んだため、見かけ上の付着強度が上昇したものと考えられる。
(実施例5〜8、比較例5〜6)
上記セメント系水硬性組成物(普通ポルトランドセメントを粉砕し、そのブレーン比表面積は5000cm/g)、上記粘土鉱物(比表面積は20000cm/g)及び水を、下記表3の配合割合(重量比)で混合し、十分に混練して、グラウト材を調製した。
得られた各グラウト材について、フロー試験、ブリーディング試験及び圧縮強度試験を行い、その結果も表3に示す。
但し、フロー試験、ブリーディング試験及び圧縮強度試験は以下の方法により実施した。
・フロー試験:日本道路公団規格「エアモルタル及びエアミルクの試験方法(JHSA 313−1992)」のコンシステンシー試験方法のシリンダー法に準拠して測定した値として示す。即ち、内径8cm高さ8cmのシリンダーに各グラウト材試料を入れて、引き抜き後のグラウト材試料の底面の直径を測定した値として示す。
・ブリーディング試験:実施例3と同一のブリーディング試験を実施した。
・圧縮強度試験:実施例1と同一の圧縮強度試験を実施した。
・評価:○・・・フロー値が100〜140mm、ブリーディング率が0%、圧縮強度が2N/mm以上の基準を満足するもの
×・・・フロー値、ブリーディング率、圧縮強度のいずれかが、上記基準を満足しないもの
Figure 2009249818
上記表3より、本発明のグラウト材に所望される、フロー値が100〜140mm、ブリーディング率が0%、圧縮強度が2N/mm以上の基準を満足するには、セメント系水硬性組成物、粘土鉱物及び水の配合重量比は、セメント系水硬性組成物:粘土鉱物:水=1:0.12:0.8〜1:0.09:1 となることが明らかとなった。
本発明のグラウト材は、ウォータータイト型トンネルの施工時に一次覆工コンクリートと防水シートとの間に充てんする防水シート用グラウト材料として、詳しくは掘削したトンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、不織布等の緩衝層または透水層を有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙を充てんする防水シート用グラウト材として有効に適用することができる。

Claims (4)

  1. 掘削したトンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、緩衝層または透水層を内周面に有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙を充てんするグラウト材であって、ブレーン比表面積4500cm/g以上のセメント系水硬性組成物とブレーン比表面積10000cm/g以上の粘土鉱物とを含有し、フロー値が100mm〜140mm、ブリーディング率が0%、材齢14時間の付着強度が10KN/m以上でかつ圧縮強度が2N/mm以上であることを特徴とする、グラウト材。
  2. 請求項1記載のグラウト材において、前記セメント系水硬性組成物100質量部に対し、粘土鉱物を9〜12質量部、水を80〜100質量部の割合で配合することを特徴とする、グラウト材。
  3. 請求項1又は2記載のグラウト材において、ブレーン比表面積4500cm/g以上のセメント系水硬性組成物は、ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント、エコセメント及びセメント系固化材からなる群より選ばれることを特徴とする、グラウト材。
  4. 掘削したトンネルに吹付けコンクリート坑壁を設けた後に、緩衝層または透水層を有する防水シートを該コンクリート坑壁の内周面に布設し展張させ、その間隙に請求項1〜3いずれかの項記載のグラウト材を充てんし、防水シート面に二次覆工コンクリートを打設することを特徴とする、ウォータータイト型トンネルの施工方法。
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