JP2009249704A - ステンレス鋼プレス成形体および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレス金型への負荷が少ない鋼板材料を用いて、少なくとも加工部に350HV以上の硬化部分を有する高強度ステンレス鋼プレス成形体を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.03%以下、Si:0.5〜2%、Mn:0.5〜2%、Ni:6〜10%、Cr:15〜18%、Cu:1〜3.5%、N:0.03%以下、必要に応じてMo:3%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、Md=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Moで表されるMd値が10〜30である組成の鋼板を素材とするプレス成形体であって、加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上かつ肉厚中央部の断面硬さが350HV以上である部分をプレス加工部に有し、マルテンサイト中には時効析出したCuリッチ相が分散している高強度ステンレス鋼プレス成形体。
【選択図】図1

Description

本発明は、加工により加工誘起マルテンサイトが生成する性質のオーステナイト系ステンレス鋼板を素材とした、中間製品のプレス成形体、およびそれを時効処理してなる高強度プレス成形体、並びにその製造方法に関する。この高強度プレス成形体は、例えばカメラ、携帯電話、ノート型パソコン、携帯用音楽機器などのケース部材やヒンジ部品などに好適なものである。
従来、高強度が要求されるステンレス鋼製のプレス成形品には、SUS410、SUS420J2などのマルテンサイト系ステンレス鋼や、SUS301などの加工硬化の大きい高C型オーステナイト系ステンレス鋼が使用されてきた。しかし、マルテンサイト系ステンレス鋼はプレス成形後に焼入れ処理を施す必要があり、焼入れ温度が高いため生産性が悪く、焼入れ時の寸法変化が大きいという問題がある。一方、加工硬化の大きい高C型オーステナイト系ステンレス鋼は鋼板の段階で調質圧延により材料を硬化させるものであるが、素材鋼板が硬いためにプレス金型の負荷や摩耗が大きく、加工度の大きい成形品を作ることが難しい。また高い寸法精度を得ることも難しい。
特開昭56−77364号公報 特開平4−168227号公報 特開2000−63996号公報
本発明は、プレス金型への負荷が少ない鋼板材料を用いて、少なくとも加工部に350HV以上の硬化部分を有する高強度ステンレス鋼プレス成形体を提供しようというものである。
発明者らは研究の結果、Cuを含有するオーステナイト系ステンレス鋼において、加工誘起マルテンサイトの生成し易さを調整し、かつC含有量を低減したときに、
(i)素材鋼板の段階では比較的軟質でプレス金型への負荷が少なくなり、
(ii)プレス成形後には高強度が要求される加工部に少なくとも10体積%以上の加工誘起マルテンサイトが存在する部分を形成させることができ、
(iii)その後に時効処理を施すことによって10体積%以上の加工誘起マルテンサイトが存在する部分を顕著に高強度化させることが可能になること、
を見出した。本発明はこのような知見に基づいて完成したものである。
すなわち本発明では、質量%で、C:0.03%以下、Si:0.5〜2%、Mn:0.5〜2%、Ni:6〜10%、Cr:15〜18%、Cu:1〜3.5%、N:0.03%以下であり、必要に応じてMo:3%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(1)式のMd値が10〜30である組成の鋼板を素材とするプレス成形体であって、加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上かつ肉厚中央部の断面硬さが350HV未満である部分をプレス加工部に有する、未だ時効処理されていない中間製品のステンレス鋼プレス成形体が提供される。
Md=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo ……(1)
この中間製品のプレス成形体は、その後に時効処理に供することによって高強度化が可能な性質を有している。(1)式の元素記号の箇所には、それぞれ各元素の含有量(質量%の値)が代入される。Mo無添加の鋼では(1)式のMoの箇所には0(零)が代入される。プレス成形体は、プレス加工によって塑性変形を付与することにより得られた加工品であり、絞り加工や曲げ加工など、少なくとも打ち抜き(せん断加工)以外のプレス加工を受けたものである。もちろん一部に打ち抜き(せん断加工)部を有していても構わない。加工誘起マルテンサイト量は、フェライトスコープによる磁気的な測定手法で求めることができる。プレス加工部とは、プレスによって塑性変形を加えた部分(せん断加工部を有するものにおいては、せん断面付近の硬化部分を除く)である。
また本発明では、上記組成の鋼板を素材とするプレス成形体であって、加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上かつ肉厚中央部の断面硬さが350HV以上である部分をプレス加工部に有し、マルテンサイト中には時効析出したCuリッチ相が分散している高強度ステンレス鋼プレス成形体が提供される。
さらに本発明では、このような高強度ステンレス鋼プレス成形体の製造方法として、上記組成を有し、マトリクスがオーステナイト単相組織または「オーステナイト+25体積%以下の加工誘起マルテンサイト」の複相組織に調整された鋼板に対して、プレス成形を施すことにより、「肉厚中央部の断面硬さが350HV未満であり、加工誘起マルテンサイト量が少なくとも10体積%以上である部分」をプレス加工部に有するプレス成形体を作る工程、
前記プレス成形体に、400〜500℃の温度域における時効温度T(K)と時効時間t(h)が下記(2)式を満たす条件で時効処理を施す工程、
を有する高強度ステンレス鋼プレス成形体の製造方法が提供される。
13000≦T(logt+20)≦16500 ……(2)
本発明によれば、比較的軟質な素材鋼板をプレス成形に供することができるため、高強度ステンレス鋼プレス製品を作る際に問題となりやすいプレス金型の負荷増大・寿命低下が回避される。寸法精度の向上にも有効となる。また、プレス成形品を時効処理に供することにより、特に高硬度が要求される加工部において顕著な硬化を図ることができる。時効処理は焼入れ処理と比べ加熱温度が低く急冷処理も不要であるため、プレス加工後の工程負荷は少なくてすむ。したがって本発明は高強度ステンレス鋼プレス成形品の大量生産により適している。
《化学組成》
本発明では、鋼の化学組成を以下のように限定する。化学組成における「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
〔C:0.03%以下〕
Cは加工誘起マルテンサイト相を硬質化させる作用を有する。このため、加工性を改善するためには低C化が有利となる。本発明では、プレス成形体の高硬度が必要な部位について後述のCuによる優れた時効硬化特性を利用するので、高強度化を目的としてC含有量を高くする必要はない。種々検討の結果、C含有量は0.03%以下に制限する。0.03%未満に制限することもできる。このようなC含有量の低減により、加工誘起マルテンサイト相の硬質化が抑制され、プレス金型に対する負荷の低減および寸法精度の向上に有利となる。また、時効処理後の耐食性低下に対しても有利となる。
〔Si:0.5〜2%〕
Siは脱酸剤として有効である。また、プレス成形によるマルテンサイト相の誘起に有効に作用し、Md点の調整のためにSiの含有が必要となる。さらにSiは時効処理による硬化にも有効である。種々検討の結果、時効処理による硬化作用を十分に発揮させるには0.5%以上のSi含有が必要である。しかし、Siをあまり多量に添加しても上記硬化作用は飽和し、不経済となる。一方、脱酸剤としての機能や、Md点の調整機能は0.5〜2%のSi含有量範囲で十分に発揮させることができる。したがってSi含有量は上記のとおりに規定する。
〔Mn:0.5〜2%〕
Mnはオーステナイト相の安定化に大きく寄与する元素である。Si等の元素とのバランスを考慮して、オーステナイト相の安定化のためには0.5%以上のMn含有が必要である。ただし、その目的は2%以下の含有量範囲で十分達成できる。
〔Ni:6〜10%〕
Niは仕上焼鈍後にオーステナイト組織を得るために必須の元素であり、少なくとも6%以上の含有が必要である。しかし、あまり多量に添加する必要はなく、過剰添加はコスト増を招くので好ましくない。種々検討の結果、Ni含有量は10%以下の範囲とすればよい。
〔Cr:15〜18%〕
Crはステンレス鋼に要求される耐食性を付与するために必須の元素である。種々検討の結果、カメラ、携帯電話、ノート型パソコン、携帯用音楽機器などのケース部材やヒンジ部品等の用途を考慮すると、15%以上のCr含有量を確保することが望まれる。しかし、Cr含有量が増大するとδフェライト相が生成しやすくなり、熱間加工性を低下させる要因となるので、Cr含有量の上限は18%に制限される。
〔Cu:1〜3.5%〕
Cuは時効処理によりマルテンサイト相中に析出し、プレス成形体の高強度化に寄与する。すなわち、Cuは仕上焼鈍によりオーステナイト相中に固溶し、加工中に生じた加工誘起マルテンサイト中では固溶限が低下するため、その後の時効処理でマルテンサイト相中にCuリッチ相として析出する。このCuリッチ相は、Cuが濃化した第2相であり、いわゆるε−Cu相と呼ばれるものもこれに該当するが、極めて微細なクラスターであっても構わない。マルテンサイト相中でのこのようなCuリッチ相の析出は、顕著な高強度化をもたらす。そのためには、1%以上のCu含有量を確保する必要があり、1.5%以上とすることがより好ましい。しかし、過剰のCu含有は熱間加工性を低下させる要因となるので、Cu含有量の上限は3.5%に制限される。
〔N:0.03%以下〕
NもCと同様に加工誘起マルテンサイト相の硬質化を招く。検討の結果、本発明ではN含有量を0.03%以下に制限する。
〔Mo:3%以下〕
Moは高Cr鋼において耐食性を向上させる作用を有し、また時効処理時に析出して高強度化にも寄与する。このため、本発明では必要に応じてMoを含有させることができる。0.04%以上のMo含有量を確保することがより効果的である。高い耐食性を得たい場合は0.5%以上とするのがより好ましい。ただし、Moを過剰に含有させても上記の作用の増大は期待できず、コスト上昇を招くので、Mo含有量は3%以下の範囲とする。
〔Md値:10〜30〕
下記(1)式は、焼鈍された状態でのオーステナイト相の安定度を示す指標である。すなわち、(1)式の値が大きくなるほどオーステナイト相は不安定となり、加工誘起マルテンサイト相が生成しやすくなる。
Md=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo ……(1)
本発明では、このMd値が10〜30という狭い範囲に入るように各合金元素の含有量を厳密に調整する。Md値が10より小さいと仕上焼鈍後のオーステナイト相が安定になりすぎ、プレス成形体の加工部において時効硬化に大きく寄与する加工誘起マルテンサイト相の生成量を十分に確保するためには、調質圧延率をかなり高くした鋼板素材を使用する必要が生じる。この場合、プレス金型に対する負荷が増大し好ましくない。一方、Md値が30を超えて大きくなるとオーステナイト相が過度に不安定となり、プレス成形体における加工誘起マルテンサイト相の生成量にバラツキが生じやすくなり、最終的な製品においても特性がバラツキやすくなる。
《中間製品である時効処理前のプレス成形体》
この段階のプレス成形体は、加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上である部分をプレス加工部に有していることが必要である。前述のように、マトリクス中に過飽和に固溶しているCuは、後工程で時効処理を施したときに、より固溶限の小さいマルテンサイト相において析出しやすく、特に加工誘起マルテンサイト相を顕著に硬化させる。加工誘起マルテンサイト相は、その生成量が同じでも、引張り、張り出し、深絞り、曲げ等の加工様式によって加工硬化特性が多少異なってくる。ところが、発明者らの検討によれば、どのような加工様式で生成した加工誘起マルテンサイト相であっても、プレス成形体の加工部に10体積%以上の加工誘起マルテンサイト相が存在する部分があれば、その部分において後述の時効処理により顕著な硬化をもたらすことが可能である。加工誘起マルテンサイト量が10体積%に満たない部分については、時効処理により安定して顕著な時効硬化を得ることは難しい。ただし、プレス成形体を用いた部品においては、通常その全体が顕著に硬化している必要はなく、高強度が要求される加工部のみが十分に硬化していれば足りる。したがって、本発明の中間製品であるプレス成形体においては、少なくとも加工部に、加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上である部分を有していることが重要である。
また、この中間製品であるプレス成形体は、上記の加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上である部分において、肉厚中央部の断面硬さが350HV未満である箇所を有している必要がある。プレス成形されたまま(時効処理前)の段階で、10体積%以上の加工誘起マルテンサイト相が生成している全ての部分が350HV以上の硬さになっているようなプレス成形体は、例えばC含有量の高い鋼種を用いたり、調質圧延率の高い素材鋼板を用いたりする手法によって作製できるが、その場合はプレス金型に多大な負荷をかけており、結果的にコストの高い中間製品となる。
《時効処理後のプレス成形体》
時効処理を受けたプレス成形体としては、肉厚中央部の断面硬さが350HV以上である部分をプレス加工部に有しているものが対象となる。前述のように、プレス成形体を用いた部品においては、通常、高強度が要求される加工部のみが顕著に硬化していればよい。カメラ、携帯電話、ノート型パソコン、携帯用音楽機器などのケース部材やヒンジ部品等をはじめ、従来、高強度ステンレス鋼プレス成形体が適用されている多くの用途では、高強度が要求される部位の材料硬さは350HV以上であることが望まれる。本発明の高強度ステンレス鋼プレス成形体は加工誘起マルテンサイト相中におけるCuリッチ相の析出を利用して、高強度化を実現している。このため、当該プレス成形体は、350HV以上に硬化している部分の加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上であり、かつ、その部分のマルテンサイト中には時効析出したCuリッチ相が分散していることに特徴がある。
《製造方法》
〔製造工程〕
上記のような高強度ステンレス鋼プレス成形体は、所定厚さの鋼板(熱延鋼板または冷延鋼板)に溶体化処理を施すことによりオーステナイト単相組織とし、必要に応じて調質圧延を行って素材鋼板とし、その素材鋼板をプレス成形に供し、その後、時効処理を施す工程によって得ることができる。
〔素材鋼板〕
プレス成形に供する素材鋼板としては、上述の化学組成を有し、マトリクスがオーステナイト単相組織または「オーステナイト+25体積%以下の加工誘起マルテンサイト」の複相組織に調整された鋼板を用いる。プレス成形体の形状によっては、オーステナイト単相組織の素材鋼板を用いたときに、高強度が要求される部位において「オーステナイト+10体積%以上の加工誘起マルテンサイト」の複相組織が得られないことがある。例えば浅い絞り加工や、比較的軽度の曲げ加工を施して得られるプレス成形体などでは、そのようなことになりやすい。また、プレス加工部で特に高い硬さが要求される場合や、プレス加工部以外の部位も高強度化したい場合も想定される。このようなときには、予め調質圧延によって10体積%以上の加工誘起マルテンサイト相を生成させた素材鋼板を使用することが有効である。どの程度の加工誘起マルテンサイト相を生成させた素材鋼板を用意するかは、組成、プレス成形の加工度などに応じて決定される。加工誘起マルテンサイト相の生成量は調質圧延率によって調整できる。ただし、素材鋼板の段階での加工誘起マルテンサイト相の量が25体積%を超えるとプレス金型に与える負荷が過大となりやすい。
〔プレス成形〕
プレス成形は、従来一般的な種々の方法が適用できる。プレス成形に際しては、上述したように、「肉厚中央部の断面硬さが350HV未満であり、加工誘起マルテンサイト量が少なくとも10体積%以上である部分」をプレス加工部に有するプレス成形体を作ることが重要である。もちろん、特に高強度を必要とする部分は350HVを超える硬さになっていて構わない。
〔時効処理〕
プレス成形後には時効処理を施して、加工誘起マルテンサイト中にCuリッチ相を分散析出させることにより高強度ステンレス鋼プレス成形体が得られる。種々検討の結果、時効温度は400〜500℃の温度域とし、かつ、時効温度T(K)と時効時間t(h)が下記(2)式を満たす条件とすることが有効である。T(logt+20)の値が小さすぎるとCuリッチ相の析出物サイズが小さくなり、転位運動を十分に阻害する作用が発揮されにくくなる。一方、T(logt+20)の値が過大になるとCuリッチ相の粒子が粗大化し、転位が析出粒子を迂回しやすくなり、また析出粒子間距離も長くなるので硬化現象が発揮されにくくなる。なお、(2)式に替えて(2)’式を満たす範囲とすることが一層好ましい。
13000≦T(logt+20)≦16500 ……(2)
14000≦T(logt+20)≦16000 ……(2)’
時効処理を窒化可能な雰囲気で行うことにより、高強度ステンレス鋼プレス成形体の表面を硬化させること可能であり、更なる広範囲の用途展開が期待される。
表1に示す鋼を溶製し、オーステナイト単相組織を有する板厚0.8mmの仕上げ焼鈍材を得た。
Figure 2009249704
上記仕上げ焼鈍材から採取した板材を素材鋼板に用いて、下記の条件で深絞りカップ(中間製品のプレス成形体)を作製した。
ブランク直径:76mm、パンチ直径:40mm、パンチ肩半径:6mm、ダイス直径:42mm、ダイス肩半径:6mm、シワ押さえ力:1ton
この深絞りカップを、大気中450℃で1時間保持する時効処理に供した。この場合、前述のT(logt+20)の値は14460であり、(2)式および(2)’式を満たしている。
中間製品のプレス成形体サンプルおよび時効処理後のプレス成形体サンプルについて、カップの中心軸を含む平面で切断した。図1に切断した断面における測定位置を模式的に示す。a、b、c、dの4箇所において肉厚中央部の硬さを測定した。中間製品のプレス成形体サンプルについては、さらにフェライトスコープを用いて断面の加工誘起マルテンサイト量を測定した。加工誘起マルテンサイト量の値は板厚補正を適用して求めた。結果を表2に示す。なお、時効処理後の加工誘起マルテンサイト量は、時効処理前(中間製品)と同等である。
Figure 2009249704
別途測定した素材鋼板の断面硬さは、本発明対象鋼のA鋼が135HV、比較鋼のB鋼が155HVであった。表2からわかるように、A鋼、B鋼いずれの場合も、加工誘起マルテンサイト量が10体積%、かつ断面硬さが350HV以下の部分をプレス加工部に有しており、時効処理後には350HVの部分が形成された。ただし、本発明対象鋼であるA鋼を用いた場合には、B鋼の場合より中間製品での各測定箇所の硬さが低いにもかかわらず、時効処理後には10体積%以上の加工誘起マルテンサイト相を生成させたb、c、dの箇所においてB鋼を上回る顕著な硬化が認められた。また、B鋼の場合には中間製品において400HVを超えるような硬化箇所が生じており、これはプレス金型にとって負荷が大きく、金型寿命の低下に繋がるので好ましくない。
実施例1と同じA鋼、B鋼を用いて、ここでは仕上げ焼鈍後に31%の調質圧延を施した板厚1mmの素材鋼板を用意した。素材鋼板中の加工誘起マルテンサイト量は、A鋼:8体積%、B鋼:5体積%であった。
これらの素材鋼板を用いて、下記の条件で深絞りカップ(中間製品のプレス成形体)の作製を試みた。
ブランク直径:80mm、パンチ直径:40mm、パンチ肩半径:6mm、ダイス直径:42.5mm、ダイス肩半径:6mm、シワ押さえ力:1ton
その結果、A鋼では良好な深絞りが可能であったが、B鋼では絞り抜ける前に材料の破断が生じたので絞り加工を途中で中止した。
A鋼の深絞りカップを、実施例1と同じ条件で時効処理に供した。
A鋼の中間製品のプレス成形体サンプルおよび時効処理後のプレス成形体サンプルについて、実施例1と同様の測定を行った。測定位置も実施例1と同様、図1のa、b、c、dである。結果を表3に示す。
Figure 2009249704
表3からわかるように、素材鋼板として調質圧延材を用いることにより、プレス成形での加工度が小さいカップ底部(aの位置)においても、時効処理後により350HV以上の硬さに硬質化させることが可能であった。中間製品においては断面硬さが350HV以下の部分をプレス加工部に有しており、また400HVを超える硬化箇所も生じていないことから、プレス金型に対する負荷が著しく増大することはなく、低コストで大量生産が可能であると考えられる。
実施例1と同じA鋼を用いて、ここではオーステナイト単相組織を有する板厚2mmの仕上げ焼鈍材を素材鋼板として、張り出し要素を含む絞り加工を行うことにより、実施例1、2では実現できなかったプレス成形体カップの底部での顕著な硬化を試みた。絞り加工では、上記素材鋼板を下記の条件で絞り高さ25mmまで絞って中間製品のプレス成形体を得た。
ブランク直径:80mm、パンチ直径:27.5mm、パンチ肩半径:5mm、ダイス直径:32.5mm、ダイス肩半径:6mm、シワ押さえ力:0.5ton、絞り高さ:25mm
得られた中間製品であるプレス成形体を、実施例1と同じ条件で時効処理に供した。
中間製品のプレス成形体サンプルおよび時効処理後のプレス成形体サンプルについて、カップの中心軸を含む平面で切断した。図2に切断した断面における測定位置を模式的に示す。a、b、c、dの4箇所において実施例1と同様の測定を行った。結果を表4に示す。
Figure 2009249704
表4からわかるように、カップの底部において顕著な硬化が実現できた。この場合でも、中間製品においては断面硬さが350HV以下の部分をプレス加工部に有しており、また400HVを超える硬化箇所も生じていないことから、プレス金型に対する負荷が著しく増大することはなく、低コストで大量生産が可能であると考えられる。
表5に示す鋼を真空溶解炉で溶製し、鋳片を熱間鍛造にて厚さ40mmとし、熱間圧延にて板厚3.6mmの熱延鋼板とし、焼鈍および酸洗を行い、冷間圧延にて板厚0.8mmの冷延鋼板とし、仕上焼鈍を1150℃で行い、酸洗を行うことによって、オーステナイト単相組織を有する板厚0.8mmの素材鋼板を得た。
Figure 2009249704
これらの素材鋼板を用いて、下記の条件で深絞りカップ(中間製品のプレス成形体)を作製した。
ブランク直径:76mm、パンチ直径:40mm、パンチ肩半径:6mm、ダイス直径:42mm、ダイス肩半径:6mm、シワ押さえ力:1ton
得られた中間製品であるプレス成形体を、実施例1と同じ条件で時効処理に供した。
中間製品のプレス成形体サンプルおよび時効処理後のプレス成形体サンプルについて、実施例1と同様の測定を行った。測定位置は図1のaからdまでの区間とし、約2.5mm間隔で細かく調べた。
その結果、鋼No.23、24を除き、いずれも中間製品において加工誘起マルテンサイト量が10体積%、かつ断面硬さが350HV以下の部分をプレス加工部に有しており、時効処理後には350HVの部分が形成された。ただし、比較鋼No.21はC含有量が高すぎ、No.22はN含有量が高すぎたので、これらは加工誘起マルテンサイト相の硬化が著しく、中間製品において断面硬さが400HVを超える部分が生じた。また、No.25はMd値が高すぎたことにより加工誘起マルテンサイトの生成量が多く、中間製品において断面硬さが400HVを超える部分が生じた。このように中間製品で400HVを超えるような硬化箇所が生じたものは、プレス金型にとって負荷が大きく、金型寿命の低下に繋がるので好ましくない。No.23はCu含有量が低すぎたことにより時効処理後の硬化が不十分であった。No.24はMd値が低すぎたことにより加工誘起マルテンサイト相の生成量が不足し、高強度化が達成されなかった。
表6に、参考のため図1のbとcの間でbから2.5mm位置における結果を例示する。
Figure 2009249704
実施例1のプレス成形体(深絞りカップ)における測定位置を模式的に示した断面図。 実施例3のプレス成形体(張り出し加工の絞りカップ)における測定位置を模式的に示した断面図。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.03%以下、Si:0.5〜2%、Mn:0.5〜2%、Ni:6〜10%、Cr:15〜18%、Cu:1〜3.5%、N:0.03%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(1)式のMd値が10〜30である組成の鋼板を素材とするプレス成形体であって、加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上かつ肉厚中央部の断面硬さが350HV未満である部分をプレス加工部に有する、未だ時効処理されていない中間製品のステンレス鋼プレス成形体。
    Md=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo ……(1)
  2. さらにMo:3%以下を含有する組成を有する請求項1に記載の中間製品のステンレス鋼プレス成形体。
  3. 質量%で、C:0.03%以下、Si:0.5〜2%、Mn:0.5〜2%、Ni:6〜10%、Cr:15〜18%、Cu:1〜3.5%、N:0.03%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(1)式のMd値が10〜30である組成の鋼板を素材とするプレス成形体であって、加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上かつ肉厚中央部の断面硬さが350HV以上である部分をプレス加工部に有し、マルテンサイト中には時効析出したCuリッチ相が分散している高強度ステンレス鋼プレス成形体。
    Md=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo ……(1)
  4. さらにMo:3%以下を含有する組成を有する請求項3に記載の高強度ステンレス鋼プレス成形体。
  5. 質量%で、C:0.03%以下、Si:0.5〜2%、Mn:0.5〜2%、Ni:6〜10%、Cr:15〜18%、Cu:1〜3.5%、N:0.03%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(1)式のMd値が10〜30である組成を有し、マトリクスがオーステナイト単相組織または「オーステナイト+10体積%未満の加工誘起マルテンサイト」の複相組織に調整された鋼板に対して、プレス成形を施すことにより、加工誘起マルテンサイト量が10体積%以上かつ肉厚中央部の断面硬さが350HV未満である部分をプレス加工部に有するプレス成形体を作る工程、
    前記プレス成形体に、400〜500℃の温度域における時効温度T(K)と時効時間t(h)が下記(2)式を満たす条件で時効処理を施す工程、
    を有する高強度ステンレス鋼プレス成形体の製造方法。
    Md=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo ……(1)
    13000≦T(logt+20)≦16500 ……(2)
  6. 質量%で、C:0.03%以下、Si:0.5〜2%、Mn:0.5〜2%、Ni:6〜10%、Cr:15〜18%、Cu:1〜3.5%、N:0.03%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(1)式のMd値が10〜30である組成を有し、「オーステナイト+10超え〜25体積%の加工誘起マルテンサイト」の複相組織に調整された鋼板に対して、プレス成形を施すことにより、肉厚中央部の断面硬さが350HV未満である部分をプレス加工部に有するプレス成形体を作る工程、
    前記プレス成形体に、400〜500℃の温度域における時効温度T(K)と時効時間t(h)が下記(2)式を満たす条件で時効処理を施す工程、
    を有する高強度ステンレス鋼プレス成形体の製造方法。
    Md=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo ……(1)
    13000≦T(logt+20)≦16500 ……(2)
  7. 前記鋼板が、さらにMo:3%以下を含有するものである請求項5または6に記載の高強度ステンレス鋼プレス成形体の製造方法。
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