JP2009248498A - タイヤ成形装置におけるトランスファー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価でありながらも、手間及び時間を要することなく種々の径のビードリングを把持、移載し得るトランスファー装置を提供する。
【解決手段】ビードリング5を把持、移載するトランスファー装置1は、回転角度を制御し得る回転可能なカムリング3と、かかるカムリング3に取り付けられており、カムリング3の回転に伴い、カムリング3の径方向内側又は径方向外側に移動し、ビードリング5を把持するビード把持具4とを具える。
【選択図】図1
【解決手段】ビードリング5を把持、移載するトランスファー装置1は、回転角度を制御し得る回転可能なカムリング3と、かかるカムリング3に取り付けられており、カムリング3の回転に伴い、カムリング3の径方向内側又は径方向外側に移動し、ビードリング5を把持するビード把持具4とを具える。
【選択図】図1
Description
この発明は、タイヤ成形装置におけるトランスファー装置に関するものであり、更に詳しくは、ビードリングを把持、移載するトランスファー装置に関する。
タイヤの製造方法としては、昨今、製品タイヤの内面形状とほぼ対応する外面形状を有する剛体コア上に、各種タイヤ構成部材を貼り付けて生タイヤを形成し、これを剛体コアとともに加硫することによってタイヤを製造する、いわゆるコア製法(3次元製法)が注目されている。
コア製法は製品タイヤの内面形状とほぼ対応する外面形状を有する剛体コア上にタイヤ構成部材を積層して生タイヤを形成するため、成型ドラム上に2次元的にタイヤ構成部材を配置した後、これをブラダ等により拡径変形させて生タイヤを形成する従来の製造方法(2次元製法)に比べて、タイヤ構成部材を意図した位置に正確に配置することができるという利点がある。また、剛体コア上に直接構成部材を形成するため、構成部材の切り替えが不要となり、多サイズ、同時生産が可能となり、かつ中間材料を保管する必要もなくなるという利点もある。これらの利点から、コア製法は今後のタイヤ製造の主流となることが期待されている。
2次元製法と3次元製法のいずれの製法においても、ビードリングをタイヤ構成部材上の所定の位置に配置させるときには、専用のトランスファー装置が使用される。かかるトランスファー装置は、一般に、ビードリングの径よりも大きな径のカムリングと、かかるカムリングに取り付けられた複数のビード把持具とを有する。ビードリングを所定の位置に配置する工程では、まず、かかるビード把持具をカムリングの径方向内側に移動させることでビードリングを挟み込むように把持し、そのまま所定の位置までビードリングを移動させる。次いで、製法毎の適当な段階にてビード把持具をカムリングの径方向外側に移動させて、ビードリングの把持を解除することでビードリングを所定の位置に配置している。なお、代表的なビード把持具としては、把持、移載するビードリングの径に応じて、手作業によりストッパー切り替えする、ストッパー切り替え式のビード把持具や、把持、移載するビードリングの径に応じて、手作業によりシリンダストロークを交換するシリンダストローク式のビード把持具などが知られている。
しかし、ストッパー切り替え式のビード把持具は、把持、移載されるビードリングの径が変更する度に、全てのビード把持具についてストッパー位置の切り替えを行わなければならず、そのことに手間及び時間を要していた。また、同様に、シリンダストローク式のビード把持具も、把持、移載されるビードリングの径が変更する度に、シリンダストロークを交換しなければならず、そのことに手間及び時間を要していた。そのことから、従来のタイヤのビード把持具を有するトランスファー装置は、タイヤの生産性を減ずる要因の一つとなっていた。特に、多サイズ、同時生産することが想定される3次元製法において、ストッパー切り替え式又はシリンダストローク式のビード把持具を有するトランスファー装置を使用することは、タイヤの生産性の向上の大きな妨げとなっていた。また、シリンダストロークが高価であることから、シリンダストローク式のビード把持具を有するトランスファー装置は、装置そのものが高価となり過ぎるという問題を抱えている。
したがって、この発明の目的は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、安価でありながらも、手間及び時間を要することなく種々の径のビードリングを把持、移載し得るトランスファー装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、この発明のビードコアを把持、移載するトランスファー装置は、回転角度が制御され、回転可能なカムリングと、かかるカムリングに取り付けられており、カムリングの回転に伴い、カムリングの径方向内側又は径方向外側に移動し、ビードリングを把持するビード把持具とを具えることを特徴とするトランスファー装置である。
また、カムリングを回転させる駆動具を具え、かかる駆動具は、カムリングに取り付けられたギア、かかるギアと噛み合うピニオン、及びかかるピニオンを回転させるモータからなることが好ましい。
更に、カムリングは、カムリングの径方向に対し傾斜する方向に延在するカム溝を有し、ビード把持具は、カム溝に沿って移動可能に取り付けられていることが好ましい。
更にまた、モータは、製造されるタイヤサイズに応じて、その回転数を制御してなることが好ましい。
加えて、ビード把持具は、カムリングの径方向に伸縮するシリンダを有することが好ましい。
この発明によれば、安価でありながらも、手間及び時間を要することなく種々の径のビードリングを把持、移載し得るトランスファー装置を提供することが可能となる。
次に、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明に従う代表的なトランスファー装置の側面図であり、図2は、図1に示すトランスファー装置を回転させて、ビード把持具を移動させたときの側面図である。図3及び図4は、この発明に従うその他のトランスファー装置の側面図である。
図示例のトランスファー装置1は、制御可能な駆動具2と、かかる駆動具2により、その回転角度を制御しつつ回転可能なカムリング3と、かかるカムリング3に取り付けられており、カムリング3の回転に伴い、カムリング3の径方向内側又は径方向外側に移動するビード把持具4とを具える。図示例では、ビード把持具4は、等間隔にて計6個取り付けられている。
かかる構成を採用し、任意の製法にて、(図中にて二点鎖線で示す)ビードリング5を把持、移載する場合には、まず、トランスファー装置1がビードリング5の外周側まで移動し、図1に示すように、トランスファー装置1がビードリング5を囲むような配置となる。次いで、駆動具2が駆動し、カムリング3が所定の回転角度にて図中の矢印Aの方向に回転し、その回転に伴いビード把持具4がカムリング3の径方向内側に移動するので、図2に示すように、ビード把持具4間にビードリング5が挟み込まれて把持される。次いで、ビードリング5を把持した状態で、トランスファー装置1が所定の位置まで移動してから、再度駆動具2が駆動して、カムリング3が所定の回転角度にて図中の矢印Bの方向に回転し、その回転に伴いビード把持具4がカムリング3の径方向外側に移動するので、ビード把持具4によるビードリング5の挟み込みが解除され、ビードリング5をかかる所定の位置に配置することとなる。なお、図示例では、ビードリング5は全て同一径としているが、この発明のトランスファー装置1は、駆動具2を制御して、カムリング3の回転角度を設定するだけで、多サイズのビードリング5を把持、移載することに対応させることが可能である。そのことから、従来の、ストッパー切り替え式のビード把持具やシリンダストローク式のビード把持具を採用したトランスファー装置のように、把持、移載されるビードリングの径が変更する度に、その径に対応させるべく装置の態様も変更するような手間及び時間がかからなくなる。従って、この発明のトランスファー装置1は、上述したような、多サイズ、同時生産に適しており、特に3次元製法によりタイヤを生産する場合の生産性の向上につながるものである。また、シリンダストローク等の高価な部品を具えない分、安価な装置となっている。
また、図1及び図2に示すように、カムリング3は、カムリング3の径方向に対し傾斜する方向に延在するカム溝6を有し、ビード把持具4は、カム溝6に沿って移動可能に取り付けられていることが好ましい。なぜなら、かかる構成では、カムリング3の回転角度に対応して、ビード把持具4がカム溝6内を移動し、ビード把持具4がカムリング3の径方向に移動することから、ビードリング5の径に対応させたビードリング5の把持、移載を可能としつつも、カム溝6を設け、そのカム溝6にビード把持具4を取り付けるという単純な装置構成であることから、トランスファー装置1を安価にて製造することが可能となるからである。
更に、図示例のように、駆動具2は、カムリング3に取り付けられたギア7、かかるギア7と噛み合うピニオン8、及びピニオン8を回転させるモータ9からなり、かかるモータ9は、製造されるタイヤサイズに応じて、その回転数を制御してなることが好ましい。かかる構成では、モータ9の回転と連動してピニオン8が回転し、かかるピニオン8の回転と連動してギア7が回転し、かかるギア7の回転と連動してカムリング3が回転することとなる。そのことから、モータ9の回転数と回転方向を制御するだけで、モータ9の回転と連動させて、カムリング3の回転角度を容易に制御することが可能となる。
更にまた、ビード把持具4は、図3に示すように、カムリング3の径方向に伸縮するシリンダ10を有することが好ましい。かかる構成を採用し、ビード把持具4にシリンダ10を取り付けることで、ビード把持具4のカムリング3の径方向へのクッション性が向上する。そのことから、ビードリング5を把持、移載した後に、ビードロック手段(図示せず)によりビードリング5を所定の位置に固定する場合に、ビードロック手段がビードリング5をビード把持具4に過剰に押さえつけるように移動しても、ビード把持具4のクッション性により過剰な移動が緩和されるので、過剰な移動に起因したビードリング5の変形や破損を防止することが可能となる。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、図1〜3に示すトランスファー装置1のように、ビードリング5を挟み込んで拘束するよう把持するのではなく、図4に示すように、ビード把持具4の先端部を電磁石等の磁性体とすることで、ビードリング5を磁力により吸着させて把持し、移載することも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明によって、安価でありながらも、手間及び時間を要することなく種々の径のビードリングを把持、移載し得るトランスファー装置を提供することが可能となった。
1 トランスファー装置
2 駆動具
3 カムリング
4 ビード把持具
5 ビードリング
6 カム溝
7 ギア
8 ピニオン
9 モータ
10 シリンダ
11 磁性体
A カムリングの回転方向
B カムリングの回転方向
2 駆動具
3 カムリング
4 ビード把持具
5 ビードリング
6 カム溝
7 ギア
8 ピニオン
9 モータ
10 シリンダ
11 磁性体
A カムリングの回転方向
B カムリングの回転方向
Claims (5)
- ビードリングを把持、移載するトランスファー装置であって、
回転角度が制御され、回転可能なカムリングと、
該カムリングに取り付けられており、カムリングの回転に伴い、カムリングの径方向内側又は径方向外側に移動し、ビードリングを把持するビード把持具とを具えることを特徴とするトランスファー装置。 - 前記カムリングを回転させる、駆動具を具え、該駆動具は、カムリングに取り付けられたギア、該ギアと噛み合うピニオン、及び該ピニオンを回転させるモータからなる、請求項1に記載のトランスファー装置。
- 前記カムリングは、カムリングの径方向に対し傾斜する方向に延在するカム溝を有し、前記ビード把持具は、該カム溝に沿って移動可能に取り付けられている、請求項1又は2に記載のトランスファー装置。
- 前記モータは、製造されるタイヤサイズに応じて、その回転数を制御してなる、請求項2又は3に記載のトランスファー装置。
- 前記ビード把持具は、カムリングの径方向に伸縮するシリンダを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトランスファー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008101111A JP2009248498A (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | タイヤ成形装置におけるトランスファー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008101111A JP2009248498A (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | タイヤ成形装置におけるトランスファー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009248498A true JP2009248498A (ja) | 2009-10-29 |
Family
ID=41309623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008101111A Withdrawn JP2009248498A (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | タイヤ成形装置におけるトランスファー装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2009248498A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101576817B1 (ko) | 2014-04-25 | 2015-12-14 | 한국타이어 주식회사 | 그린타이어 성형용 비드 고정간격 호울더 장치 |
JP2022515586A (ja) * | 2019-12-02 | 2022-02-21 | ブイエムアイ・ホラント・ビー.ブイ. | ビード保持部材、ビード保持装置、及びビードハンドリングアセンブリ |
CN116568492A (zh) * | 2020-12-17 | 2023-08-08 | 倍耐力轮胎股份公司 | 用于车辆车轮的轮胎的环形部件的夹持方法和装置 |
-
2008
- 2008-04-09 JP JP2008101111A patent/JP2009248498A/ja not_active Withdrawn
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KR101576817B1 (ko) | 2014-04-25 | 2015-12-14 | 한국타이어 주식회사 | 그린타이어 성형용 비드 고정간격 호울더 장치 |
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JP7150986B2 (ja) | 2019-12-02 | 2022-10-11 | ブイエムアイ・ホラント・ビー.ブイ. | ビード保持部材、ビード保持装置、及びビードハンドリングアセンブリ |
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US11752718B2 (en) | 2019-12-02 | 2023-09-12 | Vmi Holland B.V. | Bead retaining member, bead retaining device and bead handling assembly |
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Legal Events
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