JP2009246925A - DSLAM、CPE、及びxDSL通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 xDSL通信システムにおける制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視して加入者線の片線断を検出する。
【解決手段】 品質検出部203は、制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視して受信信号レベル値を検出し、移動平均演算部207は、所定期間毎に品質検出部203が検出した受信信号レベル値の移動平均値を演算し、回線状態判断部206は、移動平均演算部207による演算結果と、予め定めてある閾値とを比較し、演算結果が閾値を下回ると、回線異常と判断する。
【選択図】 図1
【解決手段】 品質検出部203は、制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視して受信信号レベル値を検出し、移動平均演算部207は、所定期間毎に品質検出部203が検出した受信信号レベル値の移動平均値を演算し、回線状態判断部206は、移動平均演算部207による演算結果と、予め定めてある閾値とを比較し、演算結果が閾値を下回ると、回線異常と判断する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、DSLAM、CPE、及びxDSL通信システムに関し、特に制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視し、伝送路片線断を検出可能なDSLAM、CPE、及びxDSL通信システムに関する。
xDSLシステム(特許文献1参照)では、2線式メタリック伝送路を介して、周波数多重分割により全二重通信を行う構成が勧告されている。このxDSLシステムでは、局側、及び加入者側の双方に、2線/4線の変換のためのハイブリット・トランスが用いられている。このハイブリット・トランスの受信性能の高度化に伴い、2線側に片線断が発生しても、わずかな伝送速度の低下だけで、伝送能力が維持される。従って、2線側に片線断が発生していても一見正常に動作しているように認識されていた。
特開2007−194826号公報
上記システムでは、2線側の伝送線路の片線が断線しても、伝送速度は10%〜60%低下するが、継続的に伝送能力を維持したまま動作を継続することが可能である。従って、2線側の伝送線路の片線が断線しても如何なる警報も報じられない。その結果、以下に記する解決すべき課題が発生していた。(1)受信信号レベルの低下に伴って、外来雑音の影響を受けやすくなるため、間歇的に信号劣化を起こし、再トレーニングが多発する。(2)再トレーニングの回数が増加することにより、同一ケーブルに収容されている隣接回線に悪影響を及ぼし、伝送品質の低下をもたらす。
第一の発明は、xDSL通信システム用のDSLAMであって、制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視して受信信号レベル値を検出する品質検出部と、所定の期間毎に上記品質検出部が検出した受信信号レベル値の移動平均値を演算する移動平均演算部と、該移動平均演算部による演算結果と、予め定めてある閾値とを比較し、上記演算結果が前記閾値を下回ると、回線異常と判断する回線異常判断部とを備えることを主要な特徴とする。
第二の発明は、xDSL通信システム用のCPEであって、制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視して受信信号レベル値を検出する品質検出部と、所定の期間毎に上記品質検出部が検出した受信信号レベル値の移動平均値を演算する移動平均演算部と、該移動平均演算部による演算結果と、予め定めてある閾値とを比較し、上記演算結果が前記閾値を下回ると、回線異常と判断する回線異常判断部とを備えることを主要な特徴とする。
第三の発明は、xDSL通信システム用のDSLAMであって、制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視して受信信号の受信レベル値を検出する受信レベル検出部と、受信済み受信信号の受信レベル値と送信済み送信信号の送信レベル値より現送信信号の送信レベル値を決定する送信レベル調整部と、所定の期間毎に上記受信レベル検出部が検出した受信レベル値の移動平均値を演算する受信系移動平均演算部と、所定の期間毎に上記送信レベル調整部が決定した送信レベル値の移動平均値を演算する送信系移動平均演算部と、上記受信系移動平均演算部による演算結果と、予め定めてある閾値とを比較し、上記演算結果が前記閾値を下回ると回線異常と判断すると共に、上記送信系移動平均演算部による演算結果と、予め定めてある閾値とを比較し、上記演算結果が上記閾値を上回ると回線異常と判断するレベル判定部とを備えることを主要な特徴とする。
第一、第二の発明とも、品質検出部が検出した受信信号レベル値の移動平均値を演算する移動平均演算部を備えるので、片線断の検出に関わる信頼性の高い情報を取得することが可能になる。従って、片線伝送による伝送品質の劣化を、そのまま放置することが無くなるという効果を得る。また、ユーザが回答する回線の修復作業に迅速に着手しやすくなるという効果を得る。更に、該当する回線における信号送出停止することが可能になり、同一ケーブルに収容されている他の回線への悪影響を防止することも可能になるという効果を得る。
第三の発明では、受信レベル値の移動平均値と送信レベル値の移動平均値とから回線異常を判断するので、第一の発明の場合に比べて片線断の検出に関わるより信頼性の高い情報を取得することが可能になる。
図3は、本発明によるxDSL通信システムのシステム構成図である。
図に示すように本発明によるxDSL通信システム300は、局側を集約する局側スプリッタ8と加入者側を集約する加入者側スプリッタ6とが加入者線7を介して接続して構成される。局側スプリッタ8はDSLAM(局内多重化装置)200を介してインターネット網11と接続し、更に、電話交換機10を介して加入者電話網12に接続する。加入者側スプリッタ6は、CPE(顧客構内装置)100を介してPC(パーソナルコンピュータ)1等の情報機器に接続し、更に、PBX(構内交換機)5を介して電話機4に接続する。
図に示すように本発明によるxDSL通信システム300は、局側を集約する局側スプリッタ8と加入者側を集約する加入者側スプリッタ6とが加入者線7を介して接続して構成される。局側スプリッタ8はDSLAM(局内多重化装置)200を介してインターネット網11と接続し、更に、電話交換機10を介して加入者電話網12に接続する。加入者側スプリッタ6は、CPE(顧客構内装置)100を介してPC(パーソナルコンピュータ)1等の情報機器に接続し、更に、PBX(構内交換機)5を介して電話機4に接続する。
局側スプリッタ8は、局側において、加入者線7を介して加入者側スプリッタ6から搬送データ信号と通話信号とが多重化された信号を受入れて搬送データ信号と通話信号とに分離し、搬送データ信号をDSLAM200へ、通話信号を電話交換機10へ、それぞれ送出する部分である。また、DSLAM200から搬送データ信号を受入れ、電話交換機10から通話信号を受入れて多重化し、加入者線7を介して加入者側スプリッタ6へ送出する部分である。この内部にはDSLAM200とは4線で信号を送受し、加入者線7とは2線で信号を送受するハイブリット・トランス8aが含まれている。
加入者側スプリッタ6は、加入者側に配置され、CPE100から搬送データ信号(通話信号帯域よりも高い周波数帯域)を受入れ、PBX5から通話信号(通常数KHz以下のアナログ信号)を受入れて多重化し、加入者線7を介して局側スプリッタ8へ送出する部分である。また、加入者線7を介して局側スプリッタ8から搬送データ信号と通話信号とが多重化された信号を受入れて搬送データ信号と通話信号とに分離し、搬送データ信号をCPE100へ、通話信号をPBX5へ、それぞれ送出する部分である。この内部にはCPE100とは4線で信号を送受し、加入者線7とは2線で信号を送受するハイブリット・トランス6aが含まれている。
本発明の要部をなす、DSLAM200とCPE100については、実施例1としてDSLAM200の詳細な内容について説明し、続いて実施例2としてCPE100の詳細な内容について説明する。他の部分については、後に続く説明の中で必要に応じて適宜説明する。
(構成)の説明
図1は、本発明によるDSLAMの機能ブロック図である。
この図は、本発明によるxDSL通信システム300(図3)における回線障害、特に本発明の目的である、2線側に片線断が発生したときに適切、且つ迅速な対応を可能にする機能を主にして、本発明の構成を説明するためのDSLAMの機能ブロック図である。
図1は、本発明によるDSLAMの機能ブロック図である。
この図は、本発明によるxDSL通信システム300(図3)における回線障害、特に本発明の目的である、2線側に片線断が発生したときに適切、且つ迅速な対応を可能にする機能を主にして、本発明の構成を説明するためのDSLAMの機能ブロック図である。
図に示すように本発明によるDSLAM200は、xDSL・IF部201と、送受信制御部202と、品質検出部203と、信号検出部204と、装置状態判断部205と、回線状態判断部206と、移動平均演算部207と、データ記憶部208と、初期化設定部209と、ループ試験実行部210と、パケット多重・分解部211と、警報発生部212と、CPU213と、ROM214と、RAM215とを備える。
xDSL・IF部201は、DSLAM200と、下り方向監視制御チャネル217、下り方向ユーザ・トラフィック218、上り方向監視制御チャネル219、及び上り方向ユーザ・トラフィック220とを通信接続するインタフェース回路である。
送受信制御部202は、xDSL・IF部201を制御し、DSLAM200と、下り方向監視制御チャネル217、下り方向ユーザ・トラフィック218、上り方向監視制御チャネル219、及び上り方向ユーザ・トラフィック220との間で所定の制御信号、及び多重化信号を送受信させる部分である。
品質検出部203は、xDSL・IF部201が送受信制御部202の制御に基づいて受信する制御信号、または多重化信号を監視し、それら信号の品質状態(例えば、受信信号レベル、SNR、データ速度、稼動負荷率等々)を検出して装置状態判断部205、回線状態判断部206、及び移動平均演算部207へ送出する部分である。ここでSNRとは、Signal to Noise Ratioを表す。
信号検出部204は、xDSL・IF部201が送受信制御部202の制御に基づいて受信する制御信号、または多重化信号を監視し、対抗するCPE100(図2)の電源のON/OFF状態を確認する部分である。
装置状態判断部205は、ループ試験実行部210の制御に基づいて、ループ試験実行部210の稼動中に、品質検出部203から制御信号の品質状態を取得し、予めデータ記憶部208に格納されている閾値と比較し、対抗するCPE100(図2)が正常動作しているか否かを判断する部分である。
回線状態判断部206は、品質検出部203から制御信号または多重化信号の品質状態を受入れて、予めデータ記憶部208に格納されている閾値と比較し、対抗するCPE100(図2)との間の回線状態(例えば、受信信号レベル、SNR、データ速度、稼動負荷率、等々)が正常状態であるか否かを判断する部分である。更に、移動平均演算部207から後述する移動平均値を受け入れて、予めデータ記憶部208に格納されている閾値と比較し、閾値よりも低下している場合には回線状態異常と判断し、警報発生部212へ線路異常警報を通知する部分である。
移動平均演算部207は、品質検出部203から受け入れた受信信号レベルを予め定められた周期毎に移動平均値を算出し、その結果を回線状態判断部206へ送出する部分である。
データ記憶部208は、装置状態判断部205及び回線状態判断部206が所定の判断に用いる閾値、及び判断に必要なデータを予め格納する不揮発性のメモリである。更に初期化設定部209の制御に基づいて所定のデータをデータ履歴として格納しておくメモリでもある。
初期化設定部209は、DSLAM200の動作開始時点、または、ループ試験実行部210によるループ試験実行後において、回線状態判断部206の判断結果が、対抗するCPE100(図2)との間の回線状態が異常である、との判断結果に基づいて、ユーザ・トラフィックを停止させて、通信モードや搬送波の周波数、データの通信速度等を再設定する部分である。
ループ試験実行部210は、xDSL・IF部201及び送受信制御部202を制御し、所定の時間間隔で制御チャネルに予め定められている所定の制御信号を送信し、CPE100(図2)から制御信号に対する応答信号を受信するループ試験を実行する部分である。
パケット多重・分解部211は、インターネット網11とインタフェースし、インターネット網11(図1)から受け入れた複数チャネルの送信パケットを多重化してxDSL・IF部201へ送出し、xDSL・IF部201から受け入れた多重化された受信パケットを受け入れて分解してインターネット網11へ送出する部分である。
警報発生部212は、回線状態判断部206から線路異常警報を受け入れると線路異常警報を生成して警報表示手段212aを介してユーザへ警告する部分である。この警報表示手段212aとしては通常LED点灯装置等が用いられる。又、この線路異常警報は、制御信号に変換されxDSL・IF部201を介してCPE100(図2)へ送信されるようにしても良い。
CPU213は、ROM214に予め格納されている所定の制御プログラムを実行してDSLAM200全体を制御するマイクロプロセッサである。特に本実施例では、ROM214に予め格納されている所定の制御プログラムを実行して、上記送受信制御部202、品質検出部203、信号検出部204、装置状態判断部205、回線状態判断部206、移動平均演算部207、初期化設定部209、ループ試験実行部210、パケット多重・分解部211、及び、警報発生部212を起動・生成する部分である。
ROM214は、CPU213が実行して、DSLAM200全体を制御する制御プログラム、上記送受信制御部202、品質検出部203、信号検出部204、装置状態判断部205、回線状態判断部206、移動平均演算部207、初期化設定部209、ループ試験実行部210、パケット多重・分解部211、及び、警報発生部212を起動・生成する制御プログラムを予め格納するリードオンリーメモリである。
RAM215は、CPU213が演算処理の実行中に必要となる演算領域を形成するランダムアクセスメモリである。共通バス216は、上記各部分を機能接続するデータ線路である。
(動作)の説明
以下に図3及び図1を用いて、DSLAM200の動作について説明する。ここでは、回線状態判断部206が加入者線7の片線断を検出する動作に限定して説明する。
以下に図3及び図1を用いて、DSLAM200の動作について説明する。ここでは、回線状態判断部206が加入者線7の片線断を検出する動作に限定して説明する。
今、DSLAM200が稼動中であるとする。移動平均演算部207は、予め決められた一定期間の受信信号レベルに関する移動平均値を算出している。1例として、時刻8:00、1日1回受信信号レベル値を読みとり3日間の移動平均値を算出しているものとする。
1例として回線状態判断部206における判断基準として、予めデータ記憶部208に格納されている閾値が6dbであったとする。ある日、ハイブリット・トランス8aの2線側に接続されている加入者線7の片線が片線断になったと仮定する。そのとき受信信号レベルは低下し、閾値6dbを下回ることになる。従って、回線状態判断部206は片線断を検出することが可能になる。
回線状態判断部206が片線断を検出すると、警報発生部212へ線路異常警報を通知する。警報発生部212は、回線状態判断部206から線路異常警報を受け入れると線路異常警報を生成して警報表示手段212aを介してユーザへ警告し、対処を促することになる。
但し、初期化設定部209がDSLAM200の初期化シーケンスを実行した直後には、データ記憶部208に回線状態判断部206における判断基準としての閾値が格納されていない場合がある。この場合には、短時間の内に3回連続して受信信号レベル値を読みとり、その平均値を算出し、3日間の移動平均値に替えてを初期値とする。
以上の説明では、移動平均演算部207が、予め決められた一定期間の受信信号レベルに関する移動平均値を算出し、回線状態判断部206がその移動平均値を予めデータ記憶部208に格納されている閾値と比較することで片線断を判断することとしたが、本発明は、この例に限定されるものではない。例えば、CPE100(図2)が測定した受信信号レベルを送信してもらい、その情報を用いた移動平均値と、対応する閾値とを比較するようにしても良い。
又、上記説明では、データ記憶部208に回線状態判断部206における判断基準としての受信信号レベルの低下量が閾値として格納されていたが、本発明はこの例に限定されるものでは無い。
即ち、受信信号レベルの低下量に替えて、DSLAM200とCPE100との間の既知の伝送距離を設定しても良い。かかる設定により、既知の伝送距離から伝送路送挿入損失を算出することが出来る。この結果から受信レベルの基準値を容易に算出することが可能になる。その結果、この受信レベルの基準値と実際の受信信号レベルの移動平均値とを比較することにより片線断を検出することが可能になる。
尚、説明では、回線状態判断部206が片線断を検出すると、警報発生部212へ線路異常警報を通知する。警報発生部212は、回線状態判断部206から線路異常警報を受け入れると線路異常警報を生成して警報表示手段212aを介してユーザへ警告し、対処を促することとしたが、本発明は、この例に限定されるものではない。即ち、警報発生部212は、該当する回線における信号送出停止することとしても良い。
(効果)の説明
以上説明したように、受信信号レベルの移動平均値を取得することにより、片線断の検出に関わる信頼性の高い情報を取得することが可能になる。従って、この情報に基づいて、警報発生部212が線路異常警報をユーザへ警告することが可能になるので、片線伝送による伝送品質の劣化を、そのまま放置することが無くなるという効果を得る。また、ユーザが回答する回線の修復作業に迅速に着手しやすくなるという効果を得る。更に、該当する回線における信号送出停止することが可能になり、同一ケーブルに収容されている他の回線への悪影響を防止することも可能になるという効果を得る。
以上説明したように、受信信号レベルの移動平均値を取得することにより、片線断の検出に関わる信頼性の高い情報を取得することが可能になる。従って、この情報に基づいて、警報発生部212が線路異常警報をユーザへ警告することが可能になるので、片線伝送による伝送品質の劣化を、そのまま放置することが無くなるという効果を得る。また、ユーザが回答する回線の修復作業に迅速に着手しやすくなるという効果を得る。更に、該当する回線における信号送出停止することが可能になり、同一ケーブルに収容されている他の回線への悪影響を防止することも可能になるという効果を得る。
上記実施例1では、DSLAM200(図1)に移動平均演算部207(図1)を備え、この移動平均演算部207(図1)の演算結果に基づいて回線状態判断部206(図1)が片線断を判断することとしたが、本実施例では、以下に説明するように、CPE100(図3)に移動平均演算部を備え、この移動平均演算部の演算結果に基づいてCPE100(図3)に備える回線状態判断部が片線断を判断することとする。かかる目的を達成するために本発明のCPEは以下のように構成される。
図2は、本発明によるCPEの機能ブロック図である。
この図は、本発明の目的である、xDSL通信システム300(図3)における、回線障害、特に本発明の目的である、2線側に片線断が発生したときに適切、且つ迅速な対応を可能にする機能を主にして、本発明の構成を説明するためのCPEの機能ブロック図である。
この図は、本発明の目的である、xDSL通信システム300(図3)における、回線障害、特に本発明の目的である、2線側に片線断が発生したときに適切、且つ迅速な対応を可能にする機能を主にして、本発明の構成を説明するためのCPEの機能ブロック図である。
図に示すように本発明によるCPE100は、xDSL・IF部101と、送受信制御部102と、品質検出部103と、信号検出部104と、装置状態判断部105と、回線状態判断部106と、移動平均演算部107と、データ記憶部108と、初期化設定部109と、ループ試験実行部110と、PC・IF部111と、警報発生部112と、CPU113と、ROM114と、RAM115とを備える。
xDSL・IF部101は、CPE100と、下り方向監視制御チャネル117、下り方向ユーザ・トラフィック118、上り方向監視制御チャネル119、及び上り方向ユーザ・トラフィック120とを通信接続するインタフェース回路である。
送受信制御部102は、xDSL・IF部101を制御し、CPE100と、下り方向監視制御チャネル117、下り方向ユーザ・トラフィック118、上り方向監視制御チャネル119、及び上り方向ユーザ・トラフィック120との間で所定の制御信号、及び多重化信号を送受信させる部分である。
品質検出部103は、xDSL・IF部101が送受信制御部102の制御に基づいて受信する制御信号、または多重化信号を監視し、それら信号の品質状態(例えば、受信信号レベル、SNR、データ速度、稼動負荷率等々)を検出して装置状態判断部105または回線状態判断部106へ送出する部分である。ここでSNRとは、Signal to Noise Ratioを表す。
信号検出部104は、xDSL・IF部101が送受信制御部102の制御に基づいて受信する制御信号、または多重化信号を監視し、対抗するDSLAM200(図1)の電源のON/OFF状態を確認する部分である。
装置状態判断部105は、ループ試験実行部110の制御に基づいて、ループ試験実行部110の稼動中に、品質検出部103から制御信号の品質状態を取得し、予めデータ記憶部108に格納されている閾値と比較し、対抗するDSLAM200(図1)が正常動作しているか否かを判断する部分である。
回線状態判断部106は、品質検出部103から制御信号または多重化信号の品質状態を受入れて、予めデータ記憶部108に格納されている閾値と比較し、対抗するDSLAM200(図1)との間の回線状態(例えば、受信信号レベル、SNR、データ速度、稼動負荷率、等々)が正常状態であるか否かを判断する部分である。更に、移動平均演算部107から後述する移動平均値を受け入れて、予めデータ記憶部108に格納されている閾値と比較し、閾値よりも低下している場合には回線状態異常と判断し、警報発生部112へ線路異常警報を通知する部分である。
移動平均演算部107は、品質検出部103から受け入れた受信信号レベルを予め定められた周期毎に移動平均値を算出し、その結果を回線状態判断部106へ送出する部分である。
データ記憶部108は、装置状態判断部105及び回線状態判断部106が所定の判断に用いる閾値、及び判断に必要なデータを予め格納する不揮発性のメモリである。更に初期化設定部109の制御に基づいて所定のデータをデータ履歴として格納しておくメモリでもある。
初期化設定部109は、CPE100の動作開始時点、または、ループ試験実行部110によるループ試験実行後において、回線状態判断部106の判断結果が、対抗するDSLAM200(図1)との間の回線状態が異常である、との判断結果に基づいて、ユーザ・トラフィックを停止させて、通信モードや搬送波の周波数、データの通信速度等を再設定する部分である。
ループ試験実行部110は、xDSL・IF部101及び送受信制御部102を制御し、所定の時間間隔で制御チャネルに予め定められている所定の制御信号を送信し、DSLAM200(図1)から制御信号に対する応答信号を受信するループ試験を実行する部分である。
PC・IF部111は、PC1とインタフェースし、送受信制御部202の制御に基づいて、PC1から受け入れた送信パケットをxDSL・IF部201へ送出し、xDSL・IF部201から受け入れた受信パケットを受け入れてPC1へ送出する部分である。
警報発生部112は、回線状態判断部106から線路異常警報を受け入れると線路異常警報を生成して警報表示手段112aを介してユーザへ警告する部分である。この警報表示手段112aとしては通常LED点灯装置等が用いられる。又、この線路異常警報は、制御信号に変換されxDSL・IF部101を介してDSLAM200(図1)へ送信されるようにしても良い。
CPU113は、ROM114に予め格納されている所定の制御プログラムを実行してCPE100全体を制御するマイクロプロセッサである。特に本実施例では、ROM114に予め格納されている所定の制御プログラムを実行して、上記送受信制御部102、品質検出部103、信号検出部104、装置状態判断部105、回線状態判断部106、移動平均演算部107、初期化設定部109、ループ試験実行部110、PC・IF部111、及び、警報発生部112を起動・生成する部分である。
ROM114は、CPU113が実行して、CPE100全体を制御する制御プログラム、上記送受信制御部102、品質検出部103、信号検出部104、装置状態判断部105、回線状態判断部106、移動平均演算部107、初期化設定部109、ループ試験実行部110、PC・IF部111、及び、警報発生部112を起動・生成する制御プログラムを予め格納するリードオンリーメモリである。
RAM115は、CPU113が演算処理の実行中に必要となる演算領域を形成するランダムアクセスメモリである。共通バス116は、上記各部分を機能接続するデータ線路である。
(動作)の説明
以下に図3及び図2を用いて、CPE100の動作について説明する。ここでは、回線状態判断部106が加入者線7の片線断を検出する動作に限定して説明する。
以下に図3及び図2を用いて、CPE100の動作について説明する。ここでは、回線状態判断部106が加入者線7の片線断を検出する動作に限定して説明する。
今、CPE100が稼動中であるとする。移動平均演算部107は、予め決められた一定期間の受信信号レベルに関する移動平均値を算出している。1例として、時刻8:00、1日1回受信信号レベル値を読みとり3日間の移動平均値を算出しているものとする。
1例として回線状態判断部106における判断基準として、予めデータ記憶部108に格納されている閾値が6dbであったとする。ある日、ハイブリット・トランス6aの2線側に接続されている加入者線7の片線が片線断になったと仮定する。そのとき受信信号レベルは低下し、閾値6dbを下回ることになる。従って、回線状態判断部106は片線断を検出することが可能になる。
回線状態判断部106が片線断を検出すると、警報発生部112へ線路異常警報を通知する。警報発生部112は、回線状態判断部106から線路異常警報を受け入れると線路異常警報を生成して警報表示手段112aを介してユーザへ警告し、対処を促することになる。
但し、初期化設定部109がCPE100の初期化シーケンスを実行した直後には、データ記憶部108に回線状態判断部106における判断基準としての閾値が格納されていない場合がある。この場合には、短時間の内に3回連続して受信信号レベル値を読みとり、その平均値を算出し、3日間の移動平均値に替えてを初期値とする。
以上の説明では、移動平均演算部107が、予め決められた一定期間の受信信号レベルに関する移動平均値を算出し、回線状態判断部106がその移動平均値を予めデータ記憶部108に格納されている閾値と比較することで片線断を判断することとしたが、本発明は、この例に限定されるものではない。例えば、DSLAM200(図1)が測定した受信信号レベルを送信してもらい、その情報を用いた移動平均値と、対応する閾値とを比較するようにしても良い。
又、上記説明では、データ記憶部108に回線状態判断部106における判断基準としての受信信号レベルの低下量が閾値として格納されていたが、本発明はこの例に限定されるものでは無い。
即ち、受信信号レベルの低下量に替えて、CPE100とDSLAM200との間の既知の伝送距離を設定しても良い。かかる設定により、既知の伝送距離から伝送路送挿入損失を算出することが出来る。この結果から受信レベルの基準値を容易に算出することが可能になる。その結果、この受信レベルの基準値と実際の受信信号レベルの移動平均値とを比較することにより片線断を検出することが可能になる。
尚、説明では、回線状態判断部106が片線断を検出すると、警報発生部112へ線路異常警報を通知する。警報発生部112は、回線状態判断部106から線路異常警報を受け入れると線路異常警報を生成して警報表示手段112aを介してユーザへ警告し、対処を促することとしたが、本発明は、この例に限定されるものではない。即ち、警報発生部112は、該当する回線における信号送出停止することとしても良い。
(効果)の説明
実施例1で説明したDSLAM200と同様に、本実施例で説明したCPE100においても、受信信号レベルの移動平均値を取得することにより、片線断の検出に関わる信頼性の高い情報を取得することが可能になる。従って、この情報に基づいて、警報発生部112が線路異常警報をユーザへ警告することが可能になるので、片線伝送による伝送品質の劣化を、そのまま放置することが無くなるという効果を得る。また、ユーザが回答する回線の修復作業に迅速に着手しやすくなるという効果を得る。更に、該当する回線における信号送出停止することが可能になり、同一ケーブルに収容されている他の回線への悪影響を防止することも可能になるという効果を得る。
実施例1で説明したDSLAM200と同様に、本実施例で説明したCPE100においても、受信信号レベルの移動平均値を取得することにより、片線断の検出に関わる信頼性の高い情報を取得することが可能になる。従って、この情報に基づいて、警報発生部112が線路異常警報をユーザへ警告することが可能になるので、片線伝送による伝送品質の劣化を、そのまま放置することが無くなるという効果を得る。また、ユーザが回答する回線の修復作業に迅速に着手しやすくなるという効果を得る。更に、該当する回線における信号送出停止することが可能になり、同一ケーブルに収容されている他の回線への悪影響を防止することも可能になるという効果を得る。
(構成)の説明
図4は、本発明の実施例3によるxDSL通信システム用DSLAMのブロック構成図である。
図4に示すように、当xDSL通信システムは、集約された複数のDSLAM400(屋内多重化装置)と、これらDSLAM400の動作を一括して監視・制御する制御・監視部420を備える。
図4は、本発明の実施例3によるxDSL通信システム用DSLAMのブロック構成図である。
図4に示すように、当xDSL通信システムは、集約された複数のDSLAM400(屋内多重化装置)と、これらDSLAM400の動作を一括して監視・制御する制御・監視部420を備える。
各DSLAM400は、それぞれ、2線/4線変換部401と、受信部402と、受信レベル検出部403と、送信部404と、送信レベル調整部405と、送信系移動平均演算部406と、受信系移動平均演算部407と、レベル判定部408と、レベル値受信部409と、レベル値送信部410と、比較・監視部411と、異常警報出力部412とイーサネット変換部413とを備える。
また、各DSLAM400には、それぞれ2線式の伝送路7(加入者線7)を介してCPE(顧客構内装置)500が接続されている。尚、上記加入者線7は、図1、図2に示す、下り方向監視制御チャネル、下り方向ユーザ・トラフィック、上り方向監視制御チャネル、及び上り方向ユーザ・トラフィックを備える。
また、各DSLAM400には、それぞれ2線式の伝送路7(加入者線7)を介してCPE(顧客構内装置)500が接続されている。尚、上記加入者線7は、図1、図2に示す、下り方向監視制御チャネル、下り方向ユーザ・トラフィック、上り方向監視制御チャネル、及び上り方向ユーザ・トラフィックを備える。
2線/4線変換部401は、ユーザデータと監視制御チャネルデータの多重化、およびユーザデータと監視制御チャネルデータへの分離を行う部分で、加入者線7と2線で信号を送受し、DSLAM400と4線で信号を送受するためのハイブリッド・トランス(図示せず)を備える。
受信部402は、上記2線/4線変換部401において分離された受信信号を復調して受信データに再生し、ユーザデータをイーサネット変換部413に、また、監視制御チャネルデータを制御・監視部420に送出する部分である。
受信レベル検出部403は、上記受信部402からの受信信号より受信レベル(或いは、伝送路挿入損失)を算出し、その算出結果を受信系移動平均演算部407に送出する部分である。
受信系移動平均演算部407は、受信レベル検出部403から送出された受信レベル値を予め設定された時刻毎に、予め設定された期間に渡って取り込んで移動平均を演算し、その演算結果をレベル判定部408に送出する部分である。
送信系移動平均演算部406は、送信レベル調整部405から送出された送信レベル値を予め設定された時刻毎に、予め設定された期間に渡って取り込んで移動平均を演算し、その演算結果をレベル判定部408に送出する部分である。
レベル判定部408は、受信系移動平均演算部407から送出された演算結果、即ち、受信レベル値の移動平均値を予め設定された受信レベル閾値と比較することで回線異常を判断し、その比較結果を異常警報出力部412と送信レベル調整部405に送出すると共に、送信系移動平均演算部406から送出された演算結果、即ち、送信レベル値の移動平均値を予め設定された送信レベル閾値と比較することで回線異常を判断し、その比較結果を異常警報出力部412を介して制御・監視部420に送出する部分である。
尚、上記受信レベル閾値と送信レベル閾値は、例えば、パソコン等の設定・監視端末430により、制御監視部420経由で任意の値に設定可能となっている。また、これらの閾値情報は、設定・監視端末430による遠隔操作で後述するCPE500にも送信できるようになっている。
尚、上記受信レベル閾値と送信レベル閾値は、例えば、パソコン等の設定・監視端末430により、制御監視部420経由で任意の値に設定可能となっている。また、これらの閾値情報は、設定・監視端末430による遠隔操作で後述するCPE500にも送信できるようになっている。
送信レベル調整部405は、レベル判定部408から送られた受信レベル値の移動平均値と閾値との比較結果、および送信レベル値の移動平均値に基づいて、送信信号の送信レベルを決定し、この送信レベル情報を送信部404に送出して送信部404における送信信号の送信レベルを調整する部分である。
レベル値受信部409は、受信部402が加入者線7の監視制御チャネル経由で受信したCPE500側の受信レベル値を抽出する部分である。
レベル値送信部410は、レベル判定部408から送られた送信レベル値の移動平均値をDSLAM400側の送信レベル値として監視制御チャネル経由でCPE500側へ送信する部分である。
比較・監視部411は、レベル値受信部409からの受信レベル値とレベル値送信部410からの送信レベル値を比較し、送信レベル値に比べて受信レベル値が所定のレベル値以上低下している場合、または受信レベル値に比べて送信レベル値が所定のレベル値以上高くなっている場合に異常と判定し、その判定結果を異常警報出力部412に送出する部分である。
異常警報出力部412は、レベル判定部408からの比較結果や比較・監視部411からの異常判定結果から異常警報信号を発生する部分で、その異常警報信号より線路異常警報表示LEDを点灯すると共に、異常警報信号を制御・監視部420に送出する。
送信部402は、イーサネット変換部413から送られた送信データ、および制御・監視部420から送られた制御・監視用データを変調すると共に、送信レベル調整部405からの送信レベル情報に基づいて送信信号の送信レベルを設定し、送信信号を2線/4線変換部401の4線側へ送出する部分である。
また異常警報出力部412から出力された異常警報信号に基づいて線路異常警報メッセージを生成し、上記イーサネット変換部413からの送信データとともに、2線/4線変換部401の4線側へ送出する機能を有する。
また異常警報出力部412から出力された異常警報信号に基づいて線路異常警報メッセージを生成し、上記イーサネット変換部413からの送信データとともに、2線/4線変換部401の4線側へ送出する機能を有する。
イーサネット変換部413は、DSLAM400とイーサネットスイッチ440等を接続するためのインタフェース部分である。
(動作の説明)
以下に、図4を用いて本実施例3によるDSLAM400の動作を説明する。ここでは、主として加入者線7の片断線を検出する動作を説明する。
DSLAM400の稼働中、受信系移動平均演算部407と送信系移動平均演算部406では、予め設定された一定期間における受信レベル値と送信レベル値の移動平均値を算出している。例えば、1日1回決まった時刻(例えば、時刻8:00)に受信信号レベル値と送信信号レベル値を取り込み、3日間(一定期間)のそれぞれの移動平均値を計算している。
以下に、図4を用いて本実施例3によるDSLAM400の動作を説明する。ここでは、主として加入者線7の片断線を検出する動作を説明する。
DSLAM400の稼働中、受信系移動平均演算部407と送信系移動平均演算部406では、予め設定された一定期間における受信レベル値と送信レベル値の移動平均値を算出している。例えば、1日1回決まった時刻(例えば、時刻8:00)に受信信号レベル値と送信信号レベル値を取り込み、3日間(一定期間)のそれぞれの移動平均値を計算している。
レベル判定部408における判断基準として、受信レベル閾値、および送信レベル閾値がそれぞれ、例えば6dBに設定されているとする。上記期間内に加入者線7の片線断が発生すると、受信信号の受信レベルは低下し、その移動平均値は受信レベル閾値を下回ることになる。この受信レベルの低下により、レベル判定部408は片線断を検出することができる。
他方、上記のように受信レベルが低下すると、送信レベル調整部405は、送信信号の送信レベルを引き上げるように制御するため、レベル判定部408の判定において送信レベル値が送信レベル閾値を上回ることになる。レベル判定部408は、この送信レベルの上昇より片線断を検出することができる。
他方、上記のように受信レベルが低下すると、送信レベル調整部405は、送信信号の送信レベルを引き上げるように制御するため、レベル判定部408の判定において送信レベル値が送信レベル閾値を上回ることになる。レベル判定部408は、この送信レベルの上昇より片線断を検出することができる。
また、上記レベル判定部408における片線断の検出動作と並行して、比較・監視部411では、レベル値受信部409からの受信レベル値(即ち、CPE500側の受信レベル値)とレベル値送信部410からの送信レベル値(即ち、DSLAM400側の送信レベルの移動平均値)を比較している。
そして、送信レベル値に比べて受信レベル値が所定のレベル値以上低下している場合は、この受信レベル値の低下は、送信側の送信レベルの低下によるものではなく、片線断によるものと判定する。また、逆に、受信レベル値に比べて送信レベル値が所定のレベル値以上高くなった場合は、CPE側に何らかの異常が発生したものと判定する。これにより、何らかの理由による一時的なレベル変動によるものではない、信頼性の高い片線断の検出を行える。
そして、送信レベル値に比べて受信レベル値が所定のレベル値以上低下している場合は、この受信レベル値の低下は、送信側の送信レベルの低下によるものではなく、片線断によるものと判定する。また、逆に、受信レベル値に比べて送信レベル値が所定のレベル値以上高くなった場合は、CPE側に何らかの異常が発生したものと判定する。これにより、何らかの理由による一時的なレベル変動によるものではない、信頼性の高い片線断の検出を行える。
このように、レベル判定部408、および比較・監視部411において異常を検出すると、異常警報出力部412に異常警報を通知する。異常警報出力部412は、異常警報の通知を認識すると、線路異常警報表示LEDを点灯してユーザに警告を発し、その対処を促す。
また、本実施例では、制御監視部420は、集約されている全てのDSLAM400について、受信系移動平均演算部407の演算結果(受信レベル値の移動平均値)および送信系移動平均演算部406の演算結果(送信レベル値の移動平均値)を一括監視しており、これらの移動平均値に所定以上のレベル変動が検知されたDSLAM400の加入者線7に回線異常が発生したものと判断する。
これは、各DSLAM400で検出される回線異常には、片線断によるレベル変動以外に、同一ケーブル内に集約された他回線への近端漏話等に起因する信号レベルの変動(通常、近端漏話等による信号レベルの変動は、片線断によるレベル変動より少ない)が含まれる場合があるからである。
制御・監視部420は、回線異常を検知すると、送信レベル調整部405を介して回線異常と判断されたDSLAM400の送信を停止するように制御する。これにより、上記した他回線への近端漏話の悪影響を排除することができ、真の片線断のみを検出することができる。
これは、各DSLAM400で検出される回線異常には、片線断によるレベル変動以外に、同一ケーブル内に集約された他回線への近端漏話等に起因する信号レベルの変動(通常、近端漏話等による信号レベルの変動は、片線断によるレベル変動より少ない)が含まれる場合があるからである。
制御・監視部420は、回線異常を検知すると、送信レベル調整部405を介して回線異常と判断されたDSLAM400の送信を停止するように制御する。これにより、上記した他回線への近端漏話の悪影響を排除することができ、真の片線断のみを検出することができる。
(効果)の説明
以上、実施例3によれば、受信レベル値の移動平均値と送信レベル値の移動平均値とから回線異常を判断することにより、片線断の検出に関わるより信頼性の高い情報を取得することが可能になる。
加えて、上記片線断の検出動作と並行して、CPE500側の受信レベル値とDSLAM400側の送信レベルを比較することにより、送信側の送信レベルの低下による信号レベルの異常を排除することができ、より信頼性の高い片線断の検出を実現できる。
さらには、集約された全てのDSLAM400について、受信レベル値の移動平均値および送信レベル値の移動平均値を一括監視することにより、検出された回線異常の内、同一ケーブル内における近端漏話等に起因する信号レベルの変動によるものを排除し、真の片線断のみを検出することができる。
以上、実施例3によれば、受信レベル値の移動平均値と送信レベル値の移動平均値とから回線異常を判断することにより、片線断の検出に関わるより信頼性の高い情報を取得することが可能になる。
加えて、上記片線断の検出動作と並行して、CPE500側の受信レベル値とDSLAM400側の送信レベルを比較することにより、送信側の送信レベルの低下による信号レベルの異常を排除することができ、より信頼性の高い片線断の検出を実現できる。
さらには、集約された全てのDSLAM400について、受信レベル値の移動平均値および送信レベル値の移動平均値を一括監視することにより、検出された回線異常の内、同一ケーブル内における近端漏話等に起因する信号レベルの変動によるものを排除し、真の片線断のみを検出することができる。
以上、実施例3では、DSLAM400の構成について説明したが、本構成はCPE500にも適用できることは勿論であり、図5のCPEブロック構成図に示すように、2線/4線変換部501と、受信部502と、受信レベル検出部503と、送信部504と、送信レベル調整部505と、送信系移動平均演算部506と、受信系移動平均演算部507と、レベル判定部508と、レベル値受信部509と、レベル値送信部510と、比較・監視部511と、異常警報出力部512とPCインタフェース部513とを備える構成となる。
尚、上記構成の内、PCインタフェース部513は、CPE500とPC(パソコン)540との接続を行うインタフェース部分である。他の構成はDSLAM400と同様であるため、個々のブロックの説明、および動作の説明は省略するが、当構成により、DSLAM400の場合と同様の効果が得られる。
尚、上記構成の内、PCインタフェース部513は、CPE500とPC(パソコン)540との接続を行うインタフェース部分である。他の構成はDSLAM400と同様であるため、個々のブロックの説明、および動作の説明は省略するが、当構成により、DSLAM400の場合と同様の効果が得られる。
以上の説明では、本発明をxDSL装置に適用した例について説明したが、DSLAMをE−PONのONU(光回線終端装置)、CPEをE−PONのOTL(顧客側の装置と光終端装置)と置き換えることによって、E−PON(Ethernet Passive Optical Network)にも適用可能である。また、DSLAMをMC(メディアコンバータ)の局側の集合型MCに、CPEをMCのユーザ宅側の単体型MCと置き換えれば、MC装置にも適用可能である。ここで、Ethernetはゼロックス社の登録商標である。
11 インターネット網
200 DSLAM
201 xDSL・IF部
202 送受信制御部
203 品質検出部
204 信号検出部
205 装置状態判断部
206 回線状態判断部
207 移動平均演算部
208 データ記憶部
209 初期化設定部
210 ループ試験実行部
211 パケット多重・分解部
212 警報発生部
212a 警報表示手段
213 CPU
214 ROM
215 RAM
216 共通バス
217 下り方向監視制御チャネル
218 下り方向ユーザ・トラフィック
219 上り方向監視制御チャネル
220 上り方向ユーザ・トラフィック
400 DSLAM
403 受信レベル検出部
405 送信レベル調整部
406 送信系移動平均演算部
407 受信系移動平均演算部
408 レベル判定部
420 制御・監視部
200 DSLAM
201 xDSL・IF部
202 送受信制御部
203 品質検出部
204 信号検出部
205 装置状態判断部
206 回線状態判断部
207 移動平均演算部
208 データ記憶部
209 初期化設定部
210 ループ試験実行部
211 パケット多重・分解部
212 警報発生部
212a 警報表示手段
213 CPU
214 ROM
215 RAM
216 共通バス
217 下り方向監視制御チャネル
218 下り方向ユーザ・トラフィック
219 上り方向監視制御チャネル
220 上り方向ユーザ・トラフィック
400 DSLAM
403 受信レベル検出部
405 送信レベル調整部
406 送信系移動平均演算部
407 受信系移動平均演算部
408 レベル判定部
420 制御・監視部
Claims (13)
- 制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視して受信信号レベル値を検出する品質検出部と、
所定の期間毎に前記品質検出部が検出した受信信号レベル値の移動平均値を演算する移動平均演算部と、
該移動平均演算部による演算結果と、予め定めてある閾値とを比較し、前記演算結果が前記閾値を下回ると、回線異常と判断する回線状態判断部とを備えることを特徴とするxDSL通信システム用のDSLAM(局内多重化装置)。 - 前記回線異常は、加入者線の片線断であることを特徴とする請求項1に記載のxDSL通信システム用のDSLAM。
- 前記回線状態判断部が前記回線異常と判断すると、
所定の警報を生成して報知する警報発生部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のxDSL通信システム用のDSLAM。 - 制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視して受信信号レベル値を検出する品質検出部と、
所定の期間毎に前記品質検出部が検出した受信信号レベル値の移動平均値を演算する移動平均演算部と、
該移動平均演算部による演算結果と、予め定めてある閾値とを比較し、前記演算結果が前記閾値を下回ると、回線異常と判断する回線状態判断部とを備えることを特徴とするxDSL通信システム用のCPE(顧客構内装置)。 - 前記回線異常は、加入者線の片線断であることを特徴とする請求項4に記載のxDSL通信システム用のCPE。
- 前記回線状態判断部が前記回線異常と判断すると、
所定の警報を生成して報知する警報発生部を更に備えることを特徴とする請求項4に記載のxDSL通信システム用のCPE。 - 請求項1から請求項3の何れか一項に記載のDSLAM、及び、請求項4から請求項6の何れか一項に記載のCPEの少なくとも何れか一方を含むことを特徴とするxDSL通信システム。
- 前記閾値は、前記DSLAMから前記CPEに至る伝送距離で表されていることを特徴とする請求項7に記載のxDSL通信システム。
- 前記回線状態判断部による回線異常の判断は、自装置内の移動平均演算部による演算結果に替えて相手方装置の移動平均演算部による演算結果を用いて実行されることを特徴とする請求項7に記載のxDSL通信システム。
- 制御チャネルを流れる制御信号、又はユーザ・トラフィックを流れる搬送データ信号を監視して受信信号の受信レベル値を検出する受信レベル検出部と、
受信済み受信信号の受信レベル値と送信済み送信信号の送信レベル値より送信信号の送信レベル値を決定する送信レベル調整部と、
所定の期間毎に前記受信レベル検出部が検出した受信レベル値の移動平均値を演算する受信系移動平均演算部と、
所定の期間毎に前記送信レベル調整部が決定した送信レベル値の移動平均値を演算する送信系移動平均演算部と、
前記受信系移動平均演算部による演算結果と予め定めてある閾値とを比較し、前記演算結果が前記閾値を下回ると回線異常と判断すると共に、前記送信系移動平均演算部による演算結果と予め定めてある閾値とを比較し、前記演算結果が前記閾値を上回ると回線異常と判断するレベル判定部とを備えることを特徴とするxDSL通信システム用のDSLAM。 - 集約された請求項10に記載の全DSLAMにおける前記受信レベル値の移動平均値および前記送信レベル値の移動平均値を一括監視し、当該移動平均値に所定以上のレベル変動が検知されたDSLAMについて回線異常と判断する制御・監視部を備えることを特徴とするxDSL通信システム用のDSLAM。
- 回線異常と判断されたDSLAMの送信を停止することを特徴とする請求項11に記載のxDSL通信システム用のDSLAM。
- 前記回線異常は、加入者線の片線断であることを特徴とする請求項10から請求項12までの何れかに記載のxDSL通信システム用のDSLAM。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008129673A JP2009246925A (ja) | 2008-03-11 | 2008-05-16 | DSLAM、CPE、及びxDSL通信システム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008061547 | 2008-03-11 | ||
JP2008129673A JP2009246925A (ja) | 2008-03-11 | 2008-05-16 | DSLAM、CPE、及びxDSL通信システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009246925A true JP2009246925A (ja) | 2009-10-22 |
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ID=41308317
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7323226B1 (ja) | 2022-06-09 | 2023-08-08 | Necプラットフォームズ株式会社 | 終端装置、分析方法、及びプログラム |
-
2008
- 2008-05-16 JP JP2008129673A patent/JP2009246925A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7323226B1 (ja) | 2022-06-09 | 2023-08-08 | Necプラットフォームズ株式会社 | 終端装置、分析方法、及びプログラム |
JP2023180416A (ja) * | 2022-06-09 | 2023-12-21 | Necプラットフォームズ株式会社 | 終端装置、分析方法、及びプログラム |
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