JP2009246771A - 球状弾性表面波素子の製造方法 - Google Patents

球状弾性表面波素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電性結晶材料の球の表面の所定の弾性表面波周回路に対しすだれ状電極を所定の隙間を介し常に精度良く配置出来る弾性表面波素子の製造方法を提供することである。
【解決手段】この製造方法では、圧電性結晶材料の球10を球移動支持工程により球支持体22の所定の支持場所22aに移動させ所定の支持場所に支持させる。支持されている球の所定の周回路24の、支持場所に対する相対位置を周回路相対位置測定工程により測定し、測定された相対位置を基にすだれ状電極形成工程によりすだれ状電極支持体36に対しすだれ状電極38を形成する。すだれ状電極支持体を組み合わせ工程において球支持体の所定の位置に固定し、球支持体の所定の支持場所の球の表面の所定の周回路に対し所定の隙間を介してすだれ状電極を所定の相対位置に配置させる。
【選択図】 図5

Description

この発明は、球状弾性表面波素子の製造方法に関係している。
球状弾性表面波素子では、圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分に所定の幅で弾性表面波を励起させ、励起させた弾性表面波を上記球の表面の上記所定の部分から所定の方向に進行させることにより、上記弾性表面波を上記球の表面において上記所定の部分を含み上記所定の方向に延出する所定の周回路に沿い上記所定の方向に対し交差する方向に大きく拡散させることなく繰り返し周回させることができる。
圧電性結晶材料としては、例えば水晶,ニオブ酸リチウム(LiNbO3),タンタル酸リチウム(LiTaO3),ランガサイト(La3Ga5SiO14)及びそのファミリーが知られている。そして、上記球の表面の上記所定の部分は圧電性結晶材料の結晶面が上記表面と交差する線上にあり、上記所定の方向は上記線のほぼ延出方向である。
上記球の直径は任意に選定することができるが、製造コストを考慮して、通常は10mm〜1mmに設定されている。
圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分に所定の幅で弾性表面波を励起させ、励起させた弾性表面波を上記球の表面の上記所定の部分から上記所定の周回路に沿い上記所定の方向に進行させることは、種々の公知の弾性表面波励起手段により行うことが出来る。しかしながら公知の弾性表面波励起手段としては、製造コスト、装置の大きさ、変換効率などを考慮して、通常はいわゆるすだれ状電極が使用される。
圧電性結晶材料の球の表面の上記周回路を周回する弾性表面波は、1周回毎に種々の公知の弾性表面波検知手段により検知することが出来る。そして、公知の弾性表面波励起手段として上述した如くすだれ状電極を使用した場合には、このすだれ状電極を公知の弾性表面波検知手段として使用することが出来る。
すだれ状電極(櫛形電極とも言われる)は、圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分に例えばフォトリソグラフィー(写真製版)により直接形成されるか、又は圧電性結晶材料の球とは別体のすだれ状電極支持部材の表面に圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分と相似形状に形作られた部分球形状凹所の内表面に例えばフォトリソグラフィー(写真製版)により直接形成された後に圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分に対し所定の隙間(励起する弾性表面波の波長の1/4以下)を介して配置される。
すだれ状電極は、一対の櫛形状端子部を夫々の複数の櫛歯状電極枝を交互に配置して組み合わせた形状をしていて、一対の櫛形状端子部の間に所定の周波数の高周波電流をバースト状に適用することにより相互に隣接した2つの櫛歯状電極枝間の距離に対応した周波数の弾性表面波を圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分に励起させることが出来、励起された弾性表面波の幅は相互に隣接した2つの櫛歯状電極枝において相互に対向している部分の長さに対応している。
また、すだれ状電極の一対の櫛形状端子部の複数の櫛歯状電極枝が交互に配列された方向が上述した如く励起された弾性表面波が圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分から進行する方向になる。従って、圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分にすだれ状電極により弾性表面波を励起させ、この弾性表面波を所定の方向に進行させるには、すだれ状電極の一対の櫛形状端子部の複数の櫛歯状電極枝が上記所定の方向に配列されるようにしなければならない。
弾性表面波素子は、圧電性結晶材料の球の表面の周回路に接する外部環境、例えばガス濃度、に対応して上記周回路を周回する弾性表面波の振動エネルギーの減衰率が変化し、上記周回路を周回するバースト状の弾性表面波の周回速度が変化し、ひいては上記周回路をバースト状の弾性表面波が1周するのに要する時間が変化することを利用して、外部環境、例えばガス濃度、を測定することに利用することが出来る。
例えば上記ガス濃度が濃くなれば、上記周回路を周回するバースト状の弾性表面波の周回速度が遅くなり、ひいては上記周回路をバースト状の弾性表面波が1周するのに要する時間が多くなる。
上述した如き環境の変化による、上記周回路を1周する間におけるバースト状の弾性表面波の周回速度の変化や、上記周回路をバースト状の弾性表面波が1周するのに要する時間の変化は微小であるが、上記周回路を弾性表面波が周回する回数が増加すればするほどこれらの変化は大きくなる。即ち、上記変化の測定精度が向上する。
従って、弾性表面波素子を使用して上述した如く外部環境の変化を測定する場合には、上記周回路を周回する弾性表面波の振動エネルギーの減衰率が上記外部環境の変化以外の要因で低下することは好ましくないことは明らかである。
弾性表面波素子において公知の弾性表面波励起手段及び公知の弾性表面波検知手段としてすだれ状電極を使用する場合には、前述した前者の場合の如く上記所定の部分にすだれ状電極を直接形成すると、すだれ状電極により圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分に励起され上記所定の部分から上記所定の方向に進行する弾性表面波は、上記表面の上記所定の周回路に沿い周回する間にすだれ状電極による反射等の影響を受け、その度に振動エネルギーが損失する。
このことは、弾性表面波素子において公知の弾性表面波励起手段及び公知の弾性表面波検知手段としてすだれ状電極を使用する場合には、前述した後者の場合の如く圧電性結晶材料の球とは別体のすだれ状電極支持部材の表面に圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分と相似形状に形作られた部分球形状凹所の内表面にすだれ状電極を直接形成した後にすだれ状電極を圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分に対し所定の隙間を介して配置することが好ましいことはいうまでもない。
前述した後者の場合のようにするには、表面における所定の周回路の位置が予め判っている圧電性結晶材料の球を準備しておくか、又は表面における所定の周回路の位置が予め判っていない圧電性結晶材料の球の場合は上記表面における所定の周回路の位置を公知の検査手段により予め測定しておき、この圧電性結晶材料の球の表面を上記所定の周回路に接触しないようにして所定の支持体の所定の支持場所に支持させる間に上記所定の支持体の上記所定の支持場所に対し上記所定の周回路が所定の相対的な位置に配置されるようにしている。
そして、上記所定の支持体の所定の位置に圧電性結晶材料の球とは別体のすだれ状電極支持部材を固定することにより、すだれ状電極支持部材の表面において圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分と相似形状に形作られた部分球形状凹所の内表面に予め形成されていたすだれ状電極を圧電性結晶材料の球の表面の所定の部分に対し所定の隙間を介して配置している。
上記所定の支持体の所定の位置に対するすだれ状電極支持部材の上述した如き固定により、上記所定の支持体に支持されている圧電性結晶材料の球の表面における所定の周回路に対しすだれ状電極支持部材の部分球形状凹所の内表面に形成されていたすだれ状電極を所定の隙間を介して対面させるとともに所定の周回路の延出方向に対しすだれ状電極の複数の櫛歯状電極枝の配列方向が一致される。
しかしながら、このような従来の球状弾性表面波素子の製造方法では、以下のような問題が生じていた。
即ち、圧電性結晶材料の球を上記所定の支持体の所定の支持場所に支持させる時に、上記所定の支持体の上記所定の支持場所に対し上記所定の周回路を所定の相対的な位置に精密に配置することが難しいことである。
その理由は、上記球を所定の周回路の位置の測定場所から上記所定の支持体の所定の支持場所まで移動させるとともに上記球を上記所定の支持体の所定の支持場所に支持させる為に上記球を例えば公知の真空吸着手段又は公知の挟持手段により仮に保持した状態で公知の搬送手段により搬送するが、前述した如く上記球の直径が通常は10mm〜1mmと小さく軽いので、上記球を例えば公知の真空吸着手段又は公知の挟持手段により仮に保持する時及び公知の真空吸着手段又は公知の挟持手段により仮に保持された上記球を公知の真空吸着手段又は公知の挟持手段から離して上記所定の支持体の所定の支持場所に支持させる時に上記球に僅かな回転が生じることである。
弾性表面波素子を前述した如く外部環境測定器として利用する場合には、弾性表面波素子に使用する弾性表面波の周波数が高いほど(即ち、すだれ状電極の一対の櫛形状端子部の複数の櫛歯状電極枝の配列間隔が小さくなるほど)測定精度が上がるが、圧電性結晶材料の球の表面の所定の周回路に対するすだれ状電極の相対位置の必要精度も上がる。
このために、前述した如く上記球を公知の真空吸着手段又は公知の挟持手段から離して上記所定の支持体の所定の支持場所に支持させる時に上記球に僅かな回転が生じることで、圧電性結晶材料の球の表面の所定の周回路に対するすだれ状電極の相対位置の精度が低下し、ひいては弾性表面波素子を前述した如く外部環境測定器として利用する場合に所望の測定精度が得られないことがある。特に、多数の弾性表面波素子を単一の支持体に固定する際には、各々の弾性表面波素子について一つの失敗も許されないことから、製造が非常に困難である。
この発明は上記事情の下でなされ、この発明の目的は、弾性表面波が励起され伝播する所定の周回路を表面に有した圧電性結晶材料の球と、圧電性結晶材料の球を支持する所定の支持場所を有する球支持体と、すだれ状電極が形成されていて球支持体の所定の支持場所に支持された上記球の表面の所定の周回路に対し所定の隙間を介してすだれ状電極を所定の相対位置に配置させるすだれ状電極支持体と、を備えた弾性表面波素子を製造する間に、圧電性結晶材料の球の表面の所定の周回路に対しすだれ状電極を常に精度良く配置することが出来る弾性表面波素子の製造方法を提供することである。
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従った弾性表面波素子の製造方法は、弾性表面波が励起され伝播する所定の周回路を表面に有した圧電性結晶材料の球と、圧電性結晶材料の球を支持する所定の支持場所を有する球支持体と、すだれ状電極が形成されていて球支持体の所定の支持場所に支持された上記球の表面の所定の周回路に対し所定の隙間を介してすだれ状電極を所定の相対位置に配置させるすだれ状電極支持体と、を備えた弾性表面波素子の製造方法であって:上記球を球支持体の所定の支持場所に移動させ上記所定の支持場所に支持させる球移動支持工程と;球支持体の所定の支持場所に支持されている上記球の所定の周回路の、上記支持場所に対する相対位置を測定する周回路相対位置測定工程と;周回路相対位置測定工程により測定された、上記支持場所に対する上記球の所定の周回路の相対位置を基に、すだれ状電極支持体に対しすだれ状電極を形成するすだれ状電極形成工程と;すだれ状電極が形成されたすだれ状電極支持体を上記球が上記所定の支持場所に支持されている球支持体の所定の位置に固定し、球支持体の所定の支持場所に支持された上記球の表面の所定の周回路に対し所定の隙間を介してすだれ状電極を所定の相対位置に配置させる組み合わせ工程と;を備えたことを特徴としている。
上述した如く構成されたことを特徴とするこの発明に従った弾性表面波素子の製造方法によれば、圧電性結晶材料の球が球移動支持工程において球支持体の所定の支持場所に移動されて上記所定の支持場所に支持される。
そして、球支持体の所定の支持場所に支持されている上記球の所定の周回路の、上記支持場所に対する相対位置が周回路相対位置測定工程により測定された後に、上記支持場所に対する上記球の所定の周回路の相対位置を基に、すだれ状電極形成工程においてすだれ状電極支持体に対しすだれ状電極が形成される。
従って、最後に、組み合わせ工程において、上述した如くすだれ状電極が形成されたすだれ状電極支持体を上記球が上記所定の支持場所に支持されている球支持体の所定の位置に固定し、球支持体の所定の支持場所に支持された上記球の表面の所定の周回路に対し所定の隙間を介してすだれ状電極が所定の相対位置に配置される際に、圧電性結晶材料の球の表面の所定の周回路に対しすだれ状電極を常に精度良く配置することが出来る。
この発明の一実施の形態に従った弾性表面波素子の製造方法では、圧電性結晶材料の球10が準備される。球10の径は、使用目的に応じて10mm〜1mmに設定される。
圧電性結晶材料としては、例えば水晶,ニオブ酸リチウム(LiNbO3),タンタル酸リチウム(LiTaO3),ランガサイト(La3Ga5SiO14)及びそのファミリーが使用される。これら圧電性結晶材料の表面において弾性表面波が励起できる所定の部分は圧電性結晶材料の結晶面が上記表面と交差する線上にあり、励起された弾性表面波が伝搬可能な所定の方向は上記線の延出方向である。そして、弾性表面波の周回路は上記線を中心として上記線の延出方向に延びる帯状の円環状領域に含まれる。
圧電性結晶材料の結晶面は圧電性結晶材料の結晶軸に対し直交しており、球10は球10の中心が上記結晶面に含まれるよう形作られている。
従って、球10の表面における弾性表面波の所定の周回路の位置は、球10の作成時に球10における結晶軸の方向を球10の内部に例えばレーザービームを使用して刻印しておくことにより、或いは球10の表面において所定の周回路以外の部分に例えばレーザービームを使用して刻印しておくことにより、予め知ることが出来る。
しかしそうでない場合、球10を形作っている圧電性結晶材料の結晶軸の方向を新たに検出することにより、球10の表面における弾性表面波の周回路を新たに測定する必要がある。
球10を形作っている圧電性結晶材料の結晶軸の方向を検出する方法は例えばX線回折技術を含み従来種々知られているが、図1の(A)及び(B)中にX線回折技術以外の一例が概略的に記載されている。
ここでは、2軸傾斜ステージ12上に球10が載置されており、2軸傾斜ステージ12の両側に光源14及び傾動ステージ16上に置かれたCCDカメラ付きレンズ鏡筒18が置かれている。傾動ステージ16を利用して光源の中心に対しCCDカメラ付きレンズ鏡筒18の光軸18aが合致されていて、さらに2軸傾斜ステージ12を利用して球10の中心が光軸18aに合致されている。
球10と光源14との間及び球10とCCDカメラ付きレンズ鏡筒18との間にはクロスニコルの関係に2つの偏光板20a,20bが配置されている。ここで、球10の結晶軸Z(水晶の場合は、C軸)がCCDカメラ付きレンズ鏡筒18の光軸18aに合致していれば、球10を通過した光が旋回されることにより(旋光性)CCDカメラ付きレンズ鏡筒18で球10の中心に対し同心円状の像を見ることが出来る。
このような像をCCDカメラ付きレンズ鏡筒18で見ることが出来ない場合には、このような像をCCDカメラ付きレンズ鏡筒18で見ることが出来るまで、図1の(B)中に図示されている如くX軸及びY軸の2方向から球10の外表面に選択的に接触させる2つの回転軸22a,22bにより球10をX軸及びY軸の回りに少しづつ回転させる。
このようにして球10の結晶軸Z(水晶の場合は、C軸)の向きが判れば、球10の外表面における弾性表面波の所定の周回路の位置が測定できたことになる。
このようにして球10の結晶軸Z(水晶の場合は、C軸)の向きが判明し球10の外表面における弾性表面波の所定の周回路の位置が測定できた後に、図2の(A)中に図示されている如く、球10は例えば公知の真空吸着手段22又は公知の挟持手段により仮に保持した状態で図示しない公知の搬送手段により上述した如き所定の周回路の位置の測定場所から所定の球支持体22の所定の支持場所22aまで移動させられるとともに所定の球支持体22の所定の支持場所22aに支持させられる。
所定の支持場所22aに対し球10は、結晶軸Z(水晶の場合は、C軸)を所定の方向に向けて、即ち、球10の外表面の所定の周回路(その中心線が参照符号24により指摘した2点鎖線で示す)を所定の相対位置に配置して、支持されていて、その際には球10の外表面において所定の周回路以外の領域が所定の支持場所22aにより支持され、所定の周回路は所定の支持場所22aに接触されない。球10の外表面において所定の周回路以外の領域を支持する所定の支持場所22aの領域には、例えば接着剤の如き公知の固定手段が設けられている。従って、所定の支持場所22aに支持された球10の外表面は上述した公知の固定手段により所定の支持場所22aに固定される。
また、球支持体22の所定の支持場所22aでは、球10の外表面の所定の周回路において径方向の両端部が外部空間に露出されている。この実施の形態では、球支持体22は平坦な板形状であり、所定の支持場所22aは球支持体22の両平面に貫通した穴形状であり、そして所定の支持場所22aに支持されている球10の外表面の所定の周回路は所定の支持場所22aの穴の所定の周方向位置において両平面に対し直交している。
しかしながら、現実には、前述した如く球10の直径が10mm〜1mmと小さく軽いので、球10を例えば公知の真空吸着手段22又は公知の挟持手段により仮に保持する時及び公知の真空吸着手段22又は公知の挟持手段により仮に保持された球10を公知の真空吸着手段22又は公知の挟持手段から離して所定の球支持体22の所定の支持場所22aに支持させる時に、球10に僅かな回転が生じる。
その結果として所定の支持場所22aに対し球10は、結晶軸Z(水晶の場合は、C軸)の向きが所定の方向からずれて、即ち、球10の外表面の所定の周回路(その中心線が参照符号24により指摘した2点鎖線で示す)が所定の相対位置からずれ、支持されることになる。
図2の(B)には、所定の支持場所22aに対し結晶軸Z(水晶の場合は、C軸)を所定の方向に向けて、即ち、球10の外表面の所定の周回路(その中心線が参照符号24により指摘した2点鎖線で示す)を所定の相対位置に配置して、支持された球10が左端に図示されていて、所定の支持場所22aに対し結晶軸Z(水晶の場合は、C軸)の向きが所定の方向からずれて、即ち、球10の外表面の所定の周回路(その中心線が参照符号24により指摘した2点鎖線で示す)が所定の相対位置からずれて、支持された2つの球10が中央及び右端に図示されている。ここでは、例えば、所定の支持場所22aに支持されている球10の外表面の所定の周回路は、所定の支持場所22aの穴の所定の周方向位置において両平面に対し傾いている。
次に、球支持体22の所定の支持場所22aに支持されている球10の所定の周回路の、支持場所22aに対する相対位置が測定される。
その為に、図3中に図示されている如く、球支持体22の所定の支持場所22aに支持されている球10の所定の周回路に対しては最適電極位置測定用すだれ状電極30が所定の隙間を介して対面されるか、又は接触される。所定の隙間は、最適電極位置測定用すだれ状電極30を介してそれに印加して最適電極位置を測定する際に励起する弾性表面波の波長の1/4以下である。最適電極位置測定用すだれ状電極30の形状及び寸法は、球10と組み合わされて使用されることにより球10とともに球状弾性表面波素子を構成するようになる後述するすだれ状電極の形状及び寸法と必ずしも同じである必要はない。
最適電極位置測定用すだれ状電極30は、球支持体22の所定の支持場所22aに支持されている球10の外表面において所定の周回路の近辺を上記所定の隙間を維持したまま3次元空間におけるX軸及びY軸方向に移動可能な2軸方向傾斜ステージ32を介してさらに3次元空間におけるZ軸回りに回転自在な回転テーブル34により支持されている。
そして、2軸方向傾斜ステージ32及び回転テーブル34の組み合わせにより、球支持体22の所定の支持場所22aに支持されている球10の外表面に最適電極位置測定用すだれ状電極30を、上記所定の隙間を介して対向させるとともに球10の中心を通過する3次元空間のZ軸に対して直交しているとともに相互に直交している3次元空間のX軸及びY軸に沿い移動させ、また3次元空間のZ軸を中心に回転させながら、最適電極位置測定用すだれ状電極30により球10の表面に高周波をバースト状に適用して弾性表面波を励起させ、励起された後に周回した弾性表面波から検出した検出信号の値を基に、球支持体22の所定の支持場所22aに支持されている球10の所定の周回路の、支持場所22aに対する相対位置を測定する。上記相対位置では、球支持体22に支持されている球10の外表面における所定の周回路に対し所定の隙間を介して対面している対面最適電極位置測定用すだれ状電極30の複数の櫛歯状電極枝の配列方向が所定の周回路の延出方向に対し一致され、また複数の櫛歯状電極枝の延出方向、即ち対面最適電極位置測定用すだれ状電極30の幅方向、の中心が上記所定の周回路の中心線24に一致される。そして、上記相対位置の最適電極位置測定用すだれ状電極30は、それ以外の位置に比べ上記検出信号の値が最大になる。また、同一周回路上にある場合であっても、周回路上の位置の違いは、励起する弾性表面波とその出力の周波数に影響を与えることから、すだれ状電極30を形成する結晶方位を選択して制御することが出来る。
球支持体22の所定の支持場所22aに支持されている球10の所定の周回路の、支持場所22aに対する相対位置の測定結果は、最適電極位置測定用すだれ状電極30,そしてそれを支持している2軸方向傾斜ステージ32及び回転テーブル34の制御装置36中に含まれるメモリーに記憶される。
次には、図3を参照しながら上述した如く測定された、球支持体22の所定の支持場所22aに対する球10の所定の周回路の相対位置を基に、すだれ状電極支持体38に対しすだれ状電極40を形成する。
すだれ状電極支持体38は球支持体22の所定の支持場所22aにおいて外部空間に突出している球10の外表面の領域と相似形状に形作られた部分球形状凹所38aを有している。すだれ状電極支持体38が球支持体22の所定の位置に固定されることによりすだれ状電極支持体38の部分球形状凹所38aが球支持体22の所定の支持場所22aにおいて外部空間に突出している球10の外表面の領域と所定の隙間(球10の所定の周回路に励起される弾性表面波の波長の1/4以下)を介して対向される。
部分球形状凹所38aの内表面にフォトリソグラフィーによりすだれ状電極40が形成される。この際には、上記内表面にクロムと金が蒸着された後にフォトリソグラフィー用のレジストがスピンコートにより被膜され、図4中に図示されている如く、露光パターン生成装置42によりマスクレス露光装置44を介してすだれ状電極40に対応したパターンが露光され、その後エッチングが行なわれる。マスクレス露光装置44はフォトマスクを使用しないので光の回折が生ぜず、フォトマスクを使用した場合の限界である15μm以下のパターンを作成することが出来、5μm以下のパターンも作成可能である。
露光パターン生成装置42には前述した相対位置の測定に使用した制御装置36(図3)のメモリーから前記相対位置に関する位置データが送られてきていて、露光パターン生成装置42は部分球形状凹所38aの内表面において前述した相対位置に対応した位置にフォトリソグラフィーによりすだれ状電極40を形成できる。
このようにしてすだれ状電極40が部分球形状凹所38aの内表面において前述した相対位置に対応した位置に形成されたすだれ状電極支持体38を、図5の(A)及び(B)中に図示されている如く、球10が所定の支持場所22aに支持されている球支持体22の所定の位置に固定することにより、球支持体22の所定の支持場所22aに支持された球10の表面の所定の周回路に対し前述した所定の隙間を介してすだれ状電極40を所定の相対位置に配置させることが出来る。
(A)は、この発明の一実施の形態に従った弾性表面波素子の製造方法における圧電性結晶材料の球の表面の所定の周回路を測定する周回路測定工程を概略的に示す図であり;そして、 (B)は、(A)の周回路測定工程において上記球の結晶軸の向きを変える機構の一例を概略的に示す図である。 (A)は、図1の(A)の周回路測定工程において表面の所定の周回路が測定された後の上記球を、公知の真空吸着手段と搬送手段との組み合わせにより球支持体の所定の支持場所に移動させ上記所定の支持場所に保持させる球移動支持工程を概略的に示す図であり;そして、 (B)は、図2の(A)の球移動支持工程により球支持体の所定の支持場所に上記球が保持された状態を概略的に示す図である。 図2の(B)の球支持体の所定の支持場所に保持された上記球の所定の周回路の、上記支持場所に対する相対位置を測定する周回路相対位置測定工程を概略的に示す図である。 図3の周回路相対位置測定工程により測定された球支持体の支持場所に対する上記球の所定の周回路の相対位置を基にすだれ状電極支持体に対しすだれ状電極を形成するすだれ状電極形成工程を概略的に示す図である。 (A)は、図4のすだれ状電極形成工程によりすだれ状電極が形成されたすだれ状電極支持体を所定の支持場所に上記球を保持した球支持体と組み合わせる組み合わせ工程が開始される状態を概略的に示す図であり; (B)は、図4のすだれ状電極形成工程によりすだれ状電極が形成されたすだれ状電極支持体を所定の支持場所に上記球を保持した球支持体と組み合わせる組み合わせ工程が終了した状態を概略的に示す図である。
符号の説明
10…球、22…球支持体、22a…支持場所、32…2軸方向傾斜ステージ、34…回転テーブル、36…制御装置、38…すだれ状電極支持体、40…すだれ状電極。

Claims (5)

  1. 弾性表面波が励起され伝播する所定の周回路を表面に有した圧電性結晶材料の球と、圧電性結晶材料の球を支持する所定の支持場所を有する球支持体と、すだれ状電極が形成されていて球支持体の所定の支持場所に支持された上記球の表面の所定の周回路に対し所定の隙間を介してすだれ状電極を所定の相対位置に配置させるすだれ状電極支持体と、を備えた弾性表面波素子の製造方法であり:
    上記球を球支持体の所定の支持場所に移動させ上記所定の支持場所に支持させる球移動支持工程と;
    球支持体の所定の支持場所に支持されている上記球の所定の周回路の、上記支持場所に対する相対位置を測定する周回路相対位置測定工程と;
    周回路相対位置測定工程により測定された、上記支持場所に対する上記球の所定の周回路の相対位置を基に、すだれ状電極支持体に対しすだれ状電極を形成するすだれ状電極形成工程と;
    すだれ状電極が形成されたすだれ状電極支持体を上記球が上記所定の支持場所に支持されている球支持体の所定の位置に固定し、球支持体の所定の支持場所に支持された上記球の表面の所定の周回路に対し所定の隙間を介してすだれ状電極を所定の相対位置に配置させる組み合わせ工程と;
    を備えたことを特徴とする弾性表面波素子の製造方法。
  2. 圧電性結晶材料の球の所定の周回路を測定する周回路測定工程をさらに備えていて、
    前記球移動支持工程は、周回路測定工程により所定の周回路が測定された上記球を球支持体の所定の支持場所に移動させ上記所定の支持場所に支持させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  3. 前記周回路相対位置測定工程は、球支持体の所定の支持場所に支持されている上記球の表面にすだれ状電極を接近させ、接触/対向させるとともに上記すだれ状電極を上記球の中心を通過するZ軸に対して直交しているとともに相互に直交しているX軸及びY軸に沿い移動させ、またZ軸を中心に回転させながら、すだれ状電極により上記球の表面に高周波信号を適用して弾性表面波を励起させ、励起された後に周回した弾性表面波から検出した検出信号の値を基に、球支持体の所定の支持場所に支持されている上記球の所定の周回路の、上記支持場所に対する相対位置を測定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  4. 前記すだれ状電極形成工程においては、すだれ状電極支持体に対するすだれ状電極の形成がマスクレス露光機を用いたフォトリソグラフィー工程により行なわれる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  5. 前記球支持体は、複数の前記球を支持する複数の前記所定の支持場所を有していて、
    前記すだれ状電極支持体には、前記球支持体の複数の前記所定の支持場所に支持された複数の前記球の前記周回路に対応して複数のすだれ状電極が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の弾性表面波素子の製造方法。
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