JP2009244635A - 粒子移動式表示装置及び該粒子移動式表示装置を備えた画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な電圧制御や高価な制御装置を用いることなく、再現性の高い鮮明なカラー表示を実現可能な粒子移動式表示装置、及びこの粒子移動式表示装置を備えた画像表示装置を低い製造コストで提供する。
【解決手段】対向する基板4、6の間に、第1の極性に帯電し、各々の色が異なり、電圧を印加したときの各々の移動速度Vr、Vb、Vg、Vbkが異なる2種類以上の第1の極性帯電粒子32、34、36、38と、第1の極性と反対の第2の極性に帯電し、第1の極性帯電粒子と異なる色の1種類以上の帯電粒子であって、該帯電粒子が2種類以上ある場合には、各々の色が異なり、電圧を印加したときの各々の移動速度が異なる第2の極性帯電粒子30とをその溶媒中に含む表示媒体が充填されている粒子移動式表示装置2、及びこの粒子移動式表示装置を備えた画像表示装置を提供する。
【選択図】図3
【解決手段】対向する基板4、6の間に、第1の極性に帯電し、各々の色が異なり、電圧を印加したときの各々の移動速度Vr、Vb、Vg、Vbkが異なる2種類以上の第1の極性帯電粒子32、34、36、38と、第1の極性と反対の第2の極性に帯電し、第1の極性帯電粒子と異なる色の1種類以上の帯電粒子であって、該帯電粒子が2種類以上ある場合には、各々の色が異なり、電圧を印加したときの各々の移動速度が異なる第2の極性帯電粒子30とをその溶媒中に含む表示媒体が充填されている粒子移動式表示装置2、及びこの粒子移動式表示装置を備えた画像表示装置を提供する。
【選択図】図3
Description
本発明は、対向する基板間に帯電粒子が充填された粒子移動式表示装置、特にカラー表示が可能な粒子移動式表示装置に関し、更に、この粒子移動式表示装置を備えた画像表示装置に関する。
対向する基板間に帯電粒子が充填された粒子移動式表示装置、及びこの粒子移動式表示装置を備えた画像表示装置が知られているが、近年、カラー表示が可能な表示装置の需要が高まっている。
これを実現するため、例えば、表示領域の各区画(セル)毎に、異なる色の帯電粒子を塗り分けて形成した粒子移動式表示装置が提案されている。しかし、この場合、各色の帯電粒子を区画毎に塗り分ける作業は大変手間がかかり、粒子移動式表示装置の製造コストが上昇する。
これを実現するため、例えば、表示領域の各区画(セル)毎に、異なる色の帯電粒子を塗り分けて形成した粒子移動式表示装置が提案されている。しかし、この場合、各色の帯電粒子を区画毎に塗り分ける作業は大変手間がかかり、粒子移動式表示装置の製造コストが上昇する。
また、その他のカラー表示可能な粒子移動式表示装置として、カラーフィルタを用いてカラー表示を行う粒子移動式表示装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、一般的に、粒子移動式表示装置では、バックライト等を用いずに、外部光を反射させることによって表示を行うため、特許文献1に記載の粒子移動式表示装置では、カラーフィルタによる光の吸収により、表示が暗くなって鮮明なカラー表示を実現するのが困難となる。
そこで、これに対処するため、色の異なる3種類以上の帯電粒子を用いた粒子移動式表示装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−140157号
特開2007−140129号
そこで、これに対処するため、色の異なる3種類以上の帯電粒子を用いた粒子移動式表示装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載された粒子移動式表示装置では、色の異なる少なくとも2種類の帯電粒子を備え、これらの帯電粒子は、同極性でかつ相互に電界閾値が異なる帯電特性を有する。これにより、電極から付与される電界の強さに応じて、それより低い電界閾値を有する帯電粒子だけを選択的に移動させて、カラー表示を実現する。よって、特許文献2に記載された粒子移動式表示装置では、帯電粒子の色を、フィルタを通さずに直接視認できるので、表示が暗くなることを防ぐことができる。
しかし、この粒子移動式表示装置では、各帯電粒子の電界閾値に応じて、複数種類の電圧制御が必要となるので、電圧駆動回路が複雑となり、高価な電圧制御装置を用いる必要がある。更に、実際に複数種類の帯電粒子が混在した状態では、各帯電粒子の電界閾値がばらついて不均一になることが予想されるため、適切なカラー表示を実現するのは困難である。また、これに対処するには、電界閾値のばらつきを考慮した非常に複雑な電圧制御が必要となる。
従って、本発明の目的は、上述の問題を解決して、複雑な電圧制御や高価な制御装置を用いることなく、再現性の高い鮮明なカラー表示を実現可能な粒子移動式表示装置、及びこの粒子移動式表示装置を備えた画像表示装置を低い製造コストで提供することにある。
上述の課題を解決するため、本発明の請求項1に係る粒子移動式表示装置の実施態様は、対向する基板の間に、同一の極性(以下、「第1の極性」という)に帯電し、各々の色が異なり、電圧を印加したときの各々の移動速度が異なる2種類以上の第1の極性帯電粒子と、前記第1の極性と反対の極性(以下、「第2の極性」という)に帯電し、前記第1の極性帯電粒子と異なる色の1種類以上の帯電粒子であって、該帯電粒子が2種類以上ある場合には、各々の色が異なり、電圧を印加したときの各々の移動速度が異なる第2の極性帯電粒子と、が充填されていることを特徴とする。
本実施態様によれば、同一の極性に帯電し、各々の色が異なり、電圧を印加したときの各々の移動速度が異なる2種類以上の帯電粒子を用いることによって、各帯電粒子の移動速度の差を用いて、表示したい色の帯電粒子を最も表示面側に配置させ、その状態で電圧の印加を停止することによって、所望の色の表示を実現することができる。また、互いに異なる極性に帯電した第1帯電粒子及び第2帯電粒子を用いることにより、更に多彩な色の表示を行うことができる。
従って、複雑な電圧制御や高価な制御装置を用いることなく、再現性の高い鮮明なカラー表示を実現することができる。また、本実施態様においては、表示領域の各区画に、全種類の帯電粒子を一様に入れるので、各色の帯電粒子を区画毎に塗り分ける必要がなく、粒子移動式表示装置の製造コストを低減できる。
本発明の請求項2に係る粒子移動式表示装置の実施態様は、前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度が、帯電粒子の色の比視感度に応じて定められることを特徴とする。
本実施態様においては、例えば、緑色のような比較的比視感度が高い色の帯電粒子の移動速度を低くし、赤色のような比較的比視感度が低い色の帯電粒子の移動速度を高くすることができる。これによって、書換え時に比視感度が高い色の表示がないまたは少ないので、ちらつきの少ないカラー表示書換えを実現できる。
ただし、これに限られるものではなく、用途に応じては、逆に、比視感度が高い色の帯電粒子の移動速度が高く、比視感度が低い色の電粒子の移動速度を低くすることも考えられる。
ただし、これに限られるものではなく、用途に応じては、逆に、比視感度が高い色の帯電粒子の移動速度が高く、比視感度が低い色の電粒子の移動速度を低くすることも考えられる。
本発明の請求項3に係る粒子移動式表示装置の実施態様は、前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度を、各粒子の帯電量を電荷制御剤の種類や添加量によって異ならせることを特徴とする。
本実施態様によれば、帯電粒子の帯電量を、電荷制御剤の種類や添加量によって異ならせることができるので、帯電粒子が電界から受ける力に差異を付けることができる。これにより、帯電粒子の移動速度を異ならせることができるので、容易かつ確実に各帯電粒子の移動速度を設定することができる。
本発明の請求項4に係る粒子移動式表示装置の実施態様は、前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度を、各粒子の形状によって異ならせることを特徴とする。
本実施態様によれば、帯電粒子の形状によって移動速度を異ならせることができるので、容易かつ確実に各帯電粒子の移動速度を設定することができる。
本発明の請求項5に係る粒子移動式表示装置の実施態様は、前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度を、各粒子の表面形状によって異ならせることを特徴とする。
本実施態様によれば、帯電粒子の表面形状によって移動速度を異ならせることができるので、容易かつ確実に各帯電粒子の移動速度を設定することができる。
本発明の請求項6に係る粒子移動式表示装置の実施態様は、前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度を、前記請求項2から5に記載の手段のうち少なくとも2つの手段の組み合わせによって異ならせることを特徴とする。
本実施態様によれば、各帯電粒子の移動速度を異ならせる手段を組み合わせることによって、広い速度範囲において、容易かつ確実に各帯電粒子に異なる移動速度を設定することができる。
本発明の請求項7に係る粒子移動式表示装置の実施態様は、前記第1の極性帯電粒子として少なくとも赤、緑、青の帯電粒子からなる粒子群かあるいは少なくともシアン、マゼンタ、イエローの帯電粒子からなる粒子群を含み、前記第2の極性帯電粒子が少なくとも白の帯電粒子からなることを特徴とする。
本実施態様によれば、第1の極性帯電粒子を用いて3原色を表示でき、更に、白だけを異なる極性に帯電させることによって、濁りの少ない白色を表示することができるので、鮮明なカラー表示を実現できる。
本発明の請求項8に係る粒子移動式表示装置の実施態様は、前記第1の極性が正帯電極性であり、前記第2の極性が負帯電極性であることを特徴とする。
本発明の請求項9に係る画像表示装置の実施態様は、請求項1から8の何れか1項に記載の粒子移動式表示装置と、前記粒子移動式表示装置の表示面側に設置された電極と、前記粒子移動式表示装置の背面側に設置された電極と、前記表示面側の電極と前記背面側の電極との間に印加する電圧を制御する電圧制御部と、を備え、前記粒子移動式表示装置に画像を表示することを特徴とする。
本実施態様によれば、複雑な電圧制御や高価な電圧制御装置を用いることなく、再現性の高い鮮明なカラー表示を実現することができる。
本発明の請求項10に係る画像表示装置の実施態様は、前記電圧制御部により、表示側が前記第1の極性帯電粒子を引き寄せる電位となり背面側が前記第2の極性帯電粒子を引き寄せる電位となるように電圧を印加して、前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に表示側基板至近位置に達するように移動させる場合に、前記第1の極性帯電粒子の中で最も移動速度の高い前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に達したときに電圧の印加を停止することによって、前記最も移動速度の高い第1の極性帯電粒子の色を表示することを特徴とする。
本実施態様によれば、最も移動速度の高い第1の極性帯電粒子が表示側基板至近位置に達したときに電圧の印加を停止することによって、最も移動速度の高い第1の極性帯電粒子の色を表示することが可能であり、電界閾値等に応じて印加する電圧値を変更することなく、電圧印加時間を制御するだけで、容易に鮮明なカラー表示を実現できる。
なお、「表示側基板至近位置」とは、表示をしたい色の帯電粒子が、表示側基板に接する位置に配置された場合も含まれるし、表示側基板には接していないが、全帯電粒子の中で最も表示側基板に近い位置に配置された場合も含まれる。
なお、「表示側基板至近位置」とは、表示をしたい色の帯電粒子が、表示側基板に接する位置に配置された場合も含まれるし、表示側基板には接していないが、全帯電粒子の中で最も表示側基板に近い位置に配置された場合も含まれる。
本発明の請求項11に係る画像表示装置の実施態様は、前記電圧制御部により、表示側が前記第1の極性帯電粒子を引き寄せる電位となり背面側が前記第2の極性帯電粒子を引き寄せる電位となるように電圧を印加して、前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に表示側基板至近位置に達するように移動させる場合に、前記第1の極性帯電粒子の中で移動速度がn番目(nは2以上の整数)の前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に達したときに表示側基板と背面基板との電位関係を反転させて、前記表示側基板至近位置に達した前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に前記表示側基板至近位置から背面側へ離脱させ、前記移動速度がn番目の第1の極性帯電粒子だけが前記表示側基板至近位置に存在する状態となったときに電圧の印加を停止することによって、前記移動速度がn番目の第1の極性帯電粒子の色を表示することを特徴とする。
本実施態様によれば、移動速度が2番目以降の表示する色の帯電粒子が表示側基板至近位置に達したときに、表示側基板と背面基板との電位関係を反転させて、この帯電粒子だけが表示側基板至近位置に存在する状態となったときに、電圧の印加を停止することによって、この帯電粒子の色を表示することができる。つまり、本実施態様によれば、移動速度が2番目以降の任意の色の帯電粒子に関して、電界閾値等に応じて印加する電圧値を変更することなく、電圧印加時間、及び表示側基板と背面基板との電位関係を制御するだけで、容易に鮮明なカラー表示を実現できる。
本発明の請求項12に係る画像表示装置の実施態様は、前記電圧制御部により、表示側が前記第1の極性帯電粒子を引き寄せる電位となり背面側が前記第2の極性を引き寄せる電位となるように電圧を印加して、前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に表示側基板至近位置に達するように移動させる場合に、前記第1の極性帯電粒子の中で移動速度がn−m番目(nは2以上の整数、mは1以上でn>mを満たす整数)の前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に達し、移動速度がn番目の前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に達する前の所定のタイミングで表示側基板と背面基板との電位関係を反転させて、移動速度が1〜n番目の前記第1の極性帯電粒子を各々の移動速度で表示側から背面側へ移動させ、前記移動速度がn番目の第1の極性帯電粒子だけが前記表示側基板至近位置に存在する状態となったときに電圧の印加を停止することによって、前記移動速度がn番目の第1の極性帯電粒子の色を表示することを特徴とする。
本実施態様によれば、移動速度が2番目以降の表示する色の帯電粒子が表示側基板至近位置に達する前に、表示側基板と背面基板との電位関係を反転させて、この帯電粒子だけが表示側基板至近位置に存在する状態となったときに、電圧の印加を停止することによって、この帯電粒子の色を表示することができる。
つまり、本実施態様によれば、移動速度が2番目以降の任意の色の帯電粒子に関して、電界閾値等に応じて印加する電圧値を変更することなく、電圧印加時間、及び表示側基板と背面基板との電位関係を制御するだけで、時間的に効率よく、容易に鮮明なカラー表 示を実現できる。
つまり、本実施態様によれば、移動速度が2番目以降の任意の色の帯電粒子に関して、電界閾値等に応じて印加する電圧値を変更することなく、電圧印加時間、及び表示側基板と背面基板との電位関係を制御するだけで、時間的に効率よく、容易に鮮明なカラー表 示を実現できる。
本発明の請求項13に係る画像表示装置の実施態様は、前記電圧制御部により、表示側が前記第1の極性帯電粒子を引き寄せる電位となり背面側が前記第2の極性帯電粒子を引き寄せる電位となるように電圧を印加して、前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に表示側基板至近位置に達するように移動させるかあるいは、その後表示側基板と背面基板との電位関係を反転させる場合に、複数の色の前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に存在する状態で電圧の印加を停止することによって、前記表示側基板至近位置に存在する前記第1の極性帯電粒子の色の混合色を表示することを特徴とする。
本実施態様によれば、複数の色の帯電粒子が表示側基板至近位置に存在する状態で電圧の印加を停止することによって、これらの帯電粒子の色の混合色を表示することができるので、更に多様なカラー表示を実現できる。また、表示の書換時間を短縮して、消費電力を抑制することもできる。
本発明の請求項14に係る画像表示装置の実施態様は、請求項10から13の何れかに記載の印加電圧に対して表示側基板と背面側基板の電位関係を反転した電圧を印加することによって、前記第2の極性帯電粒子の色を表示することを特徴とする。
本実施態様によれば、第2の極性帯電粒子の色を表示することができるので、更に様々な色について、容易に再現性の高い鮮明なカラー表示を実現することができる。
以上のように、本発明に係る粒子移動式表示装置及び画像表示装置においては、複雑な電圧制御や高価な電圧制御装置を用いることなく、再現性の高い鮮明なカラー表示を実現することができる。また、本発明においては、表示領域の各区画に、全種類の帯電粒子を一様に入れるので、各色の帯電粒子を区画毎に塗り分ける必要がなく、粒子移動式表示装置及び画像表示装置の製造コストを低減できる。
本発明に係る粒子移動式表示装置及び画像表示装置の実施形態について、以下に図面を用いながら詳細に説明する。
(本発明に係る粒子移動式表示装置の1つの実施形態の説明)
始めに、図1を用いて、本発明に係る粒子移動式表示装置の1つ実施形態の構造の概要について説明を行う。本実施形態では、帯電粒子をその溶媒中に含む表示媒体が充填された湿式の表示装置を例にとって説明する。ただし、これに限られるものではなく、帯電粒子のみが充填された乾式の表示装置を用いることも可能である。また、不活性ガスや乾燥ガスを帯電粒子と一緒に充填してもよい。
(本発明に係る粒子移動式表示装置の1つの実施形態の説明)
始めに、図1を用いて、本発明に係る粒子移動式表示装置の1つ実施形態の構造の概要について説明を行う。本実施形態では、帯電粒子をその溶媒中に含む表示媒体が充填された湿式の表示装置を例にとって説明する。ただし、これに限られるものではなく、帯電粒子のみが充填された乾式の表示装置を用いることも可能である。また、不活性ガスや乾燥ガスを帯電粒子と一緒に充填してもよい。
ここで、図1は、本発明に係る粒子移動式表示装置2(以下の説明では、「表示装置2」と記載する)を表示面側から見た平面図であり、表示側基板4の一部を切り欠いて、内部が露出するように示されている。図1の切り欠き部分から明らかなように、この表示装置2では、隔壁14で囲まれた表示領域には、表示面側から見て十字状に形成された、表示領域を区分するための隔壁8が複数配置されて、各画素毎に隔壁8で区分された略正方形の区画40が複数形成されている。つまり、隔壁8が格子状に形成される場合において、直交する隔壁8の交点と交点との間の領域において、隔壁8が連続しておらず、所定の隙間を有している。
ただし、これに限られるものではなく、格子状の隔壁8が連続的に形成された実施形態も考えられる。また、本実施形態では、各画素毎に隔壁8で区分された区画40が設けられているが、これに限られるものではなく、複数の画素ごとに隔壁8を設けて、複数の画素を含む区画40を形成することもできる。
ただし、これに限られるものではなく、格子状の隔壁8が連続的に形成された実施形態も考えられる。また、本実施形態では、各画素毎に隔壁8で区分された区画40が設けられているが、これに限られるものではなく、複数の画素ごとに隔壁8を設けて、複数の画素を含む区画40を形成することもできる。
また、図2及び図3は、図1の矢印A−Aから見た側面断面図であって、表示装置2の内部構造を模式的に示している。図2及び図3における上側の面が、表示面であり、下側の面が背面である。
ここで、図2には、色の異なる4種類の帯電粒子が収容された4粒子系の表示装置2を示し、図3には、色の異なる5種類の帯電粒子が収容された5粒子系の表示装置2を示す。なお、帯電粒子の色とは、帯電粒子を外側から見たときに視認できる色を意味する。
ここで、図2には、色の異なる4種類の帯電粒子が収容された4粒子系の表示装置2を示し、図3には、色の異なる5種類の帯電粒子が収容された5粒子系の表示装置2を示す。なお、帯電粒子の色とは、帯電粒子を外側から見たときに視認できる色を意味する。
始めに、図2に示す4粒子系の表示装置2について説明を行う。図2に示すように、表示装置2は、共通電極10を備えた表示側基板4と、画素電極12を備えた背面側の対向基板6と、表示側基板4と対向基板6との間に設けられた隔壁8とから主に構成される。本実施形態では、表示装置2は、各画素毎に隔壁8で区分され、隔壁8で区分された区画40毎に、個別の画素電極12が設けられている。また、表示側基板4では、隔壁8が連続していない部分にも電極が設けられ、これによって、隔壁8で区分された各区画40の電極が互いに電気的に接続されて、共通電極10を形成している。
共通電極10と画素電極12とは、電極の厚み分は除き、隔壁8の高さの分だけ離れて対向配置されている。
なお、表示装置2を備えて表示装置2に画像を表示する画像表示装置は、更に、共通電極10と画素電極12との間に印加する電圧を制御する電圧制御部を備え、共通電極10と画素電極12の間に、所定の極性、所定の強度の電界を発生させることにより、両電極間に封入された帯電粒子を移動させて、表示の書換を行うことができる。
なお、表示装置2を備えて表示装置2に画像を表示する画像表示装置は、更に、共通電極10と画素電極12との間に印加する電圧を制御する電圧制御部を備え、共通電極10と画素電極12の間に、所定の極性、所定の強度の電界を発生させることにより、両電極間に封入された帯電粒子を移動させて、表示の書換を行うことができる。
本実施形態では、共通電極10と画素電極12との間に形成された密閉空間に、4種類の帯電粒子30〜36をその溶媒中に含む表示媒体が封入されている。この帯電粒子30〜36の材料としては、本実施形態では、メタクリル樹脂(PMMA)を用いているが、これに限られるものではなく、その他、フッ素化アクリル樹脂、ポリカルボネート(PC)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)等を用いることができる。また、各帯電粒子30〜36を所望の色に発色させる手段としては、原材料が元々有する色を用いることも考えられるし、所望の色の着色材料を原材料に添加することも考えられるし、形成した帯電粒子の表面に所望の色の塗布層またはコーティング層を形成することも考えられるし、その他の任意の発色手段を用いることができる。
また、溶媒としては、高い絶縁性を有する炭化水素、シリコーンオイル等の溶媒を、適宜用いることができる。
また、溶媒としては、高い絶縁性を有する炭化水素、シリコーンオイル等の溶媒を、適宜用いることができる。
帯電粒子について、更に詳細に述べれば、図2に示すように、共通電極10と画素電極12との間の空間に、負に帯電した白色の帯電粒子30(以下、「白帯電粒子30」と記載する)、正に帯電した赤色の帯電粒子32(以下、「赤帯電粒子32」と記載する)、正に帯電した青色の帯電粒子34(以下、「青帯電粒子34」と記載する)、及び正に帯電した緑色の帯電粒子36(以下、「緑帯電粒子36」と記載する)の4種類の帯電粒子が封入されている。これらの帯電粒子30〜36は、何れも同一半径を有した球状の形状を有している。
ここで、正に帯電した赤(red)帯電粒子32、青(blue)帯電粒子34、緑(green)帯電粒子36における、電極10、12間に電圧を印加したときの移動速度を、それぞれVr、Vb、Vgとすると、本実施形態においては、Vr>Vb>Vgの関係を有している
ここで、正に帯電した赤(red)帯電粒子32、青(blue)帯電粒子34、緑(green)帯電粒子36における、電極10、12間に電圧を印加したときの移動速度を、それぞれVr、Vb、Vgとすると、本実施形態においては、Vr>Vb>Vgの関係を有している
本実施形態では、正に帯電した青、赤、緑(光の3原色)の帯電粒子が用いられているが、これに限られるものではなく、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー(顔料の3原色)の帯電粒子を用いることもできる。なお、これらの帯電粒子30〜36を用いた表示の書換方法の詳細な説明については、図4A〜4Fを用いて後述する。
本実施形態の表示装置2の寸法としては、例えば、区画40の幅、つまり隣り合う隔壁8の距離が250μm、共通電極10と画素電極12との間の電極間距離が40μmであることを例示することができる。ただし、表示装置2の寸法は、これに限られるものではなく、その他の任意の寸法を採用することができる。
本実施形態の表示装置2の材料の概略を述べれば、表示側基板4は、高い透明性と高い絶縁性を有する材料によって形成され、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルホン、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料や、ガラス材料等を用いることができる。また、共通電極10は、高い透明性を有し、電極として利用できる材料によって形成され、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の導電性酸化物や導電性高分子を用いることができる。
また、対向基板6は、高い絶縁性を有する材料によって形成され、例えば、ガラスや絶縁コート処理された金属フィルム等の材料や、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料を用いることができる。なお、対向基板6は、表示基板4と異なり、透明でも不透明でもよい。また、画素電極12は、例えば、共通電極10と同じ材料に加えて、銅材料のような不透明の材料を用いることができる。
また、隔壁8については、対向基板6と同様な材料を用いることができる。
また、対向基板6は、高い絶縁性を有する材料によって形成され、例えば、ガラスや絶縁コート処理された金属フィルム等の材料や、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料を用いることができる。なお、対向基板6は、表示基板4と異なり、透明でも不透明でもよい。また、画素電極12は、例えば、共通電極10と同じ材料に加えて、銅材料のような不透明の材料を用いることができる。
また、隔壁8については、対向基板6と同様な材料を用いることができる。
次に、図3に示す5粒子系の表示装置2について説明を行う。上記の4粒子系の表示装置2から異なる点は、上記の4種類の帯電粒子30〜36に加えて、正に帯電した黒色で球状の帯電粒子38(以下、「黒帯電粒子38」と記載する)が、共通電極10と画素電極12との間の空間に封入されている点である。つまり、図3に示す5粒子系の表示装置2では、負に帯電した白帯電粒子30、正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36及び黒帯電粒子38が封入されている。なお、黒帯電粒子38は、その他の帯電粒子30〜36と同様な材料から構成されている。
ここで、正に帯電した赤(red)帯電粒子32、青(blue)帯電粒子34、緑(green)帯電粒子36、黒(black)帯電粒子38における、電極10、12間に電圧を印加したときの移動速度を、それぞれVr、Vb、Vg、Vbkとすると、本実施形態においては、Vr>Vb>Vg>Vbkの関係を有している
その他の点については、図3に示す5粒子系の表示装置2は、寸法、材質を含め、図2に示す4粒子系の表示装置2と基本的に同一である。なお、これらの帯電粒子30〜38を用いた表示の書換方法の詳細な説明については、図5A〜5Hを用いて後述する。
その他の点については、図3に示す5粒子系の表示装置2は、寸法、材質を含め、図2に示す4粒子系の表示装置2と基本的に同一である。なお、これらの帯電粒子30〜38を用いた表示の書換方法の詳細な説明については、図5A〜5Hを用いて後述する。
(本発明に係る表示装置における表示の書換方法の説明)
次に、図2に示す4粒子系の表示装置2、及び図3に示す5粒子系の表示装置2における表示の書換方法の説明を行う。
<4粒子系の表示装置における表示の書換方法の説明>
始めに、図4A〜図4Fを用いて、4粒子系の表示装置2における表示の書換方法の説明を行う。
次に、図2に示す4粒子系の表示装置2、及び図3に示す5粒子系の表示装置2における表示の書換方法の説明を行う。
<4粒子系の表示装置における表示の書換方法の説明>
始めに、図4A〜図4Fを用いて、4粒子系の表示装置2における表示の書換方法の説明を行う。
図4A〜図4Fに示すように、負に帯電した白帯電粒子30と、正に帯電し各々の移動速度が異なる赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36とを用いて、白色表示(図4A参照)、赤色表示(図4B参照)、青色表示(図4D参照)、黒色表示(図4E参照)、緑表示(図4F参照)等を行うことができる。
上記のように、本実施形態においては、正に帯電した赤帯電粒子32の移動速度Vr、青帯電粒子34の移動速度Vb、及び緑帯電粒子36の移動速度Vgについては、Vr>Vb>Vgの関係を有する。
上記のように、本実施形態においては、正に帯電した赤帯電粒子32の移動速度Vr、青帯電粒子34の移動速度Vb、及び緑帯電粒子36の移動速度Vgについては、Vr>Vb>Vgの関係を有する。
つまり、正に帯電した3つの帯電粒子のうち、比視感度が最も低い赤色の帯電粒子32の移動速度Vrが最も高く、比視感度が最も高い緑色の帯電粒子36の移動速度Vgが最も低くなっている。移動速度について、更に詳細に述べれば、例えば、共通電極10と画素電極12との間の距離Lを40μmとして、最も速い赤帯電粒子32の移動速度Vrを、この電極間距離を約50msecで到達できる速度(Vr=40μm/50msec=800μm/sec)とし、最も遅い緑帯電粒子36の移動速度Vgを、約100msecで到達できる速度(Vg=40μm/100msec=400μm/sec)とすることができる。また、中間の速さの青帯電粒子の移動速度Vbを、VrとVgのほぼ中間値とすることができる。なお、この移動速度は一例であって、その他の任意の移動速度を採用することができる。
<<帯電粒子の移動速度に差異を付ける手段の説明>>
各帯電粒子の移動速度に差異を付ける手段としては、下記の手段が考えられる。
手段1 : 帯電粒子の帯電量を、電荷制御剤の種類や添加量を異ならせることによって、電界から受ける力に差異を付けることができる。同じ強さの電界を帯電粒子に印加した場合、帯電量が多い帯電粒子の方が電界からより大きな力を受けるので、移動速度が高い値となり、帯電量が少ない帯電粒子の方が電界から受ける力は小さいので、移動速度が低い値となる。
ここで、正帯電性を付与する電荷制御剤として、例えば、第四級アンモニウム塩類やニグロシン系染料等を挙げることができ、一方、負帯電性を付与する電荷制御剤として、例えば、含金属サリチル酸錯体、含クロル有機染料等を挙げることができる。ただし、これに限られるものではなく、その他の任意の電荷制御剤を用いることができる。
また、粒子表面に外添処理する表面処理剤、例えば、シリカ微粒子等により帯電粒子の帯電量を制御することもできるし、これら複合させて帯電量を制御することもできる。
各帯電粒子の移動速度に差異を付ける手段としては、下記の手段が考えられる。
手段1 : 帯電粒子の帯電量を、電荷制御剤の種類や添加量を異ならせることによって、電界から受ける力に差異を付けることができる。同じ強さの電界を帯電粒子に印加した場合、帯電量が多い帯電粒子の方が電界からより大きな力を受けるので、移動速度が高い値となり、帯電量が少ない帯電粒子の方が電界から受ける力は小さいので、移動速度が低い値となる。
ここで、正帯電性を付与する電荷制御剤として、例えば、第四級アンモニウム塩類やニグロシン系染料等を挙げることができ、一方、負帯電性を付与する電荷制御剤として、例えば、含金属サリチル酸錯体、含クロル有機染料等を挙げることができる。ただし、これに限られるものではなく、その他の任意の電荷制御剤を用いることができる。
また、粒子表面に外添処理する表面処理剤、例えば、シリカ微粒子等により帯電粒子の帯電量を制御することもできるし、これら複合させて帯電量を制御することもできる。
手段2 : 帯電粒子の形状を異ならせること
帯電粒子の形状を異ならせることによって、その流動抵抗の大きさを異ならせて、仮に、電界から同じ力が加えられた場合であっても、その移動速度を異ならせることができる。
例えば、同じ体積の球形の帯電粒子と、長円形の断面形状を有する円盤状の帯電粒子とを比較すると、仮に、電界から同じ力が加えられた場合に、円盤状の帯電粒子は、最も投影面積が小さくなる面が移動方向に対して垂直になるような姿勢で移動するので、円盤状の帯電粒子の方が、球状の帯電粒子より移動中の流動抵抗を小さくできる。従って、円盤状の帯電粒子の方が、球状の帯電粒子よりもその移動速度を高くすることができる。
なお、円盤状及び球状の形状は、あくまで一例であり、その他の任意の形状を用いて、帯電粒子の移動速度に差異を付けることができる。
帯電粒子の形状を異ならせることによって、その流動抵抗の大きさを異ならせて、仮に、電界から同じ力が加えられた場合であっても、その移動速度を異ならせることができる。
例えば、同じ体積の球形の帯電粒子と、長円形の断面形状を有する円盤状の帯電粒子とを比較すると、仮に、電界から同じ力が加えられた場合に、円盤状の帯電粒子は、最も投影面積が小さくなる面が移動方向に対して垂直になるような姿勢で移動するので、円盤状の帯電粒子の方が、球状の帯電粒子より移動中の流動抵抗を小さくできる。従って、円盤状の帯電粒子の方が、球状の帯電粒子よりもその移動速度を高くすることができる。
なお、円盤状及び球状の形状は、あくまで一例であり、その他の任意の形状を用いて、帯電粒子の移動速度に差異を付けることができる。
手段3 : 帯電粒子の表面形状を異ならせること
帯電粒子の表面形状を異ならせることによって、その流動抵抗の大きさを異ならせて、仮に、電界から同じ力が加えられた場合であっても、その移動速度を異ならせることができる。
例えば、表面形状以外は同一な帯電粒子において、滑らかな表面形状を有する帯電粒子と、表面に凹凸形状を有する帯電粒子とを比較すると、仮に、電界から同じ力が加えられた場合であっても、滑らかな表面形状を有する帯電粒子の流動抵抗は、凹凸形状を有する帯電粒子の流動抵抗よりも小さいので、その移動速度を高くすることができる。
なお、上記の表面形状は、あくまで一例であり、その他の任意の表面形状を用いて、帯電粒子の移動速度に差異を付けることができる。
帯電粒子の表面形状を異ならせることによって、その流動抵抗の大きさを異ならせて、仮に、電界から同じ力が加えられた場合であっても、その移動速度を異ならせることができる。
例えば、表面形状以外は同一な帯電粒子において、滑らかな表面形状を有する帯電粒子と、表面に凹凸形状を有する帯電粒子とを比較すると、仮に、電界から同じ力が加えられた場合であっても、滑らかな表面形状を有する帯電粒子の流動抵抗は、凹凸形状を有する帯電粒子の流動抵抗よりも小さいので、その移動速度を高くすることができる。
なお、上記の表面形状は、あくまで一例であり、その他の任意の表面形状を用いて、帯電粒子の移動速度に差異を付けることができる。
以上のような帯電粒子の移動速度を異ならせる手段は、それぞれ単独で用いることもできるし、複数の手段を組み合わせることもできる。これによって、各帯電粒子の移動速度について、明確に差異を付けることができ、延いては、再現性の高い鮮明なカラー表示を実現することができる。
なお、帯電粒子の移動速度を異ならせる手段は、上記に限られるものではなく、その他の任意の方法を用いることができる。
なお、帯電粒子の移動速度を異ならせる手段は、上記に限られるものではなく、その他の任意の方法を用いることができる。
<<図4Aの説明>>
以上のような帯電粒子30〜36が封入された表示装置2において、まず、図4Aに示すように、表示面側の共通電極10が正極となり、背面側の画素電極12が負極となるように電圧を印加して電界を形成する。これによって、負に帯電した白帯電粒子30が表示側基板4の近傍または表示側基板4に接する位置(以下、「表示側基板至近位置」と記載する)に移動し、正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36が、背面側の対向基板6の近傍または対向基板6に接する位置(以下、「背面側基板至近位置」と記載する)に移動する。
この状態で電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜36の位置関係が保持される。この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置に白帯電粒子30の層が配置されているので、隔壁8で区分された区画40は、白色表示される。
以上のような帯電粒子30〜36が封入された表示装置2において、まず、図4Aに示すように、表示面側の共通電極10が正極となり、背面側の画素電極12が負極となるように電圧を印加して電界を形成する。これによって、負に帯電した白帯電粒子30が表示側基板4の近傍または表示側基板4に接する位置(以下、「表示側基板至近位置」と記載する)に移動し、正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36が、背面側の対向基板6の近傍または対向基板6に接する位置(以下、「背面側基板至近位置」と記載する)に移動する。
この状態で電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜36の位置関係が保持される。この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置に白帯電粒子30の層が配置されているので、隔壁8で区分された区画40は、白色表示される。
<<図4Bの説明>>
この白色表示の状態から、図4Aの場合における電極10と電極12の電位関係を反転させて、表示面側の共通電極10が負極となり、背面側の画素電極12が正極となるように電圧を印加する。これで形成された電界により、表示側基板至近位置にいた負に帯電した白帯電粒子30が背面側へ移動し、背面側基板至近位置にいた正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36が表示面側へ移動する。
この場合、正に帯電した各帯電粒子32、34、36は、その移動速度が高い(Vr>Vb>Vg)順に表示側基板至近位置に達するように移動する。つまり、電圧印加を継続させると、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36の順番で、表示側基板至近位置に達することになる。
この白色表示の状態から、図4Aの場合における電極10と電極12の電位関係を反転させて、表示面側の共通電極10が負極となり、背面側の画素電極12が正極となるように電圧を印加する。これで形成された電界により、表示側基板至近位置にいた負に帯電した白帯電粒子30が背面側へ移動し、背面側基板至近位置にいた正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36が表示面側へ移動する。
この場合、正に帯電した各帯電粒子32、34、36は、その移動速度が高い(Vr>Vb>Vg)順に表示側基板至近位置に達するように移動する。つまり、電圧印加を継続させると、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36の順番で、表示側基板至近位置に達することになる。
ここで、図4Bに示すように、赤帯電粒子32が表示側基板至近位置に達した時点で、電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜36の位置関係が保持される。この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置に赤帯電粒子32の層が配置されているので、隔壁8で区分された区画40は、赤色表示される。以上により、正に帯電した複数種類の帯電粒子32〜36の中で、最も移動速度の高い赤帯電粒子32の色を表示することができる。
<<図4Cの説明>>
この赤色表示の状態から、再び同じ電位関係、つまり表示面側の共通電極10が負極となり、背面側の画素電極12が正極となるように電圧を印加すると、図4Cに示すように、赤帯電粒子32に引き続いて、青帯電粒子34が表示側基板至近位置に達する状態になる。なお、図4Aに示す白色表示から、赤帯電粒子32が表示側基板至近位置に達した時点で電圧印加を停止せずに、そのまま電圧印加を継続した場合には、図4Aに示す白色表示から図4Cに示す状態まで、連続的に変化させることができる。
また、図4Cでは、白帯電粒子30が、まだ背面側基板至近位置に達しておらず、共通電極10からLw離れた位置にいる。この距離Lwについては、帯電粒子の移動速度の関係式の説明において、追って詳細に説明する。
この赤色表示の状態から、再び同じ電位関係、つまり表示面側の共通電極10が負極となり、背面側の画素電極12が正極となるように電圧を印加すると、図4Cに示すように、赤帯電粒子32に引き続いて、青帯電粒子34が表示側基板至近位置に達する状態になる。なお、図4Aに示す白色表示から、赤帯電粒子32が表示側基板至近位置に達した時点で電圧印加を停止せずに、そのまま電圧印加を継続した場合には、図4Aに示す白色表示から図4Cに示す状態まで、連続的に変化させることができる。
また、図4Cでは、白帯電粒子30が、まだ背面側基板至近位置に達しておらず、共通電極10からLw離れた位置にいる。この距離Lwについては、帯電粒子の移動速度の関係式の説明において、追って詳細に説明する。
この図4Cに示す状態は、図4Bに示す赤色表示から、図4Dに示す青色表示、または図4Eに示す黒色表示へ移行させる書換途中の段階といえるが、仮に、この状態で電圧印加を停止した場合には、各帯電粒子30〜36の位置関係が保持され、赤色と青色の混合色(つまり紫色)を表示することができる。
各画素に対応する区画40では、赤、青、緑の3原色を表示し、3原色で表示された各画素の組み合わせによって、混合色を表示するのが基本であるが、本実施形態では、各画素において混合色を表示することも可能である。これは、カラーフィルタを用いたカラー表示では実現できない方法であり、更に多様なカラー表示を可能にし、表示の書換時間の短縮や消費電力の削減にも貢献することができる。
各画素に対応する区画40では、赤、青、緑の3原色を表示し、3原色で表示された各画素の組み合わせによって、混合色を表示するのが基本であるが、本実施形態では、各画素において混合色を表示することも可能である。これは、カラーフィルタを用いたカラー表示では実現できない方法であり、更に多様なカラー表示を可能にし、表示の書換時間の短縮や消費電力の削減にも貢献することができる。
<<図4Dの説明>>
次に、青帯電粒子34が表示側基板至近位置に達した時点で(図4C参照)、電極10と電極12の電位関係を反転させて、表示面側の共通電極10が正極となり、背面側の画素電極12が負極となるように電圧を印加する。これによって、表示面側基板至近位置にいた正に帯電した赤帯電粒子32及び青帯電粒子34が、その移動速度が高い(Vr>Vb)順に背面側に移動する。つまり、図4Dに示すように、赤帯電粒子32が青帯電粒子34よりも背面側に進んで、青帯電粒子34だけが表示側基板至近位置にいる状態が形成される。
次に、青帯電粒子34が表示側基板至近位置に達した時点で(図4C参照)、電極10と電極12の電位関係を反転させて、表示面側の共通電極10が正極となり、背面側の画素電極12が負極となるように電圧を印加する。これによって、表示面側基板至近位置にいた正に帯電した赤帯電粒子32及び青帯電粒子34が、その移動速度が高い(Vr>Vb)順に背面側に移動する。つまり、図4Dに示すように、赤帯電粒子32が青帯電粒子34よりも背面側に進んで、青帯電粒子34だけが表示側基板至近位置にいる状態が形成される。
この時点で電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜36の位置関係が保持され、この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置に青帯電粒子34の層が配置されているので、隔壁8で区分された区画40は、青色表示がなされる。
この場合、鮮明な青色表示を実現するには、電極10と電極12の電位関係の逆転により、表示面側に移動する白帯電粒子30が、青帯電粒子34よりも表示面側にくることを防ぐ必要があるが、この点については、追って詳細に説明する。
この場合、鮮明な青色表示を実現するには、電極10と電極12の電位関係の逆転により、表示面側に移動する白帯電粒子30が、青帯電粒子34よりも表示面側にくることを防ぐ必要があるが、この点については、追って詳細に説明する。
なお、図4Dに示す場合には、青帯電粒子34の層が最も表示面側の位置に配置されているが、形成された電界により、青帯電粒子34も背面側に移動するので、青帯電粒子34は共通電極10と接する位置ではなく、共通電極10からある程度離れた位置に配置される。しかし、共通電極10(表示面)との距離によって、表示画像のコントラストに大きな差異が生じないので、最も表示面側の位置に配置された帯電粒子の色を鮮明に表示することができる。
<<図4Eの説明>>
次に、青帯電粒子34が表示側基板至近位置に達した時点で(図4C参照)、電極10と電極12の電位関係を反転させることなく、表示面側の共通電極10が負極となり、背面側の画素電極12が正極となるような電圧印加を継続すると、赤帯電粒子32及び青帯電粒子34に引き続いて、緑帯電粒子36が表示側基板至近位置に達する。また、図4Eでは、白帯電粒子30も、背面側基板至近位置に達する。
この時点で電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜36の位置関係が保持され、この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置には、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36の3原色が配置されているので、隔壁8で区分された区画40は、それらの混合色である濃色(黒色)表示がなされる。
次に、青帯電粒子34が表示側基板至近位置に達した時点で(図4C参照)、電極10と電極12の電位関係を反転させることなく、表示面側の共通電極10が負極となり、背面側の画素電極12が正極となるような電圧印加を継続すると、赤帯電粒子32及び青帯電粒子34に引き続いて、緑帯電粒子36が表示側基板至近位置に達する。また、図4Eでは、白帯電粒子30も、背面側基板至近位置に達する。
この時点で電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜36の位置関係が保持され、この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置には、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36の3原色が配置されているので、隔壁8で区分された区画40は、それらの混合色である濃色(黒色)表示がなされる。
<<図4Fの説明>>
次に、赤帯電粒子32及び青帯電粒子34に引き続いて、緑帯電粒子36が表示側基板至近位置に達した時点で(図4E参照)、電極10と電極12の電位関係を反転させて、表示面側の共通電極10が正極となり、背面側の画素電極12が負極となるように電圧を印加する。これによって、表示面側基板至近位置にいた正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36は、その移動速度が高い(Vr>Vb>Vg)順に背面側に移動する。つまり、図4Fに示すように、赤帯電粒子32が青帯電粒子34よりも背面側に進み、青帯電粒子34が緑帯電粒子36よりも背面側に進んで、緑帯電粒子36だけが表示側基板至近位置にいる状態が形成される。
次に、赤帯電粒子32及び青帯電粒子34に引き続いて、緑帯電粒子36が表示側基板至近位置に達した時点で(図4E参照)、電極10と電極12の電位関係を反転させて、表示面側の共通電極10が正極となり、背面側の画素電極12が負極となるように電圧を印加する。これによって、表示面側基板至近位置にいた正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36は、その移動速度が高い(Vr>Vb>Vg)順に背面側に移動する。つまり、図4Fに示すように、赤帯電粒子32が青帯電粒子34よりも背面側に進み、青帯電粒子34が緑帯電粒子36よりも背面側に進んで、緑帯電粒子36だけが表示側基板至近位置にいる状態が形成される。
この時点で電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜36の位置関係が保持され、この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置に緑帯電粒子36の層が配置されているので、隔壁8で区画された表示領域は、緑色表示される。
なお、この場合、鮮明な緑色表示を実現するには、電極10と電極12の電位関係の逆転により、表示面側に移動する白帯電粒子30が、緑帯電粒子36よりも表示面側にくることを防ぐ必要があるが、この点については、追って詳細に説明する。
なお、この場合、鮮明な緑色表示を実現するには、電極10と電極12の電位関係の逆転により、表示面側に移動する白帯電粒子30が、緑帯電粒子36よりも表示面側にくることを防ぐ必要があるが、この点については、追って詳細に説明する。
以上のように、図4Dに示す青色表示や、図4Fに示す緑色表示のように、正に帯電した複数種類の帯電粒子32〜36のうち、移動速度が2番目以降の帯電粒子について、その帯電粒子が表示側基板至近位置に到達した時点で、電極10と電極12の電位関係を反転させることによって、その帯電粒子を最も表示面側の位置に配置して、その帯電粒子の色を表示することができる。
なお、同極性に帯電した複数種類の帯電粒子の数として、4粒子系の実施形態では3つの帯電粒子32〜36を用い、後述する5粒子系の実施形態では4つの帯電粒子32〜38を用いているが、これらに限られるものではなく、その他の任意の数の帯電粒子を用いることができる。
なお、同極性に帯電した複数種類の帯電粒子の数として、4粒子系の実施形態では3つの帯電粒子32〜36を用い、後述する5粒子系の実施形態では4つの帯電粒子32〜38を用いているが、これらに限られるものではなく、その他の任意の数の帯電粒子を用いることができる。
つまり、任意の数の帯電粒子に適用可能な一般的な言い方をすれば、本発明に係る表示装置においては、正に帯電した移動速度がn番目(nは2以上の整数)の帯電粒子が表示側基板至近位置に達したときに電極10と電極12の電位関係を反転させて、表示側基板至近位置に達した帯電粒子をその移動速度が高い順に背面側へ移動させ、移動速度がn番目の帯電粒子だけが表示側基板至近位置に存在する状態となったときに、電圧の印加を停止することによって、その帯電粒子の色を表示することができる。
また、本実施形態では、表示する色の帯電粒子(例えば、青帯電粒子34や緑帯電粒子36)が表示側基板至近位置に到達した時点で、電極10と電極12の電位関係を反転させているが、これに限られるものではなく、表示する色の帯電粒子が表示側基板至近位置に到達する前に、電極10と電極12の電位関係を反転させて、帯電粒子を移動速度が高い順に背面側へ移動させることもできる。この場合、表示する色の帯電粒子よりも移動速度の高い帯電粒子が、表示する色の帯電粒子を追い越して背面側に移動して、表示する色の帯電粒子だけを最も表示面側の位置に配置することができる。
このことを、任意の数の帯電粒子に適用可能な一般的な言い方で示せば、本発明に係る表示装置においては、正に帯電した帯電粒子の中で移動速度がn−m番目(nは2以上の整数、mは1以上でかつn>mを満たす整数)の帯電粒子が表示側基板至近位置に達し、移動速度がn番目の帯電粒子が表示側基板至近位置に達する前の時期に電極10と電極12の電位関係を反転させて、移動速度が1〜n番目の帯電粒子を各々の移動速度で表示側から背面側へ移動させ、移動速度がn番目の帯電粒子だけが表示側基板至近位置に存在する状態となったときに電圧の印加を停止することによって、その帯電粒子の色を表示することができる。
以上のように、負に帯電した白帯電粒子30と、正に帯電し移動速度がそれぞれ異なる赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36とを用いた4粒子系の表示装置2によって、各画素に対応する隔壁8で区分された区画40に、白、黒、及び赤、青、緑の3原色、並びにそれらの混合色を表示することができる。この場合、電界閾値を用いた電圧制御を行うことなく、つまり、複雑な電圧制御や高価な電圧制御装置を用いることなく、一定の値の電圧印加における印加時間の制御、及び電極10と電極12の電位関係の反転制御のみによって、容易に再現性の高い鮮明なカラー表示を実現することができる。また、白帯電粒子30の帯電極性を、他の色の帯電粒子の帯電極性の逆極性としているので、濁りの少ない白色を表示することができる。
また、本実施形態では、隔壁8で囲まれた各区画40に、各色の帯電粒子を塗り分ける必要がないので、カラー表示用の表示装置2の製造を容易にして、その製造コストを低減できる。
更に、本実施形態においては、比較的比視感度の低い赤色の帯電粒子30の移動速度が高く、比較的比視感度の高い緑色の帯電粒子36の移動速度が低く設定されているので、書換え時に比視感度が高い色の表示がないまたは少ないので、ちらつきの少ないカラー表示書換えを行うこともできる。
更に、本実施形態においては、比較的比視感度の低い赤色の帯電粒子30の移動速度が高く、比較的比視感度の高い緑色の帯電粒子36の移動速度が低く設定されているので、書換え時に比視感度が高い色の表示がないまたは少ないので、ちらつきの少ないカラー表示書換えを行うこともできる。
このように、比視感度の高い帯電粒子の移動速度よりも、比視感度の低い帯電粒子の移動速度を速く設定しておくことが望ましい。なお、複数種の帯電粒子の移動速度を比視感度の低い順に速く設定してもよいが、すべての帯電粒子の移動速度を厳密に比視感度の低い順に設定する必要はない。
例えば、比視感度の高い順に、帯電粒子A、帯電粒子B、帯電粒子C、帯電粒子Dが存在する場合について考える。このとき、ちらつきの原因に最も起因する帯電粒子Aの移動速度を最も遅く設定しておけば、残りの種類の帯電粒子の移動速度を比視感度の低い順に速く設定しなくとも、ある程度ちらつきを防止することができる。
または、帯電粒子Bの比視感度と帯電粒子Aの比視感度とにそれほど大差が無い場合は、各粒子の移動速度を速い順に、帯電粒子D、帯電粒子C、帯電粒子A、帯電粒子Bとなるように設定してもよい。
例えば、比視感度の高い順に、帯電粒子A、帯電粒子B、帯電粒子C、帯電粒子Dが存在する場合について考える。このとき、ちらつきの原因に最も起因する帯電粒子Aの移動速度を最も遅く設定しておけば、残りの種類の帯電粒子の移動速度を比視感度の低い順に速く設定しなくとも、ある程度ちらつきを防止することができる。
または、帯電粒子Bの比視感度と帯電粒子Aの比視感度とにそれほど大差が無い場合は、各粒子の移動速度を速い順に、帯電粒子D、帯電粒子C、帯電粒子A、帯電粒子Bとなるように設定してもよい。
また、例えば帯電粒子Cの色をあまり表示しない場合は、帯電粒子Cの移動速度を帯電粒子A、帯電粒子Bの移動速度よりも遅く設定してもよい。この場合には、各帯電粒子の移動速度は速い順から、帯電粒子D、帯電粒子B、帯電粒子A、帯電粒子Cとなる。このように、少なくとも一組(例えば、帯電粒子Aと帯電粒子D、または、帯電粒子Bと帯電粒子D)において、比視感度低いものよりも比視感度の高いものの移動速度を遅くする(例えば、帯電粒子Aの移動速度が帯電粒子Dの移動速度よりも遅くする、または、帯電粒子Bの移動速度が帯電粒子Dの移動速度よりも遅くする)ようにしておけば、書換時にちらつきを抑えることができる。
なお、上述のように、複数種の帯電粒子の移動速度を比視感度の低い順に速く設定すれば(例えば、移動速度の速い順に、帯電粒子D、帯電粒子C、帯電粒子B、帯電粒子Aとなるように設定すれば)、書換時には最もちらつきを少なくして、全ての色を表示することが可能となる。
なお、上述のように、複数種の帯電粒子の移動速度を比視感度の低い順に速く設定すれば(例えば、移動速度の速い順に、帯電粒子D、帯電粒子C、帯電粒子B、帯電粒子Aとなるように設定すれば)、書換時には最もちらつきを少なくして、全ての色を表示することが可能となる。
<5粒子系の表示装置における表示の書換方法の説明>
次に、図5A〜図5Hを用いて、5粒子系の表示装置2における表示の書換方法の説明を行う。
図5A〜図5Hに示すように、負に帯電した白帯電粒子30と、正に帯電し各々の移動速度が異なる赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36、及び黒緑帯電粒子38とを用いて、白色表示(図5A参照)、赤色表示(図5B参照)、青色表示(図5D参照)、緑色表示(図5F参照)、黒色表示(図5G、H参照)等を行うことができる。
上記のように、本実施形態においては、正に帯電した赤帯電粒子32の移動速度Vr、青帯電粒子34の移動速度Vb、緑帯電粒子36の移動速度Vg、及び黒帯電粒子38の移動速度Vbkについては、Vr>Vb>Vg>Vbkの関係を有する。
次に、図5A〜図5Hを用いて、5粒子系の表示装置2における表示の書換方法の説明を行う。
図5A〜図5Hに示すように、負に帯電した白帯電粒子30と、正に帯電し各々の移動速度が異なる赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36、及び黒緑帯電粒子38とを用いて、白色表示(図5A参照)、赤色表示(図5B参照)、青色表示(図5D参照)、緑色表示(図5F参照)、黒色表示(図5G、H参照)等を行うことができる。
上記のように、本実施形態においては、正に帯電した赤帯電粒子32の移動速度Vr、青帯電粒子34の移動速度Vb、緑帯電粒子36の移動速度Vg、及び黒帯電粒子38の移動速度Vbkについては、Vr>Vb>Vg>Vbkの関係を有する。
各帯電粒子の移動速度について、更に詳細に述べれば、例えば、共通電極10と画素電極12との間の距離Lを40μmとして、最も速い赤帯電粒子の移動速度Vrを、この電極間距離を約50msecで到達できる速度(Vr=40μm/50msec=800μm/sec)とし、最も遅い黒帯電粒子38の移動速度Vbkを、約100msecで到達できる速度(Vbk=40μm/100msec=400μm/sec)とすることができる。また、中間の速さの青帯電粒子34及び緑帯電粒子36の移動速度Vb、Vgについては、移動速度VrとVbkの間を等分するような値とすることができる。ただし、これらは一例であって、その他の任意の移動速度に設定することができる。
<<図5Aから図5Fの説明>>
以上のような帯電粒子30〜38が封入された表示装置2において、図5Aから図5Fに示す表示の書換については、黒帯電粒子38を用いた表示ではないので、基本的に、図4Aから図4Fに示す表示の書換と同様である。よって、詳細な説明は省略する。
なお、図5Eに示す5粒子系の書換段階は、図4Eに示す4粒子系の濃色(黒色)表示に対応するものであるが、図5Eでは、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36が表示側基板至近位置に達しているが、黒帯電粒子38は、まだ表示側基板至近位置に達していない状態になっている。
また、図4Eでは、白帯電粒子が背面側基板至近位置に達した状態になっているが、図5Eでは、白帯電粒子30が、まだ背面側基板至近位置に達しておらず、共通電極10からLw’離れた位置にいる。この距離Lw’については、帯電粒子の移動速度の関係式の説明において、追って詳細に説明する。
以上のような帯電粒子30〜38が封入された表示装置2において、図5Aから図5Fに示す表示の書換については、黒帯電粒子38を用いた表示ではないので、基本的に、図4Aから図4Fに示す表示の書換と同様である。よって、詳細な説明は省略する。
なお、図5Eに示す5粒子系の書換段階は、図4Eに示す4粒子系の濃色(黒色)表示に対応するものであるが、図5Eでは、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36が表示側基板至近位置に達しているが、黒帯電粒子38は、まだ表示側基板至近位置に達していない状態になっている。
また、図4Eでは、白帯電粒子が背面側基板至近位置に達した状態になっているが、図5Eでは、白帯電粒子30が、まだ背面側基板至近位置に達しておらず、共通電極10からLw’離れた位置にいる。この距離Lw’については、帯電粒子の移動速度の関係式の説明において、追って詳細に説明する。
図5Eに示す場合には、図4Eに示す黒色表示と同様に、3原色の混色による濃色(黒色)表示も可能であるが、よりコントラストの高い表示を行うため、5粒子系の本実施形態においては、図5Gまたは図5Hに示すように、黒帯電粒子38を用いた黒色表示を行う。
また、5粒子系においても、上記の4粒子系の場合と同様に、異なる色の複数の帯電粒子が表示側基板至近位置に存在する状態で、電極への電圧印加を停止することによって、それらの帯電粒子の色の混合色を表示することができる。
また、5粒子系においても、上記の4粒子系の場合と同様に、異なる色の複数の帯電粒子が表示側基板至近位置に存在する状態で、電極への電圧印加を停止することによって、それらの帯電粒子の色の混合色を表示することができる。
<<図5Gの説明>>
図5Eに示すような、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36が表示側基板至近位置に達した状態で、更に、表示面側の共通電極10が負極となり、背面側の画素電極12が正極となる電圧印加を継続すると、図5Gに示すように、黒帯電粒子38が表示側基板至近位置に達する。また、白帯電粒子30も、背面側基板至近位置に達する。
この時点で電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜38の位置関係が保持され、この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置には、黒帯電粒子38と、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36の3原色とが配置されているので、隔壁8で区分された区画40は、黒色及び3原色の混合色によって、黒色表示(その1)がなされる。
図5Eに示すような、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36が表示側基板至近位置に達した状態で、更に、表示面側の共通電極10が負極となり、背面側の画素電極12が正極となる電圧印加を継続すると、図5Gに示すように、黒帯電粒子38が表示側基板至近位置に達する。また、白帯電粒子30も、背面側基板至近位置に達する。
この時点で電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜38の位置関係が保持され、この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置には、黒帯電粒子38と、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び緑帯電粒子36の3原色とが配置されているので、隔壁8で区分された区画40は、黒色及び3原色の混合色によって、黒色表示(その1)がなされる。
<<図5Hの説明>>
次に、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36に引き続いて、黒帯電粒子38が表示側基板至近位置に達した時点で(図5G参照)、電極10と電極12の電位関係を反転させて、表示面側の共通電極10が正極となり、背面側の画素電極12が負極となるように電圧を印加する。これによって、表示面側基板至近位置にいた正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36、及び黒帯電粒子38は、その移動速度が高い(Vr>Vb>Vg>Vbk)順に背面側に移動する。つまり、図5Hに示すように、赤帯電粒子32が青帯電粒子34よりも背面側に進み、青帯電粒子34が緑帯電粒子36よりも背面側に進み、緑帯電粒子36が黒帯電粒子38よりも背面側に進んで、黒帯電粒子38だけが表示側基板至近位置にいる状態が形成される。
次に、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36に引き続いて、黒帯電粒子38が表示側基板至近位置に達した時点で(図5G参照)、電極10と電極12の電位関係を反転させて、表示面側の共通電極10が正極となり、背面側の画素電極12が負極となるように電圧を印加する。これによって、表示面側基板至近位置にいた正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36、及び黒帯電粒子38は、その移動速度が高い(Vr>Vb>Vg>Vbk)順に背面側に移動する。つまり、図5Hに示すように、赤帯電粒子32が青帯電粒子34よりも背面側に進み、青帯電粒子34が緑帯電粒子36よりも背面側に進み、緑帯電粒子36が黒帯電粒子38よりも背面側に進んで、黒帯電粒子38だけが表示側基板至近位置にいる状態が形成される。
この時点で電圧印加を停止すると、各帯電粒子30〜38の位置関係が保持され、この状態を表示面側から見たとき、最も表示面側の位置に黒帯電粒子38の層が配置されているので、隔壁8で区分された区画40は、黒色表示(その2)がなされる。
なお、この場合、鮮明な黒色表示を実現するには、電極10と電極12の電位関係の逆転により、表示面側に移動する白帯電粒子30が、黒帯電粒子38よりも表示面側にくることを防ぐ必要があるが、この点については、追って詳細に説明する。
なお、この場合、鮮明な黒色表示を実現するには、電極10と電極12の電位関係の逆転により、表示面側に移動する白帯電粒子30が、黒帯電粒子38よりも表示面側にくることを防ぐ必要があるが、この点については、追って詳細に説明する。
以上のように、負に帯電した白帯電粒子30、正に帯電し移動速度がそれぞれ異なる赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36、及び黒帯電粒子38を用いた5粒子系の表示装置2によって、各画素に対応する隔壁8で区分された区画40に、白、黒、及び赤、青、緑の3原色、並びにそれらの混合色を表示することができる。この場合、電界閾値を用いた電圧制御を行うことなく、つまり、複雑な電圧制御や高価な電圧制御装置を用いることなく、一定の値の電圧印加における印加時間の制御、及び電極10と電極12の電位関係の反転制御のみによって、容易に再現性の高い鮮明なカラー表示を実現することができる。また、白帯電粒子30の帯電極性を、他の色の帯電粒子の帯電極性の逆極性としているので、濁りの少ない白色を表示することができる。
特に、5粒子系の本実施形態においては、上記の4粒子系の実施形態に比べて、より輝度の低い黒表示を行うことができるので、より高いコントラストのカラー表示を実現できる。
特に、5粒子系の本実施形態においては、上記の4粒子系の実施形態に比べて、より輝度の低い黒表示を行うことができるので、より高いコントラストのカラー表示を実現できる。
(各帯電粒子の移動速度に関する関係式)
次に、上記の4粒子系または5粒子系の表示装置2において、鮮明なカラー表示を実現するために必要な、正に帯電した各帯電粒子の移動速度と、負に帯電した白帯電粒子の移動速度との間の関係式について、下記に詳細に述べる。
次に、上記の4粒子系または5粒子系の表示装置2において、鮮明なカラー表示を実現するために必要な、正に帯電した各帯電粒子の移動速度と、負に帯電した白帯電粒子の移動速度との間の関係式について、下記に詳細に述べる。
帯電粒子の移動速度に関する関係式において、下記の記号を用いる。
L : 共通電極10と画素電極12との間の粒子移動可能距離
(つまり、電極間距離から帯電粒子30〜38の直径2R分を差し引いた距離)
Vw : 白(white)帯電粒子30の移動速度
Vr : 赤(red)帯電粒子32の移動速度
Vb : 青(blue)帯電粒子34の移動速度
Vg : 緑(green)帯電粒子36の移動速度
Vbk: 黒(black)帯電粒子38の移動速度
R : 帯電粒子30〜38の半径
L : 共通電極10と画素電極12との間の粒子移動可能距離
(つまり、電極間距離から帯電粒子30〜38の直径2R分を差し引いた距離)
Vw : 白(white)帯電粒子30の移動速度
Vr : 赤(red)帯電粒子32の移動速度
Vb : 青(blue)帯電粒子34の移動速度
Vg : 緑(green)帯電粒子36の移動速度
Vbk: 黒(black)帯電粒子38の移動速度
R : 帯電粒子30〜38の半径
<4粒子系の実施形態の場合>
関係式1 : 緑色表示を行う場合の関係式
始めに、図4Fに示すような4粒子系における緑色表示を行う場合の「帯電粒子の移動速度の関係式1」を説明する。緑色表示を行う場合には、緑帯電粒子36だけが最も表示面側に位置するようにする必要があるが、そのためには、青帯電粒子34及び緑帯電粒子36が表示側基盤至近位置から背面側へ移動するときに、その移動速度の差(Vb−Vg)によって、青帯電粒子34が、少なくとも一粒子分2Rだけ、緑帯電粒子36を追い越す必要がある。つまり、そのときに要する所要時間をTbgとすれば、Tbg=2R/(Vb−Vg)となる。
関係式1 : 緑色表示を行う場合の関係式
始めに、図4Fに示すような4粒子系における緑色表示を行う場合の「帯電粒子の移動速度の関係式1」を説明する。緑色表示を行う場合には、緑帯電粒子36だけが最も表示面側に位置するようにする必要があるが、そのためには、青帯電粒子34及び緑帯電粒子36が表示側基盤至近位置から背面側へ移動するときに、その移動速度の差(Vb−Vg)によって、青帯電粒子34が、少なくとも一粒子分2Rだけ、緑帯電粒子36を追い越す必要がある。つまり、そのときに要する所要時間をTbgとすれば、Tbg=2R/(Vb−Vg)となる。
この時間Tbgの間、表示側基盤至近位置にいた緑帯電粒子36(図4E参照)が、移動速度Vgで背面側へ移動し、背面側基板至近位置にいた白帯電粒子30(図4E参照)が、移動速度Vwで表示面側へ移動する。この時間Tbgの間の両粒子の移動により、白帯電粒子30が緑帯電粒子36よりも表示面側に位置した場合には、緑色表示に白色が混入するので、鮮明な表示が妨げられる。
よって、このTbgの間に、緑帯電粒子36及び白帯電粒子30が移動する距離の和を、電極間距離Lより小さくする必要がある。
従って、L>(Vg+Vw)×tbg つまり、
L > (Vg+Vw)×2R/(Vb−Vg)
の関係(関係式1)を有する必要がある。
よって、このTbgの間に、緑帯電粒子36及び白帯電粒子30が移動する距離の和を、電極間距離Lより小さくする必要がある。
従って、L>(Vg+Vw)×tbg つまり、
L > (Vg+Vw)×2R/(Vb−Vg)
の関係(関係式1)を有する必要がある。
関係式2 : 青色表示を行う場合の関係式
次に、図4Dに示すような4粒子系における「青色表示を行う場合の帯電粒子の移動速度の関係式2」を説明する。青色表示を行う場合には、青帯電粒子34だけが最も表示面側に位置するようにする必要があり、そのためには、赤帯電粒子32及び青帯電粒子34が表示側基盤至近位置から背面側へ移動するときに、その移動速度の差(Vr−Vb)によって、赤帯電粒子32が、少なくとも一粒子分2Rだけ、青帯電粒子34を追い越す必要がある。つまり、そのときに要する所要時間をTrbとすれば、Trb=2R/(Vr−Vb)となる。
次に、図4Dに示すような4粒子系における「青色表示を行う場合の帯電粒子の移動速度の関係式2」を説明する。青色表示を行う場合には、青帯電粒子34だけが最も表示面側に位置するようにする必要があり、そのためには、赤帯電粒子32及び青帯電粒子34が表示側基盤至近位置から背面側へ移動するときに、その移動速度の差(Vr−Vb)によって、赤帯電粒子32が、少なくとも一粒子分2Rだけ、青帯電粒子34を追い越す必要がある。つまり、そのときに要する所要時間をTrbとすれば、Trb=2R/(Vr−Vb)となる。
この時間Trbの間に、表示側基盤至近位置にいた青帯電粒子34(4C参照)が、移動速度Vbで背面側へ移動し、共通電極10から所定距離Lwだけ離れた位置にいた白帯電粒子30(図4C参照)が、移動速度Vwで表示面側へ移動する。この時間Trbの間の両粒子の移動により、白帯電粒子30が青帯電粒子34よりも表示面側に位置する場合には、青色表示に白色が混入するので、鮮明な表示が妨げられる。なお、距離Lwを更に正確に述べれば、白帯電粒子30の中心と共通電極10との間の距離から、白帯電粒子30の半径R分を差し引いた距離である。
ここで、図4Cに示すような、白帯電粒子30の共通電極10からの距離Lwを求めると、以下のようになる。
背面側基板至近位置にいた青帯電粒子34が移動速度Vbで表示面側に移動して、表示面側基板至近位置に達する時間Tb(図4A〜図4C参照)は、Tb=L/Vbとして表すことができる。この時間Tbの間に、表示面側基板至近位置にいた白帯電粒子30が移動速度Vwで背面側に移動するので(図4A〜図4C参照)、図4Cに示す白帯電粒子30の位置における共通電極10からの距離Lwは、
Lw=Vw×Tb=Vw×L/Vb となる。
背面側基板至近位置にいた青帯電粒子34が移動速度Vbで表示面側に移動して、表示面側基板至近位置に達する時間Tb(図4A〜図4C参照)は、Tb=L/Vbとして表すことができる。この時間Tbの間に、表示面側基板至近位置にいた白帯電粒子30が移動速度Vwで背面側に移動するので(図4A〜図4C参照)、図4Cに示す白帯電粒子30の位置における共通電極10からの距離Lwは、
Lw=Vw×Tb=Vw×L/Vb となる。
よって、時間Trbの間における青帯電粒子34及び白帯電粒子30の移動距離の和を、上記のLwより小さくする必要がある。
従って、Lw>(Vb+Vw)×Trb つまり、
L > Vb/Vw×(Vb+Vw)×2R/(Vr−Vb)
の関係(関係式2)を有する必要がある。
従って、Lw>(Vb+Vw)×Trb つまり、
L > Vb/Vw×(Vb+Vw)×2R/(Vr−Vb)
の関係(関係式2)を有する必要がある。
<5粒子系の実施形態の場合>
関係式3 : 黒色表示を行う場合の関係式
次に、図5Hに示すような5粒子系における「黒色表示を行う場合の帯電粒子の移動速度の関係式3」を説明する。黒色表示を行う場合には、黒帯電粒子38だけが最も表示面側に位置するようにする必要があるが、そのためには、緑帯電粒子36及び黒帯電粒子38が表示側基板至近位置から背面側へ移動するときに、その移動速度の差(Vg−Vbk)によって、緑帯電粒子36が、少なくとも一粒子分2Rだけ、黒帯電粒子38を追い越す必要がある。つまり、そのときの所要時間をTgbkとすれば、
Tgbk=2R/(Vg−Vbk)となる。
関係式3 : 黒色表示を行う場合の関係式
次に、図5Hに示すような5粒子系における「黒色表示を行う場合の帯電粒子の移動速度の関係式3」を説明する。黒色表示を行う場合には、黒帯電粒子38だけが最も表示面側に位置するようにする必要があるが、そのためには、緑帯電粒子36及び黒帯電粒子38が表示側基板至近位置から背面側へ移動するときに、その移動速度の差(Vg−Vbk)によって、緑帯電粒子36が、少なくとも一粒子分2Rだけ、黒帯電粒子38を追い越す必要がある。つまり、そのときの所要時間をTgbkとすれば、
Tgbk=2R/(Vg−Vbk)となる。
この時間Tgbkの間に、表示側基板至近位置にいた黒帯電粒子38(図5G参照)が、移動速度Vbkで背面側へ移動し、背面側基板至近位置にいた白帯電粒子30(図5G参照)が、移動速度Vwで表示面側へ移動する。この時間Tgbkの間の両粒子の移動により、白帯電粒子30が黒帯電粒子38よりも表示面側に位置する場合には、黒色表示に白色が混入するので、鮮明な表示が妨げられる。
よって、このTgbkの間に、黒帯電粒子38及び白帯電粒子30の移動距離の和を、電極間距離Lより小さくする必要がある。
従って、L>(Vbk+Vw)×tgbk つまり、
L>(Vbk+Vw)×2R/(Vg−Vbk)
の関係(関係式3)を有する必要がある。
よって、このTgbkの間に、黒帯電粒子38及び白帯電粒子30の移動距離の和を、電極間距離Lより小さくする必要がある。
従って、L>(Vbk+Vw)×tgbk つまり、
L>(Vbk+Vw)×2R/(Vg−Vbk)
の関係(関係式3)を有する必要がある。
関係式4 : 緑色表示を行う場合の関係式
次に、図5Fに示すような5粒子系における「緑色表示を行う場合の帯電粒子の移動速度の関係式4」を説明する。緑色表示を行う場合には、緑帯電粒子36だけが最も表示面側に位置するようにする必要があり、そのためには、青帯電粒子34及び緑帯電粒子36が表示側基板至近位置から背面側へ移動するときに、その移動速度の差(Vb−Vg)によって、青帯電粒子34が、少なくとも一粒子分2Rだけ、緑帯電粒子36を追い越す必要がある。つまり、そのときに要する所要時間をTbgとすれば、Tbg=2R/(Vb−Vg)となる。
次に、図5Fに示すような5粒子系における「緑色表示を行う場合の帯電粒子の移動速度の関係式4」を説明する。緑色表示を行う場合には、緑帯電粒子36だけが最も表示面側に位置するようにする必要があり、そのためには、青帯電粒子34及び緑帯電粒子36が表示側基板至近位置から背面側へ移動するときに、その移動速度の差(Vb−Vg)によって、青帯電粒子34が、少なくとも一粒子分2Rだけ、緑帯電粒子36を追い越す必要がある。つまり、そのときに要する所要時間をTbgとすれば、Tbg=2R/(Vb−Vg)となる。
この時間Tbgの間に、表示側基板至近位置にいた緑帯電粒子36(図5E参照)が、移動速度Vgで背面側へ移動し、共通電極10から所定距離Lw’だけ離れた位置にいた白帯電粒子30(図5E参照)が、移動速度Vwで表示面側へ移動する。この時間Tbgの間の両粒子の移動により、白帯電粒子30が緑帯電粒子36よりも表示面側に位置する場合には、緑色表示に白色が混入するので、鮮明な表示が妨げられる。なお、距離Lw’を更に正確に述べれば、白帯電粒子30の中心と共通電極10との間の距離から、白帯電粒子30の半径R分を差し引いた距離である。
ここで、図5Eに示すような、白帯電粒子30の共通電極10からの距離Lw’を求めると、以下のようになる。
背面側基板至近位置にいた緑帯電粒子36が移動速度Vgで表示面側に移動して、表示面側基板至近位置に達する時間Tg(図5A〜図5E(図5Dを除く)参照)は、Tg=L/Vgとして表すことができる。この時間Tgの間に、表示面側基板至近位置にいた白帯電粒子30が、移動速度Vwで背面側に移動するので(図5A〜図5E(図5Dを除く)参照)、図5Eに示す白帯電粒子30の位置における共通電極10からの距離Lw’は、
Lw’=Vw×Tg=Vw×L/Vg となる。
背面側基板至近位置にいた緑帯電粒子36が移動速度Vgで表示面側に移動して、表示面側基板至近位置に達する時間Tg(図5A〜図5E(図5Dを除く)参照)は、Tg=L/Vgとして表すことができる。この時間Tgの間に、表示面側基板至近位置にいた白帯電粒子30が、移動速度Vwで背面側に移動するので(図5A〜図5E(図5Dを除く)参照)、図5Eに示す白帯電粒子30の位置における共通電極10からの距離Lw’は、
Lw’=Vw×Tg=Vw×L/Vg となる。
よって、このTbgの間における緑帯電粒子36及び白帯電粒子30の移動距離の和を、上記のLw’より小さくする必要がある。
従って、Lw’>(Vg+Vw)×Tbg つまり、
L>Vg/Vw×(Vg+Vw)×2R/(Vb−Vg)
の関係(関係式4)を有する必要がある。
なお、5粒子系の実施形態においても、鮮明な青表示を実現するために、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び白帯電粒子30の間で、上記の関係式2を満たす必要がある。
従って、Lw’>(Vg+Vw)×Tbg つまり、
L>Vg/Vw×(Vg+Vw)×2R/(Vb−Vg)
の関係(関係式4)を有する必要がある。
なお、5粒子系の実施形態においても、鮮明な青表示を実現するために、赤帯電粒子32、青帯電粒子34、及び白帯電粒子30の間で、上記の関係式2を満たす必要がある。
上記の各帯電粒子の移動速度に関する関係式の算出においては、各帯電粒子30〜38の粒子径が同一である場合を例にとって説明したが、これに限られるものではなく、各帯電粒子の粒子径が異なる場合においても、上記と同様な考えに基づいて、帯電粒子の移動速度に関する関係式を求めることができる。
(本発明に係る粒子移動式表示装置のその他の実施形態の説明>
上記の実施形態においては、負に帯電した白帯電粒子30と、正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36、及び黒帯電粒子38とを用いてカラー表示を行っているが、帯電粒子の帯電極性については、これに限られるものではなく、正負を逆転させることもできるし、その他の任意の色を用いることができる。
また、上記の実施形態では、一方の極性(上記では負極)に帯電した帯電粒子として、1種類の帯電粒子(上記では白帯電粒子)のみを設定しているが、これに限られるものではなく、正負それぞれの極性に、色及び移動速度の異なる複数種類の帯電粒子を設定することができる。
上記の実施形態においては、負に帯電した白帯電粒子30と、正に帯電した赤帯電粒子32、青帯電粒子34、緑帯電粒子36、及び黒帯電粒子38とを用いてカラー表示を行っているが、帯電粒子の帯電極性については、これに限られるものではなく、正負を逆転させることもできるし、その他の任意の色を用いることができる。
また、上記の実施形態では、一方の極性(上記では負極)に帯電した帯電粒子として、1種類の帯電粒子(上記では白帯電粒子)のみを設定しているが、これに限られるものではなく、正負それぞれの極性に、色及び移動速度の異なる複数種類の帯電粒子を設定することができる。
上記の実施形態では、帯電粒子及び溶媒を含む表示媒体が充填された湿式の粒子移動式表示装置が例示されているが、これに限られるものではなく、乾式の粒子移動式表示装置を用いることもできる。この乾式の粒子移動式表示装置は、例えば、対向する基板間に形成された密閉空間に、不活性ガスを封入し、更に、複数種類の帯電粒子を封入することにより形成することができる。また、不活性ガスの代わりに空気や窒素を充填することもできるし、更には、充填気体を乾燥して用いることもできるし、密閉空間を真空にすることもできる。
乾式の表示装置の場合には、電圧印加を停止した後も、移動していた粒子は慣性力によって、進行方向の基板に付着するか、または、慣性が弱い場合には、基板に到達する前に重力方向に落下する。しかし、帯電粒子の種類毎の分布(つまり、透明基板からの順序)は変更されないので、所望の色を表示することができる。また、パネルを立て掛けて利用しているときも、一方の隔壁側に偏って配置される恐れがあるが、この場合であっても、透明基板からの順序が崩れることはないので、所望の色を表示することができる。
上記の実施形態では、所望の色を表示するため、所望の色の粒子分布に達した時点で、印加電圧をオフにしているが、これに限られるものではなく、所望の色の粒子分布に達した時点で、帯電粒子を停止させるための逆電位の制動パルス電圧を付与することも可能である。更に、帯電粒子が印加電圧をオフにした直後に多少の流動を示す系の場合には、それを見越して、所望の色の粒子分布になる直前に印加電圧をオフすることも可能である。
更に、上記の粒子移動式表示装置の実施形態と、制御装置とを備えて、粒子移動式表示装置に画像を表示する画像表示装置の実施形態も本発明に含まれる。
本発明に係る粒子移動式表示装置、及びこの表示措置を備えた画像表示装置の実施形態は、上記の実施形態に限られるものではなく、その他の様々な実施形態が本発明に含まれる。
本発明に係る粒子移動式表示装置、及びこの表示措置を備えた画像表示装置の実施形態は、上記の実施形態に限られるものではなく、その他の様々な実施形態が本発明に含まれる。
2 (粒子移動式)表示装置
4 表示側基板
6 対向基板
8 隔壁
10 共通電極
12 画素電極
14 外枠
30 白帯電粒子
32 赤帯電粒子
34 青帯電粒子
36 緑帯電粒子
38 黒帯電粒子
40 区画
4 表示側基板
6 対向基板
8 隔壁
10 共通電極
12 画素電極
14 外枠
30 白帯電粒子
32 赤帯電粒子
34 青帯電粒子
36 緑帯電粒子
38 黒帯電粒子
40 区画
Claims (14)
- 対向する基板の間に、
同一の極性(以下、「第1の極性」という)に帯電し、各々の色が異なり、電圧を印加したときの各々の移動速度が異なる2種類以上の第1の極性帯電粒子と、
前記第1の極性と反対の極性(以下、「第2の極性」という)に帯電し、前記第1の極性帯電粒子と異なる色の1種類以上の帯電粒子であって、該帯電粒子が2種類以上ある場合には、各々の色が異なり、電圧を印加したときの各々の移動速度が異なる第2の極性帯電粒子と、
が充填されていることを特徴とする粒子移動式表示装置。 - 前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度が、帯電粒子の色の比視感度に応じて定められることを特徴とする請求項2に記載の粒子移動式表示装置。
- 前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度を、各粒子の帯電量を帯電材の種類や添加量によって異ならせることを特徴とする請求項1または2に記載の粒子移動式表示装置。
- 前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度を、各粒子の形状によって異ならせることを特徴とする請求項1または2に記載の粒子移動式表示装置。
- 前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度を、各粒子の表面形状によって異ならせることを特徴とする請求項1または2に記載の粒子移動式表示装置。
- 前記第1の極性帯電粒子または前記第2の極性帯電粒子の移動速度を、請求項2から5に記載の手段のうち少なくとも2つの手段の組み合わせによって異ならせることを特徴とする粒子移動式表示装置。
- 前記第1の極性帯電粒子として少なくとも赤、緑、青の帯電粒子からなる粒子群かあるいは少なくともシアン、マゼンタ、イエローの帯電粒子からなる粒子群を含み、前記第2の極性帯電粒子が少なくとも白の帯電粒子からなることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の粒子移動式表示装置。
- 前記第1の極性が正帯電極性であり、前記第2の極性が負帯電極性であることを特徴とする請求項7に記載の粒子移動式表示装置。
- 請求項1から8の何れか1項に記載の粒子移動式表示装置と、
前記粒子移動式表示装置の表示面側に設置された電極と、
前記粒子移動式表示装置の背面側に設置された電極と、
前記表示面側の電極と前記背面側の電極との間に印加する電圧を制御する電圧制御部と、を備え、
前記粒子移動式表示装置に画像を表示することを特徴とする画像表示装置。 - 前記電圧制御部により、表示側が前記第1の極性帯電粒子を引き寄せる電位となり背面側が前記第2の極性帯電粒子を引き寄せる電位となるように電圧を印加して、前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に表示側基板至近位置に達するように移動させる場合に、
前記第1の極性帯電粒子の中で最も移動速度の高い前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に達したときに電圧の印加を停止することによって、前記最も移動速度の高い第1の極性帯電粒子の色を表示することを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。 - 前記電圧制御部により、表示側が前記第1の極性帯電粒子を引き寄せる電位となり背面側が前記第2の極性帯電粒子を引き寄せる電位となるように電圧を印加して、前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に表示側基板至近位置に達するように移動させる場合に、
前記第1の極性帯電粒子の中で移動速度がn番目(nは2以上の整数)の前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に達したときに表示側基板と背面基板との電位関係を反転させて、前記表示側基板至近位置に達した前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に前記表示側基板至近位置から背面側へ離脱させ、
前記移動速度がn番目の第1の極性帯電粒子だけが前記表示側基板至近位置に存在する状態となったときに電圧の印加を停止することによって、前記移動速度がn番目の第1の極性帯電粒子の色を表示することを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。 - 前記電圧制御部により、表示側が前記第1の極性帯電粒子を引き寄せる電位となり背面側が前記第2の極性を引き寄せる電位となるように電圧を印加して、前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に表示側基板至近位置に達するように移動させる場合に、
前記第1の極性帯電粒子の中で移動速度がn−m番目(nは2以上の整数、mは1以上でn>mを満たす整数)の前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に達し、移動速度がn番目の前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に達する前の所定のタイミングで表示側基板と背面基板との電位関係を反転させて、移動速度が1〜n番目の前記第1の極性帯電粒子を各々の移動速度で表示側から背面側へ移動させ、
前記移動速度がn番目の第1の極性帯電粒子だけが前記表示側基板至近位置に存在する状態となったときに電圧の印加を停止することによって、前記移動速度がn番目の第1の極性帯電粒子の色を表示することを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。 - 前記電圧制御部により、表示側が前記第1の極性帯電粒子を引き寄せる電位となり背面側が前記第2の極性帯電粒子を引き寄せる電位となるように電圧を印加して、前記第1の極性帯電粒子をその移動速度が高い順に表示側基板至近位置に達するように移動させるかあるいは、その後表示側基板と背面基板との電位関係を反転させる場合に、
複数の色の前記第1の極性帯電粒子が前記表示側基板至近位置に存在する状態で電圧の印加を停止することによって、前記表示側基板至近位置に存在する前記第1の極性帯電粒子の色の混合色を表示することを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。 - 請求項10から13の何れか1項に記載の印加電圧に対して表示側基板と背面側基板との電位関係を反転させた電圧を印加することによって、前記第2の極性帯電粒子の色を表示することを特徴とする画像表示装置。
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