JP2009242864A - クランクシャフトの高周波誘導加熱方法及び装置 - Google Patents

クランクシャフトの高周波誘導加熱方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ディスクトランス(カレントトランス)の幅寸法を小さくすることなく、ピン部の幅方向の中央箇所とこのピン部に隣り合うジャーナル部の幅方向の中央箇所との距離(中心間ピッチ)が狭い(30mm〜60mm程度)クランクシャフトのピン部及びジャーナル部を同時に高周波誘導加熱することができるクランクシャフトの高周波誘導加熱方法及び装置を提供する。
【解決手段】 クランクシャフト2のピン部3を、上部から吊り下げられた吊り下げ型ディスクトランス4から高周波誘導加熱コイル7に高周波電流を供給することにより高周波誘導加熱し、クランクシャフト2のジャーナル部5を、吊り下げ型ディスクトランス4とは干渉しない位置に横置きされた横置き型ディスクトランス6から高周波誘導加熱コイル9に高周波電流を供給することにより高周波誘導加熱する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、クランクシャフトの高周波誘導加熱方法及び装置に関し、特に、クランクシャフトのピン部とジャーナル部の中心間ピッチ(ピン部の幅方向の中央箇所とこのピン部に隣り合うジャーナル部の幅方向の中央箇所との間の幅)が、30mm〜60mm程度と狭いクランクシャフトを高周波誘導加熱するのに用いて好適なクランクシャフトの高周波誘導加熱方法及び装置に関するものである。
図7及び図8は、従来のクランクシャフトの高周波誘導加熱装置30を概略的に示すものであって、この高周波誘導加熱装置30は、追従機構部31とクランクシャフト回転部32とを備えている。追従機構31は、支持板33に並置状態で取付けられた複数のL字形支持フレーム34と、各支持フレーム34に旋回軸35を中心に旋回自在に片持ち支持された追従アーム36と、各支持フレーム34と各追従アーム36との間に揺動可能にそれぞれ介在されたバランススプリング37(バランスシリンダであってもよい)と、各追従アーム36の自由端側に旋回軸38を介して吊り下げられたディスクトランス(カレントトランス)39と、このディスクトランス39の下部に取付けられたコイル部40とで構成されている。しかして、ディスクトランス39とコイル部40とから成る組合体が揺動自在に上部から吊り下げられている。なお、図示を省略したが、上述のコイル部40の下端開口部40a(図8参照)には、半開放鞍型高周波誘導加熱コイルが組み込まれると共に、この半開放鞍型高周波誘導加熱コイルをクランクシャフト41のジャーナル部42及びピン部43上にそれぞれ一定の隙間を隔てて載置するために例えば3つのガイドチップが配設されている。
また、クランクシャフト41のジャーナル部42及びピン部43を高周波誘導加熱する際には、加工物(ワーク)であるクランクシャフト41は、クランクシャフト回転部32においてチャッキングされた状態でその軸線を中心に回転されるように構成されている。かくして、コイル部40の半開放鞍型高周波誘導加熱コイル(図7では図示せず)にディスクトランス39から高周波電流が供給され、クランクシャフトのジャーナル部41及びピン部42にコイル部40の半開放鞍型高周波誘導加熱コイルが僅かな隙間を隔てて載置された状態の下で上述のジャーナル部42及びピン部43に追従しながらそれらの外周面が高周波誘導加熱されるようになっている。
一方、その他の従来の高周波誘導加熱装置としては、クランクシャフトのジャーナル部又はピン部に対向配置された加熱導体部と、この加熱導体部に供給すべき電流を出力するカレントトランス(ディスクトランス)と、前記加熱導体部と前記カレントトランスとの間を連結すると共に電気的に接続する給電導体部とを具備しており、前記加熱導体部、給電導体部及びカレントトランスが中空支持された状態で前記加熱導体部によりクランクシャフトのジャーナル部又はピン部に対して高周波誘導加熱を行うようにしたものがある(例えば、特許文献1,2及び3参照)。
また、隣り合うカレントトランスとの接触を避けるために、カレントトランスを加熱導体部の鉛直線上から位置ずれさせて配置するようにしたクランクシャフトの誘導加熱装置も提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平2000−178651号公報 特開平2000−129360号公報 特開平2000−109932号公報 特開平2004−285375号公報
ところで、クランクシャフトのピン部やジャーナル部の焼入加工に要する時間(サイクルタイム)について短縮の要望が強くなっており、また、高周波誘導加熱装置を含む加工機械の小型化が要求されている。一方、クランクシャフトのなかには、互いに隣り合うピン部とジャーナル部との間の中心間ピッチが狭いクランクシャフトがある。なお、ここで言う「中心間ピッチが狭いクランクシャフト」とは、ピン部とジャーナル部との間の中心間ピッチが、30mm〜60mm程度のクランクシャフトである(この場合、クランクシャフトのピン部及びジャーナル部の幅は、約17mm〜22mm程度)。このようなピン部とジャーナル部との間の中心間ピッチが狭いクランクシャフトを図7に示す高周波誘導加熱装置30や特許文献1,2,又は3に記載の誘導加熱装置を用いて高周波誘導加熱する場合には、幅狭のピン部の幅方向の中央箇所とこのピン部に隣り合う幅狭のジャーナル部の幅方向の中央箇所との間のピッチ間隔(図9に示す如き狭いピッチ間隔(中心間ピッチ)P;例えば、40mm程度)に合わせて、前記高周波誘導加熱コイル若しくは加熱導体部、給電導体部及びディスクトランスを並置する必要がある。このため、前記高周波誘導加熱コイル若しくは加熱導体部、給電導体部及びディスクトランスの幅寸法(図7に示す厚さ寸法L)を幅狭の前記ジャーナル部又はピン部の寸法に合わせて小さくする必要がある。
しかしながら、高周波誘導加熱コイル若しくは加熱導体部、並びに、給電導体部の幅寸法を、ピン部の幅方向の中央箇所とこのピン部に隣り合うジャーナル部の幅方向の中央箇所との間のピッチ間隔P(図9参照)に合わせて小さくすることができるものの、ディスクトランスの幅寸法(厚さ寸法)を小さくすることは、構造上、困難であるのが実状である。すなわち、ディスクトランス(カレントトランス)の最小幅(最小厚さ)は、42mm程度であり、それ以上の薄さには構成できないのが実状である。このため、図9に示すように、ピン部の幅方向の中央箇所とこのピン部に隣り合うジャーナル部の幅方向の中央箇所との間の幅狭のピッチ間隔(中心間ピッチ)Pに合わせてディスクトランスを配置しようとすると、互いに隣り合うコイルユニットI,IIが図9において斜線α,βで示す箇所において干渉を生じると共に、バランススプリング37,37同士で干渉を生じ、装置自体として成立しなくなることとなる。なお、これを解消するためにコイルユニットI,IIの幅を狭く設定したとしても、互いに隣り合うディスクトランス39,39同士が接触してしまうという問題がある。すなわち、図7に示すようにジャーナル部42の幅方向の中央箇所とこれに隣り合うピン部の幅方向の中央箇所との間の距離P(図9参照)が比較的大きい場合には、互いに隣り合うディスクトランス39,39同士が接触してしまうことはないのであるが、上述の距離Pが小さくなるのに応じてコイルユニットI,IIの幅を小さくしても、互いに隣り合うディスクトランス39,39同士が接触してしまうという問題を生じる。
また、図10に示すように、ディスクトランス39を互いに接触しないような間隔で配置(2ピッチ幅で並列配置)しておき、クランクシャフト41をその軸線に沿って移動させてジャーナル部42及びピン部43の各部を順次に高周波誘導加熱することも可能であるが、その場合、設備(装置)が大きくなる上に、ワーク(クランクシャフト)移動時間が加工時間に加算されるため、生産効率がその分だけ低下することが問題となる。
また、特許文献4に記載されているようにカレントトランス(ディスクトランス)の軸心をワーク鉛直線上からずらす方法もあるが、この場合は、クランクシャフトの回転時に高周波誘導加熱コイルの側板とワーク(クランクシャフト)とがこすれてワークに傷が発生したり、ワークを高周波誘導加熱コイルに装着する時に干渉を起しやすい等の問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、ディスクトランス(カレントトランス)の幅寸法を小さくすることなく、ピン部の幅方向の中央箇所とこのピン部に隣り合うジャーナル部の幅方向の中央箇所との距離(中心間ピッチ)が狭い(30mm〜60mm程度)クランクシャフトのピン部及びジャーナル部を同時に高周波誘導加熱することができるクランクシャフトの高周波誘導加熱方法及び装置を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明に係るクランクシャフトの高周波誘導加熱方法では、クランクシャフトのピン部を、上部から吊り下げられた吊り下げ型ディスクトランスからこの吊り下げ型ディスクトランスの下部に取付けられた高周波誘導加熱コイルに高周波電流を供給することにより高周波誘導加熱し、前記クランクシャフトのジャーナル部を、前記吊り下げ型ディスクトランスとは干渉しない位置に横置きされた横置き型ディスクトランスからこの横置き型ディスクトランスの横部に取付けられた高周波誘導加熱コイルに高周波電流を供給することにより高周波誘導加熱するようにしている。
また、本発明に係るクランクシャフトの高周波誘導加熱装置では、
(a) 揺動自在に上部から吊り下げられた吊り下げ型ディスクトランスと、
(b) 前記吊り下げ型ディスクトランスの下部に取付けられて前記吊り下げ型ディスクトランスから高周波電流が供給される高周波誘導加熱コイルであって、クランクシャフトの軸線を中心とする前記クランクシャフトの回転に伴なう前記クランクシャフトのピン部の回動に追従して前記ピン部を高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルと、
(c) 前記吊り下げ型ディスクトランスとは干渉しない位置において揺動自在に横置きされた横置き型ディスクトランスと、
(d) 横置き型ディスクトランスの横部に取付けられて横置き型ディスクトランスから高周波電流が供給される高周波誘導加熱コイルであって、前記クランクシャフトの軸線を中心とする前記クランクシャフトの回転に伴なう前記クランクシャフトのジャーナル部の回動に追従して前記ジャーナル部を高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルと、
を備えるようにしている。
請求項1に記載の本発明は、クランクシャフトのピン部を、上部から吊り下げられた吊り下げ型ディスクトランスからこの吊り下げ型ディスクトランスの下部に取付けられた高周波誘導加熱コイルに高周波電流を供給することにより高周波誘導加熱し、クランクシャフトのジャーナル部を、吊り下げ型ディスクトランスとは干渉しない位置に横置きされた横置き型ディスクトランスからこの横置き型ディスクトランスの横部に取付けられた高周波誘導加熱コイルに高周波電流を供給することにより高周波誘導加熱するようにしたものであるから、クランクシャフトのピン部とジャーナル部の中心間ピッチが狭くとも(例えば、中心間ピッチが、30mm〜60mm程度と狭くとも)、クランクシャフトの軸線方向に沿って交互に配置しようとするジャーナル部加熱用のディスクトランス(カレントトランス)とピン部加熱用のディスクトランス(カレントトランス)とが互いに干渉しない位置に配置されることとなり(この場合、吊り下げ型のディスクトランス同士は互いに干渉せず、かつ、横置き型のディスクトランス同士は互いに干渉しない)、従って、ディスクトランスの幅寸法を小さくすることなく、クランクシャフトの幅狭のジャーナル部及びピン部を同時に効率良く高周波誘導加熱することが可能となる。
また、請求項2に記載の本発明によれば、
(a) 揺動自在に上部から吊り下げられた吊り下げ型ディスクトランスと、
(b) 前記吊り下げ型ディスクトランスの下部に取付けられて前記吊り下げ型ディスクトランスから高周波電流が供給される高周波誘導加熱コイルであって、クランクシャフトの軸線を中心とする前記クランクシャフトの回転に伴なう前記クランクシャフトのピン部の回動に追従して前記ピン部を高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルと、
(c) 前記吊り下げ型ディスクトランスとは干渉しない位置において揺動自在に横置きされた横置き型ディスクトランスと、
(d) 横置き型ディスクトランスの横部に取付けられて横置き型ディスクトランスから高周波電流が供給される高周波誘導加熱コイルであって、前記クランクシャフトの軸線を中心とする前記クランクシャフトの回転に伴なう前記クランクシャフトのジャーナル部の回動に追従して前記ジャーナル部を高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルと、
を備えるようにしたものであるから、請求項1に記載の方法を施行することができ、クランクシャフトのピン部とジャーナル部の中心間ピッチ(ピッチ間隔)が狭くとも、ディスクトランスの幅寸法を小さくすることなく、ジャーナル部及びピン部を同時に効率良く高周波誘導加熱することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るクランクシャフトの高周波誘導加熱方法及び装置について図1〜図6を参照して説明する。なお、本実施形態においては、ピン部とジャーナル部の中心間ピッチが30mm〜60mm程度の狭いクランクシャフト(ワーク)を高周波誘導加熱する場合について述べることとする。
図1及び図2は、本発明のクランクシャフトの高周波誘導加熱方法を施行する高周波誘導加熱装置1を示すものであって、本装置1は、クランクシャフト2の複数の(例えば4つの)ピン部3にそれぞれ対応するように配置された複数の吊り下げ型ディスクトランス(吊り下げ型カレントトランス)4と、クランクシャフト2の複数の(例えば5つの)ジャーナル部5にそれぞれ対応するように配置された複数の横置き型ディスクトランス(横置き型カレントトランス)6とを具備している。なお、吊り下げ型ディスクトランス4の幅若しくは厚さは42mmであり、横置き型ディスクトランス6の幅若しくは厚さは、55mmである。そして、複数の吊り下げ型ディスクトランス4の下部4aには、ピン部加熱用の高周波誘導加熱コイル7(図3参照)が組み込まれたコイル体8がそれぞれ一体に取付けられており、複数の横置き型ディスクトランス6の横部6aには、ジャーナル部加熱用の高周波誘導加熱コイル9(図4参照)が組み込まれたコイル体10がそれぞれ一体に取付けられている。なお、図3及び図4において、T,Tは、高周波誘導加熱コイル7,9とピン部3及びジャーナル部5との間の間隔を一定に維持するための各3つのガイド用チップである。
上述の吊り下げ型ディスクトランス4及びコイル体8の組合体は、図2(A)及び図3に示すように追従機構11により揺動自在に支持されており、クランクシャフト2の軸線を中心とする回転に伴なうピン部3の回動に高周波誘導加熱コイル7が追従するように構成されている。具体的には、図外の基台にL字形状の支持フレーム12が固着されており、この支持フレーム12の垂直部12aの下端に設けられた旋回軸13に追従アーム14の一端が回動自在に取付けられている。そして、支持フレーム12の水平部12bと追従アーム14との間にはバランススプリング(引っ張りバネ)15が架け渡されており、バランススプリング15の上下両端は旋回軸16,17によって回動自在に支持されている。さらに、追従アーム14の自由端側には、既述の吊り下げ型ディスクトランス4及びコイル体8の組合体が旋回軸18を中心に回動自在に吊り下げ状で支持されている。かくして、支持フレーム12、追従アーム14、バランススプリング15、旋回軸13,16,17,18、吊り下げ型ディスクトランス4、及びコイル体7によって追従機構11が構成されており、このような追従機構11が、複数個、図1に示すようにクランクシャフト2の軸線方向に沿って複数のピン部3の位置にそれぞれ合致するように並置されている。なお、この場合、複数のディスクトランス4,6が互いに並置されることなくディスクトランス6がディスクトランス4の横位置において横置きになされて吊り下げ型ディスクトランス配設箇所から除かれているため、ピン部3の幅が狭くても、互いに隣り合う吊り下げ型ディスクトランス4,4同士が干渉することがなく、これらの間に隙間が存在している(図1参照)。
また、上述の横置き型ディスクトランス6及びコイル体10の組合体は、図2(B)及び図4(A),(B)に示されるように追従機構20により揺動自在に支持されており、クランクシャフト2の軸線を中心とする回転に伴なうジャーナル部5の回動(僅かであるが回動する)に高周波誘導加熱コイル9が追従するように構成されている。具体的には、図4(A),(B)に明示するように、基台21に固着されたガイドレール22に前後動ガイド23が摺動自在に取付けられており、この前後動ガイド23に設けられたガイドレール24に左右動ガイド25が取付けられている。さらに、上述の左右動ガイド25に設けられた軸支部材26に、横置き型ディスクトランス6に支持部材6bを介して一体に取付けられた旋回軸27が回転自在に軸支されている。かくして、前後動ガイド23、左右動ガイド25、旋回軸27(上下方向ガイド)、横置き型ディスクトランス6、及びコイル体10によって追従機構20が構成されており、このような追従機構20が、複数個、クランクシャフト2の軸線方向に沿って複数のジャーナル部5の位置に合致するように並置されている。なお、この場合、複数のディスクトランス4,6が互いに並置されることなく複数のディスクトランス6が複数のディスクトランス4の並置箇所から外れて横置きになされているため、ジャーナル部5の幅が狭くても、互いに隣り合う横置き型ディスクトランス6同士が干渉することがなく、これらの間に隙間が存在している(図1参照)。
上述の高周波誘導加熱装置1を用いてクランクシャフト2の複数のピン部3及びジャーナル部5を同時に高周波誘導加熱するに際しては、まず、複数の吊り下げ型ディスクトランス4にそれぞれ組み付けられた複数の高周波誘導加熱コイル7をクランクシャフト2の複数のピン部3上に例えば3つのガイドチップT(図3参照)を介してそれぞれ載置すると共に、複数の横置き型のディスクトランス6にそれぞれ組み付けられた複数の高周波誘導加熱コイル9をクランクシャフト2の複数のジャーナル部5上に例えば3つのガイドチップT(図4参照)を介してそれぞれ載置し、この状態の下でクランクシャフト2を図外の回転機構によりその軸線を中心に回転駆動する。これに伴い、高周波誘導加熱コイル7を追従機構11により図5(A)〜(D)に示すようにクランクシャフト2のピン部3に追従させると共に、高周波誘導加熱コイル9を追従機構20により図6(A)〜(D)に示すようにクランクシャフト2のジャーナル部5に追従させる。そして、クランクシャフト2のピン部3を、上部から吊り下げられた複数の吊り下げ型ディスクトランス4から複数の高周波誘導加熱コイル7に高周波電流をそれぞれ供給することにより高周波誘導加熱すると共に、クランクシャフト2のジャーナル部5を、吊り下げ型ディスクトランス4とは干渉しない位置に横置きされた複数の横置き型ディスクトランス6から複数の高周波誘導加熱コイル9に高周波電流をそれぞれ供給することにより高周波誘導加熱する。
このような高周波誘導加熱装置1及びこの装置を用いた高周波誘導加熱方法によれば、複数のピン部加熱用の吊り下げ型ディスクトランス4の並置箇所から複数のジャーナル部加熱用の横置きディスクトランス6が吊り下げ型ディスクトランス4とは干渉しない箇所に移されることとなるため、ピン部の幅方向の中央箇所とこのピン部に隣り合うジャーナル部の幅方向の中央箇所との間の距離(ピッチ間隔P)が狭い場合であっても、ディスクトランスの幅寸法(厚さ寸法L)を小さくすることなく、互いに隣り合う吊り下げ型ディスクトランス4,4の間に隙間を設けることができ、従って、互いに隣り合う吊り下げ型ディスクトランス4,4同士の干渉をなくすことができる(図1参照)。一方、複数のジャーナル部加熱用の横置き型ディスクトランス6についても、吊り下げ型ディスクトランス4とは干渉しない横置きとすることにより、ピン部とジャーナル部との間のピッチ間隔P(図9参照)が狭い場合であっても、ディスクトランスの幅寸法を小さくすることなく、互いに隣り合う横置き型ディスクトランス6,6の間に隙間を設けることができ、従って、互いに隣り合う横置き型ディスクトランス6,6同士の干渉をなくすことができる。かくして、上述の距離(ピッチ間隔P)が狭くても、クランクシャフトのピン部及びジャーナル部を同時に(1回の加熱操作で)高周波誘導加熱することができ、加熱処理効率を良好にすることができる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、吊り下げ型ディスクトランス4及び横置き型ディスクトランス6の追従機構11,20の構成は、既述の実施形態に限定されることなく、ピン部3又はジャーナル部5に追従し得る構造であればどのような構造を採用しても良い。また、既述の実施形態では、4気筒エンジン用のクランクシャフト2のピン部3及びジャーナル部5を高周波誘導加熱するようにしたが、6気筒用エンジン用や8気筒エンジン用などのクランクシャフトについても本発明を適用することができることは言う迄もない。
本発明の一実施形態に係る高周波誘導加熱方法を実施する高周波誘導加熱装置の正面図である。 図1(A)及び(B)は図1の高周波誘導加熱装置の側面図である。 吊り下げ型ディスクトランスの取付状態を示す側面図である。 横置き型ディスクトランスの取付状態を示す図であって、図3(A)は横置き型ディスクトランスの取付状態を示す正面図、図3(B)は横置き型ディスクトランスの取付状態を示す側面図である。 図5(A)〜(D)はクランクシャフトの回転に伴う吊り下げ型ディスクトランスのピン部への追従動作を示す側面図である。 図6(A)〜(D)はクランクシャフトのジャーナル部の回転に伴う横置き型ディスクトランスのジャーナル部への追従動作を示す側面図である。 従来の高周波誘導加熱装置を概念的に示す斜視図である。 図7の高周波誘導加熱装置における吊り下げ型ディスクトランス及びコイル体の取付状態を示す側面図である。 幅狭のジャーナル部及びピン部を有するクランクシャフトを吊り下げ型ディスクトランスを用いて高周波誘導加熱しようとした場合にコイルユニットに干渉箇所が生じることを説明するための説明図である。 間隔を置いて配置した吊り下げ型ディスクトランスおよびコイル体をクランクシャフトの軸線方向に移動させて複数のジャーナル部及びピン部を高周波誘導加熱する動作を説明するための説明図である。
符号の説明
1 高周波誘導加熱装置
2 クランクシャフト
3 ピン部
4 吊り下げ型ディスクトランス(吊り下げ型カレントトランス)
4a 下部
5 ジャーナル部
6 横置き型ディスクトランス(横置き型カレントトランス)
6a 横部
7,9 高周波誘導加熱コイル
8,10 コイル体
11,20 追従機構
14 追従アーム
23 前後動ガイド
25 左右動ガイド
27 旋回軸

Claims (2)

  1. クランクシャフトのピン部を、上部から吊り下げられた吊り下げ型ディスクトランスからこの吊り下げ型ディスクトランスの下部に取付けられた高周波誘導加熱コイルに高周波電流を供給することにより高周波誘導加熱し、前記クランクシャフトのジャーナル部を、前記吊り下げ型ディスクトランスとは干渉しない位置に横置きされた横置き型ディスクトランスからこの横置き型ディスクトランスの横部に取付けられた高周波誘導加熱コイルに高周波電流を供給することにより高周波誘導加熱するようにしたことを特徴とするクランクシャフトの高周波誘導加熱方法。
  2. (a) 揺動自在に上部から吊り下げられた吊り下げ型ディスクトランスと、
    (b) 前記吊り下げ型ディスクトランスの下部に取付けられて前記吊り下げ型ディスクトランスから高周波電流が供給される高周波誘導加熱コイルであって、クランクシャフトの軸線を中心とする前記クランクシャフトの回転に伴なう前記クランクシャフトのピン部の回動に追従して前記ピン部を高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルと、
    (c) 前記吊り下げ型ディスクトランスとは干渉しない位置において揺動自在に横置きされた横置き型ディスクトランスと、
    (d) 横置き型ディスクトランスの横部に取付けられて横置き型ディスクトランスから高周波電流が供給される高周波誘導加熱コイルであって、前記クランクシャフトの軸線を中心とする前記クランクシャフトの回転に伴なう前記クランクシャフトのジャーナル部の回動に追従して前記ジャーナル部を高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルと、
    を備えることを特徴とするクランクシャフトの高周波誘導加熱装置。
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