JP2009242045A - ドア装置 - Google Patents

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健太郎 林
Masahiro Shikai
正博 鹿井
Takami Ueda
隆美 上田
Takahide Hirai
敬秀 平井
Koichi Takeuchi
浩一 竹内
Koichi Sasagawa
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Abstract

【課題】例えば人物や台車等の被写体をより正確に検知することができるとともに、学習操作を不要にして設置作業を容易にすることができるドア装置を得る。
【解決手段】出入口3の周囲に設定された検知領域6,7に対しては、カメラ4による撮像と照明装置5による照明とが行われる。ドア制御装置8は、画像取得部9、照明制御部10、ドア位置算出部11、画像情報処理部12及びドア制御指令部13を有している。画像取得部9は、カメラ4からの画像情報を所定の周期で取得する。照明制御部10は、照明装置5の点灯及び消灯の動作を画像情報の取得動作に同期して繰り返す。画像情報処理部12は、照明装置5が連続して点灯及び消灯するときの画像情報間で差分処理を行い、その結果の時間的変化に基づいて、検知領域6,7内での被写体の有無を判定する。ドア制御指令部13は、画像情報処理部12の判定結果に基づいて、ドアの移動を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、出入口を開閉するドア装置に関するものである。
従来、エレベータに向かう乗客や物体の動きを検出するために、ニューラル・ネットワーク技術を応用してカメラの画像解析を行う検出装置が提案されている。この従来の検出装置では、事前に学習を受けたニューラル・ネットワークによってカメラの画像解析が行われる。ニューラル・ネットワークに対する学習は、オペレータによるマニュアル操作によって行われる。
特表2005−525277号公報
一般に学習を必要とする技術は、学習パターンの量や質によって性能が大きく左右される。また、例えばエレベータや建物等では、明るさ等の環境が変化することがあるので、このような技術を用いる場合には、検出装置の設置当初だけでなく、継続的な学習が必要になる。
しかし、上記のような従来の検出装置では、ニューラル・ネットワークの学習が事前に行われるだけであり、継続的な学習を行うことは困難である。従って、環境が変化した場合には、画像解析を正確に行うことができなくなるおそれがある。
また、検出装置の設置時に、ニューラル・ネットワークの学習のための操作が必要になるので、検出装置の設置作業に手間がかかる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、例えば人物や台車等の被写体をより正確に検知することができるとともに、学習操作を不要にして設置作業を容易にすることができるドア装置を得ることを目的とする。
この発明に係るドア装置は、出入口を開閉するドア、出入口の周囲の所定の位置に設定された検知領域を撮像するカメラ、検知領域に対する照明を行う照明装置、及びカメラからの画像情報を所定の周期で取得する画像取得部と、点灯及び消灯の動作を画像情報の取得動作に同期して繰り返す制御を照明装置に対して行う照明制御部と、照明装置が連続して点灯及び消灯するときにそれぞれ得られる画像情報間で差分処理を行い、差分処理の結果の時間的変化に基づいて、検知領域内での被写体の有無を判定する画像情報処理部と、画像情報処理部の判定結果に基づいて、ドアの移動を制御するドア制御指令部とを有するドア制御装置を備えている。
この発明に係るドア装置では、ドア制御装置が、照明装置が連続して点灯及び消灯するときにそれぞれ得られる画像情報間で差分処理を行い、この差分処理の結果の時間的変化に基づいて、検知領域内での被写体の有無を判定し、判定結果に基づいて、ドア駆動装置を制御するので、例えば輝度の線形的な変化等、環境の変化が発生した場合であっても、環境の変化に影響を受けることなく、例えば人物や台車等の被写体を検知することができる。また、画像の絶対的な輝度値に依存することなく、共通のアルゴリズム及び共通の閾値を用いることができる。従って、被写体を容易にかつより正確に検知することができる。また、ドア装置の設置時に学習操作が不要になるので、ドア装置の設置作業を容易にすることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータのドア装置を示す構成図である。図において、昇降路内を移動されるかご1には、一対のかごドア(図示せず)により開閉されるかご出入口が設けられている。また、各階床の乗場2には、一対の乗場ドア(図示せず)により開閉される乗場出入口が設けられている。かご1が階床に停止しているときには、かご出入口及び乗場出入口が互いに対向する。エレベータの出入口3(以下、単に「出入口3」という)は、互いに対向するかご出入口及び乗場出入口により構成されている。
各かごドアは、かご1に搭載されたドア駆動装置(図示せず)の駆動力により移動される。各乗場ドアは、かご出入口及び乗場出入口が互いに対向しているときに、かごドアに係合されながらかごドアとともに移動される。出入口3は、乗場ドアがかごドアに係合されながら移動されることにより開閉される。
乗場2には、乗場2での被写体の有無が検知される所定の乗場検知領域6が設定されている。また、かご1内及び乗場2には、出入口3を通る被写体の有無が検知される所定の出入口検知領域7がそれぞれ設定されている。乗場2に設定された出入口検知領域7は、乗場検知領域6と出入口3との間に位置している。即ち、乗場検知領域6及び各出入口検知領域7は、出入口3の周囲の所定の位置にそれぞれ設定されている。
かご1内には、カメラ(撮像装置)4と照明装置5とが設けられている。カメラ4及び照明装置5は、出入口3の上部に設けられている。また、カメラ4及び照明装置5は、水平方向へ並べて配置されている。
照明装置5は、乗場検知領域6及び各出入口検知領域7を含む所定の照射範囲に光を照射可能になっている。照明装置5としては、例えば格子状に配置した複数のLEDモジュールを含む装置や、レーザ光源及びレンズを含む装置等が用いられる。この例では、照明装置5からの光は可視光とされている。
カメラ4は、乗場検知領域6及び各出入口検知領域7を含む所定の範囲(撮像範囲)を撮像可能になっている。また、カメラ4は、レンズと、レンズを通った撮像範囲からの光を画像情報に変換する画像変換装置(画像変換部)とを有している。画像変換装置は、照明装置5からの光の波長に対する感度を持つ撮像素子を有している。カメラ4は、レンズを下方に向けて配置されている。
照明装置5の照射範囲及びカメラ4の撮像範囲のそれぞれの調整は、ドア装置の設置時に行われる。なお、照明装置5及びカメラ4が設置されるエレベータの規格が決定している場合には、照明装置5の照射範囲及びカメラ4の撮像範囲の調整をあらかじめ工場で行ってもよい。
かご1に搭載されたドア駆動装置には、かごドアの移動に応じた信号を発生するドア位置センサ(図示せず)が設けられている。カメラ4からの画像情報及びドア位置センサからの信号は、ドア制御装置8へ送られる。ドア制御装置8は、カメラ4からの画像情報及びドア位置センサからの信号のそれぞれに基づいて、ドア駆動装置を制御する。
ドア制御装置8は、画像取得部9、照明制御部10、ドア位置算出部11、画像情報処理部12及びドア制御指令部13を有している。
画像取得部9は、カメラ4からの画像情報を所定の周期(例えば30Hz〜60Hzの範囲等)ごとに取得する。画像取得部9により周期ごとに取得される各画像情報は、個別の画像フレームとされる。即ち、画像取得部9には、所定の周期ごとに連続してカメラ4により撮像された複数の画像フレームが取り込まれる。また、画像取得部9は、カメラ4からの画像フレームの取得とともに、画像フレームの取得開始を示す同期信号を照明制御部10へ出力する。
照明制御部10は、画像取得部9からの同期信号に対応して点灯及び消灯の動作を繰り返す制御を照明装置5に対して行う。即ち、照明制御部10は、画像取得部9による画像フレーム(画像情報)の取得動作に同期して点灯及び消灯の動作を繰り返す制御を照明装置5に対して行う。例えば、照明制御部10は、奇数の画像フレームでは点灯、偶数の画像フレームでは消灯となるように点灯及び消灯を繰り返す制御を照明装置5に対して行う。これにより、画像取得部9は、照明装置5の点灯時における画像フレームの取得と、照明装置5の消灯時における画像フレームの取得とを繰り返し行う。
ドア位置算出部11は、ドア位置センサからの信号に基づいて、かごドアの位置を算出する。また、ドア位置算出部11は、かごドアの位置の情報を画像情報処理部12へ出力する。
画像情報処理部12は、画像取得部9からの画像情報及びドア位置算出部11からの位置情報のそれぞれに基づいて、乗場検知領域6内及び各出入口検知領域7内のそれぞれにおける被写体の有無を判定する。また、画像情報処理部12は、被写体領域算出部14及び被写体検知部15を有している。
被写体領域算出部14は、画像取得部9からの画像情報に基づいて、乗場検知領域6内及び各出入口検知領域7内のそれぞれにおける被写体の範囲(被写体領域)を算出する。
被写体検知部15は、被写体領域算出部14からの被写体領域の情報及びドア位置算出部11からの位置情報のそれぞれに基づいて、乗場検知領域6内及び各出入口検知領域7内のそれぞれにおける被写体の有無を判定する。
被写体の有無の判定は、所定のロジックによって行われる。この例では、被写体の有無の判定は、乗場検知領域6内及び各出入口検知領域7内のそれぞれにおいて、被写体領域の面積と所定の閾値とを比較することにより行われる。即ち、被写体検知部15は、被写体領域の面積が所定の閾値以上であるときに被写体が存在すると判定し、被写体領域の面積が所定の閾値よりも小さいときに被写体が存在しないと判定する。
また、被写体検知部15は、カメラ4の視野(撮像範囲)において、かごドアが各検知領域6,7の少なくともいずれかに重なる位置にあるときには、被写体領域の面積にかかわらず、被写体が存在しないと判定する。これにより、カメラ4の視野内で各検知領域6,7にかごドアが差しかかった場合であっても、かごドアが被写体であると誤って判定されることが防止される。被写体検知部15は、かごドアが各検知領域6,7に重なっていないときには、上記の被写体の有無の判定を行う。
ドア制御指令部13は、被写体検知部15の判定結果に基づいて、ドア駆動装置を制御する。例えば、各検知領域6,7の少なくともいずれかに被写体が存在するとの判定が被写体検知部15により行われたときがかごドアの戸閉動作中である場合には、ドア制御指令部13は、かごドアの移動方向を戸閉方向から戸開方向へ反転させる制御をドア駆動装置に対して行う。
図2は、図1の被写体領域算出部14を示すブロック図である。図において、被写体領域算出部14は、差分処理部16、比較部17及び領域生成部18を有している。
差分処理部16は、連続する点灯時及び消灯時の各画像フレーム間で差分処理を行い、差分処理の結果の時間的変化を比較対象値として算出する。即ち、差分処理部16は、連続する複数の画像フレームを2段階で差分処理することにより比較対象値を算出する。
具体的には、画像A、画像B、画像C及び画像Dの順に画像取得部9が連続して取得した4つの画像フレームが差分処理部16に受信され、画像A及び画像Cが消灯時の画像、画像B及び画像Dが点灯時の画像であるとする。
この場合、差分処理部16は、画像中の各位置(x、y)について、画像Aと画像Bとの画素値の差を第1の差分値として求め、画像Cと画像Dとの画素値の差を第2の差分値として求める。また、差分処理部16は、画像中の各位置(x、y)について、第1及び第2の差分値のそれぞれの絶対値の差を比較対象値として算出する。
比較部17は、差分処理部16からの比較対象値と、あらかじめ設定された閾値とを比較することにより、画像中の位置(x、y)ごとに、各位置(x、y)が被写体領域の一部となるが否かを判定する。
領域生成部18は、比較部17からの情報に基づいて、比較部17の判定結果を画像の各位置(x、y)に書き込む。これにより、乗場検知領域6内及び各出入口検知領域7内のそれぞれにおける被写体領域が求められる。
図3は、図2の差分処理部16が連続して受ける6つの画像フレームの特定の位置での画素値と各時刻(T1〜T6)との関係を示すグラフである。図では、時刻T1,T3,T5では照明装置5が消灯し、時刻T2,T4,T6では照明装置5が点灯しているものとする。また、環境光は、時刻T1〜時刻T6の順に線形的に明るくなるものとする。さらに、時刻T1〜時刻T4間では被写体が変化しないものとし、時刻T4〜時刻T6間で被写体が変化するものとする。
そうすると、各周期での環境光の上昇値がαである場合には、時刻T1での環境光を基準にすると、環境光による画素値の上積み量は、時刻T2でα、時刻T3で2α、時刻T4で3αとなる。
また、時刻T1〜時刻T4間では被写体が変化しないので、照明装置5の点灯による画素値の上積み量は変化しない。
従って、時刻T3での画素値と時刻T4での画素値との差の絶対値ΔS2は、時刻T1での画素値と時刻T2での画素値との差の絶対値ΔS1と等しくなる。2段階の差分処理により得られる比較対象値は|ΔS2−ΔS1|で与えられるので、この場合には、比較対象値が0になる。
これに対して、時刻T3〜時刻T6について考えると、時刻T4〜時刻T6間で被写体が変化するので、輝度値が非線形変化する。この場合には、時刻T5での画素値と時刻T6での画素値との差の絶対値ΔS3は、時刻T3での画素値と時刻T4での画素値との差の絶対値ΔS2に対して大きく異なることとなる。比較対象値は|ΔS3−ΔS2|で与えられるので、この場合には、比較対象値が正の値となる。
比較部17は、画像中の各位置について、比較対象値が所定の閾値以上であるときに被写体領域に含まれると判定し、比較対象値が所定の閾値よりも小さいときに被写体領域に含まれないと判定する。
なお、ドア制御装置8は、演算処理部(CPU)、記憶部(ROM及びRAM等)及び信号入出力部を持ったコンピュータにより構成されている。画像取得部9、照明制御部10、ドア位置算出部11、画像情報処理部12及びドア制御指令部13の機能は、ドア制御装置8のコンピュータにより実現される。
即ち、コンピュータの記憶部には、画像取得部9、照明制御部10、ドア位置算出部11、画像情報処理部12及びドア制御指令部13の機能を実現するためのプログラムが格納されている。演算処理部は、記憶部に格納されたプログラムに基づいて、ドア制御装置8の機能に関する演算処理を実行する。
次に、被写体領域算出部14の被写体領域を算出する動作について説明する。図4は、図2の被写体領域算出部14の動作を説明するためのフローチャートである。図に示すように、被写体領域算出部14は、画像A、画像B、画像C及び画像Dの順に撮像された4つの画像フレームのうち、画像中の位置(x、y)について、画像A及び画像Bの各画素値の差を第1の差分値として求めるとともに(S1)、画像C及び画像Dの各画素値の差を第2の差分値として求める(S2)。
この後、被写体領域算出部14は、画像中の位置(x、y)について、第1及び第2の差分値の各絶対値を求め、各絶対値の差を比較対象値として算出する(S3)。
この後、被写体領域算出部14は、比較対象値と所定の閾値とを比較し、比較対象値が所定の閾値以上であるか否かを判定する(S4)。
比較対象値が閾値以上である場合には判定値SS=1とし(S5)、比較対象値が閾値よりも小さい場合には判定値SS=0とする(S6)。
この後、画像中の当該位置(x、y)の画素に、算出した判定値SSの値(1及び0のいずれか)を書き込む(S7)。この後、画像中の全ての位置(x、y)について上記の動作を繰り返し行い、判定値SSを代入する。なお、画像中の各検知領域6,7における位置(x、y)についてのみ、上記の動作により算出した判定値SSの値を書き込むようにしてもよい。
これにより、画像中の判定値SS=1が書き込まれた部分が被写体領域として生成される。
このようなドア装置では、ドア制御装置8が、照明装置5が連続して点灯及び消灯するときにそれぞれ得られる画像情報間で差分処理を行い、この差分処理の結果の時間的変化に基づいて、各検知領域6,7内での被写体の有無を判定し、判定結果に基づいて、ドア駆動装置を制御するので、例えば輝度の線形的な変化等、環境の変化が発生した場合であっても、環境の変化に影響を受けることなく、例えば人物や台車等の被写体を検知することができる。また、画像の絶対的な輝度値に依存することなく、共通のアルゴリズム及び共通の閾値を用いることができる。従って、被写体を容易にかつより正確に検知することができる。また、ドア装置の設置時に学習操作が不要になるので、ドア装置の設置作業を容易にすることができる。
なお、上記の例では、カメラ4のレンズを通った光を画像変換装置がそのまま受けるようになっているが、照明装置5からの光の波長のみを通す光学フィルタをレンズの前側及び後側のいずれかに設けてもよい。即ち、各検知領域6,7から画像変換装置までの間に光学フィルタを設けてもよい。この場合、照明装置5からは所定の波長を持つ光が照射される。また、光学フィルタは、所定の波長を持つ光のみを通す。このようにすれば、所定の波長以外の波長を持つ光(例えば屋内照明や太陽光等)を外乱光として除外することができ、被写体の誤検知の防止をさらに図ることができる。
また、上記の例では、照明装置5から可視光が照射されるようになっているが、可視光の波長と異なる波長を持つ光(例えば近赤外線光等)を照明装置5から照射するようにしてもよい。このようにすれば、照明装置5からの光を認識できないので、ドア装置の意匠性の低下を防止することができる。
また、上記の例では、被写体領域の面積と所定の閾値とを比較することにより被写体の有無が判定されているが、被写体領域の面積の時間的変化と所定の閾値とを比較することにより被写体の有無を判定するようにしてもよい。即ち、被写体領域の面積の時間的変化が閾値よりも小さいときには被写体が存在しないと判定し、被写体領域の面積の時間的変化が閾値以上になったときに被写体が存在すると判定するようにしてもよい。
実施の形態2.
実施の形態1では、ドア制御指令部13が画像情報処理部12による被写体の有無の判定結果に基づいて、かごドアの移動を制御するようになっているが、画像情報処理部12が各検知領域6,7内での被写体の位置を求め、ドア制御指令部13が被写体の位置の時間的変化に基づいて、かごドアの移動を制御するようにしてもよい。
即ち、被写体検知部15は、被写体領域算出部14からの被写体領域に基づいて、被写体の有無の判定だけでなく、各検知領域6,7内での被写体の位置の算出も行う。即ち、画像情報処理部12は、画像取得部9からの画像情報の差分処理を行い、差分処理の結果の時間的変化に基づいて、被写体の有無の判定と、各検知領域6,7内での被写体の位置の算出とを行う。
図5は、この発明の実施の形態2によるドア装置での被写体の移動の前後における被写体領域の画素量の分布をカメラ画像中のx軸方向及びy軸方向のそれぞれについて示す頻度グラフ(一次元ヒストグラム)である。被写体検知部15は、被写体領域算出部14からの被写体領域に対して所定の方法により特定した代表位置を被写体の位置とする。この例では、x軸方向及びy軸方向のそれぞれについての被写体領域の分布の重心位置が被写体の代表位置として特定される。また、被写体検知部15は、被写体の位置の情報(x軸方向及びy軸方向のそれぞれについての位置情報)をドア制御指令部13へ周期ごとに出力する。
ドア制御指令部13は、被写体の位置の時間的変化に基づいて、ドア駆動装置を制御する。即ち、被写体の位置の時間的変化に基づいて、被写体の移動の軌跡(移動方向及び移動量)を求め、求めた移動の軌跡に応じた制御をドア駆動装置に対して行う。
これにより、例えば乗場検知領域6において被写体の位置が出入口3に近づく方向へ移動している場合、ドア制御指令部13は、出入口3を開く制御をドア駆動装置に対して行うことができる。また、被写体の位置が出入口3から離れる方向へ移動している場合には、被写体検知部15により被写体が存在すると判定されていても、ドア制御指令部13は、出入口3を閉じる制御をドア駆動装置に対して行うことができる。他の構成は実施の形態1と同様である。
このようなドア装置では、ドア制御装置8が、各画像情報の差分処理を行い、差分処理の結果の時間的変化に基づいて、各検知領域6,7内での被写体の位置を求め、被写体の位置の時間的変化に基づいて、ドア駆動装置を制御するので、被写体の移動の軌跡に応じた制御をドア駆動装置に対して行うことができる。従って、例えば被写体が乗場検知領域6内に存在している場合であっても、出入口3に近づく方向と異なる方向へ被写体が移動しているときには、出入口3を閉じることができ、出入口3が開いたままになることを防止することができる。
なお、各上記実施の形態では、エレベータの出入口3にこの発明が適用されているが、これに限定されず、例えば建物の出入口や電車の出入口(乗降口)等にこの発明を適用してもよい。
この発明の実施の形態1によるエレベータのドア装置を示す構成図である。 図1の被写体領域算出部を示すブロック図である。 図2の差分処理部が連続して受ける6つの画像フレームの特定の位置での画素値と各時刻との関係を示すグラフである。 図2の被写体領域算出部の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態2によるドア装置での被写体の移動の前後における被写体領域の画素量の分布をカメラ画像中のx軸方向及びy軸方向のそれぞれについて示す頻度グラフである。
符号の説明
3 出入口、4 カメラ、5 照明装置、6 乗場検知領域、7 出入口検知領域、8 ドア制御装置、9 画像取得部、10 照明制御部、12 画像情報処理部、13 ドア制御指令部。

Claims (4)

  1. 出入口を開閉するドア、
    上記出入口の周囲の所定の位置に設定された検知領域を撮像するカメラ、
    上記検知領域に対する照明を行う照明装置、及び
    上記カメラからの画像情報を所定の周期で取得する画像取得部と、点灯及び消灯の動作を上記画像情報の取得動作に同期して繰り返す制御を上記照明装置に対して行う照明制御部と、上記照明装置が連続して点灯及び消灯するときにそれぞれ得られる上記画像情報間で差分処理を行い、上記差分処理の結果の時間的変化に基づいて、上記検知領域内での被写体の有無を判定する画像情報処理部と、上記画像情報処理部の判定結果に基づいて、上記ドアの移動を制御するドア制御指令部とを有するドア制御装置
    を備えていることを特徴とするドア装置。
  2. 上記照明装置からは、所定の波長を持つ光が照射され、
    上記カメラは、上記検知領域からの光を上記画像情報に変換する画像変換部を有し、
    上記検知領域から上記画像変換部までの間には、上記所定の波長を持つ光のみを通す光学フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のドア装置。
  3. 上記照明装置からは、可視光の波長と異なる波長を持つ光が照射されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドア装置。
  4. 上記画像情報処理部は、上記差分処理の結果の時間的変化に基づいて、上記検知領域内での上記被写体の位置を求め、
    上記ドア制御指令部は、上記被写体の位置の時間的変化に基づいて、上記ドアの移動を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のドア装置。
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