JP2009238705A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池内の異常発熱が大きい場合にも、セパレータ全体でセパレータシャットダウンが確実に作動するリチウム二次電池を得る。
【解決手段】正極3と、負極7と、正極3及び負極7間に配設されたセパレータ8とを有するリチウム二次電池において、融点が65℃以上100℃未満、および融解熱が吸熱である吸熱剤を添加した。
【選択図】図1

Description

この発明は、過充電時の異常発熱を抑制するリチウム二次電池に関するものである。
従来のリチウム二次電池では、電池内圧の上昇に応じて作動する電流遮蔽手段を設け、過充電状態が進んで電池内部の化学変化によりガス発生・充満して電池内圧が上昇すると当該電流遮蔽手段が作動して充電電流を遮断する。特許文献1のリチウム二次電池では、正極を構成する正極活性物質に炭酸リチウムを添加し、炭酸リチウムの分解によりガスを発生させて電池内圧を上昇させることにより電流遮蔽手段を作動させる。これにより、過充電で電池内圧がそれほど上昇する前での急激な温度上昇を伴う発熱や比較的急速な破損を防止すると共に、比較的緩やかに電池内圧を上昇させて電流遮蔽手段を作動させて充電電流を遮断している。
特開平4−328278号公報
従来のリチウム二次電池は以上のように構成されているので、過充電による異常発熱や、外部衝撃などにより内部短絡が発生してこの短絡部分に大電流が集中して異常発熱した場合に、約100℃からセパレータシャットダウンの実行が開始されたとしても、セパレータ全体をシャットダウンするには時間を要し、セパレータの大部分でシャットダウンが完了しているが、ある一部分のセパレータのシャットダウンが実行されていない場合が存在する。この場合、部分的に温度が160℃を超えて電解液が分解し、さらに300℃を超えると正極が分解して酸素が発生してこの酸素と負極が化学反応を起こしてリチウム二次電池に不具合が生じるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、異常発熱が大きい場合にも、セパレータ全体でセパレータシャットダウンが確実に作動するリチウム二次電池を得ることを目的とする。
この発明に係るリチウム二次電池は、正極と、負極と、前記正極及び前記負極間に配設されたセパレータとを有するリチウム二次電池において、融点が65℃以上100℃未満、および融解熱が吸熱である吸熱剤を添加したものである。
この発明によれば、正極と、負極と、前記正極及び前記負極間に配設されたセパレータとを有するリチウム二次電池において、融点が65℃以上100℃未満、および融解熱が吸熱である吸熱剤を添加するように構成したので、セパレータシャットダウンが実行される前に吸熱剤が固体から液体に融解して吸熱することによりリチウム二次電池内の温度上昇速度を減少させることができる。これにより、セパレータ全体でセパレータシャットダウンを確実に実行することが可能になり、不具合が生じるのを抑制することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るリチウム二次電池の電極体の構成を示す断面図である。
実施に形態1のリチウム二次電池は、正極活性物質層1を正極集電板2に接合してなる正極3、正極3の上に積層される吸熱剤層4、負極活性物質層5を負極集電板6に接合してなる負極7、吸熱剤層4と負極7との間に配置され、電解液を保持するセパレータ8で構成されている。これらを図1に示すように積層し、渦巻状に捲回して電池缶(図示せず)に挿入する。負極端子を電池缶に溶接し、正極端子は電池蓋に溶接する。この電池缶内に電解液を注入して角電池を作成する。
次に、この実施の形態1に係るリチウム二次電池の具体的な構成について説明する。正極活性物質層1は、正極活性物質のコバルト酸リチウム(LiCoO2)、導電剤黒鉛及び結着剤のポリフッ化ビニリデン(PVDF)で形成する。このLiCoO2、導電剤黒鉛及びPVDFを91:6:3の重量比で秤量し、らいかい機で約二時間混練し、正極集電板2である厚さ20ミクロンのアルミニウム箔の両面に塗布する。これにより正極3が作成される。この正極3上に粉末吸熱剤であるトリフェニルメタン(融点93℃)を正極3の厚みに対して3%の厚みで塗布して吸熱剤層4を積層させる。なお、粉末吸着剤であるトリフェニルメタンは、正極活性物質内に分散混合してもよい。
負極活性物質層5は、負極活性物質の人造黒鉛及び結着剤のPVDFを94:6の重量比で混練し、負極集電板6である厚さ40ミクロンの銅箔の両面に塗布する。これにより負極7が作成される。正極3及び負極7は、プレス機で圧延成形した後、50℃で8時間乾燥させた。正極3上に積層された吸熱剤層4がセパレータ8と接するように、正極3、負極7及びセパレータ8を図1に示すように積層し、渦巻状に捲回して電池缶に挿入した。注入する電解液は、電解質であるLiPF6濃度が1mol/Lとなるようにエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒に溶解したものを用いた。
以上のようにして得られたリチウム二次電池を用いた過充電試験の結果を図2に示す。比較として吸熱剤層4を有しない従来のリチウム二次電池に対しても同様の過充電試験を行った。通常容量700mAhのリチウム二次電池は充電電圧4.2V及び充電電流700mAで充電するのに対して、この過充電試験では完全に放電したリチウム二次電池に対して充電電圧5.4V及び充電電流1.14ItmA(800mA)を与えた。図2は、実施の形態1のリチウム二次電池と従来のリチウム二次電池各10個に対して行った結果であり、リチウム二次電池内の温度上昇を時間と共にトレースした。
また、実線A及びBは、実施の形態1のリチウム二次電池の温度変化を示した実施例1及び実施例2である。点線C及びDは、従来のリチウム二次電池の温度変化を示した従来例1及び従来例2である。図中(a)及び(b)は電解液の分解による温度上昇を示し、リチウム二次電池の特性のばらつきにより温度上昇が大きい場合(図中(a)参照)と温度上昇が小さい場合(図中(b)参照)が存在した。
まず、温度上昇が大きい場合(a)において、点線Cで示した従来例1では100℃以下までの温度上昇速度が大きく、セパレータシャットダウンによる温度上昇速度の減速(図中(x)参照)が間に合わずに温度が150℃を超え、リチウム二次電池に不具合が生じた。一方、実線Aで示した実施例1では100℃以下までの温度上昇速度が大きいものの、約93℃で吸熱剤であるトリフェニルメタンが融解して温度上昇速度が減速(図中(y)参照)し、さらにセパレータシャットダウン動作により温度上昇速度が減速(図中(x)参照)した。そのため、実施例1では温度が150℃付近まで上昇するものの従来例1のように不具合が生じることはなかった。
次に温度上昇が小さい場合(b)において、点線Dで示した従来例2では100℃以下までの温度上昇が小さく、セパレータシャットダウン動作が間に合い温度上昇速度が減速(図中(x)参照)したが、その後温度は150℃付近まで上昇して不具合が生じる温度範囲に近づいた。一方、実線Bで示した実施例2では温度上昇が小さく、さらに約93℃で吸熱剤であるトリフェニルメタンが融解して温度上昇速度が減速(図中(y)参照)し、さらにセパレータシャットダウン動作により温度上昇速度が減速(図中(x)参照)した。この実施例2の最大温度は110℃であった。
このように、従来のリチウム二次電池にはいずれにも発熱に起因する不具合が見られたのに対して、実施の形態1に係るリチウム二次電池には発熱に起因する不具合を抑制する効果が確認された。これは、約93℃を越えると吸熱剤層4のトリフェニルメタンが融解して融解熱239J/gを吸熱することにより、異常発熱による温度上昇の速度が減速したためである。
以上のように、この実施の形態1によれば、正極の上に粉末吸熱剤を塗布して吸熱剤層を積層させるように構成したので、粉末吸熱剤が固体から液体に融解する際に吸熱し、電池内の温度上昇速度を減速させることができる。これにより、温度が急上昇する前にセパレータ全体でセパレータシャットダウンを確実に実行することができ、電池内に異常発熱による不具合が生じるのを抑制することができる。
また、この実施の形態1によれば、粉末吸熱剤として融点が93℃のトリフェニルメタンを用いるように構成したので、セパレータシャットダウン動作前に電池内の温度上昇速度を減速させることができる。
なお、上記実施の形態1のリチウム二次電池では吸熱剤としてトリフェニルメタンを用いる例を示したが、鎖状有機物を基本骨格とする例えば、プロピオン酸(融点83℃、融解熱10.7kJ/mol)、アセトアミド(融点70℃、融解熱14.2kJ/mol)、cis1,2−シクロヘキサンジオール(融点99℃、融解熱3.3kJ/mol)、cis−ポリイソプレン(融点74℃、融解熱14.2cal/g)などで構成してもよい。また、trans1,4−ポリイソプレン(融点68℃)、cis1,4−ポリクロプレン(融点70℃)、イソタクト−ポリαオレフィン(融点70℃〜80℃)、ビシクロオクタン、メチルヘプタンなどで構成してもよい。
なお、上記実施の形態1のリチウム二次電池では、正極の上に粉末吸熱剤であるトリフェニルメタンを塗布して吸熱剤層を形成する例を示したが、図3に示すように正極及び負極の上に塗布して吸熱剤層を形成するように構成してもよい。また、図4に示すように負極の上に塗布して吸熱剤層を形成するように構成してもよい。
実施の形態2.
この実施の形態2では、正極3の上に粉末吸熱剤としてスレイトール(融点88℃)を塗布して吸熱剤層4を積層するように構成した。その他は、実施の形態1と同様の構成及び手順で角型のリチウム二次電池を作成した。
この実施の形態2に係るリチウム二次電池を用いて実施の形態1と同様の過充電試験を行った。従来のリチウム二次電池にはいずれにも発熱に起因する不具合が見られたのに対して、実施の形態2に係るリチウム二次電池には発熱に起因する不具合を抑制する効果が確認された。これは、約88℃を越えると吸熱剤層4のスレイトールが融解して融解熱240J/gを吸熱することにより、異常発熱による温度上昇速度が減速したためである。
以上のように、この実施の形態2によれば、正極の上に粉末吸熱剤を塗布して吸熱剤層を積層させるように構成したので、粉末吸熱剤が固体から液体に融解する際に吸熱し、電池内の温度上昇速度を減速させることができる。これにより、温度が急上昇する前にセパレータ全体でセパレータシャットダウンを確実に実行することができ、電池内に異常発熱による不具合が生じるのを抑制することができる。
また、この実施の形態2によれば、吸熱剤として実施の形態1のトニフェニルメタンよりも融点の低いスレイトールを用いるように構成したので、より低い温度から温度上昇を抑制することができ、粉末吸熱剤の重量及び体積を少なくすることができる。これにより、正極の軽量化及び薄型化を実現することができる。
なお、上記実施の形態2のリチウム二次電池では、吸熱剤としてスレイトールを用いる構成を示したが、例えば同類のL−リボース(融点85〜87℃)などで構成してもよい。
実施の形態3.
この実施の形態3では、正極3の上に粉末吸熱剤としてキシリトール(融点85℃)を塗布して吸熱剤層4を積層するように構成した。その他は、実施の形態1と同様の構成及び手順で角型のリチウム二次電池を作成した。
この実施の形態3に係るリチウム二次電池を用いて実施の形態1と同様の過充電試験を行った。従来のリチウム二次電池にはいずれにも発熱に起因する不具合が見られたのに対して、実施の形態3に係るリチウム二次電池には発熱に起因する不具合を抑制する効果が確認された。これは、約85℃を越えると吸熱剤層4のキシリトールが融解して融解熱130J/gを吸熱することにより、異常発熱による温度上昇速度が減速したためである。
以上のように、この実施の形態3によれば、正極の上に粉末吸熱剤を塗布して吸熱剤層を積層させるように構成したので、粉末吸熱剤が固体から液体に融解する際に吸熱し、電池内の温度上昇速度を減速させることができる。これにより、温度が急上昇する前にセパレータ全体でセパレータシャットダウンを確実に実行することができ、電池内に異常発熱による不具合が生じるのを抑制することができる。
また、この実施の形態3によれば、吸熱剤として実施の形態1のトニフェニルメタンよりも融点の低いキシリトールを用いるように構成したので、より低い温度から温度上昇を抑制することができ、粉末吸熱剤の重量及び体積を少なくすることができる。これにより、正極の軽量化及び薄型化を実現することができる。
なお、上記実施の形態3のリチウム二次電池では、吸熱剤としてキシリトールを用いる構成を示したが、キシリトールよりも融点が高くなるが鎖状有機物を基本骨格とするメソキシリトール(融点93〜95℃、融解熱55J/g)などを用いて構成してよい。
実施の形態4.
この実施の形態4では、正極3の上に粉末吸熱剤としてナフタレン(融点81℃)を塗布して吸熱剤層4を積層するように構成した。その他は、実施の形態1と同様の構成及び手順で角型のリチウム二次電池を作成した。
この実施の形態4に係るリチウム二次電池を用いて実施の形態1と同様の過充電試験を行った。従来のリチウム二次電池にはいずれにも発熱に起因する不具合が見られたのに対して、実施の形態4に係るリチウム二次電池には発熱に起因する不具合を抑制する効果が確認された。これは、約81℃を越えると吸熱剤層4のナフタレンが融解して融解熱136J/gを吸熱することにより、異常発熱による温度上昇速度が減速したためである。
以上のように、この実施の形態4によれば、正極の上に粉末吸熱剤を塗布して吸熱剤層を積層させるように構成したので、粉末吸熱剤が固体から液体に融解する際に吸熱し、電池内の温度上昇速度を減速させることができる。これにより、温度が急上昇する前にセパレータ全体でセパレータシャットダウンを確実に実行することができ、電池内に異常発熱による不具合が生じるのを抑制することができる。
また、この実施の形態4によれば、吸熱剤として実施の形態1のトニフェニルメタンよりも融点の低いナフタレンを用いるように構成したので、より低い温度から温度上昇を抑制することができ、粉末吸熱剤の重量及び体積を少なくすることができる。これにより、正極の軽量化及び薄型化を実現することができる。
なお、上記実施の形態4のリチウム二次電池では、吸熱剤としてナフタレンを用いる構成を示したが、ナフタレンよりも融点が高くなるがナフタレンを基本骨格とする1−ナフトール(融点93℃、融解熱160J/g)、その他2,3−ジメチルナフタレン、2,4−ジメチルナフタレンなどを用いて構成してもよい。
さらに、ベンゼン環など環状有機物を基本骨格とする例えば、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン(融点89.4℃、融解熱21kJ/mol)、アゾベンゼン(融点89℃、融解熱239J/g)、ビフェニル(融点69℃、融解熱121J/g)、フェナントレン(融点99℃、融解熱250J/g)、フェノール(融点91℃、融解熱11.5kJ/mol)、ε−カプロラクタム(融点69℃、融解熱166J/g)、ヘキサメチルベンゼン、パラジクロロキシレン、フルオレン、ぺレン、ベンズアントラセン、ベンゾピレン、フィニレンピレンなどを用いて構成してもよい。
実施の形態5.
この実施の形態5では、正極3の上に粉末吸熱剤としてノルマルパラフィン(融点81℃)を塗布して吸熱剤層4を積層するように構成した。その他は、実施の形態1と同様の構成及び手順で角型のリチウム二次電池を作成した。
この実施の形態5に係るリチウム二次電池を用いて実施の形態1と同様の過充電試験を行った。従来のリチウム二次電池にはいずれにも発熱に起因する不具合が見られたのに対して、実施の形態5に係るリチウム二次電池には発熱に起因する不具合を抑制する効果が確認された。これは、約81℃を越えると吸熱剤層4のノルマルパラフィンが融解して融解熱251J/gを吸熱することにより、異常発熱による温度上昇速度が減速したためである。
以上のように、この実施の形態5によれば、正極の上に粉末吸熱剤を塗布して吸熱剤層を積層させるように構成したので、粉末吸熱剤が固体から液体に融解する際に吸熱し、電池内の温度上昇速度を減速させることができる。これにより、温度が急上昇する前にセパレータ全体でセパレータシャットダウンを確実に実行することができ、電池内に異常発熱による不具合が生じるのを抑制することができる。
また、この実施の形態5によれば、吸熱剤として実施の形態1のトニフェニルメタンよりも融点の低いノルマルパラフィンを用いるように構成したので、より低い温度から温度上昇を抑制することができ、粉末吸熱剤の重量及び体積を少なくすることができる。これにより、正極の軽量化及び薄型化を実現することができる。
実施の形態6.
この実施の形態6では、正極3の上に粉末吸熱剤としてポリイソプレン(融点74℃)を塗布して吸熱剤層4を積層するように構成した。その他は、実施の形態1と同様の構成及び手順で角型のリチウム二次電池を作成した。
この実施の形態6に係るリチウム二次電池を用いて実施の形態1と同様の過充電試験を行った。従来のリチウム二次電池にはいずれにも発熱に起因する不具合が見られたのに対して、実施の形態6に係るリチウム二次電池には発熱に起因する不具合を抑制する効果が確認された。これは、約74℃を越えると吸熱剤層4のポリイソプレンが融解して融解熱189J/gを吸熱することにより、異常発熱による温度上昇速度が減速したためである。
以上のように、この実施の形態6によれば、正極の上に粉末吸熱剤を塗布して吸熱剤層を積層させるように構成したので、粉末吸熱剤が固体から液体に融解する際に吸熱し、電池内の温度上昇速度を減速させることができる。これにより、温度が急上昇する前にセパレータ全体でセパレータシャットダウンを確実に実行することができ、電池内に異常発熱による不具合が生じるのを抑制することができる。
また、この実施の形態6によれば、吸熱剤として実施の形態1のトニフェニルメタンよりも融点の低いポリイソプレンを用いるように構成したので、より低い温度から温度上昇を抑制することができ、粉末吸熱剤の重量及び体積を少なくすることができる。これにより、正極の軽量化及び薄型化を実現することができる。
実施の形態7.
この実施の形態7では、正極3の上に粉末吸熱剤としてポリエチレンオキシド(融点66℃)を塗布して吸熱剤層4を積層するように構成した。その他は、実施の形態1と同様の構成及び手順で角型のリチウム二次電池を作成した。
この実施の形態7に係るリチウム二次電池を用いて実施の形態1と同様の過充電試験を行った。従来のリチウム二次電池にはいずれにも発熱に起因する不具合が見られたのに対して、実施の形態7に係るリチウム二次電池には発熱に起因する不具合を抑制する効果が確認された。これは、約66℃を越えると吸熱剤層4のポリエチレンオキシドが融解して融解熱190J/gを吸熱することにより、異常発熱による温度上昇速度が減速したためである。
以上のように、この実施の形態7によれば、正極の上に粉末吸熱剤を塗布して吸熱剤層を積層させるように構成したので、粉末吸熱剤が固体から液体に融解する際に吸熱し、電池内の温度上昇速度を減速させることができる。これにより、温度が急上昇する前にセパレータ全体でセパレータシャットダウンを確実に実行することができ、電池内に異常発熱による不具合が生じるのを抑制することができる。
また、この実施の形態7によれば、吸熱剤として実施の形態1のトニフェニルメタンよりも融点の低いポリエチレンオキシドを用いるように構成したので、より低い温度から温度上昇を抑制することができ、粉末吸熱剤の重量及び体積を少なくすることができる。これにより、正極の軽量化及び薄型化を実現することができる。
実施の形態8.
この実施の形態8では、正極3の上に粉末吸熱剤としてポリ乳酸(融点70℃)を塗布して吸熱剤層4を積層するように構成した。その他は、実施の形態1と同様の構成及び手順で角型のリチウム二次電池を作成した。なお、この実施の形態8においては、セパレータ8を吸熱剤であるポリ乳酸単体、ポリ乳酸とポリエチレンの混合物または重合体などで構成してもよい。
この実施の形態8に係るリチウム二次電池を用いて実施の形態1と同様の過充電試験を行った。従来のリチウム二次電池にはいずれにも発熱に起因する不具合が見られたのに対して、実施の形態8に係るリチウム二次電池には発熱に起因する不具合を抑制する効果が確認された。これは、約70℃を越えると吸熱剤層4のポリ乳酸が融解して融解熱45J/gを吸熱することにより、異常発熱による温度上昇速度が減速したためである。
以上のように、この実施の形態8によれば、正極の上に粉末吸熱剤を塗布して吸熱剤層を積層させるように構成したので、粉末吸熱剤が固体から液体に融解する際に吸熱し、電池内の温度上昇速度を減速させることができる。これにより、温度が急上昇する前にセパレータ全体でセパレータシャットダウンを確実に実行することができ、電池内に異常発熱による不具合が生じるのを抑制することができる。
また、この実施の形態8によれば、吸熱剤として実施の形態1のトニフェニルメタンよりも融点の低いポリ乳酸を用いるように構成したので、より低い温度から温度上昇を抑制することができ、粉末吸熱剤の重量及び体積を少なくすることができる。これにより、正極の軽量化及び薄型化を実現することができる。
なお、上述した実施の形態2−8では、正極の上に粉末吸熱剤を塗布して吸熱剤層を形成する例を示したが、図3に示すように正極及び負極の上に塗布して吸熱剤層を形成するように構成してもよい。また、図4に示すように負極の上に塗布して吸熱剤層を形成するように構成してもよい。さらに、粉末吸着剤は正極活性物質内に分散混合してもよい。
なお、上述した実施の形態1−8では、正極活性物質層に正極活性物質のコバルト酸リチウム(LiCoO2)を用いる例を示したが、LiNiO2、LiMn2O4、LiCo1−xMexO2、LiNi1−xMexO2,LiMn2-xMexO4(Me:遷移金属または3B元素の中から少なくとも1種)、LiCoxNiyMn1−x−yO2、LiCoxNiyMnzMe1−x−y−zO2(Me:遷移金属または3B元素の中から少なくとも1種) などで構成してもよい。また、負極活性物質層に負極活性物質の人造黒鉛を用いる例を示したが、黒鉛系炭素材、MCMBなどの非晶質系炭素材などで構成してもよい。
さらに、上述した実施の形態1−8では、電解液にエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒を用いる構成を示したが、プロピレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ‐ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、1,3?ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホオキシド、アセトニトリル、ニトロメタン、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリメチル、リン酸トリエステル、トリメトキシエタン、ジオキソランジエチルエーテル、スルホランなどで構成してもよい。
また、上述した実施の形態1−8では、電解質にLiPF6を用いる構成を示したが、LiClO4、LiAlCl4、LiAsF6、LiBF4、LiPF6、LiSbF6、LiB10C10、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li2C2F4(SO3)2、LiF、LiCl、LiBr、LiIなどで構成してもよい。
この発明の実施の形態1に係るリチウム二次電池の電極体の構成を示す部分断面図である。 この発明の実施の形態1に係るリチウム二次電池の特性を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係るリチウム二次電池の電極体の構成を示す部分断面図である。 この発明の実施の形態1に係るリチウム二次電池の電極体の構成を示す部分断面図である。
符号の説明
1 正極活性物質層、2 正極集電板、3 正極、4 吸熱剤層、5 負極活性物質層、6 負極集電板、7 負極、8 セパレータ。

Claims (5)

  1. 正極と、負極と、前記正極及び前記負極間に配設されたセパレータとを有するリチウム二次電池において、
    融点が65℃以上100℃未満、および融解熱が吸熱である吸熱剤を添加したことを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 吸熱剤は、正極または/及び負極上に塗布および積層されて吸熱剤層を形成することを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
  3. 吸熱剤は、正極または/及び負極内に混合されることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
  4. 吸熱剤は、トリフェニルメタン、スレイトール、キシリトール、ナフタレン、ノルマルパラフィン、ポリイソプレン、ポリエチレンオキシド、またはポリ乳酸であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のリチウム二次電池。
  5. 吸熱剤は、ポリ乳酸であり、
    セパレータは、ポリ乳酸単体、またはポリ乳酸及びポリエチレンの混合物または重合体で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のリチウム二次電池。
JP2008086771A 2008-03-28 2008-03-28 リチウム二次電池 Pending JP2009238705A (ja)

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