JP2009237185A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成動作時のベルト制御温度より低いベルト温度低温状態から画像形成動作のための復帰時に、加熱ベルトのクラックの発生を抑制する。
【解決手段】定着装置6は、加熱ベルト8の加熱と加熱ベルト8の回転停止との組合せた第1モードと、加熱ベルト8の加熱と加熱ベルト8の回転との組合せた第2モードとが設定される。加熱ベルト8の非加熱時および非回転時から画像形成のための加熱ベルト8の復帰時に第1モードで加熱ベルト8が制御された後、第2モードで加熱ベルト8が制御される。第2モード移行開始時に加熱ベルト8は画像形成時の回転方向と逆方向に所定量回転された後、画像形成時の回転方向と同方向に回転される。これにより、第1モード時での加熱ベルト8の加熱ローラ11への巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの間の温度差が小さくなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられかつ加熱ベルトにより定着を行う定着装置およびこれを備えた画像形成装置の技術分野に関するものである。
従来、画像形成装置の定着装置として、ベルト定着方式の定着装置が知られている。このベルト定着方式の定着装置は無端状の加熱ベルトと加圧ローラとを備えている。加熱ベルトは定着ローラと加熱ローラとに張力を付与されて掛け渡されている。そして、転写材のトナー像が加熱ベルトと加圧ローラとのップ部(圧接部)で加熱加圧されて転写材に定着される。
しかし、ベルト定着方式の定着装置では、一対のローラ間に掛け渡された定着ベルトが斜行することにより、定着ベルトが破損するおそれがある。そこで、加熱ローラの両端部に設けたガイドリングにより定着ベルトの片寄りを抑制することで定着ベルトの斜行を防止した定着装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の定着装置では、ガイドリングの定着ベルト対向壁面に垂直面と傾斜面とを設けている。そして、ガイドリングの垂直面により、定着ベルトの片寄りが抑制される。また、定着ベルトが斜行により傾斜面に乗り上げようとしても、定着ベルトの乗り上げが防止される。
一般に、加熱ローラは強度および加熱ベルトへの熱伝達性の観点から、例えばアルミニウム等の金属材により形成される。また、加熱ベルトは、ニッケル等のベルト基材にシリコンゴム等を被覆した薄肉の可撓性のベルトにより形成される。したがって、加熱ローラの熱膨張係数は比較的大きく、また、加熱ベルトの熱膨張係数は比較的小さい。
また、加熱ローラの電源が切られてベルトが低温状態となっている画像形成装置の電源オフ状態から電源がオンされたり、スリープモード(節電モード)から画像形成指令が発せられると、ベルト加熱動作とベルト回転動作がほぼ同時にスタートするようになっている。
特許第3711717号公報。
ところで、画像形成動作で加熱ベルトが加熱された後、画像形成装置が前述のモードに設定されると、加熱ベルトおよび加熱ローラが冷却される。このとき、加熱ローラの軸方向の熱収縮量が加熱ベルトの幅方向の熱収縮量より大きくなる。すると、図13に示すように加熱ローラaのガイドリングbが加熱ベルトcのベルト端縁dを力Ftで強く押す。その場合、加熱ベルトcの幅方向中央部分は加熱ローラ(不図示)との摩擦で容易に幅方向にずれることができない。このため、加熱ベルトcの端部(ベルト端縁のベルト幅方向近傍領域)に大きなストレスが加わり、加熱ベルトcにベルト幅方向にいくつかのしわ(凹凸の波打ち)eが生じる。
そして、このしわeが発生した状態で、画像形成指令が発せられると、前述のようにベルト加熱動作とベルト回転動作がほぼ同時にスタートする。すると、加熱ローラaへ進入するベルト部分の端縁dがガイドリングbにより連続して幅方向に押されかつしわeも移動していくため、隣接する凹部が重なって加熱ベルトcにクラックが生じる。
本発明の目的は、画像形成動作時のベルト制御温度より低いベルト温度低温状態から画像形成動作のための復帰時に、加熱ベルトのクラックの発生を抑制することのできる定着
装置および画像形成装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明の定着装置によれば、電源オフ状態時やスリープモード(節電モード)時等における、加熱ローラの電源が切られた加熱ベルトのベルト温度低温状態から、画像形成動作のための加熱ベルトの復帰時に、加熱ベルトの加熱制御および回転制御に対して2つのモードが設定される。第1モードは、加熱ベルトの加熱と加熱ベルトの回転停止との組合せモードである。また、第2モードは加熱ベルトの加熱と加熱ベルトの回転との組合せモードである。その場合、第2モードにおける加熱ベルトの回転は、一旦画像形成時の回転方向と逆方向に回転し、その後画像形成時の回転方向と同方向に回転する回転である。
したがって、加熱ベルトの復帰時には、まず第1モードの設定により加熱ベルトを加熱するが、この加熱ベルトを回転しない。次に、加熱ベルトの表面温度がモード移行基準温度に上昇したとき、第2モードの設定により、加熱ベルトの加熱を続け、かつ加熱ベルトを回転する。このとき、加熱ベルトのしわが消滅している。したがって、加熱ローラへ進入してきた加熱ベルトの片寄りを片寄り防止手段により抑制することができる。しかも、片寄り防止手段が加熱ベルトのベルト部分の端縁を幅方向に押圧しても、加熱ベルトにしわが存在していないので、加熱ベルトにクラックが生じるのを防止できる。これにより、定着装置による加熱・加圧定着を長期にわたって良好に行うことができる。
また、第2モード移行開始時に加熱ベルトが一旦画像形成時の回転方向と逆方向に回転された後、画像形成時の回転方向と同方向に回転される。加熱ベルトのこの逆方向回転により、第2モード移行開始時に加熱ベルトが第1モードでの加熱ベルトの加熱ローラに巻き掛けられる巻き掛け部と前記加熱ローラに巻き掛けられない非巻き掛け部との温度差が小さくなる。これにより、第1モードで巻き掛け部の側端縁の加熱ベルトの幅方向への突出量(幅段差)をより小さくできる。したがって、第2モードにより加熱ベルトが回転しても、片寄せ防止手段による加熱ベルトの幅方向の押圧力を小さくできる。その結果、加熱ベルトをスムーズに回転させることができ、しかも巻き掛け部の側端縁の片寄せ防止手段による損傷を抑制できかつ加熱ベルトのクラック発生を効果的に防止することができる。こうして、加熱ベルトの長寿命化を効果的に図ることができる。
その場合、加熱ベルトの逆方向回転時の回転速度および加熱ベルトの画像形成時の回転方向と同方向の回転時の回転速度の少なくとも一方の回転速度が、絶対値で画像形成時の前記加熱ベルトの通常回転速度より低い低速度に設定されることで、前述の巻き掛け部と非巻き掛け部との温度差をより効果的に小さくすることができる。これにより、加熱ベルトのクラック発生を更に効果的に防止することができる。
また、加熱ベルトの逆方向回転時の回転量を、非巻き掛け部の周長以下に設定することにより、加熱ベルトの逆方向回転時に、第1モードでの巻き掛け部が1回転して再び加熱ローラへの巻き掛け領域に進入することがなくなる。これにより、加熱ベルトの逆方向回転による巻き掛け部の側端縁の片寄せ防止手段による損傷を抑制できかつ加熱ベルトのクラック発生を効果的に防止することができる。
一方、本発明の定着装置を備える画像形成装置によれば、加熱・加圧定着を良好に行うことができるので、高画質の画像形成を長期にわたって行うことができるようになる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を模式的に示す図である。
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、イエロー(Y),マゼンタ(M),シア
ン(C),ブラック(K)の各色の画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kを備えている。また、無端状の中間転写ベルト3が、図1において反時計回りに回転可能に設けられている。各画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kは中間転写ベルト3のこれらに対
向する部分の移動方向に沿ってタンデムに配置されている、なお、各色の画像形成ステーションの配置順は任意であるが、以下の説明では、図1に示す配置順で説明する。そして、これらの画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kは、それぞれ対応する色のトナー
像を転写媒体である転写ベルト3上に転写する。
画像形成ステーション2Kの近傍には、転写装置4が設けられている。この転写装置4は転写ベルト3上のトナー像を、紙等の転写材の転写材収納装置5から搬送されてくる転写材(不図示)に転写する。更に、転写装置4の近傍には、定着装置6が設けられている。この定着装置6は転写材上のトナー像を、例えば加熱加圧定着等により定着する。このように画像が形成された転写材は、排転写材トレイ7に収納される。なお、この画像形成装置1において、各画像形成ステーション2Y,2M,2C,2K、中間転写ベルト3、転
写装置4、転写材収納装置5、定着装置6、および排転写材トレイ7の詳細な構成および詳細な作動は従来公知であり、例えば前述の特許文献1あるいは特開2008−15164号公報(この公開公報に記載の定着装置は加圧ベルトの点で相違する)等を参照すれば普通に理解できるので、それらの詳細な説明は省略する。
図2に示すように、定着装置6は無端状の加熱ベルト8と加圧ローラ9とを備えている。加熱ベルト8は、従来と同様にモータ等(不図示)の駆動手段により駆動力が伝達される定着ローラ10と加熱ローラ11との間に掛け渡されている。その場合、加熱ベルト8は、張力付与スプリング12のばね力Ftにより所定の張力が付与されている。加熱ローラ11は円筒状に形成されており、内部にハロゲンヒータランプ等のヒータ13が配設されている。そして、ヒータ13の電源(不図示)をオンすることで、ヒータ13が発生した熱で、加熱ベルト8が加熱ローラ11を介して加熱される。
また、加圧ローラ9は定着ローラ10に掛けられた加熱ベルト8に、加圧スプリング14のばね力Fpによる所定の押圧力で押圧されている。その場合、定着ローラ10および加熱ベルト8が加圧ローラ9より柔らかく形成されているので、加圧ローラ9と加熱ベルト8とのップ部(圧接部)は定着ローラ10および加熱ベルト8が凹む形状となる。そして、回転方向αに回転しかつ加熱された加熱ベルト8と加圧ローラ9とのップ部を、トナー像が転写された転写材が加熱かつ挟圧されて通過することで、トナー像が転写材に定着される。
図3(a)ないし(d)に示すように、一端縁にガイド面15aを有するガイドリング15(本発明の片寄り防止手段に相当)が加熱ローラ11に設けられる。このガイドリング15は加熱ローラ11の外周面に嵌合されて、そのガイド面15aが加熱ベルト8の端縁に当接して加熱ベルト8の片寄りを防止する。また、加熱ローラ11の外周面には、断熱ブッシュ16がガイドリング15のガイド面15aと反対側の端縁に当接するようにして嵌合される。更に、断熱ブッシュ16のガイドリング15と反対側の端縁が、加熱ローラ11に固定された抜け止めリング17によって軸方向に固定されている、これにより、ガイドリング15および断熱ブッシュ16が加熱ローラ11に対して軸方向に位置決めされている。そして、断熱ブッシュ16が軸受18を介して定着装置6のフレーム(不図示)に回転可能にかつ張力付与スプリング12のばね力Ftの作用線に沿う方向に移動可能に支持される。
なお、図3(a)ないし(d)には加熱ローラ11の一端側のガイドリング15のみが図示されているが、加熱ローラ11の他端側にも同じガイドリング15が設けられている。その場合、加熱ローラ11の他端側のガイドリング15は、加熱ローラ11の軸方向の
中心を通りかつこの軸方向と直交する直線(不図示)に関し対称に設けられる。また、図示しないが定着ローラ10は軸受を介して定着装置6のフレームに回転可能に支持される。更に、図示しないが加圧ローラ9は軸受を介して定着装置6のフレームに回転可能にかつ加圧スプリング14のばね力Fpの作用線に沿う方向に移動可能に支持される。
第1ベルト温度検出装置(例えば、サーミスタ等)19が、加熱ローラ11に掛けられた加熱ベルト8に接触または近接して設けられている。この第1ベルト温度検出装置19は、加熱ベルト8のこの部分の表面温度を検出して画像形成装置の制御装置(不図示)に送る。そして、制御装置は第1ベルト温度検出装置19の検出した加熱ベルト8の温度に基づいてヒータ13の通電をオン・オフ制御することで、画像形成動作時に加熱ベルト8の温度を所望の温度に維持する。また、第1ベルト温度検出装置19の検出した加熱ベルト8の温度に基づいて、後述する第1モードから第2モードへの移行を制御している。
また、第2ベルト温度検出装置(例えば、サーミスタ等)20が、加熱ローラ11に当接する当接開始位置βより手前の加熱ベルト8に接触または近接して設けられている。その場合、図示しないが第2ベルト温度検出装置20は2個所に配置される。すなわち、第2ベルト温度検出装置20は、加熱ベルト8の幅方向の中心部と加熱ベルト8の幅方向の両端部のうちいずれか一端部とのそれぞれ対応する位置に配置される。これらの第2ベルト温度検出装置20は、加熱ローラ11に当接する直前の加熱ベルト8の表面温度を検出して画像形成装置の制御装置に送る。そして、制御装置は2つの第2ベルト温度検出装置20からの加熱ベルト8の検出温度のうち、高い方の温度に基づいて、後述するモード移行基準温度Tbs(℃)を演算する。なお、加熱ベルト8の温度は第2ベルト温度検出装置20の検出した温度ではなく、第1ベルト温度検出装置19が検出する、加熱ローラ11に巻き掛けられた部分の加熱ベルト8の温度を用いることもできる。その場合には、第1ベルト温度検出装置19は2つ、それぞれ前述のように加熱ベルト8の幅方向の中心部と加熱ベルト8の幅方向の両端部のうちいずれか一端部とに配置される。また、第1ベルト温度検出装置19と第2ベルト温度検出装置20は、加熱ベルト8の回転方向に対して同位相となる位置に配置してもよい。その場合には、第1ベルト温度検出装置19は加熱ベルト8の幅方向の中心部に配置され、第2ベルト温度検出装置20は加熱ベルト8の幅方向の両端部のうちいずれか一端部に配置される。
更に、第3ベルト温度検出装置(例えば、サーモスタット等)21が、第2ベルト温度検出装置20より加熱ベルト8の回転方向αに向かって第1ベルト温度検出装置19側に配設されている。この第3ベルト温度検出装置21は加熱ベルト8に近接して設けられ、加熱ベルト8の表面温度を検出する。そして、第3ベルト温度検出装置21は加熱ベルト8の温度(つまり、加熱ローラ11およびヒータ13の温度)が予期せぬ事態により異常に高温になったとき、ヒータ13の電源をオフにする。これにより、加熱ベルト8の温度(つまり、加熱ローラ11およびヒータ13の温度)の異常上昇による弊害(加熱ローラ11や加熱ベルト8の高温破壊等)が防止されている。
更に、この例の定着装置6では、加熱ベルト8の電源が切られかつ加熱ベルト8の回転が停止されて(加熱ベルト8の非加熱時および非回転時の)ベルト温度低温状態となる電源オフ状態やスリープモードから画像形成のための復帰時に、加熱ベルト8のベルト加熱動作とベルト回転動作の制御に関して次の2つの第1および第2モードが設定されている。すなわち、第1モードは加熱ローラ11の加熱と定着ローラ10の駆動停止(つまり、加熱ベルト8の回転停止)との組合せモードである。第2モードは加熱ローラ11の加熱と定着ローラ10の駆動(つまり、加熱ベルト8の回転)との組合せモードである。
そして、前述の電源オフ状態やスリープモードからの復帰時に、画像形成装置1の制御装置は、まず加熱ローラ11の加熱制御と駆動手段による加熱ベルト8の駆動制御とを第
1モードにより実行する。すなわち、加熱ローラ11が加熱され、また加熱ベルト8が駆動停止される。その後、制御装置は、これらの制御を第1モードから第2モードに移行して第2モードにより実行する。すなわち、加熱ローラ11の加熱が継続され、また加熱ベルト8が駆動される。その場合、制御装置は、第2ベルト温度検出装置20によって検出された、加熱ローラ11に当接する直前の加熱ベルト8の表面温度に基づいて、第1モードから第2モードへの移行を実行する。
このとき、第1モードから第2モードへの移行温度(つまり、加熱ベルト8が回転するモード移行基準温度Tbs(℃)は、次の数1(つまり、数2)および数3を満足するように設定される。このモード移行基準温度Tbsは、電源オフ状態やスリープモードによりベルト温度低温状態になって発生した加熱ベルト8のしわが消えるまたはほぼ消える加熱ベルト8の温度である。
Figure 2009237185
数1をモード移行基準温度Tbsについて変形すると、
Figure 2009237185
Figure 2009237185
数1において、モード移行基準温度Tbsは、次のように決定される。すなわち、電源オフ状態時やスリープモード時に低温状態になると、前述のように加熱ローラ11の軸方向の収縮量が加熱ベルト8の幅方向の収縮量より大きいことから、図4(a)に示す加熱ベルト8にある数の凹部8aによるしわが生じる。このとき、加熱ベルト8と加熱ローラ11との温度はほぼ同じになっている。この状態で、画像形成指令等により定着装置6が電源オフ状態やスリープモードから復帰すると、加熱ローラ11が加熱される。これにより、第1モードにより加熱ベルト8は加熱されてその温度が上昇する。このとき、加熱ローラ11が加熱ベルト8より先に熱せられるので、第1モードでは加熱ローラ11の温度が加熱ベルト8の温度(つまり、第2ベルト温度検出装置20が検出した加熱ベルト8の温
度)より高くなる。その場合、これらの温度測定の実験結果、第1モードでは加熱ローラ11の温度が加熱ベルト8の温度の約2倍となる結果となった。
そこで、加熱ベルト8の温度がモード移行基準温度Tbsになったときは、加熱ローラ11の温度はこのモード移行基準温度Tbsの約2倍になっていると想定される。そして、このように加熱ベルト8の温度がモード移行基準温度Tbsになったときは、加熱ローラ11の軸方向の伸張量が加熱ベルト8の幅方向の伸張量より大きいことから、図4(b)に示す加熱ベルト8の凹部8aによるしわが消滅する。すなわち、モード移行基準温度Tbsは、第1モードでの加熱ローラ11の加熱により、加熱ベルト8の凹部8aによるしわが消滅する温度である。
また数3において、モード移行基準温度Tbsはベルト破壊温度T0(℃)より低く設定
される。このベルト破壊温度T0(℃)は測定値で与えられる。すなわち、定着装置6に
用いられる加熱ベルト8、定着ローラ10、および加熱ローラ11を用いて想定される温度領域を含む温度範囲でベルト熱破壊実験を行うことで、ベルト破壊温度T0(℃)が決
定される。具体的な一例としては、定着装置6を単独でまたはこの定着装置6を画像形成装置1内に、温度調整可能な状態にセットする。そして、加熱ベルト8は回転させないで、ヒータ13の電源オフ状態時やスリープモード(節電モード)時からの復帰時と同様の制御で加熱ローラ11を加熱する。そして、加熱ベルト8と加熱ローラ11との接触部と非接触部との境界付近(図2に示す当接開始位置βおよび当接終了位置γ付近)で、加熱ベルト8が変形し始めたことを目視で確認したときの加熱ベルト8の温度をベルト破壊温度(熱破壊温度)T0(℃)とする。
ところで、第1モードにより加熱ローラ11が加熱されると、図5(a)および(b)に示すように加熱ローラ11に巻き掛けられている(当接している)加熱ベルト8の巻き掛け部8bが主に加熱されるが、加熱ローラ11に巻き掛けられていない(当接していない)加熱ベルト8の非巻き掛け部8cはほとんど加熱されない。このとき、第1モードでは加熱ベルト8は回転停止状態にあるため、加熱ベルト8の巻き掛け部8bは比較的高温となり、また非巻き掛け部8cは比較的低温となるため、巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの間には、温度差が生じる。そして、前述のように、第1モードにより加熱ベルト8のしわが消滅した時点で正確に第2モードに移行すれば、温度差が生じていてもこの温度差はしわを発生させない温度差であるため、加熱ベルト8はガイドリング15からの大きな押圧力を受けることなくスムーズに回転する。
しかし、加熱ベルト8のしわが消滅しても第2モードに移行しないと、図6に黒塗り菱形点で示すように加熱ベルト8の巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの間に大きな温度差T1(℃)が生じる。すると、巻き掛け部8bは幅方向に大きく広がろうとするが、非
巻き掛け部8cは幅方向にあまり広がろうとしない。このため、巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの境界部付近で巻き掛け部8bの広がりが抑えられ、図5(a)に示すように加熱ベルト8のこの境界部付近にある数の凸部8dのようにしわが発生する。
この状態で、第2モードに移行して加熱ベルト8が回転すると、図5(c)および(d)に示すように比較的幅の狭い非巻き掛け部8cが加熱ベルト8に巻き掛けられる。その場合、非巻き掛け部8cの側端縁とガイドリング15のガイド面15aとの間に隙間sが生じる。この状態で、加熱ベルト8がほぼ1回転して、図5(c)に示すように比較的幅の広い巻き掛け部8bが再び加熱ローラ11に巻き掛けられようとする。その場合、加熱ベルト8の回転により、図5(e)に示すように加熱ベルト8は一方のガイドリング15の方へ片寄る。このため、図5(e)および(f)に示すように巻き掛け部8bの凸部となっている側端縁8b1がガイドリング15に干渉する。その結果、巻き掛け部8bの側
端縁8b1がガイドリング15によって加熱ベルト8の幅方向に強く押圧される。
そして、巻き掛け部8bの側端縁8b1の幅方向の突出量が大きいと、ガイドリング1
5による押圧も大きくなるため、加熱ベルト8にクラックが生じるおそれがある。また、巻き掛け部8bの側端縁8b1の幅方向の突出量が小さくて加熱ベルト8の1回転でクラ
ックが生じないとしても、画像形成の繰り返しにより加熱ベルト8がガイドリング15からの押圧力を繰り返し受けることで、やはりクラックが生じるおそれがある。
そこで、この例の定着装置6では、第1モードから第2モードへ移行開始時に、加熱ベルト8が回転開始されるときに、加熱ベルト8の回転は、一旦画像形成時の回転方向と逆方向に回転される。この加熱ベルト8の逆方向の回転量は、第1モード時での非巻き掛け部8cの周方向長さ以下に設定される。このように逆方向回転時の加熱ベルト8の回転量が設定されることで、加熱ベルト8は最大、第2モード開始時に図7(a)に示す当接開始位置βにある加熱ベルト8の部分が同じく図7(a)に示す当接終了位置γに到達するまで回転するようになる。したがって、第1モード時での巻き掛け部8bは、加熱ベルト8の逆方向回転で再び加熱ローラ11の巻き掛け領域に進入することはない。
加熱ベルト8は設定量だけ逆方向に回転した後、図7(b)に示すように画像形成時の回転方向に回転する。その場合、加熱ベルト8の逆方向回転時の回転速度および加熱ベルト8の逆方向回転後の画像形成方向回転時の回転速度は、いずれも絶対値で通常時の画像形成方向回転時の回転速度と同じに設定される。
そして、第2モード開始時に図7(a)に示す当接終了位置γにある加熱ベルト8の部分が再び図7(c)に示当接終了位置γにくる1回転するまで加熱ベルト8が同方向に回転する。このように、第2モード移行開始時に加熱ベルト8の回転が制御されることで、加熱ベルト8の分布は図6に×点で示すようになる。図6においてδ部分は、図7(a)における当接終了位置γより非巻き掛け部8c側の部分であり、このδ部分は加熱ベルト8の逆方向回転で加熱ローラ11によって加熱されて温度が上昇している。したがって、加熱ベルト8が図7(a)に示す第2モード開始時の位置から1回転する間に、第1モード時における巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの間の温度差が小さくなる。図6に示すように、この逆方向回転による巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの間の温度差は、第1モードの加熱ベルト8の回転停止時での温度差より小さいのはもちろん、δ部分において図6に白抜き四角点で示す画像形成時の通常回転時の温度差よりも小さい。
これにより、第1モードでの巻き掛け部8bの側端縁8b1の加熱ベルト8の幅方向へ
の突出量(幅段差)がより小さくなる。したがって、第2モードにより加熱ベルト8が回転しても、ガイドリング15による加熱ベルト8の幅方向の押圧力が小さくなり、加熱ベルト8がスムーズに回転する。これにより、巻き掛け部8bの側端縁8b1のガイドリン
グ15による損傷が抑制されかつ加熱ベルト8のクラック発生が効果的に防止される。こうして、加熱ベルト8は長期にわたって良好な加熱定着を行うようになる。
図8は、加熱ベルトの回転制御の他の例を示す図である。
図8に示すように、この例の加熱ベルト8の回転制御では、加熱ベルト8の逆方向回転後の画像形成方向回転時の回転速度vBmm/secは、画像形成時の通常回転時での回転速度
Smm/secより低い回転速度vLmm/secに設定される。このように逆方向回転後の加熱ベルト8の平均回転速度が低回転速度vLmm/secに設定されることで、加熱ベルト8が図7(
a)に示す位置から1回転する間に、第1モード時における巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの間の温度差が更に小さくなる。図9に米印点で示すように、この低速回転による巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの間の温度差T2(℃)は、第1モードの加熱ベ
ルト8の回転停止時での温度差T1(℃)より小さいのはもちろん、図9に白抜き四角点
で示す画像形成時の通常回転時の温度差T3(℃)よりもはるかに小さい。
これにより、第1モードでの巻き掛け部8bの側端縁8b1の加熱ベルト8の幅方向へ
の突出量が更に一層小さくなる。したがって、ガイドリング15による加熱ベルト8の幅方向の押圧力が更に小さくなり、加熱ベルト8が更に一層スムーズに回転する。これにより、巻き掛け部8bの側端縁8b1のガイドリング15による損傷が抑制されかつ加熱ベ
ルト8のクラック発生が更に効果的に防止される。こうして、加熱ベルト8は更に長期にわたって良好な加熱定着を行うようになる。
逆方向回転後の加熱ベルト8の回転速度vBmm/secの平均回転速度を通常回転速度vSmm/secより低くする他の例としては、図10に示すように第2モード開始時の逆回転後に加熱ベルト8を通常回転方向(画像形成時の回転方向)回転させるとき、加熱ベルト8を最初は図9に示すと同様の一定の低回転速度vLmm/secで回転させる。そして、当接終了位
置γにある加熱ベルト8の部分が1回転する前の所定位置(例えば、図7(b)に示す当接開始位置β等)に来たときに加熱ベルト8の回転を一旦停止する。その後、再び加熱ベルト8を回転させ、加熱ベルト8が1回転したときに加熱ベルト8を通常回転速度vSmm/secで回転させるようにする。
逆方向回転後の加熱ベルト8の回転速度vBmm/secの平均回転速度を通常回転速度vSmm/secより低くする更に他の例としては、図11に示すように第2モード開始時の逆回転後に加熱ベルト8を通常回転方向(画像形成時の回転方向)回転させるとき、加熱ベルト8を最初は通常回転速度vSmm/secで回転させる。そして、当接終了位置γにある加熱ベル
ト8の部分が1回転する前の所定位置(例えば、図7(b)に示す当接開始位置β等)に来たときに加熱ベルト8の回転を一旦停止する。その後、再び加熱ベルト8を回転させ、加熱ベルト8が1回転したときに加熱ベルト8を通常回転速度vSmm/secで回転させるよ
うにする。
なお、前述の図9ないし図11に示す各例では、第2モード開始時での加熱ベルト8の平均回転速度を通常回転速度vSmm/secより低く設定する領域を、加熱ベルト8の1回転
の回転領域に設定しているが、これに限定されることはなく、この領域は加熱ベルト8の少なくとも1回転(つまり、1回転以上)する回転領域に設定しさえすればよい。
また、前述の各例ではいずれも逆方向回転後の加熱ベルト8の通常回転方向(画像形成時の回転方向)の回転時に低速回転にしているが、本発明では加熱ベルト8の逆方向回転時の回転速度の絶対値を通常回転速度vSmm/secより低く設定することもできる。また、
加熱ベルト8の逆方向回転時の回転速度および逆方向回転後の加熱ベルト8の通常回転方向回転時の回転速度をともに通常回転速度vSmm/secより低く設定することもできる。
図12は、画像形成のための加熱ベルトを制御する制御装置のブロック図である。
図12に示すように、画像形成装置1の制御装置22は、記憶手段23、第2モード移行制御演算手段24、比較手段25、第1および第2モード選択手段26、および加熱ベルト制御手段27を備えている。記憶手段23はデータ入力手段28に接続されている。そして、工員やサービスマン等の操作者がデータ入力手段28を操作することで、各データが記憶手段23に入力されて記憶される。各データは、画像形成装置1の定着装置6における加熱ベルト8の幅(加熱ローラ11の両端部のガイドリング15のガイド面15a間の距離)L(mm)、画像形成動作時の加熱ベルト8のベルト制御温度Tb(℃)、こ
の画像形成装置1が使用される場所の例えば室温等の環境温度Tr(℃)、第1モードか
ら第2モードへの移行時の加熱ベルト8のモード移行基準温度Tbs(℃)、加熱ベルト8の破壊温度T0(℃)、加熱ローラ11の線膨張係数αhr(1/℃)、および加熱ベルト
8の線膨張係数αb(1/℃)、第2モード開始時の加熱ベルト8の低回転速度、および
画像形成時の通常回転速度である。また、記憶手段23は、前述の第1および第2モード
における加熱ベルト8の制御内容が記憶される。
第2モード移行制御演算手段24は、数2の左辺における温度を演算する。そして、第2モード移行制御演算手段24は演算して得られた値またはこの値より若干大きな値を、この定着装置6におけるモード移行基準温度Tbs(℃)として設定して記憶手段23に記憶させる。
比較手段25には第2ベルト温度検出装置20が接続される。この比較手段25は、第2ベルト温度検出装置20で検出された加熱ベルト8の検出ベルト温度(℃)と記憶手段23の第2モード移行時のモード移行基準温度Tbs(℃)とを比較する。そして、比較手段25は、検出ベルト温度(℃)がモード移行基準温度Tbs(℃)以上になったと判断したとき、モード切換信号を第1および第2モード選択手段26に出力する。
第1および第2モード選択手段26には、画像形成復帰手段29が接続される。この画像形成復帰手段29は、画像形成装置1の操作盤に設けられて画像形成のために例えばユーザーが操作することで、画像形成装置1を電源オフ状態やスリープモードから復帰させる復帰信号を第1および第2モード選択手段26に出力する。このとき、電源オフ状態やスリープモードにより加熱ベルト8がモード移行基準温度Tbs(℃)より低い低温状態になっている。したがって、第1および第2モード選択手段26は、この復帰信号により記憶手段23の第1モードを選択してこの第1モードの制御内容を加熱ベルト制御手段27に出力する。すると、加熱ベルト制御手段27は第1モードの制御内容にしたがい、加熱ローラ11(つまり、加熱ベルト8)の加熱を行うとともに、加熱ベルト8の駆動を停止状態に保持する。
また、第1モードにおける加熱ベルト8の加熱により加熱ベルト8のベルト温度が上昇する。ベルト温度を検出して比較手段25に出力する。そして、比較手段25は第2ベルト温度検出装置20からの検出ベルト温度が記憶手段23からのモード移行基準温度Tbs(℃)以上になったと判断したとき、モード切換信号を第1および第2モード選択手段26にモード切換信号を出力する。
すると、第1および第2モード選択手段26は、このモード切換信号により記憶手段23の第2モードを選択してこの第2モードの制御内容を加熱ベルト制御手段27に出力する。すると、加熱ベルト制御手段27は第2モードの制御内容にしたがい、加熱ローラ11(つまり、加熱ベルト8)の加熱を継続して行うとともに、加熱ベルト8を駆動して加熱ベルト8を回転する。このとき、加熱ベルト制御手段27は、加熱ベルト8を一旦逆方向に回転させた後、通常画像形成時の回転方向に回転させる。このとき、第2モードでの加熱ベルト8の回転速度が低速に設定されている場合には、加熱ベルト8の逆方向回転時の回転速度および逆方向回転後の画像形成時の通常回転方向と同方向の回転時の回転速度の少なくとも一方を絶対値で画像形成時の通常回転速度より低く設定する。
これにより、第1モード時での加熱ベルト8の巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの温度差が小さくなる。なお、第2モード移行時の加熱ベルト8の回転量は、加熱ベルト8の周長と加熱ベルト8の回転速度(つまり、定着ローラ10の回転速度、モータの回転速度)とから検出することができる。また、位置検出センサにより、加熱ベルト8の回転量を検出することもできる。その他、公知の種々の回転量検出手段を用いることもできる。
第2モード終了時には、加熱ローラ11および加熱ベルト8の各温度が、数2および3を満たすモード移行基準温度Tbs(℃)になっているため、図4(a)に示す加熱ベルト8に生じていた凹部8aによるしわが図4(b)に示すように消滅している。また、前述のように加熱ベルト8の巻き掛け部8bと非巻き掛け部8cとの温度差が小さくなること
から、巻き掛け部8bの側端縁8b1の加熱ベルト8の幅方向への突出量が小さい。した
がって、加熱ベルト8が回転しても、ガイドリング15による加熱ベルトの幅方向の押圧力が小さくなり、加熱ベルト8がスムーズに回転し、かつ加熱ベルト8のクラック発生が防止される。
また、第2モードによる加熱ベルト8の加熱の継続で加熱ベルト8のベルト温度が上昇する。しかし、モード移行基準温度Tbs(℃)は加熱ベルト8が熱破壊する予め測定された破壊温度T0(℃)より低いことから、第2モードに移行して加熱ベルト8が回転する
ときは、加熱ベルト8が破壊することはない。
このように、この例の定着装置6によれば、電源オフ状態時やスリープモード(節電モード)時等における、加熱ローラ11の電源が切られた加熱ベルト8のベルト温度低温状態から、画像形成動作のための加熱ベルト8の復帰時に、加熱ベルト8の加熱制御および回転制御に対して2つのモードが設定される。第1モードは、加熱ベルト8の加熱と加熱ベルト8の回転停止との組合せモードである。また、第2モードは加熱ベルト8の加熱と加熱ベルト8の回転との組合せモードである。
したがって、加熱ベルト8の復帰時には、まず第1モードの設定により加熱ベルト8を加熱するが、この加熱ベルト8を回転しない。次に、加熱ローラ11に当接する直前の加熱ベルト8の表面温度がモード移行基準温度Tbsに上昇したとき、第2モードの設定により、加熱ベルト8の加熱を続け、かつ加熱ベルト8を回転する。このとき、加熱ベルト8のしわが消滅している。したがって、加熱ローラ11へ進入してきた加熱ベルト8の片寄りをガイドリング15により抑制することができる。しかも、ガイドリング15が加熱ベルト8のベルト部分の端縁を幅方向に押圧しても、加熱ベルト8にしわが存在していないので、加熱ベルト8にクラックが生じるのを防止できる。これにより、定着装置6による加熱・加圧定着を長期にわたって良好に行うことができる。
また、第2モード移行開始時に加熱ベルト8が一旦画像形成時の回転方向と逆方向に回転された後、画像形成時の回転方向と同方向に回転される。加熱ベルト8のこの逆方向回転により、第2モード移行開始時に加熱ベルト8が第1モードでの加熱ベルト8の加熱ローラ11に巻き掛けられる巻き掛け部8bと加熱ローラ11に巻き掛けられない非巻き掛け部8cとの温度差が小さくなる。これにより、第1モードで巻き掛け部8bの側端縁8b1の加熱ベルト8の幅方向への突出量(幅段差)をより小さくできる。したがって、第
2モードにより加熱ベルト8が回転しても、ガイドリング15による加熱ベルト8の幅方向の押圧力を小さくできる。その結果、加熱ベルト8をスムーズに回転させることができ、しかも巻き掛け部8bの側端縁8b1のガイドリング15による損傷を抑制できかつ加
熱ベルトのクラック発生を効果的に防止することができる。こうして、加熱ベルト8の長寿命化を効果的に図ることができる。
その場合、加熱ベルト8の逆方向回転時の回転速度および加熱ベルト8の画像形成時の回転方向と同方向の回転時の回転速度の少なくとも一方の平均回転速度が、絶対値で画像形成時の加熱ベルト8の通常回転速度vSmm/sec以下に設定されることで、巻き掛け部8
bと非巻き掛け部8cとの温度差をより効果的に小さくすることができる。これにより、加熱ベルト8のクラック発生を更に効果的に防止することができる。
また、加熱ベルト8の逆方向回転時の回転量を、非巻き掛け部8cの周長以下に設定することにより、加熱ベルト8の逆方向回転時に、第1モードでの巻き掛け部8bが1回転して再び加熱ローラ8への巻き掛け領域に進入することがなくなる。これにより、加熱ベルト8の逆方向回転による巻き掛け部8bの側端縁8b1のガイドリング15による損傷
を抑制できかつ加熱ベルト8のクラック発生を効果的に防止することができる。
また、この例の定着装置6を備える画像形成装置1によれば、加熱・加圧定着を良好に行うことができるので、高画質の画像形成を長期にわたって行うことができるようになる。
なお、本発明では、中間転写媒体を無端状の中間転写ベルト3の他、円筒状ドラムで形成することもできる。また、本発明は、加熱ベルト8を有する定着装置6であれば、中間転写媒体を有さないは画像形成装置をはじめ、どのような画像形成装置1にも適用することができる。要は、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更が可能である。
本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を模式的に示す図である。 図1に示す例の定着装置を模式的に示す図である。 (a)は定着装置の部分正面図、(b)は右側面図、(c)は(b)におけるIIIC−IIIC線に沿う断面図、(d)は部分上面図である。 (a)は非加熱時および非回転時の加熱ベルトの状態を示す図、(b)は第1モードによる加熱後の加熱ベルトの状態を示す図である。 (a)は第1モード時の加熱ベルトの巻き掛け部と非巻き掛け部との温度差を説明する図、(b)は(a)の左方から見た模式図、(c)は第2モード開始時の加熱ベルトがほぼ1回転した状態を説明する図、(d)は(c)の右方から見た模式図、(e)は第2モードでの加熱ベルトの1回転したときの挙動を説明する図、(f)は(e)の右方から見た模式図である。 各モードにおける巻き掛け部と非巻き掛け部との間の温度差を示す図である。 (a)ないし(c)は、加熱ベルトの回転を説明する図である。 加熱ベルトの平均回転速度を通常回転速度より低く設定する一例を示す図である。 本発明の加熱ベルトの制御の他の例の各モードにおける巻き掛け部と非巻き掛け部との間の温度差を示す図である。 加熱ベルトの平均回転速度を通常回転速度より低く設定する他の例を示す図である。 加熱ベルトの平均回転速度を通常回転速度より低く設定する更に他の例を示す図である。 図2に示す例の定着装置の制御装置の一例を示すブロック図である。 従来の加熱ベルトの問題を説明する図である。
符号の説明
1…画像形成装置、2Y,2M,2C,2K…各色の画像形成ステーション、6…定着装置
、8…加熱ベルト、8b…巻き掛け部、8b1…側端縁、8c…非巻き掛け部、9…加圧
ローラ、10…定着ローラ、11…加熱ローラ、12…張力付与スプリング、13…ヒータ、14…加圧スプリング、15…ガイドリング、15a…ガイド面、19…第1ベルト温度検出装置、20…第2ベルト温度検出装置、21…第3ベルト温度検出装置、22…制御装置、22…制御装置、23…記憶手段、24…第2モード移行制御演算手段、25…比較手段、26…第1および第2モード選択手段、27…加熱ベルト制御手段、29…画像形成復帰手段、T1…第1モード時の巻き掛け部と非巻き掛け部との温度差、T2…第2モード移行時の少なくとの1回転するまでの巻き掛け部と非巻き掛け部との温度差、T3…画像形成時の通常回転時の巻き掛け部と非巻き掛け部との温度差

Claims (4)

  1. 加熱ローラと、定着ローラと、前記加熱ローラと前記定着ローラとに掛け渡されて前記加熱ローラにより加熱されかつ駆動手段により回転されることで転写材のトナー像を定着する加熱ベルトと、前記加熱ローラに設けられた前記加熱ベルトの片寄り防止手段とを少なくとも備え、
    前記加熱ベルトの加熱と前記加熱ベルトの回転停止との組合せモードである第1モードと、前記加熱ベルトの加熱と前記加熱ベルトの回転との組合せモードである第2モードとが設定されており、
    前記加熱ベルトの非加熱時および非回転時から画像形成動作のための前記加熱ベルトの復帰時に前記第1モードにより前記加熱ベルトが制御された後、前記第1モードから移行した前記第2モードにより前記加熱ベルトが制御されるようになっており、
    前記加熱ベルトの温度が予め設定されたモード移行基準温度以上になったとき、前記第1モードから前記第2モードへの移行が行われ、
    前記第2モードへの移行開始時に、前記加熱ベルトが画像形成時の回転方向と逆方向に回転された後、画像形成時の回転方向と同方向に回転するように制御されることを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱ベルトの逆方向の回転量は、前記第1モードでの前記加熱ベルトの前記加熱ローラに巻き掛けられない非巻き掛け部の周方向の長さ以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加熱ベルトの逆方向の回転時の回転速度および前記加熱ベルトの画像形成時における回転方向と同方向の回転時の回転速度の少なくとも一方の回転速度が、絶対値で画像形成時の前記加熱ベルトの通常回転速度以下に設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 静電潜像を担持する潜像担持体と、前記潜像担持体の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、前記潜像担持体のトナー像を転写材に転写する転写装置と、前記転写材のトナー像を定着する定着装置とを少なくとも備え、
    前記定着装置は、請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着装置であり、
    更に、前記加熱ベルトの温度を検出するベルト温度検出装置と、前記加熱ローラによる前記加熱ベルトの加熱および駆動手段による前記加熱ベルトの回転をそれぞれ制御する制御装置とを少なくとも備え、
    前記制御装置は、前記第1モードと前記第2モードとを選択する第1および第2モード選択手段と、前記第1および第2モードのうち、前記第1および第2モード選択手段によって選択されたモードで前記加熱ベルトの加熱および回転をそれぞれ制御する加熱ベルト制御手段とを少なくとも備え、
    前記第1および第2モード選択手段は、前記加熱ベルトの復帰時に前記第1モードにより前記加熱ベルトの加熱および回転をそれぞれ制御し、前記第1モードから前記第2モードに移行して前記第2モードにより前記加熱ベルトの加熱および回転をそれぞれ制御し、
    前記加熱ベルト制御手段は、前記第2モードへの移行開始時に、前記巻き掛け部と前記非巻き掛け部との温度差が小さくなるように、前記加熱ベルトの回転速度を制御することを特徴とする画像形成装置。
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