JP2009235883A - 通水管とその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】管路施工時の止水性を十分に確保でき、管路設置後は速やかに止水層を減溶して通水性を回復させることができ、環境への影響負荷もない集水用の通水管とその施工方法を提供する。
【解決手段】通水管10は、管路本体1と、該管路本体1に形成された通水部2と、からなり、この通水部2は、リモネンなどの溶剤によって減溶自在な発泡ポリスチレンからなる止水層22と、通水層21とが積層された構成となっている。また、通水管の施工方法は、この通水管10を推進工法もしくはシールド工法にて地盤内に施工して通水管路を形成し、その内部から溶剤を止水層22に提供することにより、通水管路の通水性を回復させるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば地盤内に設置されてその外周側から内部へ地下水等を集水する用途に使用される通水管と、この通水管を地盤内に施工する施工方法に関するものである。
通水管を地盤内に一定の延長に亘って設置し、この通水管の外周側からその内部に地下水を集水する施工は従来一般におこなわれている。この地下水は、飲料水をはじめ、多様な用途に使用されている。
この通水管やその施工方法に関する従来技術は多岐に亘るが、本出願人によって発案された従来技術として、以下の特許文献1〜3を挙げることができる。
特許文献1に開示の技術は、通水管(ここでは透水性覆工部材)とその構築方法に関するものであり、具体的には、管内に組み込まれている透水部に生分解性もしくは水溶性の目詰材を含浸させ、管路構築時はこの目詰材によって止水性を確保し、管路構築後は目詰材が自然に分解することで通水性能を回復する、というものである。
この通水管によれば、管路構築後に何等の処置を施すことなく、目詰材の自然分解を待って通水性能が回復できる、という大きな効果が奏される。
しかし、目詰材を透水部に均等に含浸させることが困難であり、目詰材の含浸不良箇所が構築時の止水性確保を妨げることになるといった課題が考えられる。また、目詰材の分解をたとえば生物の働きに依存していることから、管路構築後の比較的短時間での通水性能回復が図り難いという課題も考えられる。さらには、目詰材を分解する微生物が施工箇所に存在しない場合は通水性能の回復が見込めなくなることから、存在する微生物を特定した後に目詰材が決定されるという具合に材料選定プロセスに時間を要するという課題も考えられる。
そこで、本出願人は、より現実的な通水管(ここでは遮水性隔壁)を発案して特許文献2に開示しており、具体的には、袋状の膜やシート材を透水部の地盤側に設置し、掘削が完了した後に袋状の膜を針状器具にて破裂させたり、シート材収納用の孔に引き込むことで透水性を回復させる、というものである。
この遮水性隔壁によれば、特許文献1に比して通水性の早期回復を図ることができ、施工中の止水性に関してもより確実なものとなる。
しかし、遮水性隔壁をたとえば地盤内に推進施工等する過程で、地盤に接触する袋状の膜やシート材が地盤との間の摩擦力で破損したり、この摩擦力によって推進後方にめくられるという課題が考えられ、したがってそのための防護手段を講じたり、該防護手段との関連で透水性回復時における防護手段の退避制御などを講じる必要があるなど、実際に遮水性隔壁を製作せんとした際にはその製作コストの高騰は必至である。また、遮水性隔壁の地盤内構築時に作業員による誤作動により、膜やシートが破裂した際に地下水が一気に浸入してしまうという課題も考えられる。
そこで、本出願人は、施工時の止水性の確実性を高め、さらには、通水性の早期回復を図ることができる遮水性隔壁とその構築方法を発案して特許文献3に開示している。これは、透水部の表面に熱溶融可能な脂肪酸系目詰材を充填し、掘削完了後に加熱装置を管内に投入し、切羽側から目詰材を順次融解していくものである。
この遮水性隔壁とその構築方法は、特許文献1,2に開示の技術に比して通水性(透水性)回復、施工時の止水性確保の双方の観点から優れていると考えられる一方で、脂肪酸の発がん性に関して懸念を発する報告がある事実に照らせば、この技術を広範に実現させることに疑問の余地があることは否めない。
したがって、通水性の早期回復や施工時の止水性の確保、環境への影響が少ない、といった課題をすべて満足する通水管とその施工方法に関する技術開発が切望されている。
特開2006−193939号公報 特開2007−77598号公報 特開2007−146601号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、通水性を管理者の意のままにたとえば早期に回復することができ、通水管施工時の止水性を十分に確保でき、しかも環境影響の全くない通水管とその施工方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による通水管は、管路本体と、該管路本体に形成された通水部と、からなり、前記通水部は、溶剤によって減溶自在な発泡ポリスチレンからなる止水層と、通水層とから形成されているものである。
この通水管は、外郭が円形、楕円形、矩形、正方形、そのほかの多角形などを呈する管路本体に通水部が形成されたものである。この管路本体は、一般のシールドセグメントのごとく、その周方向に複数に分割された分割ピースを周方向に組み付けて単位長さの無端状を成す形態や、予め一つの単位長さの無端状に成形された形態、さらには、これら単位長さの無端状の管路本体を長手方向(管路の軸方向)に組み付けて所定延長の管路としたものなどの全てを含んでいる。さらに、この管路本体は、コンクリート製、鉄筋コンクリート製、鋼製、コンクリートと鋼の複合形態など、その形成素材は所要強度や地盤条件、用途などに応じて適宜設定されるものである。
この管路本体には、止水層と通水層とが積層された通水部が形成されている。管路本体の周面に形成される通水部の箇所数やその平面形状は任意に設定できるものであり、たとえば、平面視が矩形、正方形、円形、楕円形などの通水部を、管路本体周面の一箇所、2以上の複数箇所に形成することができる。たとえば、管路本体の外郭が矩形の場合には、その4面のすべてに、もしくはいずれか1面に通水部を形成できるし、管路本体が円形の場合には、その周方向に間隔を置いて複数の通水部が形成されたり、外周の一適所に通水部を形成することができる。
通水層と止水層が積層されてなる通水部に関し、この止水層は、厳密には通水管を地盤内等へ施工している際にその止水性を確保するために設けられた層である。この止水層を溶剤によって減溶される発泡ポリスチレンから形成することにより、通水管施工後にこの止水層に溶剤を供給して該止水層を減溶させ、通水部を通水層のみからなる構造へ変化させることで通水管の通水性を回復することができる。
この発泡ポリスチレンは、一般に発泡スチロールとも称され、ポリスチレンを微細な泡で発泡させて硬化させた素材である。この発泡ポリスチレンをその製法で分類すると、ビーズ法発泡スチロール(Expanded Polystyrene : EPS)、ポリスチレンペーパー(Polystyrene Paper : PSP)、押出ポリスチレン(Extruded Polystyrene : XPS)などが存在し、いずれの製法によるものであってもよい。
発泡ポリスチレンは、軽量であること、重量比に対する耐衝撃性が高いこと、適宜の溶剤によって速やかに減溶できること、減溶された残渣を容易に廃棄処理できることで環境影響負荷は全くないこと、などの利点を有しており、本発明の通水管への適用に好適である。
また、溶剤は発泡ポリスチレンを減溶できるものであればその素材は特に限定されるものではないが、たとえば発泡ポリスチレンの減溶効果に優れたリモネンを使用するのが好ましい。
このリモネンは、オレンジやみかんの皮から採取され、精製された天然油であり、発泡ポリスチレンとその分子構造が似ていることから減溶効果が極めて高い溶剤である。
また、そのほか、グレープフルーツの皮から抽出した天然油であるエコカトン(エコカトン50は登録商標)も、リモネンと同様に発泡ポリスチレンの減溶効果が高く、そのための溶剤に好適である。
さらに、通水部を構成する通水層は、多孔質で比較的剛性のある素材から成形されればよく、その孔径は所望の透水係数に応じて調整されるものである。
このような素材の一例として、硬化後の剛性も十分にあり、その透水性の調整も自在であり、しかも一般に普及していることで材料コストも比較的安価なポーラスコンクリートが好適である。
また、通水部を構成する止水層と通水層の積層形態に関し、止水層を減溶するまでの施工性を勘案した場合の好ましい形態として以下の2つの形態を挙げることができる。
その一つは、管路の外周側から内側に向って通水層と止水層とからなる2層構造の形態である。たとえば地盤内に通水管が設置される場合に、止水層への溶剤の提供(溶剤の注入や散布、塗布など)は通水管の内部からおこなわれることから、通水部を構成する止水層は管路内部に面する位置に配設されるのが好ましく、したがってその外周の地盤側に通水層が形成されることになる。この2層積層構造では、減溶された残渣は管路内に落下することから、残渣を容易に回収することができる。
また、他の一つは、管路の外周側から内側に向って第1の通水層と止水層と第2の通水層とからなる3層構造の形態である。これは止水層を2つの通水層でサンドイッチすることにより、管路施工時における発泡ポリスチレンからなる止水層の破損を防止すること、通水層を2層設けることで通水部における透水係数を低下させ、通水量や通水時間を調整すること、などを目的としたものである。
なお、3層以上の通水層と、各通水層間に止水層が介在する形態であってもよいことは勿論のことである。
さらに、本発明による通水管の施工方法は、管路本体と、該管路本体に形成された通水部と、からなり、通水部は、溶剤によって減溶自在な発泡ポリスチレンからなる止水層と、通水層とから形成されている通水管を用意して、シールド工法もしくは推進工法にて該通水管を地盤内に設置する第1の工程と、通水管内から止水層に溶剤を供給して該止水層を減溶する第2の工程と、からなるものである。
本発明の施工方法は、比較的延長の長い集水用管路(トンネル)を上記する通水管を使用して施工するものであり、さらに、シールド工法や推進工法にてこの集水用管路を施工する方法に関するものである。
シールド工法では、断面が円形の面盤や矩形のカッタースポーク等をその掘進方向前面に具備する掘進機を使用し、該掘進機の内部でセグメントピースを周方向に無端状に組み付けて単位長さの通水管を形成し、これを地盤内に順次繋いでいくものである。
一方、推進工法では、たとえば立坑内に油圧ジャッキ等の押出し装置を配置し、この前方に単位長さの無端状の通水管を順次送りこみながら前方へ押出すことにより、地盤内に所定延長の通水管を施工するものである。なお、掘進機が先行掘進し、その後方で通水管が繋がれながら後方の押出し装置にて押出される推進工法であってもよい。
いずれの施工法であれ、地盤内に所定延長の通水管が施工されるまでの間は、通水部における止水層によって止水性が十分に確保される。所定延長の通水管が施工されたら(第1の工程)、通水管内から止水層に溶剤を供給して該止水層を減溶する(第2の工程)。
発泡ポリスチレンからなる止水層にリモネン等からなる溶剤を提供することで速やかに該止水層は減溶し、その残渣を回収することにより、集水用の通水管が完成する。
ここで、管路の延長が比較的長い場合の第2の工程をより効率的に実行するための方策として、通水管内に延び、各通水部に対応する供給口を具備する溶剤供給管を使用し、一度に複数の止水層に溶剤を供給する方法を挙げることができる。
この方法では、全延長のすべての止水層に一度に溶剤を提供する方法のほか、全延長を複数に分割してなる分割区間における複数の止水層に一度に溶剤を提供する方法がある。
この方法によれば、特に集水用管路の延長が長い場合に、その工期を大幅に短縮することが可能となる。
なお、上記する通水管は、集水用として地盤内に設置されることのほかにも、たとえば護岸の堤体内や盛土内,および地震時の間隙水圧を低減し,建物の耐震性を向上する目的で既設構造物の直下に設置されてもよい。
以上の説明から理解できるように、本発明の通水管とその施工方法によれば、管路施工時の止水性を十分に確保でき、管路設置後は速やかに止水層を減溶して通水性を回復させることができる。また、本発明の通水管は環境への影響負荷もなく、しかも簡易な構成であることよりその製作コストは何等高価なものとはならない。さらには、この通水管を使用してなる施工方法によれば、管路延長が長い場合であっても可及的に短い工期での施工が可能であり、安価な工費での集水用管路施工を実現することができるものである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、図示する通水管の施工方法は推進工法によるものであるが、このほかにもシールド工法による方法や、開削工法による方法などであってもよいことは勿論のことである。また、通水管の形状は図示する形状以外の多角形状を呈していてもよく、さらには、その管路線形は直線のみならず、曲線、直線と曲線が複合された線形などを適用できる。さらに、通水部の形成箇所は図示例以外にも矩形の1面のみの形態や2面、3面の形態などであってもよい。
図1は本発明の通水管の一実施の形態を示した斜視図であり、図2aは図1のII−II矢視図であって通水部の断面の一実施の形態を示した図であり、図2bは図1のII−II矢視図であって通水部の断面の他の実施の形態を示した図である。
図示する通水管10は、コンクリート製、鉄筋コンクリート製、鋼製のいずれかからなり、断面が円形の管路本体1の周方向および長手方向に間隔を置いて複数の通水部2が設けられたものである。なお、この通水管10は、これ単独で所定の通水管路を形成するものである。
通水部2の断面構造の一つの実施例を図2aに、他の実施例を図2bに示している。
図2aに示す通水部2は、通水管10の外周側にポーラスコンクリートからなる通水層21が配され、その下方の管路内側に発泡ポリスチレンからなる止水層22が配された2層積層構造を呈している。
一方、図2bに示す通水部2Aは、通水管10の外周側および管路内側に第1、第2の通水層21,23が配され、その間に止水層22が介層された3層積層構造を呈している。
図3に基づき、たとえば図2aで示す通水部2を取上げて説明すると、所定延長の通水管路が地盤内に設置されたら、管路内に溶剤供給管30を配設し、その周面に開設された供給口31から溶剤Yを止水層22に散布することにより、発泡ポリスチレンからなる止水層22が速やかに減溶されて残渣Zとなり、これが管路内に自由落下して取り除かれ、通水部2の通水性が回復することになる。
ここで、発泡ポリスチレンからなる止水層22を減溶する溶剤としてはリモネンを使用するのが好ましく、その他の溶剤としてエコカトンを挙げることができる。
また、図4a,b、図5a,bには、通水管の他の実施の形態を示している。
図4aに示す通水管10Aは、断面円形の通水管10Aが周方向に4つに分割された分割ピース1’、…を組み付けてなるものであり、各分割ピース1’には一つの通水部2が設けられている。複数の通水管10A、…を分割ピース1’、1’同士の接続部(セグメント継手)をずらしながら長手方向に繋ぐことにより、所定延長の通水管路100が形成される。
図4aで示す通水管路100は、シールド工法にて通水管が施工される場合の実施例であり、通水管10Aの組み付けは不図示のシールド掘進機内のエレクタ装置にて実行され、地盤内に通水管10Aが順次組み付けられて所定延長の通水管路100が施工される。
一方、図4bで示す通水管10Bは、予め断面円形で無端状に形成された通水管であり、管路本体1の周方向に複数の通水部2,…が間隔を置いて設けられている。複数の通水管10B,…を長手方向に繋ぐことにより、所定延長の通水管路100Aが形成される。
図4bで示す通水管路100Aは、推進工法にて通水管が施工される場合の実施例であり、通水管10Bがたとえば立坑内に順次搬入され、立坑内に設けられた押出し機にて地盤内に順次押し出されながら所定延長の通水管路100Aが施工される。
図5aで示す通水管10Cは、断面が矩形の通水管であり、その一側面に3つの通水部2,…が設けられ、他の一側面には1つの通水部2が設けている。この通水部2の大きさや一側面当たりの基数は適宜設定されるものであり、図示例以外にも多様な形態が存在する。
さらに図5bで示す通水管10Dは、断面が横長楕円形の通水管であり、その長手方向に亘って、通水管2の配設位置が千鳥状にずらされて形成されたものである。
以上で説明するように、本発明の通水管は、任意の外郭形状を有する管路本体に所定数の通水部が設けられ、この通水部がポーラスコンクリート等の多孔質で剛性のある素材からなる通水層と発泡ポリスチレンからなる止水層の積層構造を呈するものであれば、その形状や通水部の基数などは特に限定されるものではない。
次に、図6〜図10に基づいて、本発明の通水管の施工方法を概説する。なお、図6〜図9は順に、施工方向のフロー図を形成するものであり、図示例は地下水位以下の地盤G内に推進工法にて通水管を施工する場合を取上げている。
まず、図6に示すように、施工サイトの地盤G内に立坑Tを造成し、その所定深度に通水管を地盤内に押出すための押出し機Sを設置する。
通水管10Bの推進方法は、先行して地盤を切削する掘進機Mを地盤内に推進させ(Y方向)、立坑Tを介して搬入された(X1方向)通水管10Bを先行して推進した通水管10Bの後方に順次設置しながら、最後尾に位置する押出し機Sにて通水管10Bを地盤内に押し込んでいく。
上記する通水管10Bの提供と通水管10の推進を所定延長となるまで繰り返し、図7で示すように多数の通水管10B,…が長手方向に連続してなる通水管路100Aが施工される。
所定延長の通水管路100Aが地盤内に施工されたら、今度は、図8で示すように、立坑Tを介して溶剤供給管30を通水管路内に引き込み、管路延長に亘って該溶剤供給管30を設置する。なお、図8は立坑側の一部のみを示したものである。
通水管路内に設置された溶剤供給管30には、各通水管100Bの通水部2を構成する止水層22に対応する位置に複数の供給口31,…が開設されており、地上の供給ポンプにより、溶剤供給管30を介し(X2方向)、供給口31,…を介して溶剤Yが各止水層22に一度に散布される。
溶剤Yを所定量散布すると、止水層22は溶剤Yによって速やかに減溶されて通水部2の通水性が回復され、管路内底面に集まった残渣を回収することによって、通水管路100Aの施工が完了する(図9参照)。通水管路100Aの供用後は、各通水部2の通水層21を介して地下水が通水管路内に集水される(X3方向)。
ここで、3層構造の通水部2Aの中間層である止水層22に溶剤を提供する方法を図10に示している。
図10aで示すように、使用される溶剤供給管30Aにはその周面から外側に突出する枝管32が設けてあり、この枝管32を通水管内から下方の通水層23を突き抜けて止水層22まで到達させ、この姿勢で溶剤を供給するものである(X2からX4方向)。
溶剤供給後は、止水層22が速やかに減溶され、通水層21,23の間にその残渣Zが残置される。
なお、図10aで示す方法以外にも、溶剤供給管30Aから2本以上の枝管を突出させ、この2本以上の枝管を止水層22に到達させて溶剤を提供する方法であってもよい。
図8で示す溶剤散布方法によれば、延長の長い通水管路であっても、溶剤散布工程に要する時間を大幅に短縮することができるが、たとえば立坑側の通水管10Bから順次溶剤を散布する方法などであってもよいことは勿論のことである。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
本発明の通水管の一実施の形態を示した斜視図である。 (a)は図1のII−II矢視図であって通水部の断面の一実施の形態を示した図であり、(b)は図1のII−II矢視図であって通水部の断面の他の実施の形態を示した図である。 通水部の止水層に溶剤を散布している状態と、次いで止水層が減溶した状態を示した模式図である。 (a)は本発明の通水管の他の実施の形態を示した斜視図であり、(b)は本発明の通水管のさらに他の実施の形態を示した斜視図である。 (a)、(b)ともに本発明の通水管のさらに他の実施の形態を示した斜視図である。 本発明の通水管の施工方法を示すフロー図であり、掘進機の掘進に応じて地盤内に通水管が推進されている状況を説明した図である。 図6に続き、地盤内に所定延長の通水管路が設置された状況を説明した図である。 図7に続き、管路内から止水層へ溶剤を散布している状況を説明した図である。 図8に続き、止水層が減溶されて通水管路の施工が完了した状況を説明した図である。 (a)は3層構造の通水部の止水層へ溶剤を供給している状況を説明した図であり、(b)は止水層が減溶されて通水部の通水が回復した状況を説明した図である。
符号の説明
1,1A,1B…管路本体、1’…分割ピース、2,2A…通水部、21,23…通水層、22…止水層、10,10A,10B,10C,10D…通水管、100,100A…通水管路(集水トンネル)、M…掘進機、S…押出し機、T…立坑、3,3A…翼材、10,10A,10B,10B’,10C,10C’,10D,10E,10F…推進管、30,30A…溶剤供給管、31…供給口、Y…溶剤、Z…残渣、G…地盤

Claims (8)

  1. 管路本体と、該管路本体に形成された通水部と、からなり、
    前記通水部は、溶剤によって減溶自在な発泡ポリスチレンからなる止水層と、通水層とから形成されている、通水管。
  2. 前記通水部は、管路の外周側から内側に向って通水層と止水層とからなる2層構造である、請求項1に記載の通水管。
  3. 前記通水部は、管路の外周側から内側に向って第1の通水層と止水層と第2の通水層とからなる3層構造である、請求項1に記載の通水管。
  4. 前記通水層がポーラスコンクリートからなる、請求項1〜3のいずれかに記載の通水管。
  5. 前記溶剤がリモネンからなる、請求項1〜4のいずれかに記載の通水管。
  6. 管路本体と、該管路本体に形成された通水部と、からなり、通水部は、溶剤によって減溶自在な発泡ポリスチレンからなる止水層と、通水層とから形成されている通水管を用意して、シールド工法もしくは推進工法にて該通水管を地盤内に設置する第1の工程と、
    通水管内から止水層に溶剤を供給して該止水層を減溶する第2の工程と、からなる、通水管の施工方法。
  7. 前記溶剤がリモネンからなる、請求項6に記載の通水管の施工方法。
  8. 通水管内に延び、各通水部に対応する供給口を具備する溶剤供給管を使用し、一度に複数の止水層に溶剤を供給する、請求項6または7に記載の通水管の施工方法。
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