JP2009231185A - 燃料電池モジュール、及びそれを備える燃料電池システム - Google Patents

燃料電池モジュール、及びそれを備える燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の燃料電池セルへ供給される酸化剤ガスを均一に予熱することができる燃料電池モジュールを提供すること。
【解決手段】 燃料電池モジュールFCは、セラミックス材料からなる電解質を挟んで空気極と燃料極とを有する複数の燃料電池セル2と、複数の燃料電池セル2を収容するモジュール容器8と、モジュール容器8の内部に形成され排酸化剤ガス及び排燃料ガスを混合して燃焼させる燃焼室27と、を備え、燃焼室27には、燃料電池セル2の空気極又に酸化剤ガスを分配供給する複数の空気ヘッダ6がそれぞれ離間して配置されることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、複数の燃料電池セルを備える燃料電池モジュール、及びそれを備える燃料電池システムに関する。
セラミックス材料を燃料電池セルに用いる固体酸化物形燃料電池は、発電する際に出る排熱が利用できるので、高効率な発電システムとして開発が進んでいる。このような固体酸化物形燃料電池は、燃料電池セルが電解質を挟んで一方の側に空気極を備え、他方の側に燃料極を備え、空気極には酸化剤ガスを、燃料極には燃料ガスを供給し、電解質を介して酸化剤と燃料とを電気化学的に反応させることにより発電するものである。
固体酸化物形燃料電池は、高い電気出力を得るために、通常複数の燃料電池セルが容器に収容されており、各燃料電池セルの空気極又は燃料極に酸化剤ガス又は燃料ガスを均等に分配供給させるためのヘッダが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
また、固体酸化物形燃料電池は、動作温度が700〜1000℃と高く、この動作温度を維持するために、供給される酸化剤ガス及び/又は燃料ガスは予熱される必要がある。上述の固体酸化物形燃料電池においては、容器内に形成される燃焼室において、排酸化剤ガス及び排燃料ガスを混合して燃焼した燃焼排ガスによってヘッダが加熱されて、内部に充填される酸化剤ガス又は燃料ガスが予熱される。
特開2007−141765号公報
しかしながら、上述の固体酸化物形燃料電池においては、ヘッダの下方から上方へ流通する燃料排ガスの流路がヘッダの周辺部と容器との間に集中していた。そのため、ヘッダが水平方向において不均一に加熱されることから、各燃料電池セルへ供給される酸化剤ガス又は燃料ガスを均一に予熱し難かった。
そこで、本発明では、複数の燃料電池セルへ供給される酸化剤ガスを極力均一に予熱することができる燃料電池モジュール、及びその燃料電池モジュールを備える燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る燃料電池モジュールは、燃料ガスと酸化剤ガスとにより作動し、互いに電気的に繋げられた複数の燃料電池セルと、前記複数の燃料電池セルを収容するための容器と、を備える燃料電池モジュールであって、前記容器は、前記複数の燃料電池セルにおいて燃料ガス及び酸化剤ガスが作用して発電がおこなわれる発電室と、前記複数の燃料電池セルにおいて作用しなかった燃料ガス及び酸化剤ガスを燃焼させるための燃焼室とに分離され、前記燃焼室には、前記複数の燃料電池セルに酸化剤ガスを分配供給するための複数のヘッダが配置されており、前記複数のヘッダはそれぞれ離間して配置されている。
本発明によれば、複数の燃料電池セルへ供給される酸化剤ガスを均一に予熱することができる燃料電池モジュール、及びその燃料電池モジュールを備える燃料電池システムを提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を説明するのに先立って、本発明の作用効果について説明する。
本発明に係る燃料電池モジュールは、燃料ガスと酸化剤ガスとにより作動し、互いに電気的に繋げられた複数の燃料電池セルと、前記複数の燃料電池セルを収容するための容器と、を備える燃料電池モジュールであって、前記容器は、前記複数の燃料電池セルにおいて燃料ガス及び酸化剤ガスが作用して発電がおこなわれる発電室と、前記複数の燃料電池セルにおいて作用しなかった燃料ガス及び酸化剤ガスを燃焼させるための燃焼室とに分離され、前記燃焼室には、前記複数の燃料電池セルに酸化剤ガスを分配供給するための複数のヘッダが配置されており、前記複数のヘッダはそれぞれ離間して配置されている。
本発明によれば、残余の酸化剤ガス及び残余の燃料ガスを混合して燃焼させる燃焼室に、燃料電池セルの空気極に酸化剤ガスを分配供給するヘッダが複数に分割され、それぞれのヘッダが離間して配置されている。そのため、残余の酸化剤ガス及び残余の燃料ガスが燃焼して生成される高温の燃焼排ガスの流路が、ヘッダの周辺部と容器との間だけでなく各ヘッダの間にも形成される。従って、各ヘッダが均一に加熱され、各ヘッダ内の酸化剤ガスも均一に加熱される。その結果、各ヘッダから複数の燃料電池セルへ供給される酸化剤ガスを均一に予熱することができる。
また、本発明に係る燃料電池モジュールでは、前記複数のヘッダはそれぞれ、略同一の形態を成していることも好ましい。この好ましい態様によれば、各ヘッダに接触する燃焼排ガスの接触面積が略同一となり、各ヘッダにおいて均一な熱交換が行われ、酸化剤ガスをより一層均一に予熱することができる。
また、本発明に係る燃料電池モジュールでは、前記複数のヘッダにはそれぞれ、酸化剤ガスを供給するためのガス供給管と、酸化剤ガスを前記複数の燃料電池セルへと分配導入するための複数のガス導入管とが接続されており、前記ヘッダの水平方向における略対称中心位置において前記ヘッダに接続されていることも好ましい。
この好ましい態様によれば、ヘッダに酸化剤ガスを供給するためのガス供給管が、ヘッダから各燃料電池セルへと酸化剤ガスを分配導入するためのガス導入管の配置を考慮し、複数のガス導入管へと良好に酸化剤ガスを分配供給でき得るような位置において接続されているので、何等特殊な手段を用いずに各燃料電池セルへと良好に酸化剤ガスを分配することができる。また、酸化剤ガスはヘッダ内において良好に各燃料電池セルへと分配されるので、熱交換も良好なものとなり、各燃料電池セルにおける反応な良好なものとなる。
また、本発明に係る燃料電池モジュールを備える燃料電池では、上述したような作用効果を奏する燃料電池システムを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る燃料電池モジュールFCを部分的に破断した概略的な斜視図である。燃料電池モジュールFCは、燃料ガスと空気(酸化剤ガス)とを電気化学反応させることで発電するための装置として構成されている。
燃料電池モジュールFCは、燃料電池セル2と、集電部材3,4と、集電ロッド5と、空気ヘッダ6(ヘッダ)と、空気供給管7(ガス供給管)と、モジュール容器8と、絶縁断熱部材9と、断熱部材10とを備えている。
燃料電池セル2は、2列×6列の12本ごとに燃料電池セルスタック(図1において明示しない)として構成され、モジュール容器8内に収められている。各燃料電池セル2は、有底筒状であって、セラミックス材料からなり筒の内側から外側に向かって空気極、固体酸化物電解質、燃料極の多層構造を形成している。燃料電池セル2の内壁すなわち空気極に空気、外壁すなわち燃料極に燃料ガスが接触すると、セル内でO2−イオンが移動して電気化学反応が起こり空気極と燃料極との間に電位差が生じで発電が行われる。燃料電池セル2が発電した電気は、集電部材3,4によって集電され、集電ロッド5によって外部に取出される。
各燃料電池セル2に供給される空気は、空気供給管7を通って空気ヘッダ6に供給された空気が分配されて供給される。本実施形態の場合空気ヘッダ6は3つ設けられており、それぞれの空気ヘッダ6に空気供給管7が繋がれている。空気供給管7の上流側は空気の供給元に連結されている。
空気ヘッダ6は、各燃料電池セル2に空気を分配すると共に、燃焼室の熱を熱交換することにより、各燃料電池セル2に供給する空気を昇温させる役割も果たしている。空気ヘッダ6は、各燃料電池セル2に供給する空気の流路を燃料電池セル2の数に応じて複数の系統に分配するためのものでもあるので、燃料電池セル2の数に応じてその配置数量が増減される。
各燃料電池セル2に供給される燃料ガスは、各燃料電池セル2の下方から供給される(詳細は後述する)。
燃料電池セル2、集電部材3,4、及び空気ヘッダ6は、直方体形状のモジュール容器8に収容されている。このモジュール容器8は、運転時に高温になることから、例えば、インコネルやステンレスなどの耐熱性の合金材料により形成されている。また、燃料ガスや空気を外部に漏出させないために密閉構造となっている。モジュール容器8の内側には、燃料電池セル2とモジュール容器8とを絶縁すると共に、モジュール容器8内部を保温するための絶縁断熱部材9が設けられている。絶縁断熱部材9は、アルミナ繊維等で形成されている。モジュール容器8は更に、動作温度を安定に保つためにその全体が断熱部材10で覆われている。
続いて、図2を参照しながら、燃料電池セル2の配置態様について説明する。図2は、図1において空気ヘッダ6側から燃料電池セル2側を見通す方向における横断面図である。燃料電池セル集合体21は、複数の燃料電池セルスタック21a,21b,21cを備えている。各燃料電池セルスタック21a,21b,21cは、12本の燃料電池セル2を有し、それぞれの燃料電池セル2は、2列(図中x方向)×6列(図中y方向)に配置されている。
各燃料電池セル2は有底円筒状であって、その開口部2aを空気ヘッダ6側に向けて配置されている。各燃料電池セル2は、セル間集電部材13及び導電性のセル接続部材14を介して、電気的に2並列×6直列に接続されている。なお、燃料電池セル2は、発電容量等に応じて本数や配列が適宜選択される。
各燃料電池セルスタック21a,21b,21cは、所定の間隔を置いて3列(図中x方向)に配置されており、36本の燃料電池セル2を有する燃料電池セル集合体21を構成している。それぞれの燃料電池セルスタック21a,21b,21cは、集電部材3を介して電気的に直列に接続されている。このように直列接続された燃料電池セルスタック21a,21b,21cの両端に配置される燃料電池セルスタック21a,21cの端部には、集電部材4が繋げられている。集電部材4は集電ロッド5に繋げられているので、集電ロッド5を介して外部に電力が取り出すことができる。
各燃料電池セルスタック21a,21b,21cにはそれぞれ、燃料電池セル2が6列に並べられている一対の側面に接するように絶縁板16が配置されている。更に、隣接する絶縁板16の間には熱伝導板15が配置されている。燃料電池セルスタック21a,21cと絶縁断熱部材9との間にも熱伝導板15が配置されている。熱伝導板15と集電部材3,4との間には、絶縁棒11が配置されている。
このように熱伝導板15が配置されることで、局部的に燃料電池セル2の温度が部分的に高くなっても、熱伝導板15を介して高温部分から低温部分へ熱が移動しやすくなり、燃料電池セル2の温度分布を均一化させることができる。
また、上述したように絶縁板16及び絶縁棒11が配置されることで、熱伝導板15と燃料電池セル2との間の電気絶縁性、及び熱伝導板15と集電部材3,4との間の電気絶縁性が確保される。
続いて、図3を参照しながら、燃料電池セル2の配置態様と燃料ガス及び空気の供給態様について説明する。図3は、燃料電池モジュールFCの縦断面図であって、モジュール容器8の内部を示す図である。
図3に示すように、モジュール容器8の下方には、モジュール容器8内に導入する燃料ガスを均一に分散するための燃料ガス分散室17が配置されている。この燃料ガス分散室17内には、燃料ガスを予備分散する予備分散板18が配置されている。この予備分散板18は、例えばアルミナからなり、燃料ガス通気孔19が形成されている。また、予備分散板18の上方には、例えばNiフォームからなる燃料ガス分散材20が配置されている。燃料ガス分散室17の上流側(図中下側)には、燃料ガス供給管22が設けられ、この燃料ガス供給管22の上流側は燃料ガスの供給元に連結されている。また、モジュール容器8と燃料ガス分散室17との間には、燃料ガスを燃料ガス分散室17からモジュール容器8に通気させるための燃料ガス分散板23が設けられている。この燃料ガス分散板23には、複数の燃料ガス供給孔24が形成されている。
また、燃料電池セル集合体21の上方に配置される空気ヘッダ6には、燃料電池セル2の空気極に空気を導入する複数の空気導入管25(ガス導入管)が連結されている。この空気導入管25は、燃料電池セル2の管内に挿入され、その下端部は燃料電池セル2の底面付近まで延びている。
また、モジュール容器8内には、燃料電池セル2の長尺方向に対して垂直方向に沿って形成される矩形状の仕切板26(仕切板)が設けられている。この仕切板26は、アルミナ繊維を積層してブランケット状に形成したものが用いられている。モジュール容器8内において、この仕切板26で仕切られた上側に燃焼室27が形成され、下側に発電室28が形成される。ここで、燃焼室27は、発電室28で反応に寄与しなかった余剰の燃料ガスと、各燃料電池セル2の筒内で反応に寄与しなかった余剰の空気とを混合して燃焼させるための空間である。発電室28は、燃料ガス供給孔24から導入される燃料ガスを各燃料電池セル2に接触させ、各燃料電池セル2の管内に流れる空気との電気化学反応を生じさせて発電させるための空間である。
また、仕切板26には、残余の燃料ガスを発電室28から燃焼室27に排出するための、例えばアルミナからなる筒状の燃料ガス排出管(図示しない)が複数挿通されている。従って、仕切板26には、発電室28から燃焼室27へと燃料ガスを通過させるための複数のガス排出孔が形成されていることになる。
続いて、空気ヘッダ6の態様及び燃焼室27における空気の予熱の態様についてさらに詳細に説明する。図4は、本実施形態に係る燃料電池モジュールFCの燃焼室27の概略図である。
図4に示すように、燃焼室27に配置されている空気ヘッダ6は、空気ヘッダ6と、空気ヘッダ6と、空気ヘッダ6とに分離して形成されている。空気ヘッダ6は燃料電池セルスタック21aに対応させて配置され、空気ヘッダ6は燃料電池セルスタック21bに対応させて配置され、空気ヘッダ6は燃料電池セルスタック21cに対応させて配置されている。
空気ヘッダ6、空気ヘッダ6、空気ヘッダ6は、互いに離隔して配置されている。空気ヘッダ6と空気ヘッダ6との間には、燃焼排ガスの流路L1が形成されており、空気ヘッダ6と空気ヘッダ6との間にも、燃焼排ガスの流路L1が形成されている。更に、モジュール容器8と空気ヘッダ6,6,6との間には、燃焼排ガスの流路L2が形成されている。
燃焼室27において、各空気ヘッダ6,6,6の下方に形成されている燃焼部27aで生成された燃焼排ガスは、各空気導入管25、各空気ヘッダ6,6,6及び各空気供給管7を包囲しながら、流路L1,L2を通ってほぼ上方に流れる(図中実線矢印)。そのため、内側に配置された空気ヘッダ6とその外側に配置された各空気ヘッダ6,6とは、それぞれ燃焼排ガスと接触する面積が同等になり、各空気ヘッダ6,6,6内における空気はほぼ均一に熱交換される。その結果として、各空気導入管25から供給される空気も、ほぼ均一に予熱されることになる。
図5に、空気ヘッダ6を上方から見た平面図を示す。図5に示すように、空気ヘッダ6に繋がる空気供給管7は、空気ヘッダ6の平面方向における略対称中心位置において空気ヘッダ6に接続されている。空気ヘッダ6には、空気導入管25が2列×6列で接続されている。従って、空気導入管25は、空気ヘッダ6の平面方向における略対称中心位置を基準として、対称位置に対を成すように配置されている。このように、空気ヘッダ6に空気を供給するための空気供給管7が、空気ヘッダ6から各燃料電池セル2へと空気を分配導入するための空気導入管25の配置を考慮し、複数の空気導入管25へと良好に空気を分配供給でき得るような位置において接続されている。従って、何等特殊な手段を用いずに各燃料電池セル2へと良好に空気を分配することができる。また、空気は空気ヘッダ6内において良好に各燃料電池セル2へと分配されるので、熱交換も良好なものとなり、各燃料電池セル2における反応な良好なものとなる。尚、空気ヘッダ6,6においても同様である。
続いて、図6を参照しながら、燃料電池モジュールFCを用いた燃料電池システムFCSの構成について説明する。図6は、燃料電池システムFCSの構成を示すブロック図である。図6に示すように、燃料電池システムFCSは、燃料電池モジュールFCと、燃料供給部FPと、空気供給部APと、水供給部WPと、電力取出部EPと、制御部CSとを備えている。燃料供給部FP、空気供給部AP、水供給部WP、及び電力取出部EPは、燃料電池システムFCSの補器ADを構成している。
燃料供給部FPは、燃料供給源としての都市ガス配管から燃料ガスを燃料電池モジュールFCに供給する部分であって、燃料ポンプ、電磁弁を有している。燃料供給部FPから供給される燃料ガスは燃料ガス供給管22へと送り出される。
空気供給部APは、空気供給源としての大気中から空気を燃料電池モジュールFCに供給する部分であって、空気ブロア、電磁弁を有している。空気供給部APから供給される空気は空気供給管7へと送り出される。
水供給部WPは、水供給源としての水道管から水を燃料電池モジュールFCに供給する部分であって、水ポンプ、電磁弁を有している。水供給部WPから供給される水は、燃料電池モジュールFC内部で水蒸気となって送り出される。
電力取出部EPは、燃料電池モジュールFCから電力を取り出す部分であって、インバータ等の電力変換装置を有している。電力取出部EPは、集電ロッド5と繋がっていて、変換した電力は電力供給先へと送り出すように構成されている。
制御部CSは、燃料供給部FP、空気供給部AP、補器AD、及び電力取出部EPのそれぞれを制御するための部分であって、CPUやROMを有している。燃料電池モジュールFCの動作は、制御部CSからの指示信号に基づいて実行される。
このように構成された燃料電池システムFCSの動作について説明する。発電室28を電気化学反応が生じる温度(700〜1000℃)に昇温する。空気供給部APから空気を空気供給管7から空気ヘッダ6内に供給する。空気ヘッダ内の空気は、複数の空気導入管25内を下方に流れ、下端から燃料電池セル2の筒内に流出する。流出した空気は、燃料電池セル2の筒内を上方に流れる。このとき、空気は、空気極に接触して反応に供される。反応で消費されなかった空気は、燃料電池セル2の開口部2aから燃焼室27に達する。
また、燃料供給部FPから燃料ガスを燃料ガス供給管22に供給し、燃料ガス分散室17内に供給する。供給された燃料ガスは、燃料ガス分散板23に形成された複数の燃料ガス供給孔24から発電室28内に導入され、発電室28内を各燃料電池セル2を包囲しながら上方に流れる。このとき、燃料ガスは、燃料極に接触して反応に供される。反応で消費されなかった燃料ガスは、仕切板26の燃料ガス排出管(図示しない)を通って燃焼室27に達する。
燃焼室27に達した残余の燃料ガスは残余の空気と混合し、所定の点火装置を用いて、または温度の上昇により自然に燃焼し、排出ガスが、モジュール容器8の上壁に連結された排ガス管から燃焼室27の外に排出される。この排出ガスは高温となるために、発電室28を加熱するための熱源としても利用される。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、発電室28から燃焼室27に残余の燃焼ガスを通気させる燃料ガス排出手段として、燃料ガス排出管を用いたが、仕切板26に孔のみを形成した燃料ガス排出孔を用いても良い。
本実施形態に係る燃料電池モジュールを部分的に破断した概略的な斜視図である。 図1において空気ヘッダ側から燃料電池セル側を見通す方向における横断面図である。 燃料電池モジュールの縦断面図である。 本実施形態に係る燃料電池モジュールの燃焼室を示す部分拡大図である。 空気ヘッダを上方から見た平面図である。 燃料電池の構成を示すブロック図である。
符号の説明
2…燃料電池セル、2a…開口部、3,4…集電部材、5…集電ロッド、6…空気ヘッダ、7…空気供給管、8…モジュール容器、9…絶縁断熱部材、10…断熱部材、11…絶縁棒、13…セル間集電部材、14…セル接続部材、15…熱伝導板、16…絶縁板、17…燃料ガス分散室、18…予備分散板、19…燃料ガス通気孔、20…燃料ガス分散材、21…燃料電池セル集合体、21a,21b,21c…燃料電池セルスタック、22…燃料ガス供給管、23…燃料ガス分散板、24…燃料ガス供給孔、25…空気導入管、26…仕切板、27…燃焼室、27a…燃焼部、28…発電室、AD…補器、AP…空気供給部、CS…制御部、EP…電力取出部、FC…燃料電池モジュール、FCS…燃料電池システム、FP…燃料供給部、L1,L2…流路、WP…水供給部。

Claims (4)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとにより作動し、互いに電気的に繋げられた複数の燃料電池セルと、
    前記複数の燃料電池セルを収容するための容器と、を備える燃料電池モジュールであって、
    前記容器は、前記複数の燃料電池セルにおいて燃料ガス及び酸化剤ガスが作用して発電がおこなわれる発電室と、前記複数の燃料電池セルにおいて作用しなかった燃料ガス及び酸化剤ガスを燃焼させるための燃焼室とに分離され、
    前記燃焼室には、前記複数の燃料電池セルに酸化剤ガスを分配供給するための複数のヘッダが配置されており、
    前記複数のヘッダはそれぞれ離間して配置されていることを特徴とする燃料電池モジュール。
  2. 前記複数のヘッダはそれぞれ、略同一の形態を成していることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池モジュール。
  3. 前記複数のヘッダにはそれぞれ、酸化剤ガスを前記ヘッダ内に供給するためのガス供給管と、酸化剤ガスを前記複数の燃料電池セルへと分配導入するための複数のガス導入管とが接続されており、
    前記ガス導入管は、前記ヘッダの水平方向における略対称中心位置において前記ヘッダに接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池モジュール。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載されている燃料電池モジュールを備える燃料電池システム。
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