JP2009229880A - 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置 - Google Patents
着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009229880A JP2009229880A JP2008076009A JP2008076009A JP2009229880A JP 2009229880 A JP2009229880 A JP 2009229880A JP 2008076009 A JP2008076009 A JP 2008076009A JP 2008076009 A JP2008076009 A JP 2008076009A JP 2009229880 A JP2009229880 A JP 2009229880A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- curable composition
- pigment
- colored curable
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Optical Filters (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
【解決手段】(a)着色剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、(d)光重合開始剤、及び、(e)溶剤を含有し、該(a)着色剤が、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー138を含み、含有量が、C.I.ピグメントグリーン36 100質量部に対して、C.I.ピグメントイエロー150が0.5〜36.6質量部、C.I.ピグメントイエロー138が0.5〜18質量部であることを特徴とする着色硬化性組成物。
【選択図】なし
Description
したがって本発明の目的は、パターニング時の加熱による膜の流動性が良好な着色硬化性組成物を提供することにある。
また本発明の他の目的は、パターニング時の加熱による膜の流動性が良好な着色硬化性組成物を用いたカラーフィルタ、及び該カラーフィルタを備えた液晶表示装置を提供することにある。
<1>(a)着色剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、(d)光重合開始剤、及び、(e)溶剤を含有し、該(a)着色剤が、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー138を含み、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー138の含有量が、C.I.ピグメントグリーン36 100質量部に対して、C.I.ピグメントイエロー150が0.5質量部〜36.6質量部、C.I.ピグメントイエロー138が0.5質量部〜18質量部であることを特徴とする着色硬化性組成物。
<2>前記C.I.ピグメントイエロー138の1次平均粒子径が、前記C.I.ピグメントイエロー150の1次平均粒子径よりも大きいことを特徴とする前記<1>に記載の着色硬化性組成物。
<4>前記<1>〜<3>のいずれかに記載の着色硬化性組成物により形成された着色領域を有することを特徴とするカラーフィルタ。
<5>前記<4>に記載のカラーフィルタを備える液晶表示装置。
また本発明によれば、パターニング時の加熱による膜の流動性が良好な着色硬化性組成物を用いたカラーフィルタ、及び該カラーフィルタを備えた液晶表示装置を提供することができる。
<着色硬化性組成物>
本発明の着色硬化性組成物は、(a)着色剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、(d)光重合開始剤、及び、(e)溶剤を含有し、該(a)着色剤が、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー138を含み、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー138の含有量が、C.I.ピグメントグリーン36 100質量部に対して、C.I.ピグメントイエロー150が0.5質量部〜36.6質量部、C.I.ピグメントイエロー138が0.5質量部〜18質量部であることを特徴とする。
以下、この(a)〜(e)成分について、説明する。
本発明の着色硬化性組成物は(a)着色剤を含有する。
本発明の着色硬化性組成物に含有される着色剤は、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー138を含み、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー138の含有量が、C.I.ピグメントグリーン36 100質量部に対して、C.I.ピグメントイエロー150が0.5質量部〜36.6質量部、C.I.ピグメントイエロー138が0.5質量部〜18.0質量部であることを特徴とする。
る。
有機顔料の微細化には、有機顔料を、水溶性有機溶剤及び水溶性無機塩類と共に高粘度な液状組成物として、摩砕する工程を含む方法を用いることが好ましい。
本発明においては、有機顔料の微細化には、以下の方法を用いることがより好ましい。
即ち、まず、有機顔料、水溶性有機溶剤、及び水溶性無機塩類の混合物(液状組成物)に対し、二本ロール、三本ロール、ボールミル、トロンミル、ディスパー、ニーダー、コニーダー、ホモジナイザー、ブレンダー、単軸若しくは2軸の押出機等の混練機を用いて、強い剪断力を与えることで、混合物中の有機顔料を摩砕した後、この混合物を水中に投入し、攪拌機等でスラリー状とする。次いで、このスラリーをろ過、水洗し、水溶性有機溶剤及び水溶性無機塩を除去した後、乾燥することで、微細化された有機顔料を得る方法である。
また、少量用いることで顔料に吸着して、廃水中に流失しないならば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、アニリン、ピリジン、キノリン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘササン、ハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等を用いてもよい。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して使用してもよい。
これら水溶性有機溶剤の使用量は、有機顔料に対して、50質量%〜300質量%の範囲が好ましく、より好ましくは100質量%〜200質量%の範囲である。
水溶性無機塩の使用量は、有機顔料の1倍質量〜50倍質量が好ましく、多い方が摩砕効果はあるが、生産性の点から、より好ましい量は1倍質量〜10倍質量である。
また、水溶性無機塩の溶解を防ぐため、摩砕される液状組成物中の水分が1質量%以下であることが好ましい。
上記のような摩砕後の混合物を、80℃の温水と混合することで、水溶性有機溶剤と水溶性無機塩類とを溶解させ、その後、ろ過、水洗し、オーブンで乾燥して、微細な有機顔料を得ることができる。
また、本発明において使用しうる顔料の二次粒子の粒径分布(以下、単に「粒径分布」という。)は、(平均粒径±100)nmに入る二次粒子が全体の70質量%以上、好ましくは80質量%以上であることが望ましい。
上記の顔料を含む顔料分散液は、(a)着色剤としての顔料を、分散剤や顔料誘導体と共に、溶剤中に分散してなるものである。
ここで用いられる分散剤としては、顔料の分散性を向上させるために用いられるものであり、例えば、公知の顔料分散剤や界面活性剤を適宜選択して用いることができる。
本発明においては、分散剤と親和性のある部分、或いは、極性基を導入した顔料誘導体を顔料表面に吸着させ、これを分散剤の吸着点として用いることで、顔料を微細な粒子として顔料分散液中に分散させることができ、また、その再凝集をも防止することができる。つまり、顔料誘導体は顔料表面を改質することで、分散剤の吸着を促進させる効果を有する。
顔料分散液中の顔料濃度は顔料分散液中の全固形分を100とした時、30質量%〜90質量%が好ましく、40質量%〜80質量%がより好ましい。
なお、混合分散工程は、混練分散とそれに続けて行なう微分散処理からなるのが好ましいが、混練分散を省略することも可能である。
分散時間としては、3〜6時間程度が好適である。
また、ビーズによる微分散処理は、主として、縦型若しくは横型のサンドグラインダー、ピンミル、スリットミル、超音波分散機等、及び、0.01〜1mmの粒径のガラス、ジルコニア等でできたビーズを用いることができる。
なお、混練、分散についての詳細は、T.C.Patton著”Paint Flow and Pigment Dispersion”(1964年 John Wiley and Sons社刊)等に記載されている。
着色剤の濃度が上記範囲であると、色濃度が充分で優れた色特性を確保するのに有効である。
なお、本発明において、顔料誘導体を用いる場合は、本発明における着色硬化性組成物の顔料濃度とは、顔料と顔料誘導体との総質量を、着色硬化性組成物の総固形分で除した値を用いる。
本発明の着色硬化性組成物は、(b)アルカリ可溶性樹脂を含有する。
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基(例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基など)を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。このうち、更に好ましくは、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものである。
この他、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを共重合したもの等も有用なものとして挙げられる。該ポリマーは任意の量で混合して用いることができる。
前記アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジルアクリレート、トリルアクリレート、ナフチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート等を挙げることができる。
本発明の着色硬化性組成物は、(c)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(以下、「重合性化合物」と称する場合がある。)を含有する。
重合性化合物としては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、中でも4官能以上のアクリレート化合物がより好ましい。
更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用できる。
特に、本発明の硬化性組成物をカラーフィルタの着色パターンの形成に使用する場合は、光感度、支持体密着性、硬化度を更に向上させる点で、(c)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物の含有量は、本発明の硬化性組成物の全固形分に対して、5〜50質量%であることが好ましく、7〜40質量%であることがより好ましく、10〜35質量%であることが更に好ましい。
本発明の着色硬化性組成物は、(d)光重合開始剤を含有する。
本発明の着色硬化性組成物に用いられる重合開始剤としては、放射線や光照射、加熱などのエネルギー付与により分解して開始種を発生しうるものであれば、特に制限はないが、公知の光重合開始剤などが好ましく挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、特開平57−6096号公報に記載のハロメチルオキサジアゾール、特公昭59−1281号公報、特開昭53−133428号公報等に記載のハロメチル−s−トリアジン等活性ハロゲン化合物、米国特許第4318791、欧州特許第88050A等の各明細書に記載のケタール、アセタール、又はベンゾインアルキルエーテル類等の芳香族カルボニル化合物、米国特許第4199420号明細書に記載のベンゾフェノン類等の芳香族ケトン化合物、仏国特許第2456741号明細書に記載の(チオ)キサントン系又はアクリジン系化合物、特開平10−62986号公報に記載のクマリン系又はロフィンダイマー類を含むビイミダゾール系の化合物、特開平8−015521号公報等のスルホニウム有機硼素錯体等、等を挙げることができる。
(6−3)クマリン類系光重合開始剤としては、例えば、3−メチル−5−アミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−クロロ−5−ジエチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−ブチル−5−ジメチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン等を好適に挙げることができる。
また、これらの光重合開始剤を併用することもできる。
本発明の着色硬化性組成物は、一般に上記成分と共に(e)溶剤を用いて好適に調製することができる。
溶剤としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
溶剤は、単独で用いる以外に2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なおパターニング時の加熱による膜の流動性が向上することにより、アンダーカットやブラックマトリックスのオーバーラップ部の突起(ツノ)を抑制することができる。本発明の着色硬化性組成物を用いてカラーフィルタを作製した場合には、ツノ高さを抑制することができることからカラーフィルタの表面が平坦となり、さらに該カラーフィルタを用いて画像表示をした場合には、透明電極の断線や液晶配向不良を抑制することができる。
本発明の着色硬化性組成物には、必要に応じて、増感色素、水素供与性化合物、フッ素系有機化合物、熱重合開始剤、熱重合成分、熱重合防止剤、その他、充填剤、上述のアルカリ可溶性樹脂(バインダーポリマー)以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤などの各種添加物を含有することができる。
本発明の着色硬化性組成物は、必要に応じて増感色素を添加してもよい。増感色素は、この増感色素が吸収しうる波長の露光により上記光重合開始剤のラジカル発生反応等や、それによる前記光重合性化合物の重合反応が促進させることができる。
このような増感色素としては、公知の分光増感色素又は染料、又は光を吸収して光重合開始剤と相互作用する染料又は顔料が挙げられる。
本発明に用いられる増感色素として好ましい分光増感色素又は染料は、多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、フタロシアニン類(例えば、フタロシアニン、メタルフタロシアニン)、ポルフィリン類(例えば、テトラフェニルポルフィリン、中心金属置換ポルフィリン)、クロロフィル類(例えば、クロロフィル、クロロフィリン、中心金属置換クロロフィル)、金属錯体(例えば、下記化合物)、アントラキノン類、(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)等が挙げられる。
特公平37−13034号公報に記載のスチリル系色素;特開昭62−143044号公報に記載の陽イオン染料;特公昭59−24147号公報記載のキノキサリニウム塩;特開昭64−33104号公報記載の新メチレンブルー化合物;特開昭64−56767号公報記載のアントラキノン類;特開平2−1714号公報記載のベンゾキサンテン染料;特開平2−226148号公報及び特開平2−226149号公報記載のアクリジン類;特公昭40−28499号公報記載のピリリウム塩類;特公昭46−42363号公報記載のシアニン類;特開平2−63053号記載のベンゾフラン色素;特開平2−85858号公報、特開平2−216154号公報の共役ケトン色素;特開昭57−10605号公報記載の色素;特公平2−30321号公報記載のアゾシンナミリデン誘導体;特開平1−287105号公報記載のシアニン系色素;特開昭62−31844号公報、特開昭62−31848号公報、特開昭62−143043号公報記載のキサンテン系色素;特公昭59−28325号公報記載のアミノスチリルケトン;特開平2−179643号公報記載の色素;特開平2−244050号公報記載のメロシアニン色素;特公昭59−28326号公報記載のメロシアニン色素;特開昭59−89303号公報記載のメロシアニン色素;特開平8−129257号公報記載のメロシアニン色素;特開平8−334897号公報記載のベンゾピラン系色素が挙げられる。
増感色素の他の好ましい態様として、以下の化合物群に属しており、且つ、350〜450nmに極大吸収波長を有する色素が挙げられる。
例えば、多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)が挙げられる。
以下に、一般式(XIV)で表される化合物の好ましい具体例〔(F−1)〜(F−5)〕を示す。
一般式(XV)で表される化合物の好ましい例としては、以下のもの〔(F−6)〜(F−8)〕が挙げられる。
一般式(XVI)で表される化合物の好ましい例としては、以下のもの〔(F−9)〜(F−11)〕が挙げられる。
一般式(XVII)で表される化合物の好ましい例としては、以下のもの〔(F−12)〜(F−15)〕が挙げられる。
次に、R1、R2及びR3の好ましい例について具体的に述べる。好ましいアルキル基の例としては、炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状、及び環状のアルキル基を挙げることができ、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基を挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、並びに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。
これらの置換基における、アルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、これらは更に置換基を有していてもよい。
中でも、好ましいAとしては、アルコキシ基、チオアルキル基、アミノ基を有するアリール基が挙げられ、特に好ましいAとしてはアミノ基を有するアリール基が挙げられる。
また、一般式(XVIII−3)中のArは、置換基を有する芳香族環又はヘテロ環を表し、具体例としては、先に一般式(XVIII)におけるAの説明に記載されたもののうち、置換基を有する芳香族環又はヘテロ環に係る具体例が同様に挙げられる。但し、一般式(XVIII−3)におけるArに導入可能な置換基としては、ハメット値の総和が0以上であることが必須であり、そのような置換基の例としては、トリフルオロメチル基、カルボニル基、エステル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、スルホキシド基、アミド基、カルボキシル基等を挙げることができる。これら置換基のハメット値を以下に示す。トリフルオロメチル基(−CF3、m:0.43、p:0.54)、カルボニル基(例えば−COHm:0.36、p:0.43)、エステル基(−COOCH3、m:0.37、p:0.45)、ハロゲン原子(例えばCl、m:0.37、p:0.23)、シアノ基(−CN、m:0.56、p:0.66)、スルホキシド基(例えば−SOCH3、m:0.52、p:0.45)、アミド基(例えば−NHCOCH3、m:0.21、p:0.00)、カルボキシル基(−COOH、m:0.37、p:0.45)等が挙げられる。かっこ内は、その置換基のアリール骨格における導入位置と、そのハメット値を表し、(m:0.50)とは、当該置換基がメタ位に導入された時のハメット値が0.50であることを示す。このうち、Arの好ましい例としては置換基を有するフェニル基を挙げることができ、Ar骨格上の好ましい置換基としてはエステル基、シアノ基が挙げられる。置換の位置としてはAr骨格上のオルト位に位置していることが特に好ましい。
増感色素の含有量がこの範囲であることで、超高圧水銀灯の露光波長に対して高感度であり、膜深部硬化性が得られると共に、現像マージン、パターン形成性の点で好ましい。
本発明の着色硬化性組成物は水素供与性化合物を含有することが好ましい。本発明において水素供与性化合物は、増感色素や光重合開始剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
このような水素供与性化合物の例としては、アミン類、例えば、M.R.Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
本発明の着色硬化性組成物は、フッ素系有機化合物を含有することもできる。
このフッ素系有機化合物を含有することで、本発明の着色硬化性組成物を塗布液としたときの液特性(特に流動性)を改善することができ、塗布厚の均一性や省液性を改善することができる。すなわち、被塗布面と塗布液との界面張力が低下することで、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上するので、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成が可能である点で有効である。
本発明の着色硬化性組成物には、熱重合開始剤を含有させることも有効である。熱重合開始剤としては、例えば、各種のアゾ系化合物、過酸化物系化合物が挙げられ、前記アゾ系化合物としては、アゾビス系化合物を挙げることができ、前記過酸化物系化合物としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネートなどを挙げることができる。
本発明の着色硬化性組成物には、皮膜の強度を上げるために、熱重合成分を含有させることも有効である。熱重合成分としては、エポキシ化合物が好ましい。
エポキシ化合物は、ビスフェノールA型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、脂環式エポキシ化合物などのエポキシ環を分子中に2個以上有する化合物である。
例えば、ビスフェノールA型としては、エポトートYD−115、YD−118T、YD−127、YD−128、YD−134、YD−8125、YD−7011R、ZX−1059、YDF−8170、YDF−170など(以上、東都化成製)、デナコールEX−1101、EX−1102、EX−1103など(以上、ナガセ化成製)、プラクセルGL−61、GL−62、G101、G102(以上、ダイセル化学製)の他に、これらの類似のビスフェノールF型、ビスフェノールS型も挙げることができる。また、Ebecryl3700、3701、600(以上、ダイセルユーシービー製)などのエポキシアクリレートも使用可能である。
本発明の着色硬化性組成物には、塗布性を改良する観点から、各種の界面活性剤を用いて構成することが好ましく、ノニオン系、カチオン系、アニオン系の各種界面活性剤を使用できる。中でも、ノニオン系界面活性剤でパーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤が好ましい。
フッ素系界面活性剤の具体例としては、大日本インキ化学工業(株)製のメガファック(登録商標)シリーズ、3M社製のフロラード(登録商標)シリーズなどが挙げられる。
上記以外に、添加物の具体例として、ガラス、アルミナ等の充填剤;イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの、アルコール可溶性ナイロン、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとから形成されたフェノキシ樹脂などのアルカリ可溶の樹脂;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上、森下産業社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(以上、ゼネカ社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77,P84,F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(以上、旭電化社製)、及びイソネットS−20(以上、三洋化成社製);2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;及びポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
有機カルボン酸としては、具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
本発明の着色硬化性組成物には、以上のほかに、更に、熱重合防止剤を添加することもできる。
熱重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用である。
本発明の着色硬化性組成物は、前述の(a)〜(d)を含有し、更に、必要に応じて、界面活性剤等の添加剤を混合することにより、調製することができる。
なお、(a)着色剤が顔料である場合、まず、前述のようにして顔料分散液を調製した後、この顔料分散液を用いて本発明の着色硬化性組成物を得てもよい。
本発明の着色硬化性組成物の調製に顔料分散液を使用する場合、その含有量は、着色硬化性組成物の全固形分(質量)に対して、顔料の含有量が30質量%以上60質量%以下の範囲となる量が好ましく、顔料の含有量が35質量%以上60質量%以下の範囲となる量がより好ましく、顔料の含有量が40質量%以上60質量%以下の範囲となる量が更に好ましい。
顔料分散液の含有量がこの範囲内であると、色濃度が充分で優れた色特性を確保するのに有効である。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、前述の本発明の着色硬化性組成物を用い、塗布、プリベーク、露光、及び現像を繰り返すことによって任意の着色パターンを形成することを特徴とする。
以下、本発明のカラーフィルタについて、その製造方法(本発明のカラーフィルタの製造方法)を通じて詳述する。
このような方法により、液晶表示素子や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタをプロセス上の困難性が少なく、高品質で、かつ、低コストに作製することができる。
以下、各工程について詳細に説明する。
まず、塗布工程で用いられる基板について説明する。
本発明のカラーフィルタに用いられる基板としては、例えば、液晶表示素子等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えば、シリコーン基板や、プラスチック基板が挙げられる。
これらの基板上には、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されていたり、密着促進等のために透明樹脂層が設けられたりしていてもよい。
また、プラスチック基板は、その表面に、ガスバリヤー層及び/又は耐溶剤性層を有していることが好ましい。
TFT方式液晶駆動用基板における基板としては、例えば、ガラス、シリコーン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。例えば、TFT方式液晶駆動用基板の表面に、窒化ケイ素膜等のパッシベーション膜を形成した基板を用いることができる。
スリットノズル塗布法において、スリット・アンド・スピン塗布法とスピンレス塗布法は、塗布基板の大きさによって条件は異なるが、例えば、スピンレス塗布法により第五世代のガラス基板(1100mm×1250mm)を塗布する場合、スリットノズルからの着色硬化性組成物の吐出量は、通常、500〜2000マイクロリットル/秒、好ましくは800〜1500マイクロリットル/秒であり、また、塗工速度は、通常、50〜300mm/秒、好ましくは100〜200mm/秒である。
また、塗布工程で用いられる着色硬化性組成物の固形分としては、通常、10〜20%、好ましくは13〜18%である。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタの場合であれば、塗膜の厚み(プリベーク処理後)は、0.5〜5.0μmの範囲が好ましい。
真空乾燥の条件は、真空度が、通常、0.1〜1.0torr、好ましくは0.2〜0.5torr程度である。
また、プリベーク処理は、ホットプレート、オーブン等を用いて50〜140℃の温度範囲で、好ましくは70〜110℃程度であり、10〜300秒の条件にて行なうことができる。なお、プリベーク処理には、高周波処理などを併用してもよい。高周波処理は単独でも使用可能である。
露光工程では、前述のようにして形成された着色硬化性組成物からなる塗膜に対し、所定のマスクパターンを介して露光を行う。
露光の際に使用される放射線としては、特に、g線、h線、i線、j線等の紫外線が好ましい。
なお、液晶表示装置用のカラーフィルタを製造する際には、プロキシミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機により、主として、h線、i線を使用した露光が好ましく用いられる。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する際には、ステッパー露光機にて、主として、i線を使用することが好ましい。
なお、TFT方式液晶駆動用基板を用いてカラーフィルタを製造する際には、用いられるフォトマスクは、画素(着色パターン)を形成するためのパターンの他、スルーホール或いはコの字型の窪みを形成するためのパターンが設けられているものが使用される。
現像工程では、露光後の塗膜の未硬化部を現像液に溶出させ、硬化部のみを基板上に残存させる。
現像温度としては、通常20〜30℃であり、現像時間としては20〜90秒である。
現像液としては、未硬化部における着色硬化性組成物の塗膜を溶解する一方、硬化部を溶解しないものであれば、いずれのものも用いることができる。
具体的には、種々の有機溶剤の組合せやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
また、アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。
アルカリ性水溶液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。
また、固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する場合にはパドル現像も用いられる。
リンス工処理は通常は純水で行うが、省液のために、最終洗浄で純水を用い、洗浄初期は使用済の純水を使用したり、また、基板を傾斜させて洗浄したり、超音波照射を併用したりする方法を用いてもよい。
この加熱処理(ポストベーク)は、現像後の塗膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式或いはバッチ式で行なうことができる。
このようなポストベークは、硬化を完全なものとする目的と、現像後のパターン形状を熱変形により順テーパー化させる目的のための工程であり、200℃〜250℃の加熱(ハードベーク)を行なうことが一般的である。
本発明の着色硬化性組成物は、良好な断面形状を有し、硬度の高い皮膜を形成することができるため、リンス処理及び乾燥後において、カラーフィルタとして充分な硬度と、断面形状を有する場合には、カラーフィルタの製造工程におけるポストベークを省略することができる。
基板上のブラックマトリックスは、カーボンブラック、チタンブラックなどの黒色顔料の加工顔料を含有する着色硬化性組成物を用い、塗布、露光、及び現像の各工程を経て、その後、必要に応じて、ポストベークすることにより形成することができる。
本発明の液晶表示素子は、本発明のカラーフィルタを備えてなるものである。
より具体的には、本発明のカラーフィルタの内面側に配向膜を形成し、電極基板と対向させ、間隙部に液晶を満たして密封することにより、本発明の液晶表示装置であるパネルが得られる。
<緑色顔料分散組成物の調製>
下記組成の成分を混合し、ホモジナイザーを用いて回転数3,000r.p.m.で3時間撹拌して混合し、顔料を含む混合溶液を調製した。
〔組成〕
・Pigment Green 36(平均一次粒子径25nm) 54.89部
・Pigment Yellow 150(平均一次粒子径44nm) 0.27部
・Pigment Yellow 138(平均一次粒子径56nm) 0.27部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=70/30[モル比])共重合体(Mw10,000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分40%)
19.25部
・分散剤(BYK−161、BYK社製) 13.86部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 219.4部
得られた緑色顔料分散組成物に更に下記組成の成分を添加し、撹拌混合して本発明の着色硬化性組成物1(カラーレジスト液)を調製した。なお、得られた着色硬化性組成物1の全固形分中の顔料濃度は42%であった。
・DPHA(日本化薬社製) 27.4部
・2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体 5.6部
(光重合開始剤)
・4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(増感色素) 2.8部
・2−メルカプトベンゾチアゾール(水素供与性化合物) 2.8部
・3エトキシプロピオン酸エチル 214.5部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=70/30[モル比])共重合体(Mw10,000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分40%)
37.56部
前記にて得られた着色硬化性組成物1(カラーレジスト液)を、100mm×100mmのガラス基板(商品名:1737コーニング(株)社製)に、ポストベーク後の膜厚が2.0umとなるようにスリット塗布し、90℃のオーブンで60秒間乾燥させた(プリベーク)。その後、塗膜の全面に100mJ/cm2(照度20mW/cm2)にて露光し、露光後の塗膜をアルカリ現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の1%水溶液にて覆い、60秒間静止した。静止後、純水をシャワー状に散布して現像液を洗い流した。そして、上記のように露光及び現像が施された塗膜を220℃のオーブンで1時間加熱処理し(ポストベーク)、ガラス基板上にカラーフィルタ用の着色パターン(着色樹脂被膜)を形成し、着色フィルタ基板(カラーフィルタ)を作製した。
上記着色フィルタ基板(カラーフィルタ)上に形成された着色硬化性組成物塗膜(着色層)のツノ高さおよびパターン断面形状の評価を行った。結果を表1に示す。
本発明における「ツノ高さ」とは、着色パターンの中央部の平坦面と着色パターンの外周部の最大盛り上がり部の高さの差をいう。
ここで「ツノ高さ」について、図1を用いて説明する。
「ツノ高さ」とは、光透過性基板2の表面と、着色パターン6の表面のうち光透過性基板2表面から最も離れた部分、との間の光透過性基板の法線方向の距離cから、基板2表面と、着色パターン6の平坦面との間の光透過性基板の法線方向の距離dを差し引いた距離をいい、図1においてeで表される。
実用上問題のないレベルは、0.5μm以下である。
上記カラーフィルタの調整において、現像後の塗膜のパターン断面形状およびポストベーク後の塗膜のパターン断面形状を光学顕微鏡およびSEM写真観察により確認した。パターン断面形状は順テーパーが最も好ましく、矩形が次に好ましい。アンダーカットは好ましくない。
<パターン断面形状>
順テーパー:テーパー角度が30〜90°
矩形:テーパー角度が90°
アンダーカット:テーパー角度が90°を越える
実施例1における顔料の粒子径、含有量およびその他の成分について、表1に記載の大きさ、および、表2に記載の化合物および量に替えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜実施例5および比較例1〜比較例3の着色硬化性組成物を得た。得られた着色硬化性組成物について実施例1と同様にして評価をおこなった。結果を表1に示す。
4 ブラックマトリックスを形成する枠(ブラックマトリックス)
6 着色パターン(着色硬化性組成物層)
Claims (5)
- (a)着色剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、(d)光重合開始剤、及び、(e)溶剤を含有し、
該(a)着色剤が、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー138を含み、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントイエロー150、及びC.I.ピグメントイエロー138の含有量が、C.I.ピグメントグリーン36 100質量部に対して、C.I.ピグメントイエロー150が0.5質量部〜36.6質量部、C.I.ピグメントイエロー138が0.5質量部〜18質量部であることを特徴とする着色硬化性組成物。 - 前記C.I.ピグメントイエロー138の1次平均粒子径が、前記C.I.ピグメントイエロー150の1次平均粒子径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の着色硬化性組成物。
- 前記C.I.ピグメントイエロー150の1次平均粒子径が10nm〜50nmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の着色硬化性組成物。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の着色硬化性組成物により形成された着色領域を有することを特徴とするカラーフィルタ。
- 請求項4に記載のカラーフィルタを備える液晶表示装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008076009A JP5121522B2 (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置 |
KR1020090007996A KR101603130B1 (ko) | 2008-02-27 | 2009-02-02 | 착색 경화성 조성물, 컬러 필터 및 액정 표시 장치 |
CN200910006160.6A CN101520604B (zh) | 2008-02-27 | 2009-02-03 | 着色固化性组合物、滤色器和液晶显示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008076009A JP5121522B2 (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009229880A true JP2009229880A (ja) | 2009-10-08 |
JP5121522B2 JP5121522B2 (ja) | 2013-01-16 |
Family
ID=41245336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008076009A Active JP5121522B2 (ja) | 2008-02-27 | 2008-03-24 | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5121522B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002357712A (ja) * | 2001-03-27 | 2002-12-13 | Sumitomo Chem Co Ltd | カラーフィルターの製造方法 |
JP2003064293A (ja) * | 2001-08-29 | 2003-03-05 | Dainippon Ink & Chem Inc | カラーフィルター用顔料分散組成物、顔料分散レジスト、およびカラーフィルター |
JP2004287409A (ja) * | 2003-03-06 | 2004-10-14 | Jsr Corp | カラーフィルタ用感放射線性組成物 |
JP2007219499A (ja) * | 2006-01-18 | 2007-08-30 | Fujifilm Electronic Materials Co Ltd | 光硬化性組成物並びにそれを用いたカラーフィルタ及びその製造方法 |
JP2008310009A (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | The Inctec Inc | 感光性樹脂組成物 |
JP2009223205A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | The Inctec Inc | 着色層形成用感光性樹脂組成物 |
-
2008
- 2008-03-24 JP JP2008076009A patent/JP5121522B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002357712A (ja) * | 2001-03-27 | 2002-12-13 | Sumitomo Chem Co Ltd | カラーフィルターの製造方法 |
JP2003064293A (ja) * | 2001-08-29 | 2003-03-05 | Dainippon Ink & Chem Inc | カラーフィルター用顔料分散組成物、顔料分散レジスト、およびカラーフィルター |
JP2004287409A (ja) * | 2003-03-06 | 2004-10-14 | Jsr Corp | カラーフィルタ用感放射線性組成物 |
JP2007219499A (ja) * | 2006-01-18 | 2007-08-30 | Fujifilm Electronic Materials Co Ltd | 光硬化性組成物並びにそれを用いたカラーフィルタ及びその製造方法 |
JP2008310009A (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | The Inctec Inc | 感光性樹脂組成物 |
JP2009223205A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | The Inctec Inc | 着色層形成用感光性樹脂組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5121522B2 (ja) | 2013-01-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5705459B2 (ja) | カラーフィルタ用光硬化性組成物、該光硬化性組成物により形成されたカラーフィルタ、及びそれを備えた画像表示装置 | |
JP5268410B2 (ja) | 顔料分散組成物、顔料分散組成物の製造方法、着色重合性組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法 | |
JP5523677B2 (ja) | 顔料分散組成物、光硬化性組成物、およびカラーフィルタ | |
JP5147490B2 (ja) | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示装置 | |
WO2009116442A1 (ja) | 顔料分散組成物、着色感光性組成物、光硬化性組成物、カラーフィルタ、液晶表示素子、及び固体撮像素子 | |
JP4959495B2 (ja) | 着色硬化性組成物、それを用いた着色パターン、及び、カラーフィルタ | |
JP2009256572A (ja) | 顔料分散組成物、着色感光性組成物、カラーフィルタ、液晶表示素子、及び固体撮像素子 | |
CN101520604B (zh) | 着色固化性组合物、滤色器和液晶显示装置 | |
JP5322426B2 (ja) | 処理顔料、処理顔料の製造方法、顔料分散組成物、着色感光性組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法 | |
JP5478859B2 (ja) | 顔料分散組成物、着色感光性組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、及び固体撮像素子 | |
JP5542316B2 (ja) | 顔料分散組成物、着色感光性組成物、カラーフィルタ、液晶表示素子、及び固体撮像素子 | |
JP5473229B2 (ja) | 処理顔料、顔料分散組成物、着色感光性組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法 | |
JP2009210688A (ja) | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示装置 | |
JP2009237151A (ja) | カラーフィルタ用着色硬化性組成物、及びカラーフィルタ | |
JP2009139616A (ja) | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示素子 | |
JP2010053307A (ja) | 顔料分散組成物、着色感光性組成物、カラーフィルタ、液晶表示素子、及び固体撮像素子 | |
JP2009237441A (ja) | 着色感光性組成物、カラーフィルタ、及び表示装置 | |
JP2009292991A (ja) | 加工顔料、並びに、それを用いた顔料分散組成物、着色感光性組成物、カラーフィルタ、液晶表示素子、及び固体撮像素子 | |
JP2009092924A (ja) | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法 | |
JP5553973B2 (ja) | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示素子 | |
JP2009288313A (ja) | 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示装置 | |
JP2009102532A (ja) | 着色組成物、着色光硬化性組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、及び固体撮像素子 | |
JP5288822B2 (ja) | 光硬化性組成物、カラーフィルタ、及び表示素子 | |
JP2009098193A (ja) | 着色硬化性組成物、着色パターン、カラーフィルタ、その製造方法、及び液晶表示素子 | |
JP5235558B2 (ja) | 硬化性着色組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタを用いた液晶表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100715 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120221 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120416 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121002 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121023 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5121522 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |