JP2009229868A - グレートーンマスクの製造方法及びグレートーンマスク、並びにパターン転写方法 - Google Patents

グレートーンマスクの製造方法及びグレートーンマスク、並びにパターン転写方法 Download PDF

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Abstract

【課題】白縁の発生を抑えるようにしたグレートーンマスクの製造方法を提供する。
【解決手段】透明基板上に第一の膜を形成し、その上に第一レジストパターンを形成し、該第一レジストパターンをマスクとして第一の膜をエッチングし、第一の膜パターンを形成する第一パターニング工程と、第一の膜パターンを含む面上に第二の膜を形成する工程と、第二の膜上に第二レジストパターンを形成し、該第二レジストパターンをマスクとして少なくとも第二の膜をエッチングし、第二の膜パターンを形成する第二パターニング工程とを有し、第一の膜は遮光膜及び反射防止機能膜の積層膜、第二の膜は半透光膜であり、エッチング工程に用いるエッチャントに対するエッチング速度が、半透光膜は反射防止機能膜とほぼ同一もしくはこれよりも速くなるように第一の膜及び第二の膜の材質を選択する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:以下、LCDと呼ぶ)製造等に用いられるグレートーンマスクの製造方法及びグレートーンマスク、並びにパターン転写方法に関するものであり、特に薄膜トランジスタ液晶表示装置の製造に用いられる薄膜トランジスタ基板(TFT基板)の製造に好適に使用されるグレートーンマスクの製造方法及びグレートーンマスク、並びにパターン転写方法に関する。
現在、LCDの分野において、薄膜トランジスタ液晶表示装置(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display:以下、TFT−LCDと呼ぶ)は、CRT(陰極線管)に比較して、薄型にしやすく消費電力が低いという利点から、現在商品化が急速に進んでいる。TFT−LCDは、マトリックス状に配列された各画素にTFTが配列された構造のTFT基板と、各画素に対応して、レッド、グリーン、及びブルーの画素パターンが配列されたカラーフィルターが液晶相の介在の下に重ね合わされた概略構造を有する。TFT−LCDでは、製造工程数が多く、TFT基板だけでも5〜6枚のフォトマスクを用いて製造されていた。このような状況の下、TFT基板の製造を4枚のフォトマスクを用いて行う方法が提案されている。
この方法は、遮光部と透光部と半透光部(グレートーン部)を有するフォトマスク(以下、グレートーンマスクという)を用いることにより、使用するマスク枚数を低減するというものである。ここで、半透光部とは、マスクを使用してパターンを被転写体に転写する際、透過する露光光の透過量を所定量低減させ、被転写体上のフォトレジスト膜の現像後の残膜量を制御する部分をいい、そのような半透光部を、遮光部、透光部とともに備えているフォトマスクをグレートーンマスクという。
ここで用いられるグレートーンマスクとしては、半透光部が微細パターンで形成されている構造のものが知られている。例えば、TFTのソース/ドレインに対応する遮光部と、透光部と、チャネル部に対応する半透光部(グレートーン部)とを有し、この半透光部は、グレートーンマスクを使用するLCD用露光機の解像限界以下の微細パターンからなる遮光パターンを形成した領域である。遮光部と半透光部の微細パターンはともにクロムやクロム化合物等の同じ材料からなる同じ厚さの膜から通常形成されている。グレートーンマスクを使用するLCD用露光機の解像限界は、多くの場合、ステッパ方式の露光機で約3μm、ミラープロジェクション方式の露光機で約4μmである。
上述の微細パターンタイプの半透光部は、グレートーン部分の設計、具体的には遮光部と透光部の中間的なハーフトーン効果を持たせるための微細パターンをライン・アンド・スペースタイプにするのかドット(網点)タイプにするのか、或いはその他のパターンにするのか等の選択をする必要があり、さらに線幅や光が透過する部分と遮光される部分の比率をどうするか、全体の透過率をどの程度に設計するかなどを考慮し設計しなければならない。設計データの容量も大きくなる。
一方、被転写体上に膜厚の異なる(多諧調)レジストパターンを形成する目的で、半透光部を半透過性のハーフトーン膜(半透光膜)とすることが従来提案されている(例えば下記特許文献1)。この半透光膜を用いることで半透光部での露光量を所定量少なくして露光することが出来る。半透光膜を用いる場合、必要な露光光透過率に応じて半透光膜の膜種(素材)及び膜厚を選択することでマスクの生産が可能となる。例えば、TFTチャネル部をグレートーンマスクの半透光部で形成する場合、半透光膜であればフォトリソグラフィー工程により容易にパターニングできるので、TFTチャネル部の形状が複雑なパターン形状であっても設計データの容量を過大にせず、安定して作製可能であるという利点がある。
特開2002−189280号公報
図1は、上述の半透光部に半透光膜を使用するグレートーンマスクを用いたパターン転写方法を説明するための断面図である。
図1に示すグレートーンマスク20は、例えば液晶表示装置(LCD)の薄膜トランジスタ(TFT)やカラーフィルター、またはプラズマディスプレイパネル(PDP)などを製造するために用いられるものであり、図1に示す被転写体30上に、膜厚が段階的または連続的に異なるレジストパターン33を形成するものである。なお、図1中において符号32A、32Bは、被転写体30において基板31上に積層された膜を示す。
上記グレートーンマスク20は、具体的には、当該グレートーンマスク20の使用時に露光光を遮光(透過率が略0%)させる遮光部21と、透明基板24の表面が露出した露光光を透過させる透光部22と、透光部の露光光透過率を100%としたとき透過率を10〜80%程度、好ましくは、40〜60%程度に低減させる半透光部23とを有して構成される。半透光部23は、ガラス基板等の透明基板24上に光半透過性の半透光膜26が形成されて構成される。また、遮光部21は、透明基板24上に、遮光性の遮光膜25及び反射防止機能膜27と半透光膜26とが順に設けられて構成される。また、製造方法によっては遮光部21は、透明基板24上に上記半透光膜26と遮光膜25及び反射防止機能膜27との順に設けられて構成される場合もある。なお、図1に示す遮光部21、透光部22、及び半透光部23のパターン形状はあくまでも代表的な一例である。
上述のようなグレートーンマスク20を使用したときに、遮光部21では露光光が実質的に透過せず、半透光部23では露光光が低減されるため、被転写体30上に塗布したレジスト膜(ここではポジ型フォトレジスト膜)は、転写後、現像を経たとき遮光部21に対応する部分で膜厚が厚くなり、半透光部23に対応する部分で膜厚が薄くなり、透光部22に対応する部分では膜がないレジストパターン33を形成する。このレジストパターン33において、半透光部23に対応する部分で膜厚が薄くなる効果をグレートーン効果という。なお、ネガ型フォトレジストを用いた場合には、遮光部と透光部に対応するレジスト膜厚が逆転することを考慮した設計を行う必要がある。
そして、図1に示すレジストパターン33の膜のない部分で、被転写体30における例えば膜32A及び32Bに第1エッチングを実施し、レジストパターン33の膜の薄い部分をアッシング等によって除去しこの部分で、被転写体30における例えば膜32Bに第2エッチングを実施する。このようにして、1枚のグレートーンマスク20を用いて従来のフォトマスク2枚分の工程が実施されることになり、マスク枚数が削減される。
次に、図4に従って上記グレートーンマスク20の製造工程を説明する。
使用するマスクブランクは、透明基板24上に、クロムを主成分とする遮光膜25及び反射防止機能膜27が形成されている(図4(a)参照)。
まず、上記マスクブランク上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、このレジスト膜に対し、所定のデバイスパターン(遮光部に対応するレジストパターンを形成するようなパターン)を描画し、描画後に現像を行うことにより、遮光部に対応するレジストパターンを形成する。このレジストパターンをエッチングマスクとして遮光膜25及び反射防止機能膜27をエッチングして遮光部に対応する遮光パターンを形成する(同図(b)参照)。クロムを主成分とする遮光膜25及び反射防止機能膜27を用いた場合、エッチング手段としては、例えばウェットエッチングを利用する。
残存するレジストパターンを除去した後、基板24上の遮光パターンを含む全面に半透光膜26を成膜する(同図(c)参照)。半透光膜26は、透明基板24の露光光の透過量に対し10〜80%程度の透過量を有するもので、例えば酸化クロムを含む半透光膜(透光部を100%としたときのi線透過率30%)を採用する。該半透光膜の素材は、クロムの酸化物以外にも、窒化物、酸窒化物、炭化物等を用いることができる。
次に、上記半透光膜26上に前記と同じレジスト膜を形成し、2度目の描画を行う。2度目の描画では、遮光部及び半透光部上にレジストパターンが形成されるように所定のパターンを描画する。描画後、現像を行うことにより、遮光部及び半透光部に対応する領域にレジストパターン28を形成する(同図(d)参照)。
次いで、上記レジストパターン28をエッチングマスクとして露出した透光部領域の半透光膜26をエッチングして透光部を形成する。この場合のエッチング手段としても前記と同様にウェットエッチングを利用する(同図(e)、(f)参照)。そして、残存するレジストパターンを除去して、透明基板24上に、遮光膜25及び反射防止機能膜27と半透光膜26の積層膜によりなる遮光部、透明基板24が露出する透光部、及び半透光膜26によりなる半透光部を有するグレートーンマスクが出来上がる(同図(g)参照)。
本発明者の検討によると、上述の製造工程により得られたグレートーンマスクにおいて、遮光部のパターンの側面に凹部が生じることが見出された。特に、遮光膜が金属を主成分とする(例えば金属クロムからなる場合、または金属クロムの化合物であってCr含有率が高い)場合、該遮光膜強い反射によって外観上白く見える現象(以下、白縁と称する。)が発生する場合があることを見い出した。この白縁の発生は、たんに外観上の問題だけではなく、このような遮光部パターンに白縁が発生したグレートーンマスクを用いて被転写体へのパターン転写を行った場合、反射による迷光を生じるために転写パターンの精度に影響を及ぼす。またこの凹部は、遮光部の線幅(CD)にばらつきを生じさせるという問題が生じる。
本発明者は、さらに白縁が発生する原因についても検討したところ、エッチング工程に用いるエッチャントに対するエッチング速度が、たとえば前記反射防止機能膜の方が前記半透光膜よりも速い場合に、上述の(e)のエッチング(透光部領域の半透光膜26のエッチング)工程において、該透光部と隣接する遮光部領域の遮光パターンにおいても、反射防止機能膜27のサイドエッチングが半透光膜26のエッチングよりも進行が速いため、反射防止機能膜27のパターン幅が狭くなりやすいことを見出した。(図4(e)中のA部参照)。そして、さらにオーバーエッチングしていくと、上記反射防止機能膜27のサイドエッチングがさらに進行すると同時に、該反射防止機能膜27上の半透光膜26においてもエッチング液が横からだけでなく下からも浸透するため、該半透光膜26のエッチングも進行する(図4(f)中のB部参照)。またそのため、遮光部領域の遮光パターンのエッジラフネスが悪くなり、ぎざつき(パターンのエッジが不規則に変形している状態)が発生する。そして、結果的に、マスクパターンの遮光部における反射防止機能膜27のパターン幅が遮光膜25のパターン幅よりも狭くなり、遮光部の縁部では、露出した遮光膜25からの反射が強く、白縁となることが判明した(図4(g)中のC部参照)。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、上述の白縁の発生を抑えるようにしたグレートーンマスクの製造方法を提供することを第1の目的とする。また、本発明は、上述の白縁の発生が抑えられたグレートーンマスクを提供することを第2の目的とする。さらに、上記グレートーンマスクを用いたパターン転写方法を提供することを第3の目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)透明基板上に遮光部と、透光部と、マスク使用時に用いられる露光光の透過量を所定量低減する半透光部からなるマスクパターンを有し、マスクを用いて被転写体に露光光を照射する際、被転写体に対する露光光の照射量を部位によって選択的に低減し、被転写体上のフォトレジストに残膜値の異なる部分を含む所望の転写パターンを形成するためのグレートーンマスクの製造方法であって、透明基板上に第一の膜を形成する工程と、前記第一の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第一レジストパターンを形成する工程と、前記第一レジストパターンをマスクとして前記第一の膜をエッチングし、第一の膜パターンを形成する第一のパターニング工程と、前記第一レジストパターンが除去された前記透明基板上において、前記第一の膜パターンを含む面上に第二の膜を形成する工程と、前記第二の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第二レジストパターンを形成する工程と、前記第二レジストパターンをマスクとして少なくとも前記第二の膜をエッチングし、第二の膜パターンを形成する第二のパターニング工程と、を有し、前記第一の膜は、金属からなる又は金属を主成分とする遮光膜、及び反射防止機能膜の積層膜であり、前記第二の膜は、露光光の一部を透過する半透光膜であり、前記半透光膜のエッチング工程に用いるエッチャントに対するエッチング速度が、前記半透光膜は、前記反射防止機能膜とほぼ同一もしくはこれよりも速くなるように、前記第一の膜及び前記第二の膜の材質が選択されることを特徴とするグレートーンマスクの製造方法。
(構成2)透明基板上に遮光部と、透光部と、マスク使用時に用いられる露光光の透過量を所定量低減する半透光部からなるマスクパターンを有し、マスクを用いて被転写体に露光光を照射する際、被転写体に対する露光光の照射量を部位によって選択的に低減し、被転写体上のフォトレジストに残膜値の異なる部分を含む所望の転写パターンを形成するためのグレートーンマスクの製造方法であって、透明基板上に第一の膜を形成する工程と、前記第一の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第一レジストパターンを形成する工程と、前記第一レジストパターンをマスクとして前記第一の膜をエッチングし、第一の膜パターンを形成する第一のパターニング工程と、前記第一レジストパターンが除去された前記透明基板上において、前記第一の膜パターンを含む面上に第二の膜を形成する工程と、前記第二の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第二レジストパターンを形成する工程と、前記第二レジストパターンをマスクとして少なくとも前記第二の膜をエッチングし、第二の膜パターンを形成する第二のパターニング工程と、を有し、前記第一の膜は、金属からなる又は金属を主成分とする遮光膜、及び反射防止機能膜の積層膜であり、前記第二の膜は、露光光の一部を透過する半透光膜であり、前記第二の膜のエッチングにより、前記マスクパターンの遮光部における前記反射防止機能膜のパターン幅が前記遮光膜のパターン幅を下回らないマスクパターンが形成されるように、前記第一の膜及び前記第二の膜の材質が選択されることを特徴とするグレートーンマスクの製造方法。
(構成3)前記マスクパターンの遮光部は、前記第二のパターニング工程において、前記第二レジストパターンをマスクとして前記第二の膜及び第一の膜をエッチングすることによって形成される前記透光部に隣接することを特徴とする構成1又は2に記載のグレートーンマスクの製造方法。
(構成4)前記マスクパターンの遮光部は、前記第二のパターニング工程において、前記第二レジストパターンをマスクとして前記第二の膜をエッチングすることによって形成される前記透光部に隣接することを特徴とする構成1又は2に記載のグレートーンマスクの製造方法。
(構成5)エッチング工程に用いるエッチャントに対する前記半透光膜のエッチング速度をa、前記反射防止機能膜のエッチング速度をbとすると、a/bは、0.96以上であることを特徴とする構成1乃至4のいずれか一に記載のグレートーンマスクの製造方法。
(構成6)前記半透光膜及び前記反射防止機能膜の材質は、窒素、酸素、又は炭素を含有するCr化合物から選択されることを特徴とする構成1乃至5のいずれか一に記載のグレートーンマスクの製造方法。
(構成7)前記半透光膜と前記反射防止機能膜は、同一の材質を用いることを特徴とする構成1乃至6のいずれか一に記載のグレートーンマスクの製造方法。
(構成8)透明基板上に遮光部と、透光部と、マスク使用時に用いられる露光光の透過量を所定量低減する半透光部からなるマスクパターンを有し、マスクを用いて被転写体に露光光を照射する際、被転写体に対する露光光の照射量を部位によって選択的に低減し、被転写体上のフォトレジストに残膜値の異なる部分を含む所望の転写パターンを形成するためのグレートーンマスクであって、前記半透光部は、透明基板上に設けられた露光光の一部を透過する半透光膜により形成され、前記遮光部は、透明基板上に遮光膜及び半透光膜をこの順に有し、前記遮光膜はその上に反射防止機能膜を有し、前記マスクパターンの遮光部における前記反射防止機能膜のパターン幅が前記遮光膜のパターン幅を下回らないマスクパターンが形成されていることを特徴とするグレートーンマスク。
(構成9)前記半透光膜は、前記半透光膜のエッチング工程に用いるエッチャントに対するエッチング速度が、前記反射防止機能膜とほぼ同一もしくはこれよりも速い材質からなることを特徴とする請求項8に記載のグレートーンマスク。
(構成10)構成1乃至7のいずれかに記載の製造方法によるグレートーンマスク、または、構成8又は9に記載のグレートーンマスクを用いて、前記グレートーンマスクに形成されたパターンを被転写体に転写することを特徴とするパターン転写方法。
本発明のグレートーンマスクの製造方法によれば、透明基板上に第一の膜を形成する工程と、前記第一の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第一レジストパターンを形成する工程と、前記第一レジストパターンをマスクとして前記第一の膜をエッチングし、第一の膜パターンを形成する第一のパターニング工程と、前記第一レジストパターンが除去された前記透明基板上において、前記第一の膜パターンを含む面上に第二の膜を形成する工程と、前記第二の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第二レジストパターンを形成する工程と、前記第二レジストパターンをマスクとして少なくとも前記第二の膜をエッチングし、第二の膜パターンを形成する第二のパターニング工程とを有し、前記第一の膜は、金属からなる又は金属を主成分とする遮光膜、及び反射防止機能膜の積層膜であり、前記第二の膜は、露光光の一部を透過する半透光膜であり、前記第二の膜のエッチング工程に用いるエッチャントに対するエッチング速度が、前記半透光膜は、前記反射防止機能膜とほぼ同一もしくはこれよりも速くなるように、前記第一の膜及び前記第二の膜の材質が選択される。
したがって、たとえば上記第二のパターニング工程において、上記第一のパターニング工程により形成された遮光部領域の遮光パターンにおける反射防止機能膜上の半透光膜のサイドエッチングの進行が反射防止機能膜と同等あるいは速いと、オーバーエッチングしても上記反射防止機能膜のサイドエッチングの進行をおさえられる。そのため、反射防止機能膜のサイドエッチングが実質的に上記白縁を生じないうちに上記半透過膜、遮光膜のエッチング工程を完了するエッチング条件を選択することができる。結果的に、マスクパターンの遮光部における反射防止機能膜のパターン幅が遮光膜のパターン幅よりも狭くなることによって生じる、上記白縁問題を抑止することができる。
また、本発明のグレートーンマスクは、マスクパターンの半透光部は、露光光の一部を透過する半透光膜により形成され、遮光部は、透明基板上に遮光膜及び半透光膜をこの順に有し、前記遮光膜はその上に反射防止機能膜を有し、前記半透光膜は、マスク製造におけるエッチング工程に用いるエッチャントに対するエッチング速度が、前記反射防止機能膜とほぼ同一もしくはこれよりも速いことにより、前記マスクパターンの遮光部における前記反射防止機能膜のパターン幅が前記遮光膜のパターン幅を下回らないマスクパターンを形成できるため、遮光部領域のパターンにおける白縁の発生を抑えられる。
また、本発明にかかるグレートーンマスクを用いたパターン転写方法によれば、遮光部領域のパターンにおける白縁の発生が抑えられているため、マスク使用時に迷光の発生が抑止された、精度の高いパターン転写を実施することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき説明する。
[第1の実施の形態]
図2は、本発明の第1の実施の形態を説明するためのグレートーンマスクの製造工程の一例を示す断面図である。
本実施の形態では、遮光部21、透光部22、及び半透光部23を備えたTFT基板製造用のグレートーンマスクを用いる。
使用するマスクブランクは、透明基板24上に、クロムを主成分とする遮光膜25及び反射防止機能膜27が順に形成されている(図2(a)参照)。上記遮光膜25としては、クロム又はその化合物が好ましく挙げられるが、その他の材質として、Si,W,Alなどが挙げられる。また、上記反射防止機能膜27としては、クロム系化合物(CrN,CrO,CrC等)のほか、TiNなどが挙げられる。本実施の形態ではスパッタ成膜によるクロムよりなる遮光膜、酸化クロムを含む反射防止機能膜を採用した。
なお、上記遮光部21の透過率は、遮光膜25及び反射防止機能膜27と後述の半透光膜26の膜材質と膜厚との選定によって設定される。
まず、上記マスクブランク上にレジストを塗布してレジスト膜を形成し、1度目の描画を行う。描画には、本実施の形態ではレーザー光を用い、上記レジストとしてはポジ型フォトレジストを使用する。そして、レジスト膜に対し、所定のデバイスパターン(遮光部21の領域に対応するレジストパターンを形成するようなパターン)を描画し、描画後に現像を行うことにより、遮光部21領域に対応するレジストパターンを形成する。
次に、上記レジストパターンをエッチングマスクとして遮光膜25及び反射防止機能膜27をエッチングして遮光パターンを形成する。クロムを主成分とする遮光膜25及び反射防止機能膜27を用いたので、エッチング手段としては、ドライエッチングもしくはウェットエッチングのどちらでも可能であるが、本実施の形態では、エッチング液として硝酸第二セリウムアンモニウムを用いるウェットエッチングを利用した。
残存するレジストパターンを除去した後(図2(b)参照)、基板24上の遮光パターンを含む全面に半透光膜26を成膜する(図2(c)参照)。半透光膜26は、透明基板24(透光部)の露光光の透過量に対し10〜80%程度、好ましくは30〜60%程度の透過量を有するものである。
上記半透光膜26としては、クロム化合物、Mo化合物、Si、W、Al等が挙げられる。このうち、クロム化合物には、酸化クロム(CrOx)、窒化クロム(CrNx)、炭化クロム(CrCx)、酸窒化クロム(CrOxN)、フッ化クロム(CrFx)や、これらに炭素や水素を含むものがある。Mo化合物としては、MoSixのほか、MoSiの窒化物、酸化物、酸化窒化物、炭化物などが含まれる。本実施の形態ではスパッタ成膜による酸化クロム)を含む半透光膜(光透過率i線30%)を採用した。
なお、上記半透光部23の透過率は、半透光膜26の膜材質と膜厚との選定によって設定される。
次に、上記半透光膜26上に前記と同じレジスト膜を形成し、2度目の描画を行う。2度目の描画では、遮光部21及び半透光部23上にレジストパターンが形成されるように所定のパターンを描画する。描画後、現像を行うことにより、遮光部21及び半透光部23に対応する領域にレジストパターン28を形成する(図2(d)参照)。
次いで、上記レジストパターン28をエッチングマスクとして露出した透光部領域の半透光膜26をエッチングして透光部22を形成する(図2(e)、(f)参照)。この場合のエッチング手段として、エッチング液として硝酸第二セリウムアンモニウムを用いるウェットエッチングを利用した。
そして、残存するレジストパターンを除去して、透明基板24上に、遮光膜25及び反射防止機能膜27と半透光膜26の積層膜によりなる遮光部21、透明基板24が露出する透光部22、及び半透光膜26によりなる半透光部23を有するマスクパターンが形成されたグレートーンマスク40が出来上がる(図2(g)参照)。
本実施の形態では、上記半透光膜26、反射防止機能膜27のいずれにも酸化クロムを用いているが、酸化クロム中の酸素含有量の相違により、エッチング工程に用いるエッチャント(本実施の形態では硝酸第二セリウムアンモニウム)に対するエッチング速度が、上記半透光膜26は、反射防止機能膜27よりも速くなるように夫々の材質が選択されている。
したがって、上記レジストパターン28をエッチングマスクとして露出した透光部領域の半透光膜26をエッチングする工程において、当該透光部と隣接する、すでに形成された遮光部領域の遮光パターンにおける反射防止機能膜27上の半透光膜26のサイドエッチングが反射防止機能膜27よりも進行が速いため、オーバーエッチングしても上記反射防止機能膜27のサイドエッチングの進行は少なく(図2(f)中のD部参照)、結果的に、マスクパターンの遮光部における反射防止機能膜27のパターン幅が遮光膜25のパターン幅よりも狭くなることがなくなり、遮光部領域のパターンにおける白縁の発生を抑えることが可能になる(図2(g)中のE部参照)。
本発明では、エッチング工程に用いるエッチャントに対するエッチング速度が、前記半透光膜は、前記反射防止機能膜とほぼ同一もしくはこれよりも速くなるように、前記半透光膜及び前記反射防止機能膜の各材質が選択される。前記半透光膜と前記反射防止機能膜は、同一の材質を用いることもできる。同一の材質を用いることで、両者のエッチング速度が同じになる。材質によるエッチング速度の大小の判別は、同一膜厚に成膜した膜に対してエッチングを行い、エッチング時間(ジャストエッチング)を測定することにより求められる膜のエッチング速度をもって行うことが好ましい。
ただし、上記半透光膜や反射防止機能膜として好ましく使用されるCrN,CrO,CrC等のクロム系化合物の場合、例えば硝酸第二セリウムアンモニウムをエッチング液とするウェットエッチングに対しては、一般的に、CrNでは、N量が増加するとエッチング速度が上がる、CrOでは、O量が増加するとエッチング速度が下がる、CrCでは、C量が増加するとエッチング速度が下がる、という傾向があるため、これを考慮して、あらかじめクロム系化合物の材質による大凡のエッチング速度の大小関係を決定することが可能である。
[第2の実施の形態]
次に、図3に従って本発明の第2の実施の形態を説明する。図3は本発明の第2の実施の形態を説明するためのグレートーンマスクの製造工程の他例を示す断面図である。本実施の形態においても、遮光部21、透光部22、及び半透光部23を備えたTFT基板製造用のグレートーンマスクを用いる。
使用するマスクブランクは、前述の第1の実施の形態の場合と同様、透明基板24上に、クロムを主成分とする遮光膜25及び反射防止機能膜27が形成されている(図3(a)参照)。遮光膜25及び反射防止機能膜27は、前述の実施の形態で用いたスパッタ成膜によるクロムよりなる遮光膜、酸化クロムを含む反射防止機能膜を採用した。
まず、上記マスクブランク上にポジ型フォトレジストを塗布して形成したレジスト膜に対し、所定のデバイスパターン(遮光部21及び透光部22の領域に対応するレジストパターンを形成するようなパターン)を描画し、描画後に現像を行うことにより、遮光部21及び透光部22の領域に対応するレジストパターンを形成する。そして、上記レジストパターンをエッチングマスクとして遮光膜25及び反射防止機能膜27をエッチングして遮光パターンを形成する。この場合のエッチング手段として、本実施の形態では、エッチング液として硝酸第二セリウムアンモニウムを用いるウェットエッチングを利用した。
残存するレジストパターンを除去した後(図3(b)参照)、基板24上の遮光パターンを含む全面に半透光膜26を成膜する(図3(c)参照)。半透光膜26は、前述の実施の形態で用いたスパッタ成膜による窒化クロムを含む半透光膜(光透過率i線30%)を採用した。
次に、上記半透光膜26上に前記と同じレジスト膜を形成し、2度目の描画を行う。2度目の描画では、遮光部21及び半透光部23上にレジストパターンが形成されるように所定のパターンを描画する。描画後、現像を行うことにより、遮光部21及び半透光部23に対応する領域上にレジストパターン28を形成する(図3(d)参照)。
次いで、上記レジストパターン28をエッチングマスクとして露出した透光部領域の半透光膜26と反射防止機能膜27及び遮光膜25をエッチングして透光部22を形成する(図3(e)、(f)参照)。この場合のエッチング手段として、エッチング液として硝酸第二セリウムアンモニウムを用いるウェットエッチングを利用した。そして、残存するレジストパターンを除去して、透明基板24上に、遮光膜25及び反射防止機能膜27と半透光膜26の積層膜によりなる遮光部21、透明基板24が露出する透光部22、及び半透光膜26によりなる半透光部23を有するグレートーンマスク50が出来上がる(図3(g)参照)。
本実施の形態では、上記半透光膜26として窒化クロム、上記反射防止機能膜27として酸化クロムを用いているが、窒化クロム中の窒素含有量、酸化クロム中の酸素含有量のそれぞれの調節により、エッチング工程に用いるエッチャント(本実施の形態では硝酸第二セリウムアンモニウム)に対するエッチング速度が、上記半透光膜26は、反射防止機能膜27よりも速くなるように夫々の材質が選択されている。
したがって、上記レジストパターン28をエッチングマスクとして露出した透光部領域の半透光膜26と反射防止機能膜27及び遮光膜25をエッチングする工程において、当該透光部と隣接する、すでに形成されている遮光部領域の遮光パターンにおける反射防止機能膜27上の半透光膜26のサイドエッチングが反射防止機能膜27よりも進行が速いため、オーバーエッチングしても上記反射防止機能膜27のサイドエッチングの進行は少なく(図3(f)中のF部参照)、結果的に、マスクパターンの遮光部における反射防止機能膜27のパターン幅が遮光膜25のパターン幅よりも狭くなることがなくなり、遮光部領域のパターンにおける白縁の発生を抑えることが可能になる(図3(g)中のG部参照)。
本実施の形態において、半透光膜と反射防止機能膜のエッチング速度の大小関係が白縁の発生に与える影響は、本発明者らの検討によると、以下のとおりである。
半透光膜の膜厚をA、反射防止機能膜の膜厚をB、遮光膜の膜厚をCとし、また半透光膜のエッチング速度をa、反射防止機能膜のエッチング速度をb、遮光膜のエッチング速度をcとする。
反射防止機能膜のサイドエッチングにより白縁となりうる幅をWとした場合、該反射防止機能膜がサイドエッチングにより幅W除去されてしまうためには、単純な横からのエッチング液浸透と、斜めからの浸透を考慮すると、その時間Twは、
Tw=(W/b)×(1/21/2
である。
上記レジストパターン28をエッチングマスクとして露出した透光部領域の半透光膜26と反射防止機能膜27及び遮光膜25をエッチングするトータルのエッチング時間Ttotalは、
Ttotal={(C/c)+(B/b)+(A/a)}×(1+O/E)
である。ここで、O/Eはオーバーエッチング比である。
この際、上記透光部と隣接する、遮光部領域の遮光パターンにおける反射防止機能膜がエッチング液に曝され、遮光膜との界面で横方向にエッチング液が浸透している時間TARは、
AR=Ttotal−{(B/b)+(A/a)}
=(C/c)×(1+O/E)+(B/b)×(O/E)+(A/a)×(O/E)
となる。
したがって、上記TARが、上記反射防止機能膜がサイドエッチングにより幅W除去されてしまうまでの時間Twよりも小さい、つまりTAR<Twであれば、白縁の発生を抑えられることになる。
そこで、さらに具体例を挙げて説明する。
半透光膜(例えばCrN)の膜厚を50nm、反射防止機能膜(例えばCrO)の膜厚を12nm、遮光膜(例えばCr)の膜厚を100nmとし、また上記半透光膜のエッチング速度をa、上記反射防止機能膜のエッチング速度を300nm/min、上記遮光膜のエッチング速度を200nm/minとする。また、反射防止機能膜のサイドエッチングにより白縁となりうる幅Wを0.3μm(300nm)とした場合、該反射防止機能膜がサイドエッチングにより幅W除去されてしまうまでの時間Twは、0.71minとなる。
したがって、オーバーエッチング(O/E)を通常膜厚の30%(30〜50%程度が一般的)とすると、TAR<Twが成立するためには、上記半透光膜のエッチング速度a>287nm/minとなり、半透光膜のエッチング速度は287nm/min以上であることが必要となる。これは、反射防止機能膜のエッチング速度(300nm/min)に対する比では、95.6%であるが、通常、エッチング液の濃度などによりエッチング速度は若干変動するため、このような変動分を考慮すると、半透光膜のエッチング速度は、反射防止機能膜のエッチング速度に対して約96%以上であることを要する。つまり、エッチング工程に用いるエッチャントに対する半透光膜のエッチング速度が、反射防止機能膜のエッチング速度とほぼ同一もしくはこれよりも速くなるようにそれぞれの膜の材質を選択することにより、白縁の発生を効果的に抑えられることがわかる。
以上は、本発明の第2の実施の形態における検討結果であるが、前述の第1の実施の形態においては、前述のレジストパターン28をエッチングマスクとして露出した透光部領域の半透光膜26をエッチングする工程において、当該透光部と隣接する、遮光部領域の遮光パターンにおける反射防止機能膜がエッチング液に曝され、遮光膜との界面で横方向にエッチング液が浸透している時間TARは、
AR=(A/a)×(1+O/E)
であり、該TARが、上記反射防止機能膜がサイドエッチングにより幅W除去されてしまうまでの時間Twよりも小さい、つまりTAR<Twであれば、白縁の発生を抑えられることになる。
半透光部に半透光膜を採用したグレートーンマスクを用いたパターン転写方法を説明するための断面図である。 本発明の第1の実施の形態を説明するためのグレートーンマスクの製造工程を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態を説明するためのグレートーンマスクの製造工程を示す断面図である。 従来技術を説明するためのグレートーンマスクの製造工程を示す断面図である。
符号の説明
20 グレートーンマスク
21 遮光部
22 透光部
23 半透光部
24 透明基板
25 遮光膜
26 半透光膜
27 反射防止機能膜
28 レジストパターン
30 被転写体
33 レジストパターン

Claims (10)

  1. 透明基板上に遮光部と、透光部と、マスク使用時に用いられる露光光の透過量を所定量低減する半透光部からなるマスクパターンを有し、マスクを用いて被転写体に露光光を照射する際、被転写体に対する露光光の照射量を部位によって選択的に低減し、被転写体上のフォトレジストに残膜値の異なる部分を含む所望の転写パターンを形成するためのグレートーンマスクの製造方法であって、
    透明基板上に第一の膜を形成する工程と、
    前記第一の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第一レジストパターンを形成する工程と、
    前記第一レジストパターンをマスクとして前記第一の膜をエッチングし、第一の膜パターンを形成する第一のパターニング工程と、
    前記第一レジストパターンが除去された前記透明基板上において、前記第一の膜パターンを含む面上に第二の膜を形成する工程と、
    前記第二の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第二レジストパターンを形成する工程と、
    前記第二レジストパターンをマスクとして少なくとも前記第二の膜をエッチングし、第二の膜パターンを形成する第二のパターニング工程と、を有し、
    前記第一の膜は、金属からなる又は金属を主成分とする遮光膜、及び反射防止機能膜の積層膜であり、
    前記第二の膜は、露光光の一部を透過する半透光膜であり、
    前記半透光膜のエッチング工程に用いるエッチャントに対するエッチング速度が、前記半透光膜は、前記反射防止機能膜とほぼ同一もしくはこれよりも速くなるように、前記第一の膜及び前記第二の膜の材質が選択されることを特徴とするグレートーンマスクの製造方法。
  2. 透明基板上に遮光部と、透光部と、マスク使用時に用いられる露光光の透過量を所定量低減する半透光部からなるマスクパターンを有し、マスクを用いて被転写体に露光光を照射する際、被転写体に対する露光光の照射量を部位によって選択的に低減し、被転写体上のフォトレジストに残膜値の異なる部分を含む所望の転写パターンを形成するためのグレートーンマスクの製造方法であって、
    透明基板上に第一の膜を形成する工程と、
    前記第一の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第一レジストパターンを形成する工程と、
    前記第一レジストパターンをマスクとして前記第一の膜をエッチングし、第一の膜パターンを形成する第一のパターニング工程と、
    前記第一レジストパターンが除去された前記透明基板上において、前記第一の膜パターンを含む面上に第二の膜を形成する工程と、
    前記第二の膜上に形成したレジスト膜をパターニングして第二レジストパターンを形成する工程と、
    前記第二レジストパターンをマスクとして少なくとも前記第二の膜をエッチングし、第二の膜パターンを形成する第二のパターニング工程と、を有し、
    前記第一の膜は、金属からなる又は金属を主成分とする遮光膜、及び反射防止機能膜の積層膜であり、
    前記第二の膜は、露光光の一部を透過する半透光膜であり、
    前記第二の膜のエッチングにより、前記マスクパターンの遮光部における前記反射防止機能膜のパターン幅が前記遮光膜のパターン幅を下回らないマスクパターンが形成されるように、前記第一の膜及び前記第二の膜の材質が選択されることを特徴とするグレートーンマスクの製造方法。
  3. 前記マスクパターンの遮光部は、前記第二のパターニング工程において、前記第二レジストパターンをマスクとして前記第二の膜及び第一の膜をエッチングすることによって形成される前記透光部に隣接することを特徴とする請求項1又は2に記載のグレートーンマスクの製造方法。
  4. 前記マスクパターンの遮光部は、前記第二のパターニング工程において、前記第二レジストパターンをマスクとして前記第二の膜をエッチングすることによって形成される前記透光部に隣接することを特徴とする請求項1又は2に記載のグレートーンマスクの製造方法。
  5. エッチング工程に用いるエッチャントに対する前記半透光膜のエッチング速度をa、前記反射防止機能膜のエッチング速度をbとすると、a/bは、0.96以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載のグレートーンマスクの製造方法。
  6. 前記半透光膜及び前記反射防止機能膜の材質は、窒素、酸素、又は炭素を含有するCr化合物から選択されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のグレートーンマスクの製造方法。
  7. 前記半透光膜と前記反射防止機能膜は、同一の材質を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載のグレートーンマスクの製造方法。
  8. 透明基板上に遮光部と、透光部と、マスク使用時に用いられる露光光の透過量を所定量低減する半透光部からなるマスクパターンを有し、マスクを用いて被転写体に露光光を照射する際、被転写体に対する露光光の照射量を部位によって選択的に低減し、被転写体上のフォトレジストに残膜値の異なる部分を含む所望の転写パターンを形成するためのグレートーンマスクであって、
    前記半透光部は、透明基板上に設けられた露光光の一部を透過する半透光膜により形成され、
    前記遮光部は、透明基板上に遮光膜及び半透光膜をこの順に有し、前記遮光膜はその上に反射防止機能膜を有し、
    前記マスクパターンの遮光部における前記反射防止機能膜のパターン幅が前記遮光膜のパターン幅を下回らないマスクパターンが形成されていることを特徴とするグレートーンマスク。
  9. 前記半透光膜は、前記半透光膜のエッチング工程に用いるエッチャントに対するエッチング速度が、前記反射防止機能膜とほぼ同一もしくはこれよりも速い材質からなることを特徴とする請求項8に記載のグレートーンマスク。
  10. 請求項1乃至7のいずれかに記載の製造方法によるグレートーンマスク、または、請求項8又は9に記載のグレートーンマスクを用いて、前記グレートーンマスクに形成されたパターンを被転写体に転写することを特徴とするパターン転写方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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