JP2009229464A - 内部水素/トリチウム・ゲッター構造を内蔵する燃料棒および集合体 - Google Patents
内部水素/トリチウム・ゲッター構造を内蔵する燃料棒および集合体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】燃料棒(48)が中空ガス吸収構造(80)を有する原子炉用燃料集合体(16)を提供する。
【解決手段】原子炉用燃料集合体(16)はバネ手段などの装置(64)によって位置固定された原子燃料ペレット(62)および端栓(56、58)を内蔵する燃料棒(48)を含み、燃料棒(48)内には中空ガス吸収構造(80)も配置され、吸収構造(80)の内外面のうち少なくとも一方の表面に、水素およびトリチウムの少なくとも一方を吸収・保持する触媒物質(83)がコーティングされている。
【選択図】図3
【解決手段】原子炉用燃料集合体(16)はバネ手段などの装置(64)によって位置固定された原子燃料ペレット(62)および端栓(56、58)を内蔵する燃料棒(48)を含み、燃料棒(48)内には中空ガス吸収構造(80)も配置され、吸収構造(80)の内外面のうち少なくとも一方の表面に、水素およびトリチウムの少なくとも一方を吸収・保持する触媒物質(83)がコーティングされている。
【選択図】図3
Description
本発明は、内部、例えば、底部付近に内部水素/トリチウム「ゲッター」構造を内蔵する燃料棒の集合体およびかかる集合体内の燃料棒に係わる。「ゲッター」または「アブソーバー」構造は、水素(H)またはトリチウム(原子量が3の気体状水素同位体、H3またはH3で、β線を放出する)を吸収し、これを燃料棒内に保持することによって、水素またはトリチウムが放出され、燃料棒が劣化する恐れを軽減するのに効果的である。トリチウムは「ゲッター」構造によって吸収されるまでは気体であり、水素化物を形成する。
原子炉の種々の部品は運転中に発生する種々のガス、同位体などによって水和作用および/または酸化のような攻撃に曝される。場合によっては燃料棒の内部が損傷を受ける可能性がある。稀にではあるが、これにより燃料棒が劣化する恐れがある。
加圧水型(PWR)のような典型的な原子炉では、例えば、ウェスチングハウス社のパンフレット「Ready to Meet Tomorrow's Power Generation Requirements Today, 2007)」に図解されているように、炉心に、それぞれが複数の細長い燃料棒から成る多数の燃料集合体が装填されている。それぞれの燃料棒は、多くの場合固形の圧縮された原子燃料ペレットを積重した形態の、例えば、二酸化ウラニウム(UO2)または二酸化プルトニウム(PUO2)、もしくは両者の混合物のような核分裂物質を含む。燃料棒は、炉心内で、高い核分裂率を維持し、従って、大量の熱エネルギーの放出を可能にするのに充分な中性子束を発生させるよう種々のグループに配列されている。冷却材、例えば、水を下部冷却材プレナムから炉心内を流動させることによって、炉心で発生する熱の一部を注出して有用な仕事をさせる。燃料集合体の形状および設計は炉心の所望サイズおよび原子炉のサイズに応じて異なる。
原子炉には、特定の期間、通常は約6乃至18ヶ月に亘って運転できるように、燃料サイクルの開始時に充分な過剰反応度が付与される。原子炉の運転は僅かに超臨界状態で行われるから、サイクル開始時に付与される過剰反応度の影響を緩和する必要がある。初期過剰反応度を緩和する種々の方法が考案されているが、その中には炉心内への制御棒の挿入および、例えば、燃料への中性子吸収元素の添加がふくまれる。「可燃性毒物」として知られるこのような中性子吸収物質としては、例えば、ホウ素、ガドリニウム、カドミウム、サマリウム、エルビウムおよびユーロピウムの化合物が挙げられる。これらの可燃性毒物は、中性子の初期過剰量を吸収する一方、(最善のケースでは)新しい、またはさらなる中性子発生を伴ったり、または中性子吸収の結果として新しい毒物に変化したりしないものである。
ホウ素含有化合物またはその他の可燃性毒物の混合物を含む原子燃料の燒結ペレットは公知である。例えば、米国特許第3,349,152号および第3,520,958号(それぞれWatanabe et al. およびVersteeg et al.)を参照されたい。新しくは米国特許第7,139,360号(Lahoda)には、多数の燃料ペレットを含む燃料棒であって、棒の半分以上が金属酸化物、金属炭化物または金属窒化物のうち少なくとも1つから成る燃料ペレットとともに過剰中性子を吸収するためのホウ素含有可燃性毒物を有する燃料棒が開示されている。米国特許第4,587,087号(Radford et al.)は、固形原子燃料基体を可燃性毒物層で被覆し、一端が密栓されている燃料棒内に封入するように構成された燃料棒のための可燃性毒物被覆に向けられている。
酸化、腐食および水和の防止策に関して、Rudling et al.は米国特許第6,512,8
06号明細書において、ジルコニウム合金からなる燃料棒自体を二酸化ジルコニウム(ZrO2)または窒化ジルコニウム(ZrN)のうちの少なくともひとつで被覆することを教示している。また、Daviesは米国特許第5,434,897号において、3層被覆を有する燃料棒を使用しており、これらの層は被覆内部でのガスの混合を容易にすることによって蒸気の流入が蒸気と水素の混合を促進する。また、燃料棒の端部を、螺旋部材を含む端栓で密封することにより柱状に積重されたペレットの軸方向移動を防止するとしている。
06号明細書において、ジルコニウム合金からなる燃料棒自体を二酸化ジルコニウム(ZrO2)または窒化ジルコニウム(ZrN)のうちの少なくともひとつで被覆することを教示している。また、Daviesは米国特許第5,434,897号において、3層被覆を有する燃料棒を使用しており、これらの層は被覆内部でのガスの混合を容易にすることによって蒸気の流入が蒸気と水素の混合を促進する。また、燃料棒の端部を、螺旋部材を含む端栓で密封することにより柱状に積重されたペレットの軸方向移動を防止するとしている。
被覆の近傍に水素が存在すると、水素化物の形成によって機械的な損傷を招く恐れがある。もしトリチウム(H3)が存在すると、被覆チューブを貫通して冷却水中に漏れることによって「線量」問題を発生させる可能性がある。一旦冷却水中に漏れると、除去/分離するのが困難であるが、その理由は、化学的にも物理的にもほとんど正規の水素、即ち、水を構成する分子中の水素に近いからである。これが外部へ放出される原子炉冷却水/蒸気の廃棄流れと一緒になる。ガスが燃料棒内部に存在する場合、水素またはH3の影響を受ける恐れがある構造は燃料棒被覆である。燃料棒内にはH3が常に発生するが、燃料棒の製造過程において、燃料棒内で水素が形成されるか、または燃料棒中に水素が取込まれ、閉じ込められる可能性がある。従って、これらの問題を解決する必要性がある。
本発明の主要な目的は、水素およびトリチウムによる汚染および劣化の問題を解決する燃料棒集合体と個々の燃料棒を提供することにある。
本発明の他の目的は、原子力発電所の環境におけるトリチウムおよび水素の吸収材/吸着剤を発見することにある。
頂部および底部を有し、被覆材で形成され且つ最上層燃料ペレットおよび最下層燃料ペレットを含む複数の原子燃料ペレットを内蔵するとともに、自体と原子燃料ペレットとを密封する上部端栓および下部端栓をも含む燃料棒であって、上部端栓と最上層燃料ペレットの間に分離手段が介在し、燃料棒内に少なくとも1つの中空ガス吸収構造が配置され、前記少なくとも1つの中空ガス吸収構造が燃料棒の内面から間隔を保つ外面を有し、ガス吸収構造の少なくとも内面に、水素およびトリチウムの少なくとも一方を吸収・保持する触媒がコーティングされていることを特徴とする前記燃料棒を提供することによって上記必要性が満たされ、上記目的が達成される。
それぞれが頂部および底部を有し、被覆材で形成され且つ最上層燃料ペレットおよび最下層燃料ペレットを含む複数の原子燃料ペレットを内蔵するとともに、それぞれの燃料棒と原子燃料ペレットとを密封する上部端栓および下部端栓をも含む複数の燃料棒から成る燃料棒集合体であって、上部端栓と最上層燃料ペレットとの間に通常はバネの分離手段が介在し、燃料棒の内部に少なくともひとつの中空ガス吸収構造が配置され、前記少なくともひとつの中空ガス吸収構造が燃料棒の内面から間隔を保つ外面を有し、その少なくとも内面に水素およびトリチウムの少なくとも一方を吸収・保持する触媒がコーティングされている燃料棒集合体を提供することによって上記必要性が満たされ、上記目的が達成される。
ガス吸収構造はセラミックまたはジルコニウムのような耐高温金属から成り、触媒コーティングをNi、Pd、Cu,金属Uおよびこれらの混合物から選択することが好ましい。燃料集合体、これに含まれる燃料棒およびガス吸収構造は連携する原子炉冷却材の下部プレナムのほぼ上方の空間内に配置される。
本発明の詳細を、実施形態を例示する添付の図面を参照して以下に説明する。
添付の図面において、図1は数ある従来型加圧水型原子炉(PWR)のうちの1例を参照符号10で示す。PWR10は複数の細長い燃料集合体16から成る炉心14を収納する原子炉圧力容器12を含む。煩雑になるのを避けるため、図1には比較的少数の燃料集合体16を示してあるが、実際の炉心14はもっと多数の燃料集合体から成る。
原子炉圧力容器12から半径方向に内方へ間隔を置いてほぼ円筒形の炉心バレル18が配置され、バレル18内にはバッフル構造20が設けられている。バッフル構造20は炉心14の燃料集合体16を囲んでいる。多くの場合、バッフル構造20は(図示しないが)ボルトによって連結された複数のバッフルプレート22から成る。炉心14とバッフル構造20は上部及び下部炉心板24、26間に配置され、炉心板24,26は炉心バレル18によって支持されている。
原子炉圧力容器12の上端は着脱可能な閉鎖ヘッド28によって密封され、閉鎖ヘッド28には複数の制御棒駆動機構30が取り付けられている。ここでも煩雑になるのを避けるため、実際には数多い制御棒駆動機構30のうちの一部だけを示してある。個々の駆動機構30は棒クラスタ制御集合体機構32を燃料集合体16の幾つかの上方および内部に選択的に位置決めする。
PWRの運転中、炉心14の燃料集合体1において起こる核分裂プロセスが熱を発生させ、この熱は炉心14内を循環する可溶性ホウ素を含む軽水のような冷却材流体によって除かれる。具体的には、(図1には1つだけ図示しているが)複数の冷却材注入ノズル34を介して原子炉圧力容器12に冷却材が注入される。
冷却材流体は注入ノズル34から原子炉圧力容器に流入し、原子炉圧力容器12と炉心バレル18(および炉心バレルの熱シールド38)との間に画成される環状領域36を流下し、原子炉圧力容器12の原子炉冷却下部プレナム27に達した後、180°向きを変えてから下部炉心板26を貫流して炉心14内に流入し、炉心14の燃料集合体16に沿って上昇する。次いで、冷却材は上部炉心板24を貫流し、排出ノズル40を通って原子炉圧力容器から排出される。
燃料集合体16から冷却材への熱エネルギーの移動により冷却材は原子炉運転温度まで加熱される。加熱された冷却材は炉心バレル18を貫通する複数の排出ノズル40(図1には1つだけ示す)を介して原子炉圧力容器12から排出される。従って、燃料集合体16が冷却材に与えた熱エネルギーが冷却材によって圧力容器12から運び去られることになる。
既に概説したように、原子炉炉心14は多数の細長い燃料集合体16から成る。ここで図2を参照して説明すると、PWRにおいて使用されるタイプであるそれぞれの燃料集合体16は基本的に、下部炉心板26(図1参照)上に集合体を支持する下端構造または下部ノズル42と、下部ノズル42から上方へ突出し縦方向へ延びる多数の案内管またはシンブル44とを含む。集合体16はこのほかに、案内シンブル44の全長に沿って軸方向に間隔を保って配置され、案内シンブル44に取付けられている複数の横断方向支持グリッド46をも含む。グリッド46は複数の燃料棒48を横方向に間隔を保つ整然とした配列状態で支持する。集合体16はまた、その中央に配置された計測管50と、案内シンブル44の上端に取り付けられた上端構造または上部ノズル52を有する。各部をこのように構成したから、燃料集合体16は集合体各部を損傷させることなく便利に取扱うことができる一体的なユニットを形成する。
図3に示すように、燃料集合体16(図2参照)を構成する燃料棒48は、それぞれが両端に上部端栓56および下部端栓58を取り付けられて密閉チェンバを画成する細長い中空被覆管54を含むという点ではほぼ同じである。通常は固体平円盤状の複数の原子燃料ペレット62を端と端が接する状態または積層状態でチェンバ内に収納し、最上段のペレット70と上部端栓56の間に配置されたバネなどのようなデバイス/手段64の作用によって位置固定する。燃料棒48の底部近傍に示すのが最下段のペレット72である。再び従来型構造を示す図2において、新規の吸収構造を設けるとすれば、参照符号81で示す位置に設けられることになる。
図3に示すように、上部端栓56は燃料棒の頂部73に位置し、下部端栓58は燃料棒の底部74に位置し、下部端栓58と最下段燃料ペレット72との間に中空ガス吸収構造80が配置される。ガス吸収構造80の外面82は燃料棒48の、具体的には被覆管54の内面との間に間隔84を保っている。中空ガス吸収構造は水素およびトリチウムを「ゲッティング」/吸収するのに有効な、図4A-4Bに点83で示す、触媒物質を含有、含浸またはコーティングの形で含むことになる。簡略化のため局所的に図示したが、触媒が全面を覆うことは言うまでもない。吸収構造80は中空のままであるが、内面に触媒を含むこともできる。
主として燃料棒中に保持されている水分と被覆管54の内面のジルコニウム合金とが反応することによって水素が発生する:
2H2O +Zr = 2H2 +ZrO2
考えられる水素の他の発生源は内部的な内部の異常水素物質汚染である。トリチウムの発生源として考えられるのはホウ素の中性子吸収反応および原子燃料中で起こる三体核分裂反応である。トリチウムはゲッター構造によって吸収される前の気体であり、吸収されて水素化物を形成する。燃料棒から漏れると、トリチウムは溶液中に気体の状態で存在するか、または放射線分解の結果、水の分子と結びついてトリチウム水を形成する。
2H2O +Zr = 2H2 +ZrO2
考えられる水素の他の発生源は内部的な内部の異常水素物質汚染である。トリチウムの発生源として考えられるのはホウ素の中性子吸収反応および原子燃料中で起こる三体核分裂反応である。トリチウムはゲッター構造によって吸収される前の気体であり、吸収されて水素化物を形成する。燃料棒から漏れると、トリチウムは溶液中に気体の状態で存在するか、または放射線分解の結果、水の分子と結びついてトリチウム水を形成する。
中空ガス吸収構造80はジルコニウム、またはジルコニウム合金から成ることが好ましいが、約300℃以上の温度に耐える金属またはその合金、もしくはケイ素を含むセラミックのような耐高温セラミックで形成することもできる。触媒としての「ゲッター」/吸収材は水素およびトリチウムがガス吸収構造と反応するのを可能にする触媒物質、好ましくはNi、Pd、Cu、金属Uおよびこれらの混合物から選択される。ガス流が触媒と接触し易くするためガス吸収構造の外面82から燃料棒の内面86までの距離84は約0.01インチ(0.254cm)乃至0.003インチ(0.076cm)である。ガス吸収構造の(図3(A)に示す)の壁厚88は約0.013インチ(0.330cm)乃至0.023インチ(0.584cm)である。
ガスが触媒と接触し、ガス吸収構造の内部にアクセスするのを確実にするガス吸収構造
の多孔率は少なくとも約99容積%の密度以上であることが好ましい。これにより燃料ペレットの重量に耐えるに充分な強度が与えられる。
の多孔率は少なくとも約99容積%の密度以上であることが好ましい。これにより燃料ペレットの重量に耐えるに充分な強度が与えられる。
ガス吸収構造80の幾つかの実施形態を例として図4(A)および図4(B)に示す。これらの構造80は任意の表面積が得られるように種々の形状、例えば、図4(A)に示すような五角形に形成するか、または製造を容易にするため図4(B)に示すような円筒状構造とすることができる。これらの構造にはその側壁を貫通する種々の形状の小孔89を設けることによって、矢印で示すようにガス90が、構造を囲む環状空間91よりも広い場合がある内部空間へ流入することを可能にする。他の実施形態として、多孔率が比較的高い吸収構造の場合、構造の側壁をガス90が浸透/拡散の形で通過できるように構成することもできる。
内部水素/トリチウム「ゲッター」構造80は、例えば、被覆管54の底壁74に微細な亀裂またはひび92が発生するのを防止するため、水素ガスおよびトリチウム同位体ガスのようなガス90を吸収・保持するように設計されている。被覆内部と接触する汚染物質を回避するため、またガス90との連通が完全には制約されないから、構造80の内側にも触媒を存在させることが好ましい。但し、構造80の外面だけに触媒物質を存在させることが望ましい場合もあれば、構造80の内外両面に存在させることが望ましい場合もある。
1例として、多孔率が約0.01容積%(即ち、密度が99容積%)未満の、ジルカロイ4(Zircaloy 4)またはジルロ(ZIRLO)から成る小径の中空「ゲッター」管を使用し、管体表面(IDおよびOD)に「ゲッター」管への水素ガス吸収を促進する触媒として作用するコーティングを施した。接触した水素は固体金属マトリックス中に拡散し、管体のジルコニウムと化学的に反応することによって「ゲッター」管の金属マトリックス内に固相として沈積する水素化ジルコニウムを形成した。実際には、水素ガスは固相に変換され、保持された。これは気相保持メカニズムではない。管体の両端を開放し、燃料棒内部ガスが管IDへ流れるための流路を確保した。端栓および燃料ペレットとの当接にはガス流を阻止するほどの密封効果はないが、流入をさらに容易にするスロットまたは孔を設けて同じ所期の効果を得るように設計することもできる。
開示内容が理解され易いように、本発明の具体的な実施形態を以上に説明したが、当業者に明らかなように、後記する請求項によって定義される本発明の範囲を逸脱することなく本発明の細部に多様な変更を試みることができる。
Claims (16)
- 頂部および底部を有し、被覆材で形成され且つ最上層燃料ペレットおよび最下層燃料ペレットを含む複数の原子燃料ペレットを内蔵するとともに、自体と原子燃料ペレットとを密封する上部端栓および下部端栓をも含む燃料棒であって、上部端栓と最上層燃料ペレットの間に分離手段が介在し、燃料棒内に少なくとも1つの中空ガス吸収構造が配置され、前記少なくとも1つの中空ガス吸収構造が燃料棒の内面から間隔を保つ外面を有し、その内面に、水素およびトリチウムの少なくとも一方を吸収・保持する触媒がコーティングされていることを特徴とする燃料棒。
- ガス吸収構造がジルコニウムから成り、分離手段がバネである請求項1に記載の燃料棒。
- ガス吸収構造がジルコニウム合金である請求項1に記載の燃料棒。
- ガス吸収構造がセラミックである請求項1に記載の燃料棒。
- ガス吸収構造の内面にNi、Pd、Cu,金属Uおよびこれらの混合物から成る群から選択された触媒がコーティングされている請求項1に記載の燃料棒。
- ガス吸収構造の外面にNi、Pd、Cu,金属Uおよびこれらの混合物から成る群から選択された触媒がコーティングされている請求項1に記載の燃料棒。
- それぞれが頂部および底部を有し、被覆材で形成され且つ最上層燃料ペレットおよび最下層燃料ペレットを含む複数の原子燃料ペレットを内蔵するとともに、それぞれの燃料棒と原子燃料ペレットとを密封する上部端栓および下部端栓をも含む複数の燃料棒から成る燃料棒集合体であって、上部端栓と最上層燃料ペレットとの間にバネ手段が介在し、燃料棒のバネ手段とは反対側の端部において端栓と燃料ペレットの間に中空ガス吸収構造が配置され、中空ガス吸収構造が少なくとも1つの燃料棒の内面から間隔を保つ外面を有し、その少なくとも内面に水素およびトリチウムの少なくとも一方を吸収・保持する触媒がコーティングされていることを特徴とする燃料集合体。
- ガス吸収構造がジルコニウムから成る請求項7に記載の燃料棒集合体。
- ガス吸収構造がジルコニウム合金である請求項7に記載の燃料棒集合体。
- ガス吸収構造がセラミックである請求項7に記載の燃料棒集合体。
- ガス吸収構造の内面にNi、Pd、Cu,金属Uおよびこれらの混合物から成る群から選択された触媒がコーティングされている請求項7に記載の燃料棒集合体。
- ガス吸収構造の外面にNi、Pd、Cu,金属Uおよびこれらの混合物から成る群から選択された触媒がコーティングされている請求項7に記載の燃料棒集合体。
- ガス吸収構造の内面にも外面にもNi、Pd、Cu,金属Uおよびこれらの混合物から成る群から選択された触媒がコーティングされている請求項7に記載の燃料棒集合体。
- ガス吸収構造が約0.330cm乃至0.584cmの壁厚を有し、少なくとも約99容積%の密度を有する請求項7に記載の燃料棒集合体。
- ガス吸収構造が管状である請求項7に記載の燃料棒集合体。
- ガス吸収構造がその側壁を貫通する開口を有する請求項7に記載の燃料棒集合体。
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