JP2009228560A - 内燃機関におけるクランク角センサ取付構造 - Google Patents
内燃機関におけるクランク角センサ取付構造 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 クランク角センサによるクランク軸の回転位置、回転速度などの的確な検出を可能とし、またクランク角センサの、外部からの着脱操作が容易になる。
【解決手段】 機関本体に接続されるオイルパン20の底壁は、その上面からの深さの浅い浅底部20Sと、それよりも深さの深い深底部20Dとを備えており、前記浅底部20Sの底面にクランク角センサSを取り付け、そのクランク角センサSの検出部30を、クランク軸9の軸心に指向させた。
【選択図】 図1
【解決手段】 機関本体に接続されるオイルパン20の底壁は、その上面からの深さの浅い浅底部20Sと、それよりも深さの深い深底部20Dとを備えており、前記浅底部20Sの底面にクランク角センサSを取り付け、そのクランク角センサSの検出部30を、クランク軸9の軸心に指向させた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両、主として自動車用内燃機関におけるクランク角センサの取付構造に関し、特に、クランク軸の回転位置、回転角度などを的確に検出できると共に機関本体への着脱操作を容易とした、クランク角センサ取付構造に関する。
従来、内燃機関のクランク軸の回転位置、回転速度などを検出するクランク角センサを、機関本体のシリンダブロックの下端に結合されるオイルパンに取り付けたものが公知である(下記特許文献1参照)。
特許第2853372号公報
ところが、前記特許文献1のものは、オイルパンの側方に張り出したフランジ部に、クランク軸の軸線に沿ってクランク角センサが設けられているため、オイルパンのクランク軸と直交する方向の横幅が拡大する傾向になって内燃機関の大型化の原因となり、またクランク角センサの検出部は、シグナルディスクプレートの側面に対向して配置されることになるため、その検出部をクランク軸の軸心に指向して配置することができないという問題があり、さらに、内燃機関の側方には、車体フレームや排気マニホールドが配置されるので、それらのレイアウトに支障を及ぼすばかりでなくクランク角センサ自体の着脱操作が面倒になり、その上、排気マニホールドの配置によっては、そこからの輻射熱を受ける虞れがあるという問題もある。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、前記問題を解決できるようにした、新規な内燃機関におけるクランク角センサ取付構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本請求項1記載の発明は、機関本体に接続されるオイルパンへのクランク角センサ取付構造であって、
前記オイルパンの底壁は、その上面からの深さの浅い浅底部と、それよりも深さの深い深底部とを備えており、前記浅底部の底面にクランク角センサを取り付け、そのクランク角センサの検出部を、クランク軸の軸心に指向させたことを特徴としている。
前記オイルパンの底壁は、その上面からの深さの浅い浅底部と、それよりも深さの深い深底部とを備えており、前記浅底部の底面にクランク角センサを取り付け、そのクランク角センサの検出部を、クランク軸の軸心に指向させたことを特徴としている。
前記目的を達成するため、本請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記機関本体の一側には、その機関本体から排出される排ガスを外気に導くための排気マニホールドが設けられ、また、前記オイルパンの、機関本体への接続部には、接続フランジが一体に張り出しており、この接続フランジは、前記クランク角センサと排気マニホールドとの間を遮るように延びていて排気マニホールドから発散される熱がクランク角センサへ及ばないようにされていることを特徴としている。
本請求項各項記載の発明によれば、クランク角センサは、オイルパンの浅底部の底面に固着されて、その検出部が、クランク軸の軸心に指向しているので、その検出部をクランク軸に設けられる被検出部、すなわちパルサープレートに近接して配置することができ、的確な検出が可能になり、また、クランク角センサの、外部からの着脱操作が容易になる。また、クランク角センサの取り付けにより、オイルパン自体の大型化、重量増を招くことがない。
また、本請求項2記載の発明によれば、オイルパンの接続フランジにより、排気マニホールドからクランク角センサへの輻射熱が遮られて、該クランク角センサをその熱から保護することができ、長期にわたりクランク角センサの所期の検出精度を確保でき、またその耐用度を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
本実施例は、本発明クランク角センサ取付構造を、自動車用内燃機関に実施した場合であり、図1は、本発明クランク角センサ取付構造を備えた、自動車用内燃機関の、図2の1−1線に沿う一部破断正面図、図2は、図1の2矢視の、内燃機関の側面図、図3は、図1の3矢視の、内燃機関の底面図、図4は、図3の4−4線に沿う拡大断面図である。
図1〜3において、全体を符号Eで示す自動車用内燃機関は、直列の多気筒機関であって、その機関本体1は、複数の気筒3が直列されるシリンダブロック2と、そのデッキ面上に一体に結合されるシリンダヘッド4と、シリンダブロック2の下部に一体に形成されるアッパブロック5の下面に一体に結合されるロアブロック6とを備え、前記アッパブロック5とロアブロック6とでクランクケース7が形成されており、このクランクケース7内のクランク室8に配置されるクランク軸9は、アッパブロック5とロアブロック6との合せ面に、図示しない軸受を介して回転自在に支承される。クランク軸9の複数のクランクピン9Pには、コンロッド10の大端部が回転自在に連結され、それらのコンロッド10の小端部に前記複数の気筒3に摺合されるピストン11が回転自在に連結される。シリンダヘッド4には、前記複数ピストン11の頂面に対面する燃焼室12と、各燃焼室12に連通する吸気ポート13および排気ポート14が形成されており、吸気ポート13には、吸気マニホールド15が接続され、また排気ポート14には、排気マニホールド16が接続されている。前記排気マニホールド16は、機関本体1の一側において、該機関本体1の一側面に沿うように下向きに延長され、さらに、機関本体1の後部に接続される変速機17の一側に沿って後方へと延長されている。
シリンダヘッド4の上面には、ヘッドカバー18が一体に接続され、機関本体のロアブロック6の下面には、潤滑油を貯留するオイルパン20が一体に結合される。ロアブロック6の下面には、横方向、すなわち機関本体の縦軸線と直交してブロック側接続フランジ6Fが一体に張り出しており、また、オイルパン20の上面には、前記ブロック側接続フランジ6Fと同じ方向にオイルパン側接続フランジ20Fが一体に張り出しており、それら両接続フランジ6F,20Fは相互に合掌されて、複数の連結ボルト21をもって一体に締結される。この場合、連結ボルト21は、オイルパン20の下方からオイルパン20側接続フランジ20Fに挿着されるので、連結ボルト21の着脱操作が容易になる。
前記オイルパン20の底壁は、その上面からの深さが浅い浅底部20Sと、その上面からの深さが、前記浅底部20Sよりも深い深底部20Dとを有して段状に形成されており、図1,2に示すように、オイルパン20は、その底壁の後端寄り、すなわち変速機17側の一部分が、浅底部20Sに形成され、また、その底壁の残余の大部分が、深底部20Dに形成される。そして、オイルパン20の浅底部20Sの底面一側に、そのオイルパン20の下方から上下方向に、後述のクランク角センサSが取り付けられる。
図1に示すように、クランク軸9の後端には、磁性金属板よりなる盤状のパルサープレート22が複数の連結ボルト23により固定されている。このパルサープレート22は、その外周に多数の突起22Pが配列されている。一方、前記オイルパン20の浅底部20Sの底面一側には、そのオイルパン20の下方から上下方向に向けて、前記クランク角Sセンサが取り付けられる。図4に示すように、オイルパン20の浅底部20Sの底面一側には、取付孔25が上下方向に穿設され、この取付孔25に、その下方からオイルシール24を介してクランク角センサSが貫通され、このクランク角センサSから一体に張り出される取付フランジ26が、取付ボルト27をもってオイルパン20の下方からその浅底部20Sの底面に固着される。
クランク角センサSの検出部30は、クランク室8内に臨んでいて、その検出端はパルサープレート22の突起22Pに対面している。そして、図1に示すように、クランク角センサSの検出部30は、クランク軸9の軸心に指向されている。クランク角センサSには、その検出部30にホール素子および磁石が内蔵されており、クランク軸9の回転によりパルサープレート22が回転するとき、クランク角センサS内の磁気変動をホール素子により電気信号に変換し、この電気信号を演算することによりクランク軸9の回転位置、回転速度、回転加速度などを検出することができる。
図1,2に示すように、オイルパン20上面のオイルパン側接続フランジ20Fの一部は、クランク角センサSと、前記排気マニホールド16との対面空間を遮断するように延在している。したがって、その接続フランジ20Fの一部は、排気マニホールド16からクランク角センサSへの輻射熱を遮り、クランク角センサーSを、排気マニホールド16から発散する排気熱から保護することができる。
つぎにこの実施例の作用を説明する。
いま、内燃機関Eが運転され、クランク軸9の回転により、パルサープレート22が回転されると、クランク角センサSは、その検出部30が、クランク軸9の回転位置、回転速度、回転加速度を検出することができる。
しかして、前記クランク角センサSは、オイルパン20の浅底部20Sの底面に固着されて、その検出部30が、クランク軸9の軸心に指向しているので、その検出部30をクランク軸9に設けられる被検出部、すなわちパルサープレート22に近接して配置することができ、的確な検出が可能になり、また、クランク角センサSの、外部からの着脱操作が容易になる。
また、オイルパン20のオイルパン側接続フランジ20Fにより、排気マニホールド16からクランク角センサSへの輻射熱が遮られて、該クランク角センサSをその熱から保護することができ、長期にわたりクランク角センサSの所期の検出精度を確保でき、またその耐用度を高めることができる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
たとえば、前記実施例では、本発明クランク角センサ取付構造を、自動車用内燃機関にも実施した場合を説明したが、これを他の車両用内燃機関にも実施できることは勿論である。
1・・・・・機関本体
16・・・・排気マニホールド
20・・・・オイルパン
20F・・・接続フランジ
20S・・・浅底部
20D・・・深底部
30・・・・検出部(クランク角センサSの)
S・・・・・クランク角センサ
16・・・・排気マニホールド
20・・・・オイルパン
20F・・・接続フランジ
20S・・・浅底部
20D・・・深底部
30・・・・検出部(クランク角センサSの)
S・・・・・クランク角センサ
Claims (2)
- 機関本体(1)に接続されるオイルパン(20)へのクランク角センサ取付構造であって、
前記オイルパン(20)の底壁は、その上面からの深さの浅い浅底部(20S)と、それよりも深さの深い深底部(20D)とを備えており、前記浅底部(20S)の底面にクランク角センサ(S)を取り付け、そのクランク角センサ(S)の検出部(30)を、クランク軸(9)の軸心に指向させたことを特徴とする、内燃機関におけるクランク角センサ取付構造。 - 前記機関本体(1)の一側には、その機関本体(1)から排出される排ガスを外気に導くための排気マニホールド(16)が設けられ、また、前記オイルパン(20)の、機関本体(1)への接続部には、接続フランジ(20F)が一体に張り出しており、この接続フランジ(20F)は、前記クランク角センサ(S)と排気マニホールド(16)との間を遮るように延びていて排気マニホールド(16)から発散される熱がクランク角センサ(S)へ及ばないようにされていることを特徴とする、前記請求項1記載の内燃機関におけるクランク角センサ取付構造。
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JP2008075118A JP2009228560A (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | 内燃機関におけるクランク角センサ取付構造 |
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WO2018179889A1 (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-04 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
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2008
- 2008-03-24 JP JP2008075118A patent/JP2009228560A/ja active Pending
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