JP2009228433A - 尿素水供給装置及び排気浄化システム - Google Patents
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Abstract
【課題】尿素水タンク内での尿素結晶の析出を抑制し、ひいては尿素水タンクからの尿素水の供給を適正に行わせる。
【解決手段】排気管11にはDPF12とSCR触媒13とが配設され、DPF12とSCR触媒13との間には、尿素水を排気管11内に添加供給するための尿素水添加弁15が設けられている。尿素水添加弁15には尿素水供給管23を介して尿素水タンク21が接続されている。また、尿素水タンク21には、給水配管43を介して給水タンク41が接続されている。そして、給水ポンプ42から尿素水タンク21に対して水が適宜供給される。
【選択図】 図1
【解決手段】排気管11にはDPF12とSCR触媒13とが配設され、DPF12とSCR触媒13との間には、尿素水を排気管11内に添加供給するための尿素水添加弁15が設けられている。尿素水添加弁15には尿素水供給管23を介して尿素水タンク21が接続されている。また、尿素水タンク21には、給水配管43を介して給水タンク41が接続されている。そして、給水ポンプ42から尿素水タンク21に対して水が適宜供給される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)等で用いられる尿素水溶液の供給装置、及びその尿素水供給装置を採用した排気浄化システムに関するものである。
近年、自動車等に適用されるエンジン(特にディーゼルエンジン)において、排気中のNOx(窒素酸化物)を高い浄化率で浄化する排気浄化システムとして、尿素SCRシステムの開発が進められており、一部実用化に至っている。尿素SCRシステムとしては次の構成が知られている。
すなわち、尿素SCRシステムでは、エンジン本体に接続された排気管にSCR触媒が設けられるとともに、その上流側に、NOx還元剤としての尿素水(尿素水溶液)を排気管内に添加する尿素水添加弁が設けられている。尿素水添加弁には、尿素水供給管を介して尿素水タンクが接続されており、例えば尿素水タンク内に配設されたポンプが吐出駆動されることで、尿素水が、尿素水タンクから尿素水供給管を通じて尿素水添加弁に供給されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
かかるシステムにおいては、尿素水添加弁により排気管内に尿素水が添加されることで、SCR触媒上で排気中のNOxが選択的に還元除去される。NOxの還元に際しては、尿素水が排気熱で加水分解されることによりアンモニア(NH3)が生成され、SCR触媒にて選択的に吸着された排気中のNOxに対しアンモニアが添加される。そして、同SCR触媒上で、アンモニアに基づく還元反応が行われることによってNOxが還元、浄化されることになる。
特開2003−293739号公報
ところで、上述した尿素SCRシステムにおいて、尿素水タンク内に貯留されている尿素水が水分の蒸発等により過飽和状態になると、尿素水タンク内に尿素結晶が析出することが本願発明者により確認された。この場合、尿素水ポンプの圧送部(インペラ等)に尿素結晶がかみ込んで動作不良が生じたり、配管の目詰まりが生じたりすることが考えられる。
本発明は、尿素水タンク内での尿素結晶の析出を抑制し、ひいては尿素水タンクからの尿素水の供給を適正に行わせることができる尿素水供給装置及び排気浄化システムを提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明の尿素水供給装置では、所定濃度の尿素水溶液が尿素水容器内に貯留されており、その尿素水容器内の尿素水溶液が内燃機関の排気通路内に添加供給される。また、請求項1に記載の発明では、水供給手段により、尿素水容器内に水が供給される。
要するに、尿素水容器内で蒸発等により尿素水溶液から水分が減ると、尿素水溶液が過飽和状態となり、尿素水容器内に尿素結晶が析出することが懸念される。この点、本発明では、尿素水容器内に水が供給されることで、尿素水溶液が過飽和状態となって尿素水容器内に尿素結晶が析出することを抑制できる。その結果、尿素水容器からの尿素水溶液の供給を適正に行わせることができる。
請求項2に記載の発明では、前記水供給手段は、補給用の水を貯留する給水容器と、該給水容器と尿素水容器とを接続する給水配管と、該給水配管に設けられる開閉弁とを備えている。この場合、開閉弁を開閉させることにより、給水容器内の水を要否に合わせて尿素水容器側に供給できる。
請求項3に記載の発明では、尿素水容器内における尿素水溶液の性状を検出し、該検出した尿素水溶液の性状に基づいて、前記水供給手段による水供給を実行する。尿素水容器内で尿素水溶液から水分が蒸発すると、尿素水溶液の性状が変化する。この場合、尿素水溶液の性状変化に伴う尿素結晶の析出を抑制できる。
尿素水溶液の性状変化が生じる場合には、尿素水容器内の尿素水溶液の濃度又は比重に変化が生じると考えられる。そこで、請求項4に記載したように、尿素水容器内の尿素水溶液の濃度又は比重を検出し、該検出した尿素水溶液の濃度又は比重が、あらかじめ定めた判定値よりも大きくなった場合に前記水供給手段による水供給を実行するとよい。
請求項5に記載の発明では、尿素水容器内に、同容器内の尿素水溶液を攪拌する攪拌手段が設けられている。尿素水容器内の尿素水溶液が攪拌手段により攪拌されることで、尿素結晶の発生を抑制できる。例えば、一定の時間周期で尿素水溶液の攪拌が実行されるとよい。また、請求項3のように尿素水溶液の性状を検出する上でも、尿素水溶液の攪拌が行われることで正確に性状検出を行うことができる。
ここで、尿素結晶の析出防止や尿素水溶液の性状検出を適正に行うには、請求項6に記載したように、前記水供給手段による水供給の実行前及び実行後の少なくともいずれかで前記攪拌手段による攪拌を実行するとよい。
また、尿素水供給装置を備えた排気浄化システムとして、内燃機関の排気通路に選択還元型触媒を設けるとともに、排気通路において選択還元型触媒よりも上流側に前記尿素水供給手段により尿素水溶液を供給する構成がある。かかる構成では、尿素水供給手段により排気通路内に尿素水溶液が供給されると、その尿素水溶液が排気熱によりアンモニアに分解され、そのアンモニアにより選択還元型触媒上でNOxが還元除去される。こうしたシステムにおいて、上記のように尿素水容器からの尿素水溶液の供給を適正に行わせることにより、選択還元型触媒での好適なるNOx浄化を実現できる。
以下、本発明に係る排気浄化装置を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の排気浄化装置は、選択還元型触媒を用いて排気中のNOxを浄化するものであり、尿素SCRシステムとして構築されている。はじめに、図1を参照してこのシステムの構成について詳述する。図1は、本実施形態に係る尿素SCRシステムの概要を示す構成図である。
図1に示すように、本システムは、自動車に搭載されたディーゼルエンジン(図示略)により排出される排気を浄化対象として、排気を浄化するための各種アクチュエータ及び各種センサ、並びにECU(電子制御ユニット)40等を有して構築されている。
エンジン排気系の構成として具体的には、エンジン本体Eには排気通路を形成する排気管11が接続されており、その排気管11にはDPF(Diesel Particulate Filter)12と選択還元触媒(以下、SCR触媒という)13とが配設されている。また、排気管11においてDPF12とSCR触媒13との間には、還元剤としての尿素水(尿素水溶液)を排気管11内に添加供給するための尿素水添加弁15が設けられている。
排気管11においてSCR触媒13の下流側には、NOx検出部(NOxセンサ)と排気温検出部(排気温センサ)とが共に内蔵された排気センサ16が設けられており、排気センサ16により、SCR触媒13の下流側にて排気中のNOx量(ひいてはSCR触媒13によるNOxの浄化率)、及び排気の温度が検出されるようになっている。排気管11の更に下流には、余剰のアンモニア(NH3)を除去するためのアンモニア除去装置(例えば酸化触媒)や、排気中のアンモニア量を検出するためのアンモニアセンサ等が必要に応じて設けられる。
DPF12は、排気中のPM(粒子状物質)を捕集する連続再生式のPM除去用フィルタである。DPF12は白金系の酸化触媒を担持しており、PM成分の1つである可溶性有機成分(SOF)とともにHCやCOを除去することができるようになっている。ちなみに、DPF12に捕集されたPMは、ディーゼルエンジンにおけるメイン燃料噴射後のポスト噴射等により燃焼除去でき(再生処理に相当)、これによりDPF12の継続使用が可能となっている。
SCR触媒13はNOxの還元反応(排気浄化反応)を促進するものであり、例えば、
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O …(式1)
6NO2+8NH3→7N2+12H2O …(式2)
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O …(式3)
のような反応を促進して排気中のNOxを還元する。そして、これらの反応においてNOxの還元剤となるアンモニア(NH3)を添加供給するものが、同SCR触媒13の上流側に設けられた尿素水添加弁15である。
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O …(式1)
6NO2+8NH3→7N2+12H2O …(式2)
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O …(式3)
のような反応を促進して排気中のNOxを還元する。そして、これらの反応においてNOxの還元剤となるアンモニア(NH3)を添加供給するものが、同SCR触媒13の上流側に設けられた尿素水添加弁15である。
尿素水添加弁15は、ガソリン噴射用の既存の燃料噴射弁(インジェクタ)とほぼ同様の構成を有するものであり、公知の構成が採用できるため、ここでは構成を簡単に説明する。尿素水添加弁15は、電磁ソレノイド等からなる駆動部と、先端噴孔部を開閉するためのニードルを有する弁体部とを備えた電磁式開閉弁として構成されており、ECU40からの噴射駆動信号に基づき開弁又は閉弁する。すなわち、噴射駆動信号に基づき電磁ソレノイドが通電されると、該通電に伴いニードルが開弁方向に移動し先端噴孔部15aから尿素水が添加(噴射)される。
尿素水添加弁15に対しては、尿素水タンク21から尿素水が逐次供給されるようになっており、次に、尿素水供給系の構成について説明する。
尿素水タンク21は給液キャップ付きの密閉容器にて構成されており、その内部に所定濃度(32.5%)の尿素水が貯蔵されている。尿素水タンク21内には、尿素水に浸漬した状態で尿素水ポンプ22が設けられている。尿素水ポンプ22は、ECU40からの駆動信号により回転駆動される電動式ポンプである。尿素水ポンプ22には尿素水供給管23の一端が接続されており、同尿素水供給管23の他端は尿素水添加弁15に接続されている。尿素水供給管23内には尿素水通路が形成されている。尿素水ポンプ22が回転駆動されることにより、尿素水が汲み上げられ尿素水供給管23を通じて尿素水添加弁15側に吐出される。
尿素水ポンプ22は、駆動源として電動機(モータ)を備えるタービン式ポンプであり、電動機の駆動に伴いインペラが回転するとともにインペラ外周部に設けられた多数の羽根溝から尿素水が圧送されるようになっている。なお、尿素水ポンプ22としてはロータ式ポンプ等、他のポンプが適用されてもよい。尿素水ポンプ22には、尿素水の圧力を調整するための圧力調整弁(図示略)が内蔵されており、同ポンプ22の吐出圧力は圧力調整弁によって適宜調整される。また、尿素水ポンプ22の吐出口部分には、尿素水を濾過するためのフィルタ(図示略)が設けられており、逐次吐出される尿素水はフィルタにより異物が除去された後、尿素水供給管23に吐出される。
尿素水タンク21には、同タンク21内の尿素水の温度を検出するための尿素水温度センサ25が設けられている。また、尿素水タンク21には、同タンク21内の尿素水の濃度を検出するための尿素水濃度センサ26が設けられている。その他、尿素水供給系には、凍結した尿素水を解凍する目的で、エンジン冷却水を利用した尿素水解凍手段が設けられているが、これに関しては後に詳述する。
上記システムの中で電子制御ユニットとして主体的に排気浄化に係る制御を行う部分がECU40である。ECU40は、周知のマイクロコンピュータ(図示略)を備え、各種センサの検出値に基づいて所望とされる態様で尿素水添加弁15をはじめとする各種アクチュエータを操作することにより、排気浄化に係る各種の制御を行うものである。具体的には、例えば尿素水添加弁15の通電時間や尿素水ポンプ22の駆動量等を制御することにより、適切な時期に適正な量の尿素水を排気管11内に添加供給する。
本実施形態に係る上記システムでは、エンジン運転時において、尿素水ポンプ22の駆動により尿素水タンク21内の尿素水が尿素水供給管23を通じて尿素水添加弁15に圧送され、尿素水添加弁15により排気管11内に尿素水が添加供給される。すると、排気管11内において排気と共に尿素水がSCR触媒13に供給され、SCR触媒13においてNOxの還元反応が行われることによってその排気が浄化される。NOxの還元に際しては、例えば、
(NH2)2CO+H2O→2NH3+CO2 …(式4)
のような反応をもって、尿素水が排気熱で加水分解されることによりアンモニア(NH3)が生成され、SCR触媒13にて選択的に吸着された排気中のNOxに対し、このアンモニアが添加される。そして、同SCR触媒13上で、そのアンモニアに基づく還元反応(上記反応式(式1)〜(式3))が行われることによって、NOxが還元、浄化されることになる。
(NH2)2CO+H2O→2NH3+CO2 …(式4)
のような反応をもって、尿素水が排気熱で加水分解されることによりアンモニア(NH3)が生成され、SCR触媒13にて選択的に吸着された排気中のNOxに対し、このアンモニアが添加される。そして、同SCR触媒13上で、そのアンモニアに基づく還元反応(上記反応式(式1)〜(式3))が行われることによって、NOxが還元、浄化されることになる。
還元剤として用いられる尿素水は−11℃で凍結し、その凍結に伴い排気管11の触媒上流部分に対して尿素水が添加供給できなくなる。そこで本実施形態では、凍結した尿素水を、エンジン冷却水を用いていち早く解凍する構成を採用している。この場合、エンジン冷却水は尿素水(還元剤)を解凍するための解凍用媒体に相当する。
エンジン冷却水を循環させるための冷却水循環系の構成について以下に説明する。図1に示すように、冷却水循環配管31は、エンジン本体Eにて加熱されたエンジン冷却水を尿素水供給系に循環させるものであり、その一部が尿素水タンク21内に配設されている。尿素水タンク21内に配設された配管部分がタンク加熱部H1であり、当該加熱部H1においては冷却水循環配管31が螺旋状(渦巻き状)に曲げ形成されている。この場合、エンジン本体Eの冷却水通路(いわゆる、ウォータジャケット)から流れ出たエンジン冷却水は、タンク加熱部H1を通過した後にエンジン本体Eに戻るようにして冷却水循環配管31内を循環する。なお、エンジン本体E付近にはエンジン駆動式のウォータポンプWPが設けられており、このウォータポンプWPの駆動によりエンジン冷却水の循環が行われるようになっている。
冷却水循環配管31において、エンジン本体Eからタンク加熱部H1に至るまでの中途部分には電磁式の開閉弁32が設けられている。開閉弁32を開くことでタンク加熱部H1へのエンジン冷却水の循環(図1のR1方向の流れ)が許容され、開閉弁32を閉じることでタンク加熱部H1へのエンジン冷却水の循環(図1のR1方向の流れ)が阻止されるようになっている。
また、冷却水循環配管31は、タンク加熱部H1を迂回するようにして2点(図のA1,A2)で分岐されており、尿素水タンク21内にエンジン冷却水を導く上記の冷却水経路に加え、尿素水供給管23に一体化されて設けられる冷却水経路が設けられている。本実施形態では、尿素水供給管23と冷却水循環配管31との一体化部分が二重配管にて構成されている。この場合、尿素水供給管23と冷却水循環配管31とを比べると、後者の方が大径であり、尿素水供給管23を内側配管、冷却水循環配管31を外側配管とすることで二重配管が構成されている。
尿素水供給管23と冷却水循環配管31との一体化部分(二重配管部分)が尿素水配管加熱部H2となっている。冷却水循環配管31において、分岐部(図のA1)から尿素水配管加熱部H2に至るまでの中途部分には電磁式の開閉弁36が設けられている。開閉弁36を開くことで尿素水配管加熱部H2へのエンジン冷却水の循環(図1のR2方向の流れ)が許容され、開閉弁36を閉じることで尿素水配管加熱部H2へのエンジン冷却水の循環(図1のR2方向の流れ)が阻止されるようになっている。
ところで、尿素水タンク21内では、尿素水から水分が蒸発することで尿素水が過飽和状態となり、尿素水タンク21内に尿素結晶が析出することがあると考えられる。この場合、尿素結晶の析出により、尿素水ポンプ22の圧送部(インペラ等)に尿素結晶がかみ込んで動作不良が生じたり、尿素水添加弁15や尿素水供給管23での目詰まりが生じたりすることが考えられる。また、尿素水濃度が過大になることで、アンモニアスリップ量が増えるという事態が生じると考えられる。
本実施形態では、尿素水タンク21内での尿素結晶の析出を抑制すべく、尿素水タンク21内に水を適宜供給する構成を採用している。詳細には、図1に示すように、補給用の水を貯留する給水タンク41が設けられ、給水タンク41内には、水に浸漬した状態で給水ポンプ42が設けられている。給水タンク41は給液キャップ付きの密閉容器にて構成されており、その内部には、イオン交換水や蒸留水など、触媒反応を阻害する成分を含まない成分の水が貯留されている。給水ポンプ42は、ECU40からの駆動信号により回転駆動される電動式ポンプである。給水ポンプ42には給水配管43の一端が接続されており、同給水配管43の他端は尿素水タンク21に接続されている。
給水配管43には、同配管43内の給水通路を開閉する開閉弁44が設けられている。開閉弁44は、ECU40からの開閉駆動信号により開閉される電磁弁である。開閉弁44が開放されることにより給水タンク41から尿素水タンク21への給水が行われ、開閉弁44が閉鎖されることにより給水タンク41から尿素水タンク21への給水が停止される。本実施形態では、給水タンク41、給水ポンプ42、給水配管43及び開閉弁44により「水供給手段」が構成されている。給水タンク41には、同タンク41内の水の温度を検出するための水温センサ45が設けられており、その検出結果はECU40に逐次入力される。
また、尿素水タンク21内には、同タンク21内の尿素水を攪拌する攪拌ファン46が設けられている。攪拌ファン46は、ECU40からの駆動信号により回転駆動される電動ファン装置であり、尿素水タンク21の底部に設けられている。
また、給水タンク41には、尿素水タンク21と同様、冷却水循環配管31の一部が配設されている。すなわち、冷却水循環配管31には分岐配管47が接続されており、その分岐配管47において給水タンク41内に配設された配管部分がタンク加熱部H3となっている。当該加熱部H3においては分岐配管47が螺旋状(渦巻き状)に曲げ形成されている。この場合、エンジン本体Eの冷却水通路から流れ出たエンジン冷却水は、尿素水タンク21のタンク加熱部H1に加え、給水タンク41のタンク加熱部H3にも給送される。
冷却水循環配管31において、分岐配管47には電磁式の開閉弁48が設けられている。開閉弁48を開くことでタンク加熱部H3へのエンジン冷却水の循環(図1のR3方向の流れ)が許容され、開閉弁48を閉じることでタンク加熱部H3へのエンジン冷却水の循環(図1のR3方向の流れ)が阻止されるようになっている。
寒冷地等では、尿素水タンク21内及び尿素水供給管23内の尿素水や、給水タンク41の水が凍結する場合ある。ゆえに本実施形態では、尿素水温度センサ25により尿素水タンク21内の尿素水温度が逐次検出され、尿素水温度が所定の凍結判定値(凍結の可能性のある温度、例えば−7℃)未満となった場合には、開閉弁32,36が開放されてタンク加熱部H1や尿素水配管加熱部H2に対してエンジン冷却水(温水)が給送されるようになっている。これにより、尿素水タンク21及び尿素水供給管23の尿素水の凍結が抑制される。仮に尿素水が凍結した場合には、いち早く解凍できる。
また、水温センサ45により給水タンク41内の水温が逐次検出され、水温が所定の凍結判定値(凍結の可能性のある温度、例えば4℃)未満となった場合には、開閉弁48が開放されてタンク加熱部H3に対してエンジン冷却水(温水)が給送されるようになっている。これにより、給水タンク41内の水の凍結が抑制される。仮に水が凍結した場合には、いち早く解凍できる。
次に、尿素水タンク21への水供給制御の手順を図2のフローチャートを用いて説明する。図2の処理は、ECU40により所定の時間周期で繰り返し実行される。
図2において、まずステップS11では、攪拌ファン46による尿素水攪拌の実行条件が成立しているか否かを判定する。例えば、一定の時間周期で尿素水攪拌を実行する場合には、所定時間(1時間、2時間等)が経過する度に実行条件が成立する。なおこのとき、尿素水温度が凍結判定値(−7℃)未満であれば、実行条件を不成立にしてもよい。
実行条件が成立していれば、ステップS12に進み、攪拌ファン46を駆動させて尿素水の攪拌を実行する。このとき、あらかじめ定めた所定時間(例えば5秒、10秒等)だけ攪拌ファン46を連続駆動させる。
その後、ステップS13では、尿素水濃度センサ26の検出値に基づいて、現在の尿素水濃度が所定の判定値Kよりも大きいか否かを判定する。判定値Kは、尿素水の濃度初期値(32.5%)に基づいて定められており、本実施形態ではK=32.5%である。ただし、判定値Kを尿素水の濃度初期値(32.5%)よりも大きい値にすることも可能である(例えば、K=33.0%とする)。尿素水濃度≦K(32.5%)であれば、尿素水が過飽和状態でないとみなし、そのまま本処理を終了する。また、尿素水温度>K(32.5%)であれば、尿素水が過飽和状態にあるとみなし、ステップS14に進んで尿素水タンク21への水供給を実行する。すなわち、給水ポンプ42を駆動させるとともに、所定時間だけ開閉弁44を開放させる。これにより、給水タンク41から尿素水タンク21に対して所定量の水供給が行われる。
なお、尿素水タンク21への水供給が行われた場合にはその直後に攪拌ファン46による尿素水攪拌を実行し、その攪拌実行後に再度、尿素水濃度の判定を行うことが望ましい。具体的には、ステップS11の実行条件に、「水供給の実行直後である」との条件を盛り込み、その条件成立時に尿素水攪拌を実行する。これにより、尿素水タンク21への水供給直後における尿素水濃度の判定精度が高められる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
尿素SCRシステムにおいて、尿素水タンク21内に水を供給する構成としたため、尿素水が過飽和状態となって尿素結晶が析出することを抑制できる。その結果、尿素水タンク21から尿素水添加弁15への尿素水の供給を適正に行わせることができる。そして、尿素水タンク21からの尿素水供給が適正化できることから、SCR触媒13での好適なるNOx浄化を実現できる。
尿素水タンク21内における尿素水の濃度(性状)を検出し、該検出した尿素水の濃度に基づいて尿素水タンク21への水供給を実行する構成とした。より具体的には、尿素水濃度が所定の判定値Kよりも大きい場合に尿素水タンク21への水供給を実行する構成とした。これにより、尿素水タンク21内の尿素水濃度を一定に保持できる。また、水分の蒸発により尿素水の性状が変化した場合に、それにいち早く追従させて水供給を行わせ、尿素結晶の析出を抑制できる。
尿素水タンク21内に攪拌ファン46を設けたため、尿素水の攪拌が適宜実施されることで尿素結晶の発生を抑制できる。尿素水の攪拌を行うことにより、尿素水濃度を検出する場合にその検出精度が向上する。
給水タンク41に冷却水循環配管31の一部を配設したため、仮に給水タンク41の水が凍結しても、エンジン冷却水(温水)の流通により加熱され、いち早く解凍することができる。尿素水タンク21や尿素水供給管23についても同様に、エンジン冷却水を利用して加熱する構成としたため、尿素水の凍結時にもいち早く解凍できる。上記のようにエンジン冷却水を用いて加熱を行う構成によれば、ヒータ通電により加熱を行う構成に比してバッテリ負荷が軽減できる等のメリットもある。
尿素水添加弁15としてインジェクタタイプの電磁式開閉弁を用いる構成としたため、尿素水の添加制御を高精度に行うことが可能となる。これにより、尿素水の無駄な消費を抑制でき、尿素水消費量の低減を図ることができる。
尿素水添加弁15を、DPF12(PM除去用フィルタ)の下流側に設ける構成とした。これにより、尿素水添加弁15の先端添加口がPMにより汚染されるといった不都合が抑制でき、尿素水添加弁15を長期にわたって使用することが可能になる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、尿素水タンク21に尿素水濃度センサ26を設け、同センサ26の検出結果により尿素水の性状を検出する構成としたが、これを変更し、尿素水タンク21に比重計を設け、その比重計の検出結果により尿素水の性状を検出する構成でもよい。この場合、尿素水の比重があらかじめ定めた判定値(例えば、初期値である1.09、又は初期値よりも大きい1.10)よりも大きくなると、給水タンク41から尿素水タンク21への水供給を実行する。
・上記実施形態では、攪拌手段として尿素水タンク21の底部に攪拌ファン46を設けたが、これを変更してもよい。例えば、尿素水タンク21内に攪拌棒を設置し、その攪拌棒を動かすことで尿素水を攪拌する。また、尿素水タンク21に振動を付与することで、尿素水を攪拌する構成であってもよい。
・尿素水タンク21において尿素水が比較的多い場合と比較的少ない場合とを比べると、後者の方が尿素結晶が析出しやすいと考えられる。これは、少量の水分が蒸発しただけで尿素水が過飽和状態になるためである。したがって、尿素水タンク21内の尿素水量が所定量よりも少ないことを条件に、給水タンク41から尿素水タンク21への水供給を実施する構成としてもよい。
・尿素水タンク21内の尿素水量に応じて、給水タンク41から尿素水タンク21への水供給量(1回あたりの水供給量)を可変としてもよい。例えば、尿素水タンク21内の尿素水量が多い場合には、給水タンク41から尿素水タンク21への水供給量(1回あたりの水供給量)を多くし、尿素水タンク21内の尿素水量が少ない場合には、給水タンク41から尿素水タンク21への水供給量(1回あたりの水供給量)を少なくする。これにより、尿素水タンク21への水供給時において尿素水の過剰な濃度変化を抑制できる。
・車載ディーゼルエンジン用の尿素SCRシステムとしての実用化以外に、他のエンジン、例えばガソリンエンジン(火花点火式エンジン)用の尿素SCRシステムとしての実用化が可能である。
11…排気管、13…SCR触媒(選択還元型触媒)、15…尿素水添加弁(尿素水供給手段)、21…尿素水タンク(尿素水容器)、26…尿素水濃度センサ(性状検出手段)、40…ECU(水供給制御手段)、41…給水タンク(給水容器)、42…給水ポンプ、43…給水配管、44…開閉弁、46…攪拌ファン(攪拌手段)。
Claims (7)
- 所定濃度の尿素水溶液を貯留する尿素水容器を備え、その尿素水容器内の尿素水溶液を尿素水供給手段より内燃機関の排気通路内に添加供給する尿素水供給装置において、
前記尿素水容器内に水を供給する水供給手段を備えることを特徴とする尿素水供給装置。 - 前記水供給手段は、補給用の水を貯留する給水容器と、該給水容器と前記尿素水容器とを接続する給水配管と、該給水配管に設けられる開閉弁とを備える請求項1に記載の尿素水供給装置。
- 前記尿素水容器内における尿素水溶液の性状を検出する性状検出手段と、
前記性状検出手段により検出した尿素水溶液の性状に基づいて、前記水供給手段による水供給を実行する水供給制御手段と、
を備える請求項1又は2に記載の尿素水供給装置。 - 前記性状検出手段は、前記尿素水容器内の尿素水溶液の濃度又は比重を検出し、
前記水制御手段は、前記検出した尿素水溶液の濃度又は比重が、あらかじめ定めた判定値よりも大きくなった場合に前記水供給手段による水供給を実行する請求項3に記載の尿素水検出装置。 - 前記尿素水容器内に、同容器内の尿素水溶液を攪拌する攪拌手段が設けられている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の尿素水供給装置。
- 前記水供給手段により水供給が行われる場合に、当該水供給の実行前及び実行後の少なくともいずれかで前記攪拌手段による攪拌を実行する手段を備える請求項5に記載の尿素水供給装置。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の尿素水供給装置を備え、
前記内燃機関の排気通路に選択還元型触媒を設け、前記排気通路において前記選択還元型触媒よりも上流側に前記尿素水供給手段により尿素水溶液を供給することを特徴とする排気浄化システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103452624A (zh) * | 2013-09-25 | 2013-12-18 | 詹朝润 | 用于大功率柴油机的尾气净化系统 |
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-
2008
- 2008-03-19 JP JP2008071159A patent/JP2009228433A/ja active Pending
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