JP2009226743A - ノズルプレートの製造方法、および液体噴射ヘッド - Google Patents

ノズルプレートの製造方法、および液体噴射ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】パンチ打ち込み面の隆起の発生を抑制することが可能なノズルプレートの製造方法、及び、このノズルプレートを装着した液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】先端部に円柱形状を有する第1パンチ36を、金属板31の一方の面から他方の面に向けて金属板の板厚方向の途中まで打ち込むことにより、金属板に第1凹部41を形成する第1凹部形成工程と、基端側から先端側に向けて縮径するテーパー形状を先端部に有する第2パンチ37を、金属板の一方の面から第1凹部の未貫通部42に打ち込むことにより、第1凹部の深さを深くすることで第2凹部43を形成すると共に金属板の他方の面に膨出部44を形成する第2凹部形成工程と、第1凹部を形成した金属板の他方の面を研削して膨出部を除去して貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、を経てノズルプレートにノズル開口を形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット式記録装置などの液体噴射装置に設けられるノズルプレートの製造方法、およびこのノズルプレートを装着した液体噴射ヘッドに関する。
液体噴射装置、例えば、圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズル開口から液滴として噴射(吐出)させるインクジェット式記録装置などの液体噴射ヘッドのノズルプレートは、ステンレス鋼板などの金属板に微細径の貫通孔を複数開設して構成されている。金属板に貫通孔を開設する方法としては、金型を用いたプレス加工(塑性加工)方法がある。
プレス加工の場合、一般的には、ノズルプレートとなる薄い金属板の一方の面からパンチを押し込み、反対側に隆出した隆出部をその後の研磨工程で除去し、これによりノズル開口となる貫通孔を開設する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2007−137039号公報
金属板に一度のプレス加工でノズル開口の下孔となる凹部を開設することはできるが、金属板の材質が柔らかい場合、図5に示すように、パンチを打ち込んだ際にパンチの周りに隆起部50ができ、この隆起部50が後のステージで上から金型の押圧盤(ストリッパプレート)に押圧されて凹部の開口形状が変形してしまい、最終的にはノズル開口の形状精度が低下して噴射特性に問題が生じることがある。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、その目的は、金属板の材質が柔らかであっても打ち込んだパンチの周りに隆起部が生じてノズル開口の形状が変形することのないノズルプレートの製造方法を提供しようとするものである。
前記した目的を達成するために、本発明に係るノズルプレートの製造方法は、先端部に円柱形状を有する第1パンチを、金属板の一方の面から他方の面に向けて金属板の板厚方向の途中まで打ち込むことにより、金属板に第1凹部を形成する第1凹部形成工程と、
基端側から先端側に向けて縮径するテーパー形状を先端部に有する第2パンチを、金属板の一方の面から第1凹部の未貫通部に打ち込むことにより、第1凹部の深さを深くすることで第2凹部を形成すると共に前記他方の面に膨出部を形成する第2凹部形成工程と、
前記第2凹部を形成した金属板の他方の面を研削して前記膨出部を除去して貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
を含むことを特徴とする。
この構成によれば、第1パンチによる第1凹部形成時に、加工硬化現象により第1凹部の周辺部が硬くなる。そして、第2パンチを打ち込む際に、硬化した部分を含む金属素材が第2パンチの進入に伴って引き込まれる。これにより、金属板の一方の面に隆起部が生じることを防止することができる。したがって、金属板が比較的柔らかい材質であっても、隆起部を研磨除去する手間を省くことができ、作業効率を高めることができる。また、隆起部が生じないことから製造途中で隆起部が潰されることもなく、ノズル開口としての貫通孔の形状の精度を高く維持することができる。
上記構成において、前記第2パンチが、基端側から先端側に向けて縮径するテーパー部と、このテーパー部の先端側に連続して形成された円柱状のストレート部とを先端部に有する構成とすることが望ましい。
また、前記第1パンチの先端部の外径を、前記第2パンチのストレート部の外径以上、テーパー部の最大径以下に設定することが望ましい。
そして、前記金属板がインバー型合金製であることが望ましい。
このように、ノズルプレートとなる金属板をインバー型合金製にすると、接合する他の部品と熱膨張率が同じようになるので、接合面での膨張差が生じ難くなり、剥離等のトラブルを未然に防止できる。
さらに、上記構成において、少なくとも第1凹部が形成される領域に対応する金属板の面が平坦面に載置された状態で、第1凹部を形成することが望ましい。
この構成によれば、第1パンチと平坦面との間で金属板の肉が圧縮され、これにより、第1凹部の周囲に加工硬化を生じさせ易くすることができる。
そして、前記した製造方法により製造したノズルプレートを装着した液体噴射ヘッドは、凹部を貫通した孔、すなわちノズル開口が製造途中で潰されることもなく形状の精度が高く維持されるので、液体の噴射特性を高めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面等を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下では、液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)のノズルプレートの形成に本発明を適用した例を説明する。
図1は、本実施形態における記録ヘッド1の要部断面図である。例示した記録ヘッド1は、ケース2、流路ユニット3、及び、アクチュエータユニット5等を主な構成要素としている。ケース2は、合成樹脂製の中空箱体状部材であり、先端面(下面)には流路ユニット3を接合し、内部に形成された収容空部4内にはアクチュエータユニット5を収容し、流路ユニット3側とは反対側の基端面(上面)には、プリンタ本体側からの駆動信号をアクチュエータユニット5に供給するための回路基板(図示せず)を取り付けるようになっている。
上記アクチュエータユニット5は、櫛歯状に列設された複数の圧電振動子7と、この圧電振動子7が接合される固定板8と、回路基板からの駆動信号を圧電振動子7に供給するためのTCP(テープキャリアパッケージ)等の配線部材9等から構成される。各圧電振動子7は、固定端部側が固定板8上に接合され、自由端部側が固定板8の先端面よりも外側に突出した所謂片持ち梁の状態で固定板8上に取り付けられている。そして、アクチュエータユニット5は、固定板8の背面を、収容空部4を区画するケース内壁面に接着することで収容空部4内に収納・固定されている。
流路ユニット3は、振動板11、流路形成基板12、及びノズルプレート(ノズル基板)13からなる流路ユニット構成部材を積層した状態で接着剤で接合して一体化することにより作製されており、リザーバ15(液室)からインク供給口16及び圧力発生室17を通りノズル開口18に至るまでの一連のインク流路(液体流路の一種)を形成する部材である。圧力発生室17は、ノズル開口18の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。また、リザーバ15は、インクカートリッジやサブタンク等のインク供給源からのインクが導入される室である。そして、このリザーバ15に導入されたインクは、インク供給口16を通じて各圧力発生室17に分配供給される。
流路ユニット3の底部に配置されるノズルプレート13は、図2に示すように、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル開口18を、記録紙等の記録媒体送り方向に列状に開設した金属製の薄手の板材である。本実施形態のノズルプレート13は、例えば、42アロイなどからなる板材(金属板31)から作製し、パンチ36,37(図3等参照)を用いたプレス加工によってノズル開口18の列、即ち、ノズル列(ノズル群の一種)を、記録ヘッド1の走査方向に複数並べて開設している。そして、1つのノズル列は、例えば180個のノズル開口18によって構成される。本実施形態の記録ヘッド1は、合計8種類のインクを吐出可能に構成されており、各インクに対応させて合計8列のノズル列がノズルプレート13に形成されている。
流路ユニット構成部材の1つである流路形成基板12は、インク流路となる流路基部、具体的には、リザーバ15となる空部、インク供給口16となる溝部、及び、圧力発生室17となる開口部が区画形成された板状の部材である。本実施形態において、流路形成基板12は、結晶性を有する基材であるシリコンウェハーを異方性エッチング処理することによって作製されている。
ノズルプレート13とは反対側の流路形成基板12の上面に配置される振動板11は、ステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。この振動板11の圧力発生室17に対応する部分には、圧電振動子7の自由端部の先端を接合するための島部20が形成されている。この島部20の周囲は、エッチングなどによって支持板を環状に除去して弾性フィルムのみとなっている。そして、この部分はダイヤフラム部として機能し、圧電振動子7が伸縮するのに伴い、弾性フィルムを弾性変形させながら島部20が変位するように構成されている。また、振動板11は、流路形成基板12の空部の一方の開口面を封止してリザーバ15の一部を区画し、インク流路内の圧力変動を緩和するコンプライアンス部21としても機能する。このコンプライアンス部21に相当する部分については、ダイヤフラム部と同様にエッチングなどによって支持板を除去して弾性フィルムだけにしている。
そして、上記構成の記録ヘッド1において、配線部材9を通じて圧電振動子7に駆動信号が供給されると、この圧電振動子7が素子長手方向に伸縮し、これに伴い島部20が圧力発生室17に近接する方向或いは離隔する方向に移動する。これにより、圧力発生室17の容積が変化し、圧力発生室17内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動によってノズル開口18からインク(液体の一種)が噴射される。
次に、プレス金型を使用してノズルプレート13を製造する方法を、図3に基づいて説明する。図3はプレス金型の構成を説明する要部断面図である。
このプレス金型は、ノズルプレート13の材料である金属板31を載せるダイ32と、プレス機のラム(図示せず)の下面に取り付けるパンチホルダ33と、このパンチホルダ33の下にスプリングやエラストマ等の弾性材34を介してパンチホルダ33に対して上下動可能な状態で設けた押圧盤(ストリッパプレート)35と、パンチホルダ33に基端部分を固定して下向きに設けられた第1パンチ36及び第2パンチ37と、から概略構成されている。
金属板31は、例えば、厚みが30〜100μm程度で、42Alloy(Fe−42%Ni合金)等の、前述した流路形成基板12と線膨張係数のほぼ等しいインバー型合金からなり、ニッケル含有量を変化させることで、線膨張係数が流路形成基板12に近づくように設定されている。これにより、流路形成基板12と金属板31とを、熱硬化性樹脂等を用いて200℃〜300℃で加熱して接合した後に室温に戻るときに、ノズルプレート13が反ることを防止され、ノズルプレート13が流路形成基板12から剥離することを抑制される。
ダイ32は、鋼鉄製の板材である。このダイ32は、少なくとも第1パンチ36で加工する第1ステージにおいては平坦な面で金属板31を支持可能であり、第2パンチ37で加工する第2ステージ、すなわち、第2パンチ37の直下に対応する位置には、第2パンチ37の外径とほぼ同じ内径の、或いは少し大きい貫通開口部40が開設されている。
第1パンチ36は、外径が20〜30μmの円柱形に形成されており、先端部分には円柱形状の挿入突部36´が形成され、軸方向に直交する先端の面は円形平坦面で構成されている。そして、この第1パンチ36は、基端部分がパンチホルダ33に強固に固定され、軸方向の途中の部分は押圧盤35に開設された貫通ガイド孔38内に挿通され、このガイド孔38に案内されながら下降して先端部の挿入突部36´が金属板31の表面に対して直交する状態で打ち込まれるように構成されている。
第2パンチ37は、基端部分がパンチホルダ33に固定され、円柱状軸部の先端に挿入突部37´が形成され、途中部分は押圧盤35に開設された貫通ガイド孔39内に貫通してガイドされている。この挿入突部37´は、先端に向かって次第に縮径するテーパー部37aを形成すると共に、該テーパー部37aの先端に他の部分よりも細いストレート部(円柱部)37bを形成し、該ストレート部37bの先端を円形平面としている。なお、この第2パンチ37の太さは、第1パンチ36のよりも大きく設計されている。そして、本実施形態においては、第1パンチ36の先端部(挿入突部36´)の外径を、第2パンチ37のストレート部37bの外径以上、テーパー部37aの最大径(最も根本側の外径)以下に設定している。また、第1パンチ36と第2パンチ37との間隔は、フィーダーにより金属板を所定のピッチ(例えば、ノズル列間のピッチ)ずつ送るので、このピッチと同じ距離に設定されている。
次に、前記した構成からなるプレス金型を使用してノズル開口18となる凹部(下穴)を形成する凹部形成工程を行う場合について説明する。なお、ダイ32はプレス機の図示しないボルスタ等の支持盤上に固定され、パンチホルダ33はラムの下面に固定され、ダイ32とパンチホルダ33(第1パンチ36、第2パンチ37)との相対位置や第1,第2パンチ36,37の下死点調整などの型調整はすべて終了していることとする。また、図面に示す金型は順送り金型であり、第1ステージにおける第1凹部形成工程と第2ステージにおける第2凹部形成工程とを同時に行っているが、説明の都合上、先ず第1凹部形成工程で第1凹部41を形成した後に、当該第1凹部41に対して第2凹部形成工程でさらに加工(第2凹部43を形成)するものとして順を追って説明する。
まず、ダイ32の上に42Alloyなどの金属板31を所定位置に載せ、パンチ36の先端が金属板31に向かった状態でパンチホルダ33を下降させる。すると、図3に示すように、押圧盤35の下面が、金属板31の表面31a(一方の面)に当接する。その後、弾性材34の付勢力に抗しながらパンチホルダ33をさらに下方に押し下げると、押圧盤35の貫通ガイド孔38に案内されて、図4(a)に示すように、第1ステージにおいては、第1パンチ36の先端の挿入突部36´が金属板31の板厚方向の途中まで押し込まれる。これによりダイ32の平坦面との間に挟まれた金属板31の一方の面(表面31a)に、第1パンチ36の押し込み量に応じた深さの第1凹部41が形成される(第1凹部形成工程)。このときの第1パンチ36の金属板31内部への押し込み量は、例えば、金属板31の板厚の1/4〜1/3程度となるように下死点調整されている。つまり、第1凹部形成工程で形成された第1凹部41は、挿入突部36´の外径と同じ大きさの内径であり、その深さは金属板31全体の板厚に比較すると大幅に浅くなっている。要は、第1パンチ36の挿入突部36´の進入により押し退けられた金属板31の肉が、第1凹部41の開口の縁に隆起しない程度の押し込み量に設定することが望ましい。
このように、第1パンチ36を金属板31の上記の深さまで打ち込むことにより、金属板31が42Alloyなどのように柔らかくても、第1凹部41の周囲の肉、即ち、図4中において網掛けした範囲に加工硬化が生じる。本実施形態においては、少なくとも第1凹部41が形成される領域に対応する金属板31の面がダイ32の平坦面に載置された状態で第1凹部が形成されるので、金属板31の裏面側に膨隆部が生じることが防止されると共に、第1パンチ36とダイ32の平坦面との間で金属板31の肉が圧縮され、これにより、第1凹部の周囲に加工硬化を生じさせ易くすることができる。
第1パンチ36が下死点まで下降して金属板31の表面側に第1凹部41を形成すると、その後は上昇に転じる。そして、ラムの上昇に伴ってパンチホルダ33が上昇すると、弾性材34の復元力により押圧盤35がパンチホルダ33よりも少し遅れて上昇を開始し、金属板31の表面31aから離隔して上死点まで上昇する。これで第1ステージにおける第1下穴形成工程が終了する。
そして、第1下穴形成工程が終了すると、次の下穴形成(第2凹部形成工程)のために金属板31をフィーダーにより所定のピッチだけ移動する。この移動(送り)が終了したならば、前記した操作を再度繰り返すことにより第1ステージにおいては金属板31の新たな位置に次の第1凹部41を所定のピッチで開設することができ、第2ステージにおいては先の第1凹部41に対する加工(第2凹部形成工程)が行われる。
第2凹部形成工程では、第1下穴形成工程で形成した第1凹部41が第2パンチ37の下方に位置して停止する。そして、この状態でパンチホルダ33が下降すると押圧盤35が金属板31の表面31aに当接した後に第1パンチ36と第2パンチ37とが下降する。第1パンチ36が下降すると、前記と同様に、金属板31の新たな部位に第1凹部41を形成する。一方、第2パンチ37が下降すると、図4(c)に示すように、先に形成した第1凹部41の底(未貫通部42)に第2パンチ37の先端に形成した挿入突部37´が押し込まれ、これにより第1凹部41の深さがさらに深くなり、挿入突部37´と同じ大きさ、形状の第2凹部43が形成される。また、本実施形態では第2パンチ37の挿入突部37´の先端面が金属板31の裏面(下面)31bとほぼ同じ深さ、あるいはそれより少し深くまで押し込まれる。そして、図3に示すようにダイ32には貫通開口部40が開口しているので、第2パンチ37の挿入突部37´の進入により押し退けられた金属板31の肉が貫通開口部40側に押し出され、これにより、金属板31の裏面31bには、膨出部44が形成される。
ここで、この第2凹部形成工程を行う前に予め第1下穴形成工程で第1凹部41を形成することにより、この第1凹部41の周辺部が硬化しているので、図4(c)において矢印で示すように、第2パンチ37を打ち込む際に、硬化した部分を含む金属の肉が第2パンチ37の挿入突部37´の進入に伴って引き込まれる。これにより、金属板31の一方の面(表面31a)に隆起部が生じることを防止することができる。そして、第2凹部43を開設した部分が順次送られて各ステージで押圧盤35の押圧面により押圧されても、第2凹部43の開口の周りには隆起部がないので、第2凹部43の開口形状が変形するおそれが少ない。したがって、ノズル開口18としての貫通孔の形状の精度を高く維持することができる。
この様にして第2パンチ37が下死点まで下降して挿入突部37´の外形に倣った形状の第2凹部43を形成すると(図4(d))、その後は上昇に転じる。そして、ラムの上昇に伴ってパンチホルダ33が上昇すると、弾性材34の復元力により押圧盤35がパンチホルダ33よりも少し遅れて上昇を開始し、金属板31の表面31aから離隔して上死点まで上昇する。
そして、次の凹部形成のために金属板31をフィーダーにより所定のピッチだけ移動する。この移動が終了したならば、前記した操作を再度繰り返すことにより金属板31に次の凹部41,43を所定のピッチで開設することができ、これらの操作を繰り返すと、金属板31に凹部41,43を所定のピッチで順次開設することができる。
この様にして第2凹部形成工程が終了したならば、金属板31をプレス金型から外して、貫通孔形成工程を行う研磨装置(図示せず)に搬送する。この貫通孔形成工程では第2凹部形成工程で残った第2凹部43の膨出部44を研磨除去することで、孔を貫通させてノズル開口18にすると共に、金属板31の厚さを所定の厚さになるように研磨する。この様にして、ノズル開口18が開設されたノズルプレート13が作製される。なお、この貫通孔形成工程において、第2凹部43の開口縁に隆起部ができないので、膨出部44が形成される裏面(他方の面)31bだけを研磨すればよい。したがって、工程数を減らすことができ、作業の効率を高めることができる。
以上の製造方法により製造したノズルプレート13を装着した記録ヘッド1は、凹部41,43を貫通した孔、すなわちノズル開口18が製造途中で潰されることもなく形状の精度が高く維持されるので、インクの噴射特性を高めることができる。
なお、前記した実施形態においては、第1凹部41を円筒形状とした例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1凹部41を円錐台形とし、その底に第2凹部43を形成してもよい。要は、当該第2凹部43を形成する部分に、硬化部分を形成可能な形状であればよい。
記録ヘッドの構成を説明する要部断面図である。 ノズルプレートの平面図である。 プレス金型を説明する要部断面図である。 (a)〜(d)はノズル開口を形成する工程を説明する要部断面図である。 従来の構成において金属板に発生した隆起部を説明する要部断面図である。
符号の説明
1…記録ヘッド、13…ノズルプレート、18…ノズル開口、31…金属板、32…ダイ、33…パンチホルダ、34…弾性材、35…押圧盤、36…第1パンチ、37…第2パンチ、41…第1凹部、42…未貫通部、43…第2凹部、44…膨出部

Claims (6)

  1. 先端部に円柱形状を有する第1パンチを、金属板の一方の面から他方の面に向けて金属板の板厚方向の途中まで打ち込むことにより、金属板に第1凹部を形成する第1凹部形成工程と、
    基端側から先端側に向けて縮径するテーパー形状を先端部に有する第2パンチを、金属板の一方の面から第1凹部の未貫通部に打ち込むことにより、第1凹部の深さを深くすることで第2凹部を形成すると共に前記他方の面に膨出部を形成する第2凹部形成工程と、
    前記第2凹部を形成した金属板の他方の面を研削して前記膨出部を除去して貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    を含むことを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  2. 前記第2パンチは、基端側から先端側に向けて縮径するテーパー部と、このテーパー部の先端側に連続して形成された円柱状のストレート部とを先端部に有することを特徴とする請求項1に記載のノズルプレートの製造方法。
  3. 前記第1パンチの先端部の外径を、前記第2パンチのストレート部の外径以上、テーパー部の最大径以下に設定したことを特徴とする請求項2に記載のノズルプレートの製造方法。
  4. 前記金属板がインバー型合金製であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のノズルプレートの製造方法。
  5. 少なくとも第1凹部が形成される領域に対応する金属板の面が平坦面に載置された状態で、第1凹部を形成することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のノズルプレートの製造方法。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項の製造方法により製造したノズルプレートを装着し、ノズル開口としての前記貫通孔から液体を噴射するようにしたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
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