JP2009226581A - 超高圧水流ピーニング方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超高速水流によって対象物にピーニング加工を施すための方法及び装置を提供する。
【解決手段】本装置は、加工物及び水流の両方を保持してこれらを立体的に相対に移動するための手段を含む。複雑な形状を均等に且つ可変深さにピーニング加工できるようにし、相対的速度、離間距離、角度、及び圧力を自動的に変化させることができる制御手段が設けられている。本発明の方法は、水流中に同伴させた消失する粒子を使用し、ピーニング加工を容易にする工程を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は材料の処理に関する。詳細には、本発明は、局部的に圧縮し、その結果として結晶構造を変化させることによって材料の性質を変えるため、材料の表面にピーニング加工を施すことに関する。本発明の方法は、水流中に同伴させた消失する粒子を使用すること、及び方法を実施するための装置を更に含む。
従来の技術
従来、多くの方法で材料のピーニング加工が行われてきた。ピーニング加工は、衝撃によって材料の表面を変化させるプロセスであると定義される。ピーニングプロセスは、元来、金属をハンマーで繰り返し叩くことによって、特に金属を加熱していない状態で叩くと、金属が硬化するという鍛冶屋の発見に従って開発されたプロセスである。金属が高温であった場合又は金属を叩いて高温にした場合、大抵は、望ましい特徴が失われる。プロセスは、この理由のため、多くの場合、「冷間加工」と呼ばれる。効果は、「加工硬化」として周知の現象と幾分似ている。ピーニング加工を使用すると、腐蝕及び疲労に対する抵抗が大きくなるという結果が得られる。
今日、ピーニングプロセスは、代表的には、ピーニング加工を施そうとする材料の表面に衝撃を加えるため、空気又は遠心力で推進したショット(shot)を使用して行われる。ショットは、金属ショット又はセラミック球のいずれかであるのがよい。ショットの衝撃は、部品の表面をその降伏強度を越えて圧縮し、これによって深部の未降伏材料が表面の材料を圧縮状態に保持する。疲労及び腐蝕に対する抵抗を提供するのは、この表面の残留圧縮応力である。今日、ピーニング加工は、従来の材料の他に、鉄合金、チタニウム、ハニカムスキン、及びISOグリッドパネル等の多様な金属に一般的に使用されている。ショットピーニングは、更に、これらの材料の硬化させた表面の賦形及び加工に使用される。ピーニングは、原子炉産業及び航空機産業で広く使用されている。
従来のショットピーニング方法には、幾つかの問題点がある。このような問題点には、汚染、プロセス制御、及び使用済のショットの処分が含まれる。多くの材料は、特にショットが金属製である場合、ショットによる汚染を被る。小さなショットは、航空機のエンジン部品等の領域で使用した場合、通路を塞いでしまうことがある。ショットによる汚染は加工物の性質を変化させる場合があり、これには、望ましからぬ合金の形成及び核心部の腐蝕(corrosion nuclei)が含まれる。プロセス制御は、本質的に弾道推進されるショットを取り扱う場合に困難である。更に、大きなショットは小さな半径に届かず、隅肉等が不適切に処理されることとなる。ショットの大きさを小さくすることは、必ずしも満足のいく解決策をもたらすものではない。これは、小さなショットは、材料を適切に冷間加工するのに十分なエネルギを送出できず、又は、ピーニング加工が施されるべき材料の降伏強度を越えて所望の圧縮深さを得ることができないためである。最後に、使用済のショットを回収することは多くの場合で困難であり、ショットがセラミック製である(磁気を用いた分離を行うことができない)場合には特に困難である。この問題点は、原子炉の構成要素の現場ピーニングを行う場合に特に重大である。このような場合には、重要な冷却通路や制御通路を廃ショットが塞いでしまうことがあるためである。クラッディングに対する損傷により、燃料束が損傷を受ける場合がある。金属粒子が空気中を漂うことにより、空気が汚染を引き起こす場合もある。
ショットピーニングについての上述の問題点に対し、ピーニング加工を行うために液体噴流を使用することが提案された。こうした提案の一つが、エノモトに賦与された米国特許第5,305,361号に記載されている。エノモトの特許には、振動ノズル水流で原子炉の構成要素にピーニング加工を施すためのプロセスが記載されている。エノモトの特許では、噴流中にキャビティを発生するためにノズルを振動させることが重要であると考えられている。発生したこれらのキャビティが潰れると、ピーニング加工が施されるべき材料に加えられる力が増大する。エノモトは、材料の表面を変形させるのに超高圧が必要とされるため、非振動噴流を使用することは不可能であると教示している。エノモトの特許は、水中にある原子炉の内面にピーニング加工を施す特別の場合に限定されることは明らかである。エノモトの特許では、低圧で大流量であるため、装置は、流量による反作用力に耐えるためにかなり大型であり且つ高価にならざるをえず、圧力が低いため、ピーニング加工を行う前に燃料束を取り出す必要がある。
本発明の目的は、超高圧水流を使用することによって材料のピーニング加工を行うための方法及び装置を提供することである。
本発明は、チタニウムからアルミニウムハニカムまでの範囲の様々な材料に適用できる。本発明は、ピーニング力を従来技術の方法よりもはるかに大きく制御するための方法を提供する。本装置は、従来のショットピーニング方法ではピーニング加工を施すことができなかった賦形材のピーニング加工を行うことができる。本方法は、ピーニング加工を施した表面の汚染を阻止する。ショットを使用しないため、ショットの処分を必要としない。本方法は、比較的安価な小型の装置で実施できる。小さなキャビティを塞ぐショットがない。
本方法は、少なくとも一つの超高圧水流ノズルを使用する。超高圧流体がノズルから出て、僅かな距離だけ間隔が隔てられた金属の表面に衝撃を加える。噴流の速度を、金属の表面を直接的に降伏させるか或いは流体中の粒子(氷等)を加速することによって又はキャビティ気泡が潰れることによって降伏させるのに十分高速にする上で、超高圧水が必要とされる。噴流は加工物に対して移動する。この移動は、加工物を噴流に対して平面的に又は立体的に移動させること、又は噴流自体を移動することのいずれかによって行うことができる。三つの方向のうちの一つの方向又は二つの方向をこの方法で回転できる。本方法は、更に、このような相対的な移動の速度並びに角度及び力を変化させることも考えている。上述の要因の各々の制御は、任意の他の要因の変動を補償するように維持されなければならない。
本発明の装置は、超高圧水流装置を含む。水流装置には、適当な流体供給装置が設けられており、粒子を使用する場合には適当な粒子供給装置が設けられている。水流装置は、水流の方向を三つの方向に移動させることができるマニピュレーターに取り付けられている。これらの寸法は、用途によっては、従来の直交座標系である。この他の用途では、水流を平面上で移動できることを必要とするが、回転の自由度に制限がない。最後に、水流は、ラインセグメントに沿って移動できるのがよく、第3の種類の用途についても2度の回転の自由度を有する。上述の三種類の装置のいずれにおいても、加工物の移動を水流の移動に代えることができ、ピーニング作業中、水流のピーニング力を変化させるための装置が設けられている。水流の位置及び強さの変化に加え、相対的移動速度を連続的に変化サセルことができる。本装置は、これらの機能の全てを同時に制御し、材料の冷間加工を正確に行う。
概括的に述べると、本発明の方法及び装置は、様々な材料にピーニング加工を施し、従来のピーニング方法では容易には形成できない形状にすることができる。更に、本発明の方法及び装置は、従来のショットピーニングでは不可能であった多くの環境でピーニングを行うことができる。
即ち、金属にピーニング加工を施すための本発明の方法は、超高圧流体を発生する工程と、上記超高圧流体を超高圧水流カッティングノズルに搬送する工程と、上記超高圧流体を解放して超高圧水流を形成する工程と、ピーニング加工が施されるべき金属の表面のほぼ全てが上記超高圧水流と接触して圧縮されるまで、上記超高圧水流が上記金属の表面と接触してこれを圧縮するように、上記超高圧水流をピーニング加工が施されるべき金属の表面に亘って移動する工程と、上記水流の作動を停止する工程と、を有する。
上記流体の圧力は、1406.14kg/cm2(20000psi )以上であってもよい。
上記流体の圧力は、3515.35kg/cm2(50000psi )以上であってもよい。
上記水流のモーメントは螺旋を描くのがよい。
上記ノズル及び上記加工物は、キャビテーションの作用を高めてピーニングの作用を増大するため、液中に浸漬されているのがよい。
上記ノズルと上記加工物との間の距離は、上記加工物から材料を実質的に除去しないで上記加工物を冷間加工するのに十分であるように選択されているのがよい。
ピーニング加工の有効性を高めるため、上記水流中に固体粒子を加える工程を更に含むのがよい。
上記固体粒子は、ピーニング加工の完了後に消失するのがよい。
上記固体粒子は氷であるのがよい。
上記移動は、上記水流をラインをなして移動し、その後、ピーニング加工が施されるべき金属の表面全体にピーニング加工が施されるまで、隣接したラインに沿って上記水流を移動するのがよい。
本発明のピーニングマシンは、超高圧流体を発生するためのポンプ手段と、上記高圧流体を搬送するため、上記ポンプ手段に連結された導管手段と、超高圧水流を形成するため、上記導管手段に連結されたノズル手段と、ピーニング加工が施されるべき表面のほぼ全てが上記水流と接触して圧縮されるまで、上記超高圧水流が上記金属の表面と接触してこれを圧縮するように、上記超高圧水流をピーニング加工が施されるべき金属の表面に亘って移動するための変換手段とを有する。
上記流体の圧力は、1406.14kg/cm2(20000psi )以上であってもよい。
上記流体の圧力は、3515.35kg/cm2(50000psi )以上であってもよい。
上記変換手段は、上記水流を螺旋をなして移動するのがよい。
キャビテーションの作用を高めてピーニングの作用を増大するため、上記ノズル及び上記金属を液中に浸漬するための浸漬手段を更に有するのがよい。
上記ノズルと上記加工物との間の距離を、上記加工物から材料を実質的に除去しないで上記加工物を冷間加工するのに十分であるように調節するための離間距離制御手段を更に有するのがよい。
ピーニング加工の有効性を高めるため、上記水流中に固体粒子を加えるための注入手段を更に有するのがよい。
上記固体粒子は、ピーニング加工の完了後に消失するのがよい。
上記固体粒子は氷であるのがよい。
上記変換手段は、上記水流をラインをなして移動し、その後、ピーニング加工が施されるべき金属の表面全体にピーニング加工が施されるまで、隣接したラインに沿って上記水流を移動するのがよい。
発明の実施の形態
本発明の全ての実施例では、従来は考えられてこなかった幾つかの要因がプロセスに導入されるということがわかっている。これらの要因のうちの第1の要因は、インキュベーション期間(incubation period )の存在である。キャビテーションの研究により、インキュベーション期間の存在が明らかになった。インキュベーション期間は、この期間中にキャビテーション気泡が潰れることによる作用が材料に加わるが、材料の損失が全く起こらない期間である。超高圧水流ピーニングはこの期間中に作用し、材料の損失を引き起こさずに加工物の冷間加工行う。
第2の要因は、ピーニングを行う上での離間距離(stand off )の決定及び効果である。離間距離は、ノズルから加工物までの距離である。離間距離は、ピーニングの強さ及び機構を決定する。水流によって切断を行う場合には、ノズルをできるだけ加工物の近くに配置するのが望ましい。これに対し、超高圧水流ピーニングでは、キャビテーション気泡を形成し、これらの気泡が加工物上で潰れるように、ノズルと加工物との間に十分な距離がなければならない。ピーニングを衝撃圧力だけで行う場合には、離間距離は小さくなければならない。かくして、最適の離間距離は、作動条件に従って変化する。
最後の要因は、温度の効果である。流体の温度が沸点近くである場合には、キャビテーションが発生する傾向が大きい。本発明は、全ての実施例において、流体を加熱し、キャビテーション及びピーニング効果を大幅に増大する。
図1は、本発明の方法の正面図である。本発明の方法をその最も基本的な形態で実施する装置を示す。
ピーニング加工が施されていない加工物1の表面が、超高圧ノズルアッセンブリ2の近くに配置されている。ノズルアッセンブリ2には、超高圧流体の流れが提供されている。本発明の目的について、超高圧は、1406.14kg/cm2(20000psi )以上と定義され、好ましくは3515.35kg/cm2(50000psi )以上である。適当なノズルアッセンブリは、米国特許第5,320,289号に示してある。超高圧流体をノズル2に加えると、超高圧水流3がノズル2から出る。ノズル2を加工物1の表面に亘って移動する。水流3が加工物に当たると、加工物の表面5が水流3の衝撃圧力に合わせて降伏する。この結果、ピーニング面5が形成される。ノズル2に加わるスラスト荷重は、流量に圧力の平方根を乗じた値に比例する。例えば、4218.42kg/cm2(60000psi )の圧力で流量が毎分9.46l(毎分2.5ガロン)である場合には、1の相対的スラストを発生する。表面1の塑性変形に利用できるエネルギは、圧力のほぼ3乗である。これは、圧力を4倍にすると、ピーニング強さが64倍になるということを意味する。この圧力及び流れを発生するには、6600kgm/s (88馬力)のポンプが必要とされ、大型のポンプの方が効率がよい。
これとは対照的に、圧力が1054.61(15000psi )の圧力の振動圧力水流の相対的スラストは、(毎分20ガロン)の流れで4の相対的スラストを発生する。このノズルは、1/64のピーニング力を発生するのに13200kgm/s (176馬力)のポンプを必要とする。十分なピーニング強さを超高圧ノズルに発生するため、高圧振動ノズルは極端に大型のポンプを必要とし、抵抗力を吸収する支持構造を必要とする。
図2は、本発明の装置の第2実施例の詳細斜視図である。第2図の実施例は、円筒形の加工物10の内側にピーニング加工を施すようになっている。水流ノズル11は加工物10内に配置されている。加工物10は、ノズル11に対して回転13されるようになっている。回転13は、加工物10を回転させることによって、又はノズル11を回転させることによって行うことができる。水流12は、加工物10の直ぐ近くでノズル11から放出される。ノズル11は、加工物10の長さと平行に垂直方向14に移動するようになっている。作動では、加工物10を13に沿って回転し、ノズルを水流12が加工物10の内面全体に沿って螺旋状の経路を辿るように垂直方向14に移動する。ピーニング作業は、図1の詳細な説明に記載したのと同じ方法で実施される。
図3は、本発明の装置の第3実施例の詳細斜視図である。第3実施例では、加工物22は回転自在のプラッター20に取り付けられており、プラッター20及び加工物22は、矢印23の方向に移動できる。水流ノズル21は、加工物22の上方に近接して配置されている。水流25がノズル21から放出され、加工物22に当たる。ノズル21は半径方向24に移動できる。作動時に、加工物22を23に沿って回転し、水流25が加工物22の上面全体に沿って螺旋状の経路を辿るようにノズルを半径方向24に移動する。ピーニング作業は、図1の詳細な説明に記載されているのと同じ方法で実施される。
図4は、本発明の第3実施例の装置の斜視図である。この装置は、1つの対称軸線を中心として回転できる材料の表面にピーニング加工を施すのに特に適している。このような材料の例には、円板、円筒体、円錐体、及び球体が含まれる。図示の装置は、プロトタイプのピーニングセンタである。使用された構成要素及びパラメータは、商業的システムと同じである。この装置には、図1、図2、及び図3の装置には設けられていない、ピーニング作業を制御するための幾つかの追加の手段が導入されている。
加工物31がプラッター32に取り付けられている。この図では、加工物31は円板である。プラッター32は、モータ33で回転されるようになっている。水流36が加工物31の上方に配置されている。水流36は、x軸方向に即ち水平方向にトラバースシステム37によって移動できる。水流36は、更に、垂直方向に即ちy軸方向にトラバースシステム37によって移動できる。水流36は、更に、水平方向に即ちz軸方向にトラバースシステム37によって移動できる。x−y−zマニピュレーターとも呼ばれるトラバースシステム37は、三つの直交座標の全てで移動できる商業的に入手可能なシステムである。従って、図示の装置では、水流は、全ての直交座標に沿って全ての方向に移動できる。加工物31は、プラッター32の回転軸線に沿って移動できる。図示の装置は、大まかには、凹凸がある表面を三つの方向で冷間加工できるミリングマシンと同じである。水流36には、高圧の液体が超高圧液体ポンプ30から供給ライン26を通して供給される。氷やドライアイス等の粒子を使用する場合には、ホッパー31から計量/遮断弁32及び供給ライン33を介してこれらを供給できる。構成要素31、33、34、及び36は、随意であるが、加工領域の汚染が起こらないようにするため、液体を収容するのに役立つ集水タンク34内に入っている。全ての構成要素の作動は、システム制御装置42とのインターフェースをなすコンピューター41によって制御される。
図4の装置を作動するには、先ず最初に加工物31をプラッター32に取り付ける。この実施例では、ピーニング加工が施されるのは円板である。モータ33を始動し、プラッター32及び加工物31の回転を開始する。次いで高圧流体をホッパー31からの粒子とともに供給ライン39を介して水流36に供給する。トラバースシステム37は、加工物31の上面全体に亘って水流36で走査(sweep )する。作動時に、水流36が加工物31にピーニング加工を施す。このプロセスは、加工物31の全面に亘って所望の深さまでピーニング加工が施されるまで続けられる。ピーニング加工が所望程度まで行われたとき、水流36に加えられていた圧力を減少する。
走査速度の制御は、完成した製品のピーニング加工の程度を変化させる第2の方法を提供する。このようにして、ポケットの中央又は任意の他の部分を縁部におけるよりも深くピーニング加工することができる。別の態様では、研磨性水流36の離間距離をマニピュレーター38によって変化させることによってピーニング速度を制御することができる。この方法は、ピーニング加工を均等に施すためにも、加工物の形状による接線方向速度の変化を上文中に説明したように補償するためにも使用できる。水流36の加工物31に対する角度によってもピーニング速度を制御できる。ピーニングプロセスの完了後、弁32を閉鎖し、加工物31を取り出すのが望ましいと考えられる。図4の装置は、加工物の形状をコンピューターにプログラムすることによって、円筒形形状、円錐形形状、又は不規則な形状の対象物にピーニング加工を施すのに等しく適用できる。
図5は、原子炉での本発明の第4実施例の正面断面図である。上文中に説明したように、原子炉はピーニング作業を行う上で特に困難な環境である。腐蝕による亀裂及び疲労による亀裂の他に、放射線による腐蝕亀裂がある場合がある。このことから、原子炉の構成要素に現場でピーニング加工を施すことが提案された。この環境では、ショットの損失及び処分が特に問題となる。この問題のため、今日では、現場ピーニングは行われていない。本願に例示したプロセスは、沸騰水型原子炉、加圧水型原子炉、及び任意の水減速炉に適用できる。本発明を沸騰水型原子炉について例示する。明瞭化を図るため、二つの同じクローラー52及び55が示してある。
原子炉50は、シュラウド51を持つ代表的な沸騰水型原子炉である。シュラウド51は、代表的には、溶接領域で粒間応力腐蝕割れを起こし易いオーステナイト系ステンレス鋼でできている。明らかに、シュラウド51の亀裂は望ましくない。ピーニング加工は、他の用途において、このような亀裂をなくすための満足のいく方法であることがわかっている。残念なことに、ショットピーニングは、処理の問題のため、及び半径が小さな隅肉に関する上述の問題点のため、満足のいく方法ではない。クローラービークル(crawler vehicle )52には、図1の超高圧水流装置が設けられている。図5に戻ると、クローラービークル52には、超高圧ポンプ54から供給ライン56を介して超高圧が加えられている。供給ライン56が支持リール57に引き込まれ、及び引き出され、垂直方向に移動される。支持リール57は、シュラウド52の周囲に沿って移動自在の支持リールキャリッジ58上に保持されている。シュラウド52の周りでのキャリッジ58の移動は、駆動スプロケット59及び60によって与えられる。制御装置61は、スプロケット59及び60及びリール57を制御する情報をワイヤ62を通して伝達する。RPVスタッドに取り付けられた自己整合式垂直方向レーザー63もまた制御装置61に取り付けられており、データ獲得ユニット66がワイヤ64を介してビークル52の位置についての情報を提供し、ビークル52をフィードバック制御できる。クローラー52は、ピーニング加工の程度を計測し、データをユニット66に戻す。情報は、ピーニング作業の制御に使用される。
作動にあたっては、リール57でクローラー52を垂直なラインで下ろし、この際に超高圧水流を作動させて垂直なピーニングラインを形成する。次いでキャリッジ58をピーニングラインの幅だけ前進させ、作業を繰り返す。ピーニング作業は、シュラウド51の内面全体にピーニング加工が施されるまで同じ方法で実施される。作業は、シュラウドが水で充填された状態で行われる。
水中では、ノズルの作動深さが最大約13.72m(約45フィート)で深くなればある程、水流が効果的になるということがわかっている。これは、気泡が潰れることによる効果が強いためであると考えられる。この効果は、深さが増大するに従って消失する。これは、キャビテーション気泡の形成が抑えられて27.43m(90フィート)近くでの空気圧と同じになるためである。
上述の実施例は、本発明の単なる例示であり、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
本発明の方法の正面図である。 本発明の装置の第2実施例の詳細斜視図である。 本発明の装置の第3実施例の詳細斜視図である。 図3の実施例の斜視図である。 原子炉で使用した本発明の第4実施例の正面断面図である。
符合の説明
1 加工物
2 超高圧ノズルアッセンブリ
3 超高圧水流
5 ピーニング面

Claims (1)

  1. 金属にピーニング加工を施すための方法において、超高圧流体を発生する工程と、前記超高圧流体を超高圧水流カッティングノズルに搬送する工程と、前記超高圧流体を解放して超高圧水流を形成する工程と、ピーニング加工が施されるべき金属の表面のほぼ全てが前記超高圧水流と接触して圧縮されるまで、前記超高圧水流が前記金属の表面と接触してこれを圧縮するように、前記超高圧水流をピーニング加工が施されるべき金属の表面に亘って移動する工程と、前記水流の作動を停止する工程と、を有することを特徴とする方法。
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