以下、本発明に係わる管理装置、通信経路制御方法、通信経路制御システム及びプログラムの一実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下、実施形態においては、無線LANネットワークで構成された通信端末装置間の通信経路の制御を行なう場合を例に挙げて説明するが、本発明は、有線で構成されたネットワークであっても適用可能である。
(実施形態)
図1は、本発明の一実施の形態に係わる通信経路制御システムの全体構成の一例を示す図である。
通信経路制御システムには、無線LANネットワークを介して複数の通信端末装置(STA1〜STA6)10と、複数の中継装置(AP1〜AP3)20と、管理装置30とが接続されている。
通信端末装置(STA1〜STA6)10各々は、中継装置(AP1〜AP3)20のいずれかに接続し、通信端末装置間における通信経路を構築する。管理装置30は、通信経路の構築等に際して用いられる情報を管理し、この情報に基づき通信端末装置間における通信経路の変更を制御する。管理装置30において管理される情報には、例えば、ネットワーク内に存在する中継装置に関する情報(中継装置情報)、通信端末装置による中継装置への接続に関する情報(接続情報)、通信端末装置間の通信に関する情報(通信情報)、等が含まれる。
図2は、図1に示す中継装置20における機能的な構成の一例を示す図である。
中継装置20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、無線LANインターフェース24と、中継装置情報登録部25と、中継制御部26とを具備して構成される。ここで、CPU(Central Processing Unit)21は、中継装置20の動作を統括制御する。RAM(Random Access Memory)23は、CPU21のワーク領域として使用され、ROM(Read Only Memory)22は、CPU21により実行される制御プログラムを格納する。無線LANインターフェース24は、無線LAN通信機能を提供し、中継装置情報登録部25は、自装置の無線通信に関する中継装置情報を管理装置30に登録する。中継制御部26は、通信端末装置間における通信の中継動作を司る。
図3は、図1に示す通信端末装置10における機能的な構成の一例を示す図である。
通信端末装置10は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、無線LANインターフェース14と、接続情報登録部15と、通信情報登録部16と、通信経路効率化要求部17と、通信制御部18とを具備して構成される。ここで、CPU11は、通信端末装置10の動作を統括制御する。RAM13は、CPU11のワーク領域として使用され、ROM12は、CPU11により実行される制御プログラムを格納する。無線LANインターフェース14は、無線LAN通信機能を提供し、接続情報登録部15は、通信端末装置10と中継装置20との接続に関する接続情報を管理装置30に登録する。通信情報登録部16は、通信端末装置間における通信に関する通信情報を管理装置30に登録する。通信経路効率化要求部17は、通信端末装置間の通信経路の効率化を管理装置30へ要求する。通信制御部18は、通信端末装置10における通信処理を司る。
図4は、図1に示す管理装置30における機能的な構成の一例を示す図である。
管理装置30は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、無線LANインターフェース34と、中継装置情報管理部35と、接続情報管理部36と、通信情報管理部37と、通信経路判断部38と、通信経路制御部39とを具備して構成される。ここで、CPU31は、管理装置30の動作を統括制御する。RAM33は、CPU31のワーク領域として使用され、ROM32は、CPU31により実行される制御プログラム(例えば、通信経路制御プログラム)を格納する。無線LANインターフェース34は、無線LAN通信機能を提供し、中継装置情報管理部35は、中継装置20から送られてくる中継装置情報を管理する。接続情報管理部36は、通信端末装置10から送られてくる接続情報を管理する。通信情報管理部37は、通信端末装置間における通信に関する通信情報を管理する。なお、中継装置情報、接続情報及び通信情報は、例えば、RAM33等に記憶して管理される。また、通信経路判断部38は、通信端末装置間における通信経路を変更するか否かの判断を行なう。通信経路判断部38では、例えば、通信端末装置間の通信経路上における、中継装置の台数、中継装置が有するチャネル数、中継装置で使用可能な周波数帯域(以下、通信帯域)、等に基づき経路変更の判断を行なう。なお、通信経路判断部38では、通信経路上における中継装置20で使用されるチャネル数を減らせるか否かの判断等も行なう。通信経路制御部39は、当該判断結果に基づき通信端末装置間における通信経路の変更を制御する(中継装置20で使用されるチャネル数を減らす制御も含む)。
以上、図2から図4を用いて、各装置における機能的な構成について説明したが、これら機能的な構成の一部又は全ては、ハードウェアで実現されてもよいし、また、CPUがROM等に記憶されたプログラムやデータを読み出し実行することで実現されてもよい。
ここで、図5から図45を用いて、図1に示す通信経路制御システムにおける通信経路制御処理の動作の流れについていくつか例を挙げて説明する。
図5には、通信端末装置(STA1)10と通信端末装置(STA2)10とが中継装置(AP1)20を経由して通信を行う際の処理の流れが示される。なお、ここでは、通信経路が変更されない場合について説明する。
この処理が開始されると、中継装置(AP1)20は、自装置の無線通信に関する情報、すなわち、中継装置情報を管理装置30に登録する。中継装置情報の登録処理では、中継装置20から管理装置30に向けて中継装置情報登録メッセージが送られる(F501)。この中継装置情報登録メッセージのデータ構成の一例を図6に示す。中継装置情報登録メッセージは、メッセージ種別、中継装置のMACアドレス(中継装置の識別情報)、中継装置における無線通信で使用される周波数チャネル及びSSID、中継装置における無線通信で確保可能な最大帯域等から構成される。図6に示す中継装置情報登録メッセージでは、メッセージ種別に「中継装置情報登録」、中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」、SSIDに「AP1_CH1」、最大帯域に「20Mbps」が設定されている。
中継装置情報登録メッセージを受けた管理装置30は、中継装置情報管理部35において管理する中継装置情報を当該メッセージに基づき更新する。図6に示す中継装置情報登録メッセージに基づき更新された中継装置情報の一例を図7に示す。中継装置情報は、中継装置のMACアドレス、中継装置における無線通信で使用される周波数チャネル及びSSID、中継装置における無線通信で確保可能な最大帯域等から構成される。中継装置情報には更に、複数の周波数チャネルを有する中継装置を対応付けるための中継装置番号も含まれる。
ここで、通信端末装置(STA1及びSTA2)は、中継装置(AP1)20に接続する(F502、F503)。中継装置(AP1)20への接続が済むと、通信端末装置(STA1及びSTA2)各々は、管理装置30へ接続情報を登録する(F504、F505)。接続情報の登録処理では、通信端末装置10から管理装置30に向けて接続情報登録メッセージが送られる。この接続情報登録メッセージのデータ構成の一例を図8に示す。接続情報登録メッセージは、メッセージ種別、通信端末装置のMACアドレス(通信端末装置の識別情報)、接続先中継装置のMACアドレス(接続先中継装置の識別情報)、中継装置における無線通信で使用する周波数チャネル等から構成される。図8に示す接続情報登録メッセージでは、通信端末装置(STA1及びSTA2)の接続情報登録メッセージが示されている。具体的には、通信端末装置(STA1)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0001aabbccdd」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」が設定されている。また、通信端末装置(STA2)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0002bbccddee」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」が設定されている。なお、メッセージ種別には、「接続情報登録」がそれぞれ設定されている。
接続情報登録メッセージを受けた管理装置30は、接続情報管理部36において管理する接続情報を当該メッセージに基づき更新する。図8に示す接続情報登録メッセージに基づき更新された接続情報の一例を図9に示す。図9に示すように、接続情報は、通信端末装置のMACアドレス、接続先中継装置のMACアドレス、中継装置における無線通信で使用される周波数チャネル等から構成される。
続いて、通信端末装置(STA1)10は、通信端末装置(STA2)10との間のデータ通信の開始に先立って、通信経路効率化要求メッセージ(以下、効率化要求メッセージと略する場合もある)を管理装置30に向けて送信する(F506)。この効率化要求メッセージのデータ構成の一例を図10に示す。メッセージは、メッセージ種別、通信端末装置のMACアドレス、通信相手先となる通信端末装置のMACアドレス、通信で使用される通信帯域等から構成される。図10に示す効率化要求メッセージでは、メッセージ種別に「通信経路効率化要求」、通信端末装置(STA1)10のMACアドレスに「0x0001aabbccdd」が設定されている。また、通信相手先となる通信端末装置(STA2)10のMACアドレスには「0x0002bbccddee」、通信帯域には「10Mbps」が設定されている。
効率化要求メッセージを受けた管理装置30は、通信経路判断処理を行った後、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA1)10に向けて通信経路効率化応答メッセージ(以下、効率化応答メッセージと略する場合もある)を送信する(F507)。効率化応答メッセージのデータ構成の一例を図11に示す。効率化応答メッセージは、メッセージ種別、接続先中継装置の変更有無等から構成される。図11に示す効率化応答メッセージでは、メッセージ種別に「通信経路効率化応答」、接続先中継装置の変更有無に「接続先変更なし」が設定されている。
ここで、この通信経路判断処理の概要について簡単に説明する。図9で説明した接続情報に示す通り、通信端末装置(STA1及びSTA2)間における通信経路上には中継装置が1台だけ存在する。そして、両通信端末装置間で使用される周波数チャネルも1つだけである。また、図7及び図10で説明した中継装置情報及び効率化要求メッセージに示す通り、通信帯域についても、中継装置20の最大帯域20Mbpsを通信端末装置10における通信帯域(10Mbps)の上り及び下りで満たしている。したがって、この場合は、通信経路の変更が行われず、効率化応答メッセージの接続先変更には「変更なし」が設定される。
通信経路効率化応答を受信した通信端末装置(STA1)10は、接続先となる中継装置の変更がない旨を認識した後、通信端末装置(STA2)10との間でデータ通信を開始する(F508)。
また、管理装置30は、効率化応答メッセージ送信後、通信情報管理部37において管理する通信情報を更新する。この通信情報の一例を図12に示す。図12に示すように、通信情報は、通信端末装置のMACアドレス、通信相手先となる通信端末装置のMACアドレス、使用される通信帯域等から構成される。
図13には、通信端末装置(STA1)10と通信端末装置(STA2)10とが中継装置(AP1)20を経由して通信を行う際の処理の流れが示される。なお、ここでは、通信経路が変更されない場合について説明する。
この処理が開始されると、中継装置(AP1)20は、中継装置情報を管理装置30に登録する。中継装置情報の登録処理では、中継装置20から管理装置30に向けて中継装置情報登録メッセージが送られる(F1301)。この中継装置情報登録メッセージのデータ構成の一例を図14に示す。図14には、複数の周波数チャネルを持つ中継装置20における中継装置情報登録メッセージが示される。図14に示す中継装置情報登録メッセージでは、中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」、SSIDに「AP1_CH1」、最大帯域に「20Mbps」が設定されている。また、別の周波数チャネルとして、中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3def」、周波数チャネルに「2」、SSIDに「AP1_CH2」、最大帯域に「20Mbps」が設定されている。
中継装置情報登録メッセージを受けた管理装置30は、中継装置情報管理部35において管理する中継装置情報を当該メッセージに基づき更新する。図14に示す中継装置情報登録メッセージに基づき更新された中継装置情報の一例を図15に示す。図15に示す中継装置情報では、中継装置(AP1)20が2つの周波数チャネルを有しているので、両情報を対応付けるために同一の中継装置番号が付与されている。
ここで、通信端末装置(STA1及びSTA2)は、中継装置(AP1)20に接続する(F1302、F1303)。中継装置20への接続が済むと、通信端末装置(STA1及びSTA2)各々は、管理装置30へ接続情報を登録する(F1304、F1305)。接続情報の登録処理では、通信端末装置10から管理装置30に向けて接続情報登録メッセージが送られる。この接続情報登録メッセージのデータ構成の一例を図16に示す。図16に示す接続情報登録メッセージでは、通信端末装置(STA1及びSTA2)の接続情報登録メッセージが示されている。具体的には、通信端末装置(STA1)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0001aabbccdd」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」が設定されている。また、通信端末装置(STA2)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0002bbccddee」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3def」、周波数チャネルに「2」が設定されている。
接続情報登録メッセージを受けた管理装置30は、接続情報管理部36において管理する接続情報を当該メッセージに基づき更新する。図16に示す接続情報登録メッセージに基づき更新された接続情報の一例を図17に示す。上述した通り、接続情報は、通信端末装置のMACアドレス、接続先中継装置のMACアドレス、中継装置における無線通信で使用される周波数チャネル等から構成される。
続いて、通信端末装置(STA1)10は、通信端末装置(STA2)10との間のデータ通信の開始に先立って、効率化要求メッセージを管理装置30に向けて送信する(F1306)。この効率化要求メッセージのデータ構成の一例を図18に示す。図18に示す効率化要求メッセージでは、通信端末装置(STA1)10からの効率化要求メッセージとして、通信端末装置(STA1)10のMACアドレスに「0x0001aabbccdd」が設定されている。また、通信相手先となる通信端末装置(STA2)10のMACアドレスに「0x0002bbccddee」、通信帯域に「15Mbps」が設定されている。
効率化要求メッセージを受けた管理装置30は、通信経路判断処理を行った後、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA1)10に向けて効率化応答メッセージを送信する(F1307)。ここで送信される効率化応答メッセージは、図11同様の内容となり、接続先変更なしが設定される。
ここで、この通信経路判断処理の概要について簡単に説明する。図15で説明した中継装置情報、図17で説明した接続情報に示す通り、通信端末装置(STA1及びSTA2)間における通信経路上には中継装置が1台だけ存在する。そして、両通信端末装置間では、チャネル1とチャネル2の2つの周波数チャネルが使用される。すなわち、通信端末装置(STA1)10と中継装置20との間をチャネル1で通信し、通信端末装置(STA2)10と中継装置20との間をチャネル2で通信している。通信帯域については、図15で説明した中継装置情報、図18で説明した効率化要求メッセージに示す通り、チャネル1及びチャネル2のそれぞれについて中継装置20の最大帯域20Mbpsで満たされる。したがって、この場合は、通信経路の変更が行われず、効率化応答メッセージの接続先変更には「変更なし」が設定される。
通信経路効率化応答を受信した通信端末装置(STA1)10では、接続先となる中継装置の変更がないことを認識した後、通信端末装置(STA2)10との間でデータ通信を開始する(F1308)。
また、管理装置30は、効率化応答メッセージ送信後、通信情報管理部37において管理する通信情報を更新する。この通信情報の一例を図19に示す。上述した通り、通信情報は、通信端末装置のMACアドレス、通信相手先となる通信端末装置のMACアドレス、使用される通信帯域等から構成される。
図20には、通信端末装置(STA1)10と通信端末装置(STA2)10とが中継装置(AP2)20を経由して通信を行う際の処理の流れが示される。なお、ここでは、通信経路が変更される場合について説明する。
この処理が開始されると、中継装置(AP1)20は、中継装置情報を管理装置30に登録する。中継装置情報の登録処理では、中継装置20から管理装置30に向けて中継装置情報登録メッセージが送られる(F2001)。このF2001の処理における中継装置情報登録メッセージは、図14同様の内容となる。
また、中継装置(AP2)20においても、中継装置情報の登録処理が実施される(F2002)。このF2002の処理における中継装置情報登録メッセージのデータ構成の一例を図21に示す。図21に示す中継装置情報登録メッセージでは、中継装置のMACアドレスに「0x000b6f7e8d9c」、周波数チャネルに「2」、SSIDに「AP2_CH2」、最大帯域に「20Mbps」が設定されている。
中継装置情報登録メッセージを受けた管理装置30は、中継装置情報管理部35において管理する中継装置情報をこれら中継装置(AP1及びAP2)から送られてきたメッセージに基づき更新する。図14及び図21に示す中継装置情報登録メッセージに基づき更新された中継装置情報の一例を図22に示す。図22に示す中継装置情報では、中継装置(AP1)20が2つの周波数チャネルを有しているので、当該中継装置の各チャネルを対応付けるために同一の中継装置番号が付与されている。
ここで、通信端末装置(STA1)10は、中継装置(AP1)20に接続し(F2003)、通信端末装置(STA2)10は、中継装置(AP2)20に接続する(F2004)。中継装置20への接続が済むと、通信端末装置(STA1及びSTA2)各々は、管理装置30へ接続情報を登録する(F2005、F2006)。接続情報の登録処理では、通信端末装置10から管理装置30に向けて接続情報登録メッセージが送られる。この接続情報登録メッセージのデータ構成の一例を図23に示す。図23に示す接続情報登録メッセージでは、通信端末装置(STA1及びSTA2)の接続情報登録メッセージが示されている。具体的には、通信端末装置(STA1)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0001aabbccdd」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」が設定されている。また、通信端末装置(STA2)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0002bbccddee」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000b6f7e8d9c」、周波数チャネルに「2」が設定されている。
接続情報登録メッセージを受けた管理装置30は、接続情報管理部36において管理する接続情報を当該メッセージに基づき更新する。図23に示す接続情報登録メッセージに基づき更新された接続情報の一例を図24に示す。上述した通り、接続情報は、通信端末装置のMACアドレス、接続先中継装置のMACアドレス、中継装置における無線通信で使用される周波数チャネル等から構成される。
続いて、通信端末装置(STA1)10は、通信端末装置(STA2)10との間のデータ通信の開始に先立って、効率化要求メッセージを管理装置30に向けて送信する(F2007)。このF2007の処理における効率化要求メッセージは、図10同様の内容となる。
効率化要求メッセージを受けた管理装置30は、通信経路判断処理を行った後、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA1)10に向けて効率化応答メッセージを送信する(F2008)。効率化応答メッセージのデータ構成の一例を図25に示す。図25に示す効率化応答メッセージでは、接続先変更ありが設定されている。
ここで、この通信経路判断処理の概要について簡単に説明する。図22で説明した中継装置情報、図24で説明した接続情報に示す通り、通信端末装置(STA1及びSTA2)間における通信経路上には中継装置が2台存在する。そして、両通信端末装置間では、チャネル1とチャネル2の2つの周波数チャネルが使用される。そこで、通信端末装置(STA1及びSTA2)間で経由する中継装置が1台になるべく通信経路の変更が行われる。ここで、通信帯域については、図22で説明した中継装置情報、図10で説明した効率化要求メッセージに示す通り、中継装置(AP1及びAP2)のいずれを接続先とした場合であっても、両装置間の通信帯域は中継装置20の最大帯域で満たされる。したがって、チャネル数の少ない中継装置(AP2)20が経由先として選ばれ、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA1)10の接続先となる中継装置が変更される。そのため、効率化応答メッセージの接続先変更には「変更あり」が設定される。なお、チャネル数の少ない中継装置を経由先として優先させて選ぶのは、チャネル数が多い中継装置の場合、チャネル数の少ない中継装置よりもチャネル切替が頻繁に行なわれる可能性が高いためである。チャネル切替時には、中継装置の処理に多大な負荷がかかることが多く、この負荷により通信速度が低下してしまう虞がある。
通信経路効率化応答を受信した通信端末装置(STA1)10では、接続先となる中継装置の変更がある旨を認識するとともに、管理装置30から接続変更指示メッセージを受信する(F2009)。この接続変更指示メッセージのデータ構成の一例を図26に示す。接続変更指示メッセージは、メッセージ種別、中継装置のMACアドレス、中継装置の無線通信で使用する周波数チャネル及びSSID等から構成される。図26に示す接続変更指示メッセージでは、メッセージ種別に「接続変更指示」、中継装置のMACアドレスに「0x000b6f7e8d9c」、周波数チャネルに「2」、SSIDに「AP2_CH2」が設定されている。
この接続変更指示メッセージを受けた通信端末装置(STA1)10は、中継装置(AP1)20との通信を切断し(F2010)、中継装置(AP2)20に接続する(F2011)。その後、通信端末装置(STA1)10は、通信端末装置(STA2)10との間でデータ通信を開始する(F2012)。
また、管理装置30は、効率化応答メッセージ送信後、通信情報管理部37において管理する通信情報を更新する。この通信情報は、図12同様の内容となる。更に、上述した通信経路の変更が行なわれた後、管理装置30の接続情報管理部36において管理される接続情報の一例を図27に示す。図27に示す接続情報では、図24に示す通信経路変更前の接続情報と比べて、接続先となる中継装置のMACアドレスが変更されている。すなわち、通信端末装置(STA1)10の接続先が中継装置(AP1)20から中継装置(AP2)20に変更されている。
図28には、通信端末装置(STA1)10と通信端末装置(STA2)10とが中継装置(AP1及びAP2)を経由して通信を行う際の処理の流れが示される。なお、ここでは、通信経路が変更される場合について説明する。
この処理が開始されると、中継装置(AP1)20は、中継装置情報を管理装置30に登録する。中継装置情報の登録処理では、中継装置20から管理装置30に向けて中継装置情報登録メッセージが送られる(F2801)。このF2801の処理における中継装置情報登録メッセージは、図14同様の内容となる。
また、中継装置(AP2)20においても、中継装置情報の登録処理が実施される(F2802)。このF2802の処理における中継装置情報登録メッセージは、図21同様の内容となる。
中継装置情報登録メッセージを受けた管理装置30は、中継装置情報管理部35において管理する中継装置情報をこれら中継装置(AP1及びAP2)から送られてきたメッセージに基づき更新する。この中継装置情報は、図22同様の内容となる。
ここで、通信端末装置(STA1)10は、中継装置(AP1)20に接続し(F2803)、通信端末装置(STA2)10は、中継装置(AP2)20に接続する(F2804)。中継装置20への接続が済むと、通信端末装置(STA1及びSTA2)各々は、管理装置30へ接続情報を登録する(F2805、F2806)。接続情報の登録処理では、通信端末装置10から管理装置30に向けて接続情報登録メッセージが送られる。この接続情報登録メッセージは、図23同様の内容となる。また、接続情報登録メッセージを受けた管理装置30は、接続情報管理部36において管理する接続情報を当該メッセージに基づき更新する。この接続情報は、図24同様の内容となる。
続いて、通信端末装置(STA1)10は、通信端末装置(STA2)10との間のデータ通信の開始に先立って、効率化要求メッセージを管理装置30に向けて送信する(F2807)。このF2807の処理における効率化要求メッセージは、図18同様の内容となる。
効率化要求メッセージを受けた管理装置30は、通信経路判断処理を行った後、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA1)10に向けて効率化応答メッセージを送信する(F2808)。ここで送信される効率化応答メッセージは、図11同様の内容となり、接続先変更なしが設定されている。
ここで、この通信経路判断処理の概要について簡単に説明する。図22で説明した中継装置情報、図24で説明した接続情報に示す通り、通信端末装置(STA1及びSTA2)間における通信経路上には中継装置が2台存在する。そして、両通信端末装置間では、チャネル1とチャネル2の2つの周波数チャネルが使用される。そこで、通信端末装置(STA1及びSTA2)間で経由する中継装置が1台になるべく通信経路の変更が行われる。ここで、通信帯域については、図22で説明した中継装置情報、図18で説明した効率化要求メッセージに示す通り、中継装置(AP2)20を接続先とした場合、両装置間の通信帯域が中継装置20の最大帯域を越えてしまう。したがって、中継装置(AP1)20が経由先として選ばれ、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA1)10の接続先となる中継装置は変更されない。そのため、効率化応答メッセージの接続先変更には「変更なし」が設定される。
上述した通信経路判断処理の結果、通信端末装置(STA2)10の接続先が中継装置(AP1)20となるように通信経路の変更が行われる。そこで、管理装置30は、通信端末装置(STA2)10に向けて接続変更指示メッセージを送信する(F2809)。接続変更指示メッセージのデータ構成の一例を図29に示す。図29に示す接続変更指示メッセージでは、メッセージ種別に「接続変更指示」、中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3def」、周波数チャネルに「2」、SSIDに「AP1_CH2」が設定されている。
接続変更指示メッセージを受けた通信端末装置(STA2)10は、中継装置(AP2)20との通信を切断し(F2810)、中継装置(AP1)20に接続する(F2811)。その後、通信端末装置(STA2)10は、通信端末装置(STA1)10との間でデータ通信を開始する(F2812)。
また、管理装置30は、効率化応答メッセージ送信後、通信情報管理部37において管理する通信情報を更新する。この通信情報は、図19同様の内容となる。更に、上述した通信経路の変更が行なわれた後、管理装置30の接続情報管理部36において管理される接続情報は、図17同様となる。
図30には、通信端末装置(STA1及びSTA2)が中継装置(AP1及びAP2)を経由して通信を行う際の処理の流れが示される。また、図30では更に、通信端末装置(STA3及びSTA4)も通信を行なうため中継装置(AP1)に接続する。なお、ここでは、通信経路が変更される場合について説明する。
この処理が開始されると、中継装置(AP1)20は、中継装置情報を管理装置30に登録する。中継装置情報の登録処理では、中継装置20から管理装置30に向けて中継装置情報登録メッセージが送られる(F3001)。このF3001の処理における中継装置情報登録メッセージは、図14同様の内容となる。
また、中継装置(AP2)20においても、中継装置情報の登録処理が実施される(F3002)。このF3002の処理における中継装置情報登録メッセージは、図21同様の内容となる。
中継装置情報登録メッセージを受けた管理装置30は、中継装置情報管理部35において管理する中継装置情報をこれら中継装置(AP1及びAP2)から送られてきたメッセージに基づき更新する。この中継装置情報は、図22同様の内容となる。
ここで、通信端末装置(STA1)10は、中継装置(AP1)20に接続し(F3003)、通信端末装置(STA2)10は、中継装置(AP2)20に接続する(F3004)。中継装置20への接続が済むと、通信端末装置(STA1及びSTA2)各々は、管理装置30へ接続情報を登録する(F3005、F3006)。接続情報の登録処理では、通信端末装置10から管理装置30に向けて接続情報登録メッセージが送られる。この接続情報登録メッセージは、図23同様の内容となる。また、接続情報登録メッセージを受けた管理装置30は、接続情報管理部36において管理する接続情報を当該メッセージに基づき更新する。この接続情報は、図24同様の内容となる。
接続情報登録メッセージを送信した後、通信端末装置(STA1)10は、通信端末装置(STA2)10との間のデータ通信の開始に先立って、通信経路の効率化要求ではなく、通信情報登録メッセージを管理装置30に向けて送信する(F3007)。通信情報登録メッセージのデータ構成の一例を図31に示す。通信情報登録メッセージは、メッセージ種別、通信端末装置のMACアドレス、通信相手先となる通信端末装置のMACアドレス、通信で使用される通信帯域等から構成される。図31に示す通信情報登録メッセージでは、メッセージ種別に「通信情報登録」、通信端末装置(STA1)10のMACアドレスに「0x0001aabbccdd」が設定されている。また、通信相手先の通信端末装置(STA2)10のMACアドレスには「0x0002bbccddee」、通信帯域には「10Mbps」が設定されている。
通信情報を登録した後、通信端末装置(STA1)10は、通信端末装置(STA2)10との間でデータ通信を開始する(F3008)。ここで更に、通信端末装置(STA3及びSTA4)が中継装置(AP1)20に接続する(F3009、F3010)。中継装置20への接続が済むと、通信端末装置(STA3及びSTA4)各々は、管理装置30へ接続情報を登録する(F3011、F3012)。接続情報の登録処理では、通信端末装置10から管理装置30に向けて接続情報登録メッセージが送られる。この接続情報登録メッセージのデータ構成の一例を図32に示す。図32に示す接続情報登録メッセージでは、通信端末装置(STA3及びSTA4)の接続情報登録メッセージが示されている。具体的には、通信端末装置(STA3)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0003ccddeeff」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」が設定されている。また、通信端末装置(STA4)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0004ddeeffaa」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3def」、周波数チャネルに「2」が設定されている。
続いて、通信端末装置(STA3)10は、通信端末装置(STA4)10との間のデータ通信の開始に先立って、効率化要求メッセージを管理装置30に向けて送信する(F3013)。このF3013の処理における効率化要求メッセージのデータ構成の一例を図33に示す。図33に示す効率化要求メッセージでは、通信端末装置(STA3)10のMACアドレスに「0x0003ccddeeff」、通信相手先となる通信端末装置(STA4)10のMACアドレスに「0x0004ddeeffaa」が設定されている。また、通信帯域には「15Mbps」が設定されている。
効率化要求メッセージを受けた管理装置30は、通信経路判断処理を行った後、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA3)10に向けて効率化応答メッセージを送信する(F3014)。ここで送信される効率化応答メッセージは、図11同様の内容となり、接続先変更なしが設定される。
ここで、この通信経路判断処理の概要について簡単に説明する。図22で説明した中継装置情報、図32で説明した接続情報登録メッセージに示す通り、通信端末装置(STA3及びSTA4)間の通信経路上に存在する中継装置は1台だけとなる。そのため、当該中継装置(AP1)20に接続される他の通信端末装置10に対して通信経路の変更判断がなされる。この場合、図22で説明した中継装置情報、図24で説明した接続情報に示す通り、通信端末装置(STA1及びSTA2)間における通信経路上には中継装置が2台存在する。そして、両通信端末装置間では、チャネル1とチャネル2の2つの周波数チャネルが使用される。そこで、通信端末装置(STA1及びSTA2)間の通信経路上における中継装置が1台になるべく、またその通信に際して使用される周波数チャネルが1つになるべく通信経路の変更が行われる。ここで、通信帯域については、図22で説明した中継装置情報、図31で説明した通信情報登録メッセージに示す通り、中継装置(AP1及びAP2)のいずれを接続先とした場合であっても、両装置間の通信帯域は中継装置20の最大帯域で満たされる。したがって、チャネル数の少ない中継装置(AP2)20が経由先として選ばれ、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA3)10の接続先となる中継装置は変更されない。そのため、効率化応答メッセージの接続先変更には「変更なし」が設定される。なお、チャネル数の少ない中継装置を経由先として優先させて選ぶのは、上述した通り、チャネル切替による通信速度の低下を避けるためである。
通信経路判断処理の結果、通信端末装置(STA1)10の接続先が中継装置(AP2)20となるように通信経路の変更が行われる。そこで、管理装置30は、通信端末装置(STA1)10に向けて接続変更指示メッセージを送信する(F3015)。この接続変更指示メッセージは、図26同様の内容となる。
接続変更指示メッセージを受けた通信端末装置(STA1)10は、中継装置(AP1)20との通信を切断し(F3016)、中継装置(AP2)20に接続する(F3017)。その後、通信端末装置(STA1)10は、通信端末装置(STA2)10との間におけるデータ通信を再開する(F3018)。また、通信端末装置(STA3)10と通信端末装置(STA4)10との間におけるデータ通信は、中継装置(AP1)20を経由して開始される(F3019)。
また、管理装置30は、効率化応答メッセージ送信後、通信情報管理部37において管理する通信情報を更新する。この通信情報の一例を図34に示す。上述した通り、通信情報は、通信端末装置のMACアドレス、通信相手先となる通信端末装置のMACアドレス、使用される通信帯域等から構成される。ここで、上述した通信経路の変更が行なわれた後、管理装置30の接続情報管理部36において管理される接続情報の一例を図35に示す。上述した通り、接続情報は、通信端末装置のMACアドレス、接続先中継装置のMACアドレス、中継装置における無線通信で使用される周波数チャネル等から構成される。
図36には、通信端末装置(STA3及びSTA4)間が中継装置(AP1)20を経由して通信を行い、通信端末装置(STA5及びSTA6)間が中継装置(AP2)20を経由して通信を行なう際の処理の流れが示される。また、図36では、ネットワークの構成に中継装置(AP3)20が含まれる。なお、ここでは、通信経路が変更される場合について説明する。
この処理が開始されると、中継装置(AP1)20は、中継装置情報を管理装置30に登録する。中継装置情報の登録処理では、中継装置20から管理装置30に向けて中継装置情報登録メッセージが送られる(F3601)。このF3601の処理における中継装置情報登録メッセージは、図14同様の内容となる。
また、中継装置(AP2及びAP3)20においても、中継装置情報の登録処理が実施される(F3602、F3603)。このF3602の処理における中継装置情報登録メッセージは、図21同様の内容となる。ここで、F3603の処理における中継装置情報登録メッセージのデータ構成の一例を図37に示す。図37に示す中継装置情報登録メッセージでは、中継装置のMACアドレスに「0x000c3d4e5f6a」、周波数チャネルに「3」、SSIDに「AP3_CH3」、最大帯域に「20Mbps」が設定されている。
中継装置情報登録メッセージを受けた管理装置30は、中継装置情報管理部35において管理する中継装置情報を更新する。中継装置情報の一例を図38に示す。中継装置情報は、上述した通り、中継装置のMACアドレス、中継装置における無線通信で使用される周波数チャネル及びSSID、中継装置における無線通信で確保可能な最大帯域等から構成される。中継装置情報には更に、複数の周波数チャネルを有する中継装置を対応付けるための中継装置番号も含まれる。
ここで、通信端末装置(STA1)10は、中継装置(AP1)20へ接続し(F3604)、通信端末装置(STA2)10は、中継装置(AP2)20へ接続する(F3605)。更に、通信端末装置(STA3及びSTA4)は、中継装置(AP1)20へ接続し(F3606)、通信端末装置(STA5及びSTA6)は、中継装置(AP2)20へ接続する(F3607)。
中継装置への接続が済むと、通信端末装置(STA1〜STA6)各々は、管理装置30へ接続情報を登録する(F3608、F3609、F3610、F3611)。接続情報の登録処理では、通信端末装置10から管理装置30に向けて接続情報登録メッセージが送られる。この通信端末装置(STA1〜STA6)各々における接続情報登録メッセージのデータ構成の一例を図39に示す。図39には、通信端末装置(STA1)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0001aabbccdd」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」が設定されている。また、通信端末装置(STA2)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0002bbccddee」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000b6f7e8d9c」、周波数チャネルに「2」が設定されている。また、通信端末装置(STA3)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0003ccddeeff」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」が設定されている。また、通信端末装置(STA4)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0004ddeeffaa」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000a1b2c3d4e」、周波数チャネルに「1」が設定されている。また、通信端末装置(STA5)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0005eeffaabb」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000b6f7e8d9c」、周波数チャネルに「2」が設定されている。また、通信端末装置(STA6)10の接続情報として、通信端末装置のMACアドレスに「0x0006ffaabbcc」、接続先中継装置のMACアドレスに「0x000b6f7e8d9c」、周波数チャネルに「2」が設定されている。
接続情報登録メッセージを受けた管理装置30は、接続情報管理部36において管理する接続情報を当該メッセージに基づき更新する。図39に示す接続情報登録メッセージに基づき更新された接続情報の一例を図40に示す。上述した通り、接続情報は、通信端末装置のMACアドレス、接続先中継装置のMACアドレス、中継装置における無線通信で使用される周波数チャネル等から構成される。
続いて、通信端末装置(STA3)10は、通信端末装置(STA4)10との間のデータ通信の開始に先立って、通信経路の効率化要求ではなく、通信情報登録メッセージを管理装置30に向けて送信する(F3612)。また、通信端末装置(STA5)10も同様に、通信端末装置(STA6)10との間のデータ通信の開始に先立って、通信経路の効率化要求ではなく、通信情報登録メッセージを管理装置30に向けて送信する(F3613)。このF3612及びF3613の処理における通信情報登録メッセージのデータ構成の一例を図41に示す。図41に示す通信情報登録メッセージでは、通信端末装置(STA3及びSTA5)の通信情報登録メッセージが示されている。具体的には、通信端末装置(STA3)10から送信された通信情報登録メッセージとして、通信端末装置(STA3)10のMACアドレスに「0x0003ccddeeff」が設定されている。更に、通信相手先となる通信端末装置(STA4)10のMACアドレスには「0x0004ddeeffaa」、通信帯域には「10Mbps」が設定されている。また、通信端末装置(STA5)10から送信された通信情報登録メッセージとして、通信端末装置(STA5)10のMACアドレスに「0x0005eeffaabb」が設定されている。更に、通信相手先となる通信端末装置(STA6)10のMACアドレスには「0x0006ffaabbcc」、通信帯域には「10Mbps」が設定されている。
通信情報を登録した後、通信端末装置(STA3及びSTA4)間でデータ通信が開始される(F3614)。また、通信端末装置(STA5及びSTA6)間でもデータ通信が開始される(F3615)。このとき、管理装置30の通信情報管理部37において管理される通信情報の一例を図42に示す。上述した通り、通信情報は、通信端末装置のMACアドレス、通信相手先となる通信端末装置のMACアドレス、使用される通信帯域等から構成される。
ここで、通信端末装置(STA1)10は、効率化要求メッセージを管理装置30に向けて送信する(F3616)。このF3616の処理における効率化要求メッセージは、図10同様の内容となる。
効率化要求メッセージを受けた管理装置30は、通信経路判断処理を行った後、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA1)10に向けて効率化応答メッセージを送信する(F3617)。ここで送信される効率化応答メッセージは、図25同様の内容となり、接続先変更ありが設定されている。
ここで、この通信経路判断処理の概要について簡単に説明する。図38で説明した中継装置情報、図40で説明した接続情報に示す通り、通信端末装置(STA1及びSTA2)間における通信経路上には中継装置が2台存在する。そして、両通信端末装置間では、チャネル1とチャネル2の2つの周波数チャネルが使用される。そこで、通信端末装置(STA1及びSTA2)間で経由する中継装置が1台になるべく、またその通信に際して使用される周波数チャネルが1つになるべく通信経路の変更が行われる。ここで、通信端末装置(STA1及びSTA2)間で経由する中継装置(AP1及びAP2)を比較してみると、中継装置(AP2)20の方がチャネル数が少ないため、中継装置(AP2)20が接続先の候補として選ばれる。しかし、中継装置(AP2)20は、通信端末装置(STA5及びSTA6)間の通信に利用されており、通信帯域に余裕(所定以上の空き)がない。したがって、通信帯域に余裕のある中継装置(AP3)20が経由先として選ばれ、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置(STA1)10の接続先となる中継装置が変更される。そのため、効率化応答メッセージの接続先変更には「変更あり」が設定される。
通信経路効率化応答の送信後、管理装置30は、通信端末装置(STA1及びSTA2)に向けて接続変更指示メッセージを送信する(F3618、F3619)。この接続変更指示メッセージのデータ構成の一例を図43に示す。図43に示す接続変更指示メッセージでは、メッセージ種別に「接続変更指示」、中継装置のMACアドレスに「0x000c3d4e5f6a」、周波数チャネルに「3」、SSIDに「AP3_CH3」が設定されている。
この接続変更指示メッセージを受けた通信端末装置(STA1)10は、中継装置(AP1)20との通信を切断し(F3620)、中継装置(AP3)20に接続する(F3621)。また、同じく接続変更指示メッセージを受けた通信端末装置(STA2)10は、中継装置(AP2)20との通信を切断し(F3622)、中継装置(AP3)20に接続する(F3623)。その後、通信端末装置(STA1及びSTA2)間におけるデータ通信が開始される(F3624)。
また、管理装置30は、効率化応答メッセージ送信後、通信情報管理部37において管理する通信情報を更新する。この通信情報の一例を図44に示す。上述した通り、通信情報は、通信端末装置のMACアドレス、通信相手先となる通信端末装置のMACアドレス、使用される通信帯域等から構成される。更に、上述した通信経路の変更が行なわれた後、管理装置30の接続情報管理部36において管理される接続情報の一例を図45に示す。
次に、図46から図53を用いて、図1に示す通信経路制御システムにおける各装置の動作の流れについてフローチャートを用いて説明する。
まず、図46を用いて、中継装置20の動作について説明する。
この処理が開始されると、中継装置20はまず、中継装置情報登録処理を行なう。この処理では、中継装置情報登録部25において、中継装置情報登録メッセージを管理装置30に向けて送信し、中継装置20の無線通信に関する情報を管理装置30に登録する(S4601)。
通信端末装置10からの接続を受けると中継装置20は、中継制御部26において、通信端末装置間の中継動作を行う(S4602)。その後、中継動作を終了するか否かの判断が行われる。この判断は、中継動作がなされている間継続して行なわれる(S4603でNO)。中継動作を終了する場合は(S4603でYES)、中継装置20は、中継装置情報登録部25において、S4601の処理で登録した中継装置情報の削除を管理装置30に要求した後(S4604)、中継動作を終了する。
次に、図47を用いて、通信端末装置10の動作について説明する。
この処理が開始されると、通信端末装置10はまず、管理装置30や他の通信端末装置10との間で通信を行うために中継装置20に接続する(S4701)。続いて、通信端末装置10は、接続情報登録部15において、接続情報登録メッセージを管理装置30に向けて送信し、S4701の処理で接続した中継装置20との無線通信に関する情報を管理装置30に登録する(S4702)。
その後、通信端末装置10は、通信相手先装置との間で通信を開始するか否かの判断を行なう。通信を開始しない場合(S4703でNO)、S4711の処理に進むが、通信相手先装置との間で通信を開始する場合は(S4703でYES)、通信端末装置10は、通信制御部18において、通信経路の効率化を管理装置30に要求するか否かの判断を行なう。効率化の要求は、例えば、装置設定等により要求を行なうか否かが設定されている場合にはその情報に基づき実施される。また、通信速度が所定以下となったこと等を検出し実施するようにしてもよい。
通信経路効率化の要求を行なわない場合には(S4704でNO)、通信端末装置10は、通信情報登録部16において、通信情報登録メッセージを管理装置30に向けて送信し、通信端末装置間の通信に関する情報を管理装置30に登録する(S4709)。その後、通信端末装置10は、データ通信を開始する(S4710)。
一方、通信経路の効率化を要求する場合には(S4704でYES)、通信端末装置10は、通信経路効率化要求部17において、効率化要求メッセージを管理装置30に向けて送信する(S4705)。そして、この要求に応じた効率化応答メッセージが管理装置30から送られてくると(S4706)、通信端末装置10は、通信制御部18において、当該メッセージを参照し通信経路に変更があるか否かの判断を行なう。通信経路の変更がない場合には(S4707でNO)、通信端末装置10は、データ通信を開始する(S4710)。一方、通信経路の変更がある場合には(S4707でYES)、詳細は後述するが、接続変更処理を実施し、接続先となる中継装置を変更した後(S4708)、通信端末装置10は、データ通信を開始する(S4710)。
データ通信が行なわれた後、また別の動作を行なう場合には(S4711でNO)、通信端末装置10は、再度、S4703の処理に戻る。なお、このデータ通信終了に際して通信端末装置10は、通信情報の削除を管理装置30に要求する。
一方、S4711において、動作を終了すると判断された場合(S4711でYES)、通信端末装置10は、通信制御部18において、中継装置20との接続を切断する(S4712)。そして、接続情報登録部15において、S4702の処理で登録した接続情報の削除を管理装置30に要求した後(S4713)、この処理を終了する。
ここで、図48を用いて、図47のS4708における接続変更処理の詳細動作について説明する。
接続変更処理が開始されると、通信端末装置10はまず、通信制御部18において、管理装置30から接続変更指示メッセージを受信したか否かを判断する。接続変更指示メッセージを受信していない場合には(S4801でNO)、そのままこの処理を終了する。接続変更指示メッセージを受信した場合には(S4801でYES)、通信端末装置10は、通信制御部18において、当該接続変更指示メッセージ内で指示された中継装置20に接続できるか否かの判断を行なう。この判断は、例えば、無線LAN環境の場合には、接続変更指示メッセージ内で指示された中継装置20からビーコンを受信できるか否かに基づき行なわれる。
判断の結果、当該指示された中継装置20に接続できない場合(S4802でNO)、通信端末装置10は、通信制御部18において、接続変更不可を示すメッセージを管理装置30に向けて送信した後(S4805)、この処理を終了する。一方で、当該指示された中継装置20に接続できる場合には(S4802でYES)、通信端末装置10は、接続中の中継装置20との接続を切断する(S4803)。そして、接続変更指示メッセージ内で指示された中継装置20に接続変更した後(S4804)、この処理を終了する。
次に、図49を用いて、管理装置30の動作について説明する。
この処理が開始されると、管理装置30はまず、中継装置20から中継装置情報の登録又は削除が要求されたか否かの判断を行なう。中継装置情報の登録又は削除が要求された場合には(S4901でYES)、管理装置30は、当該要求に基づき中継装置情報管理部35に管理された中継装置情報を更新した後(S4902)、S4903の処理に進む。
また、中継装置情報の登録又は削除が要求されていない場合には(S4901でNO)、管理装置30は、通信端末装置10から接続情報の登録又は削除が要求されたか否かの判断を行なう。接続情報の登録又は削除が要求されていない場合には(S4903でYES)、管理装置30は、当該要求に基づき接続情報管理部36に管理された接続情報を更新した後(S4904)、S4905の処理に進む。
また、接続情報の登録又は削除が要求されていない場合には(S4903でNO)、管理装置30は、通信端末装置10から通信経路の効率化が要求されたか否かの判断を行なう。通信経路の効率化が要求されていない場合(S4905でNO)、管理装置30は、通信端末装置10から通信情報の登録又は削除が要求されたか否かの判断を行なう。この結果、通信情報の登録又は削除が要求されていない場合には(S4910でNO)、管理装置30は、再度、S4901の処理に戻る。一方、通信端末装置10から通信情報の登録又は削除が要求された場合には(S4910でYES)、管理装置30は、通信情報管理部37に管理された通信情報を更新した後(S4911)、再度、S4901の処理に戻る。
S4905において、通信端末装置10から通信経路の効率化が要求された場合には(S4905でYES)、管理装置30は、通信経路判断部38において、詳細は後述するが、通信経路判断処理を実施する(S4906)。この処理の結果、通信端末装置の接続先となる中継装置を変更しない場合には(S4907でNO)、管理装置30は、通信情報管理部37に管理された通信情報を更新した後(S4911)、再度、S4901の処理に戻る。一方、通信端末装置10の接続先となる中継装置を変更する場合には(S4907でYES)、管理装置30は、通信経路制御部39において、通信経路判断処理の結果に基づく通信経路の制御を行なう。すなわち、接続先の変更を要する通信端末装置10に向けて接続変更指示メッセージを送信する(S4908)。
当該メッセージの送信が済むと、管理装置30は、接続情報管理部36に管理された接続情報と、通信情報管理部37に管理された通信情報とを更新する(S4909)。なお、接続変更不可のメッセージを通信端末装置10から受信した場合には、当該メッセージ送信元の通信端末装置に関する接続情報は変更されない。
その後、管理装置30は、自装置の動作を終了するか否かを判断し、動作を終了する場合には(S4912でYES)、そのままこの処理を終了する。一方、引き続き動作する場合には(S4912でNO)、管理装置30は、再度、S4901の処理に戻る。
ここで、図50を用いて、図49のS4906における通信経路判断処理の詳細動作について説明する。
この処理が開始されると、管理装置30はまず、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置と当該要求により指定された通信相手先装置との間に中継装置が所定台数(例えば、2台)以上存在するか否かの判断を行なう。所定台数に達していない場合には(S5001でNO)、管理装置30は、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置10に向けて効率化応答メッセージ(接続先変更なし)を送信する(S5010)。その後、管理装置30は、第3の通信経路判断処理を実施した後(ステップS5011)、この処理を終了する。
また、S5001において、中継装置が所定台数以上であると判断された場合には(S5001でYES)、管理装置30は、当該通信経路上に存在する中継装置20の中にチャネル数が所定数(例えば、1)以下となる中継装置があるか否かの判断を行なう。なお、この判断を行なうのは、上述した通り、チャネル数の多い中継装置よりもチャネル数の少ない中継装置を優先させて経由先として選び、チャネル切替による通信速度の低下を避けるためである。
この判断の結果、チャネル数の少ない、すなわち、チャネル数が所定数以下の中継装置20が存在しなければ(S5002でNO)、管理装置30は、第2の通信経路判断処理を実施した後(ステップS5009)、この処理を終了する。
また、S5002において、チャネル数が所定以下の中継装置20が存在すると判断された場合(S5002でYES)、管理装置30は、当該チャネル数が所定以下となる中継装置の帯域に所定以上の空きがあるか否かを判断する。なお、中継装置の帯域に所定以上の空きがあるか否かは、例えば、事前に決められた閾値に基づき判断される。帯域に所定以上の空きがあれば(S5003でYES)、管理装置30は、第1の通信経路判断処理を実施した後(ステップS5004)、この処理を終了する。一方で、帯域に所定以上の空きがなければ(S5003でNO)、管理装置30は、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置と当該要求により指定された通信相手先装置との間の通信経路上にない別の中継装置が存在するか否かの判断を行なう。以下、この中継装置のことを第3の中継装置と表現する。第3の中継装置が存在しなければ(S5005でNO)、管理装置30は、第2の通信経路判断処理を実施した後(ステップS5009)、この処理を終了する。
また、S5005において、第3の中継装置が存在すると判断された場合には(ステップS5005でYES)、管理装置30は、当該中継装置の帯域に所定以上の空きがあるか否かの判断を行なう。帯域に所定以上の空きがなければ(S5006でNO)、管理装置30は、第2の通信経路判断処理を実施した後(ステップS5009)、この処理を終了する。また、帯域に所定以上の空きがあれば(S5006でYES)、管理装置30は、効率化要求メッセージ送信元装置に向けて効率化応答メッセージ(接続先変更あり)を送信する(S5007)。その後、管理装置30は、通信経路判断部38において、「効率化要求メッセージ送信元装置と、当該要求により指定された通信相手先装置とを第3の中継装置へ接続変更させる」旨の判断結果を返した後(S5008)、この処理を終了する。
次に、図51を用いて、図50のS5004における第1の通信経路判断処理の詳細動作について説明する。なお、この処理では、通信端末装置10の接続先となる中継装置を、チャネル数が所定数以下となる中継装置20に変更させることになる。
この処理が開始されると、管理装置30はまず、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置が、チャネル数が所定数(例えば、1)以下となる中継装置20に接続されているか否かを判断する。チャネル数が所定以下となる中継装置20に接続されている場合には(S5101でYES)、管理装置30は、当該メッセージ送信元装置に向けて効率化応答メッセージ(接続先変更なし)を送信する(S5102)。そして、管理装置30は、通信経路判断部38において、「効率化要求メッセージに指定された通信相手先装置が接続される中継装置を当該メッセージ送信元装置の接続される中継装置に変更させる」旨の判断結果を返す(S5103)。その後、管理装置30は、この処理を終了する。
また、S5101において、効率化要求メッセージ送信元装置が、チャネル数が所定以下となる中継装置に接続されていない場合には(S5101でNO)、管理装置30は、当該メッセージ送信元装置に向けて効率化応答メッセージを送信する(S5104)。なお、この効率化応答メッセージには、接続先変更ありが設定される。そして、管理装置30は、通信経路判断部38において、「効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置が接続される中継装置を当該メッセージに指定された通信相手先装置の接続される中継装置に変更させる」旨の判断結果を返す(S5105)。その後、管理装置30は、この処理を終了する。
次に、図52を用いて、図50のS5009における第2の通信経路判断処理の詳細動作について説明する。なお、この処理では、通信端末装置10の接続先となる中継装置を、チャネル数が所定数よりも多い中継装置20に変更させることになる。
この処理が開始されると、管理装置30はまず、効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置が、チャネル数が所定数(例えば、1)以下となる中継装置20に接続されているか否かを判断する。チャネル数が所定以下となる中継装置20に接続されている場合には(S5201でYES)、管理装置30は、当該メッセージ送信元装置に向けて通信経路効率化応答(接続先の変更あり)のメッセージを送信する(S5202)。そして、管理装置30は、通信経路判断部38において、「効率化要求メッセージ送信元の通信端末装置が接続される中継装置を当該メッセージに指定された通信相手先装置の接続される中継装置に変更させる」旨の判断結果を返す(S5203)。その後、管理装置30は、この処理を終了する。
また、S5201において、効率化要求メッセージ送信元装置が、チャネル数が所定以下となる中継装置に接続されていない場合には(S5201でNO)、当該メッセージ送信元装置に向けて効率化応答メッセージ(接続先変更なし)を送信する(S5204)。そして、管理装置30は、通信経路判断部38において、「効率化要求メッセージに指定された通信相手先装置が接続される中継装置を当該メッセージ送信元装置が接続される中継装置に変更させる」旨の判断結果を返す(S5205)。その後、管理装置30は、この処理を終了する。
次に、図53を用いて、図50のS5011における第3の通信経路判断処理の詳細動作について説明する。
この処理が開始されると、管理装置30はまず、メッセージ送信元の通信端末装置が接続される中継装置に、当該メッセージ送信元の通信端末装置と所定台数以上の中継装置を経由して通信を行う他の通信端末装置が接続されているか否かの判断を行なう。
ここで、該当の通信端末装置がない場合(S5301でNO)、管理装置30は、通信経路判断部38において、「通信経路の変更がない」旨の判断結果を返した後(S5304)、この処理を終了する。一方で、該当の通信端末装置がある場合(S5301でYES)、管理装置30は、該当の通信端末装置が接続される中継装置20の中に帯域に所定以上の空きのある中継装置20があるか否かを判断する。帯域に所定以上の空きのある中継装置20がなければ(S5302でNO)、管理装置30は、通信経路判断部38において、「通信経路の変更がない」旨の判断結果を返した後(S5304)、この処理を終了する。帯域に所定以上の空きのある中継装置20があれば(S5302でYES)、管理装置30は、通信経路判断部38において、「該当の通信端末装置の接続先を当該帯域に所定以上の空きのある中継装置へ変更させる」旨の判断結果を返す(S5303)。その後、この処理を終了する。
なお、上記説明した図50〜図53の説明では、中継装置20で使用するチャネル数を減らす処理については言及していないが、この処理は、図5〜図45を用いて説明した通り、通信経路の変更に際して必要に応じて実施される。
以上が本発明の代表的な実施形態の一例であるが、本発明は、上記及び図面に示す実施形態に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
例えば、図50の説明では、中継装置の台数(S5001)、中継装置に備わるチャネル数(S5002)、中継装置の通信帯域(S5003)を判断して、通信経路の制御を行なっているが、この判断の順番は変更してもよい。また、この判断全てを行なわず、いずれかを選択的に判断するようにしてもよい。
また、上記説明では、チャネル数の少ない中継装置を優先的に経由先として選ぶ場合について説明したが、これは上述した通り、チャネル切替による通信速度の低下を避けるためである。そのため、チャネル切替の少ない、或いはチャネル切替の無い中継装置を選べるのであれば、これ以外の情報を判断するようにしてもよい。
なお、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施態様をとることもできる。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明は、ソフトウェアのプログラムをシステム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置に内蔵されたコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することにより前述した実施形態の機能が達成される場合を含む。この場合、供給されるプログラムは実施形態で図に示したフローチャートに対応したコンピュータプログラムである。
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OS(Operating System)に供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
コンピュータプログラムを供給するためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体としては以下が挙げられる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などである。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることが挙げられる。この場合、ダウンロードされるプログラムは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルであってもよい。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布するという形態をとることもできる。この場合、所定の条件をクリアしたユーザに、インターネットを介してホームページから暗号を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用して暗号化されたプログラムを実行し、プログラムをコンピュータにインストールさせるようにもできる。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどとの協働で実施形態の機能が実現されてもよい。この場合、OSなどが、実際の処理の一部又は全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
更に、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれて前述の実施形態の機能の一部或いは全てが実現されてもよい。この場合、機能拡張ボードや機能拡張ユニットにプログラムが書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行なう。