JP2009224556A - 印刷版及びそれを用いたパワーモジュールの組み付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パワーモジュールが組み付けられるケースとパワーモジュールの冷却器との間に隙間なく充填可能なグリス量を確実に塗布することができる印刷版およびそれを用いたパワーモジュールの組み付け方法を提供すること。
【解決手段】パワーモジュール21に備わる冷却器2に対して放熱グリス29を塗布するための印刷版50において、印刷版50の版厚が、印刷版50を冷却器2上に配置したときに、冷却器2の反りに倣うように中央部50cが最も厚くされ両端部50e,50eに向かって薄くされている。そして、この印刷版50を用いて冷却器2に放熱グリス29を塗布した後、冷却器2とケース22とが対向するように放熱グリス29が塗布されたパワーモジュール21をケース22に組み付ける。
【選択図】図4
【解決手段】パワーモジュール21に備わる冷却器2に対して放熱グリス29を塗布するための印刷版50において、印刷版50の版厚が、印刷版50を冷却器2上に配置したときに、冷却器2の反りに倣うように中央部50cが最も厚くされ両端部50e,50eに向かって薄くされている。そして、この印刷版50を用いて冷却器2に放熱グリス29を塗布した後、冷却器2とケース22とが対向するように放熱グリス29が塗布されたパワーモジュール21をケース22に組み付ける。
【選択図】図4
Description
本発明は、IGBTモジュールなどの冷却器を備えるパワーモジュールに放熱グリスを塗布するための印刷版及びそれを用いたパワーモジュールの組み付け方法に関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車等に搭載される高耐圧・大電流用のパワーモジュールは、半導体素子の動作時における自己発熱量が大きい。このことから、車載用パワーモジュールは、高放熱性を有する冷却構造を具備する必要がある。
図10は、冷却構造を具備するパワーモジュールの一例を示している。すなわち、パワーモジュール121は、発熱体である半導体素子126と、半導体素子126を実装するセラミック基板104と、冷媒流路を備えた冷却器102と、セラミック基板104と冷却器102との間の応力歪を吸収する応力緩和部材103と、端子132が設けられた樹脂ハウジング125とを有している。そして、パワーモジュール121を構成する各部材はロウ付けないしハンダ付けによって固定され、半導体素子126から発せられる熱を冷却器102によって効率良く放熱している。なお、半導体素子126は、樹脂ハウジング125に設けられた端子132に対しボンディングワイヤ133,134を介して電気的に接続されている。また、樹脂ハウジング125は、シリコン接着剤30を介して、冷却器102の天板110上に接着されている。
このような構造のパワーモジュール121では、線膨張率の相違に起因する応力集中の発生が懸念される。つまり、セラミック基板104の線膨張率は4〜6ppm/℃と小さい。一方、冷却器130の素材となるアルミの線膨張率は23ppm/℃と比較的大きい。応力緩和部材103は、この線膨張率差を吸収するため、セラミック基板104と冷却器102との間に位置し、高熱伝導性を有しかつ冷却器102と線膨張率が近い素材(高純度アルミ等)からなる(例えば、特許文献1)。そして、この応力緩和部材103には、多数の貫通穴が設けられており、それら貫通穴がセラミック基板104と冷却器102との線膨張歪を吸収する構造になっている。
また、パワーモジュール121は、ハイブリッド車両等に車載されてインバータを構成する際には、Alダイキャストケース等のケースに固定されて収容される。図11は、インバータ101の一例を示している。すなわち、インバータ101では、パワーモジュール121がAlダイキャストケース122に固定されるとともに、Alダイキャストケース122の背面に、リアクトル123やDC−DCコンバータ124の発熱体が配置されている。このようなインバータ101では、パワーモジュール121、リアクトル123及びDC−DCコンバータ124の熱破壊を防止するため、これらの部品から発せられる熱を冷却器102により放熱するようになっている。
そして、リアクトル123及びDC−DCコンバータ124から発せられる熱を冷却器102に効率良く伝達するために、冷却器102とAlダイキャストケース122との間に放熱グリス29が介在している(特許文献2参照)。この放熱グリス29は、例えばスクリーン印刷により、冷却器102の底板111に設けられる。すなわち、図12に示すように、冷却器102の底板上に印刷版150を載せ、その印刷版150の上からスキージ55により放熱グリス29が塗布される。その後、放熱グリス29が塗布されたパワーモジュール121が、Alダイキャストケース122に取り付けられることにより、冷却器102とAlダイキャストケース122との間に放熱グリス29が設けられる。
特開2006−294699号公報
特開2003−86745号公報
しなしながら、上記したインバータ構造では、図11に示すように、Alダイキャストケース122と冷却器102との間に介在する放熱グリス29の両部材に対する密着性が不十分となるおそれがあった。なぜなら、冷却器102に反りが発生してしまうため、図12に示すように、スクリーン印刷時に印刷版150が冷却器102の反りに倣って湾曲してしまう。そのため、図13に示すように、冷却器102に塗布された放熱グリス29の表面(Alダイキャストケース122に接する面)が基準面Pより下側に湾曲してしてしまい、必要量の放熱グリスを冷却器102に塗布することができない。その結果、パワーモジュール121をAlダイキャストケース122に取り付けたときに、放熱グリス29とAlダイキャストケース122との間に隙間(気泡欠陥)が生じ、放熱グリス29の密着性が不十分となるのである。
ここで、冷却器102に反りが発生するのは、セラミック基板104や応力緩和部材103の温度変化が原因である。つまり、セラミック基板104、応力緩和部材103および冷却器102の固定は、600℃程度に加熱した状態でロウ付けによって行われる。さらに、冷却器102自体についても、セラミック基板104等との固定とともに、フィン108、天板110および底板111がロウ付けによって固定される。これらの加熱工程により、冷却器102にかかる線膨張歪が増大し、冷却器102全体に反りが発生するのである。
そして、放熱グリス29とAlダイキャストケース122との間に隙間が生じ、放熱グリス29の密着性が不十分になると、各部品(発熱体)からの放熱が十分に行われなくなってしまう。そうすると、インバータ101の性能が低下したり、さらには、各部品が損傷してしまうおそれもある。
特に、近年普及が進んでいる、エンジンとモータとを使用するハイブリッド車や、電気自動車などにおいて、モータの高出力化に伴い、そのモータの制御を行う車両用インバータに対する高性能化の要望が高まっている。そして、このような高性能なインバータにおいては、より大きな放熱性能が求められるため、ダイキャストケースと冷却器とに対する放熱グリスの密着性がより重要となってくる。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、パワーモジュールが組み付けられるケースとパワーモジュールの冷却器との間に隙間なく充填可能なグリス量を確実に塗布することができる放熱グリス塗布用の印刷版およびそれを用いたパワーモジュールの組み付け方法を提供することを課題とする。
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る伝熱部材は、パワーモジュールに備わる冷却器に対して放熱グリスを塗布するための印刷版において、前記印刷版の版厚が、前記印刷版を前記冷却器上に配置したときに、前記冷却器の反りに倣うように中央部が最も厚くされ両端に向かって薄くされていることを特徴とする。
この印刷版の版厚は、中央部が最も厚くされ両端に向かって薄くされているため、放熱グリスを冷却器に塗布するときに、印刷版の湾曲を抑えることができる。そして、版厚が冷却器の反りに倣うように設定されているため、放熱グリス塗布時に、印刷版がほとんど湾曲しないようにすることができる。これにより、冷却器に塗布された放熱グリスの表面が基準面より下側に湾曲することを防止することができる。その結果、必要量の放熱グリスを冷却器に塗布することができるため、パワーモジュールをケースに組み付けた際に、ケースとパワーモジュールの冷却器との間に隙間なく放熱グリスが充填される。つまり、ケースとパワーモジュールの冷却器とに対する放熱グリスの十分な密着性を確保することができる。
本発明に係る印刷版においては、前記印刷版の中央部における版厚の増加分は、前記冷却器の最大反り量であることが望ましい。なお、最大反り量とは、製品として許容される反り量の最大値である。
このような構成により、ケースとパワーモジュールの冷却器との間に隙間なく放熱グリスを充填することができるだけのグリス量をより確実に塗布することができるからである。すなわち、冷却器の反り量は、最大反り量より大きくなることはないから、このような構成にすることにより、冷却器に塗布された放熱グリスの表面が基準面より下側に湾曲することを確実に防止することができる。なお、冷却器の反りが最小の場合には、冷却器に塗布された放熱グリスの表面が基準面より上側に湾曲することになるが、これは放熱グリスの塗布量が増加するだけなので、パワーモジュールをケースに組み付ける際に、放熱グリスが流動して広がるため、ケースとパワーモジュールの冷却器とに対する放熱グリスの密着性が不十分になることはない。
そして、インバータを構成する場合等に、パワーモジュールを放熱グリスを介してケースに組み付ける際には、上記した印刷版を使用して前記冷却器に放熱グリスを塗布した後、前記冷却器と前記ケースとが対向するように、放熱グリスが塗布されたパワーモジュールを前記ケースに組み付けるようにすればよい。
こうすることにより、ケースとパワーモジュールの冷却器とに対する放熱グリスの密着性が十分に確保された状態で、パワーモジュールをケースを組み付けることができる。これにより、非常に放熱性能が高いパワーモジュール、さらにはインバータを実現することができる。
本発明によれば、上記した通り、パワーモジュールに十分な量の放熱グリスを確実に塗布することができるため、ケースとパワーモジュールの冷却器とに対する放熱グリスの密着性を確保することができる。
以下、本発明に係る放熱グリス塗布用の印刷版及びそれを用いたパワーモジュールの組み付け方法を具体化した最も好適な実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。そこでまず、本実施の形態に係る印刷版を用いて製造したインバータの概略構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る印刷版を用いて製造したインバータの概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、インバータ1は、冷却器2を備えるパワーモジュール21と、このパワーモジュール21が組み付けられるアルミ製のダイキャストケース22と、ダイキャストケース22に設けられた、発熱体であるリアクトル23及びDC−DCコンバータ24と、冷却器2の上に設けられた樹脂ハウジング25と、基板4の高純度アルミ6の上に設けられたパワー半導体素子26とを備えている。ここで、DC−DCコンバータ24は、ボルト27によりダイキャストケース22の下面に固定されている。パワーモジュール21は、複数のボルト28によりダイキャストケース22の上面に固定されている。そして、冷却器2の底板11とダイキャストケース22との間に、放熱グリス29が介在している。
ここで、パワーモジュール21について図2を参照しながら説明する。図2は、パワーモジュールの概略構成を示す断面図である。パワーモジュール21は、図2に示すように、パワー半導体素子26と、その半導体素子26を実装する基板4と、冷媒流路を備えた冷却器2と、基板4と冷却器2との間に介在し両者の線膨張率差による応力歪を緩和する応力緩和部材3と、外部電源等に接続される端子32が設けられた樹脂ハウジング25とを有している。
パワー半導体素子26は、スイッチング素子であり、ハンダ31を介して、基板4(より詳しくは後述する高純度アルミ6)上に接合されている。そして、パワー半導体素子26は、樹脂ハウジング25に設けられた端子32に対しボンディングワイヤ33,34を介して電気的に接続される。なお、樹脂ハウジング25は、シリコン接着剤30を介して、冷却器2(より詳しくは後述する天板10)上に接着されている。実際には、基板4上に複数の半導体素子が固定されるが、図2では説明の便宜上省略している。
基板4は、セラミック絶縁基板5と、その上下面に設けられた高純度アルミ6,7とから構成されている。セラミック絶縁基板5は、必要とされる絶縁特性、熱伝導率および機械的強度を満たしていれば、どのようなセラミックから形成されていてもよい。例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムが適用可能である。本実施の形態では、セラミック絶縁基板5として窒化アルミニウム(AlN)を用いている。また、本実施の形態では、高純度アルミ6,7の純度が99.99%以上となっている。
応力緩和部材3は、高熱伝導性を有する材料からなり、応力吸収空間が幾つか設けられている。本実施の形態では、純度が99.99%以上のアルミ板であり、複数の貫通穴が千鳥状に配置されているものを用いる(いわゆるパンチングアルミ)。高純度アルミである応力緩和部材3の線膨張率は,アルミニウムの固有値と等しい23.5ppm/℃である。高純度アルミは、ヤング率が70.3GPaと比較的軟らかい材料であり、応力に対する変形が大きい。そのため、アルミ製の冷却器2とセラミック絶縁基板5との線膨張率差による応力歪を緩和できる。
冷却器2は、内部にフィン8を収容して冷媒を流す水路ケース9と、水路ケース9の上側面にロウ付けされた天板10と、水路ケース9の下側面にロウ付けされた底板11とを備えている。水路ケース9は、内部に冷媒としての冷却水を流すように構成されている。この水路ケース9は、上ケース12と下ケース13とがロウ付けされて構成されている。フィン8は、上ケース12と下ケース13の内面にそれぞれロウ付けされている。ロウ材としては、Al−Si系合金,Al−Si−Mg系合金等のアルミニウムロウ材が適用可能である。フィン8、天板10、及び底板11は、例えば、それぞれ板厚が1〜3mm程度の圧延薄板から構成されており、本実施の形態では、高熱伝導性を有しかつ軽量であるアルミ製の薄板によって形成されている。
そして、基板4と応力緩和部材4は、パワー半導体素子26から発せられる熱を効率よく冷却器2に伝達させるため、ロウ付けによって冷却器2上に直接接合されている。ロウ材としては、上記したAl−Si系合金,Al−Si−Mg系合金等のアルミニウムロウ材が適用可能である。
ここで、上記した各部材3,4,9〜11を互いにロウ付けする工程では、各部材3,4,9〜11に熱が加わるが、セラミック絶縁基板5(線膨張:4.5ppm/℃)と冷却器2(線膨張:23ppm/℃)には線膨張差があることから、ロウ付け後の冷却器2の全体には、図2に示すように、熱変形により下側に凹となる反りが生じる。なお、底板11に掛かる線膨張歪みも増大するため、その底板11にも変形により反りが生じる。ロウ付けは、例えば、600℃付近の温度で加工が行われる。その後、常温まで冷やす過程で、温度による収縮率の違いにより反りが生じるのである。そして、冷却器2の反り量Dは製品ごとにバラツキがあるが、その最大値(最大反り量)の許容限度が予め決められている。
続いて、パワーモジュール21を用いてインバータ1を構成する手順、つまりパワーモジュール21のダイキャストケース22への組み付け手順について、図3〜図9を参照しながら説明する。図3は、放熱グリス塗布用の印刷版の概略構成を示す平面図である。図4は、図3に示すIV−IV線における断面図である。図5は、印刷版をパワーモジュールに配置した状態を示す図である。図6は、放熱グリスをパワーモジュールに塗布した状態を示す図である。図7は、印刷版をパワーモジュールから外した状態を示す図である。図8は、放熱グリスをパワーモジュールに塗布した状態を示す図である。図9は、印刷版をパワーモジュールから外した状態を示す図である。なお、図6および図7は、冷却器の反りが最大である場合を示し、図8及び図9は、冷却器の反りが最小である場合を示している。
パワーモジュール21のダイキャストケース22への組み付けは、冷却器2の底板12の上に放熱グリス29を塗布した後、パワーモジュール21の冷却器2を複数のボルト28で固定することにより行われる。そして、パワーモジュール21に対する放熱グリス29の塗布は、スクリーン印刷によって行われる。本実施の形態では、このスクリーン印刷を図3及び図4に示す印刷版50を用いて行う。
この印刷版50は、図3及び図4に示すように、長方形状の板状部材であり、その周辺に枠部材51が取り付けられている。印刷版50は、ステンレス製である。そして、印刷版50には、冷却器2の反り方向に合わせて細長く形成された短冊状の開口52が、並列に設けられており(本実施の形態では4つ)、開口52を介して放熱グリス29を供給するようになっている。また、印刷版50の版厚は、図4に示すように、中央部50cが最も厚く両端部に向かって段階的に薄くなっている。ここで、印刷版50の中央部50cにおける版厚の増加分は、冷却器2の最大反り量と等しい。なお、冷却器2の最大反り量は、製品としての許容される最大の反り量である。本実施の形態では、最大版厚が450μmであって、両端部50e,50eに向かって50μmずつ5段階で徐々に薄くなっており(ハーフエッチングにより加工)、両端部50e,50eにおける版厚が200μmである。
そして、このような印刷版50を用いて、パワーモジュール21に対して放熱グリス29を塗布する際には、まず図5に示すように、印刷版50をパワーモジュール21にセットする。具体的には、印刷版50を冷却器2の底板12の上に載置する。このとき、印刷版50には放熱グリス29が供給されている。この状態から、図6に示すように、スキージ55を印刷版50の表面上で移動させて、放熱グリス29を開口52から冷却器2に供給し底板12上に塗布する。このとき、冷却器2の反り量が最大であっても、印刷版50が冷却器2の反りに倣って冷却器2側(下側)に湾曲しない。なぜなら、印刷版50の版厚は、中央部50cが最も厚く両方の端部50e,50eに向かって段階的に薄くなっているとともに、中央部50cにおける版厚の増加分が、冷却器2の最大反り量と等しくされているからである。
これにより、冷却器2の底板12に塗布された放熱グリス29の表面は、図7に示すように、冷却器2の反りに倣って冷却器2側(下側)に湾曲せず平坦となり、基準面Pと等しくなる。そして、放熱グリス29が塗布されたパワーモジュール21を、ダイキャストケース22に取り付けて複数のボルト28により固定することにより、図2に示すインバータ1が完成する。
このように、印刷版50を用いることにより、冷却器2の底板12に塗布された放熱グリス29の表面を、湾曲させずに基準面Pに沿うように平坦にすることができる。従って、放熱グリス29が塗布されたパワーモジュール21を、ダイキャストケース22に取り付けて固定したときに、ダイキャストケース22と冷却器2との間に必要量の放熱グリス29を確実に充填することができる。その結果、ダイキャストケース22と冷却器2とに対する放熱グリス29の密着性を確保することができ、非常に冷却性能が高いパワーモジュール21、さらにはインバータ1を実現することができる。
ここで、上記したように、冷却器2の反り量Dは製品ごとにバラツキがある。そこで、冷却器2の反りが最小の場合について説明する。この場合、放熱グリス29を塗布する際に、図8に示すように、印刷版50が冷却器2とは反対側(上側)に反ってしまう。このため、冷却器2の底板12に塗布された放熱グリス29の表面は、図9に示すように、冷却器2の反りとは反対側に湾曲、つまり基準面Pよりも上側に湾曲する。従って、放熱グリス29の膜厚が厚くなる。そして、放熱グリス29が塗布されたパワーモジュール21を、ダイキャストケース22に取り付けて複数のボルト28により固定することにより、図1に示すインバータ1が完成する。
このとき、冷却器2の底板12に塗布された放熱グリス29の表面が平坦ではなく膜厚が厚くなっているが、余分な放熱グリス29は流動して広がるため、ダイキャストケース22と冷却器2との間に必要量の放熱グリス29を確実に充填することができる。その結果、ダイキャストケース22と冷却器2とに対する放熱グリス29の密着性を確保することができ、非常に冷却性能が高いパワーモジュール21、さらにはインバータ1を実現することができる。
このように印刷版50を用いることにより、冷却器2の反り量のバラツキに関係なく、冷却器2に必要量の放熱グリス29を確実に塗布することができる。これにより、パワーモジュール21をダイキャストケース22に組み付けたときに、冷却器2とダイキャストケース22との間に放熱グリス29を隙間なく充填することができる。従って、ダイキャストケース22と冷却器2とに対する放熱グリス29の密着性を確保することができる。
以上、詳細に説明したように本実施の形態に係る印刷版50は、中央部50cが最も厚くされ両端部50e,50eに向かって薄くされているため、放熱グリス29を冷却器2に塗布するときに、冷却器2の反りに倣った印刷版50の湾曲を抑えることができる。これにより、冷却器2に塗布された放熱グリス29の表面が基準面Pより下側に湾曲することを防止することができる。その結果、必要量の放熱グリス29を冷却器2に塗布することができるため、パワーモジュール21をダイキャストケース22に組み付けた際、ダイキャストケース22とパワーモジュール21の冷却器2との間に隙間なく放熱グリス29が充填される。従って、ダイキャストケース22とパワーモジュール21の冷却器2とに対する放熱グリス29の十分な密着性を確保することができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、印刷版50の版厚を中央部50cから両端部50e,50eに向かって5段階で薄くしていっているが、6段階以上で薄くしていくこともできるし、逆に4段階以下で薄くしていくこともできる。つまり、この版厚の変化は、冷却器の最大反り量とグリス塗布面積に応じて最適に設定すればよい。
1 インバータ
2 冷却器
3 応力緩和部材
4 基板
8 フィン
9 水路ケース
10 天板
12 底板
21 パワーモジュール
22 ダイキャストケース
23 リアクトル
24 DC−DCコンバータ
25 樹脂ハウジング
26 パワー半導体素子
28 ボルト
29 放熱グリス
50 印刷版
50c 中央部
50e 端部
51 枠部材
52 開口
55 スキージ
D 反り量
P 基準面
2 冷却器
3 応力緩和部材
4 基板
8 フィン
9 水路ケース
10 天板
12 底板
21 パワーモジュール
22 ダイキャストケース
23 リアクトル
24 DC−DCコンバータ
25 樹脂ハウジング
26 パワー半導体素子
28 ボルト
29 放熱グリス
50 印刷版
50c 中央部
50e 端部
51 枠部材
52 開口
55 スキージ
D 反り量
P 基準面
Claims (3)
- パワーモジュールに備わる冷却器に対して放熱グリスを塗布するための印刷版において、
前記印刷版の版厚が、前記印刷版を前記冷却器上に配置したときに、前記冷却器の反りに倣うように中央部が最も厚くされ両端に向かって薄くされている
ことを特徴とする印刷版。 - 請求項1に記載する印刷版において、
前記印刷版の中央部における版厚の増加分が、前記冷却器の最大反り量と等しい
ことを特徴とする印刷版。 - 冷却器を備えるパワーモジュールを放熱グリスを介してケースに組み付けるパワーモジュールの組み付け方法において、
請求項1又は請求項2に記載する印刷版を使用して前記冷却器に放熱グリスを塗布した後、前記冷却器と前記ケースとが対向するように、放熱グリスが塗布されたパワーモジュールを前記ケースに組み付ける
ことを特徴とするパワーモジュールの組み付け方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008067333A JP2009224556A (ja) | 2008-03-17 | 2008-03-17 | 印刷版及びそれを用いたパワーモジュールの組み付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008067333A JP2009224556A (ja) | 2008-03-17 | 2008-03-17 | 印刷版及びそれを用いたパワーモジュールの組み付け方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009224556A true JP2009224556A (ja) | 2009-10-01 |
Family
ID=41241030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008067333A Withdrawn JP2009224556A (ja) | 2008-03-17 | 2008-03-17 | 印刷版及びそれを用いたパワーモジュールの組み付け方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009224556A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017079244A (ja) * | 2015-10-19 | 2017-04-27 | トヨタ自動車株式会社 | 半導体モジュールの冷却構造 |
US10770764B2 (en) | 2017-10-05 | 2020-09-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Battery pack |
-
2008
- 2008-03-17 JP JP2008067333A patent/JP2009224556A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017079244A (ja) * | 2015-10-19 | 2017-04-27 | トヨタ自動車株式会社 | 半導体モジュールの冷却構造 |
US10770764B2 (en) | 2017-10-05 | 2020-09-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Battery pack |
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