JP2009224487A - ガスレーザ発振器のベーキング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベーキング時に電気系統が損傷するのを防止する共に消費電力を低減する。
【解決手段】レーザガスを循環路(13)に循環させる送風機(14)と、循環路内のレーザガスを冷却する熱交換器(12a、12b)とを具備するガスレーザ発振器(2)のベーキング方法において、ガスレーザ発振器の放電管(9)に電圧を印加せず、非放電状態で、熱交換器を冷却する冷却水の流量をガスレーザ発振器の放電運転時において熱交換器を冷却する冷却水の流量よりも低下させ、送風機の送風時に生じる送風熱のみによってガスレーザ発振器をベーキングする。さらに、循環路におけるレーザガスの温度を検出し、検出されたレーザガスの温度が所定の温度範囲内にあるように、熱交換器を冷却する冷却水の流量および/または送風機の送風量を調節してもよい。
【選択図】図1
【解決手段】レーザガスを循環路(13)に循環させる送風機(14)と、循環路内のレーザガスを冷却する熱交換器(12a、12b)とを具備するガスレーザ発振器(2)のベーキング方法において、ガスレーザ発振器の放電管(9)に電圧を印加せず、非放電状態で、熱交換器を冷却する冷却水の流量をガスレーザ発振器の放電運転時において熱交換器を冷却する冷却水の流量よりも低下させ、送風機の送風時に生じる送風熱のみによってガスレーザ発振器をベーキングする。さらに、循環路におけるレーザガスの温度を検出し、検出されたレーザガスの温度が所定の温度範囲内にあるように、熱交換器を冷却する冷却水の流量および/または送風機の送風量を調節してもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガスレーザ発振器のベーキング方法に関する。
ガスレーザ発振器の組立時または内部点検時などの発振器内部を大気に開放した後においては、発振器内部に水分および/または空気(以下、「水分等」と呼ぶ)が残留する場合がある。このような水分等が残留している場合には、ガスレーザ発振器の真空度が低下すると共にガスレーザの成分が変化するので、ガスレーザ発振器の発振効率が大幅に低下する。
通常、発振器内部を大気に開放した後においては、ガスレーザ発振器内部を加熱するベーキングを行い、それにより、発振器内部の水分等を除去している。従来技術のベーキング方法においては、ガスレーザ発振器の放電電極間で放電させ、放電により生じた熱によってガスレーザ発振器全体を加熱し、次いで放電管内のレーザガスを水分等と一緒に排出している。
特許文献1においては、放電により生じた熱を用いるベーキング時にガスレーザ発振器内に設けられた冷却手段の冷却能力を低下させることが開示されている。
特開平3−262181号公報
しかしながら、従来技術においては、放電により生じた熱をベーキングの熱源として使用している。従って、ベーキング時に放電電圧が上昇した場合または異常放電が生じた場合には、ガスレーザ発振器における電気系統、放電管、放電電極などが損傷する可能性がある。
また、放電により生じた熱を使用してベーキングを行う場合には、放電時に大量の電力が必要とされ、経済的でない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電気系統などが損傷するのを防止すると共に消費電力を低減することのできるガスレーザ発振器のベーキング方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、レーザガスを循環路に循環させる送風機と、前記循環路内のレーザガスを冷却する熱交換器とを具備するガスレーザ発振器のベーキング方法において、前記ガスレーザ発振器の放電管に電圧を印加せず、非放電状態で、前記熱交換器を冷却する冷却水の流量を前記ガスレーザ発振器の放電運転時において前記熱交換器を冷却する冷却水の流量よりも低下させ、前記送風機の送風時に生じる送風熱のみによって前記ガスレーザ発振器をベーキングするベーキング方法が提供される。
すなわち1番目の発明においては、放電管に電圧を印加しないので、異常放電などによりガスレーザ発振器の電気系統が損傷するのを防止できる。また、熱交換器を冷却する冷却水の流量を少なくしているので、循環路を循環するレーザガスの温度はそれほど低下しない。従って、放電を伴うことなしに、送風熱のみによって循環路を加熱してベーキングを行うことができる。さらに、放電を行っていないのでベーキング時における消費電力を低減することもできる。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、さらに、前記循環路におけるレーザガスの温度を検出し、検出されたレーザガスの温度が所定の温度範囲内にあるように、前記熱交換器を冷却する冷却水の流量を調節するようにした。
すなわち2番目の発明においては、ガスレーザ発振器のベーキングを行いつつ、ガスレーザ発振器の部品が高温により損傷するのを避けられる。
すなわち2番目の発明においては、ガスレーザ発振器のベーキングを行いつつ、ガスレーザ発振器の部品が高温により損傷するのを避けられる。
3番目の発明によれば、1番目の発明において、さらに、前記循環路におけるレーザガスの温度を検出し、検出されたレーザガスの温度が所定の温度範囲内にあるように、前記送風機の送風量を調節するようにした。
すなわち3番目の発明においては、ガスレーザ発振器のベーキングを行いつつ、ガスレーザ発振器の部品が高温により損傷するのを避けられる。
すなわち3番目の発明においては、ガスレーザ発振器のベーキングを行いつつ、ガスレーザ発振器の部品が高温により損傷するのを避けられる。
4番目の発明によれば、1番目の発明において、さらに、前記送風機を冷却する冷却水の流量を前記ガスレーザ発振器の放電運転時において前記送風機を冷却する冷却水の流量よりも低下させる。
すなわち4番目の発明においては、送風機の温度が上昇するので、ベーキング作用が促進され、ベーキング時間の短縮を図ることができる。
すなわち4番目の発明においては、送風機の温度が上昇するので、ベーキング作用が促進され、ベーキング時間の短縮を図ることができる。
5番目の発明によれば、1番目の発明において、さらに、前記ガスレーザ発振器の前記放電管に設けられたミラー、放電電極、共振器機構部のうちの少なくとも一つを冷却する冷却水の流量を前記ガスレーザ発振器の放電運転時において前記ミラー、放電電極、共振器機構部のうちの前記少なくとも一つを冷却する冷却水の流量よりも低下させる。
すなわち5番目の発明においては、ミラー、放電電極、共振器機構部のうちの少なくとも一つの温度が上昇するので、ベーキング作用が促進され、ベーキング時間の短縮を図ることができる。
すなわち5番目の発明においては、ミラー、放電電極、共振器機構部のうちの少なくとも一つの温度が上昇するので、ベーキング作用が促進され、ベーキング時間の短縮を図ることができる。
6番目の発明によれば、レーザガスを循環路に循環させる送風機を少なくとも備えるガスレーザ発振器のベーキング方法において、前記ガスレーザ発振器の放電管に電圧を印加せず、非放電状態で、前記ガスレーザ発振器に供給される冷却水の流量を前記ガスレーザ発振器の放電運転時において前記ガスレーザ発振器に供給される冷却水の流量よりも低下させ、前記送風機の送風時に生じる送風熱のみによって前記ガスレーザ発振器をベーキングするベーキング方法が提供される。
すなわち6番目の発明においては、放電管に電圧を印加しないので、異常放電などによりガスレーザ発振器の電気系統が損傷するのを防止できる。また、ガスレーザ発振器に供給される冷却水の流量を少なくしているので、循環路を循環するレーザガスの温度はそれほど低下しない。従って、放電を伴うことなしに、送風熱のみによって循環路を加熱してベーキングを行うことができる。さらに、放電を行っていないのでベーキング時における消費電力を低減することもできる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明に基づくガスレーザ発振器の概略図である。本発明におけるレーザ発振器2は放電励起型である比較的高出力のガスレーザ発振器である。例えば、レーザ発振器2はその出力が1kW以上の軸流型炭酸ガスレーザ発振器である。
図1は、本発明に基づくガスレーザ発振器の概略図である。本発明におけるレーザ発振器2は放電励起型である比較的高出力のガスレーザ発振器である。例えば、レーザ発振器2はその出力が1kW以上の軸流型炭酸ガスレーザ発振器である。
図示されるように、レーザ発振器2は、放電管9と、放電管9内のレーザガスを循環させる循環路13とを含んでいる。これら放電管9および循環路13には、図示しないレーザガス供給排出装置によってレーザガスが供給されている。また、レーザガス供給排出手段は、放電管9および循環路13におけるレーザガスの圧力を調節することも可能である。
放電管9の一端には全反射ミラー6(共振器内部ミラー)が設けられており、放電管9の他端には部分透過性を有する部分反射ミラー8(出力鏡)が設けられている。全反射ミラー6の波長10.6マイクロメートルの光に対する反射率は99%以上である。また、部分反射ミラー8の反射率は50%である。また、全反射ミラー6の背面にはレーザパワーセンサ5が配置されている。
全反射ミラー6および部分反射ミラー8の間に位置する放電管9は一対の放電電極7a、7bにより挟まれている。これら放電電極7a、7bは同一寸法であって、金属メタライズされているか、または金属部材が取付けられているものとする。
図1に示されるように放電電極7a、7bはインピーダンス整合器10を介してレーザ電源4、例えば2MHzの高周波電源に接続されている。レーザ電源4は、放電電極7a、7bに印加する電圧を調整する。図示されるように、放電管9、全反射ミラー6および部分反射ミラー8は共振器構造部16a、16bによって保持されている。
また、循環路13には、レーザガスを循環させるターボブロワ14が配置されている。循環路13におけるレーザガスの流れに対してターボブロワ14の上流および下流には、レーザガスを冷却する熱交換器12a、12bがそれぞれ配置されている。
レーザ発振器2の外部には、冷却水によってレーザ発振器2を冷却する冷却水循環システム22が配置されている。冷却水循環システム22から延びる主管23は二つの配管24、25に分岐する。図示されるように、一方の配管24は三つの分岐通路にさらに分岐し、これら分岐通路は熱交換器12a、12bおよびターボブロワ14までそれぞれ延びている。従って、配管24を通る冷却水は熱交換器12a、12bおよびターボブロワ14を冷却する。
他方の配管25は五つの分岐通路にさらに分岐し、これら分岐通路は全反射ミラー6、共振器構造部16a、16b、放電電極7a、7bおよび部分反射ミラー8までそれぞれ延びている。従って、配管25を通る冷却水は全反射ミラー6、共振器構造部16a、16b、放電電極7a、7bおよび部分反射ミラー8を冷却できる。
図1から分かるように、これら配管24、25から分岐した分岐通路には、バルブ30a〜30hがそれぞれ設けられている。これらバルブ30a〜30hは電磁コイルまたはモータ等により開閉される。図示されるように、これらバルブ30a〜30hはインタフェースプリント回路基板1aを介して制御部1に接続されている。
制御部1はレーザ発振器2全体の動作を制御するCNCである。さらに、制御部1からの指令によってバルブ30a〜30hの開度が調節される。これにより、バルブ30a〜30hに関連づけられた部材、例えば熱交換器12a等に供給される冷却水の流量Fが調節される。なお、バルブが全開と全閉との間においてのみ切替可能である場合には、全開と全閉とを断続的に切替えることにより、冷却水の流量Fが調節されるものとする。また、制御部1は、後述する閾値などの各種のデータを記憶する記憶部としての役目を果たす。
また、図示されるように、循環路13内のレーザガスの温度を検出する温度センサ11が循環路13に設けられている。温度センサ11により検出されたレーザガスの温度Tはインタフェースプリント回路基板1aを介して制御部1に供給される。なお、図1においては、単一の温度センサ11が示されているが、複数の温度センサがレーザ発振器2の各部品に配置されていて、それら部品の温度を検出するようにしてもよい。
図2は本発明に基づくレーザ発振器のベーキング動作を説明するためのフローチャートである。ベーキング動作は、立上げ時または内部点検時などにガスレーザ発振器内部を大気に開放したことによって水分等がガスレーザ発振器内部に残留しているときに行われる。以下、図2を参照しつつ、本発明のベーキング動作について説明する。
図2のステップ101においては、バルブ30a、30bを調節して、熱交換器12a、12bを冷却する冷却水の流量Fを流量F0よりも低下させる。流量F0は、レーザ発振器2が放電運転しているときに熱交換器12a、12bを冷却する冷却水の流量である。その結果、熱交換器12a、12bがそれほど冷却されなくなり、循環路13を循環するレーザガスの温度はバルブ30a、30bの調節前よりも上昇するようになる。
次いで、ステップ102において、ターボブロワ14から送風される空気の熱(送風熱)のみによって、レーザ発振器2の内部、特に循環路13を加熱してベーキングを開始する。本発明においては、熱交換器12a、12bを冷却する冷却水の流量を予め小さくしているので、レーザガスはそれほど冷却されず、従って、ターボブロワ14の送風熱のみによってベーキングを行うことが可能である。なお、ベーキング時には、ターボブロワ14自体から発せられる熱をさらに利用してベーキングを行うようにしてもよい。
次いで、ステップ103においては、温度センサ11によって循環路13内におけるレーザガスの温度Dを検出する。そして、検出された温度Dが所定の閾値D1以下であるか否かが判定され(ステップ104)、次いで、温度Dが他の所定の閾値D2以上であるか否かが判定される(ステップ106)。なお、閾値D1、D2は正の数であり、閾値D1は閾値D2よりも大きいものとする。
ステップ104において、温度Dが閾値D1以下でないと判定された場合には、ステップ105に進む。ステップ105においては、熱交換器12a、12bを冷却するための冷却水の流量Fを所定の微量ΔFだけ増加させる。あるいは、またはこのことと同時に、ターボブロワ14の送風量Qを所定の微量ΔQだけ減少させてもよい。その結果、レーザガスの温度Dは閾値D1を越えないようになり、従って、レーザ発振器2内の部品が過剰な温度(>D1)によって破損するのを防止できる。次いで、ステップ103に戻って処理を繰返す。
一方、ステップ106において、温度Dが他の閾値D2以上でないと判定された場合には、ステップ107に進む。ステップ107においては、熱交換器12a、12bを冷却するための冷却水の流量Fを所定の微量ΔFだけ減少させる。あるいは、またはこのことと同時に、ターボブロワ14の送風量Qを所定の微量ΔQだけ増加させてもよい。その結果、レーザガスの温度Dは閾値D2を越えるようになり、従って、ベーキングするのに必要な温度(>D2)を確保することが可能となる。次いで、ステップ103に戻って処理を繰返す。
このようにステップ103〜ステップ107を繰返すことによって、レーザガスの温度Dは所定の温度範囲(D2≦D≦D1)内に維持されるようになる。従って、本発明においては、レーザ発振器2内の部品が破損するのを防止しつつ、ベーキングを行うことが可能となる。
次いで、ステップ108において、ベーキングを開始してからの経過時間Tが計測される。そして、ステップ109において経過時間Tが所定の閾値よりも大きいと判定された場合には、ステップ110に進み、そうでない場合には、ステップ109に戻って処理を繰返す。
最終的に、ステップ110においては、図示しないレーザガス供給排出装置によって循環路13内のレーザガスを全て排出する。その後、放電管13内に新規のレーザガスを充填し、処理を終了する。
通常は、レーザ発振器2の立上げ時には放電電圧が上昇したりまたは異常放電が生じてレーザ発振器2の電気系統、放電管9および放電電極7a、7bを損傷させる可能性がある。しかしながら、本発明においては、ベーキングの際、放電管9に電圧を印加しない。従って、本発明においては、ベーキング時に異常放電などは発生せず、従って、ガスレーザ発振器2の電気系統などが損傷することもない。さらに、本発明においては、放電管9を放電させないのでベーキング時における消費電力を低減することも可能である。
また、ステップ101において熱交換器12a、12bに対応するバルブ30a、30bを調節するの代わりに、またはバルブ30a、30bを調節するのと一緒に、ターボブロワ14に対応するバルブ30cを調節してもよい。この場合には、ターボブロワ14を冷却する冷却水の流量が低下し、ターボブロワ14がそれほど冷却されないようになる。従って、ステップ102においてベーキングを行うときに、ベーキング作用が促進され、ベーキング時間の短縮を図ることが可能となる。
あるいは、ステップ101において、全反射ミラー6、部分反射ミラー8、放電電極7a、7b、共振器構造部16a、16bのうちの少なくとも一つ(以下、「全反射ミラー6等」と呼ぶ)に対応するバルブ30d〜30hを調節してもよい。この場合には、全反射ミラー6等を冷却する冷却水の流量が低下し、全反射ミラー6等がそれほど冷却されないようになる。従って、ベーキング作用が同様に促進され、ベーキング時間の短縮をさらに図ることが可能となる。
なお、図1におけるバルブの位置を例えば主管23の分岐点または配管24、25に変更し、単一のバルブの開度を変更することにより、複数の場所に供給される冷却水の流量を一度に変更するようにしてもよい。また、図1においては、レーザガスの温度Dを検出しているが、他の温度センサ(図示しない)によってガスレーザ発振器2の他の部位における温度を検出してもよい。この場合には、他の部位における温度に基づいて、レーザ発振器2内の部品が破損するのを防止しつつ、ベーキングを行うことが可能となる。
あるいは、ステップ101において、バルブ30a〜30hを調節することなしに、冷却水循環システム22から供給される冷却水の流量を調節してもよい。この場合には、熱交換器12a、12b、ターボブロワ14および全反射ミラー6等を冷却する冷却水の流量が、放電運転時の冷却水の流量よりも少なくされる。
このような場合においても、熱交換器12a、12b、ターボブロワ14および全反射ミラー6等はそれほど冷却されないようになる。従って、放電を伴うことなしに、ターボブロワ14の送風量のみによってベーキングを行うことが可能である。それゆえ、異常放電などによりレーザ発振器2の電気系統が損傷するのを防止すると共にベーキング時における消費電力を低減することが可能となる。
ところで、図3は本発明に基づく他のガスレーザ発振器の概略図である。図3におけるレーザ発振器2は、三軸直交型ガスレーザ発振器である。図3に示されるように、レーザ発振器2内には、レーザガスにより満たされていて温度センサ11が配置されたレーザガス容器31が配置されている。さらに、レーザガス容器31内には、一対の放電電極7a、7b、熱交換器12およびターボブロワ14がレーザガス容器31内においてレーザガスの循環路を形成するように配置されている。
また、冷却水循環システム22の主管23から分岐した一つの配管24はターボブロワ14まで延びており、他の配管25は熱交換器12まで延びている。さらに、図示されるように、これら配管24、25にはそれぞれバルブ30〜30hと同様な構成のバルブ30i、30jが設けられている。なお、既に説明した部材については、重複を避けるために再度の説明を省略する。
このような構成のレーザ発振器2においても、放電電極7a、7bに電圧を印加せず、バルブ30i、30jのうちの少なくとも一方を調節して熱交換器12および/またはターボブロワ14が冷却され難いようにする。この状態で、放電を伴うことなしに、ターボブロワ14の送風熱のみによってベーキングを行い、それにより、前述したのと同様な効果を得ることができるのは明らかであろう。つまり、図2に示されるベーキング動作を図3に示されるレーザ発振器2に適用することが可能である。
また、図3に示されるレーザ発振器2においても、バルブ30i、30jを調節することなしに、冷却水循環システム22からの冷却水の流量を放電運転時よりも低下させるようにしてもよい。そのような場合であっても、前述したのと同様な効果が得られることは当業者であれば、明らかであろう。
1 制御部
1a インタフェースプリント回路基板
2 レーザ発振器
4 レーザ電源
5 レーザパワーセンサ
6 全反射ミラー
7a、7b 放電電極
8 部分反射ミラー
9 放電管
10 インピーダンス整合器
11 温度センサ
12、12a、12b 熱交換器
13 循環路
14 ターボブロワ(送風機)
16a、16b 共振器構造部
22 冷却水循環システム
23 主管
24、25 配管
30a〜30j バルブ
31 レーザガス容器
1a インタフェースプリント回路基板
2 レーザ発振器
4 レーザ電源
5 レーザパワーセンサ
6 全反射ミラー
7a、7b 放電電極
8 部分反射ミラー
9 放電管
10 インピーダンス整合器
11 温度センサ
12、12a、12b 熱交換器
13 循環路
14 ターボブロワ(送風機)
16a、16b 共振器構造部
22 冷却水循環システム
23 主管
24、25 配管
30a〜30j バルブ
31 レーザガス容器
Claims (6)
- レーザガスを循環路に循環させる送風機と、前記循環路内のレーザガスを冷却する熱交換器とを具備するガスレーザ発振器のベーキング方法において、
前記熱交換器を冷却する冷却水の流量を前記ガスレーザ発振器の放電運転時において前記熱交換器を冷却する冷却水の流量よりも低下させ、
前記送風機の送風時に生じる送風熱のみによって前記ガスレーザ発振器をベーキングするベーキング方法。 - さらに、前記循環路におけるレーザガスの温度を検出し、
検出されたレーザガスの温度が所定の温度範囲内にあるように、前記熱交換器を冷却する冷却水の流量を調節するようにした、請求項1に記載のベーキング方法。 - さらに、前記循環路におけるレーザガスの温度を検出し、
検出されたレーザガスの温度が所定の温度範囲内にあるように、前記送風機の送風量を調節するようにした、請求項1に記載のベーキング方法。 - さらに、前記送風機を冷却する冷却水の流量を前記ガスレーザ発振器の放電運転時において前記送風機を冷却する冷却水の流量よりも低下させる、請求項1に記載のベーキング方法。
- さらに、前記ガスレーザ発振器の前記放電管に設けられたミラー、放電電極、共振器機構部のうちの少なくとも一つを冷却する冷却水の流量を前記ガスレーザ発振器の放電運転時において前記ミラー、放電電極、共振器機構部のうちの前記少なくとも一つを冷却する冷却水の流量よりも低下させる、請求項1に記載のベーキング方法。
- レーザガスを循環路に循環させる送風機を少なくとも備えるガスレーザ発振器のベーキング方法において、
前記ガスレーザ発振器に供給される冷却水の流量を前記ガスレーザ発振器の放電運転時において前記ガスレーザ発振器に供給される冷却水の流量よりも低下させ、
前記送風機の送風時に生じる送風熱のみによって前記ガスレーザ発振器をベーキングするベーキング方法。
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2008
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