JP2009223979A - 光ピックアップ、光学的記録再生装置および電子機器 - Google Patents

光ピックアップ、光学的記録再生装置および電子機器 Download PDF

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伸彦 林
Kazushi Mori
和思 森
Hideki Mizuhara
秀樹 水原
Tatsufumi Oyama
達史 大山
Keiichi Kuramoto
慶一 蔵本
Tatsu Shimizu
竜 清水
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Abstract

【課題】平板状の光導波路を用いる場合にも、光源による熱を十分に放熱することが可能な光ピックアップ、光学的記録再生装置および電子機器を提供する。
【解決手段】この光ピックアップ100は、半導体レーザ素子11と、平板状で柔軟性があり、半導体レーザ素子11からのレーザ光を導くフレキシブル光導波路12と、フレキシブル光導波路12の表面上に形成され、フレキシブル光導波路12によって導かれる半導体レーザ素子11からのレーザ光を出射するグレーティング素子14とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ピックアップ、光学的記録再生装置および電子機器に関し、特に、平板状の光導波路を備えた光ピックアップ、光学的記録再生装置および電子機器に関する。
従来、平板状の光導波路を備えた光ピックアップが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、光源と、平板状の光導波路と、光導波路の表面上に設けられたグレーティングカプラ(グレーティング素子)とを備え、光導波路により導かれた光源からの光をグレーティングカプラから出射する光ピックアップが開示されている。上記特許文献1に記載の光ピックアップでは、明記はされていないが、グレーティングカプラが設けられた平板状の光導波路全体を移動させて、グレーティングカプラから出射される光のフォーカシングおよびトラッキングの調整を行っていると考えられる。
特開平6−111358号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の光ピックアップでは、フォーカシングおよびトラッキングを行う場合、平板状の光導波路全体を移動させると考えられるので、光導波路の移動に伴って光源を光導波路と一緒に移動させる必要がある。このため、放熱部材などの固定部材に光源を取り付けることができず、その結果、光源による熱を十分に放熱させることができないという問題点があると考えられる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、平板状の光導波路を用いる場合にも、光源による熱を十分に放熱することが可能な小型光ピックアップ、光学的記録再生装置および電子機器を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による光ピックアップは、光源と、平板状で柔軟性があり、光源からの光を導く光導波路と、光導波路の表面上に形成され、光導波路によって導かれる光源からの光を出射する第1グレーティング素子とを備える。
この発明の第1の局面による光ピックアップでは、上記のように、平板状で柔軟性があり、光源からの光を導く光導波路と、光導波路の表面上に形成され、光導波路によって導かれる光源からの光を出射する第1グレーティング素子とを設けることによって、光源からの光が入射される光導波路の一方端部を固定した状態で、柔軟性を有する光導波路の第1グレーティング素子が設けられた部分を移動させることができるので、光源を移動させることなく、第1グレーティング素子から出射される光のフォーカシングおよびトラッキングを調整することができる。これにより、平板状の光導波路を用いる場合にも、光源を放熱部材に取り付けることができるので、光源に放熱部材を取り付けない場合に比べて、光源による熱を放熱部材により十分に放熱することができる。
上記第1の局面による光ピックアップにおいて、好ましくは、放熱部材をさらに備え、光源および光導波路の一方端部は、放熱部材の表面上に取り付けられている。このように構成すれば、光源による熱を放熱部材により十分に放熱することができる。また、光源および光導波路の一方端部を放熱部材の同一の表面上に取り付けることによって、光源の光が出射される部分と光導波路の光が入射される部分との高さ方向の位置を、同一の基準面から調整することができるので、容易に、光源からの光が光導波路に入射されるように光源および光導波路を配置することができる。
この場合、好ましくは、光導波路の第1グレーティング素子近傍と放熱部材とは、金属部材により接続されている。このように構成すれば、光源、放熱部材および光導波路の第1グレーティング素子近傍が、互いに熱的に接続されるので、光源において発生した熱は、放熱部材および第1グレーティング素子へと拡散し、光源、放熱部材および光導波路の第1グレーティング素子近傍の温度差を小さくすることができる。これにより、たとえば、第1グレーティング素子の膨張率と、光源から出射される光の波長の熱による伸縮率とがほぼ同じになるように調整すれば、光源の温度が変動しても、第1グレーティング素子および光源から出射される光の波長がほぼ相似形状で変化されるので、第1グレーティング素子による光の回折角度が変動するのを抑制することができる。
上記第1の局面による光ピックアップにおいて、好ましくは、光導波路は、光導波路の延びる方向に沿って湾曲した形状を有する。このように構成すれば、光導波路の湾曲した部分を伸張させることにより、光導波路の第1グレーティング素子が設けられた部分を、上下左右方向に加えて、光導波路の延びる方向にも移動させることができるので、フォーカシングおよびトラッキングの調整を容易に行うことができる。
上記第1の局面による光ピックアップにおいて、好ましくは、第1グレーティング素子が形成された光導波路の表面側とは反対側の裏面に取り付けられた受光素子をさらに備え、受光素子は、第1グレーティング素子から出射され、媒体により反射された光を受光するように構成されている。このように構成すれば、光導波路から離間した位置に受光素子を設ける場合に比べて、光ピックアップの小型化を図ることができる。
上記第1の局面による光ピックアップにおいて、好ましくは、第1グレーティング素子が形成された光導波路の表面側とは反対側の裏面に形成されるとともに、第1グレーティング素子から出射され、媒体により反射された光を回折する第2グレーティング素子と、第2グレーティング素子により回折された反射光を受光するように配置された受光素子とをさらに備える。このように構成すれば、第2グレーティング素子により、光導波路から離間した位置に配置された受光素子に媒体による反射光を到達させることができる。
上記第1の局面による光ピックアップにおいて、好ましくは、光導波路の第1グレーティング素子近傍に設けられたヒータをさらに備え、光源に流れる電流に基づいてヒータの温度を制御するように構成されている。このように構成すれば、電流の変動に起因して変動する光源の温度に応じてヒータの温度を調整することができるので、容易に、光源および光導波路の第1グレーティング素子近傍の温度差を小さくすることができる。これにより、たとえば、第1グレーティング素子の膨張率と、光源から出射される光の波長の熱による伸縮率とがほぼ同じになるように調整すれば、光源の温度が変動しても、第1グレーティング素子および光源から出射される光の波長がほぼ相似形状で変化されるので、第1グレーティング素子による光の回折角度が変動するのを抑制することができる。
この発明の第2の局面による光学的記録再生装置は、光源と、平板状で柔軟性があり、光源からの光を導く光導波路と、光導波路の表面上に形成され、光導波路によって導かれる光源からの光を出射するグレーティング素子とを含む光ピックアップを備える。
この発明の第2の局面による光学的記録再生装置では、上記のように、光ピックアップに、平板状で柔軟性があり、光源からの光を導く光導波路と、光導波路の表面上に形成され、光導波路によって導かれる光源からの光を出射するグレーティング素子とを設けることによって、光源からの光が入射される光導波路の一方端部を固定した状態で、柔軟性を有する光導波路のグレーティング素子が設けられた部分を移動させることができるので、光源を移動させることなく、グレーティング素子から出射される光のフォーカシングおよびトラッキングを調整することができる。これにより、平板状の光導波路を用いる場合にも、光源を放熱部材に取り付けることができるので、光源に放熱部材を取り付けない場合に比べて、光源による熱を放熱部材により十分に放熱することができる。その結果、光源による熱を十分に放熱することができる光ピックアップを備えた光学的記録再生装置を得ることができる。
この発明の第3の局面による電子機器は、光源と、平板状で柔軟性があり、光源からの光を導く光導波路と、光導波路の表面上に形成され、光導波路によって導かれる光源からの光を出射するグレーティング素子とを有する光ピックアップを含む光学的記録再生装置を備える。
この発明の第3の局面による電子機器では、上記のように、光学的記録再生装置の光ピックアップに、平板状で柔軟性があり、光源からの光を導く光導波路と、光導波路の表面上に形成され、光導波路によって導かれる光源からの光を出射するグレーティング素子とを設けることによって、光源からの光が入射される光導波路の一方端部を固定した状態で、柔軟性を有する光導波路のグレーティング素子が設けられた部分を移動させることができるので、光源を移動させることなく、グレーティング素子から出射される光のフォーカシングおよびトラッキングを調整することができる。これにより、平板状の光導波路を用いる場合にも、光源を放熱部材に取り付けることができるので、光源に放熱部材を取り付けない場合に比べて、光源による熱を放熱部材により十分に放熱することができる。その結果、光源による熱を十分に放熱することができる光ピックアップを含む光学的記録再生装置を備えた電子機器を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による光ピックアップの概略図である。図2〜図8は、図1に示した第1実施形態による光ピックアップの構成を説明するための図である。図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態による光ピックアップ100の構成について説明する。
第1実施形態による光ピックアップ100は、図1に示すように、半導体レーザ素子11と、フレキシブル光導波路12と、フレキシブル樹脂基板13と、グレーティング素子14と、ヒートシンク15と、光検出部16とを備えている。また、第1実施形態による光ピックアップ100は、CDやDVDなどの記録媒体に用いられる反射型の光ディスク101(図4参照)にレーザ光を集光させるように構成されている。具体的には、半導体レーザ素子11から出射されたレーザ光は、フレキシブル光導波路12に導かれるとともに、グレーティング素子14により回折されて光ディスクに集光される。なお、半導体レーザ素子11は、本発明の「光源」の一例であり、フレキシブル光導波路12は、本発明の「光導波路」の一例である。また、グレーティング素子14は、本発明の「第1グレーティング素子」の一例であり、ヒートシンク15は、本発明の「放熱部材」の一例である。また。光検出部16は、本発明の「受光素子」の一例であり、光ディスク101は、本発明の「媒体」の一例である。
半導体レーザ素子11は、たとえば赤色レーザ光(発振波長が約660nm)を出射可能に構成されている。また、半導体レーザ素子11は、図示しない筐体に取り付けられたヒートシンク15上に設けられている。これにより、半導体レーザ素子11からの発熱は、ヒートシンク15を介して筐体により放熱される。また、半導体レーザ素子11の発光層11aは、高さ方向(矢印Z方向)の位置がフレキシブル光導波路12の高さ方向の位置と実質的に同じになるように設けられている。これにより、発光層11aから出射されたレーザ光がフレキシブル光導波路12の内部に入射される。
フレキシブル光導波路12は、平板状に形成され、フレキシブル樹脂基板13の一方表面を覆うように設けられている。また、フレキシブル光導波路12が表面上に設けられたフレキシブル樹脂基板13は、その一方端部がヒートシンク15の上面に取り付けられている。これにより、フレキシブル光導波路12が表面上に設けられたフレキシブル樹脂基板13および半導体レーザ素子11は、ヒートシンク15の同一の表面上に取り付けられるので、容易に、半導体レーザ素子11の発光層11aとフレキシブル光導波路12との高さ方向(矢印Z方向)の位置関係を調整することが可能である。
また、平板状のフレキシブル光導波路12は、図1に示すように、フレキシブル光導波路12の延びる方向(矢印X方向)に沿って湾曲した形状を有している。これにより、後述するアクチュエータ17によってグレーティング素子14を矢印X方向に移動することが可能となる。また、フレキシブル光導波路12およびフレキシブル樹脂基板13は、ヒートシンク15に取り付けられた一方端部とは反対側の他方端部側のグレーティング素子14近傍で屈曲している。具体的には、フレキシブル光導波路12およびフレキシブル樹脂基板13は、グレーティング素子14により回折されたレーザ光が光ディスク101(図4参照)に対して実質的に直交するように屈曲されている。また、図2に示すように、フレキシブル光導波路12およびフレキシブル樹脂基板13は、平面的に見て、長さL1が約12mm、幅D1が約2mmに形成されている。
グレーティング素子14は、図2に示すように、長さL3が約1mm、幅D2が約1mmの正方形形状に形成されている。また、グレーティング素子14は、フレキシブル光導波路12に一体的に形成されている。また、グレーティング素子14とフレキシブル光導波路12の一方端部側の端面との距離L2は約10mmである。また、図3に示すように、グレーティング素子14の表面は、湾曲したパターン状に形成されている。
フレキシブル光導波路12およびグレーティング素子14は、柔軟性を有する線膨張係数が2.3×10−4(/℃)のシリコーン樹脂からなり、その屈折率はn=1.48である。また、フレキシブル樹脂基板13は、線膨張係数が2.3×10−4(/℃)のシリコーン樹脂からなり、その屈折率はn=1.41である。また、フレキシブル光導波路12およびグレーティング素子14の厚みはフレキシブル基板13よりも極めて小さくなることにより、フレキシブル光導波路12およびグレーティング素子14の実質的な線膨張係数はフレキシブル基板13とほぼ等しくなる。これにより、半導体レーザ素子11から出射されるレーザ光の熱による波長変化率と、グレーティング素子14の線膨張係数とを実質的に同じ値にすることが可能となる。なお、半導体レーザ素子11から出射されるレーザ光が赤色レーザ光(発振波長が約660nm)である場合、発振波長の変化率は約0.15(nm/℃)であり、波長変化率は0.15(nm/℃)/660(nm)=2.3×10−4(/℃)である。
ヒートシンク15は、たとえば、Si、AlN、cBN、SiCまたはCuWなどから構成されている。
光検出部16は、光ピックアップ100のフォーカシングおよびトラッキングを調整するための情報を得るために設けられている。また、光検出部16は、フレキシブル樹脂基板13のフレキシブル光導波路12が設けられた表面側とは反対側の裏面に取り付けられ、グレーティング素子14に対応する所定の位置に配置されている。また、光検出部16は、光ディスク101で反射し、グレーティング素子14を透過したレーザ光の一部を、2次元センサにより受光するように構成されている。また、光検出部16は、2次元センサで受光した光をDFT(離散フーリエ変換)処理することによって、フォーカシングおよびトラッキングを調整するための情報を得るように構成されている。具体的には、2次元センサにより受光された光が電気信号へと変換され、所定の演算が施された後、トラッキング情報やフォーカシング情報として取り出される。
光ピックアップ100は、図4および図5に示すように、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボとして機能するアクチュエータ17をさらに備えている。アクチュエータ17は、2つのコイル部17aと、2つの磁石部17bと、ワイヤ17cとにより構成されている。2つのコイル部17aは、グレーティング素子14を挟み込むように、フレキシブル光導波路12およびフレキシブル樹脂基板13の両側面に取り付けられている。また、2つの磁石部17bは、それぞれ、コイル部17aに対向するように、コイル部17aの外側にコイル部17aから所定距離だけ離間した位置に設けられている。また、ワイヤ17cは、一方端部がコイル部17aに取り付けられるとともに、他方端部が筐体に取り付けられており、所定のテンション(張力)でコイル部17aを所定の位置で浮いた状態に保持している。これにより、コイル17aを流れる電流を制御することによって、アクチュエータ17は、グレーティング素子14を矢印X、YおよびZ方向の所定の方向に移動させ、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボとして機能する。
次に、本発明の第1実施形態による光ピックアップ100の作製方法について説明する。
まず、線膨張係数が2.3×10−4(/℃)、屈折率がn=1.41のシリコーン樹脂を約500μm厚で熱硬化させて、プレート状のフレキシブル樹脂基板13を作製する。そして、フレキシブル樹脂基板13の一方表面上に、線膨張係数が2.0×10−4(/℃)、屈折率がn=1.48のシリコーン樹脂を約1.0μmの厚さで塗布して、フレキシブル光導波路12を形成する。この際、未硬化のフレキシブル光導波路12の所定の位置に、グレーティングパターンを形成した金型を用いてグレーティング素子14を成型する。なお、図6に示すように、フレキシブル光導波路12の厚さT1を約1.0μmよりも大きくすると、基本モードに加えて、1次モード以上の光もフレキシブル光導波路12により導かれてしまうので、厚さT1を約1.0μm以下にすることが望ましい。すなわち、フレキシブル光導波路12の厚さT1を約1.0μm以下にすれば、基本モード以外のモードをカットオフすることが可能である。その後、長さL1が約12mm、幅D1が約2mmとなるように、フレキシブル光導波路12およびフレキシブル樹脂基板13を裁断する。そして、裁断したフレキシブル樹脂基板13の一方端部をシリコーンゴム接着剤によりヒートシンク15の上面に取り付ける。また、発光層11aの高さ方向の位置がフレキシブル光導波路12の位置と同じになるように、半導体レーザ素子11をヒートシンク15の上面に取り付ける。
第1実施形態では、上記のように、平板状で柔軟性があり、半導体レーザ素子11からのレーザ光を導くフレキシブル光導波路12と、フレキシブル光導波路12の表面上に形成され、フレキシブル光導波路12によって導かれるレーザ光を出射するグレーティング素子14とを設けることによって、半導体レーザ素子11からのレーザ光が入射されるフレキシブル光導波路12の一方端部を固定した状態で、柔軟性を有するフレキシブル光導波路12のグレーティング素子14を移動させることができるので、半導体レーザ素子11を移動させることなく、グレーティング素子14から出射される光のフォーカシングおよびトラッキングを調整することができる。これにより、平板状のフレキシブル光導波路12を用いる場合にも、半導体レーザ素子11をヒートシンク15に取り付けることができるので、半導体レーザ素子11による熱をヒートシンク15により放熱することができるとともに、ヒートシンク15を介して筐体により十分に放熱することができる。また、半導体レーザ素子11の放熱を高めることにより半導体レーザ素子11の長寿命化を図ることができる。
また、第1実施形態では、半導体レーザ素子11から出射されるレーザ光の熱による波長変化率と、グレーティング素子14の線膨張係数とを実質的に同じ値にすることによって、半導体レーザ素子11およびグレーティング素子14の温度変動を実質的に同程度にすれば、半導体レーザ素子11の温度が変動してレーザ光の発振波長が変動した場合にも、グレーティング素子14による回折角度が変動するのを抑制することができる。ここで、半導体レーザ素子11の温度が上昇すれば、レーザ光の発振波長は長波長化される。このため、図7に示すように、レーザ光が長波長化された場合には、グレーティング素子14による回折角度が、長波長化される前の回折角度に対して所定角度αだけ変動してしまう。そこで、半導体レーザ素子11から出射されるレーザ光の熱による波長変化率と、グレーティング素子14の線膨張係数とを実質的に同じ値にするとともに、半導体レーザ素子11およびグレーティング素子14の温度変動を実質的に同程度にすれば、レーザ光が長波長化した場合には、図8に示すように、グレーティング素子14も同程度だけ膨張されるので、レーザ光の波長およびグレーティング素子14が実質的に相似形状で変化される。その結果、グレーティング素子14によるレーザ光の回折角度を実質的に変動させないようにすることができる。したがって、小型・薄型化に適したグレーティング素子14を用いた光ピックアップの温度安定性を飛躍的に向上でき、温度変動が生じても光検出部16から得られる信号を安定化することができる。
また、第1実施形態では、フレキシブル光導波路12を、フレキシブル光導波路12の延びる方向(矢印X方向)に沿って湾曲した形状に形成することによって、フレキシブル光導波路12の湾曲した部分を伸張させて、グレーティング素子14を、上下方向(矢印Z方向)および左右方向(矢印Y方向)に加えて、フレキシブル光導波路12の延びる方向(矢印X方向)にも移動させることができるので、フォーカシングおよびトラッキングの調整を容易に行うことができる。
また、第1実施形態では、光検出部16は、フレキシブル樹脂基板13のフレキシブル光導波路12が設けられた表面側とは反対側の裏面に取り付けられているため、光ピックアップの小型化が可能である。
また、特許文献1の場合、光検出部で検出する光信号は、光導波路を通ってくるため、光信号の進行方向に対して垂直方向にどれだけ光信号がずれるか、つまり一方向(一次元的)の信号を検出するのに対して、第1実施形態においては、光ディスクを反射し、光検出部に到達する光信号は矢印X方向およびY方向の2方向(二次元的)の信号を検出できるので、特許文献1よりも検出できる光信号の情報量が多く、フォーカシングおよびトラッキングの調整を行うことに優れている。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態による光ピックアップの概略図である。図10〜図13は、図9に示した第2実施形態による光ピックアップの構成を説明するための図である。図9〜図13を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、ヒートシンク15の代わりに中空形状のサブマウント21を備えた光ピックアップ200の構成について説明する。なお、サブマウント21は、本発明の「放熱部材」の一例である。
第2実施形態による光ピックアップ200は、図9に示すように、半導体レーザ素子11と、フレキシブル光導波路12と、フレキシブル樹脂基板13と、グレーティング素子14と、サブマウント21と、光検出部16とを備えている。
半導体レーザ素子11は、筐体22(図11〜図13参照)に取り付けられたサブマウント21上に設けられている。これにより、半導体レーザ素子11からの発熱は、サブマウント21を介して筐体22により放熱される。
フレキシブル樹脂基板13は、その一方端部がサブマウント21の上面に取り付けられている。
サブマウント21は、平板状に形成されるとともに、平面的に見て、矩形形状の中央部がくり貫かれた中空形状に形成されている。そして、この中空部分にフレキシブル光導波路12およびフレキシブル樹脂基板13が配置されている。また、サブマウント21は、たとえば、CuWなどから構成されている。また、サブマウント21の上面で、半導体レーザ素子11が取り付けられた位置と中空部分を挟んで反対側の位置には、4つのワイヤ用パッド電極23aが取り付けられ、熱伝導率が比較的大きい絶縁性の、たとえば半絶縁性シリコン、アルミナまたはSiCなどからなる基台23が設けられている。
光検出部16は、図10に示すように、ワイヤ用パッド電極16aを介して、4本の金属製のワイヤ24により基台23に取り付けられた4つのワイヤ用パッド電極23aに接続されている。また、ワイヤ24は、光検出部16とワイヤ用パッド電極23aとを接続する配線用ワイヤとして機能するとともに、光検出部16の熱をワイヤ用パッド電極23aおよび基台23を介してサブマウント21に伝達する熱伝達用ワイヤとしても機能するように構成されている。これにより、半導体レーザ素子11、サブマウント21およびグレーティング素子14近傍に設けられた光検出部16は、互いに熱的に接続された状態となる。その結果、半導体レーザ素子11およびグレーティング素子14の温度差を小さくすることが可能である。また、ワイヤ24には、熱伝導率が大きく、容易に変形可能な、たとえば、直径が約数十μmの金ワイヤを用いるのが望ましい。なお、ワイヤ24は、本発明の「金属部材」の一例である。
また、図11および図12に示すように、ワイヤ25により、半導体レーザ素子11の一方表面はフレキシブル配線基板26の所定の位置に接続されるとともに、サブマウント21もフレキシブル配線基板26の所定の位置に接続されている。また、基台23の4つのワイヤ用パッド電極23aは、それぞれ、ワイヤ25によりフレキシブル配線基板27の所定の位置に接続されている。
光ピックアップ200は、図11〜図13に示すように、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボとして機能するアクチュエータ28をさらに備えている。アクチュエータ28は、2つのコイル部28aと、2つの磁石部28bと、ワイヤ28cとにより構成されている。2つのコイル部28aは、グレーティング素子14を挟み込むように、フレキシブル光導波路12およびフレキシブル樹脂基板13の両側面に取り付けられている。また、2つの磁石部28bは、それぞれ、コイル部28aに対向するように、コイル部28aの外側にコイル部28aから所定距離だけ離間した位置に設けられている。また、ワイヤ28cは、1つのコイル部28aに対して2本ずつ設けられ、そのうちの1本はサブマウント21に、他の1本は筐体22に取り付けられている。これにより、ワイヤ28cは、所定のテンション(緊張力)でコイル部28aを所定の位置で浮いた状態に保持している。また、コイル部28aは、ワイヤ25によりフレキシブル配線基板27に接続されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、上記のように、フレキシブル光導波路12のグレーティング素子14近傍に設けられた光検出部16とサブマウント21とを、金属製のワイヤ24により接続することによって、半導体レーザ素子11、サブマウント21およびグレーティング素子14近傍の光検出部16が、互いに熱的に接続されるので、半導体レーザ素子11において発生した熱はサブマウント21およびフレキシブル光導波路12のグレーティング素子14へと拡散するとともに、光検出部16で発生した熱もサブマウント21側へと拡散し、半導体レーザ素子11、サブマウント21およびフレキシブル光導波路12のグレーティング素子14近傍の温度差を小さくすることができる。したがって、半導体レーザ素子11の温度変動が生じた場合においても、安定した光ピックアップ特性を得ることができる。
また、第2実施形態では、熱伝達用ワイヤとして機能するワイヤ24を4本設けることによって、1本のワイヤを設ける場合に比べて、ワイヤ部の放熱性をより高めることができるので、半導体レーザ素子11およびグレーティング素子14の温度差をより小さくすることができる。さらに、ワイヤ24の本数を増やすことにより、ワイヤ部の放熱性を高めるだけでなく、光検出部16の検出機能を高めることができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図14は、本発明の第3実施形態による光ピックアップの概略図である。図15は、図14に示した第3実施形態による光ピックアップのグレーティング素子近傍を示した側面図である。図14および図15を参照して、この第3実施形態では、上記第2実施形態と異なり、フレキシブル樹脂基板13のフレキシブル光導波路12が設けられた表面側とは反対側の裏面にグレーティング素子31を備えた光ピックアップ300の構成について説明する。なお、グレーティング素子31は、本発明の「第2グレーティング素子」の一例である。
第3実施形態による光ピックアップ300は、図14および図15に示すように、半導体レーザ素子11(図14参照)と、フレキシブル光導波路12と、フレキシブル樹脂基板13と、グレーティング素子14および31(図15参照)と、サブマウント21と、光検出部32とを備えている。
フレキシブル樹脂基板13は、図15に示すように、サブマウント21に取り付けられる一方端部とは反対側の他方端部の厚さが小さくなるように、屈曲された部分から他方端部までテーパー状に形成されている。これにより、フレキシブル樹脂基板13の裏面に設けられるグレーティング素子31を、グレーティング素子14に対して傾斜させることができるので、容易に、光ディスク101からの矢印Z方向の反射光を矢印X方向に回折することが可能である。これにより、光検出部32をグレーティング素子14および31に対して横方向(矢印X方向)に設置できるため、光ピックアップの矢印Z方向の厚みを増加させることなく薄型の光ピックアップを構成することが可能である。また、第2実施形態とは異なり、光検出部32をグレーティング素子14および31に対して離れた位置に設置し、光ディスク101から反射した光信号を光検出部32で集光させて用いるため、DFT処理を不要にすることが可能である。
グレーティング素子31は、光ディスク101で反射し、グレーティング素子14を透過したレーザ光の一部を、回折するとともに集光して光検出部32に到達させるために設けられている。また、グレーティング素子31は、フレキシブル樹脂基板13のフレキシブル光導波路12が設けられた表面側とは反対側の裏面に設けられ、グレーティング素子14に対応する所定の位置に配置されている。また、グレーティング素子31は、線膨張係数が2.3×10−4(/℃)のシリコーン樹脂により構成されている。
光検出部32は、光ピックアップ100のフォーカシングおよびトラッキングを調整するための情報を得るために設けられている。また、光検出部32は、一方表面がグレーティング素子31にほぼ対向するように、サブマウント21に取り付けられている。また、光検出部32は、グレーティング素子31により回折および集光された光ディスク101からの反射光を受光するように構成されている。また、光検出部32は、ワイヤ用パッド電極32aを介して、4本のワイヤ24により基台23に取り付けられた4つのワイヤ用パッド電極23aに接続されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
また、第3実施形態の効果は、上記第2実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図16は、本発明の第4実施形態による光ピックアップの概略図である。図17および図18は、図16に示した第4実施形態による光ピックアップの構成を説明するための図である。図16〜図18を参照して、この第4実施形態では、上記第3実施形態と異なり、グレーティング素子31の周囲にヒータ41を備えた光ピックアップ400の構成について説明する。
第4実施形態による光ピックアップ400は、図16に示すように、半導体レーザ素子11と、フレキシブル光導波路12と、フレキシブル樹脂基板13と、グレーティング素子14および31(図17参照)と、サブマウント21と、光検出部32と、ヒータ41とを備えている。
ヒータ41は、グレーティング素子14および31の温度を制御するために設けられている。また、ヒータ41は、グレーティング素子31の周囲をコの字型に取り囲むように、フレキシブル樹脂基板13の裏面に形成されている。ヒータ41の形成において、ヒータ41をコの字型に形成し、フレキシブル樹脂基板13の他方端部側にはヒータ41を形成しないことによって、グレーティング素子31により回折された反射光がヒータ41により遮られるのを抑制することが可能である。また、ヒータ41は、フレキシブル樹脂基板13の裏面の所定の位置に塗布により形成されている。また、ヒータ41は、カーボンブラック粒子が混入されたシリコーン樹脂により構成されている。また、ヒータ41には、ゴム性の高いシリコーン樹脂を用いるのが望ましい。これにより、グレーティング素子14および31の膨張および収縮に起因してヒータ41が膨張および収縮を繰り返した場合にも、ヒータ41自体のクラックやフレキシブル樹脂基板13に対する剥離が生じるのを抑制することが可能である。
また、ヒータ41の一方端部は、ワイヤ用パッド電極41aを介して、ワイヤ42により、サブマウント21に設けられた絶縁性の基台43上のワイヤ用パッド電極43aに接続されている。また、ヒータ41の他方端部は、ワイヤ44により、サブマウント21に接続されている。また、ヒータ41は、半導体レーザ素子11に電気的に直列接続されている。これにより、半導体レーザ素子11に流れる電流値の変動に伴って、ヒータ41に流れる電流値が変動される。すなわち、半導体レーザ素子11に流れる電流値に基づいてヒータ41の温度が制御される。また、ヒータ41の電気抵抗値(Ω)は、ヒータ41の上昇温度が半導体レーザ素子11の上昇温度と実質的に同じになるように設定されている。また、グレーティング素子14および31は、近傍に設けられたヒータ41により熱提供を受けるので、ヒータ41の温度と実質的に同じ温度となる。なお、シリコーン樹脂に混入されるカーボンブラック粒子の添加量およびヒータ41の塗布厚を調整することにより、ヒータ41の電気抵抗値(Ω)を調整する。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
第4実施形態では、上記のように、フレキシブル光導波路12のグレーティング素子14および31近傍にヒータ41を設け、半導体レーザ素子11に流れる電流に基づいてヒータ41の温度を制御するように構成することによって、電流の変動に起因して変動する半導体レーザ素子11の温度に応じてヒータ41の温度を調整することができるので、容易に、半導体レーザ素子11、グレーティング素子14および31の温度差を小さくすることができる。したがって、小型・薄型化に適したグレーティング素子14を用いた光ピックアップの温度安定性を飛躍的に向上でき、温度変動が生じても光検出部32の信号を安定して得ることができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第3実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図19は、本発明の第5実施形態による光ピックアップユニットの概略図である。図19を参照して、この第5実施形態では、上記第1実施形態による光ピックアップ100を備えた光ピックアップユニット500の構成について説明する。なお、第5実施形態では、光学的記録再生装置の一例である光ピックアップユニットに本発明を適用した場合について説明する。
光ピックアップユニット500は、図19に示すように、光ディスク駆動部51と、光ピックアップ駆動装置52と、制御回路53と、上記第1実施形態による光ピックアップ100とを備えている。
光ディスク駆動部51は、円盤形状の光ディスク101を回転駆動させるために設けられている。
光ピックアップ駆動装置52は、光ディスク101の所定の位置にレーザ光が照射されるように、光ピックアップ100を駆動させるために設けられている。また、光ピックアップ駆動装置52は、光ピックアップ移動用シャフト52aを含んでいる。また、光ピックアップ駆動装置52と制御回路53とは、フレキシブル配線基板54により接続されており、光ピックアップ駆動装置52は、制御回路からの信号に基づいて、光ピックアップ100を光ディスク101の半径方向(矢印X方向)に、光ピックアップ移動用シャフト52aに沿って直線移動させるように構成されている。
なお、第5実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第5実施形態では、上記のように、光ピックアップ100を設けることによって、半導体レーザ素子11による熱を十分に放熱することができ、半導体レーザ素子11の信頼性を高くすることが可能であるとともに、温度変動に対して安定なグレーティング素子を有する小型・薄型の光ピックアップユニット500を得ることができる。
なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第6実施形態)
図20は、本発明の第6実施形態によるDVD録画再生機の概略図である。図20を参照して、この第6実施形態では、上記第5実施形態による光ピックアップユニット500を備えたDVD録画再生機600の構成について説明する。なお、第6実施形態では、電子機器の一例であるDVD録画再生機に本発明を適用した場合について説明する。
DVD録画再生機600は、図20に示すように、上記第5実施形態による光ピックアップユニット500と、制御回路61と、電源回路62とを備えている。
光ピックアップユニット500は、制御回路61からの信号に基づいて、光ディスク101(図19参照)に情報を書き込み、または、光ディスク101から情報を読み出すように構成されている。
なお、第6実施形態のその他の構成は、上記第5実施形態と同様である。
第6実施形態では、上記のように、光ピックアップ100を含む光ピックアップユニット500を設けることによって、半導体レーザ素子11による熱を十分に放熱することができ、半導体レーザの長寿命化を図ることが可能であるとともに、温度変動に対して安定なグレーティング素子を有する小型・薄型のDVD録画再生機600を得ることができる。
なお、第6実施形態のその他の効果は、上記第5実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第6実施形態では、本発明の光源の一例として赤色レーザ光を出射する半導体レーザ素子を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、光源として赤外レーザ光や青色レーザ光など他のレーザ光を出射する半導体レーザ素子を用いてもよい。
また、上記第1〜第6実施形態では、シリコーン樹脂からなるフレキシブル光導波路、フレキシブル樹脂基板およびグレーティング素子を設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、シリコーン樹脂以外の材料からなるフレキシブル光導波路、フレキシブル樹脂基板およびグレーティング素子を設けてもよい。たとえば、赤外レーザ光を用いるLD用光ピックアップの場合では、フレキシブル光導波路、フレキシブル樹脂基板およびグレーティング素子の材質には、線膨張係数が3.2×10−4(/℃)程度のシリコン樹脂が適している。一方、青紫色レーザ光を用いる次世代DVD用光ピックアップの場合には、線膨張係数が1.3×10−4(/℃)程度の樹脂が適している。
また、上記第2実施形態では、光導波路と放熱部材とを接続する金属部材の一例としてワイヤを示したが、本発明はこれに限らず、熱伝達部材および電気配線として機能することが可能な金属部材であれば、たとえば、図21および22に示すように、金属箔29を用いてもよい。
また、上記第4実施形態では、ヒータを光源としての半導体レーザ素子に電気的に直列接続する構成の例を示したが、本発明はこれに限らず、ヒータが光源としての半導体レーザ素子に電気的に接続されていなくても、光源としての半導体レーザ素子に流れる電流に応じてヒータの温度が制御される構成であれば、他の構成であってもよい。たとえば、半導体レーザ素子に流れる電流を検知するセンサを設け、センサの検知結果に基づいて、ヒータに流れる電流を制御してもよい。
また、上記第4実施形態では、光源としての半導体レーザ素子の温度とヒータの温度とが実質的に同じになるように構成する例を示したが、本発明はこれに限らず、光源としての半導体レーザ素子の温度とヒータの温度とが異なるように構成してもよい。この場合、レーザ光の波長変化率とグレーティング素子の線膨張係数とを異なる値とし、レーザ光における波長変化率と、グレーティング素子における回折格子周期の変化率とを実質的に同じにする。すなわち、レーザ光における波長変化率と、グレーティング素子における回折格子周期の変化率とが実質的に同じであれば、半導体レーザ素子の上昇温度とヒータの上昇温度とが異なるように構成してもよい。
また、上記第5実施形態では、上記第1実施形態による光ピックアップ100を備える光ピックアップユニット(光学的記録再生装置)について説明したが、本発明はこれに限らず、上記第1実施形態による光ピックアップ100以外の上記第2〜第4実施形態による光ピックアップを備えた光ピックアップユニットであってもよい。
本発明の第1実施形態による光ピックアップの概略図である。 図1に示した第1実施形態による光ピックアップの平面図である。 図1に示した第1実施形態による光ピックアップのグレーティング素子を示した図である。 図1に示した第1実施形態による光ピックアップのグレーティング素子近傍を示した側面図である。 図4の110−110線に沿った断面図である。 図1に示した第1実施形態による光ピックアップの構成を説明するための図である。 図1に示した第1実施形態による光ピックアップにおいて、レーザ光の波長変化率とグレーティング素子の寸法変化率とが異なる場合のレーザ光の回折を示した図である。 図1に示した第1実施形態による光ピックアップにおいて、レーザ光の波長変化率とグレーティング素子の寸法変化率とが同じ場合のレーザ光の回折を示した図である。 本発明の第2実施形態による光ピックアップの概略図である。 図9に示した第2実施形態による光ピックアップのグレーティング素子近傍を示した側面図である。 図9に示した第2実施形態による光ピックアップ全体を示した平面図である。 図9に示した第2実施形態による光ピックアップ全体を示した側面図である。 図11の210−210線に沿った断面図である。 本発明の第3実施形態による光ピックアップの概略図である。 図14に示した第3実施形態による光ピックアップのグレーティング素子近傍を示した側面図である。 本発明の第4実施形態による光ピックアップの概略図である。 図16に示した第4実施形態による光ピックアップのグレーティング素子近傍を示した側面図である。 図16に示した第4実施形態による光ピックアップのグレーティング素子近傍をフレキシブル樹脂基板の裏面側から見た図である。 本発明の第5実施形態による光ピックアップユニットの概略図である。 本発明の第6実施形態によるDVD録画再生機の概略図である。 図9に示した第2実施形態による光ピックアップの変形例を示した概略図である。 図9に示した第2実施形態による光ピックアップの変形例のグレーティング素子近傍を示した側面図である。
符号の説明
11 半導体レーザ素子(光源)
12 フレキシブル光導波路(光導波路)
14 グレーティング素子(第1グレーティング素子)
15 ヒートシンク(放熱部材)
16、32 光検出部(受光素子)
21 サブマウント(放熱部材)
24 ワイヤ(金属部材)
29 金属箔(金属部材)
31 グレーティング素子(第2グレーティング素子)
41 ヒータ
100、200、300、400 光ピックアップ
101 光ディスク(媒体)
500 光ピックアップユニット(光学的記録再生装置)
600 DVD録画再生機(電子機器)

Claims (9)

  1. 光源と、
    平板状で柔軟性があり、前記光源からの光を導く光導波路と、
    前記光導波路の表面上に形成され、前記光導波路によって導かれる前記光源からの光を出射する第1グレーティング素子とを備える、光ピックアップ。
  2. 放熱部材をさらに備え、
    前記光源および前記光導波路の一方端部は、前記放熱部材の表面上に取り付けられている、請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 前記光導波路の前記第1グレーティング素子近傍と前記放熱部材とは、金属部材により接続されている、請求項2に記載の光ピックアップ。
  4. 前記光導波路は、前記光導波路の延びる方向に沿って湾曲した形状を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ピックアップ。
  5. 前記第1グレーティング素子が形成された前記光導波路の表面側とは反対側の裏面に取り付けられた受光素子をさらに備え、
    前記受光素子は、前記第1グレーティング素子から出射され、媒体により反射された光を受光するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ピックアップ。
  6. 前記第1グレーティング素子が形成された前記光導波路の表面側とは反対側の裏面に形成されるとともに、前記第1グレーティング素子から出射され、媒体により反射された光を回折する第2グレーティング素子と、
    前記第2グレーティング素子により回折された反射光を受光するように配置された受光素子とをさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ピックアップ。
  7. 前記光導波路の前記第1グレーティング素子近傍に設けられたヒータをさらに備え、
    前記光源に流れる電流に基づいて前記ヒータの温度を制御するように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ピックアップ。
  8. 光源と、平板状で柔軟性があり、前記光源からの光を導く光導波路と、前記光導波路の表面上に形成され、前記光導波路によって導かれる前記光源からの光を出射するグレーティング素子とを含む光ピックアップを備える、光学的記録再生装置。
  9. 光源と、平板状で柔軟性があり、前記光源からの光を導く光導波路と、前記光導波路の表面上に形成され、前記光導波路によって導かれる前記光源からの光を出射するグレーティング素子とを有する光ピックアップを含む光学的記録再生装置を備える、電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017006425A1 (ja) * 2015-07-07 2017-01-12 富士通株式会社 光デバイス

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