JP2009223045A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた低温定着性と耐オフセット性能を両立することができ、良好な高精細画像を形成することができる静電荷像現像用トナーを提供する。
【解決手段】少なくとも、結着樹脂、活性水素を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、着色剤、離型剤を含有する組成物を、有機溶媒中に溶解又は分散させ、該溶解又は分散により得られた溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させた後又は反応させながら、前記有機溶媒を除去し、洗浄し、乾燥させることにより得られるトナーであって、前記重合体が、少なくとも2種の重合体の混合物からなり、該重合体のうちの少なくとも1種が水分散可能な重合体である静電荷像現像用トナーである。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも、結着樹脂、活性水素を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、着色剤、離型剤を含有する組成物を、有機溶媒中に溶解又は分散させ、該溶解又は分散により得られた溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させた後又は反応させながら、前記有機溶媒を除去し、洗浄し、乾燥させることにより得られるトナーであって、前記重合体が、少なくとも2種の重合体の混合物からなり、該重合体のうちの少なくとも1種が水分散可能な重合体である静電荷像現像用トナーである。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像する為の現像剤に使用されるトナーに関する。更に詳しくは直接又は間接電子写真現像方式を用いた複写機、レーザープリンター及び普通紙ファックス等に使用される静電荷像現像用トナーに関する。
電子写真法による画像形成は、一般には、光導電性物質を用いて作製された感光体に種々の手段により電気的潜像を形成し、次に、現像剤を用いて潜像を現像した後、該現像剤による像を必要に応じて紙等に転写し、次いで、加熱、加圧又は溶剤蒸気等により定着して行われる。
電気的潜像の現像方式には、大別して、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細に分散させた液体現像剤を用いる液体現像方式と、カスケード法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法等の様に樹脂にカーボンブラック等の着色剤を分散させた乾式現像剤(以下、「トナー」と称することもある)を用いる乾式現像方式とがあり、近年では乾式現像方式が広く使用されている。
前記乾式現像方式における定着方式としては、そのエネルギー効率の良さから加熱ヒートローラ方式が広く一般に用いられている。また、近年は、トナーの低温定着化による省エネルギー化を図る為、定着時にトナーに与えられる熱エネルギーは小さくなる傾向にある。1999年度の国際エネルギー機関(IEA)のDSM(demand−side Management)プログラム中には、次世代複写機の技術調達プロジェクトが存在し、その要求仕様が公表されている。30cpm以上の複写機については、前記待機時間が10秒以内、待機時の消費電力が10〜30ワット以下(複写速度で異なる)とする様、従来の複写機に比べて飛躍的な省エネルギー化の達成が要求されている。この要求を達成する為の方法の一つとして、加熱ヒートローラ等の定着部材を低熱容量化させて、トナーの温度応答性を向上させる方法が考えられるが、充分満足できるものではない。
前記要求を達成し待機時間を極小にするためには、トナー自体の定着温度を下げ、使用可能時のトナー定着温度を低下させることが必須の技術的達成事項であると考えられる。こうした低温定着化に対応すべく、従来多用されてきたスチレン−アクリル系樹脂に替えて、低温定着性に優れ、耐熱保存性も比較的良好なポリエステル樹脂の使用が試みられている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5及び特許文献6等参照)。また、低温定着性の改善を目的としてバインダー中に特定の非オレフィン系結晶性重合体を添加する試み(特許文献7参照)、結晶性ポリエステルを用いる試み(特許文献8参照)等が提案されているが、ポリエステル樹脂の分子構造、分子量について最適化されているとはいえない。
また、これら従来公知の技術を適用しても前記DSMプログラムの仕様達成は不可能であり、従来の技術領域より更に進んだ低温定着技術の確立が必要である。更なる低温定着化の為、樹脂自身の熱特性制御が必要となるが、ガラス転移温度(Tg)を下げすぎると耐熱保存性の悪化を招き、分子量を小さくして樹脂の軟化温度を下げすぎるとホットオフセット発生温度を低下させてしまうという問題がある。この為、樹脂自身の熱特性制御による低温定着性に優れ且つホットオフセット発生温度の高いトナーを得るには至っていない。
次に、静電荷像現像に使用されるトナーの製造方法には、大別して粉砕法と重合法とがある。 前記粉砕法では、熱可塑性樹脂中に、着色剤、電制御剤、オフセット防止剤等を溶融混合して均一に分散させ、得られたトナー組成物を粉砕し、分級することによりトナーを製造している。この粉砕法によれば、ある程度優れた特性を有するトナーを製造することができるが、材料の選択に制限がある。即ち、溶融混合により得られるトナー組成物は、経済的に使用可能な装置により粉砕し、分級できるものでなければならない。この要請から、溶融混合してなるトナー組成物は、充分に脆くせざるを得ない。この為、実際にトナー組成物を粉砕して粒子にする際に、高範囲の粒径分布が形成され易く、良好な解像度と階調性のある複写画像を得ようとすると、例えば、トナーの重量平均粒径を小さくせざるを得ず、粒径4μm以下の微粉と15μm以上の粗粉を分級により除去しなければならず、トナー収率が非常に低くなるという問題がある。 また、前記粉砕法では、着色剤や帯電制御剤等を熱可塑性樹脂中に均一に分散することが困難であり、その結果、トナーの流動性、現像性、耐久性、画像品質などに悪影響を及ぼすという問題がある。
近年、これらの粉砕法における問題点を克服する為、重合法によるトナーの製造方法が提案され、実施されている。例えば、懸濁重合法や乳化重合凝集法によってトナー粒子を得ることが行われている(特許文献9参照)。しかし、これらトナーの製造方法では低温定着性に優位なポリエステル樹脂を用いてトナーを製造することは困難であった。 この点を解決する為、例えば、ポリエステル樹脂からなるトナーを、水中にて溶剤を用いて球形化したトナー(特許文献10参照)、イソシアネート反応を利用したトナー(特許文献11参照)等が提案されている。しかし、何れの提案においても低温定着性とトナーの生産性を満足できるものではなかった。 一方、ポリエステル樹脂等のトナー構成成分を溶剤に溶解又は分散し、水系分散媒中で造粒し、溶剤留去によりトナーを得る工法が開発された。バインダー樹脂の一部としてイソシアネート等の活性官能基を含有する樹脂を混合したトナーも開発された。これらバインダー樹脂は何れも単独では水分散は不可能な樹脂を用いて造粒されており、耐オフセット性に課題を有するものであった。 従って優れた低温定着性と耐オフセット性能を両立することができ、長期間良好な高精細画像を形成することができるトナー及びその関連技術は未だ得られておらず、このようなトナーの速やかな提供が望まれているのが現状である。
本発明は、前記要望に応え、従来における問題を解決し、優れた低温定着性と耐オフセット性能を両立することができ、良好な高精細画像を形成することができる静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明者らは、前述した課題を解決すべく本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、以下に示す静電荷像現像用トナーが提供される。
(1) 少なくとも、結着樹脂、活性水素を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、着色剤、離型剤を含有する組成物を、有機溶媒中に溶解又は分散させ、該溶解又は分散により得られた溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させた後又は反応させながら、前記有機溶媒を除去し、洗浄し、乾燥させることにより得られるトナーであって、前記重合体が、少なくとも2種の重合体の混合物からなり、該重合体のうちの少なくとも1種が水分散可能な重合体であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(2) 前記水分散可能な重合体の含有量が、重合体の混合物中5〜20質量%であることを特徴とする前記(1)に記載の静電荷像現像用トナー。
(3) 前記活性水素基と反応可能な部位がイソシアネート基であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の静電荷像現像用トナー。
(4) トナーのガラス転移温度(Tg)が40〜70℃であることを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(5) トナーの体積平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。(6) トナーの体積平均粒径/個数平均粒径が1.25以下であることを特徴とする前記(1)ないし(5)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。(7) トナーの平均円形度が1.00〜0.90であることを特徴とする前記(1)ないし(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。(8) トナーの酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする前記(1)ないし(7)のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
(1) 少なくとも、結着樹脂、活性水素を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、着色剤、離型剤を含有する組成物を、有機溶媒中に溶解又は分散させ、該溶解又は分散により得られた溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させた後又は反応させながら、前記有機溶媒を除去し、洗浄し、乾燥させることにより得られるトナーであって、前記重合体が、少なくとも2種の重合体の混合物からなり、該重合体のうちの少なくとも1種が水分散可能な重合体であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(2) 前記水分散可能な重合体の含有量が、重合体の混合物中5〜20質量%であることを特徴とする前記(1)に記載の静電荷像現像用トナー。
(3) 前記活性水素基と反応可能な部位がイソシアネート基であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の静電荷像現像用トナー。
(4) トナーのガラス転移温度(Tg)が40〜70℃であることを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(5) トナーの体積平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。(6) トナーの体積平均粒径/個数平均粒径が1.25以下であることを特徴とする前記(1)ないし(5)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。(7) トナーの平均円形度が1.00〜0.90であることを特徴とする前記(1)ないし(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。(8) トナーの酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする前記(1)ないし(7)のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
本発明によれば、優れた低温定着性と耐オフセット性能を両立することができ、良好な高精細画像を形成することができる静電荷像現像用トナーを提供することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
本発明は、下記の特徴を有する。 少なくとも、結着樹脂、活性水素を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、着色剤、離型剤を含有する組成物を、有機溶媒中に溶解又は分散させ、該溶解又は分散により得られた溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させた後又は反応させながら、前記有機溶媒を除去し、洗浄し、乾燥させることにより得られるトナーにおいて、前記重合体が、少なくとも2種の重合体の混合物からなり、該重合体のうちの少なくとも1種を水分散可能な重合体とすることにより、水系媒体分散過程で該重合体が粒子表面近傍に偏在することになる。 その結果、極表面近傍のみにおいて高い物性を有する高分子化合物が形成されることとなり、定着(低温定着性と耐ホットオフセット性)と耐熱保存性との両立が可能となる。
本発明に用いられる、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体としては特に制限されるものではないが、ポリエステル等が好ましい。 本発明に用いられる活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体のうちの水分散可能な重合体としては、市販されている水性2液硬化型ポリウレタン接着剤や塗料で使用されるポリイソシアネート硬化剤が好ましい。 前記水分散可能な重合体の含有量は、重合体の混合物中5〜20質量%であることが好ましい。この含有量が5質量%未満では本発明の効果が得られず、20質量%を超えるとは物性が上がりすぎ、低温定着性が得られない。
本発明に用いられる活性水素基を有する化合物と反応可能な部位としては、反応速度、作業性、価格等の観点よりイソシアネート基が好ましい。
本発明におけるバインダー樹脂としてはポリエステル樹脂が好ましい。
本発明におけるバインダー樹脂としてはポリエステル樹脂が好ましい。
前記有機溶媒としては、目的に応じて適宜選択することができるが、除去が容易であることから、沸点が150℃未満であることが好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等が挙げられる。中でも、トルエン、キシレン、ベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム及び四塩化炭素等が好ましく、酢酸エチルが更に好ましい。これらは単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。 有機溶媒の使用量は目的に応じ適宜選択できるが、トナー組成分100質量部に対して、40〜300質量部であることが好ましく、60〜140質量部がより好ましく、80〜120質量部が更に好ましい。
トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は、通常1.00〜1.30であり、本発明においては、1.25以下が好ましい。Dv/Dnが1.00〜1.30であると、高解像度、高画質のトナーを得ることを可能となる。更に、二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナーの粒子径の変動を少なくするとともに、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性を可能とする。
本発明のトナーにおいて、その体積平均粒径(Dv)は3〜8μmであることが好ましい。一般的には、トナーの粒子径は小さければ小さい程、高解像で高画質の画像を得る為に有利であると言われているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利である。また、体積平均粒子径が3μmよりも小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させたり、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着を発生させやすくなる。また、これらの現象は、微粉の含有率が大きく関係し、特に2μm以下の粒子が20質量%を超えるとキャリアへの付着や高いレベルで帯電の安定性を図る場合支障となる。逆に、トナーの体積平均粒径が8μmよりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなる場合が多い。
(トナー粒径) トナーの平均粒径及び粒度分布はコールターカウンター法により測定することができる。トナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。本発明においてはコールターカウンターTA−II型を用いて、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC社製)接続し測定した。
以下にトナー粒径の具体的な測定方法について説明する。 まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1質量%NaCl水溶液を調製したものであり、市販品としては、例えばISOTON−II(コールター社製)を使用することができる。次いで、前記電解水溶液中に更に測定試料を2〜20mg加え、懸濁させる。試料を懸濁した電解水溶液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。本発明に係る体積分布から求めた体積基準の体積平均粒径(Dv)及び個数分布から求めた個数平均粒径(Dn)と、これらの比Dv/Dnを求めた。
本発明において、トナーの平均円形度は、1.00〜0.90が好ましい。平均円形度は、以下のようにして測定する。(平均円形度) 本発明の静電荷像現像用トナーの平均円形度はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)により計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
本発明者らの更なる検討によれば、トナー酸価は、低温定着性、耐高温オフセット性に対して、結着樹脂酸価より重要な指標であることが判明した。本発明に係るトナー酸価は未変性ポリエステルの末端カルボキシル基に由来する。この未変性ポリエステルは、トナーの低温定着性(定着下限温度、ホットオフセット発生温度等)を制御する為に、酸価を0.5〜40.0(KOHmg/g)にすることが好ましく、1〜30(KOHmg/g)がより好ましい。すなわち、トナー酸価が40.0(KOHmg/g)を超えると変性ポリエステルの伸長または架橋反応が不十分となり、耐高温オフセット性に影響が見られる。また、0.5(KOHmg/g)未満では、製造時の塩基化合物による分散安定効果が得られず、変性ポリエステルの伸長又は架橋反応が進みやすく、製造安定性に問題が生じる為である。トナー酸価の測定は、JIS K0070に準拠した方法による。但しサンプルが溶解しない場合は、ジオキサン又はTHF(テトラヒドロフラン)等の溶媒を用いる。 酸価は具体的に次のような手順で決定される。測定装置 :電位差自動滴定装置 DL−53 Titrator(メトラー・トレド社製)使用電極 :DG113−SC (メトラー・トレド社製)解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用する。測定温度 :23℃測定条件は以下のとおりである。
Stir Speed [%] 25 Time [s] 15EQP titration Titrant/Sensor Titrant CH3ONa Concentration [mol/L] 0.1 Sensor DG115 Unit of measurement mV Predispensing to volume Volume [mL] 1.0 Wait time [s] 0 Titrant addition Dynamic dE(set) [mV] 8.0 dV(min) [mL] 0.03 dV(max) [mL] 0.5 Measure mode Equilibrium controlled dE [mV] 0.5 dt [s] 1.0 t(min) [s] 2.0 t(max) [s] 20.0 Recognition Threshold 100.0 Steepest jump only No Range No Tendency None Termination at maximum volume [mL] 10.0 at potential No at slope No after number EQPs Yes n = 1 comb. termination conditions No Evaluation Procedure Standard Potential 1 No Potential 2 No Stop for reevaluation No
本発明のトナーのガラス転移点(以下Tgと略す。)は、低温定着性、耐熱保存性、高耐久性を得る為に40〜70℃が好ましい。つまり、Tgが40℃未満では現像機内でのブロッキングや感光体へのフィルミングが発生し易くなり、また、70℃を超えた場合には低温定着性が悪化しやすくなる。
本発明に係るのTgの測定は、理学電機社製のRigaku THEMOFLEX TG8110により、昇温速度10℃/分の条件で測定し、理学電機社製のTG−DSCシステムTAS−100により算出した。 まず、試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットに載せ、電気炉中にセットする。まず、室温から昇温速度10℃/分で150℃まで加熱した後、150℃で10分間放置、室温まで試料を冷却して10分放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/分で加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
(離型剤) 本発明において離型剤はトナー中に3〜6質量%含有される必要がある。離型剤の含有量が3質量%未満であると、求める離型性が得られず定着性が悪化する。また6質量%を超えた場合フィルミング等問題がある。本発明のトナーに用いるワックスとしては、融点が50〜120℃の低融点のワックスがバインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温耐オフセットに対し効果を示す。尚、本発明におけるワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)による最大吸熱ピークとした。また、ワックス材料としてはバインダー樹脂との相溶性の観点よりパラフィンワックスがもっとも好ましい。
(着色剤) 本発明において、着色剤としては公知の染料及び顔料の全てを使用することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パ ーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオ
レットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。 着色剤のトナーにおける含有量は、通常1〜15質量%、好ましくは3〜10質量%である。
レットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。 着色剤のトナーにおける含有量は、通常1〜15質量%、好ましくは3〜10質量%である。
前記着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。 マスターバッチの製造において、またはマスターバッチと共に混練されるバインダー樹脂としては、先に挙げた変性又は未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
本マスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練することにより得ることができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶媒を用いることができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶媒と共に混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶媒成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。 トナー粒子表面に帯電制御剤を付着固定化する為に着色剤と樹脂を含む粒子と少なくとも帯電制御剤粒子からなる粒子同士を容器中で回転体を用いて混合する電子写真用トナーの製造方法が知られている。本発明ではこの方法において、容器内壁より突出した固定部が存在しない容器中で、回転体の周速が40〜150m/秒で混合する工程が含まれることにより目的のトナー粒子が得られる。続いて使用したトナーについて説明する。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及びサリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明において荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無,分散方法を含めたトナー製造方法によって決定される為一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100質量部に対して、通常0.1〜10質量部の範囲で用いられ、好ましくは0.2〜5質量部の範囲である。10質量部を超えるとトナーの帯電性が大きすぎることとなり、主帯電制御剤の効果減退、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。これらの帯電制御剤や前記離型剤は、マスターバッチ、樹脂と共に溶融混練しても良く、本発明に係る重合体等を有機溶媒に溶解/分散する際に加えても良い。
本発明で得られた着色粒子(トナー)の流動性や現像性、帯電性を補助する為に外添剤が用いられているが、この外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5nm〜500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5質量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0質量%であることが好ましい。 無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が50nm以下のものを使用して攪拌混合を行なった場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上する。このため、所望の帯電レベルを得るために行なわれる現像機内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタル等が発生しない良好な画像品質が得られて、更に転写残トナーの低減が図られることが明らかになった。
本発明の静電荷像現像用トナーは以下の方法で製造することができるが勿論これらに限定されることはない。(水系媒体中でのトナー製造法) 本発明で用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶媒を併用することもできる。混和可能な溶媒としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブ等)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)等が挙げられる。 本発明では、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルを、水系媒体中でアミンと反応させることにより、ウレア変性ポリエステル等を得ることができる。水系媒体中で、ウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルやプレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルからなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中に、これらのトナー組成分を加えて、せん断力により分散させる方法等が挙げられる。プレポリマー(A)等の反応性変性ポリエステルと他のトナー組成分である(以下、「トナー原料」と呼ぶことがある。)着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、荷電制御剤、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、着色剤、離型剤、荷電制御剤等の他のトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる際に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。例えば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。
トナー原料を分散させる方法としては特に限定されるものではなく、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波等の公知の分散機を適用することができる。分散体の粒径を2〜20μmにする為には高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、せん断翼の回転数は特に限定されないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定されないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分間である。分散時の温度は、通常0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。高温な方がポリエステルやプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
プレポリマー(A)等のポリエステルを含むトナー組成分100質量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000質量部、好ましくは100〜1000質量部である。50質量部未満ではトナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000質量部を超えると経済的でない。また、必要に応じて分散剤を用いることもできる。分散剤を用いた方が粒度分布がシャープになると共に分散が安定である点で好ましい。
トナー組成分が分散された油性相を水系媒体に分散するには、乳化、分散する為の各種の分散剤が用いられる。この様な分散剤には、界面活性剤,無機微粒子分散剤,ポリマー微粒子分散剤等が包含される。 界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等の陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果を上げることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノ
ールアミド、N−プロピル−N−(2ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩及びモノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
ールアミド、N−プロピル−N−(2ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩及びモノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102、(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族一級、二級もしくは二級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキン工業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)等が挙げられる。また、水に難溶の無機化合物分散剤としてリン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等も用いることができる。
また、微粒子ポリマーも無機分散剤と同様な効果が確認された。例えばMMAポリマー微粒子1μm及び3μm、スチレン微粒子0.5μm及び2μm、スチレン−アクリロニトリル微粒子ポリマー1μm、(PB−2200H(花王製)SGP(総研)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研)ミクロパール(積水ファインケミカル))等がある。 また、上記の無機分散剤、微粒子ポリマーと併用して使用可能な分散剤としては、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ピニル、プロピオン酸ピニル、酪酸ビニル等、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ピニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、又はその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類等が使用できる。
さらに、トナー組成分を含む分散媒体の粘度を低くするために、ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)等のポリエステルが可溶の溶媒を使用することもできる。溶媒を用いた方が、粒度分布がシャープになる点で好ましい。該溶媒は沸点が100℃未満の揮発性であることが、除去が容易である点から好ましい。該溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒及び塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。プレポリマー(A)100質量部に対する溶媒の使用量は、通常0〜300質量部、好ましくは0〜100質量部、更に好ましくは25〜70質量部である。溶媒を使用した場合は、変性ポリエステル(プレポリマー)のアミンによる伸長及び/又は架橋反応後、得られた反応物から、溶媒を常圧又は減圧下で除去する。
伸長及び/又は架橋反応時間は、例えば、プレポリマーの有するイソシアネート基構造とアミン類の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート等が挙げられる。
本発明においては、伸長及び/又は架橋反応後の分散液(反応液)からの脱溶媒に先立ち、該分散液を、10〜50℃で脱溶媒を行うのが好ましい。この溶媒除去前の液攪拌によりトナーが異形化する。一方、トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均径(Dn)との比Dv/Dnは、主に、例えば、水相粘度、油相粘度、樹脂微粒子の特性、添加量等を調整することで制御可能である。又、ワックス分散粒径によっても変化する。Dv及びDnは例えば樹脂微粒子の特性、添加量、等を調整することにより制御可能である。
本発明のトナーは、2成分系現像剤として用いることができる。この場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対してトナー1〜10質量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリア等従来から公知のものが使用できる。 また、キャリアを被覆する為の被覆樹脂としては、例えば、アミノ系樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、ポリビニル系樹脂、ポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂及びスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー及びシリコーン樹脂等も被覆樹脂として使用することができる。 必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫及び酸化亜鉛等を使用することができる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は質量部を示す。
製造例1−低分子ポリエステルの合成− 冷却管、攪拌機及び窒素導入管を備えた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下、230℃にて8時間反応させた。次いで、1.3〜2.0kPa(10〜15mmHg)の減圧下で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応させ、[低分子ポリエステル]を得た。 得られた[低分子ポリエステル]のTgは43℃、重量平均分子量(Mw)は6700、数平均分子量は2500、酸価は25であった。
−プレポリマーの合成− 冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応容器中に、1,4−ペンタンジオール55部、テレフタル酸83部及びジブチルチンオキサイド0.2部を入れ、常圧下、200℃で3時間反応させた。次いで、1.3〜2.0kPa(10〜15mmHg)の減圧下で2時間反応させ、[エステル化合物1]を得た。 次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管を備えた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下、230℃で8時間反応させた。次いで、1.3〜2.0kPa(10〜15mmHg)の減圧下で5時間反応させ、[前駆体ポリエステル]を得た。得られた[前駆体ポリエステル]の数平均分子量は2100、重量平均分子量は9500、Tgは55℃、酸価は0.5、水酸基価は51であった。 次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管を備えた反応容器中に、前記[前駆体ポリエステル]950部、[エステル化合物1]53部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下、230℃で8時間反応させた。次いで、1.3〜2.0kPa(10〜15mmHg)の減圧下で5時間反応させ、[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]の数平均分子量は2700、重量平均分子量は10500、Tgは56℃、酸価は0.5、水酸基価は50であった。 次に[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート90部、酢酸エチル500部を入れ、100℃で5時間反応させ、[プレポリマー1]を得た。得られた[プレポリマー1]のイソシアネート含有量は、1.60質量%であった。
(ワックス分散液の製造例) 酢酸エチル70部、上記[低分子ポリエステル]25部、及びワックスとしてパラフィンワックス(融点68℃)5部を容器に入れ、更に1mmジルコニアビーズを60体積%入れ、ペイントコンディショナーNO.5400型(米国REDDEVIL社製)で24時間攪拌し、ワックス分散液を得た。得られたワックス分散液に含まれるワックス分散粒子の体積平均粒径(Dv)をレーザー光散乱法を
用いた粒度分布測定装置(「LA−920」;堀場製作所社製)で測定したところ、0.18μmであった。
用いた粒度分布測定装置(「LA−920」;堀場製作所社製)で測定したところ、0.18μmであった。
(有機樹脂微粒子分散液の調製) 撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサキド付加物硫酸エステルのNa塩(「エレミノールRS−30」;三洋化成工業製)20部、スチレン78部、メタクリル酸78部、アクリル酸ブチル120部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌し、白色の乳濁液を得た。該乳濁液を加熱し、系内温度75℃まで昇温して5時間反応させた。次いで、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30部を添加し75℃で5時間熟成し、ビニル樹脂粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのNa塩の共重合体)の水性分散液(微粒子分散液)を調製した。得られた有機樹脂微粒子分散液に含まれる有機樹脂微粒子の体積平均粒径(Dv)を粒度分布測定装置(「nanotrac UPA−150EX」;日機装株式会社製)で測定したところ、55nmであった。
(水相の調整) 水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸Naの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業社製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。(顔料MB(マスターバッチ)の合成) 冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物319部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物449部、テレフタル酸243部、アジピン酸53部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応させ、更に1.3〜2.0kPa(10〜15mmHg)の減圧で5時聞反応させた後、反応容器に無水トリメリット酸7部を入れ180℃、常圧で2時間反応させ、[MB用ポリエステル]を得た。[MB用ポリエステル]は、数平均分子量1900、質量平均分子量6100,Tg43℃、酸価1.1であった。 水30部、C.I.Pigment Red 122(Magenta R;東洋インキ社製)40部、[MB用ポリエステル]60部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。2本ロールを用いて混合物を130℃で45分混練した後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕し、[マスターバッチ]を得た。
(油相−1の作製) 撹拌棒及び温度計をセットした容器に[低分子ポリエステル]の65質量%酢酸エチル溶液30部、ワックス分散液50部、[マスターバッチ]の50質量%酢酸エチル溶解液20部を仕込み、撹拌下で80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持後、1時間で30℃に冷却し、[顔料・ワックス分散液]を得た。
実施例1(乳化→脱溶媒) [顔料・ワックス分散液]664部、[プレポリマー1]111.15部、日本ポリウレタン社製のアクアネート100 2.85部及びイソホロンジアミン4.58部を、TKホモミキサー(特殊機化社製)にて5000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーにて回転数10000rpmで20分間混合し、乳化スラリーを得た。撹拌機および温度計をセットした容器に、得られた乳化スラリーを投入し、30℃で8時間脱溶媒を行い、[乳化スラリー1]を得た。(洗浄→乾燥) [乳化スラリー1]100部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後、濾過した。この濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで30分間)後、減圧濾過した。この濾過ケーキに10質量%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)後、濾過した。この濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)後、濾過する操作を2回行い、[濾過ケーキ1]を得た。 [濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて40℃で48時間乾燥し、目開き75μmメシュで篩った後、得られたトナー母粒子100部に疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザン表面処理品、比表面積:200m2/g)0.5部と、疎水化ルチル型酸化チタン(イソブチルトリメトキシシラン表面処理品、平均一次粒子径:0.02μm)0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、トナー1を得た。
実施例2 実施例1において、[プレポリマー1]111.15部を108.3部に、アクアネート100 2.85部を5.7部に、イソホロンジアミン4.58部を5.47部に変えた以外は実施例1と同様にしてトナー2を得た。
実施例3 実施例1において、[プレポリマー1]111.15部を102.6部に、アクアネート100 2.85部を11.4部に、イソホロンジアミン4.58 部を7.24部に変えた以外は実施例1と同様にしてトナー3を得た。
実施例4 実施例1において、[プレポリマー1]111.15部を109.44部に、アクアネート100 2.85部を大日本インキ化学工業社製のバ−ノックDNW5000 4.56部に、イソホロンジアミン4.58部を4.74部に変えた以外は実施例1と同様にしてトナー4を得た。
実施例5 実施例1において、[プレポリマー1]111.15部を109.44部に、アクアネート100 2.85部を大日本インキ化学工業社製のバ−ノックDNW5000 9.12部に、イソホロンジアミン4.58部を5.80部に変えた以外は実施例1と同様にしてトナー5を得た。
実施例6実施例1において、[プレポリマー1]111.15部を112.86部に、アクアネート100 2.85部を1.14部に、イソホロンジアミン4.58 部を4.05部に変えた以外は実施例1と同様にしてトナー6を得た。
比較例1 実施例1において、[プレポリマー1]111.15部を114部に、アクアネート100 2.85部を0部に、イソホロンジアミン4.58部を3.69部に変えた以外は実施例1と同様にしてトナー7を得た。
比較例2 実施例1において、[プレポリマー1]111.15部を0部に、アクアネート100 2.85部を57部に、イソホロンジアミン4.58部を19.6部に変えた以外は実施例1と同様にしてトナー8を得た。
各実施例及び比較例で作製したトナーのトナーの性状を上述した方法により測定し、下記の方法によりトナーを評価した。結果を表1に示す。(画像粒状性、鮮鋭性) デジタルフルカラー複写機(リコー社製、imagioColor2800)を用いて単色で写真画像の出力を行ない、粒状性、鮮鋭性の度合を目視にて評価した。良好なものから順に、「◎」はオフセット印刷並、「○」はオフセット印刷よりわずかに悪い程度、「△」はオフセット印刷よりかなり悪い程度、「×」は従来の電子写真画像程度(非常に悪い)、で評価した。
(地汚れ) デジタルフルカラー複写機(リコー社製、imagioColor2800)を用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを30,000枚ランニング出力した後、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定を行なった。画像濃度の差が少ない方が地肌汚れが少なく、良好であると言える。良好なものから「◎」、「○」、「△」、「×」の順にランク付けした。
(定着性評価) 定着ローラとしてテフロン(登録商標)ローラを使用したリコー社製の複写機MF2200の定着部を改造した装置を用い、これにリコー社製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行なった。定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。従来の低温定着トナーの定着下限温度は140〜150℃程度である。なお、低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/秒、面圧0.12MPa(1.2kgf/cm2)、ニップ幅3mm、高温オフセットの評価条件は紙送りの線速度を50mm/秒、0.20MPa(2.0kgf/cm2)、ニップ幅4.5mmと設定した。各特性評価の基準は以下の通りである。低温定着性(4段階評価)◎:140℃未満○:140〜149℃△:150〜159℃×:160℃以上ホットオフセット性(4段階評価)◎:201℃以上○:200〜191℃△:190〜181℃×:180℃以下
(耐熱保存性) トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュのふるいにて2分間篩い、金網上の残存率をもって耐熱保存性とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さい。以下の4段階で評価した。×:30%以上△:20〜30%○:10〜20%◎:10%未満
Claims (8)
- 少なくとも、結着樹脂、活性水素を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、着色剤、離型剤を含有する組成物を、有機溶媒中に溶解又は分散させ、該溶解又は分散により得られた溶液又は分散液を水系媒体中で分散させ、前記重合体を、活性水素基を有する化合物と反応させた後又は反応させながら、前記有機溶媒を除去し、洗浄し、乾燥させることにより得られるトナーであって、
前記重合体が、少なくとも2種の重合体の混合物からなり、該重合体のうちの少なくとも1種が水分散可能な重合体である
ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 前記水分散可能な重合体の含有量が、重合体の混合物中5〜20質量%である
ことを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 - 前記活性水素基と反応可能な部位がイソシアネート基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーのガラス転移温度(Tg)が40〜70℃であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーの体積平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーの体積平均粒径/個数平均粒径が1.25以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーの平均円形度が1.00〜0.90であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーの酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
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JP2012133161A (ja) * | 2010-12-22 | 2012-07-12 | Ricoh Co Ltd | トナー、トナーの製造方法、及び現像剤 |
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