JP2009222332A - ボイラを備えたプラントの制御装置、及びボイラを備えたプラントの制御方法 - Google Patents

ボイラを備えたプラントの制御装置、及びボイラを備えたプラントの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、ボイラで発生するCO、NOx等の環境負荷物質を所望の値に低減すると共に、プラントの出力や蒸気温度等の制御偏差を許容範囲内に抑制するボイラを備えたプラントの制御装置を提供する。
【解決手段】ボイラを備えたプラントから該プラントの状態量である計測信号を制御装置に取り込み、プラントを制御する操作信号を演算するボイラを備えたプラントの制御装置は、プラントの特性が所望の特性となるように操作信号を改善する特性改善手段と、特性改善手段の改善結果に従って操作信号を演算する操作信号生成手段を備え、この特性改善手段はボイラから排出される環境負荷物質を低減する改善方法を決定する静特性改善手段と、静特性改善手段で決定した操作を実施した場合のプラントの出力、ボイラから供給する蒸気流量、蒸気温度、又は蒸気圧力の制御偏差を低減する改善方法を決定する動特性改善手段を備えて構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボイラを備えたプラントの制御装置、及びボイラを備えたプラントの制御方法に関する。
ボイラを備えたプラントとして、燃料の石炭をボイラで燃焼させて蒸気を発生させ、この蒸気で蒸気タービンを駆動して発電機を回転し発電する火力発電プラントや、燃料の石炭をボイラで燃焼させて蒸気を生成する蒸気生成プラントがある。
これらのボイラを備えたプラントでは、ボイラで燃料の石炭を燃焼させることでこの燃焼ガス中に生じる一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)などの環境負荷物質の排出量低減が求められている。
このような背景から、燃焼ガスに含まれたCO、及びNOxを低減するボイラを備えたプラントの制御装置が提案されている。例えば、特開2007−233634号公報には、強化学習法を用いてNOxを低減する方法を学習し、この学習結果に従ってボイラを備えたプラントを制御する技術が開示されている。
特開2007−233634号公報
特開2007−233634号公報に記載された技術を用いて燃料の石炭を燃焼させるボイラに供給する空気流量を適正に操作することで、CO、NOx濃度を低減できる。
しかしながら、前記ボイラに供給する空気流量を操作すると、CO、NOx濃度に加えて、他のプロセス値も変化する。
例えば、燃料の石炭を燃焼させるボイラを備えた火力発電プラントでは、このボイラに供給する空気流量を増加させた場合に、空気温度は燃焼ガス温度よりも低いため、ボイラ内の燃焼ガス温度が過渡的に低下する。
燃焼ガス温度が低下すると前記ボイラで発生させる蒸気の蒸気温度が低下し、この結果、この蒸気で駆動する蒸気タービンで回転する発電機から発電する発電出力も低下する。その後、蒸気温度、及び発電出力の低下を抑制する操作信号が制御装置から火力発電プラントに与えられる。
上記したこの一連の過程で蒸気温度、発電出力が変動して制御偏差が生じる。制御偏差が許容範囲を超えると、火力発電プラントや蒸気生成プラントを安定に運転できなくなる可能性がある。
また、蒸気温度の制御偏差が大きいと、熱疲労によって蒸気タービンや熱交換器等の材料が劣化し、機器寿命が短くなる可能性もある。
上記したように、火力発電プラントや蒸気生成プラントを制御する時には、石炭を燃焼させるボイラの燃焼ガスに含まれたCO、NOxを低減するための制御操作が、発電出力や、蒸気温度等に与える影響を考慮して、制御偏差が許容範囲内に収まるように制御する必要がある。
本発明の目的は、ボイラで発生するCO、NOx等の環境負荷物質を所望の値に低減すると共に、プラントの出力や蒸気温度等の制御偏差を許容範囲内に抑制するボイラを備えたプラントの制御装置、及びボイラを備えたプラントの制御方法を提供することにある。
ボイラを備えたプラントから該プラントの状態量である計測信号を取り込み、前記計測信号を用いて前記プラントを制御する操作信号を演算する本発明のボイラを備えたプラントの制御装置は、前記制御装置に、前記プラントの特性が所望の特性となるように操作信号を改善する特性改善手段と、前記特性改善手段の改善結果に従って前記操作信号を演算する操作信号生成手段を備え、前記特性改善手段は、前記ボイラから排出される環境負荷物質を低減する改善方法を決定する静特性改善手段と、前記静特性改善手段で決定した改善方法を実施した場合の前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する改善方法、又は前記ボイラから供給する蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する改善方法を決定する動特性改善手段を備えたことを特徴とする。
また、ボイラを備えたプラントから該プラントの状態量である計測信号を取り込み、前記計測信号を用いて前記プラントを制御する操作信号を演算する本発明のボイラを備えたプラントの制御装置は、前記制御装置に、前記プラントの特性を模擬する統計モデルと、前記統計モデルの出力信号が所望の特性となるように前記統計モデルの入力信号の生成方法を決定する特性改善手段と、前記特性改善手段の改善結果に従って前記操作信号を演算する操作信号生成手段を備え、前記統計モデルは、前記ボイラから排出される環境負荷物質を予測する静特性モデルと、前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの経時変化を予測する動特性モデルを備え、前記特性改善手段は、前記ボイラから排出される環境負荷物質を低減する改善方法を決定する静特性改善手段と、前記静特性改善手段で決定した操作を実施した場合の前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する改善方法、又は前記ボイラから供給する蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する改善方法を決定する動特性改善手段を備えたことを特徴とする。
ボイラを備えたプラントから該プラントの状態量である計測信号を取り込み、この取り込んだ前記計測信号に基づいて前記プラントの特性が所望の特性となるように操作信号を改善する特性改善手段と、この特性改善手段の改善結果に従って操作信号を演算する操作信号生成手段を備えた制御装置を用いて前記プラントを制御する操作信号を演算する、本発明のボイラを備えたプラントの制御方法は、前記制御装置の特性改善手段を用いて前記プラントの静特性が所望の静特性となるように操作信号を改善して前記ボイラから排出される環境負荷物質を低減する静特性改善方法を決定し、前記特性改善手段を用いて更にこの決定した静特性改善方法に従って操作を実施した時の前記プラントの動特性が所望の動特性となるように操作信号を改善して前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する動特性改善方法、又は前記ボイラから供給する蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する動特性改善方法を決定し、操作信号生成手段を用いて前記静特性改善方法と前記動特性改善方法に従って前記プラントを操作する操作信号を演算してこのプラントを制御するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、ボイラで発生するCO、NOx等の環境負荷物質を所望の値に低減すると共に、プラントの出力や蒸気温度等の制御偏差を許容範囲内に抑制するボイラを備えたプラントの制御装置、及びボイラを備えたプラントの制御方法が実現できる。
次に、本発明の実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施例であるボイラを備えた火力発電プラントの制御装置を示す制御ブロック図であり、制御対象のプラント100である燃料の石炭を燃焼するボイラを備えた火力発電プラントは、制御装置200によって制御されるように構成している。
このボイラを備えたプラント100を制御する制御装置200には、演算装置として、計測信号変換手段300、統計モデル400、特性改善手段500、改善信号決定手段600、および操作信号生成手段700がそれぞれ備えられた構成となっている。
統計モデル400は静特性モデル410と動特性モデル420で構成されており、特性改善手段500は静特性改善手段510と動特性改善手段520で構成されている。
また制御装置200は、データベースとして計測信号データベース210、モデル構築用データベース220、改善情報データベース230、改善信号データベース240、及び操作信号データベース250を備えている。
また、制御装置200は、外部とのインターフェイスとして、外部入力インターフェイス201、及び外部出力インターフェイス202を備えている。
そしてこの制御装置200には、外部入力インターフェイス201を介してプラント100から該プラントの各種状態量を計測した計測信号1が該制御装置200に取り込まれており、また、制御装置200から外部出力インターフェイス202を介して、前記プラント100に対して例えば供給される空気の流量を制御する操作信号20が送信される。
外部入力インターフェイス201を介して前記プラント100から制御装置200に取り込んだプラント100の各種状態量の計測信号2は、計測信号2として制御装置200に備えられたデータベースである計測信号データベース210に保存する。
また、制御装置200に設けた操作信号生成手段700で生成した操作信号19は、前記プラント100に出力される操作信号20となるように外部出力インターフェイス202に送信する共に、制御装置200に設けた操作信号データベース250にこの操作信号19を保存する。
制御装置200に設けた計測信号変換手段300には、移動平均計算、スプライン補間等のアルゴリズムが搭載されており、計測信号データベース210に保存されている前記プラント100の計測信号3に含まれるノイズを除去し、さらにデータに欠損がある場合にはこれを補間して、モデル構築用データ5を作成する。
このモデル構築用データ5は制御装置200に設けたモデル構築用データベース220に保存する。
モデル構築用データベース220には、モデル構築用データ5の他にも、プラント100を模擬する物理モデルを用いた解析結果を保存してもよい。
制御装置200に設けた統計モデル400は、モデル構築用データベース220に保存されているモデル構築用データ6を用いて前記プラント100の特性を模擬する。
この統計モデル400は、静特性モデル410、及び動特性モデル420から構成されており、前記静特性モデル410、及び動特性モデル420はプラント100の静特性、及び動特性をそれぞれ模擬する。
前記静特性モデル410、及び動特性モデル420は、ニューラルネットワーク、ARMAモデルなどで構築する。
制御装置200に設けた特性改善手段500は、静特性改善手段510、及び動特性改善手段520から構成されており、前記静特性改善手段510では統計モデル400に設けた静特性モデル410で計算した第1のモデル出力8が所望の値となるように演算して、該静特性改善手段510から前記静特性モデル410に出力する第1のモデル入力7を決定する。
また、特性改善手段500の動特性改善手段520では、統計モデル400に設けた動特性モデル420で計算した第2のモデル出力12が所望の値となるように演算して、該動特性改善手段520から前記動特性モデル420に出力する第2のモデル入力11を決定する。
静特性モデル410で計算した第1のモデル出力8、及び動特性モデル420で計算した第2のモデル出力12の目標値、学習パラメータ、及び制御偏差の許容範囲など、特性改善手段500で使用する情報は、制御装置200に設けた改善情報データベース230に保存されている。
特性改善手段500の静特性改善手段510では、改善情報データベース230から出力された第1の改善データ9を読み込んだ後、統計モデル400の静特性モデル410を対象に操作信号の改善操作を決定し、第1の改善結果10を該静特性改善手段510から改善情報データベース230に送信する。
また、特性改善手段500の動特性改善手段520では、改善情報データベース230から出力された第2の改善データ13を読み込んだ後、統計モデル400の動特性モデル420を対象に操作信号の改善操作を決定し、第2の改善結果14を該静特性改善手段510から改善情報データベース230に送信する。
特性改善手段500に前記静特性改善手段510と動特性改善手段520を実装する方法として、強化学習がある。強化学習理論の詳細な説明は、例えば技術文献である、“強化学習(Reinforcement Learning)、三上貞芳・皆川雅章共訳、森北出版株式会社、2000年12月20日出版”、第142〜172項、第247〜253項、に述べられているので、ここでは強化学習の概念のみを説明する。
次に、本実施例の制御装置200に設置した特性改善手段500に設けた静特性改善手段510について説明する。動特性改善手段520も、動作内容は同様である。
特性改善手段500の静特性改善手段510では、統計モデル400の静特性モデル410に対して第1のモデル入力7を出力し、静特性モデル410はこの第1のモデル入力7に従って動作する。
この時、第1のモデル入力7による動作によって前記静特性モデル410の状態が変化する。変化した状態が静特性改善手段510にとって望ましいか、または、望ましくないか、また、それらがどの程度かを示す量である報酬を、前記静特性モデル410から出力される第1のモデル出力8を用いて静特性改善手段510で計算する。
前記報酬は、静特性改善手段510にて、一般に、望ましい状態に近づくほど報酬が大きくなり、望ましくない状態になるほど報酬が小さくなるように設定する。
静特性改善手段510は試行錯誤的に操作を実施して、前記報酬が最大になる(すなわち、できるだけ望ましい状態に近づく)ようなモデル入力7の生成方法を決定することにより、静特性モデル410の状態に応じて適切な操作(制御)ロジックが自動的に構築される。
尚、静特性改善手段510と動特性改善手段520は、上述した手法の他にも、進化的計算手法、予測制御手法などの種々の最適化手法を適用して構築しても良い。
制御装置200に設けた改善信号決定手段600では、改善情報データベース230に保存されている改善情報16と、計測信号データベース210に保存されているプラント100の計測信号4を用いて、改善信号17、18を演算して決定する。
改善信号決定手段600で決定された改善信号17は操作信号生成手段700に送信されて該操作信号生成手段700でプラント100に対する操作信号19を計算し、また、改善信号決定手段600で決定された改善信号18は制御装置200に設置した改善信号データベース240に送信されて保存される。
前記改善信号決定手段600では、計測信号データベース210に保存されている前記プラント100の計測信号4を用いて、改善情報データベース230のデータを更新するかどうか判定する。
改善情報データベース230のデータは、計測信号変換手段300、統計モデル400、特性改善手段500を動作させることで更新される。更新が必要な場合、改善信号決定手段600は、計測信号変換手段300、統計モデル400、及び特性改善手段500を動作させるためのフラグ15a、フラグ15b、フラグ15cをそれぞれ生成して、前記計測信号変換手段300、統計モデル400、及び特性改善手段500に送信する。
そして制御装置200に設けた操作信号生成手段700では、前記計測信号データベース210から入力するプラント100の計測信号4と前記改善信号決定手段600から入力する改善信号17とを用いて、プラント100に対する操作信号19を計算する。
そして前記操作信号生成手段700から操作信号19を出力し、該操作信号19に対応したプラント100に対する操作信号20を外部出力インターフェイス202を介してプラント100に与えて、前記プラント100の運転を制御する。
また、図1に示したように、制御装置200の近傍にはキーボード901とマウス902で構成される外部入力装置900と、保守ツール910と、画像表示装置950が設置されている。
そしてプラントの運転員は、キーボード901とマウス902で構成される外部入力装置900を用いて保守ツール入力信号51を生成し、この信号を保守ツール910に入力することによって、制御装置200に配置されている各種データベースの情報を、画像表示装置950に表示できるようにしている。
保守ツール910は、外部入力インターフェイス920、データ送受信部930、及び外部出力インターフェイス940で構成される。
外部入力装置900で生成した保守ツール入力信号51は、外部入力インターフェイス920を介して保守ツール910に取り込まれる。
保守ツール910のデータ送受信部930では、保守ツール入力信号52の情報に従って、制御装置200に配置されているデータベースからデータベース情報50を取得する。
保守ツール910のデータ送受信処理部930では、データベース情報50を処理した結果得られる保守ツール出力信号53を、外部出力インターフェイス940に送信する。
外部出力インターフェイス940はこの保守ツール出力信号53に基づいた出力信号54を画像表示装置950に送信して該画像表示装置950に表示する。
尚、上記した本発明の実施例である制御装置200では、前記制御装置200に備えられたデータベースを構成する計測信号データベース210、モデル構築用データベース220、改善情報データベース230、改善信号データベース240、及び操作信号データベース250のデータベースと、演算装置を構成する計測信号変換手段300、統計モデル400、特性改善手段500、改善信号決定手段600、及び操作信号生成手段700が制御装置200の内部に配置されているが、これらの一部を制御装置200の外部に配置してもよい。
図2は、図1に示した本実施例であるプラントの制御装置における制御の手順を示すフローチャート図である。
図2において、プラント100を制御する制御装置200では本フローチャートのステップ1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800を順次組み合わせてプラント100の制御を実行する。
まず最初に、計測信号を取得するステップ1000では、プラント100からプラントの各種状態量である計測信号1を取得して外部入力インターフェイス201を介して制御装置200に取り込み、該外部入力インターフェイス201から計測信号2として制御装置200に設置した計測信号データベース210に保存する。
次に、改善情報データベース更新要否判定のステップ1100に進み、前記制御装置200に設置した改善信号決定手段600にて、計測信号データベース210に保存されているプラント100の計測信号4を処理して改善情報データベース230の更新が必要かどうかを判定する。
そして前記改善信号決定手段600では、操作を実施する前と操作を実施した後の計測値4を比較し、操作によってプラント100の特性が所望の特性に近づいている時には更新せず、逆に所望の特性と離れた時に更新する。
改善情報データベース230の更新が不用な場合は改善信号を計算するステップ1600に進み、改善情報データベース230の更新が必要な場合は計測信号をモデル構築用データに変換するステップ1200に進む。
尚、改善情報データベース更新要否判定のステップ1100を初めて実行する時は、計測信号をモデル構築用データに変換するステップ1200に進む。
改善情報データベース230の更新が必要な場合は、以下のステップ1200、1300、1400、1500が実行される。これらのステップ1200、1300、1400、1500では、制御装置200に設置した計測信号変換手段300、統計モデル400、及び特性改善手段500が動作する。
これらの計測信号変換手段300、統計モデル400、及び特性改善手段500をそれぞれ動作させるためのフラグ15a、フラグ15b、フラグ15cは、改善情報データベース更新要否判定のステップ1100において前記改善信号決定手段600にて生成されて出力される。
次に、計測信号をモデル構築用データに変換するステップ1200では、前記制御装置200に設置した計測信号変換手段300で、計測信号データベース210に保存されているプラント100の計測信号3を用いてモデル構築用データ5を求める。そしてこのモデル構築用データ5は、モデル構築用データベース220に送信されて保存される。
次に、モデルを構築するステップ1300では、前記制御装置200に設置したモデル構築用データベース220に保存されているモデル構築用データ6を用いて、前記制御装置200に設置した統計モデル400を構築する。
次に、操作信号の改善方法を決定するステップ1400では、前記制御装置200に設置した特性改善手段500と前記統計モデル400を用いて操作方法を学習する。
前記特性改善手段500の静特性改善手段510では、改善情報データベース230から出力された第1の改善データ9を読み込んだ後、前記統計モデル400の静特性モデル410を対象に操作信号の改善方法を決定し、第1の改善結果10を該静特性改善手段510から出力する。
また、前記特性改善手段500の動特性改善手段520では、改善情報データベース230から出力された第2の改善データ13を読み込んだ後、前記統計モデル400の動特性モデル420を対象に操作信号の改善方法を決定し、第2の改善結果14を該静特性改善手段510から出力する。
次に、改善結果を保存するステップ1500では、前記操作信号の改善方法を決定するステップ1400で得た特性改善手段500の静特性改善手段510から出力した第1の改善結果10を改善情報データベース230に送信して保存し、また、特性改善手段500の動特性改善手段520から出力した第2の改善結果14を改善情報データベース230に送信して保存することによって、操作信号の改善結果を、前記改善情報データベース230に保存する。
次に、改善信号を計算するステップ1600では、前記制御装置200に設置した改善信号決定手段600で、改善情報データベース230に保存されている改善情報16と、計測信号データベース210に保存されているプラント100の計測信号4を用いて、改善信号17、18を演算して決定する。
次に、操作信号を計算するステップ1700では、前記制御装置200に設置した操作信号生成手段700で、前記計測信号データベース210から入力するプラント100の計測信号4と前記改善信号決定手段600から入力する改善信号17とを用いて操作信号19を計算する。
最後に、プラントを操作するステップ1800では、操作信号生成手段700で計算して出力した操作信号19に基づいて、プラント100に対する操作信号20を外部出力インターフェイス202を介して前記プラント100に与え、プラント100を操作する。
次に、前述した本発明の実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置を火力発電プラントに適用した場合について説明する。
図3は、本発明の一実施例である燃料の石炭を燃焼させるボイラを備えた火力発電プラントの概略を説明する図である。まず、図3(a)を用いてボイラ101を備えた火力発電プラント100aの発電の仕組みについて説明する。
、図3(a)において、燃料となる石炭はミル110にて粉砕して微粉炭として石炭搬送用の1次空気、及び燃焼調整用の2次空気と共にボイラ101に設置したバーナ102を通じてボイラ101に投入し、ボイラ101の火炉内部で燃料の石炭を燃焼する。
燃料の石炭と1次空気は配管134から、2次空気は配管141からバーナ102に導かれる。
また、2段燃焼用のアフタエアを、ボイラ101に設置したアフタエアポート103を通じてボイラ101に投入する。このアフタエアは、配管142からアフタエアポート103に導かれる。
燃料の石炭をボイラ101の火炉の内部で燃焼させて発生した高温の燃焼ガスは、ボイラ101の火炉を矢印で示した経路に沿って下流側に流れ、ボイラ101に配置された熱交換器106を通過して熱交換した後、燃焼排ガスとなってボイラ101から排出されてボイラ101の外部に設置されたエアーヒーター104に流下する。
エアーヒーター104を通過した燃焼排ガスはその後、図示していない排ガス処理装置で燃焼排ガスに含まれている有害物質を除去した後に、煙突をから大気に放出される。
ボイラ101を循環する給水は、タービン108に設置された図示していない復水器から給水ポンプ105を介してボイラ101に導かれ、ボイラ101の火炉に設置した熱交換器106においてボイラ101の火炉の内部を流下する燃焼ガスによって加熱されて高温高圧の蒸気となる。
熱交換器106で発生した高温高圧の蒸気は、減温器111から噴射されるスプレ水と混合される。これにより、蒸気温度を所望の値に制御する。その後、タービンガバナ弁107を介して蒸気タービン108に導かれ、蒸気の持つエネルギーによって蒸気タービン108を駆動し、この蒸気タービン108に連結した発電機109を回転させて発電する。
尚、本実施例では熱交換器106の数、及び減温器111の数を1個として図示しているが、熱交換器106及び減温器111を複数個配置してもよい。
次に、ボイラ101の火炉に設置されたバーナ102からボイラ101の火炉内に投入される1次空気及び2次空気、ボイラ101の火炉に設置されたアフタエアポート103からボイラ101の火炉内に投入されるアフタエアの経路について説明する。
1次空気は、ファン120から配管130に導かれ、途中でエアーヒーター104の内部を通過する配管132とエアーヒーター104をバイパスする配管131とに分岐し、これらの配管132及び配管131を流下した1次空気は再び配管133にて合流してミル110に導かれる。
エアーヒーター104を通過する空気は、ボイラ101の火炉から排出される燃焼排ガスにより加熱される。
この1次空気を用いてミル110で生成される石炭(微粉炭)を配管133を通じてバーナ102に搬送する。
2次空気及びアフタエアは、ファン121から配管140に導かれ、エアーヒーター104の内部を通過する配管140を流下して加熱された後に、配管140の下流側で2次空気用の配管141と、アフタエア用の配管142とに分岐して、それぞれボイラ101の火炉に設置されたバーナ102とアフタエアポート103に導かれるように構成されている。
本実施例であるボイラを備えた火力発電プラント100aの制御装置200は、ボイラの排ガス中のNOxおよびCO濃度を低減するため、バーナ102からボイラ101に投入する空気量と、アフタエアポート103からボイラ101に投入する空気量を調整する機能を持っている。
火力発電プラント100aには、該火力発電プラント100aの運転状態を検出する様々な計測器が配置されており、これらの計測器から取得されたプラントの計測信号は、計測信号1として制御装置200に送信される。
火力発電プラント100aの運転状態を検出する様々な計測器として、例えば図8には流量計測器150、温度計測器151、圧力計測器152、発電出力計測器153、及びO濃度及び/又はCO濃度を計測する濃度計測器154がそれぞれ図示されている。
流量計測器150は給水ポンプ105によってボイラ101の熱交換器106に供給される給水の流量を計測する。また、温度計測器151及び圧力計測器152は、ボイラ101に配設された熱交換器106において該ボイラ101を流下する燃焼ガスとの熱交換で発生した蒸気を蒸気タービン108に供給する蒸気の温度及び圧力をそれぞれ計測する。
前記熱交換器106で発生した蒸気で駆動される蒸気タービン108によって回転される発電機109によって発電された電力量は発電出力計測器153で計測する。
また、ボイラ101を流下する燃焼排ガスに含まれている成分(CO、NOxなど)の濃度に関する情報は、ボイラ101の下流側であるボイラ出口の流路に設けたO濃度及び/又はCO濃度を計測する濃度計測器154で計測される。
尚、一般的には図8に図示した以外にも多数の計測器が火力発電プラント100に配置されているが、ここでは図示を省略する。
図3(b)は、火力発電プラント100aを構成するボイラ101の下流側に設置されたエアーヒーター104と、このエアーヒーター104に配設された配管を示す部分拡大図である。
図8(b)に示すように、エアーヒーター104の内部に配設された配管140の下流側で分岐した2次空気用の配管141及びアフタエア用の配管142、エアーヒーター104の内部に配設された配管132、及びエアーヒーター104をバイパスした配管131には空気ダンパ162、163、161、160がそれぞれ配置されている。
そしてこれらの空気ダンパ160〜163を操作することによって配管131、132、141、142内で空気が通過する面積を変更し、これらの配管131、132、141、142を通過する空気流量を個別に調整する。
そして火力発電プラント100aを制御する制御装置200によって生成されて該火力発電プラント100aに出力される操作信号20を用いて、給水ポンプ105、ミル110、空気ダンパ160、161、162、163などの機器を操作する。
尚、本実施例である火力発電プラントの制御装置では、給水ポンプ105、ミル110、空気ダンパ160、161、162、163などの火力発電プラントの状態量を調節する機器のことを操作端と呼び、これを操作するのに必要な指令信号を操作信号と呼ぶ。
また、燃焼用等の空気、あるいは微粉炭等の燃料をボイラ101に投入する際に、その吐出角度を上下左右に動かすことの出来る機能をボイラ101に設置したバーナ102、及びアフタエアポート103に付加して、これらのバーナ102及びアフタエアポート103の取付け角度を調節する指令信号を前記操作信号20に含めることもできる。
さらに、図3には図示していないが、ボイラ101の火炉の低部に排ガスを導き、この排ガス再循環流量の指令信号を操作信号20に含めても良い。
尚、本発明のボイラを備えたプラントの制御装置は、上記した本実施例である燃料の石炭を燃焼させるボイラを備えた火力発電プラント以外のプラントに適用しても良い。例えば、蒸気供給プラントではボイラで生成した蒸気を供給しているが、このような蒸気供給プラントに本発明のボイラを備えたプラントの制御装置を適用しても良い。
図4は、本実施例の制御装置200に設置した操作信号生成手段700の各具体例であって、図3に示した火力発電プラントのタービンガバナ弁107によってボイラ101の熱交換器106から蒸気タービン108に供給する蒸気量、給水ポンプ105によってボイラ101の熱交換器106に供給される給水流量、ボイラ101の火炉に設置したバーナ102から供給する燃料流量、ボイラ101の火炉に設置したバーナ102及びアフタエアポート103から供給する空気流量、及び熱交換器106から蒸気タービン108に供給する蒸気温度を調節する減温器111のスプレ流量をそれぞれ調節するプラント100に対する操作信号20に対応する前記操作信号生成手段700から出力する操作信号19を生成する各ロジック図である。
図4(a)は、前記操作信号生成手段700として蒸気タービン108に供給される蒸気流量を調節するタービンガバナ弁107に対する操作信号20となるタービンガバナ開度操作信号715を演算する制御器711と加算器714を備えたロジック図である。
図4(a)において、発電出力計測器153で計測したプラント100の計測信号1である発電出力と、発電出力の目標値との偏差である出力偏差710を前記制御器711に入力してタービンガバナ開度基準信号712を生成する。
前記制御器711は、比例積分(PI)制御器等で構築され、出力偏差710が小さくなるように、タービンガバナ開度基準信号712を演算して求める。
前記加算器714では、このタービンガバナ開度基準信号712と改善信号決定手段600で演算した改善信号17に含まれるタービンガバナ開度用改善信号713とを加算して、タービンガバナ開度操作信号715を計算する。そして前記加算器714から出力されるタービンガバナ開度操作信号715を用いてタービンガバナ107の開度を操作し、蒸気タービン108に供給される蒸気流量を制御する。
図4(b)は、前記操作信号生成手段700としてボイラ101の熱交換器106に供給される給水流量を調節する給水ポンプ105に対する操作信号20となる給水流量操作信号724を演算する制御器721と加算器724を備えたロジック図である。
図4(b)において、圧力計測器152で計測したプラント100の計測信号1である蒸気圧力と、蒸気圧力の目標値との偏差である圧力偏差720を前記制御器721(PI制御器など)に入力して給水流量基準信号722を生成する。
前記加算器724では、この給水流量基準信号722と改善信号決定手段600で演算した改善信号17に含まれる給水流量用改善信号723とを加算して、給水流量操作信号725を計算する。そして前記加算器724から出力される給水流量操作信号725を用いて給水ポンプ105を操作し、ボイラ101の熱交換器106に供給する給水流量を制御する。
図4(c)は、前記操作信号生成手段700としてボイラ101の火炉に設置したバーナ102から供給する燃料流量に対する操作信号20となる燃料流量操作信号735を演算する制御器731及び加算器734と、ボイラ101の火炉に設置したバーナ102及びアフタエアポート103から供給する空気流量に対する操作信号20となる空気流量操作信号740を演算する制御器736及び加算器739を備えたロジック図である。
図4(c)において、温度計測器151で計測したプラント100の計測信号1である蒸気温度と、蒸気温度の目標値との偏差である温度偏差730を前記制御器731(PI制御器など)に入力して燃料流量基準信号732を生成する。
前記加算器734では、この燃料流量基準信号732と改善信号決定手段600で演算した改善信号17に含まれる燃料流量用改善信号733とを加算して、燃料流量操作信号735を計算する。そして前記加算器734から出力されるこの燃料流量操作信号735を用いてミル110を操作し、このミル110からボイラ101の火炉に設置したバーナ102に供給する燃料流量を制御する。
更に、前記加算器734から出力される燃料流量操作信号735は前記制御器736に入力して空気流量基準信号737を生成する。前記制御器736では、ボイラ101のバーナ102に供給する燃料流量に一定の比率を乗じて、ボイラ101のバーバ102及びアフタエアポート103に供給する空気流量基準信号736を計算する。
前記加算器739では、この空気流量基準信号737と改善信号決定手段600で演算した改善信号17に含まれる空気流量用改善信号738とを加算して、空気流量操作信号740を計算する。そして前記加算器739から出力されるこの空気流量操作信号740を用いて空気を送給するファン120、121を操作し、ボイラ101のバーバ102及びアフタエアポート103に供給する空気流量を制御する。
また、図4には記載していないが、アフタエアポート103、バーナ102、ミル110に供給する空気の配分を決定し、この配分を実現するためのエアダンパ160、161、162、163の操作信号も、前記操作信号生成手段700で計算して制御するように構成されている。
図4(d)は、前記操作信号生成手段700として熱交換器106から蒸気タービン108に供給する蒸気温度を調節する減温器111のスプレ流量に対する操作信号20となる減温器111から供給するスプレ水の流量を決定するスプレ流量操作信号755を生成する演算する制御器751と加算器754を備えたロジック図である。
図4(d)において、温度計測器151で計測したプラント100の計測信号1である蒸気温度と、蒸気温度の目標値との偏差である温度偏差750を前記制御器751(PI制御器など)に入力してスプレ流量基準信号752を生成する。
前記加算器754では、このスプレ流量基準信号752と改善信号決定手段600で演算した改善信号17に含まれるスプレ用改善信号753とを加算して、給水流量操作信号755を計算する。そして前記加算器754から出力されるスプレ流量操作信号755を用いて減温器111を操作し、ボイラ101から蒸気タービン108に供給する蒸気に対して減温器111から噴霧するスプレ流量を制御する。
上記したように、図4に示したタービンガバナ開度用改善信号713、給水流量用改善信号723、燃料流量用改善信号733、空気流量用改善信号738、及びスプレ用改善信号753は、図1の制御装置200に設置した改善信号決定手段600で演算して前記操作信号生成手段700に入力した改善信号17に含まれる信号である。
また、図4に示したタービンガバナ開度操作信号715、給水流量操作信号724、燃料流量操作信号735、空気流量操作信号740、及びスプレ流量操作信号755は、外部出力インターフェイス202から出力されるプラント100に対する操作信号20に対応する前記操作信号生成手段700から出力する操作信号19に含まれる信号である。
次に、本実施例のボイラを備えたプラントの制御装置、及びボイラを備えたプラントの制御方法において、ボイラから排出される窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素、硫黄酸化物、水銀、フッ素、煤塵、揮発性有機化合物の少なくとも1つを低減し、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差を低減する方法について説明する。
本実施例における制御装置200に設置した静特性改善手段510において、ボイラから排出される窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素、硫黄酸化物、水銀、フッ素、煤塵、揮発性有機化合物の少なくとも1つを低減し、この静特性改善手段510で決定した結果に従って制御装置200に設置した動特性改善手段520で決定した操作によって発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差を低減する方法について説明する。
尚、前記制御装置200の静特性改善手段510、及び動特性改善手段520で決定する内容は、上記に限らず任意に設定できる。例えば、静特性改善手段510で、NOx、CO、二酸化炭素、硫黄酸化物、水銀、フッ素、煤塵、揮発性有機化合物、及び、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差を低減するための操作信号の改善方法を決定してもよい。
また、蒸気生成プラントに前記制御装置200を適用する場合は、火力発電プラントでの発電出力の代わりに、蒸気流量の制御偏差を低減する方法を決定すればよい。
本実施例の制御装置200においては、図1に示した実施例の説明と同様に、特性改善手段500に設置した静特性改善手段510、及び動特性改善手段520では、統計モデル400に設置した静特性モデル410、及び動特性モデル420を対象に操作方法を決定する。
プラントの運転データのみで静特性モデル410、及び動特性モデル420を構築するには、モデル構築に必要な運転データが十分蓄積されるまで待つ必要があるため、改善効果を発揮するまでに時間を要する。
そこで、本実施例の場合では、予めモデル構築用データベース220に、ボイラ101を模擬する物理モデルを用いた解析結果を保存しておき、この解析結果のデータを用いて統計モデル400に設置した静特性モデル410、及び動特性モデル420を構築する。
この物理モデルはボイラ101の構造を模擬しており、その燃焼(反応)、ガス流動、伝熱のプロセスを差分法、有限体積法、有限要素法等の数値解析手法を用いて計算するので、数値解析の解析精度が高い方が望ましい。
本発明は解析手法に特徴があるのでは無く、解析手法を限定しないため数値解析方法に関する説明は省略するが、一般に計算対象であるボイラの形状を計算格子(メッシュ)に分割し、格子内の物理量を計算する。
この物理モデルによる数値解析によって、ガス温度、ガス成分の濃度、ガスの流速と流れの方向等が計算結果として出力される。また、操作量を動かした時の発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の変化特性が出力される。
プラント100の運転開始後は、モデル構築用データベース220に保存されているモデル構築用データ6を用いて、モデル特性とプラント特性が一致するように、前記物理モデルを修正することもできる。
前述したように本実施例の制御装置200に設置した特性改善手段500に設置した静特性改善手段510、及び動特性改善手段520においては、統計モデル400の静特性モデル410及び動特性モデル420に対して強化学習で報酬を最大化する操作方法をそれぞれ学習する。従って、報酬の設計方針(報酬の計算方法)が学習結果に大きな影響を与える。
例えば、特性改善手段500に設置した静特性改善手段510、及び動特性改善手段520の設計を、ボイラ出口の窒素酸化物濃度が低いほど報酬が大きくなるように設計すれば、窒素酸化物濃度が低くなる操作条件を学習できる。このように報酬を設計することで、窒素酸化物濃度を低減でき、窒素酸化物を還元するのに使用するアンモニア量が少なくなるため、運転コストを低減できる。
また、特性改善手段500に設置した静特性改善手段510、及び動特性改善手段520の設計にて、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差が低いほど報酬が大きくなるように設計すれば、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差を低減できる。これにより、制御偏差が小さくでき、プラントを安定に運転できる。蒸気温度の制御偏差を低減することで、蒸気タービン108、熱交換器106の材料劣化を抑制でき、機器寿命が短くなることを抑制できる。
次に本実施例のボイラを備えたプラントの制御装置、及びボイラを備えたプラントの制御方法を火力発電プラントに適用して本実施例の制御装置200を制御した場合におけるプラントのプロセス値の経時変化について図5を用いて説明する。
図5(a)は、本実施例の制御装置200における特性改善手段500の静特性改善手段510で学習した結果だけを用いて火力発電プラントを操作した時のプロセス値の経時変化を示す説明図である。
図5(a)に示すように、ボイラ101に供給する空気流量を操作(増加)させた結果、ボイラ101から排出される燃焼ガスのCO濃度が低下する効果が得られる。一方、空気の温度は、ボイラ101での燃焼温度よりも低いので、空気流量が増加するとガス温度が低下し、ボイラ101に設置した熱交換器106での熱吸収量が減少する。
この結果、熱交換器106で発生させる蒸気温度が低下し、蒸気温度が低下すると熱交換器106から蒸気タービン108に供給される熱量が減少するため、発電機109で発電する発電出力が低下する。
発電出力が低下すると、熱交換器106から蒸気タービン108に供給する蒸気量を調節するタービンガバナ弁107のタービンガバナ開度は、発電出力を回復させるように動作するため、タービンガバナ開度が増加する。この結果、蒸気タービン108に供給される蒸気圧力が低下する。
また給水ポンプ105によって熱交換器106に供給される給水流量は、蒸気タービン108に供給される蒸気圧力を回復させるように供給されるため、給水流量が増加する。また、蒸気タービン108に供給される蒸気温度を回復させるため、ボイラ101のバーナ102に供給される燃料流量が増加し、熱交換器106から蒸気タービン108に供給する蒸気の温度を調節する減温器111のスプレ流量は減少する。
このように、ボイラ101から排出される燃焼ガスのCO、NOx等の環境負荷物質を低減する改善信号のみを反映させた操作信号を火力発電プラントの運転を制御する制御装置に与えると、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力が変動する可能性があり、この変動が大きくなって制御偏差が許容範囲を超えると、火力発電プラントを安定に運転できなくなる可能性がある。特に、蒸気温度の制御偏差が大きいと、蒸気タービン108、熱交換器106等の材料が劣化し、機器寿命が短くなる。
そこで本実施例の制御装置200では、環境負荷物質を低減する操作を実施した時でも、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差が許容範囲内になるように、特性改善手段500の静特性改善手段510で学習した結果だけでなく、動特性改善手段520で学習した結果も用いて操作信号を決定して火力発電プラントを制御する。
図5(b)は、本実施例の制御装置200における特性改善手段500の静特性改善手段510、及び動特性改善手段520でそれぞれ学習した結果を用いて火力発電プラントを操作した時のプロセス値の経時変化を示す図である。
図5(b)に示すように、ボイラ101に供給する空気流量を増加する操作に加えて、ボイラ101のバーナ102に供給される燃料流量を増加させる操作を実施する。燃料流量を増加させることで、ボイラ101でのガス温度が上昇し、ボイラ101に設置した熱交換器106で発生する蒸気温度が上昇する。また、空気流量増加に伴う蒸気温度の変動を、燃料流量の増加で打ち消すことができる。
ボイラ101のバーナ102に供給する燃料流量を増加してから熱交換器106で発生する蒸気温度が上昇し始めるまでの時間と、ボイラ101に供給する空気流量を増加してから熱交換器106で発生する蒸気温度が低下し始めるまでの時間が異なる。
そこで本実施例の制御装置200に設置した特性改善手段500の動特性改善手段520では、この時間差を考慮して、燃料流量操作の開始時刻と空気流量操作の開始時刻を決定し、燃料流量の操作方法を決定する。
前述のように動特性改善手段520によって、前記の時間差を考慮して燃料流量を操作することで、ボイラ101に設置した熱交換器106から蒸気タービン108に供給される蒸気温度の変動を抑制できるので、発電出力や蒸気圧力の変動も小さくなり、制御偏差を低減できる。
本実施例の制御装置200では、燃料流量の操作で蒸気温度の制御偏差を低減する方法を述べたが、タービンガバナ弁107のタービンガバナ開度操作で発電機109で発電する発電出力の制御偏差を低減し、給水ポンプ105による給水流量操作で蒸気圧力の制御偏差を低減し、減温器111によるスプレ流量操作で蒸気温度の制御偏差を低減することができる。これら操作端の操作方法も、動特性改善手段520で決定することができる。
図6は、本実施例のボイラを備えたプラントの制御装置に設置した画像表示装置950に表示される画面の1例であり、プラント100の計測信号を計測する計測値の項目を、操作量、被制御量、静特性、及び動特性に分類するために用いる設定画面である。
図6に示した画面で操作量の欄は、図1の制御装置200において特性改善手段500に設置した静特性改善手段510から統計モデル400に設置した静特性モデル410に入力する第1のモデル入力7、もしくは特性改善手段500に設置した動特性改善手段520から統計モデル400に設置した動特性モデル420に入力する第2のモデル入力11に含まれる項目であり、制御装置200の操作信号生成手段700で演算されて外部出力インターフェイス202を介して制御対象のポラント100に出力される操作信号19に含まれる項目である。
本実施例の制御装置における前記操作信号19の各操作量は、タービンガバナ弁107のタービンガバナ開度、給水ポンプ105による給水流量、ボイラ101のバーナ102に供給される燃料流量、ボイラ101に供給される空気流量、及び減温器111によるスプレ流量である。
図6に示した画面で被制御量の欄は、統計モデル400に設置した静特性モデル410から特性改善手段500に設置した静特性改善手段510に出力する第1のモデル出力8、もしくは統計モデル400に設置した動特性モデル420から特性改善手段500に設置した動特性改善手段520に出力する第2のモデル出力12に含まれる項目である。
本実施例でのプラント100の被制御量は、窒素酸化物、一酸化炭素、二酸化炭素、硫黄酸化物、水銀、フッ素、煤塵、揮発性有機化合物、発電出力、蒸気温度、及び蒸気圧力である。
図6に示した画面で静特性の欄は、統計モデル400の静特性モデル410を構築するのに使用する計測値の項目であり、特性改善手段500の静特性改善手段510で扱うデータの項目である。
また、図6に示した画面で動特性の欄は、統計モデル400の動特性モデル420を構築するのに使用する計測値の項目であり、特性改善手段500の動特性改善手段520で扱うデータの項目である。
図6に示すように、計測値の各項目毎に、操作量、被制御量、静特性、動特性のチェックボックスを選択することで、計測値の項目が分類される。
そして本実施例の制御装置200においては、制御の目的に合わせて静特性モデル410、及び動特性モデル420で模擬する項目を決定する。
静特性モデル410は静定時の特性のみを模擬するのに対し、動特性モデル420は時間変化も含めて模擬する。そのため、一般的には動特性モデル420の方が静特性モデル410と比較して計算コストが大きい。
従って、計算コスト削減の観点では、可能な限り静特性モデル420を用いて操作信号の改善方法を決定することが望ましい。また、被制御量に対する制約として、ある一定期間の平均値、及び総量に対して規制がかけられる場合、瞬時値に対して規制がかけられる場合がある。
前者の場合は静特性モデル410で学習した結果で操作しても規制をクリアできるが、後者の場合は動特性モデル420で学習した結果で操作する必要がある。
本実施例の制御装置200では、被制御量に課せられる規制条件、及び計算コストを考慮して、静特性モデル410で模擬する項目と動特性モデル420で模擬する項目を分けることが出来る。
図7は、本実施例の制御装置200に設置した統計モデル400の静特性モデル410、及び動特性モデル420で模擬するモデル特性の一例をそれぞれ説明する図である。
図7(a)は静特性モデル410で模擬する特性の例であり、図7(b)は動特性モデル420で模擬する特性の例である。
図7(a)に示すように、静特性モデル410はモデル構築用データベース220に保存されているモデル構築用データ6を基に、操作量Aと被制御量Aの静定時の特性を模擬する。
前記静特性モデル410はニューラルネットワークを用いて構築され、モデル構築用データ6のデータ点を補間して操作量と被制御量の関係を模擬する。例えば、静特性モデル410の操作量は空気流量の操作信号の値である。
また、静特性モデル410の被制御量は窒素酸化物、一酸化炭素、二酸化炭素、硫黄酸化物、水銀、フッ素、煤塵、揮発性有機化合物である。
また、静特性モデル410は、ボイラに供給する空気流量の操作信号と、発電出力、蒸気タービンに供給する蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差の関係を模擬することもできる。
モデル構築用データベース220には、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差の値も保存されている。
静特性モデル410では、空気流量操作開始から一定期間の制御偏差の最大値を計算し、空気流量操作と制御偏差の関係を模擬する。
静特性改善手段510では、これらの制御偏差を小さくすることも考慮して、操作信号の改善方法を決定することもできる。これにより、計算コストの関係で、動特性モデル420を構築できない状況であっても、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差を考慮した制御が可能となる。
図7(b)に示すように、動特性モデル420はモデル構築用データベース220に保存されているモデル構築用データ6を基に、操作量Bを動かした時の被制御量Bの経時変化を模擬する。
前記動特性モデル420は、例えばARMAモデルなど、プロセス値の動的な変化を模擬する統計モデルで構築する。
例えば、動特性モデル420の操作量はタービンガバナ開度、給水流量、燃料流量、空気流量、及びスプレ流量の操作信号である。また、被制御量は発電出力、蒸気温度、蒸気圧力である。
図8は、図2に示した本実施例であるプラントの制御装置における制御の手順を示すフローチャート図において、操作信号の改善方法を決定するステップ1400の動作を詳細に説明するフローチャート図である。
図8のフローチャート図に示すように、操作信号の改善方法を決定するステップ1400は以下のステップ1410、1420、1430、1440、1450を組み合わせてプラント100の制御を実行する。
情報読み込みのステップ1410では、制御装置200の特性改善手段500に設置した静特性改善手段510と動特性改善手段520において、改善情報データベース230に保存されている情報を読み込む。
次に、静特性改善方法を決定のステップ1420では、前記静特性改善手段510と統計モデル400に設置した静特性モデル410を動作させ、静特性を改善する方法を決定する。
静特性改善手段510では、ボイラ101に供給する空気流量を操作して、ボイラ101から排出される燃焼ガスの窒素酸化物、一酸化炭素、二酸化炭素、硫黄酸化物、水銀、フッ素、煤塵、揮発性有機化合物の少なくとも1つを低減することを目的に学習する。
動特性改善方法を決定のステップ1430では、前記動特性改善手段520と統計モデル400に設置した動特性モデル420を動作させて、静特性改善方法を決定のステップ1420で学習した操作を実施することに伴うプロセス値の変動を抑制する方法を決定する。
動特性改善手段520では、先ず、タービンガバナ開度、給水流量、燃料流量、スプレ流量を操作して、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差を許容範囲内に抑制することを目的に学習する。
タービンガバナ開度、給水流量、燃料流量、スプレ流量の操作のみで、発電出力、蒸気温度、蒸気圧力の制御偏差が所望の値にならない時は、空気流量操作に対する制約を追加し、目的達成を目指す。
終了判定のステップ1440では、静特性モデル410から静特性改善手段510に出力する第1のモデル出力8、及び動特性モデル420から動特性改善手段520に出力する第2のモデル出力12が所望の値になるか、もしくは、情報読み込みのステップ1410、静特性改善方法を決定のステップ1420、及び動特性改善方法を決定のステップ1430が予め定められた回数動作した場合は再改善要否判定のステップ1450に進み、それ以外の時は情報読み込みのステップ1410に戻る。
前述の通り静特性改善方法を決定のステップ1420では、空気流量の操作信号の改善方法を決定し、動特性改善方法を決定のステップ1430ではタービンガバナ開度、給水流量、燃料流量、スプレ流量の操作信号の改善方法と、空気流量操作に対する制約条件を決定する。
動特性改善方法を決定のステップ1430で空気流量操作の制約条件が追加された場合は、静特性改善方法を決定のステップ1420で再度空気流量の操作方法を決定する必要がある。この場合、情報読み込みのステップ1410に戻り再学習する。
終了判定のステップ1440から情報読み込みのステップ1410に進んだ場合、情報読み込みのステップ1410にて、静特性改善手段510は動特性改善方法を決定のステップ1430で決定した空気流量操作の制約条件を読み込み、静特性改善方法を決定のステップ1420で空気流量の操作方法を決定する。
終了判定のステップ1440から再改善要否判定のステップ1450に進んだ場合は、再改善要否判定のステップ1450にて再改善要否判定を実行し、再改善が必要な時は情報読み込みのステップ1410に戻り、不要な時は終了となる。
再改善要否判定のステップ1450での再改善の要否は、図1に示した外部入力装置900からプラントの運転員によって保守ツール910に入力された情報を基に決定する。
次に、プラントの運転員によって外部入力装置900から入力され、保守ツール910を介して画像表示装置950に表示される情報について図9を用いて説明する。
図9は本実施例のボイラを備えた制御装置200において画像表示装置に表示される画面の一例を示すものであり、図8に示した再改善要否判定のステップで再改善の要否を判定するための情報を入力する際に使用する画面である。
図9(a)は、図8に示した終了判定のステップ1440が終了した後に、画像表示装置950に表示される画面の一例である。
図9(a)の下部に示したトレンド601は燃料流量基準信号(図4(c)の燃料流量基準信号732)であり、トレンド602は燃料流量操作信号(図4(c)の燃料流量操作信号735)である。また、トレンド603は燃料流量用改善信号(図4(c)の燃料流量用改善信号733)である。
また、図9(a)の右上に表示したシミュレーション結果604は、燃料流量基準信号(トレンド601)を統計モデル400の動特性モデル420に与えた時の蒸気温度の経時変化であり、同じく図9(a)の右上に表示したシミュレーション結果605は、燃料流量操作信号(トレンド602)を統計モデル400の動特性モデル420に与えた時の蒸気温度の経時変化である。
図9(a)に示した蒸気温度の経時変化には、参考情報として、蒸気温度とその目標値との偏差の最大値と最小値も表示している。
本実施例の制御装置200では、燃料流量用改善信号603を操作信号に反映することで、シミュレーション結果604がシミュレーション結果605に変化する。このように、2種類のシミュレーション結果604及び605を、画像表示装置950に同時に表示することで、制御装置200に設けた改善信号決定手段600で演算された改善信号17を操作信号生成手段700に導入することの効果を直感的に理解できる。
また、燃料流量用改善信号603は、手動で変更することもできる。変更する場合は、図9(a)の左上に表示したボタン604をクリックする。ボタン604をクリックすると、図9(b)に示した画面が表示される。
図9(b)に示すように、燃料流量用改善信号603は、頂点610a、頂点610b、頂点610c、頂点610dを結んで求める。尚、図9(b)では、頂点間を直線で結んで学習信号を求めているが、2次曲線などの曲線で結んでもよい。
頂点610a、頂点610b、頂点610c、頂点610dの値は、欄611a、欄611b、欄611c、欄611dにそれぞれ入力されている。これらの入力された各頂点の値を、外部入力装置900を用いて任意に変更できる。また、図9(b)の上部に示したボタン612をクリックすることで、頂点を追加することもできる。
燃料流量以外の改善信号を変更しない場合は図9(b)の右側に示したボタン613を選択し、燃料流量以外の改善信号も変更する場合はボタン614を選択する。また、燃料流量以外の改善信号を再決定したい場合は、ボタン615を選択する。
そしてボタン613を選択した場合は、図8の再改善要否判定のステップ1450で「NO」となり、ボタン615を選択した場合は、図8の再改善要否判定のステップ1450で「YES」となる。
ボタン615を選択した場合は、燃料流量用改善信号603は図9(b)で決定した値で固定され、燃料流量以外の操作信号の改善方法を、静特性改善方法を決定のステップ1420、動特性改善方法を決定のステップ1430で決定する。
尚、本実施例では図8の終了判定のステップ1440の終了後に図9の画面を表示し、再改善要否判定を実施するようにしているが、この手続きを省略し、常に再改善要否判定のステップ1450で「NO」が選ばれるように設定することもできる。
図10は、図2に示した本実施例の制御装置200における特性改善手段500に設置した動特性改善手段520の動作の一例である。
図4には図示していないが、本実施例の制御装置200に設けた操作信号生成手段700の制御ロジックには、操作信号が急激に変化しないように変化率制限器が設けられる場合がある。変化率制限器は、単位時間当たりの操作信号変化幅の上限及び下限を設定できる。
そこで本実施例の制御装置200の特性改善手段500に設置した動特性改善方策学習手段520では、空気流量操作信号に関する変化率制限器の値を学習する。変化率制限器の値は、静特性改善手段510を実行する際の拘束条件の1つである。
例えば、ボイラ101に供給される空気流量を急激に増加させると、図10(a)の右側の図に示したように空気流量の急激な増加に伴なってボイラ101のガス温度が急激に低下して蒸気温度の変動が大となる。
そこで、空気流量を少しずつ増加させることでガス温度が急激に低下するのを抑制し、ボイラ101の熱交換器106で発生する蒸気温度が低下するのを抑制するために、本実施例の動特性改善方策学習手段520では、操作量に対する空気流量変化率を図10(a)に示した一定値から、蒸気温度の変動が大となる操作量の領域では図10(b)に示すように操作量に対する空気量変化率の値が小さくなるように変更することによって、空気流量操作が蒸気温度の変動に与える影響を軽減する。
ところで、空気流量変化率を小さくすると、空気流量操作開始から終了までの時間が長くなる。そこで、本実施例の動特性改善学習手段520では、蒸気温度の変動幅が制限値以下で、かつ空気流量操作開始から終了までの時間が最小となるように、空気流量変化率を決定する。
これを実現するため、本実施例の動特性改善手段520では、蒸気温度の変動幅と、空気流量操作が終了するまでの時間を評価指標に設定し、前記評価指標を用いて空気流量の操作変化率を決定する。すなわち、蒸気温度変動幅が小さい程大きくなる報酬と、空気流量操作が終了するまでの時間が短い程大きくなる報酬を加算した報酬を用いて学習するように構成する。
この結果、本実施例の動特性改善手段520では、図10(b)の右側の図に示したように空気流量を増加させる操作を行ってもボイラ101のガス温度の急激な低下が抑制されて、ボイラ101の熱交換器106で発生する蒸気温度の変動が防止できる。
以上説明したように、本発明の実施例によれば、ボイラで発生するCO、NOx等の環境負荷物質を所望の値に低減すると共に、プラントの出力や蒸気温度等の制御偏差を許容範囲内に抑制するボイラを備えたプラントの制御装置、及びボイラを備えたプラントの制御方法が実現できる。
本発明は、ボイラを備えたプラントの制御装置、及びボイラを備えたプラントの制御方法に適用可能である。
本発明の一実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置を示す制御ブロック図。 図1に示した実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置の動作を示すフローチャート図。 図1に示した実施例のボイラを備えた制御装置が適用される火力発電プラントを示す概略構成図。 図1に示した実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置に設置した操作信号生成手段の各具体例を示す各ロジック図。 図1に示した実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置を用いた場合におけるプロセス値の経時変化の説明図。 図1に示した実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置に設置した画像表示装置に表示される画面の1例であり、計測値の項目を、操作量と被制御量、静特性と動特性に分類する際に用いる設定画面。 図1に示した実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置に設置した統計モデルで模擬した特性図。 図2に示した制御の手順を示すフローチャート図において操作信号の改善方法を決定する動作を詳細に説明するフローチャート図。 図1に示した実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置において画像表示装置に表示する画面の1例。 図1に示した実施例であるボイラを備えたプラントの制御装置における特性改善手段に設置した動特性改善手段の動作を示す説明図。
符号の説明
100:プラント、101:ボイラ、102:バーナ、103:アフタエアポート、105:給水ポンプ、106:熱交換器、107:タービンガバナ弁、108:蒸気タービン、110:ミル、111:減温器、160〜163:空気ダンパ、200:制御装置、201:外部入力インターフェイス、202:外部出力インターフェイス、210:計測信号データベース、220:モデル構築用データベース、230:学習結果情報データベース、240:学習信号データベース、250:操作信号データベース、300:計測信号変換手段、400:統計モデル、410:静特性モデル、420:動特性モデル、500:特性改善手段、510:静特性改善手段、520:動特性改善手段、600:改善信号決定手段、700:操作信号生成手段、900:外部入力装置、901:キーボード、902:マウス、910:保守ツール、920:外部入力インターフェイス、930:データ送受信処理部、940:外部出力インターフェイス、950:画像表示装置。

Claims (17)

  1. ボイラを備えたプラントから該プラントの状態量である計測信号を取り込み、前記計測信号を用いて前記プラントを制御する操作信号を演算するボイラを備えたプラントの制御装置において、
    前記制御装置に、前記プラントの特性が所望の特性となるように操作信号を改善する特性改善手段と、前記特性改善手段の改善結果に従って前記操作信号を演算する操作信号生成手段を備え、
    前記特性改善手段は、前記ボイラから排出される環境負荷物質を低減する改善方法を決定する静特性改善手段と、前記静特性改善手段で決定した改善方法を実施した場合の前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する改善方法、又は前記ボイラから供給する蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する改善方法を決定する動特性改善手段を備えたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御装置。
  2. ボイラを備えたプラントから該プラントの状態量である計測信号を取り込み、前記計測信号を用いて前記プラントを制御する操作信号を演算するボイラを備えたプラントの制御装置において、
    前記制御装置に、前記プラントの特性を模擬する統計モデルと、前記統計モデルの出力信号が所望の特性となるように前記統計モデルの入力信号の生成方法を決定する特性改善手段と、前記特性改善手段の改善結果に従って前記操作信号を演算する操作信号生成手段を備え、
    前記統計モデルは、前記ボイラから排出される環境負荷物質を予測する静特性モデルと、前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの経時変化を予測する動特性モデルを備え、
    前記特性改善手段は、前記ボイラから排出される環境負荷物質を低減する改善方法を決定する静特性改善手段と、前記静特性改善手段で決定した操作を実施した場合の前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する改善方法、又は前記ボイラから供給する蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する改善方法を決定する動特性改善手段を備えたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載したボイラを備えたプラントの制御装置において、
    前記ボイラを備えたプラントが火力発電プラントであり、前記動特性改善手段では、この火力発電プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差が所望の値になるように、前記火力発電プラントのタービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する燃料流量、及び給水流量のうち少なくとも1つの操作信号の改善方法を決定するように構成し、
    前記タービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する燃料流量、又は給水流量の操作によって前記発電出力、蒸気温度、又は蒸気圧力の制御偏差が所望の値にならない場合には、前記動特性改善手段に該ボイラに供給する空気流量の操作に関する制約条件を備えさせて操作信号の改善方法を決定するように構成したことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載したボイラを備えたプラントの制御装置において、
    前記ボイラを備えたプラントが火力発電プラントであり、前記動特性改善手段では、この火力発電プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力の少なくとも1つの制御偏差が所望の値になるように、前記火力発電プラントのタービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する燃料流量、及び給水流量のうち少なくとも1つの操作信号の改善方法を決定するように構成し、
    前記タービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する燃料流量、又は給水流量の操作によって前記発電出力、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差が所望の値にならない場合には、前記動特性改善手段に該ボイラに供給する空気流量の操作に関する制約条件を備えさせて操作信号の改善方法を決定するように構成し、
    前記静特性改善手段にはこの動特性改善手段に備えさせた空気流量の操作に関する前記制約条件を拘束条件に設定して空気流量の操作信号の改善方法を決定するように構成したことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御装置。
  5. 請求項4に記載したボイラを備えたプラントの制御装置において、
    前記ボイラから排出される環境負荷物質、及び前記火力発電プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、又は蒸気圧力の制御偏差が所望の値となるか、又は予め定められた繰り返し回数を超えるまで、前記静特性改善手段と前記動特性改善手段による操作を繰り返し実行して操作信号の改善方法を決定するように構成したことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御装置。
  6. 請求項3又は請求項4に記載したボイラを備えたプラントの制御装置において、
    前記動特性改善手段は、この火力発電プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差と、ボイラに供給する空気流量の操作が終了するまでの時間を評価指標に設定し、前記評価指標を用いてこの空気流量の操作変化率を決定するように構成したことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御装置。
  7. 請求項1又は請求項2に記載したボイラを備えたプラントの制御装置において、
    前記ボイラを備えたプラントが火力発電プラントであり、前記特性改善手段では、タービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する燃料流量、給水流量、及び空気流量のうち少なくとも1つの操作信号の改善方法を決定し、前記操作信号を変更させるタイミングをそれぞれ個別に決定するように構成したことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御装置。
  8. 請求項1又は請求項2に記載したボイラを備えたプラントの制御装置において、
    前記ボイラを備えたプラントが火力発電プラントであり、前記特性改善手段では、この特性改善手段決定した改善方法の一部を手動で修正し、この修正した結果を拘束条件に設定して前記特性改善手段で再度学習する機能を備えたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御装置。
  9. 請求項1又は請求項2に記載したボイラを備えたプラントの制御装置において、
    前記ボイラを備えたプラントが火力発電プラントであり、前記プラントから取り込むプラントの状態量である計測値の項目を、前記動特性改善手段で使用する項目と、前記静特性改善手段で使用する項目に分類するインターフェイスを備えたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御装置。
  10. ボイラを備えたプラントから該プラントの状態量である計測信号を取り込み、この取り込んだ前記計測信号に基づいて前記プラントの特性が所望の特性となるように操作信号を改善する特性改善手段と、この特性改善手段の改善結果に従って操作信号を演算する操作信号生成手段を備えた制御装置を用いて前記プラントを制御する操作信号を演算する、ボイラを備えたプラントの制御方法において、
    前記制御装置の特性改善手段を用いて前記プラントの静特性が所望の静特性となるように操作信号を改善して前記ボイラから排出される環境負荷物質を低減する静特性改善方法を決定し、
    前記特性改善手段を用いて更にこの決定した静特性改善方法に従って操作を実施した時の前記プラントの動特性が所望の動特性となるように操作信号を改善して前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する動特性改善方法、又は前記ボイラから供給する蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する動特性改善方法を決定し、
    操作信号生成手段を用いて前記静特性改善方法と前記動特性改善方法に従って前記プラントを操作する操作信号を演算してこのプラントを制御するようにしたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御方法。
  11. 請求項10に記載したボイラを備えたプラントの制御方法において、
    前記ボイラを備えたプラントが火力発電プラントであり、前記特性改善手段を用いた前記動特性改善方法では、この火力プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差が所望の値になるように、前記火力発電プラントのタービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する給水流量、及び燃料流量、のうち少なくとも1つの操作信号の動特性改善方法を決定し、
    前記タービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する燃料流量、又は給水流量の操作によって前記火力発電プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差が所望の値にならない場合には、ボイラに供給する空気流量操作に関する制約条件を追加して操作信号の動特性改善方法を決定するようにしたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御方法。
  12. 請求項10に記載したボイラを備えたプラントの制御方法において、
    前記ボイラを備えたプラントが火力発電プラントであり、前記制御装置にはプラントの特性を模擬する静特性モデルと動特性モデルを有する統計モデルが備えられおり、特性改善手段を用いてこの統計モデルの出力信号が所望の特性となるように前記統計モデルの入力信号の生成方法を決定すると共に、操作信号生成手段を用いて前記特性改善手段の改善結果に従って操作信号を演算するようになっており、
    前記統計モデルの静特性モデルを用いて前記ボイラから排出される環境負荷物質を予測し、前記統計モデルの動特性モデルを用いて前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの経時変化を予測し、
    前記特性改善手段を用いて前記プラントの静特性が所望の静特性となるように操作信号を改善して前記ボイラから排出される環境負荷物質を低減する静特性改善方法を決定し、
    更に前記特性改善手段を用いてこの決定した静特性改善方法に従って操作を実施した時の前記プラントの動特性が所望の動特性となるように操作信号を改善して前記プラントの出力、前記ボイラから該プラントに供給する蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する動特性改善方法、又は前記ボイラから供給する蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差を低減する動特性改善方法を決定するようにしたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御方法。
  13. 請求項10に記載したボイラを備えたプラントの制御方法において、
    前記ボイラを備えたプラントが火力発電プラントであり、前記特性改善手段を用いた前記動特性改善方法では、前記火力発電プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差が所望の値になるように、前記火力発電プラントのタービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する給水流量、及び燃料流量のうち少なくとも1つの操作信号の動特性改善方法を決定し、
    前記タービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する燃料流量、又は給水流量の操作によって前記火力発電プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差が所望の値にならない場合には、ボイラに供給する空気流量操作に関する制約条件を追加して操作信号の動特性改善方法を決定し、
    前記静特性改善方法では、前記空気流量操作に関する制約条件を拘束条件に設定して操作信号の動特性改善方法を決定するようにしたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御方法。
  14. 請求項13に記載したボイラを備えたプラントの制御方法において、
    ボイラから排出される環境負荷物質、火力発電プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、又は蒸気圧力の制御偏差が所望の値となるように、予め定められた繰り返し回数を超えるまで前記静特性改善方法と前記動特性改善方法を繰り返し実行するようにしたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御方法。
  15. 請求項11又は請求項13に記載したボイラを備えたプラントの制御方法において、
    前記動特性改善方法では、火力発電プラントの発電出力、蒸気流量、蒸気温度、及び蒸気圧力のうち少なくとも1つの制御偏差と、ボイラに供給する空気流量操作が終了するまでの時間を評価指標に設定し、前記評価指標を用いてボイラに供給する空気流量の操作変化率を決定するようにしたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御方法。
  16. 請求項10に記載したボイラを備えたプラントの制御方法において、
    前記ボイラを備えたプラントが火力発電プラントであり、前記静特性改善方法、及び前記動特性改善方法では、火力発電プラントのタービンガバナ弁開度、減温器のスプレ流量、前記ボイラに供給する空気流量、燃料流量、及び給水流量のうち少なくとも1つの操作信号の改善方法を決定し、この決定した改善方法によって前記操作信号を変更させるタイミングを、それぞれ個別に決定するようにしたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御方法。
  17. 請求項10に記載したボイラを備えたプラントの制御方法において、
    静特性改善方法決定、及び動特性改善方法決定で決定した改善結果の一部を手動で修正し、修正した結果を拘束条件に設定して、再度、これらの静特性改善方法決定と動特性改善方策決定を実行するようにしたことを特徴とするボイラを備えたプラントの制御方法。
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