JP2009221867A - 副燃焼室および排気還流通路が設けられた内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】主燃焼室および副燃焼室により構成される燃焼室が設けられた内燃機関において、燃焼室に大量のEGRガスを導入することにより燃費の改善を図ると共に、燃焼室内における大量のEGRガスの存在下での燃焼性の向上を図る。
【解決手段】内燃機関には、主燃焼室6に開口すると共に第1,第2主吸気弁14,15によりそれぞれ開閉される第1,第2主吸気通路P1,P2と、副燃焼室7に開口すると共に副吸気弁により開閉される副吸気通路P3とが設けられる。第1,第2主吸気通路P1,P2および副吸気通路P3は、互いに独立した通路である。排気通路Pe内の排気ガスをEGRガスとして第2主吸気通路P2に還流させる排気還流通路36aが設けられる。第1主吸気通路P1は、混合気およびEGRガスのうちの混合気のみを主燃焼室6に導き、副吸気通路P3は、混合気およびEGRガスのうちの混合気のみを副燃焼室7に導く。
【選択図】図3

Description

本発明は、主燃焼室と該主燃焼室に連通する副燃焼室とにより構成される燃焼室と、主燃焼室に連通する主吸気通路に排気ガスを還流させる排気還流通路とが設けられた内燃機関に関する。
内燃機関において、主燃焼室と該主燃焼室に連通する副燃焼室とから構成される燃焼室と、主燃焼室に開口する主吸気口にて主吸気弁により開閉される主吸気通路と、副燃焼室に開口する副吸気口にて副吸気弁により開閉される副吸気通路と、主燃焼室に開口する排気口にて排気弁により開閉される排気通路と、排気通路内の排気ガスを還流排気ガスとして主吸気通路に還流させる排気還流通路が設けられたものは知られている。(例えば、特許文献1参照)
特公昭61−43545号公報
内燃機関の低負荷時や中負荷時に還流排気ガス(以下、「EGRガス」という。)の還流量(以下、「EGR量」という。)を多くすることにより、ポンピングロスを小さくすることができて、燃費が改善される。また、EGR量が多くなることで、吸入空気量が少ない低負荷時や中負荷時において、有効圧縮比(すなわち、吸気行程終了時に実際に燃焼室内に存在する気体(新気、EGRガスおよび残留排気ガス)の体積と、燃焼室の容積との比)を高めることができるので、内燃機関の熱効率が向上して、燃費が改善される。
しかしながら、EGR量が極めて大きくて、EGR率(すなわちEGR量と新気の量との比)が50%以上で、100%を越えることもある大量のEGRガスを還流させる場合には、燃焼室内に導入された大量のEGRガスの存在下での良好な燃焼性の確保が課題になる。
ところが、主燃焼室に連通する主吸気通路が1つであり、該主吸気通路にEGRガスが導入されるとき、主吸気通路におけるEGRガスの導入位置よりも下流に燃料供給手段が配置される場合など、燃料供給手段の位置によっては、吸入空気と燃料との混合がEGRガスにより妨げられることがあって、良好な混合気の形成が困難になり、主燃焼室での燃焼性を低下させる原因になる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜3記載の発明は、主燃焼室および副燃焼室により構成される燃焼室が設けられた内燃機関において、燃焼室に大量のEGRガスを導入することにより燃費の改善を図ると共に、燃焼室内における大量のEGRガスの存在下での燃焼性の向上を図ることを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、主燃焼室への混合気とEGRガスとの相対的な導入時期を機関運転状態に応じて動弁装置により制御することで、主燃焼室における混合気とEGRガスの分布状態の多様化を図ることを目的とし、請求項3記載の発明は、さらに、主燃焼室における混合気とEGRガスとの分布状態の層状化により、燃焼性の向上を図ることを目的とする。
請求項1記載の発明は、主燃焼室(6)と、前記主燃焼室(6)に噴口(7a)を介して連通する副燃焼室(7)とから構成される燃焼室(5)と、前記主燃焼室(6)に開口する第1主吸気口(10a)にて第1主吸気弁(14)により開閉される第1主吸気通路(P1)と、前記主燃焼室(6)に開口する第2主吸気口(11a)にて第2主吸気弁(15)により開閉される第2主吸気通路(P2)とから構成される主吸気通路と、前記副燃焼室(7)に開口する副吸気口(12a)にて副吸気弁(16)により開閉される副吸気通路(P3)と、前記主燃焼室(6)に開口する排気口(13a)にて排気弁(17)により開閉される排気通路(Pe)と、前記第1主吸気弁(14)、前記第2主吸気弁(15)、前記副吸気弁(16)および前記排気弁(17)を開閉駆動する動弁装置(V)と、前記第1主吸気通路(P1)を通じて前記主燃焼室(6)内に導入される混合気を形成する主燃料供給手段(31,32)と、前記副燃焼室(7)内で燃焼する燃料を供給する副燃料供給手段(33)とから構成される燃料供給手段と、前記副燃焼室(7)内に臨むと共に前記副燃焼室(7)内の混合気に点火する点火手段(8)とが設けられた内燃機関において、前記第1主吸気通路(P1)、前記第2主吸気通路(P2)および前記副吸気通路(P3)は、互いに独立した通路であり、前記排気通路(Pe)内の排気ガスを還流排気ガスとして前記第2主吸気通路(P2)に還流させる排気還流通路(36a)が設けられ、前記第1主吸気通路(P1)は、前記混合気および前記還流排気ガスのうちの該混合気のみを主燃焼室(6)に導き、前記副吸気通路(P3)は、新気および前記還流排気ガスのうちの該新気のみを前記副燃焼室(7)に導く内燃機関である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関において、前記動弁装置(V)は、前記第1主吸気弁(14)の開時期と前記第2主吸気弁(15)の開時期との位相差を変更可能な位相制御手段(61,62)を備え、前記位相制御手段(61,62)を機関運転状態に応じて制御する制御装置(19)が設けられ、前記位相制御手段(61,62)は、前記制御装置(19)により制御されて前記機関運転状態に応じて前記位相差を変更するものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の内燃機関において、前記主燃焼室(6)は、シリンダ(1a)に往復運動可能に嵌合するピストン(4)とシリンダヘッド(2)との間に形成され、前記第1主吸気口(10a)および前記噴口(7a)は前記シリンダヘッド(2)に設けられ、前記機関運転状態は機関負荷であり、前記位相制御手段(61,62)は、機関負荷状態を低負荷、中負荷および高負荷に分けたときの前記低負荷時または前記中負荷時に、前記第2主吸気弁(15)の開時期を前記第1主吸気弁(14)の開時期よりも進角した時期に設定すると共に、前記機関負荷に応じて変更される前記位相差の最大値を前記低負荷時または前記中負荷時に生じさせるものである。
請求項1記載の発明によれば、混合気は第1主吸気通路を通じて主燃焼室に導入される一方、還流排気ガスは主燃焼室に連通する第2主吸気通路を通じて主燃焼室に導かれるので、大量の還流排気ガスが主燃焼室に導入される場合にも、第1主吸気通路を通じて混合気が主燃焼室に導入されること、おおび副燃焼室から噴口を通じて主燃焼室に噴出する火炎により主燃焼室内の混合気を燃焼させることができることにより、燃焼性を向上させることができる。しかも、内燃機関の無負荷時や、低・中負荷時に、大量の還流排気ガスを燃焼室に導入することができるので、ポンピングロスを減少させることができ、かつ有効圧縮比を増加させて、熱効率を向上させることができて、燃費を改善できる。
請求項2記載の事項によれば、位相制御手段により第1,第2主吸気弁の開時期の位相差を変更することで、動弁装置により、主燃焼室での混合気と還流排気ガスとの分布状態を機関運転状態に応じて多様に制御することができる。この結果、機関運転状態に応じて、燃焼性向上および燃費改善の観点から好適な前記分布状態を得ることができる。
請求項3記載の事項によれば、主燃焼室においては、還流排気ガスの層がピストン寄りに形成され、混合気の層がシリンダヘッド寄りに形成されるように主燃焼室内における混合気と還流排気ガスとの分布状態が層状化されて、シリンダヘッドに設けられた副燃焼室の噴口からの火炎により、シリンダヘッド寄りに分布する混合気の燃焼が容易になるので、主燃焼室内での燃焼性が向上する。
以下、本発明の実施形態を図1〜図12を参照して説明する。
図1〜図3を参照すると、本発明が適用された内燃機関Eは、車両に搭載される多気筒の4ストローク内燃機関であり、複数のシリンダ1a、ここでは4つのシリンダ1aが直列に配列されて構成されるシリンダブロック1と該シリンダブロック1に結合されたシリンダヘッド2と該シリンダヘッド2に結合されたヘッドカバー3とから構成される機関本体を備え、さらに、各シリンダ1aに往復動可能に嵌合するピストン4と、シリンダブロック1の下部に形成されるクランク室に配置されてピストン4により回転駆動されるクランク軸9(図4参照)とを備える。
なお、この実施形態において、上下方向は、シリンダ1aのシリンダ軸線に平行な方向であり、上方は、ピストン4が下死点から上死点に向かう方向であるとする。
シリンダ1a毎に上死点位置のピストン4との間に主燃焼室6を形成するシリンダヘッド2には、噴口7aを有すると共に該噴口7aを介して主燃焼室6に連通する副燃焼室7と、それぞれ主吸気口10a,11aにて主燃焼室6に開口する複数の、ここでは2つの第1,第2主吸気ポート10,11と、副吸気口12aにて副燃焼室7に開口する1以上の、ここでは1つの副吸気ポート12と、排気口13aにて主燃焼室6に開口する1以上の、ここでは1つの排気ポート13と、第1主吸気口10a、第2主吸気口11a、副吸気口12aおよび排気口13aをそれぞれ開閉する第1主吸気弁14、第2主吸気弁15、副吸気弁16および排気弁17と、副燃焼室7に臨んで配置されると共に副燃焼室7内の混合気に点火する点火手段としての点火栓8とが、シリンダ1a毎に設けられる。
主燃焼室6は、シリンダヘッド2の下面に設けられた凹部により形成される空間6aとピストン4の頂面に設けられた凹部により形成される空間6bを含んで構成される。そして、主燃焼室6と副燃焼室7とにより燃焼室5が構成される。また、燃焼室5と、シリンダ1aにおいて行程容積を規定するシリンダ空間1b(図8(b),(d)参照)とにより、燃焼空間が構成される。
内燃機関Eは、各吸気ポート10,11,12の入口が開口するシリンダヘッド2の吸気側の側部2iに接続されて吸入空気を各吸気ポート10,11,12を介して燃焼室5に導く吸気装置20と、排気ポート13の出口が開口するシリンダヘッド2の排気側の側部2eに接続されて排気ガスを燃焼室5から排気ポート13を経て内燃機関Eの外部に排出する排気装置27と、主燃焼室6内および副燃焼室7内で燃焼する燃料を供給して吸入空気との混合気を形成する燃料供給手段とを有する。
吸気装置20は、外気を吸入空気として取り入れるエアクリーナ21と、上流端部でエアクリーナ21に接続されるスロットルボディ22aを有するスロットル弁装置22と、上流端部でスロットルボディ22aに接続されると共に下流端部でシリンダヘッド2の側部2iに接続される吸気管装置としての吸気マニホルド23とを有する。
スロットル弁装置22は、スロットルボディ22aによりそれぞれ形成される主スロットル通路22bおよび副スロットル通路22cにそれぞれ配置されると共にエアクリーナ21からの吸入空気の流量を制御する主スロットル弁22dおよび副スロットル弁22eを有する。両スロットル弁22d,22eは、アクセル操作量に応じて、制御装置19により制御される電動モータなどのアクチュエータにより開閉駆動されて、両スロットル通路22b,22cをそれぞれ開閉する。
吸気マニホルド23には、主スロットル通路22bに連通する吸気チャンバ24aと、吸気チャンバ24aから分岐して燃焼室5毎(またはシリンダ1a毎)の主吸気ポート10,11に連通する主分岐通路24b,24cと、副スロットル通路22cに連通する共通通路25aと、共通通路25aから分岐して燃焼室5毎の副吸気ポート12に連通する副分岐通路25bとが設けられる。
ここで、吸気装置20およびシリンダヘッド2に渡って設けられて吸入空気を燃焼室5に導く吸気通路は、主分岐通路24b,24cおよび副分岐通路25bと、主分岐通路24b,24cと副分岐通路25bとにより構成される下流側吸気通路よりも上流の上流側吸気通路と、主吸気ポート10,11と、副吸気ポート12とにより構成される。該上流側吸気通路には、吸気チャンバ24a、主スロットル通路22b、共通通路25aおよび副スロットル通路22cが含まれる。
燃焼室5毎に、主分岐通路24b,24cは、第1主吸気口10aを有する第1主吸気ポート10に連通する第1主通路24bと、第2主吸気口11aを有する第2吸気ポート11に連通する第2主通路24cとにより構成される。
ここで、第1主吸気ポート10および第1主通路24bにより第1主吸気通路P1が構成され、第2主吸気ポート11および第2主通路24cにより第2主吸気通路P2が構成され、副吸気ポート12および副分岐通路25bにより副吸気通路P3が構成される。そして、この実施形態では、第1,第2主吸気通路P1,P2により主吸気通路が構成され、1つの副吸気通路P3により副吸気通路が構成される。また、第1主吸気通路P1と第2主吸気通路P2と副吸気通路P3とは、第1,第2主吸気通路P1,P2の全通路長と副吸気通路P3の全通路長に渡って、互いに独立した通路である。
各第2主通路24cには、該第2主通路24cを閉塞する全閉状態と、全開状態との間でアクチュエータにより開閉駆動されて、第2主吸気通路P2を流れる吸入空気の流量を制御する吸気制御弁26が配置される。吸気制御弁26は、後述する制御装置19により内燃機関Eの機関運転状態である機関負荷に応じて制御される。
排気装置27は、上流端部でシリンダヘッド2の側部2eに接続される排気管装置としての排気マニホルド28と、排気マニホルド28の下流に配置されて三元触媒を備える触媒装置29と、触媒装置よりも下流側の排気管30とを有する。排気マニホルド28には、燃焼室5毎に設けられて排気ポート13に連通する分岐通路28aと、すべての分岐通路28aが集合する集合通路28bとが設けられる。
排気装置27およびシリンダヘッド2により形成されて燃焼室5からの排気ガスを排出する排気通路Peは、分岐通路28aと、集合通路28bと、排気管30により形成される通路30aと、排気ポート13とにより構成される。
前記燃料供給手段は、第1,第2主吸気通路P1,P2にそれぞれ燃料を供給する第1,第2主燃料供給手段としての第1,第2主燃料噴射弁31,32と、副吸気通路P3に燃料を供給する副燃料供給手段としての副燃料噴射弁33により構成される。各主通路24b,24cにそれぞれ臨んで吸気マニホルド23に取り付けられる第1,第2主燃料噴射弁31,32から噴射された燃料は、それぞれ第1,第2主吸気通路P1,P2内で吸入空気と混合して混合気を形成する。スロットルボディ22aに取り付けられた副燃料噴射弁33から噴射された燃料は、副スロットル通路22c内で吸入空気と混合して混合気を形成する。それゆえ、第1,第2主吸気通路P1,P2は、新気としての混合気を主燃焼室6に導き、副吸気通路P3は新気としての混合気を副燃焼室7に導く。
各主燃料噴射弁31,32からの燃料供給量は、制御装置19により、機関回転速度および機関負荷をはじめとする機関運転状態に応じて制御される。そして、燃焼室5において、点火栓8により混合気が点火される副燃焼室7には、主燃焼室6よりも小さい空燃比の混合気が存在する。
内燃機関Eに備えられる制御装置19は、内燃機関Eの機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段19bと、該検出手段19bで検出された機関運転状態に応じて燃料噴射弁31,32,33、吸気制御弁26、排気還流弁37および油圧制御弁63,64などを制御する電子制御ユニットからなる制御部19aとを備える。
該検出手段19bは、内燃機関EEの機関回転速度を検出する回転速度検出手段19cと、アクセル操作量または主スロットル弁22dの開度に基づいて内燃機関Eの機関負荷を検出する負荷検出手段19dとを含む。
内燃機関Eは、さらに、排気通路Peの排気ガスを還流排気ガス(EGRガス)として第1,第2主吸気通路P1,P2のうちの第2主吸気通路P2のみに導く排気還流装置35を備える。排気還流装置35は、排気浄化装置としての触媒装置29よりも上流側の集合通路28bと第2主吸気通路P2とを連通させる排気還流通路36aを形成する導管36と、排気還流通路36aに配置されて還流排気ガスの還流量(EGR量)を機関運転状態に応じて制御する排気還流弁37とを備える。排気還流弁37は、制御装置19により機関負荷に応じて制御される。
図1,図2,図4を参照すると、シリンダヘッド2とヘッドカバー3とで形成される動弁室38内に配置されるDOHC型の動弁装置Vは、1つの吸気カム軸40を備えると共に第1,第2吸気弁14,15および副吸気弁16を開閉する吸気側動弁装置Viと、1つの排気カム軸43を備えると共に排気弁17を開閉する排気側動弁装置Veとから構成される。
吸気側動弁装置Viは、3つの吸気弁14,15,16の弁作動特性である開閉時期を内燃機関Eの機関運転状態に応じて変更可能な可変動弁装置である。
両カム軸40,43は、カムホルダ39を介してシリンダヘッド2に回転可能に支持される。半割型の下カムホルダ39aおよび上カムホルダ39bから構成されるカムホルダ39は、シリンダヘッド2に各カム軸40,43の軸方向に間隔をおいて配列される。
両カム軸40,43は、動弁用伝動機構18を介して伝達されるクランク軸9のトルクにより回転方向Rに回転駆動される。伝動機構18は、クランク軸9に設けられる駆動スプロケット18aと、吸気カム軸40に設けられた位相制御機構61に設けられる吸気側被動スプロケット18bと、排気カム軸43に設けられる排気側被動スプロケット(図示されず)と、両スプロケット18a,18bおよび該排気側被動スプロケットに掛け渡される無端チェーン18cとを備える。
吸気側動弁装置Viは、燃焼室5毎に、第1,第2主吸気カム44,45および副吸気カム46を有する吸気カム軸40と、第1,第2主吸気カム44,45および副吸気カム46によりそれぞれ駆動される第1,第2主吸気ロッカアーム47,48および副吸気ロッカアーム49と、カムフォロアとしての各吸気ロッカアーム47,48,49を揺動可能に支持するロッカ軸51と、第1,第2主吸気弁14,15および副吸気弁16を常時閉弁方向に付勢する弁バネ53と、第1,第2主吸気弁14,15および副吸気弁16の開閉時期を機関運転状態に応じて変更する位相制御手段を構成する第1,第2位相制御機構61,62とを備える。
排気側動弁装置Veは、燃焼室5毎に1つの排気カム43aを有する排気カム軸43と、排気カム43aにより駆動されるカムフォロアとしての排気ロッカアーム50と、各排気ロッカアーム50を揺動可能に支持するロッカ軸52と、排気弁17を常時閉弁方向に付勢する弁バネ53とを備える。
吸気カム軸40および排気カム軸43の回転により、第1,第2主吸気カム44,45および副吸気カム46は、それぞれ第1,第2主吸気ロッカアーム47,48および副ロッカアーム49を介して第1,第2主吸気弁14,15および副吸気弁16を開閉駆動し、排気カム43aは排気ロッカアーム50を介して排気弁17を開閉駆動する。
吸気カム軸40は、該カム軸40の回転中心線Liを中心に互いに独立に回動可能な第1カム軸としてのアウタカム軸41および第2カム軸としてのインナカム軸42から構成されて、アウタカム軸41と、アウタカム軸41の内側に回動可能に嵌合するインナカム軸42とが同軸状に配置される二重カム軸である。
なお、図4では、図示の便宜上、すべての燃焼室5(またはシリンダ1a)に関しての第1,第2主吸気カム44,45および副吸気カム46は、その各カム44〜46のカム山の頂点が同一平面上に位置するように記載されているが、実際には、燃焼室5毎に、内燃機関Eの点火順序に対応した位相になっている。
第1,第2主吸気カム44,45および副吸気カム46の形状は、図6(a),図7(a)を参照すると、開弁期間について、第1,第2主吸気弁14,15はほぼ同一であり、副吸気弁16は第1主吸気弁14よりもやや短くなるように、また、リフト量特性について、第1,第2主吸気弁14,15はほぼ同一であり、副吸気弁16は第1主吸気弁14よりも小さくなるように、設定されている。
図4を参照すると、第1主吸気カム44および副吸気カム46は、アウタカム軸41に一体成形されて設けられる。
図5を併せて参照すると、円筒状の部材である第2主吸気カム45は、インナカム軸42にねじ込まれて結合されるピン42dによりインナカム軸42と一体に回転するように結合されると共に、アウタカム軸41の外周側に回動可能に、そして軸方向に移動不能に設けられる。アウタカム軸41に設けられて第2主吸気カム45を回動可能に支持するカム支持部41dには、ピン42dが径方向に貫通すると共に両カム軸41,42の相対的な回動を許容する空間である長孔41eが設けられる。
図4を参照すると、アウタカム軸41を回動させる第1位相制御機構61と、インナカム軸42を回動させる第2位相制御機構62とにより構成される前記位相制御手段は、アウタカム軸41とインナカム軸42を、したがって第1主吸気カム44および副吸気カム46と第2主吸気カム45とを、それぞれ、機関運転状態に応じて互いに独立に回動させて、基準位相としてのクランク軸9の位相(すなわちクランク角)に対して、アウタカム軸41、インナカム軸42、したがって第1主吸気カム44および副吸気カム46と第2主吸気カム45の位相とを互いに独立に変更可能であり、第1主吸気弁14および副吸気弁16の開閉時期と、第2主吸気弁15の開閉時期を互いに独立に変更可能である。
この実施形態では、各吸気弁14,15,16の開閉時期が変更されるとき、各吸気弁14,15,16の開時期および閉時期が同時に変更されるので、各吸気弁14,15,16の弁作動特性であるリフト量特性および開弁期間は変更されない。
両位相制御機構61,62は共通の基本構造を有する油圧式機構である。
アウタカム軸41の端部41a(したがってカム軸40の軸端部40a)に設けられる第1位相制御機構61は、被動スプロケット18bが一体成形により一体に設けられる本体61aと、本体61aに対して相対回動可能に組み付けられて収容されると共に端部41aに一体に回動するようにボルト61cで結合される回動部材61bとを備える。本体61aはクランク軸9および伝動機構18と一体に回転し、回動部材61bはアウタカム軸41および第1主吸気カム44および副吸気カム46と一体に回動する。
アウタカム軸41の端部41bおよびインナカム軸42の端部42b(したがってカム軸40の軸端部40b)に設けられる第2位相制御機構62は、アウタカム軸41と一体に設けられる本体62aと、本体62aに対して相対回動可能に組み付けられて収容されると共に端部42bに一体に回転するようにボルト62cで結合される回動部材62bとを備える。本体62aはアウタカム軸41と一体に回動し、回動部材62bはインナカム軸42および第2主吸気カム45と一体に回動する。
このため、第1位相制御機構61は、アウタカム軸41およびインナカム軸42を一体に回動させることにより、クランク角に対する第1主吸気カム44、副吸気カム46の位相および第2主吸気カム45の位相を一体的に変更可能であり、第2位相制御機構62は、両カム軸41,42を相対的に回動させることにより、第1主吸気カム44および副吸気カム46の位相と、第2主吸気カム45の位相とを相対的に変更可能である。
各位相制御機構61,62において、回動部材61b,62bは、本体61a,62aの内周に設けられた複数である所定数の凹部(図示されず)内にそれぞれ配置される前記所定数のベーン(図示されず)を有する。そして、前記各ベーンは、前記凹部と協働して、回動方向での両側に作動油が給排される遅角室および進角室を形成する。
両位相制御機構61,62の動作を制御する駆動制御機構は、各位相制御機構61,62に対して作動油の給排を行うことにより、各位相制御機構61,62の回動部材61b,62bの動作を制御する。該駆動制御機構は、各位相制御機構61,62の前記遅角室および前記進角室の油圧を制御する油圧制御弁63,64と、各油圧制御弁63,64を介して作動油を導く油路系統とから構成される。油圧制御弁63,64は、制御装置19により機関運転状態に応じて制御される。
前記油路系統は、内燃機関Eにより駆動される作動油源としてのオイルポンプ65から吐出された高圧の作動油が導かれる給油路66と、前記遅角室および前記進角室から作動油を排出する排油路67a,67bと、前記遅角室に常時連通すると共に油圧制御弁63,64を介して給油路66および排油路67a,67bに択一的に連通する遅角用油路68b,69bと、前記進角室に常時連通すると共に油圧制御弁63,64を介して給油路66および排油路67a,67bに択一的に連通する進角用油路68a,69aとから構成される。
第1位相制御機構61について、油圧制御弁63が給油路66を進角用油路68a(または遅角用油路68b)に連通させると同時に排油路67aを遅角用油路68b(または進角用油路68a)に連通させることにより、前記進角室(または前記遅角室)に作動油が供給されると同時に前記遅角室(または前記進角室)の作動油が排出されて、クランク角に対してアウタカム軸41、インナカム軸42および各吸気カム44,45,46の位相が進角(または遅角)され、各吸気弁14,15,16(図1,図2参照)の開閉時期が進角(または遅角)される。
一方、第2位相制御機構62について、油圧制御弁64が給油路66を進角用油路69a(または遅角用油路69b)に連通させると同時に排油路67bを遅角用油路69b(または進角用油路69a)に連通させることにより、前記進角室(または前記遅角室)に作動油が供給されると同時に前記遅角室(または前記進角室)の作動油が排出されて、クランク角に対してインナカム軸42および第2主吸気カム45の位相が進角(または遅角)され、第2主吸気弁15の開閉時期が進角(または遅角)される。
そして、本体61a,62aおよび回動部材61b,62bの相対回動により各カム軸41,42および各吸気カム44,45,46の所望の位相が設定された時点で、油圧制御弁63,64が遅角用油路68b,69bおよび進角用油路68a,69aを閉塞し、クランク角に対する各カム軸41,42および各吸気カム44,45,46の位相が維持される。
このように、各位相制御機構61,62は、制御装置19により機関負荷および機関回転速度に応じて制御されて、各カム軸41,42および各吸気カム44,45,46の位相を、したがって各吸気弁14,15,16の開閉時期を、さらには第1主吸気弁14および副吸気弁16の開閉時期と第2主吸気弁15の開閉時期の位相差を、連続的に変更すると共に、互いに独立して変更可能である。
そして、この位相の変更過程で、第1位相制御機構61の回動部材61bは、アウタカム軸41と、該アウタカム軸41および第2位相制御機構62の本体62aおよび回動部材62bを介してインナカム軸42とを一体に回動させることにより、クランク角に対する各吸気カム44,45,46の位相を一体的に変更可能である。また、第2位相制御機構62は、互いに相対回動可能な本体62aと回動部材62bとにより、アウタカム軸41およびインナカム軸42を相対的に回動させることで、第1主吸気カム44および副吸気カム46の位相と、第2主吸気カム45の位相を相対的に変更可能である。
図6〜図11を主に参照して、内燃機関Eの運転領域の全体における機関負荷状態を、主スロットル弁22dが全閉状態となる無負荷(すなわちアイドル)と主スロットル弁22dが全開状態となる全負荷との間で、低負荷、中負荷および高負荷にほぼ三等分したとき、内燃機関Eの無負荷時、低負荷時、中負荷時、高負荷時および全負荷時での、動弁装置V、燃焼室5での混合気とEGRガスの分布状態について説明する。
なお、図6,図7,図9,図11において、混合気が短い線の破線のハッチングで示され、EGRガスが長い線の破線のハッチングで示され、図8,図10において、混合気の流れが破線の矢印で示され、EGRガスの流れが実線の矢印で示される。
図1,図2,図4を参照しながら、主に図6を参照すると、内燃機関Eの無負荷時には、主スロットル弁22dは全閉状態にあり、副スロットル弁22eは、全開状態よりも小さい開度で部分的に開いた部分開度状態にあり、吸気制御弁26は全閉状態にあり、排気還流弁37は全開状態または部分的に開いた部分開度状態にある。
そして、両位相制御機構61,62により、第1,第2主吸気弁14,15の開閉時期がほぼ同一に設定され、副吸気弁16は、第1主吸気弁14の開弁期間内で、第1主吸気弁14に比べて開時期がやや遅角され、閉時期がやや進角された時期に設定される。また、各吸気弁14,15,16において、最大リフト量となる時期である最大リフト時期は、ほぼ同じ時期である。
このとき、副燃焼室7には副吸気通路P3を通じて混合気が導入される一方、主燃焼室6には、主スロットル弁22dが全閉状態であるために第1主吸気通路P1を通じて混合気が導入されず、第2主吸気通路P2を通じて大量のEGRガスに導入される。そして、第1,第2主燃料噴射弁31,32からは燃料が噴射されないことから、第2主吸気通路P2を通じて混合気が主燃焼室6に導入されることはなく、第2主吸気通路P2はEGRガスのみを主燃焼室6に導く。このときのEGR率は、50%以上であり、好ましくは100%を越える。
このため、点火直前での燃焼室5内での混合気(新気)とEGRガスとの分布状態は、図6(b)に示されるように、主燃焼室6内は殆どEGRガスで占められ、副燃焼室7内が混合気で占められる。そして、副燃焼室7内では、主燃焼室6内での大量のEGRガスの影響を殆ど受けることなく、点火栓8により混合気が燃焼して所要の機関出力が発生する。
このとき、大量のEGRガスにより、有効圧縮比が高められるので、熱効率が向上する。また、排気通路Peに排出される排気ガスは、主燃焼室6内に導入された大量のEGRガスにより、EGRガスが少ない場合または排気還流が行われない場合に比べて、高温の排気ガスが触媒装置29に流入するので、内燃機関Eの冷間始動時に、触媒装置29の暖機が促進されて、その浄化率が向上する。
図1,図2,図4を参照しながら、主に図7,図8を参照すると、運転頻度が比較的高い運転時、すなわち低負荷時および中負荷時には、主スロットル弁22dは部分的に開いた部分開度状態にあり、副スロットル弁22eは全開状態にあり、吸気制御弁26は全閉状態にあり、排気還流弁37は部分開度状態にある。
そして、第2位相制御機構62が、インナカム軸42および第2主吸気カム45を長孔41e(図5参照)の範囲で回動させて、第2主吸気カム45の位相が第1主吸気カム44に対して進角する。このため、第2主吸気弁15の開時期が第1主吸気弁14の開時期よりも進角した時期に設定される。そして、両位相制御機構61,62は、機関負荷に応じて変更される第2主吸気弁15の開時期と第1主吸気弁14の開時期との位相差の最大値が、この低負荷時または中負荷時に生じるように、第1,第2主吸気弁14,15,16の開閉時期を制御する。
このとき、第2主吸気弁15が第1主吸気弁14よりも早い時期に開弁することから、吸気行程の前半では、第2主吸気弁15が第1主吸気弁14に比べて大きなリフト量で開弁しているので、図8(a),(b)に示されるように、主燃焼室6には第2主吸気通路P2からのEGRガスがシリンダ空間1b内にスワール(横渦)を形成しながら導入される。次いで、吸気行程の後半では、第2主吸気通路P2からのEGRガスの導入量が減少する一方、第1主吸気弁14が第2主吸気弁15に比べて大きなリフト量で開弁しているので、図8(c),(d)に示されるように、第1主吸気通路P1からの混合気がシリンダ空間1b内に、EGRガスのスワールの向きとは逆向きのスワールを形成しながら導入される。このため、点火直前での主燃焼室6内での混合気とEGRガスとの分布状態は、図7(b)に示されるように、ピストン4寄りの部分にEGRガスが存在し、シリンダヘッド2寄り(または噴口7a寄り)の部分に混合気が存在する層状分布となる。これにより、噴口7aからの火炎により主燃焼室6の混合気の燃焼が容易になる。
また、このときのEGR率は、100%以上であり、好ましくは200%を越える。そして、この大量のEGRガスにより、有効圧縮比が高められるので、熱効率が向上する。
図1,図2,図4を参照しながら、主に図9,図10を参照すると、内燃機関Eの高負荷時には、主スロットル弁22dは中負荷時よりも大きく開いた部分開度状態にあり、副スロットル弁22eは全開状態にあり、吸気制御弁26は全開状態にあり、排気還流弁37は低負荷時および中負荷時よりも小さく開いた部分開度状態にある。このため、EGR量は、低負荷時および中負荷時よりも大幅に小さく、EGR率は20%以下である。
そして、両位相制御機構61,62により、無負荷時に比べて、第1,第2主吸気弁14,15および副吸気弁16の開時期が進角される。この状態では、第1,第2主吸気弁14,15がほぼ同じ時期に開閉することから、第1主吸気通路P1からの混合気および第2主吸気通路P2からのEGRガスが同時に導入されるので、図10に示されるように、吸気行程でのシリンダ空間1b内には、タンブル(縦渦)が発生して、混合気とEGRガスとが混合され、点火直前での主燃焼室6での分布状態は、図10(b)に示されるように、混合気とEGRガスとが、主燃焼室6の全体において混合した分布状態になる。
さらに、吸気制御弁26が全開となることで、第2主吸気通路P2からも混合気が主燃焼室6に導入されるので、機関回転速度が大きい高速回転時の体積効率が向上して、機関出力が向上する。
図1,図2,図4を参照しながら、主に図11を参照すると、内燃機関Eの全負荷時には、主スロットル弁22dは全開状態にあり、副スロットル弁22eは全開状態にあり、吸気制御弁26は全開状態にあり、排気還流弁37は全閉状態にある。
両位相制御機構61,62により、機関回転速度に応じて第2主吸気カム45を第1主吸気カム44および副吸気カム46に対して進角させて、第2主吸気弁15の開時期を第1主吸気弁14の開時期よりも進角させたりすることで、バルブオーバラップを利用した掃気効果による体積効率の増加や、第1,第2主吸気弁14,15の開時期の位相差による主燃焼室6への混合気の流速の増加による燃焼性向上が可能になり、機関回転速度の全域で機関出力を向上させることができる。
そして、点火直前での主燃焼室6内での混合気とEGRガスとの分布状態は、図11(b)に示されるように、主燃焼室6の全体が混合気で占められる。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
内燃機関Eの第1主吸気通路P1、第2主吸気通路P2および副吸気通路P3は、互いに独立した通路であり、排気通路Pe内の排気ガスをEGRガスとして第2主吸気通路P2に還流させる排気還流通路36aが設けられ、第1主吸気通路P1は、混合気およびEGRガスのうちの混合気のみを主燃焼室6に導き、副吸気通路P3は、混合気およびEGRガスのうちの混合気のみを副燃焼室7に導くことにより、混合気は第1主吸気通路P1を通じて主燃焼室6に導かれる一方、EGRガスは主燃焼室6に連通する第2主吸気通路P2を通じて主燃焼室6に導かれるので、大量のEGRガスが主燃焼室6に導入される場合にも、第1主吸気通路P1を通じて混合気が主燃焼室6に導入されること、おおび副燃焼室7から噴口7aを通じて主燃焼室6に噴出する火炎により主燃焼室6内の混合気を燃焼させることができることにより、燃焼性を向上させることができる。しかも、内燃機関Eの無負荷時や、低・中負荷時に、大量のEGRガスを燃焼室5に導入することができるので、ポンピングロスを減少させることができ、かつ有効圧縮比を増加させて、熱効率を向上させることができて、燃費を改善できる。
動弁装置Vは、第1主吸気弁14の開時期と第2主吸気弁15の開時期との位相差を変更可能な位相制御機構61,62を備え、内燃機関Eには位相制御機構61,62を機関運転状態に応じて制御する制御装置19が設けられ、位相制御機構61,62は、制御装置19により制御されて機関負荷に応じて前記位相差を変更することにより、位相制御機構61,62により第1,第2主吸気弁14,15の開時期の位相差を変更することで、動弁装置Vにより、主燃焼室6での混合気とEGRガスとの分布状態を機関回転速度および機関負荷に応じて多様に制御することができる。この結果、機関運転状態に応じて、燃焼性向上および燃費改善の観点から好適な前記分布状態を得ることができる。
主燃焼室6は、シリンダ1aに往復運動可能に嵌合するピストン4とシリンダヘッド2との間に形成され、第1主吸気口10aおよび噴口7aはシリンダヘッド2に設けられ、位相制御機構61,62は、機関負荷状態を低負荷、中負荷および高負荷に分けたときの低負荷時または中負荷時に、第2主吸気弁15の開時期を第1主吸気弁14の開時期よりも進角した時期に設定すると共に、機関負荷に応じて変更される位相差の最大値を低負荷時または中負荷時に生じさせることにより、主燃焼室6においては、EGRガスの層がピストン4寄りに形成され、混合気の層がシリンダヘッド2寄りに形成されるように、主燃焼室6内における混合気とEGRガスとの分布状態が層状化されて、シリンダヘッド2に設けられた副燃焼室7の噴口7aからの火炎により、シリンダヘッド2寄りに分布する混合気の燃焼が容易になるので、主燃焼室6内での燃焼性が向上する。
以下、前述した実施形態の一部が変更された形態について、変更された部分を中心に説明する。
図12に示されるように、吸気マニホルド23には、前述の第2主通路24cの代わりに、上流端が閉塞されると共に下流端で第2主吸気ポート11に連通する通路24dが設けられ、該通路24dに排気還流通路36aが連通する。第2主吸気通路P2を構成する通路24dには、吸入空気が導入されることなく、したがって混合気が流れることもなく、EGRガスのみが流れる。このため、第2主吸気通路P2がEGRガス専用の通路として構成される。
主吸気通路は3つ以上設けられてもよく、その場合には、そのうちの2つの主吸気通路を第1,第2主吸気通路として本発明が適用される。同様に、複数の副燃焼室が設けられる場合、各副燃焼室に対応して副吸気通路が2つ以上設けられてもよく、そのうちの1つについて本発明が適用される。
副燃焼室内に混合気を形成するために、副吸気通路が新気としての吸入空気のみを副燃焼室に導き、かつ該副燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁が設けられてもよい。
第1,第2主吸気通路が主スロットル通路を含む前記上流側吸気通路を含んで構成されてもよく、または副吸気通路が副スロットル通路を含む前記上流側吸気通路を含んで構成されてもよい。そして、これらの場合には、燃焼室毎に、主スロットル弁または副スロットル弁が配置されることになる。
動弁装置の位相制御手段は、第1,第2主吸気弁および副吸気弁を直接駆動する電磁式アクチュエータまたは油圧式アクチュエータにより構成されてもよい。
内燃機関は単気筒内燃機関であってもよい。内燃機関は、前記実施形態では車両に使用されるものであったが、鉛直方向を指向するクランク軸を備える船外機等の船舶推進装置に使用されるものであってもよい。
本発明の実施形態を示し、本発明が適用された内燃機関の要部断面図であり、シリンダヘッドにおいては図3の概略I−I線での断面である。 図1の内燃機関の要部断面図であり、シリンダヘッドにおいては図3の概略II−II線での断面である。 図1の内燃機関のシリンダヘッドの下面図であり、吸気装置および排気装置が模式的に示されている。 図1の内燃機関の動弁装置の吸気カム軸の断面図である。 図4のV−V線断面図である。 図1の内燃機関の無負荷時において、(a)は、吸気弁および排気弁の弁作動特性を説明する図であり、(b)は、燃焼室での混合気とEGRガスとの分布状態を説明する図である。 図1の内燃機関の低負荷時および中負荷時において、(a)は、吸気弁および排気弁の弁作動特性を説明する図であり、(b)は、燃焼室での混合気とEGRガスとの分布状態を説明する図である。 図1の内燃機関の低負荷時および中負荷時において、(a)は、吸気行程前半でのシリンダ空間内のEGRガスの流れの様子を説明するシリンダの平面略図であり、(b)は、(a)のシリンダの側面略図であり、(c)は、吸気行程後半でのシリンダ空間内の混合気の流れの様子を説明するシリンダの平面略図であり、(d)は、(c)のシリンダの側面略図である。 図1の内燃機関の高負荷時において、(a)は、吸気弁および排気弁の弁作動特性を説明する図であり、(b)は、燃焼室での混合気とEGRガスとの分布状態を説明する図である。 図1の内燃機関の高負荷時において、(a)は、吸気行程前半でのシリンダ空間内の混合気およびEGRガスの流れの様子を説明するシリンダの平面略図であり、(b)は、(a)のシリンダの側面略図であり、(c)は、吸気行程後半でのシリンダ空間内の混合気およびEGRガスの流れの様子を説明するシリンダの平面略図であり、(d)は、(c)のシリンダの側面略図である。 図1の内燃機関の全負荷時において、(a)は、吸気弁および排気弁の弁作動特性を説明する図であり、(b)は、燃焼室での混合気とEGRガスとの分布状態を説明する図である。 本発明の別の実施形態を示し、図2に相当する図である。
符号の説明
2…シリンダヘッド、4…ピストン、6…主燃焼室、7…副燃焼室、10,11…主吸気ポート、12…副吸気ポート、13…排気ポート、14,15…主吸気弁、16…副吸気弁、17…排気弁、19…制御装置、22…スロットル弁装置、23…吸気マニホルド、26…吸気制御弁、31,32…主燃料噴射弁、33…副燃料噴射弁、35…排気還流装置、40…吸気カム軸、61,62…位相制御機構、
E…内燃機関、P1,P2…主吸気通路、P3…副吸気通路。

Claims (3)

  1. 主燃焼室と、前記主燃焼室に噴口を介して連通する副燃焼室とから構成される燃焼室と、
    前記主燃焼室に開口する第1主吸気口にて第1主吸気弁により開閉される第1主吸気通路と、前記主燃焼室に開口する第2主吸気口にて第2主吸気弁により開閉される第2主吸気通路とから構成される主吸気通路と、
    前記副燃焼室に開口する副吸気口にて副吸気弁により開閉される副吸気通路と、
    前記主燃焼室に開口する排気口にて排気弁により開閉される排気通路と、
    前記第1主吸気弁、前記第2主吸気弁、前記副吸気弁および前記排気弁を開閉駆動する動弁装置と、
    前記第1主吸気通路を通じて前記主燃焼室内に導入される混合気を形成する主燃料供給手段と、前記副燃焼室内で燃焼する燃料を供給する副燃料供給手段とから構成される燃料供給手段と、
    前記副燃焼室内に臨むと共に前記副燃焼室内の混合気に点火する点火手段とが設けられた内燃機関において、
    前記第1主吸気通路、前記第2主吸気通路および前記副吸気通路は、互いに独立した通路であり、
    前記排気通路内の排気ガスを還流排気ガスとして前記第2主吸気通路に還流させる排気還流通路が設けられ、
    前記第1主吸気通路は、前記混合気および前記還流排気ガスのうちの該混合気のみを主燃焼室に導き、
    前記副吸気通路は、新気および前記還流排気ガスのうちの該新気のみを前記副燃焼室に導くことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記動弁装置は、前記第1主吸気弁の開時期と前記第2主吸気弁の開時期との位相差を変更可能な位相制御手段を備え、
    前記位相制御手段を機関運転状態に応じて制御する制御装置が設けられ、
    前記位相制御手段は、前記制御装置により制御されて前記機関運転状態に応じて前記位相差を変更することを特徴とする請求項1記載の内燃機関。
  3. 前記主燃焼室は、シリンダに往復運動可能に嵌合するピストンとシリンダヘッドとの間に形成され、
    前記第1主吸気口および前記噴口は前記シリンダヘッドに設けられ、
    前記機関運転状態は機関負荷であり、
    前記位相制御手段は、機関負荷状態を低負荷、中負荷および高負荷に分けたときの前記低負荷時または前記中負荷時に、前記第2主吸気弁の開時期を前記第1主吸気弁の開時期よりも進角した時期に設定すると共に、前記機関負荷に応じて変更される前記位相差の最大値を前記低負荷時または前記中負荷時に生じさせることを特徴とする請求項2記載の内燃機関。
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