JP2009220343A - ガスバリアフィルムの製造方法及びガスバリアフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材となるプラスチックフィルムの表面に、平滑層を積層する平滑層積層工程と、前記平滑層積層工程を終えた平滑層のさらに表面にガスバリア性を備えた第1無機層を積層する第1無機層積層工程と、前記第1無機層積層工程を終えた第1無機層のさらに表面に層間密着力向上のための中間層を積層する中間層積層工程と、前記中間層積層工程を終えた中間層のさらに表面にガスバリア層を備えた第2無機層を積層する第2無機層積層工程と、を備えてなるガスバリアフィルムの製造方法とした。
【選択図】なし
Description
本願発明にかかるガスバリア性を有するフィルムであるガスバリアフィルムを製造するための製造方法(以下、単に「製造方法」とも言う。)につき、第1の実施の形態として説明する。
まず本実施の形態にかかる製造方法において用いられる基材フィルムであるが、これは特段制限されるものではなく普通にガスバリアフィルムの基材として用いられるものであってよく、例えばポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムや、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリスチレン(PS)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム等が利用でき、本実施の形態ではPENフィルムを基材フィルムとして用いることとする。これはPENフィルムが寸法安定性及び耐熱性に優れているからであり、製造過程におけるガスバリア膜の欠陥発生が少ないからである。
この製造方法により得られるガスバリアフィルムであれば、4層を組み合わせた積層体としているのでガスバリア性を高めやすくなる。また本字嫉視の形態では、そもそも耐湿性を有するアミノ樹脂を平滑層として設けたその表面に、さらにチタン又はアルミニウムを特定の範囲で含有すSiTiO又はSiAlOxを積層することによって、より高い水蒸気遮蔽性を実現しているのである。
全ての実施例及び比較例において用いた基材フィルムはPENフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製:製品名「Q65FA」:厚み125μm)とした。
平滑層としてアクリルメラミン樹脂をリバースコーターにより厚みが0.2μmとなるように積層した。その表面に第1無機層としてAlSiONをスパッタリング法により厚みが50nmとなるように積層した。さらにその表面に中間層としてγ―グリシドキシプロピルトリエトキシシランの加水分解物をリバースコーターにより厚みが100nmとなるように積層した。さらにその表面に第2無機層としてAlZnOをスパッタリング法により厚みが200nmとなるように積層した。
得られたガスバリアフィルムの水蒸気透過率は、屈曲試験前で0.01(g/m2/day)以下であり測定限界以下に到達した。また屈曲試験後では0.01(g/m2/day)であった。AlSiONのAl濃度は30wt%であった。
平滑層としてアクリルメラミン樹脂をリバースコーターにより厚みが0.2μmとなるように積層した。その表面に第1無機層としてAlSiONをスパッタリング法により厚みが50nmとなるように積層した。さらにその表面に中間層としてビニルトリエトキシシランの加水分解物をリバースコーターにより厚みが100nmとなるように積層した。さらにその表面に第2無機層としてSnInOをスパッタリング法により厚みが200nmとなるように積層した。
得られたガスバリアフィルムの水蒸気透過率は、屈曲試験前で0.01(g/m2/day)以下であり測定限界以下に到達した。また屈曲試験後では0.02(g/m2/day)であった。AlSnONのAl濃度は30wt%であった。
平滑層としてアクリルメラミン樹脂をリバースコーターにより厚みが0.2μmとなるように積層した。その表面に第1無機層としてSiTiOをスパッタリング法により厚みが50nmとなるように積層した。さらにその表面に中間層としてγ―グリシドキシプロピルトリエトキシシランの加水分解物をリバースコーターにより厚みが100nmとなるように積層した。さらにその表面に第2無機層としてGaZnOをスパッタリング法により厚みが200nmとなるように積層した。
得られたガスバリアフィルムの水蒸気透過率は、屈曲試験前で0.01(g/m2/day)以下であり測定限界以下に到達した。また屈曲試験後では0.03(g/m2/day)であった。SiTiOのTi濃度は32wt%であった。
平滑層としてアクリルメラミン樹脂をリバースコーターにより厚みが0.2μmとなるように積層した。その表面に第1無機層としてSiTiOをスパッタリング法により厚みが50nmとなるように積層した。さらにその表面に中間層としてビニルトリエトキシシランの加水分解物をリバースコーターにより厚みが100nmとなるように積層した。さらにその表面に第2無機層としてNbOをスパッタリング法により厚みが200nmとなるように積層した。
得られたガスバリアフィルムの水蒸気透過率は、屈曲試験前で0.01(g/m2/day)以下であり測定限界以下に到達した。また屈曲試験後では0.01(g/m2/day)であった。SiTiOのTi濃度は28wt%であった。
平滑層としてアクリルメラミン樹脂をリバースコーターにより厚みが0.2μmとなるように積層した。その表面に第1無機層としてSiO2をスパッタリング法により厚みが50nmとなるように積層した。さらにその表面に中間層としてビニルトリエトキシシランの加水分解物をリバースコーターにより厚みが100nmとなるように積層した。さらにその表面に第2無機層としてAlZnOをスパッタリング法により厚みが0.2nmとなるように積層した。
得られたガスバリアフィルムの水蒸気透過率は、屈曲試験前で2.0(g/m2/day)であった。また屈曲試験後では2.0(g/m2/day)であった。
平滑層としてアクリルメラミン樹脂をリバースコーターにより厚みが0.2μmとなるように積層した。その表面に第1無機層としてAlSiONをスパッタリング法により厚みが50nmとなるように積層した。
得られたガスバリアフィルムの水蒸気透過率は、屈曲試験前で0.07(g/m2/day)であった。また屈曲試験後では0.1(g/m2/day)であった。
平滑層を積層せず、直接第1無機層としてSiTiOをスパッタリング法により厚みが50nmとなるように積層した。さらにその表面に中間層としてビニルトリエトキシシランの加水分解物をリバースコーターにより厚みが100nmとなるように積層した。さらにその表面に第2無機層としてAlZnOをスパッタリング法により厚みが200nmとなるように積層した。
得られたガスバリアフィルムの水蒸気透過率は、屈曲試験前で0.1(g/m2/day)であった。また屈曲試験後では0.3(g/m2/day)であった。
Claims (4)
- 基材となるプラスチックフィルムの表面に、平滑層を積層する平滑層積層工程と、
前記平滑層積層工程を終えた平滑層のさらに表面にガスバリア性を備えた第1無機層を積層する第1無機層積層工程と、
前記第1無機層積層工程を終えた第1無機層のさらに表面に層間密着力向上のための中間層を積層する中間層積層工程と、
前記中間層積層工程を終えた中間層のさらに表面にガスバリア層を備えた第2無機層を積層する第2無機層積層工程と、
を備えてなるガスバリアフィルムの製造方法であって、
前記平滑層がアミノ樹脂、又はアルコキシシランの加水分解物、の何れか若しくは双方によりなるものであり、
前記第1無機層を構成する無機材料が酸化珪素であり、かつこれにアルミニウム又はチタンの何れか若しくは双方をドーピングしてなるものであり、
前記中間層が、珪素と酸素と炭素とからなる物質又はシランカップリング剤からなるものであり、
前記第2無機層が、少なくともニオブ、インジウム、亜鉛の何れか若しくは複数の酸化物を含んでなるものであり、かつこれにチタン、アルミニウム、スズ、又はゲルマニウムの何れか若しくは複数をドーピングしてなるものであること、
を特徴とする、ガスバリアフィルムの製造方法。 - 請求項1に記載のガスバリアフィルムの製造方法であって、
前記第1無機層においてドーピングされるアルミニウム又はチタンの何れかの前記第1無機層における重量濃度、若しくは双方総計の前記第1無機層における重量濃度、が0.2%以上40%以下であり、かつ前記第1無機層の厚みが20nm以上100nm以下であること、
を特徴とする、ガスバリアフィルムの製造方法。 - 請求項1又は請求項2の何れか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法であって、
前記第2無機層においてドーピングされるチタン、アルミニウム、スズ、又はゲルマニウムの何れかの前記第2無機層における重量濃度、若しくは複数総計の前記第2無機層における重量濃度、が0.2%以上40%以下であり、かつ前記第2無機層の厚みが20nm以上400nm以下であること、
を特徴とする、ガスバリアフィルムの製造方法。 - 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法により得られてなること、
を特徴とする、ガスバリアフィルム。
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2008
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