JP2009219631A - マスカラ用具収納容器 - Google Patents

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学 長谷部
Kensuke Yoshida
健介 吉田
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Abstract

【課題】まつ毛押さえ部に付着した汚れの除去が可能なマスカラ用具収納容器を提供すること。
【解決手段】基台部26と該基台部26の表面を覆う毛材29とを備えたまつ毛押さえ部25を有するマスカラ用具20における該押さえ部25を収納するためのマスカラ用具収納容器12である。収納容器12は、押さえ部25の挿入が可能な開口部13を有し、かつマスカラ薬剤を収容している。開口部13に、押さえ部25に付着したマスカラ薬剤をしごき取るしごき部14が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、マスカラが施されたまつ毛の状態を整えるためのまつ毛押さえ部を有するマスカラ用具を収納するために用いられるマスカラ用具収納容器に関する。
マスカラブラシとしては、例えば熱可塑性樹脂からなる複数のブラシ繊維束を、二条の金属芯線材によって挟持しながら、これらをらせん状に捻回することによって得られる、いわゆるスクリューブラシが知られている(特許文献1参照)。スクリューブラシとは別に、マスカラ液の塗布部が形成された塗布用ブラシと、櫛の歯状のコームが形成された整え用ブラシが一体になったマスカラブラシが提案されている(特許文献2参照)。また、マスカラ塗布具の塗布域を、支持棒の軸方向に弓なりに湾曲させ、その湾曲部に針状突起を設けると共に、その反対側に、塗布箇所を整えるための複数の溝を設けたものが提案されている(特許文献3参照)。しかし、これらのマスカラブラシにおけるまつ毛を整える部位は、マスカラ薬剤の塗布部に近接して設けられているので、当該部位によってまつ毛を整えようとしたときに、塗布部に付着していたマスカラ薬剤が意図せず転写してしまい、まつ毛のまわりを汚してしまうおそれがある。また、まつ毛を整える部位に、まつ毛に付着している余剰のマスカラ薬剤が転着・蓄積し、使用を重ねるにつれて該部位が汚れてくる。まつ毛を整える部位を洗浄すれば、蓄積したマスカラ薬剤の除去は可能であるが、洗浄には手間がかかり煩わしい。また、まつ毛を整える部位を交換可能にすれば、汚れのないきれいな状態に戻すことはできるが、使用を重ねれば汚れが蓄積することに変わりはない。
特開昭63−143006号公報 特開2004−329946号公報 特開2005−125021号公報
本発明の目的は、マスカラが施されたまつ毛の状態を整えるために用いられるマスカラ用具における汚れの蓄積を防止することにある。
本発明は、基台部と該基台部の表面を覆う毛材とを備えたまつ毛押さえ部を有するマスカラ用具における該押さえ部を収納するためのマスカラ用具収納容器であって、
前記収納容器は、前記押さえ部の挿入が可能な開口部を有し、かつマスカラ薬剤を収容しており、
前記開口部に、前記押さえ部に付着した前記マスカラ薬剤をしごき取るしごき部が設けられているマスカラ用具収納容器を提供するものである。
本発明によれば、まつ毛押さえ部を備えたマスカラ用具を、しごき部を有するマスカラ収納容器に収容することで、該まつ毛押さえ部に付着した汚れが、該マスカラ用具を用いるたびに該しごき部によって除去されるので、該まつ毛押さえ部に汚れが蓄積することが防止される。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1(a)には本発明の第1の実施形態のマスカラ化粧用具10の斜視図が示されている。化粧用具10は縦長であり、その横断面の形状が円形である略円柱状の形状をしている。図1(a)及び(b)に示すように化粧用具10は、第1及び第2のキャップ部11,12と、マスカラ用具20とから構成されている。マスカラ用具20は、円柱形状の把持部21を有している。把持部21はその長手方向の一端から延出する第1の支持軸22を有している。これと共に、把持部21はその長手方向の他端から延出する第2の支持軸23を有している。第1の支持軸22と第2の支持軸23とは、それらの延びる方向が平行となるように把持部21に取り付けられている。
第1の支持軸22の先端には、マスカラ薬剤の塗布部24が備えられている。一方、第2の支持軸23の先端には、まつ毛押さえ部25が備えられている。これら塗布部24及び押さえ部25の詳細については後述する。
第1及び第2のキャップ部11,12はいずれも略筒状体である。第1及び第2のキャップ部11,12はその開口部にねじ山11A,12Aが形成されている。このねじ山11A,12Aは、マスカラ用具20の把持部21における内壁に形成されたねじ溝と螺合するようになっている。第1及び第2のキャップ部11,12が図1(a)に示すように把持部21に螺合した状態においては、上述の塗布部24及び押さえ部25は、該第1及び第2のキャップ部11,12内に収容されるようになっている。つまり第1のキャップ部11は、塗布部24の収納容器となり、第2のキャップ部12は、押さえ部25の収納容器となる。
図1(a)に示す状態において、第2のキャップ部12内には押さえ部25が収容されている。一方、第1のキャップ部11内には塗布部24が収容されている。第1のキャップ部11内及び第2のキャップ部12内には、同種の又は異種のマスカラ薬剤が充填されている。同図に示す状態において、塗布部24は第1のキャップ部11内に充填されているマスカラ薬剤中に浸漬されている。同様に押さえ部25は第2のキャップ部内に充填されているマスカラ薬剤中に浸漬されている。
塗布部24は、いわゆるスクリュータイプのブラシと呼ばれる構造を有している。具体的には塗布部24は、線材からなる芯材と、該芯材に保持された毛材とから構成されている。毛材は、芯材周囲から突出している。芯材の軸線方向から見ると、毛材は放射状に突出している。毛材は、例えば熱可塑性樹脂からなる複数のブラシ繊維束を、二条の金属芯線材(図示せず)によって挟持しながら、これらをらせん状に捻回することによって芯材に保持されている。尤も、塗布部24の構造はスクリュータイプのブラシに限られず、マスカラブラシの塗布部として用いられている種々の構造を採用することができる。例えばフロッキータイプ、コイルタイプ、コームタイプ、ツリータイプ、カーブタイプ、グラマラスタイプ、つくしタイプ、ひょうたんタイプ、アシンメトリータイプのものを用いることもできる。
押さえ部25は第2の支持軸23の長手方向に延びる薄板状の基台部26を有している。基台部26は、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマー樹脂などの軽量素材から構成されている。基台部26は平面視して縦長の細長い台形をしている。つまり、基台部26は、その先端に向かうに連れて漸次細く(幅狭に)なっている。基台部26は、該基台部26の長手方向に沿って湾曲したアーチ状をしている。これと共に基台部26は、該基台部26の幅方向に関しては平らになっている(後述する図4及び図6参照)。更に基台部26は、その先端に向かうに連れて厚みが小さくなっている。
アーチ形の板状をしている基台部26は、第1の面27と、これと反対側に位置する第2の面28を有している。第1の面27は、基台部26の長手方向に沿って凸状に湾曲した凸面になっている。一方、第2の面28は、基台部26の長手方向に沿って凹状に湾曲した凹面になっている。凸面である第1の面27と凹面である第2の面28とは互いに相補形状をなしている。
先に述べたとおり、基台部26はその幅方向に関して平らになっているが、これに代えて、基台部26は、実質的に平らと見なせる範囲において幅方向に関して若干湾曲していてもよい。具体的には、基台部26の第1の面27側は、その幅方向に関して、外方に向けて若干凸状に湾曲していてもよい。同様に基台部26の第2の面28側は、その幅方向に関して、内方に向けて若干凹状に湾曲していてもよい。この湾曲に関し、第1の面27側及び第2の面28側それぞれの曲率半径は好ましくは3mm以上、更に好ましくは5mm以上、一層好ましくは7.5mm以上である。第1の面27側及び第2の面28側それぞれの曲率半径は同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。
基台部26における第1の面27及び第2の面28にはいずれも毛材29が密植されて、該面27,28が該毛材29で覆われている。ここで言う密植とは、第1の面27側及び第2の面28側をまつ毛に押し当てたときに毛材29間にまつ毛が容易に入り込み難い程度の高密度で、及び/又は、毛材29間にマスカラ薬剤が容易に貯留し難い程度の高密度で毛材29が植毛されていることを言う。例えば1mm2当たりの毛材29の本数が10〜500本、特に40〜400本である場合には、毛材29は密植されていると言うことができる。毛材29は、その一端が基台部26の各面27,28に結合されてこれらの面27,28から起立している。毛材29は、例えば静電植毛法によって基台部26に結合され得る。毛材29がこのように植毛されていることで、押さえ部27は、まつ毛を押さえる機能及びまつ毛に塗布された余分のマスカラ薬剤を除去する機能を発現する。なお図1には示していないが、本実施形態においては、第1の面27及び第2の面28の間の側面にも毛材が結合されていてもよい。
押さえ部25の詳細について更に説明すると、押さえ部25を構成する基台部26は、その長手方向の長さが20〜40mm、特に25〜30mmであることが、内眼角から外眼角にわたるまつ毛全体を一度に押さえることができる点から好ましい。また基台部26は、その幅方向の長さが5〜8mm、特に6〜7.5mmであることが、まつ毛の根元から毛先にわたる全体を押さえることができる点から好ましい。基台部26の長手方向に沿う湾曲の程度、即ち、第1の面27及び第2の面28の長手方向に沿う湾曲の程度は、曲率半径で表して15mm以上、特に25mm以上であることが、瞼の湾曲に合わせてまつ毛を確実に押さえつけることができる点から好ましい。なお、曲率半径の上限値に特に制限はない。曲率半径が無限大になった状態が、第1の面27及び第2の面28のうちの少なくとも一方が平面である状態に相当する。つまり本実施形態における基台部26の第1の面27及び第2の面28はいずれも、幅方向には平らであり、長手方向には湾曲していたが、これに代えてこれらの面のうちの少なくとも一方は幅方向及び長手方向のいずれの方向にも平らであってもよい。
基台部26の各面27,28に立設されている毛材29は、その長さが0.5〜2mm、特に0.5〜1.8mmであることが、まつ毛を首尾良く押し付けることができる点から好ましい。同様の理由により、毛材29の太さは、直径で表して0.02〜0.08mm、特に0.03〜0.07mmであることが好ましい。この場合、第1の面27及び第2の面28における毛材29の材質や太さ、長さ、本数は同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。
図2は、マスカラ用具20の塗布部24が、その収納容器としての第1のキャップ部11に収納され、かつ押さえ部25が、その収納容器としての第2のキャップ部12に収納された状態を示している。同図に示すように、押さえ部25の収納容器としての第2のキャップ部12の開口部に13に、押さえ部25の毛材29に付着したマスカラ薬剤をしごき取るしごき部14が設けられている。しごき部14は弾性変形可能な材料から構成されており、キャップ部12にしごき部14が設けられていることによって、押さえ部25をキャップ部12内から抜き出すときに、押さえ部25の毛材29に付着した汚れがしごき部14によって除去される。この除去は、押さえ部25を使用するたびに必ず行われるので、押さえ部25における汚れの蓄積が効果的に防止される。
図3には第2のキャップ部12の要部を示す分解斜視図が示されている。第2のキャップ部12におけるしごき部14は、両端が開口した円筒部14aと中空状の円錐台部14bとから構成されている。両者は、円筒部14aの一方の開口端と円錐台部14bの底部とが連設するように一体になっている。円筒部14aにおける両端部には、該円筒部14aの周方向の全域にわたってリブ14c,14dが形成されている。このような形状を有するしごき部14は、円錐台部14bの側が第2のキャップ部12の内部へ向くように、該キャップ部12の開口部13に嵌着される。嵌着状態においては、しごき部14におけるリブ14dが、第2のキャップ部12の内部に設けられた段差と係合し、該しごき部14が開口部13から容易に抜け落ちないようになっている。
しごき部14において、押さえ部25に付着した汚れを実際に除去する部位は、円錐台部14bである。円錐台部14bは、第2のキャップ部12の開口部において、該キャップ部12を内外に隔て、かつ略中央部に円孔14eを有するしごき弁として機能する。円孔14eは、押さえ部25の挿入及び引き抜きが可能な大きさを有するものである。円孔14eは、円錐台部14bの頂部に設けられている。
しごき部14によって除去される押さえ部25の汚れの除去の程度は、しごき部14における円孔14eの大きさと、押さえ部25の幅方向の断面の大きさとの関係に依存する。詳細には、押さえ部25の円孔14e内への挿入・引き抜きが行いやすくなるほど、汚れの除去効果は低い。逆に、押さえ部25の円孔14e内への挿入・引き抜きが行いにくくなるほど、汚れの除去効果は高い。つまり、汚れの除去効果と、押さえ部25の円孔14e内への挿入・引き抜きの難易とは相反する関係にある。このバランスを考慮して、円孔14eの大きさと、押さえ部25の幅方向の断面の大きさとを設計する。
押さえ部25に付着した汚れの除去効果を発揮させるには、例えば図4に示すように、押さえ部25の幅方向の断面の形状を矩形とすることが好ましい。そして、幅方向の断面の大きさを、しごき部14の円孔14eに対して大きくするか、又は等しくするとより好ましい。この場合、円孔14eの大きさを、押さえ部25を引き抜くときに円孔14eの変形が矩形断面の形状に沿う大きさとなるようにすることで、押さえ部25に付着した汚れの除去効果が最大になる。
図5(a)〜(c)には、本実施形態のマスカラ化粧用具10を用いてマスカラ薬剤をまつ毛に塗布している状態が示されている。まず図5(a)に示すように、マスカラ用具20の塗布部24にマスカラ薬剤を貯留させた状態下に、該塗布部24をまつ毛に当接させてマスカラ用具20を上方に移動させる。これによってまつ毛に薬剤を塗布する。この操作を、所望の量のマスカラ薬剤がまつ毛に塗布されるまで行う。
このようにしてまつ毛にマスカラ薬剤が塗布されたら、次に図5(b)に示すように、マスカラ用具20を左右反転させて、押さえ部25を目元に近づける。そして押さえ部25における第2の面28側をまつ毛に押し当てる。押さえ部25はまつ毛を押さえる機能を有しているので、該押さえ部25をまつ毛に押し当ててしばしの間その状態を維持することで、まつ毛にきれいなカールが賦与され仕上がり性が良好になる。この場合、押さえ部25における第2の面28側は、瞼の湾曲形状にほぼ合致して長手方向へ凹状に湾曲しているので、内眼角から外眼角までの広い範囲にわたり、1回の操作でまつ毛を押し当てることができる。
また、まつ毛の下側に存在していたマスカラ薬剤の一部が、押さえ部25による押さえつけでまつ毛の上側に移動する。更に、押さえ部25に設けられた毛材29の作用によって、まつ毛の下側に存在していたマスカラ薬剤の一部が、押さえ部25に転写されてまつ毛から除去される。これらの作用の結果、マスカラ薬剤はまつ毛の上側に偏在することになる。これによって、カールの形状が一層きれいになると共に、その形状が安定的に維持されるようになる。この場合、特に、マスカラ薬剤として高収縮性のものを用いることで、カールが一層顕著なものとなる。そのような高収縮性のマスカラ薬剤の例は後述する。
押さえ部25によってまつ毛を押し当てる場合には、特にまつ毛の先端域におけるまつ毛の下側を押し当てるようにすると、まつ毛の下側に存在していたマスカラ薬剤が上側に更に移動する。その結果、まつ毛が上方に向けて湾曲したカール形状が維持されやすくなるので好ましい。
図5(b)に示すように、押さえ部25における第2の面28側でまつ毛を押さえつける場合、内眼角近辺や、外眼角近辺のまつ毛を押さえつけることが容易でない場合がある。そのような場合には、例えば図5(c)に示すように、押さえ部25を表裏反転させて、凸面になっている第1の面27側を使用者の肌に向け、その先端部を用い、内眼角近辺や外眼角近辺(図5(c)では外眼角近辺)のまつ毛を押さえつけることが有利である。
ところで、図5(a)〜(c)に示す操作を重ねると、まつ毛に付着している余剰のマスカラ薬剤が、押さえ部25における基台部26の表面を覆う毛材29に転着・蓄積し、該毛材29が汚れてくる。この汚れを防止するために、本実施形態のマスカラマスカラ化粧用具10においては、先に述べたとおり、第2のキャップ部12内にマスカラ薬剤が収容されている。この理由は、しごき部14によって押さえ部25から除去された汚れ(この汚れはマスカラ薬剤が固化したものである)を、マスカラ薬剤へ溶解させるためである。この溶解によって、汚れが押さえ部25に再付着することが防止される。また、図2に示すように、押さえ部25の収納容器としての第2のキャップ部12の開口部13に、押さえ部25の毛材29に付着したマスカラ薬剤をしごき取るしごき部14が設けられていることによって、押さえ部25をキャップ部12内から抜き出すときに、押さえ部25の毛材29に付着した汚れがしごき部14によって除去される。この除去は、押さえ部25を使用するたびに必ず行われるので、押さえ部25における汚れの蓄積が効果的に防止される。
更に第2のキャップ部12内にマスカラ薬剤が収容されていることには、次の利点もある。先に説明した図5(a)に示す操作に従い、まつ毛にマスカラ薬剤を塗布した後、図5(b)及び(c)に示す操作に従い、押さえ部25によってまつ毛を整えるときに、該押さえ部25に少量付着しているマスカラ薬剤がまつ毛に転着する。これによって、押さえ部25によってまつ毛を整えるのと同時に、まつ毛に追加のマスカラ薬剤が少量塗布されて、まつ毛のボリューム感が増し、一層きれいな仕上がりが実現される。
押さえ部25にマスカラ薬剤を少量付着させるには、例えば図6に示すように、しごき部14の円孔14eに対して、押さえ部25の幅方向の断面の形状を矩形として幅方向を小さくするか、シゴキ部14の円孔14eを大きくすればよい。これによって同図に示すように、押さえ部25に付着しているマスカラ薬剤のうち、しごき部14によって除去されない分が、押さえ部25に残存する。このように、円孔14eの大きさと、押さえ部25の幅方向の断面の矩形形状の大きさとを適宜調節することで、押さえ部25に所望の量のマスカラ薬剤を付着させることができる。
押さえ部25に付着した汚れを効果的に除去する観点、及び押さえ部25に少量のマスカラ薬剤を付着させる観点から、しごき部14は弾性変形可能な材料、例えば天然ゴムや合成ゴム等のゴム系材料から構成されていることが好ましい。
本実施形態のマスカラ化粧用具10によって塗布されるマスカラ薬剤の種類に特に制限はなく、従来公知のものを塗布の対象とすることができる。また、第1のキャップ部11及び第2のキャップ部12それぞれに貯留されるマスカラ薬剤は、先に述べたとおり、同種のものでもよく、あるいは異種のものでもよい。塗布部24及び押さえ部25の双方を備えた本実施形態のマスカラ化粧用具10の特徴を有効に活用する観点からは、第1のキャップ部11と第2のキャップ部12とに貯留されるマスカラ薬剤は異種のものであることが好ましい。なお、第2のキャップ部12に貯留されるマスカラ薬剤に代えて、押さえ部25に付着した汚れの洗浄・防腐効果がある洗浄薬剤を使用してもよい。また、塗布部24が収納される第1のキャップ部11に貯留されるマスカラ薬剤として、高収縮性のものを用い、押さえ部25が収納される第2のキャップ部12に貯留されるマスカラ薬剤として通常のもの(高収縮性でないもの)を用いると、まつ毛のカールの程度を一層顕著なものとできるので好ましい。
前記の高収縮性のマスカラ薬剤は、以下の方法で測定される湾曲角度が5度以上、特に10度以上のものであることが好ましい。また、前記の通常のマスカラ薬剤(高収縮性でないマスカラ薬剤)は、以下の方法で測定される湾曲角度が5度未満のものであることが好ましい。
〔湾曲角度の測定方法〕
図7(a)に示すように、幅2cm、長さ5cm、厚さ75μmの矩形状のポリエチレンテレフタレート製フィルム(帝人デュポン(株)製、メチネックスS)における長手方向中央部の位置に、図7(b)に示すように、幅方向にわたって固形分20重量%のマスカラ薬剤を、幅5mmにてスペーサー500μmのコーターで塗布し塗膜Mを形成する。乾燥後の塗布厚は250μmであった。塗膜Mを温度23℃、湿度50%RHの環境下で12時間放置する。図7(c)に示すように、乾燥によって塗膜Mは収縮する。12時間経過後、図7(d)に示すように、フィルムFの曲がり角度θを測定し、その値を湾曲角度とする。
前記の湾曲角度を有するマスカラ薬剤としては、下記に定義されるポリマー占有分変化率(ΔW)が13%以上であるポリマー(以下ポリマー(A)という)及び水を含有し、ポリマー(A)の含有量が3〜50重量%であるものが挙げられる。
〔ポリマー占有分変化率(ΔW)〕
ΔWは、ポリマーを成膜させる過程において、被膜硬度が鉛筆硬度2Bとなってから乾燥するまでのポリマー占有分の変化率で、式(I)で表される値である。
ΔW=W2−W1 (I)
ここで、W1及びW2は、ポリマー濃度20重量%の水溶液を調製し、2枚のガラス板上にそれぞれアプリケーターで250μmの厚さで、11cm×20cmの面積に塗布し、23℃、65%RHの条件下で乾燥させ、1枚のポリマー展開ガラス板で乾燥に伴う塗布膜の重量変化を測定し、もう1枚で被膜硬度を鉛筆硬度法により測定し、ポリマーの被膜硬度が鉛筆硬度2B時のポリマー占有分を下記式で算出してW1(%)とし、塗布後24時間後(以下乾燥後という)のポリマー占有分を下記式で算出してW2(%)とする。
W1(%)=[Wp/W1t]×100
W2(%)=[Wp/W2t]×100
(式中、Wpは塗布時の塗布膜中のポリマー重量、W1tは鉛筆硬度2B時の塗布膜重量、W2tは乾燥後の塗布膜重量である。)
ポリマー(A)としては、前記で定義されたポリマー占有分変化率(ΔW)が13%以上のポリマーであれば、ポリマーの組成、形態にかかわらず使用できるが、ΔWが13〜35%のポリマーが好ましく、15〜30%のポリマーが更に好ましい。
ポリマー(A)としては、例えば、ポリメタクリル酸又はその塩等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンスルホン酸又はその塩等のスチレン系ポリマー、ポリウレタン、アクリル−ポリウレタン、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリウレタン等のウレタン系ポリマー等が挙げられる。これらポリマーの中では、安全性、ポリマー硬度の面から、メタクリル酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種の構成モノマー単位を有するポリマー、スチレンスルホン酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種の構成モノマー単位を有するポリマーが好ましく、メタクリル酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種の構成モノマー単位を有するポリマーが更に好ましい。また、塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
ポリマー(A)の重量平均分子量(GPCにより測定、ポリエチレングリコール換算)は、5000〜100万が好ましく、8000〜50万が更に好ましい。また、ポリマー(A)は、水溶液系、水/アルコール混合溶液系、若しくはエマルジョン系など、形態にかかわらず使用できる。
マスカラ薬剤中のポリマー(A)の含有量は、良好なカールを与える観点から3重量%以上で、粘度の面で使用し易い点から50重量%以下であり、3.5〜50重量%が好ましく、3.5〜40重量%が更に好ましい。また、マスカラ薬剤中の水の含有量は、20〜95重量%が好ましく、30〜90重量%が更に好ましく、40〜80重量%が特に好ましい。
以上説明した高収縮性のマスカラ薬剤としては、例えば本出願人の先の出願に係る特開2005−263702号公報や特開2005−298497号公報に記載のものを用いることもできる。
第1のキャップ部11と第2のキャップ部12とに貯留されるマスカラ薬剤が異種のものである場合、その組み合わせは上述のものに限られず、例えば第1のキャップ部11に通常のマスカラ薬剤を貯留させ、第2のキャップ部12にトップコート用(つや出し用)のマスカラ薬剤を貯留させてもよい。あるいは、第1のキャップ部11にアンダーコート用(下地用)のマスカラ薬剤を貯留させ、第2のキャップ部12に通常のマスカラ薬剤を貯留させてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態を、図8を参照しながら説明する。本実施形態については、先に説明した第1の実施形態と異なる点について主として説明し、特に説明しない点については、第1の実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図8において図1ないし図7と同じ部材には同じ符号を付してある。
本実施形態のマスカラ化粧用具10は、把持部21a,21bの長手方向の一端から延出する支持軸22,23と、該支持軸22,23の先端に取り付けられた塗布部24及び押さえ部25とを備える第1及び第2のマスカラ用具20a,20b、並びに中央に仕切部33を有し、二室に区分され、かつ両端が開口した円筒形の収納体34から構成される。このマスカラ化粧用具10においては、収納体34の両端に設けられた開口部34a,34bを通じ、塗布部24及び押さえ部25が収納体34内に収納されるようになっている。収容体34内に設けられた二室にはそれぞれマスカラ薬剤が貯留されている。そして、押さえ部25が収納される側の開口部34bには、第1の実施形態と同様のしごき部14が設けられている。本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の有利な効果が奏される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記の各実施形態においては、基台部26の第1の面27及び第2の面28のいずれもが湾曲形状であったが、これに代えて、基台部26における第1の面27及び第2の面28のうちの一方のみが、基台部26の長手方向に沿って凸状に又は凹状に湾曲していてもよい。例えば第1の面を凸状の湾曲形状となしかつ第2の面を平面状となしてもよい。あるいは、第1の面を平面状となしかつ第2の面を凹状の湾曲形状となしてもよい。
また、図1(a)に示す実施形態においては、基台部26の第1及び第2の面27,28がいずれも長手方向に沿って凹状に湾曲していたが、これに代えて、第1及び第2の面27,28がいずれも長手方向に沿って凸状に湾曲していてもよい。
更に本発明は、マスカラ薬剤をまつ毛に塗布するのに特に適したものであるが、これ以外にも例えば眉毛や頭髪の生え際に薬剤や化粧料を塗布するために用いることもできる。
図1(a)は、本発明のマスカラ化粧用具の一実施形態を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示すマスカラ化粧用具を分解して示す斜視図である。 図2は、マスカラ用具の塗布部が第1のキャップ部11に収納され、かつ押さえ部が第2のキャップ部に収納された状態を示す断面図である。 図3は、第2のキャップ部の要部を示す分解斜視図である。 図4は、押さえ部に付着した汚れを除去する場合における押さえ部の幅方向断面図である 図5(a)ないし(c)は、図1(a)及び(b)に示すマスカラ化粧用具を用いてまつ毛にマスカラ薬剤を塗布する状態を示す説明図である。 図6は、押さえ部にマスカラ薬剤を少量付着させる場合における押さえ部の幅方向断面図である。 図7(a)ないし(d)は、マスカラ薬剤の湾曲角度の測定方法を示す説明図である。 図8は、本発明のマスカラ化粧用具を分解した状態での断面図である。
符号の説明
10 マスカラ化粧用具
11 第1のキャップ部
12 第2のキャップ部
20 マスカラ用具
21 把持部
22 第1の支持軸
23 第2の支持軸
24 塗布部
25 押さえ部
26 基台
27 第1の面
28 第2の面
29 毛材

Claims (3)

  1. 基台部と該基台部の表面を覆う毛材とを備えたまつ毛押さえ部を有するマスカラ用具における該押さえ部を収納するためのマスカラ用具収納容器であって、
    前記収納容器は、前記押さえ部の挿入が可能な開口部を有し、かつマスカラ薬剤を収容しており、
    前記開口部に、前記押さえ部に付着した前記マスカラ薬剤をしごき取るしごき部が設けられているマスカラ用具収納容器。
  2. 前記基台部が薄板状であり、
    前記しごき部が、前記容器を内外に隔て、かつ前記押さえ部の挿入及び引き抜きが可能な円孔を有するしごき弁からなる請求項1記載のマスカラ用具収納容器。
  3. 基台部と該基台部の表面を覆う毛材とを備えたまつ毛押さえ部を有するマスカラ用具と、該マスカラ用具における該押さえ部を収納するためのマスカラ用具収納容器とを備えたマスカラ化粧用具であって、
    前記収納容器は、前記押さえ部の挿入が可能な開口部を有し、かつマスカラ薬剤を内容しており、
    前記開口部に、前記押さえ部に付着した前記マスカラ薬剤をしごき取るしごき部が設けられているマスカラ化粧用具。
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