JP2009219286A - 電気接続箱、電力供給遮断方法、及びプログラム - Google Patents

電気接続箱、電力供給遮断方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ヒューズに代えてパワーMOSFET等のトランジスタを用いることによって、さらなる小型軽量化を図るとともに、トランジスタによる電気負荷への電流の誤遮断防止を実現し、また、ワイヤハーネスの線径を小さくすること。
【解決手段】制御IC15は、複数の抵抗173、175それぞれに流れる電流値に基づいてワイヤハーネス131、133、135の少なくとも一つに過電流が流れていると判定した場合、電気負荷31、33、35への電力供給が遮断されるようにFET11を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両上でバッテリと種々の電気負荷とに電気的に接続される電源分配ボックスとして用いられる、例えばリレー・ボックス、ヒューズ・ボックス、電子制御ユニット・ボックス、等といった電気接続箱(即ち、エレクトリック・ジャンクション・ブロック)に関し、特に、ヒューズ・ボックスが有する機能を半導体化した電気接続箱、その電気接続箱による電力供給遮断方法、及びその電力供給遮断方法を実行するためのプログラムに関する。
従来では、車両の各電気負荷への電力供給は、電磁リレー(即ち、メカリレー)とヒューズを介して行なっていた。電磁リレーやヒューズは、電気接続箱の筐体内に収容されており、実際の車両に搭載される電気接続箱では、電気負荷の数に応じた複数のリレーとヒューズが収容されている。図11は従来のメカリレー方式の電気接続箱300の例を示す外観斜視図である。この電気接続箱300は、筐体310の側面部に各種のコネクタ311を配置し、上面や下面にリレー等の電気部品付きの回路基板350を取り付けたものである。
ところで、近年、電気接続箱の小型軽量化や高速スイッチング制御などを実現するために、電磁リレーに代えてパワーMOSFET等のトランジスタが用いられるようになりつつあり、トランジスタを用いた電気接続箱も特許文献に掲載されるようになった(例えば、特許文献1参照)。
近年、電気接続箱のさらなる小型軽量化のために、ヒューズに代えてパワーMOSFET等のトランジスタを用いることが検討されている(例えば、特許文献2、3参照)。
特開2001−211529号公報 特開2006−197768号公報 特開2007−159159号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒューズに代えてパワーMOSFET等のトランジスタを用いることによって、さらなる小型軽量化を図ることができる電気接続箱、その電気接続箱による電力供給遮断方法、及びその電力供給遮断方法を実行するためのプログラムを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る電気接続箱は、下記(1)〜(3)を特徴としている。
(1) 複数の電気負荷にそれぞれ電気的に接続された複数の電線と、
前記複数の電線にそれぞれ電気的に接続された一端部を有する複数の抵抗と、
電力供給装置に電気的に接続された入力端子と、前記複数の抵抗の他端部に電気的に接続された出力端子と、前記電力供給装置から前記電気負荷に流れる電流を制御するために前記入力端子−前記出力端子間をON/OFF制御するON/OFF制御信号が入力される制御端子と、を有するトランジスタと、
前記制御端子に電気的に接続された制御ICと、
を備え、
前記制御ICは、前記複数の抵抗それぞれに流れる電流を検出し、且つ前記制御端子に前記ON/OFF制御信号を出力し、そして
前記制御ICは、前記複数の抵抗それぞれに流れる電流値に基づいて前記複数の電線の少なくとも一つに過電流が流れていると判定した場合、前記電気負荷への電力供給が遮断されるように前記トランジスタを制御する、
こと。
(2) 上記(1)の構成の電気接続箱において、
前記制御ICは、前記複数の抵抗毎に、計時を開始する始点である第1の時点と、計時を終了する終点以前の点である第2の時点までの少なくとも一時点と、の各々において、該抵抗に流れる電流値に基づいて該抵抗に発生するジュール熱を算出し、それぞれの前記ジュール熱を加算したジュール熱の総量が積算ジュール熱閾値以上である場合、該抵抗に過電流が流れていると判定する、
こと。
(3) 上記(1)または(2)の構成の電気接続箱において、
前記制御ICは、前記トランジスタに流れる電流をさらに検出し、
計時を開始する始点である第3の時点と、計時を終了する終点以前の点である第4の時点までの少なくとも一時点と、の各々において、前記トランジスタに流れる電流値に基づいて該トランジスタに発生するジュール熱を算出し、それぞれの前記ジュール熱を加算したジュール熱の総量が積算ジュール熱閾値以上である場合、前記電気負荷への電力供給が遮断されるように前記トランジスタを制御する、
こと。
上記(1)の構成の電気接続箱によれば、制御ICは、各電器負荷に接続されたワイヤハーネスを流れる電流値をそれぞれ独立して検出することができるため、重畳した突入電流を検出することはない。したがって、トランジスタによる電流の誤遮断防止に繋がる。
また、上記(2)または(3)の構成の電気接続箱によれば、トランジスタによる電流の誤遮断防止に繋がる。
また、前述した目的を達成するために、本発明に係る電気接続箱は、下記(4)、(5)を特徴としている。
(4) 上記(3)の構成の電気接続箱において、
前記積算ジュール熱閾値、及び計時を開始してから終了するまでの期間は、前記トランジスタの動作温度範囲及び前記トランジスタの過渡熱抵抗に基づいて設定される、
こと。
(5) 上記(2)または(3)の構成の電気接続箱において、
前記積算ジュール熱閾値、及び計時を開始してから終了するまでの期間は、前記電線の許容電流及び前記電線の発煙特性に基づいて設定される、
こと。
上記(4)または(5)の構成の電気接続箱によれば、過電流から保護すべき部品、例えばトランジスタやワイヤハーネスに適したタイミングで、トランジスタのON、OFFを切り替えることができる。
前述した目的を達成するために、本発明に係る電力供給遮断方法は、下記(6)、(7)を特徴としている。
(6) 電力供給装置に電気的に接続された入力端子と、一端部が電線を介して電気負荷に電気的に接続された前記複数の抵抗の他端部に、電気的に接続された出力端子と、前記電力供給装置から前記電気負荷に流れる電流を制御するために前記入力端子−前記出力端子間をON/OFF制御するON/OFF制御信号が入力される制御端子と、を有するトランジスタを用いた、前記電力供給装置から前記電気負荷に流れる電流を制御するための電力供給遮断方法であって、
計時を開始する始点である第1の時点にて、前記複数の抵抗のうちの一つに流れる電流値に基づいて該抵抗に発生するジュール熱を算出する第1算出ステップと、
計時を終了する終点以前の点である第2の時点までの少なくとも一時点にて、前記複数の抵抗のうちの一つに流れる電流値に基づいて該抵抗に発生するジュール熱を算出する第2算出ステップと、
前記第1の時点から前記第2の時点にかけて算出した前記ジュール熱を加算することによりジュール熱の総量を算出する加算ステップと、
前記ジュール熱の総量が、積算ジュール熱閾値以上か未満かを判別する判別ステップと、
前記ジュール熱の総量が前記積算ジュール熱閾値以上である場合、前記制御端子に前記ON/OFF制御信号を出力して、前記電気負荷への電力供給が遮断されるように前記トランジスタを制御する制御ステップと、
を有すること。
(7) 上記(6)の構成の電力供給遮断方法において、
前記第1算出ステップにて、計時を開始する始点である第3の時点にて、前記トランジスタに流れる電流値に基づいて該トランジスタに発生するジュール熱を算出し、
前記第2算出ステップにて、計時を終了する終点以前の点である第4の時点までの少なくとも一時点にて、前記トランジスタに流れる電流値に基づいて該トランジスタに発生するジュール熱を算出し、
前記加算ステップにて、前記第3の時点から前記第4の時点にかけて算出した前記ジュール熱を加算することによりジュール熱の総量を算出する、
こと。
上記(6)または(7)の構成の電気接続箱によれば、トランジスタによる電流の誤遮断防止に繋がる。
また、前述した目的を達成するために、本発明に係る電力供給遮断方法は、下記(8)、(9)を特徴としている。
(8) 上記(7)の構成の電力供給遮断方法において、
前記積算ジュール熱閾値、及び計時を開始してから終了するまでの期間は、前記トランジスタの動作温度範囲及び前記トランジスタの過渡熱抵抗に基づいて設定される、
こと。
(9) 上記(6)または(7)の構成の電力供給遮断方法において、
前記積算ジュール熱閾値、及び計時を開始してから終了するまでの期間は、前記電線の許容電流及び前記電線の発煙特性に基づいて設定される、
こと。
上記(8)または(9)の構成の電力供給遮断方法によれば、過電流から保護すべき部品、例えばトランジスタやワイヤハーネスに適したタイミングで、トランジスタのON、OFFを切り替えることができる。
前述した目的を達成するために、本発明に係るプログラムは、下記(10)を特徴としている。
(10) コンピュータに、上記(6)または(7)に記載の電力供給遮断方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
上記(10)の構成のプログラムによれば、ヒューズに代えてパワーMOSFET等のトランジスタを用いることによって、さらなる小型軽量化を図ることができる。さらに、トランジスタによる電流の誤遮断防止に繋がる。
本発明の電気接続箱、その電気接続箱による電力供給遮断方法、及びその電力供給遮断方法を実行するためのプログラムによれば、ヒューズに代えてパワーMOSFET等のトランジスタを用いることによって、さらなる小型軽量化を図るとともに、トランジスタによる電気負荷への電流の誤遮断防止を実現し、また、ワイヤハーネスの線径を小さくすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気接続箱の回路構成図である。本発明の一実施形態に係る電気接続箱(ヒューズ・ボックス)1は、入力端子としてのドレイン、出力端子としてのソース、制御端子としてのゲートを有するFET(Field Effect Transistor)11と、電線としてのワイヤハーネス13、131、133、135と、制御IC15と、抵抗173、175を含んで構成される。FET11は、入力端子が電力供給装置としてのバッテリ2にワイヤハーネス13を介して接続され、出力端子がワイヤハーネス13及びそのワイヤハーネス13から分岐した複数のワイヤハーネス131、133、135を介して電気負荷31、33、35に接続される。抵抗173は、一端部がワイヤハーネス13を介してFET11の出力端子に接続され、他端部がワイヤハーネス133を介して電気負荷33に接続される。抵抗175は、一端部がワイヤハーネス13を介してFET11の出力端子に接続され、他端部がワイヤハーネス135を介して電気負荷35に接続される。制御IC15は、該制御IC15に備わる二つの電極とFET11の入力端子及び出力端子とが接続されることによって、FET11に並列に接続されるとともに、該制御IC15に備わる二つの電極と抵抗173、175の両端部とが接続されることによって、抵抗173、175に並列に接続される。制御IC15は、FET11の制御端子にON/OFF制御信号を出力することによって、FET11のON(バッテリ2から電気負荷31、33、35への通電の継続)、OFF(バッテリ2から電気負荷31、33、35への通電の遮断)を切り替える。
本発明の一実施形態に係る電気接続箱のFET11及び制御IC15による処理動作を説明する前に、まず、ヒューズ・ボックスが有するヒューズ機能を半導体化した先行発明について説明する。図2は、先行発明に係る電気接続箱の回路構成図である。先行発明に係る電気接続箱(ヒューズ・ボックス)5は、入力端子としてのドレイン、出力端子としてのソース、制御端子としてのゲートを有するFET511、513、515と、電線としてのワイヤハーネス13、131、133、135と、制御IC551、553、555と、を含んで構成される。各FET51n(n=1、3、5)は、入力端子が電力供給装置としてのバッテリ2にワイヤハーネス13、13nを介して接続され、出力端子がワイヤハーネス13nを介して電気負荷3nに接続される。制御IC55nは、該制御IC55nに備わる二つの電極とFET51nの入力端子及び出力端子とが接続されることによって、FET51nに並列に接続される。
先行発明に係る電気接続箱のFET51n(n=1、3、5)及び制御IC55nによる処理動作を説明する。制御IC55nは、FET51nに流れる電流値に応じて、FET51nの制御端子にON/OFF制御信号を出力することによって、FET51nのON(バッテリ2から電気負荷31、33、35への通電の継続)、OFF(バッテリ2から電気負荷31、33、35への通電の遮断)を切り替える。図3は、先行発明に係る電気接続箱の制御ICによる、突入電流発生時の処理動作の一例を説明する図である。制御IC55nは、FET51nをONにしてFET51nに流れる電流値Iを監視しており、図3の時間T0の時点において電気負荷3nの駆動開始に伴って突入電流IがFET51nに発生したことを検出すると(時間0まで0だった電流値が0でなくなったことを検出すると)、その時点から2048msの計時を開始するとともに、計時を開始してから経過時間T後に検出した電流値Iと、その経過時間Tに応じた標準判定値(0<T≦14ms:基準閾値の8倍。14<T≦42ms:基準閾値の4倍。42<T≦266ms:基準閾値の2倍。266<T:基準閾値の1倍。)と、を比較し、経過時間T後に検出した電流値Iが経過時間Tに応じた標準判定値よりも小さければ、FET51nのONを継続する。一方、経過時間T後に検出した電流値Iが経過時間Tに応じた標準判定値よりも大きければ、FET51nをOFFに切り替える。
標準判定値は、FET51n(n=1、3、5)を流れる正常な突入電流の時間変化をモデル化したものであり、経過時間Tに応じた標準判定値を下回る突入電流IがFET51nを流れている限り、制御IC55nは、正常な突入電流が流れたとしてFET51nのONを継続する。この処理動作によって、瞬間的に極めて大きな値の突入電流がFET51nを流れても、FET51nを流れる電流を不用意に遮断することがなくなる。
しかしながら、先行発明に係る電気接続箱のFET51n(n=1、3、5)及び制御IC55nによる処理には、次の課題がある。すなわち、電気負荷3n(n=1、3、5)毎に、FET51n及び制御IC55nを設ける必要があることである。このことは、電気接続箱の敷設面積の増加に繋がる。このため、より一層の電気接続箱の小型化のために、図4に示す先行発明に係る電気接続箱の回路構成図の、一つのFET11及び一つの制御IC15によってヒューズ機能を実現する電気接続箱が求められている。図4の電気接続箱1は、入力端子としてのドレイン、出力端子としてのソース、制御端子としてのゲートを有するFET11と、電線としてのワイヤハーネス13、131、133、135と、制御IC15と、を含んで構成される。FET11は、入力端子が電力供給装置としてのバッテリ2にワイヤハーネス13を介して接続され、出力端子がワイヤハーネス13及びそのワイヤハーネス13から分岐した複数のワイヤハーネス131、133、135を介して電気負荷31、33、35に接続される。制御IC15は、該制御IC15に備わる二つの電極とFET11の入力端子及び出力端子とが接続されることによって、FET11に並列に接続される。制御IC15は、FET11に流れる電流値に応じて、FET11の制御端子にON/OFF制御信号を出力することによって、FET11のON(バッテリ2から電気負荷31、33、35への通電の継続)、OFF(バッテリ2から電気負荷31、33、35への通電の遮断)を切り替える。
ここで、図4に示す回路構成図の電気接続箱に、上述した、正常な突入電流の時間変化をモデル化した標準判定値を適用する場合について説明する。制御IC15は、FET11に流れる電流値に基づいてFET11に印加する電圧値を制御することによって、FET11のON(通電の継続)、OFF(通電の遮断)を切り替える。図5は、先行発明に係る電気接続箱の制御ICによる、突入電流発生時の処理動作の他例を説明する図である。制御IC15は、FET11をONにしてFET11に流れる電流値Iを監視しており、図5の時間T1の時点において電気負荷の駆動に伴って突入電流I1が発生したことを検出すると(時間0まで0だった電流値が0でなくなったことを検出すると)、その時点から2048msの計時を開始するとともに、計時を開始してから経過時間T後に検出した電流値I1と、その経過時間Tに応じた標準判定値(0<T≦14ms:基準閾値の8倍。14<T≦42ms:基準閾値の4倍。42<T≦266ms:基準閾値の2倍。266<T:基準閾値の1倍。)と、を比較し、経過時間T後に検出した電流値I1が経過時間Tに応じた標準判定よりも小さければ、FET11のONを継続する。一方、経過時間T後に検出した電流値I1が経過時間Tに応じた標準判定よりも大きければ、FET11をOFFに切り替える。
このとき、制御IC15が2048msの計時を行っている途中の時間T2において、別の電気負荷の駆動に伴って突入電流I2がFET11に発生したとする。制御IC15は、時間T2において検出したFET11を流れる電流値(I1+I2)と、時間T2に応じた標準判定値と、を比較するが、このとき、突入電流I2は瞬間的に極めて大きな値となるため、時間T2において検出した電流値(I1+I2)は、時間T2に応じた標準判定値よりも大きくなる。この結果、制御IC15は、FET11をOFFに切り替える。なお、図2に示す回路構成図の電気接続箱では、各電器負荷3nの駆動に伴う突入電流Inを各制御IC15nが検出する構成であるため重畳した突入電流を検出することはない。
このように、図4に示す回路構成図の電気接続箱に、上述した、正常な突入電流の時間変化をモデル化した標準判定値を適用すると、複数の電気負荷を略同時期に駆動させることによって、各電器負荷の駆動に伴う突入電流I1、I2が重畳した結果、FET11を流れる電流を不用意に遮断してしまう。重畳を考慮して突入電流の時間変化をモデル化し、標準判定値を制御IC15に設定することも考えられるが(例えば、図5の点線で描かれた曲線)、全ての電気負荷の駆動に伴って発生する突入電流をモデル化し、且つモデル化した突入電流のあらゆる組み合わせを考慮した標準判定値を設定することは、極めて困難である。したがって、図4に示す回路構成図の電気接続箱に、上述した、正常な突入電流の時間変化をモデル化した標準判定値を適用しても、FET11による電流の誤遮断の可能性が残るといわざるを得ない。
(第1の実施形態)
そこで、本発明の第1の実施形態に係る電気接続箱では、図1の回路構成図に示すように、制御IC15は、FET11に並列に接続されるとともに、抵抗173、175に並列に接続されることによって、FET11に流れる電流値と抵抗173、175にそれぞれ流れる電流値とを検出する。そして、それらの検出した電流値に基づいてワイヤハーネス131、133、135の少なくとも一つに過電流が流れていると判定した場合、FET11の制御端子にON/OFF制御信号を出力することによって、FET11のON(バッテリ2から電気負荷31、33、35への通電の継続)、OFF(バッテリ2から電気負荷31、33、35への通電の遮断)を切り替える。なお、抵抗173、175の抵抗値は、ワイヤハーネスに流れる電流値を計測する目的で利用しているが、該抵抗173、175による損失を最小限にするために、その抵抗値は小さいほど好ましい。また、第1の実施形態では、抵抗173とワイヤハーネス133とを直列に接続した場合について説明するが、ワイヤハーネス133に流れる電流値を計測するための他の接続方法を適用することができる。
具体的には、制御IC15は、FET11をONにして、FET11に流れる電流値I及び抵抗173、175にそれぞれ流れる電流値I2、I3を監視している。電流値Iを検出するに当たって、VDS/RON(VDS:FET11の両端の電圧。RON:FET11の抵抗値(RONを制御IC15に予めデータとして保存しておく。)。)から算出する。また、電流値I2を検出するに当たって、V2/R2(V2:抵抗173の両端の電圧。R2:抵抗173の抵抗値)から算出し、電流値I3を検出するに当たって、V3/R3(V3:抵抗175の両端の電圧。R3:抵抗175の抵抗値)から算出する。ここで、ワイヤハーネス133、135に抵抗173、175が接続されているように、ワイヤハーネス131に抵抗を接続して、制御IC15がその抵抗に流れる電流値I1を監視するようにしてもよいが、I1は、I−I2−I3から算出することによってワイヤハーネス131を流れる電流値I1を監視することができるため、該抵抗を設けていない。制御IC15は、監視している電流値In(n=1、2、3)毎に、次の処理を実行する。すなわち、図3の時間T0の時点において電気負荷3nの駆動開始に伴って突入電流Inがに発生したことを検出すると(時間0まで0だった電流値が0でなくなったことを検出すると)、その時点から2048msの計時を開始するとともに、計時を開始してから経過時間T後に検出した電流値Inと、その経過時間Tに応じた標準判定値(0<T≦14ms:基準閾値の8倍。14<T≦42ms:基準閾値の4倍。42<T≦266ms:基準閾値の2倍。266<T:基準閾値の1倍。)と、を比較し、経過時間T後に検出した電流値Inが経過時間Tに応じた標準判定値よりも小さければ、FET11のONを継続する。一方、経過時間T後に検出した電流値Inが経過時間Tに応じた標準判定値よりも大きければ、FET11をOFFに切り替える。
以上、本発明の第1の実施形態に係る電気接続箱によれば、制御IC15は、各電器負荷31、33、35に接続されたワイヤハーネス131、133、135を流れる電流値をそれぞれ独立して検出することができるため、重畳した突入電流を検出することはない。したがって、一つのFET11及び一つの制御IC15の構成によってより一層の電気接続箱の小型化を図ることができるとともに、FET11による電流の誤遮断防止に繋がる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る電気接続箱について説明する。第1の実施形態では、制御IC15が、計時を開始してから経過時間T後に検出した電流値In(n=1、2、3)と、その経過時間Tに応じた標準判定値とを比較することによって、FET11のON、OFFを切り替える構成に付いて説明した。しかしながら、制御IC15によるこの処理には、次の課題がある。すなわち、時間に対する突入電流の形状は、ワイヤハーネス13、13n、FET11、抵抗173、175、電気負荷3nが関連する様々な要因によって変化するため、正常な突入電流の時間変化を正確にモデル化することが難しいことである。突入電流をモデル化した標準判定値の正確性は、第1の実施形態で説明したFET11による電流の誤遮断に直接的に反映されてしまう。
そこで、本発明の第2の実施形態に係る電気接続箱では、FET11による電流の誤遮断を防止する、制御IC15による制御処理について説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係る電気接続箱の制御ICによる、突入電流発生時の制御処理を説明する図である。図6(a)は、ワイヤハーネス131、133、135に流れる電流値I−時間Tを表すグラフであり、図6(b)は、制御ICが検出する電流値I−時間Tを表すグラフであり、図6(c)は、制御ICが算出するジュール熱の総量E−時間Tを表すグラフである。また、図7は、本発明の第2の実施形態に係る電気接続箱の制御ICによる制御の流れを示すフローチャートである。
図6(a)に示すように、ワイヤハーネス131には、時間T1に突入電流I1が発生したものとする。制御IC15は、FET11をONにしてワイヤハーネス131に流れる電流値I1をサンプリング周期Δtで監視しており、図6(a)の時間T1の時点において、電気負荷の駆動に伴って突入電流I1がワイヤハーネス131に発生し、また、時間T1の時点から最大積算時間Tmax2(最大積算時間Tmax2の設定方法については、後述する。)の計時を開始したとする。なお、本発明の第2の実施形態では、突入電流が及ぼす影響を排除したFET11のON、OFFの切り替え制御について説明するために、突入電流I1が発生した時点と計時を開始する時点とが一致する場合について説明するが、これらの時点を一致する必要はない。また、ここでは、制御IC15が監視する対象をワイヤハーネス131に流れる電流I1に絞って説明するが、ワイヤハーネス133、135に流れる電流I2、I3に対しても同様である。
制御IC15は、計時を開始した時点からサンプリング周期Δtでワイヤハーネス131に流れる電流値I(n)を検出する(ステップ701)。なお、I(n)との標記は、計時を開始してからnΔt後に制御IC15が検出した電流値を表す。なお、図6(b)では、サンプリング周期Δt毎に制御IC15が検出する電流値I(n)は、斜線を付した領域に該当する。
制御IC15は、サンプリング周期Δtで電流値I(n)を算出する度に、その電流値I(n)とワイヤハーネス131の抵抗値RW1とから、Δtの間にワイヤハーネス131に発生しているジュール熱e(n)を算出する(ステップ702)。e(n)との標記は、計時を開始してからnΔt後に算出した電流値I(n)を基に制御IC15が算出したジュール熱を表す。ジュール熱e(n)は、e(n)=RW1×I(n)×Δtから算出する。なお、RW1は過渡時において一定値とみなすことができるため、ジュール熱e(n)はI(n)を変数とする関数として表すことができる。ジュール熱e(n)を算出するに当たっては、RW=1とみなし、ジュール熱e(n)をe(n)=I(n)×Δtから算出するようにしてもよい。
制御IC15は、ジュール熱e(n)を算出するたびに、それまでに算出したジュール熱e(0)、e(1)、e(2)、…、e(n−1)の合計に該ジュール熱e(n)を加算することによって、ジュール熱の総量E(n)を算出する(ステップ703)。E(n)との標記は、ジュール熱e(0)、e(1)、e(2)、…、e(n−1)、e(n)の合計を表す。
ワイヤハーネス131に正常に電流が流れる場合のジュール熱の総量E(n)の傾向としては、図6(c)に示すように、突入電流I1が時間の経過とともに電気負荷に応じた値(過電流よりも小さい値)に収束するにつれてその値の増加幅は小くなることが挙げられる。一方、ワイヤハーネス131に過電流が流れる場合のジュール熱の総量E(n)の傾向としては、過電流がワイヤハーネス131を流れる時間に比例してその値が増加する(図6(c)に示す、点線の領域が、ワイヤハーネス131に過電流が流れる場合のジュール熱の総量E(n)を表している。)。このため、ワイヤハーネス131に正常に電流が流れる場合の一定期間経過後のジュール熱の総量E(n)と、ワイヤハーネス131に過電流が流れる場合の一定期間経過後のジュール熱の総量E(n)と、を比較すると、過電流が流れる場合のジュール熱の総量E(n)の値は、正常に電流が流れる場合のジュール熱の総量E(n)の値(この値には、突入電流によってワイヤハーネス131に発生したジュール熱が値に反映されている)に比べて極めて大きくなる。つまり、過電流が流れる場合のジュール熱の総量E(n)の値は、突入電流によってワイヤハーネス131に発生したジュール熱の値を無視できるほど充分に大きい。このため、ある一定期間経過後のジュール熱の総量E(n)の数値の大小を評価すれば、突入電流が及ぼす影響(重畳した突入電流の影響も含む)を排除して、ワイヤハーネス131に過電流が流れているか否かを判別することができる。なお、上記「一定期間」が後述する「最大積算時間Tmax2」に対応し、上記「ジュール熱の総量E(n)の数値の大小を評価」するために用いる閾値が後述する「積算ジュール熱閾値K2」である。
制御IC15は、ジュール熱の総量E(n)を算出するたびに、ジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K2以上であるか未満であるかを判定する(ステップ704。積算ジュール熱閾値K2の設定方法については、後述する。)。制御IC15は、ジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K2未満と判定すれば(ステップ704、Y)、FET11のONを継続して、計時を開始してからの経過時間nΔtが最大積算時間Tmax2以上であるか未満であるかを判定する(ステップ705)。
制御IC15は、計時を開始してからの経過時間nΔtが最大積算時間Tmax2未満であれば(ステップ705、Y)、nを一つ繰り上げて(ステップ706)、計時を開始してから(n+1)Δt後にワイヤハーネス131に流れる電流値I(n+1)を検出する(ステップ701)。他方、計時を開始してからの経過時間nΔtが最大積算時間Tmax2以上であれば(ステップ705、N)、nを0にしてそれまで計時していたカウントをリセットして再度計時を開始し(ステップ707)、FET11をONに維持しつつワイヤハーネス131に流れる電流値I(n)をサンプリング周期Δtでを検出する(ステップ701)。
一方、制御IC15は、ジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K2以上であると判定すれば(ステップ704、N)、FET11をOFFにして、FET11に流れる電流を遮断する(ステップ708)。
上述したように、制御IC15は、最大積算時間Tmax2経過するまでのワイヤハーネス131に発生するジュール熱を積算したジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K2未満であれば、FET11をONに維持し、一方、最大積算時間Tmax2経過するまでにワイヤハーネス131に発生するジュール熱を積算したジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K2以上になれば、FET11をOFFにする。この構成により、ヒューズ・ボックスが有する機能を半導体化した本発明の電気接続箱において、FET11による電流の誤遮断防止に繋がる。
続いて、最大積算時間Tmax2と積算ジュール熱閾値K2の好適な設定例について説明する。最大積算時間Tmax2と積算ジュール熱閾値K2を設定するに当たっては、ワイヤハーネス131の許容電流及びワイヤハーネス131の発煙特性を参照する。図8は、ワイヤハーネスの発煙特性(縦軸:時間、横軸:電流値)を表すグラフである。図8の発煙特性は、縦軸に時間t、横軸に電流値Iがそれぞれ設定されており、その発煙特性によって示される曲線は、電線に電流値Iを流したときにその電線が発煙するまでに要する時間tをプロットしたものである。電流値Iと時間tによって特定される点が、この曲線と原点0との間に位置していれば発煙することはなく、それ以外のところに位置していれば発煙する。このため、図8の発煙特性によって示される曲線は、ワイヤハーネス131が発煙するかしないかの境界となるものである。図8の発煙特性によって示される曲線を参照して、最大積算時間Tmax2と積算ジュール熱閾値K2を設定する。
図9は、図8の発煙特性の横軸をジュール熱に変換した図である。ワイヤハーネス131に発生するジュール熱Eは、RW1×I×t(RW1:ワイヤハーネス131の抵抗値。)で算出することができる。図9の発煙特性に示す曲線は、図8の発煙特性に示す曲線を変換したものである。ジュール熱Jと時間tによって特定される点が、この曲線の左側に位置していれば発煙することはなく、右側に位置していれば発煙する。このため、ワイヤハーネス131に発生するジュール熱Jが、図9の発煙特性に示す曲線によって特定されるジュール熱の最小値(図9では、ジュール熱の最小値を縦軸に平行な点線によって表している。)よりも小さければ、ワイヤハーネスが発煙することはない。この「ジュール熱の最小値」を、積算ジュール熱閾値K2として設定する。なお、RW1は過渡時において一定値とみなすことができるため、ジュール熱EはIを変数とする関数として表すことができる。ジュール熱Eを算出するに当たっては、RW1=1とみなし、ジュール熱EをE=I×tから算出するようにしてもよい。この結果、積算ジュール熱閾値K2を算出する当たって、RW1を算出式からキャンセルすることになる。
最大積算時間Tmax2を設定するにあたっては、ワイヤハーネス131の許容電流Iaを参照する。ワイヤハーネス131に許容電流Iaを時間t流したときに発生するジュール熱が上記積算ジュール熱閾値K2を下回っている限り、ワイヤハーネス131が発煙することはない。この関係は、RW1×Ia×t<K2の式によって表される。このため、最大積算時間Tmax2は、t=K2/RW1×Iaによって与えられる。このようにして、最大積算時間Tmax2と積算ジュール熱閾値K2には、ワイヤハーネス131が発煙することなく許容電流を流すことができる数値が選ばれる。なお、RW1は過渡時において一定値とみなすことができるため、時間tはIaを変数とする関数として表すことができる。時間tを算出するに当たっては、RW=1とみなし、時間tをt=K2/Iaから算出するようにしてもよい。この結果、最大積算時間Tmax2を算出する当たって、RW1を算出式からキャンセルすることができる。
ワイヤハーネス131、133、135それぞれに対応させて、上述の最大積算時間Tmax2と積算ジュール熱閾値K2を制御IC15に設定しておき、制御IC15は、ワイヤハーネス131、133、135に流れる電流I1、I2、I3に対して、それぞれ独立に、図7に示す一連の処理を実行する。制御IC15は、電流I1、I2、I3に対してそれぞれ独立に実行している一連の処理のうちの少なくとも一つにおいて、ジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K2以上であると判定すれば(ステップ704、N)、FET11をOFFにして、FET11に流れる電流を遮断する(ステップ708)。
ところで、ここまでは、制御IC15が、ワイヤハーネス131に流れる電流値I(n)を検出し、ワイヤハーネス131が発煙することなく許容電流を流すことができる最大積算時間Tmax2分、その電流値I(n)を基に算出されるジュール熱e(n)を積算し、ワイヤハーネス131が発煙することなく許容電流を流すことができる積算ジュール熱閾値K2をジュール熱の総量E(n)が超えるか否かを判定する、処理について説明した。制御IC15によるこの一連の処理は、ワイヤハーネス131が発煙することなく該ワイヤハーネス131に電流を流すことを目的として最大積算時間Tmax2及び積算ジュール熱閾値K2を設定したため、過電流からワイヤハーネス131を保護することを目的として設計されているといえる。同様に考えると、最大積算時間及び積算ジュール熱閾値を適宜設定することによって、過電流からFET11を保護することを目的とした制御IC15による処理動作を設計することも考えることができる。以降、過電流からFET11を保護することを目的とした、制御IC15による処理動作について詳細に説明する。
まず、過電流からFET11を保護することを目的とした、最大積算時間Tmaxと積算ジュール熱閾値Kの好適な設定例について説明する。最大積算時間Tmaxと積算ジュール熱閾値Kを設定するに当たっては、FETの動作温度範囲及びFETの過渡熱抵抗θthを参照する。FETの動作温度範囲は、概ね−40[℃]から120[℃]の間であるとすると、常温(20℃程度)の使用環境下で動作するFETは、100[℃]程度の温度上昇に耐えられる。一方、FETの過渡熱抵抗θthは、FETにt秒電流を流したときの単位Wあたりの温度上昇として与えられることから、FETの温度変化ΔTは、ΔT[℃]=RON×I(n)×θthと表すことができる。ここで、FETにt秒電流を流したときにFETに発生するジュール熱Jは、J[J]=RON×I(n)×tであることから、ジュール熱JをΔT、θth、tを用いて表すと、J=ΔT/θth×tとなる。したがって、FETに電流を流したときの温度上昇を100℃未満に抑えるには、ジュール熱Jは、J<100/θth×tを満たさなければならない。
ここで、最大積算時間「Tmax」は上述した「t」に対応し、積算ジュール熱閾値Kは「100/θth×t」によって与えられる。例えば、1[ms]電流を流したときに単位Wあたり20[℃]温度上昇するFETの過渡熱抵抗θthが与えられたとすると、最大積算時間「Tmax」は1[ms]、積算ジュール熱閾値Kは5[mJ]と求めることができる。このように、最大積算時間Tmaxと積算ジュール熱閾値Kには、FETが動作温度範囲内で駆動することができる数値が選ばれる。
次に、上述の最大積算時間Tmaxと積算ジュール熱閾値Kを参照した、制御IC15による制御処理について説明する。図10は、本発明の第2の実施形態に係る電気接続箱の制御ICによる制御の流れを示すフローチャートである。
制御IC15は、FET11をONにしてFET11に流れる電流値Iをサンプリング周期Δtで監視しており、任意の時点から最大積算時間Tmaxの計時を開始する。
制御IC15は、計時を開始した時点からサンプリング周期ΔtでFET11に流れる電流値I(n)を検出する(ステップ1001)。制御IC15は、電流値I(n)を検出するに当たって、VDS/RON(VDS:FET11の両端の電圧。RON:FET11の抵抗値(RONを制御IC15に予めデータとして保存しておく。)。)から算出する。
制御IC15は、サンプリング周期Δtで電流値I(n)を算出する度に、その電流値I(n)とFET11の抵抗値RONとから、Δtの間にFET11に発生しているジュール熱e(n)を算出する(ステップ1002)。ジュール熱e(n)は、e(n)=RON×I(n)×Δtから算出する。なお、RONは過渡時において一定値とみなすことができるため、ジュール熱e(n)はI(n)を変数とする関数として表すことができる。ジュール熱e(n)を算出するに当たっては、RON=1とみなし、ジュール熱e(n)をe(n)=I(n)×Δtから算出するようにしてもよい。
制御IC15は、ジュール熱e(n)を算出するたびに、それまでに算出したジュール熱e(0)、e(1)、e(2)、…、e(n−1)の合計に該ジュール熱e(n)を加算することによって、ジュール熱の総量E(n)を算出する(ステップ1003)。
制御IC15は、ジュール熱の総量E(n)を算出するたびに、ジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K以上であるか未満であるかを判定する(ステップ1004)。制御IC15は、ジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K未満と判定すれば(ステップ1004、Y)、FET11のONを継続して、計時を開始してからの経過時間nΔtが最大積算時間Tmax以上であるか未満であるかを判定する(ステップ1005)。
制御IC15は、計時を開始してからの経過時間nΔtが最大積算時間Tmax未満であれば(ステップ1005、Y)、nを一つ繰り上げて(ステップ1006)、計時を開始してから(n+1)Δt後にFET11に流れる電流値I(n+1)を検出する(ステップ1001)。他方、計時を開始してからの経過時間nΔtが最大積算時間Tmax以上であれば(ステップ1005、N)、nを0にしてそれまで計時していたカウントをリセットして再度計時を開始し(ステップ1007)、FET11をONに維持しつつFET11に流れる電流値I(n)をサンプリング周期Δtでを検出する(ステップ1001)。
一方、制御IC15は、ジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K以上であると判定すれば(ステップ1004、N)、FET11をOFFにして、FET11に流れる電流を遮断する(ステップ1008)。
上述したように、制御IC15は、最大積算時間Tmax経過するまでの間FET11に発生するジュール熱を積算したジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K未満であれば、FET11をONに維持し、一方、最大積算時間Tmax経過するまでにFET11に発生するジュール熱を積算したジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K以上になれば、FET11をOFFにする。この構成により、ヒューズ・ボックスが有する機能を半導体化した本発明の電気接続箱において、FET11による電流の誤遮断防止に繋がる。
以上、本発明の第2の実施形態の電気接続箱によれば、ヒューズ・ボックスが有する機能を半導体化した本発明の電気接続箱において、FET11による電流の誤遮断防止に繋がる。
また、過電流から保護する対象となる部品(本発明の第2の実施形態では、例えば、FET11やワイヤハーネス13)に応じて適宜、最大積算時間及び積算ジュール熱閾値を設定することにより、過電流から保護すべき部品に適したタイミングでFET11のON、OFFを切り替えることができる。なお、制御IC15は、図7のフローチャートを参照して説明した、過電流からワイヤハーネス131、133、135を保護することを目的とした処理と、図10のフローチャートを参照して説明した、過電流からFET11を保護することを目的とした処理と、の一方のみを行うようにしてもよいし、計時用タイマを複数利用してこれらの処理を同時に行うようにしてもよい。
また、本発明の第2の実施形態に係る電気接続箱によれば、ワイヤハーネス131、133、135毎に、該ワイヤハーネスを保護することを目的とした最大積算時間Tmax2及び積算ジュール熱閾値K2を設定する構成によって、最も線形が太いワイヤハーネスに各ワイヤハーネス131、133、135の線径を統一する必要がなくなる。これは、最大積算時間Tmax2及び積算ジュール熱閾値K2には、各ワイヤハーネス131、133、135の線径についての要素が反映されているためである。この結果、各ワイヤハーネス131、133、135の線径を小さくすることができる。
なお、図8の発煙特性の曲線を縦軸下方に平行移動した曲線を該発煙特性の曲線とみなし、最大積算時間Tmax2と積算ジュール熱閾値K2を設定するようにしてもよい。縦軸下方に平行移動した曲線を該発煙特性の曲線とみなしたのは、ワイヤハーネス131、133、135により低い電流値がより短い時間流れたときに発煙することを想定するためである。このようにして設定された最大積算時間Tmax2及び積算ジュール熱閾値K2を用いることによって、ステップ704にてジュール熱の総量E(n)が積算ジュール熱閾値K2以上であると判定した場合でも、ワイヤハーネス13が発煙することを防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る電気接続箱の回路構成図 先行発明に係る電気接続箱の回路構成図 先行発明に係る電気接続箱の制御ICによる、突入電流発生時の処理動作の一例を説明する図 先行発明に係る電気接続箱の回路構成図 先行発明に係る電気接続箱の制御ICによる、突入電流発生時の処理動作の他例 本発明の第2の実施形態に係る電気接続箱の制御ICによる、突入電流発生時の制御処理を説明する図 本発明の第2の実施形態に係る電気接続箱の制御ICによる制御の流れを示すフローチャート ワイヤハーネスの発煙特性(縦軸:時間、横軸:電流値)を表すグラフ 図8の発煙特性の横軸をジュール熱に変換した図 本発明の第2の実施形態に係る電気接続箱の制御ICによる制御の流れを示すフローチャート 従来のメカリレー方式の電気接続箱の例を示す外観斜視図
符号の説明
1、5 電気接続箱
11、511、513、515 FET
13、131、133、135 ワイヤハーネス
15、551、553、555 制御IC
173、175 抵抗
2 バッテリ
31、33、35 電気負荷

Claims (10)

  1. 複数の電気負荷にそれぞれ電気的に接続された複数の電線と、
    前記複数の電線にそれぞれ電気的に接続された一端部を有する複数の抵抗と、
    電力供給装置に電気的に接続された入力端子と、前記複数の抵抗の他端部に電気的に接続された出力端子と、前記電力供給装置から前記電気負荷に流れる電流を制御するために前記入力端子−前記出力端子間をON/OFF制御するON/OFF制御信号が入力される制御端子と、を有するトランジスタと、
    前記制御端子に電気的に接続された制御ICと、
    を備え、
    前記制御ICは、前記複数の抵抗それぞれに流れる電流を検出し、且つ前記制御端子に前記ON/OFF制御信号を出力し、そして
    前記制御ICは、前記複数の抵抗それぞれに流れる電流値に基づいて前記複数の電線の少なくとも一つに過電流が流れていると判定した場合、前記電気負荷への電力供給が遮断されるように前記トランジスタを制御する、
    ことを特徴とする電気接続箱。
  2. 前記制御ICは、前記複数の抵抗毎に、計時を開始する始点である第1の時点と、計時を終了する終点以前の点である第2の時点までの少なくとも一時点と、の各々において、該抵抗に流れる電流値に基づいて該抵抗に発生するジュール熱を算出し、それぞれの前記ジュール熱を加算したジュール熱の総量が積算ジュール熱閾値以上である場合、該抵抗に過電流が流れていると判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気接続箱。
  3. 前記制御ICは、前記トランジスタに流れる電流をさらに検出し、
    計時を開始する始点である第3の時点と、計時を終了する終点以前の点である第4の時点までの少なくとも一時点と、の各々において、前記トランジスタに流れる電流値に基づいて該トランジスタに発生するジュール熱を算出し、それぞれの前記ジュール熱を加算したジュール熱の総量が積算ジュール熱閾値以上である場合、前記電気負荷への電力供給が遮断されるように前記トランジスタを制御する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気接続箱。
  4. 前記積算ジュール熱閾値、及び計時を開始してから終了するまでの期間は、前記トランジスタの動作温度範囲及び前記トランジスタの過渡熱抵抗に基づいて設定される、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電気接続箱。
  5. 前記積算ジュール熱閾値、及び計時を開始してから終了するまでの期間は、前記電線の許容電流及び前記電線の発煙特性に基づいて設定される、
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電気接続箱。
  6. 電力供給装置に電気的に接続された入力端子と、一端部が電線を介して電気負荷に電気的に接続された前記複数の抵抗の他端部に、電気的に接続された出力端子と、前記電力供給装置から前記電気負荷に流れる電流を制御するために前記入力端子−前記出力端子間をON/OFF制御するON/OFF制御信号が入力される制御端子と、を有するトランジスタを用いた、前記電力供給装置から前記電気負荷に流れる電流を制御するための電力供給遮断方法であって、
    計時を開始する始点である第1の時点にて、前記複数の抵抗のうちの一つに流れる電流値に基づいて該抵抗に発生するジュール熱を算出する第1算出ステップと、
    計時を終了する終点以前の点である第2の時点までの少なくとも一時点にて、前記複数の抵抗のうちの一つに流れる電流値に基づいて該抵抗に発生するジュール熱を算出する第2算出ステップと、
    前記第1の時点から前記第2の時点にかけて算出した前記ジュール熱を加算することによりジュール熱の総量を算出する加算ステップと、
    前記ジュール熱の総量が、積算ジュール熱閾値以上か未満かを判別する判別ステップと、
    前記ジュール熱の総量が前記積算ジュール熱閾値以上である場合、前記制御端子に前記ON/OFF制御信号を出力して、前記電気負荷への電力供給が遮断されるように前記トランジスタを制御する制御ステップと、
    を有することを特徴とする電力供給遮断方法。
  7. 前記第1算出ステップにて、計時を開始する始点である第3の時点にて、前記トランジスタに流れる電流値に基づいて該トランジスタに発生するジュール熱を算出し、
    前記第2算出ステップにて、計時を終了する終点以前の点である第4の時点までの少なくとも一時点にて、前記トランジスタに流れる電流値に基づいて該トランジスタに発生するジュール熱を算出し、
    前記加算ステップにて、前記第3の時点から前記第4の時点にかけて算出した前記ジュール熱を加算することによりジュール熱の総量を算出する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の電力供給遮断方法。
  8. 前記積算ジュール熱閾値、及び計時を開始してから終了するまでの期間は、前記トランジスタの動作温度範囲及び前記トランジスタの過渡熱抵抗に基づいて設定される、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電力供給遮断方法。
  9. 前記積算ジュール熱閾値、及び計時を開始してから終了するまでの期間は、前記電線の許容電流及び前記電線の発煙特性に基づいて設定される、
    ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電力供給遮断方法。
  10. コンピュータに、請求項6または請求項7に記載の電力供給遮断方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
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