JP2009218492A - 波面誤差計測方法、波面誤差調整方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

波面誤差計測方法、波面誤差調整方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レチクルに形成されたパターンを高解像度かつ忠実に投影可能とし、半導体装置の歩留まりを向上させるための波面誤差計測方法、波面誤差調整方法及び半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】光学系を備えた露光装置の使用に基づく波面誤差を計測する波面誤差計測方法であって、光学系を通過する露光光の光路中にペリクルが設けられた計測用光学部材を設置して波面誤差を計測することで、投影光学系である投影レンズ15に起因する第1の波面誤差、及びペリクルに起因する第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差を取得する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、波面誤差計測方法、波面誤差調整方法及び半導体装置の製造方法、特に、露光装置の光学系で生じる波面誤差を計測する波面誤差計測方法の技術に関する。
従来、リソグラフィ工程により半導体装置を製造する際、レチクルに形成されたマスクパターンを、レジストが形成されたウェハ等の被処理体に転写する露光装置が用いられる。露光装置は、レチクルに形成されたマスクパターンを高解像度かつ忠実に投影することが求められる。投影光学系の結像特性に影響を及ぼす要因としては、例えば、波面誤差(波面収差)がある。波面誤差は、例えば、マスクパターンの疎密に応じて焦点位置をシフトさせる等の影響を及ぼす場合がある。焦点位置がシフトすると、レチクルに形成されたマスクパターンを高解像度かつ忠実に投影することが困難となる。例えば、特許文献1には、投影光学系の波面誤差を高い精度で計測するための技術が提案されている。
従来、レチクルは、マスクパターンに付着した塵の像が被処理体にて結像することを防ぐために、防塵のための保護膜であるペリクルが用いられている。ペリクルは、露光光に対して透明な部材を用いて形成された膜である。ペリクルは、膜厚、ペリクルを構成する部材の屈折率、及び入射する光の入射角に依存して、光の位相を変化させる。半導体装置に形成されるパターンは微細化及び集積度の向上が求められていることから、半導体装置の製造に用いられる露光装置は、大きな開口数(NA)の投影光学系を用いる場合が多くなっている。投影光学系のNAが大きくなるに従って、ペリクルに起因して生じる波面誤差は大きくなる。波面誤差の影響は、例えば、NAが1以上、特に1.3程度以上の投影光学系を用いる場合に顕著となる。以上により、投影光学系に起因して生じる波面誤差を高い精度で調整可能であっても、ペリクルの存在により、レチクルに形成されたパターンを高解像度かつ忠実に投影することが困難な場合があるという問題を生じる。
特開2002−250677号公報
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、レチクルに形成されたパターンを高解像度かつ忠実に投影可能とし、半導体装置の歩留まりを向上させるための波面誤差計測方法、波面誤差調整方法、及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本願発明の一態様によれば、光学系を備えた露光装置の使用に基づく波面誤差を計測する波面誤差計測方法であって、光学系を通過する露光光の光路中にペリクルが設けられた計測用光学部材を設置して波面誤差を計測することを特徴とする波面誤差計測方法が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、光学系を備えた露光装置の使用に基づく波面誤差を調整する波面誤差調整方法であって、所定のパターンの像を投影するための投影光学系に起因する第1の波面誤差及び露光装置の露光光の光路中に設置されるペリクルに起因する第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差を取得する波面誤差取得工程と、波面誤差取得工程において取得された第3の波面誤差に基づいて投影光学系の光学調整を行う投影光学系調整工程と、を含むことを特徴とする波面誤差調整方法が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、光学系を備えた露光装置の使用に基づく波面誤差を調整する波面誤差調整方法であって、所定のパターンの像を投影するための投影光学系に起因する第1の波面誤差を取得する波面誤差取得工程と、所定のペリクルが露光装置の露光光の光路中に設置された場合におけるペリクルに起因する第2の波面誤差を計算する波面誤差計算工程と、波面誤差取得工程において取得された第1の波面誤差、及び波面誤差計算工程において計算された第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差に基づいて投影光学系の光学調整を行う投影光学系調整工程と、を含むことを特徴とする波面誤差調整方法が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、レチクルに形成されたパターンの像をペリクル及び投影光学系を介して被処理体上に投影することにより半導体装置を製造する方法であって、投影光学系において発生する第1の波面誤差、及びペリクルにより発生する第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差を取得し、第3の波面誤差に基づいて投影レンズが光学調整された状態でパターンの像を被処理体上に投影することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、レチクルに形成されたパターンの像をペリクル及び投影光学系を介して被処理体上に投影することにより半導体装置を製造する方法であって、投影光学系において発生する第1の波面誤差を取得し、ペリクルにより発生する第2の波面誤差を計算し、第1の波面誤差及び第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差に基づいて投影レンズが光学調整された状態でパターンの像を被処理体上に投影することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、レチクルに形成されたパターンを高解像度かつ忠実に投影可能とし、半導体装置の歩留まりを向上できるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る波面誤差計測方法、波面誤差調整方法、及び半導体装置の製造方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る露光装置10の概略構成を示す。露光装置10は、レチクル13を介した露光により、レチクル13に形成されたパターンであるマスクパターンを被処理体16に転写する。本実施の形態に係る露光装置10は、レチクル13に形成されたパターンを投影レンズ15により縮小して投影する縮小投影露光装置である。露光装置10は、本体部、及び波面計測装置により構成されている。本体部は、光源11、照明光学系12、レチクルステージ14、投影レンズ15、ウェハステージ18、及び制御系(主制御部26等)を備える。光軸AXは、照明光学系12及び投影レンズ15の中心軸であるとする。
光源11は、例えば、紫外パルス光である露光光を射出する。光源11は、例えば、ArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ等のエキシマレーザ光源である。照明光学系12は、光源11からの露光光によりレチクル13を照明する。照明光学系12は、いずれも不図示の均一化光学系、レチクルブラインド、集光光学系等を備える。均一化光学系は、光源11からの光束の強度を均一化させる。レチクルブラインドは、レチクル13における露光光の照射領域を整形する。集光光学系は、露光光を集光する。照明光学系12は、露光光を所定の偏光にする偏光子や、光路を折り曲げるためのミラー等を用いても良い。
レチクルステージ14は、例えば真空吸着によりレチクル13を保持する。レチクルステージ駆動部23は、レチクルステージ14を移動させる。レチクルステージ14を移動させる移動範囲におけるレチクルステージ14の位置は、不図示の検出手段により常時検出される。レチクルステージ14の位置情報は、ステージ制御部27を介して主制御部26に送られる。主制御部26は、レチクルステージ14の位置情報に基づいて、ステージ制御部27及びレチクルステージ駆動部23を介してレチクルステージ14を駆動する。さらに、レチクルステージ14は、光軸AX上の位置におけるレチクル13と不図示の計測用ブランクとの入れ換えを行う。
図2は、レチクル13の断面構成を模式的に表したものである。レチクル13は、酸化クロム膜やクロム膜等により構成された複数のマスクパターン32を有する。マスクパターン32は、ガラス基板31の射出面に設けられている。ガラス基板31は、露光光に対して透明な部材、例えば石英部材を用いて構成されている。レチクル13には、マスクパターン32を覆うように形成されたペリクル33が設けられている。ペリクル枠34は、高さを例えば5mmとし、ペリクル33の周囲を取り囲むように形成されている。
ペリクル33は、マスクパターン32の防塵のための保護膜として機能する。ペリクル33は、露光光に対して透明な部材を用いて形成された膜である。本実施の形態において光源11から射出する露光光に対して、ペリクル33は、例えば、フッ素系ポリマーを用いて構成される。ペリクル33は、ペリクル33に対して垂直に入射する露光光の透過率が最大に近くなるような条件、例えば、屈折率1.40程度、膜厚830nm程度で形成されている。被処理体16の露光の際、レチクル13は、照明光学系12からの露光光のフォーカス面とマスクパターン32とが一致するように配置される。ガラス基板31の入射面やペリクル33の射出面は、照明光学系12からの露光光のフォーカス面からずれている。このため、ガラス基板31の入射面やペリクル33の射出面に塵が付着した場合であっても、マスクパターン32の結像への影響を低減させることができる。
図1に戻って、投影レンズ15は、レチクル13を透過した露光光が入射する位置に設けられている。投影レンズ15は、レチクル13に形成されたマスクパターン32の像を投影するための投影光学系である。投影レンズ15の投影倍率は、例えば、1/4、1/5、1/6等である。投影レンズ15は、光軸AX上に配置された不図示の複数のレンズ素子を備える。投影レンズ15は、投影レンズ15を構成する複数のレンズ素子のうち特定のレンズ素子を適宜変位させることにより、レンズ素子間の間隔調整や偏心調整等の光学調整を行う。かかる光学調整により、投影レンズ15は、結像特性が補正される。
投影レンズ15は、移動の対象であるレンズ素子を移動させる複数の駆動素子(不図示)を有する。駆動素子は、例えば圧電素子である。駆動素子は、移動の対象であるレンズ素子をそれぞれ独立して移動させる。移動の対象であるレンズ素子は、駆動素子の変位に応じて、例えば、光軸AXに平行な方向へ移動する。レンズ素子は、光軸AXに平行な方向へ移動可能である他、例えば、光軸AXに直交する平面に対する傾きを適宜調整可能としても良い。結像特性補正コントローラ24は、主制御部26からの信号に基づいて各駆動素子の駆動を制御する。主制御部26は、結像特性補正コントローラ24を用いてレンズ素子を適宜移動させることにより、投影レンズ15の結像特性、例えば、ディストーション、像面湾曲、非点収差、コマ収差、球面収差等を調整する。
ウェハホルダ17は、ウェハステージ18上に固定されている。ウェハホルダ17は、例えば真空吸着により被処理体16を保持する。ウェハステージ駆動部25は、光軸AXに直交する面内においてウェハステージ18を移動させる。また、ウェハステージ駆動部25は、光軸AXに直交する面に対するウェハホルダ17の傾き、及び光軸AXに平行な方向におけるウェハホルダ17の位置を変化させる。ウェハステージ18を移動させる移動範囲におけるウェハステージ18の位置、及びウェハホルダ17を移動させる移動範囲におけるウェハホルダ17の位置は、不図示の検出手段により常時検出される。ウェハステージ18及びウェハホルダ17の位置情報は、ステージ制御部27を介して主制御部26に送られる。主制御部26は、ウェハステージ18及びウェハホルダ17の位置情報に基づいて、ステージ制御部27及びウェハステージ駆動部25を介してウェハステージ18及びウェハホルダ17を駆動する。被処理体16は、シリコン等により構成されたウェハにレジストが形成された基板である。さらに、ウェハステージ18は、光軸AX上の位置における被処理体16と波面センサ21との入れ換えを行う。
主制御部26は、CPU、ROM、RAM等を備え、露光装置10全体を制御する。例えばハードディスクを備える外部記憶装置28は、主制御部26に接続されている。外部記憶装置28は、波面計測装置による計測結果、及び計測結果を用いて算出したデータを記憶する。波面計測装置は、波面センサ21及び波面データ処理部22を備える。波面センサ21は、ウェハステージ18上に設けられている。
図3は、波面センサ21の要部概略構成を示す。波面センサ21は、コリメータレンズ41、レンズアレイ42、CCD44を備える。CCD44は、複数の受光素子(不図示)を備える撮像装置である。波面センサ21は、ウェハステージ18の移動により、被処理体16と入れ換えて配置される。コリメータレンズ41は、波面センサ21へ入射した光を平行化させる。レンズアレイ42は、光軸AXに直交する面内においてマトリクス状に配置された複数のレンズ素子43を有する。各レンズ素子43は、CCD44の各受光素子にて光を集光させる。なお、波面センサ21は、光路を折り曲げるミラー、リレーレンズ等を用いても良い。
図1に戻って、波面データ処理部22は、CCD44による撮像結果を用いて、露光装置10の光学系の波面誤差を算出する。外部記憶装置28は、波面データ処理部22により算出された波面誤差の情報を記憶する。主制御部26は、外部記憶装置28に記憶された波面誤差の情報に基づいて、結像特性補正コントローラ24を駆動する。露光装置10は、ステップ・アンド・リピート方式や、ステップ・アンド・スキャン方式等、いずれの露光方式を採用するものであっても良い。また、露光装置10は、投影レンズ15及び被処理体16の間の空間を液体で満たす液浸露光装置であっても良い。投影レンズ15及び被処理体16の間の空間を満たす液体としては、例えば水を用いる。
図4は、計測用ブランク50の断面構成を模式的に表したものである。計測用ブランク50は、波面誤差を計測する際に露光光の光路中に設置される計測用光学部材である。計測用ブランク50は、レチクルステージ14の移動により、レチクル13と入れ換えて配置される。計測用ブランク50は、開口板51を有する。開口板51は、開口部52を有し、透明基板55の射出側の面に形成された遮光部材である。開口板51は、開口部52へ入射した露光光を通過させる。波面誤差を計測する際、計測用ブランク50は、開口板51の入射側の面及び射出側の面が光軸AXに直交するように配置される。また、計測用ブランク50は、照明光学系12からの露光光のフォーカス面と開口板51の射出側の面とが一致するように配置される。
計測用ペリクル53は、計測用ブランク50に設けられたペリクルである。各実施の形態においてペリクルとは、従来のレチクルに設けられるペリクルと同様の材料かつ同様の構成を備えたものを指し、マスクパターンの防塵を目的として設けられたものに限定されないものとする。計測用ペリクル53は、開口板51の射出側の面に設けられている。計測用ペリクル53は、本実施の形態に係る露光装置10に適用されるレチクル13に設けられたペリクル33(図2参照)と同様の条件で構成されている。
計測用ペリクル53は、レチクル13に設けられたペリクル33と同様に、光源11からの露光光に対して透明な部材、例えばフッ素系ポリマーを用いて構成されている。また、計測用ペリクル53は、レチクル13に設けられたペリクル33と同様に、例えば、屈折率1.40程度、膜厚830nm程度で形成されている。レチクル13と同様に、計測用ブランク50は、計測用ペリクル53の周囲を取り囲むように設けられたペリクル枠54を有する。開口部52を通過した露光光は、計測用ペリクル53を透過することで、計測用ブランク50から射出する。なお、計測用ブランク50は、波面誤差の計測用のマスクパターンを有するものであっても良い。
図5は、レチクル13にペリクル33が存在することによって及ぼされる露光光への影響について説明するものである。ペリクル33は、周囲の空気層とは異なる屈折率の部材で構成される。このことから、第1面S1からペリクル33へ入射した光の一部は、第1面S1とは反対側の第2面S2で反射し、第1面S1の方向へ進行する。第1面S1から第2面S2へ入射した光の一部は、第2面S2からペリクル33の外へ射出する。また、第2面S2で反射した光の一部は、第1面S1で反射し、第2面S2の方向へ進行する。第2面S2から第1面S1へ入射した光の一部は、第1面S1からペリクル33の外へ射出する。ペリクル33は、第1面S1及び第2面S2の間での多重反射により重ね合わせられた光を射出する。
ペリクル33への入射光線と光軸AXとがなす角度を入射角とすると、第1面S1及び第2面S2における反射率は、光の入射角に依存する。露光装置10において、レチクル13へ入射する露光光の入射角は、最大で例えば20度程度となる。光の入射角が大きくなるに従って、第1面S1及び第2面S2における反射率は高くなる。また、第2面S2から射出する光の各成分は、第2面S2から射出するまでにおける第1面S1及び第2面S2の間での反射回数に応じて位相が異なっている。かかる位相の変化には、ペリクル33の膜厚も影響する。以上から、ペリクル33の第2面S2から射出する光は、ペリクル33の膜厚、ペリクル33を構成する部材の屈折率、及び入射する光の入射角に依存して、位相が変化することとなる。
被処理体16の入射面において、球面波である理想波面と露光光の現実の波面とのずれである波面誤差が少ないほど、投影レンズ15を用いた高解像度な投影が可能となる。これに対して、露光光の入射角に依存してペリクル33で生じる位相の変化は、レンズで生じる収差と同様の作用を示す。ペリクル33の存在によって生じる位相の変化は、波面誤差を大きくする原因となり得る。ペリクル33で生じる位相の変化は露光光の入射角に依存することから、投影レンズ15のNAが大きくなるに従って、ペリクル33に起因して生じる波面誤差は顕著となる。波面誤差が大きくなるほど、パターンごとの寸法誤差が最小となる条件(ベストフォーカス)が変化し、複数のマスクパターン32に対する焦点深度の縮小を引き起こすことになる。以上により、投影レンズ15に起因して生じる波面誤差を高い精度で調整可能であっても、ペリクル33の存在により、レチクル13に形成されたパターンを高解像度かつ忠実に投影することが困難な場合が生じる。
図6は、本実施の形態に係る露光装置10における波面誤差を調整する手順を説明するフローチャートである。ステップS1では、レチクルステージ14の駆動により、露光光の光路中である光軸AX上の位置へ計測用ブランク50を移動させる。また、ウェハステージ18の駆動により、光軸AX上の位置へ波面センサ21を移動させる。
図7は、波面誤差を計測する際の露光装置10の概略構成を説明するものである。ここでは、説明に不要な構成の図示及び説明を省略する。計測用ブランク50は、開口板51の開口部52(図4参照)の位置が光軸AXに一致するように設置される。波面センサ21は、コリメータレンズ41の中心軸が光軸AXに一致するように設置される。照明光学系12からの露光光を計測用ブランク50へ入射させると、計測用ブランク50の開口部52にて理想波面に近い球面波が発生する。コリメータレンズ41は、球面波を平行光へ変換する。なお、コリメータレンズ41へ入射した球面波は、計測用ペリクル53に起因して生じる波面誤差、及び投影レンズ15に起因して生じる波面誤差によって波面が変形している。コリメータレンズ41で平行化された後、レンズアレイ42の各レンズ素子43へ入射した各光束は、CCD44の各受光素子にて集光する。
ステップS2では、CCD44による撮像がなされる。CCD44は、各受光素子を用いて、撮像面上に生じた輝度分布を一括して検出する。ステップS3では、CCD44による撮像結果を用いて、露光装置10の光学系の波面誤差を算出する。ステップS3において算出される波面誤差は、投影レンズ15に起因する第1の波面誤差、及び計測用ペリクル53に起因する第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差である。ステップS3は、かかる第3の波面誤差を取得する波面誤差取得工程である。また、ステップS1からステップS3により、露光装置10の波面誤差が計測される。計測用ペリクル53が設けられた計測用ブランク50を露光光の光路中に設置して波面誤差を計測することにより、計測用ペリクル53を含む露光装置10の光学系で生じる波面誤差を高い精度で計測できる。
投影光学系調整工程であるステップS4では、ステップS3において算出された波面誤差である第3の波面誤差の情報に基づいて、投影レンズ15の光学調整を行う。投影レンズ15は、所望の状態、例えば、理想波面と現実の波面との誤差の平均を表す収差RMS(Root Mean Square、二乗和平方根)が最小となるように調整される。以上により、露光装置10の光学系で生じる波面誤差の調整が完了する。これにより、露光装置10の光学系で生じる波面誤差を高い精度で調整できる。本実施の形態で説明する波面誤差の調整は、例えば、露光装置10を設置する際や、露光装置10の設置後の一定期間ごとに行う。
図8は、本実施の形態に係る露光装置10を用いて半導体装置を製造する手順を説明するフローチャートである。ステップS11では、ウェハに感光剤を塗布し、レジストを形成する。露光工程であるステップS12では、図6を用いて説明した波面誤差の調整がなされた露光装置10を用いて、被処理体16を露光する。ステップS12では、レチクル13に形成されたパターンの像をペリクル33及び投影レンズ15を介して被処理体16上に投影する。高い精度で波面誤差が調整された露光装置10を用いることで、レチクル13に形成されたパターンを高解像度かつ忠実に投影できる。
次に、ステップS13では、ステップS12で露光した被処理体16を現像する。ステップS14では、被処理体16の不要なレジストをエッチングにより取り除く。以上の手順を繰り返し行い、ウェハ上にパターンを重畳させる。その後種々の工程を経て、半導体装置の製造が完了する。レチクル13に形成されたパターンを高解像度かつ忠実に投影可能とすることで、半導体装置の歩留まりを向上させることができる。
レチクル13に形成するペリクル33は、膜厚を適宜設定可能である。計測用ブランク50に形成する計測用ペリクル53の膜厚は、レチクル13に形成するペリクル33の膜厚と同一になるように決定される。ペリクル33の膜厚は、例えば、ペリクル33に起因して生じる波面誤差をZernike展開した際に、Zernike番号が5以上の項で表される成分のRMSに対する、Zernike番号が10以上の項で表される成分のRMSの比率が10%未満となるように設定しても良い。Zernike展開は、Zernike多項式(例えば、特開2002−250677号公報参照)を使用した展開である。特に、球面収差を表す収差成分、例えば、4(Z)、9(Z)、16(Z16)、25(Z25)、36(Z36)の各Zernike番号に関する収差成分のうち、高次の成分、例えば、Z16、Z25、Z36の成分がゼロに近くなるように、言い換えると成分の絶対値が小さくなるように、ペリクル33の膜厚を決定しても良い。
近年用いられる投影レンズ15は、低次(例えば、Z、Z)の収差成分を効果的に補正可能であるのに対して、高次(例えば、Z16、Z25、Z36)の収差成分の補正が困難であることがわかっている。補正が困難である成分の絶対値が小さくなるようにペリクル33の膜厚を適宜選択することにより、投影レンズ15の光学調整によって、球面収差を効果的に低減させることが可能となる。例えば、高次の収差成分のうちZ16成分の絶対値はZ25、Z36の各成分の絶対値に比べて大きい傾向にあることから、Z16成分の絶対値が最小となる膜厚を選択する。例えば、膜厚822nmを選択する場合にZ16成分の絶対値が最小となる場合に、ペリクル33の膜厚を822nmとする。このようなペリクル33の膜厚の決定は、投影レンズ15のNAが1以上である場合に行うこととしても良い。
さらに、波面誤差の調整の際、ペリクル33に起因する波面誤差のうち、例えばZ成分を算出し、Z成分の絶対値が最小となるように投影レンズ15を光学調整することとしても良い。Z成分の絶対値が最小となるような投影レンズ15の光学調整は、投影レンズ15のNAが1以上である場合に行うこととしても良い。このようにして、露光装置10の光学系で生じる波面誤差を効果的に低減させることができる。なお、ペリクル33の膜厚を決定する計算に用いる波面誤差は、ペリクル33への入射光がs偏光である場合の波面誤差、及びp偏光である場合の波面誤差の平均値を使用しても良い。これにより、s偏光及びp偏光に対して波面誤差を平均して低減させることができる。
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る波面誤差調整方法の手順を説明するフローチャートである。本実施の形態は、上記第1の実施の形態に係る露光装置10を用いるものとして説明する。波面誤差取得工程であるステップS21では、投影レンズ15に起因する波面誤差である第1の波面誤差を計測する。ステップS21における計測では、上記第1の実施の形態で説明した計測用ブランク50から計測用ペリクル53及びペリクル枠54を除いたものを、計測用ブランクとして用いる。
次に、ステップS22では、レチクル13に設けられるペリクル33に起因する波面誤差である第2の波面誤差を予測する。ステップS22における予測では、レチクル13に設けられるペリクル33の条件、例えば、膜厚及び光学定数(屈折率及び消衰係数)に基づいて、第2の波面誤差の計算を行う。ステップS22は、所定のペリクル33が露光装置10の露光光の光路中に設置された場合におけるペリクル33に起因する第2の波面誤差を計算する波面誤差計算工程である。ここで、第2の波面誤差の計算のパラメータとする膜厚は、例えば、ペリクル33の製造誤差の範囲における平均値を用いる。
ステップS23では、ステップS21において計測された第1の波面誤差と、ステップS22において計算された第2の波面誤差とを合成することにより、第3の波面誤差を算出する。投影光学系調整工程であるステップS24では、ステップS23において計算された第3の波面誤差の情報に基づいて、投影レンズ15の光学調整を行う。本実施の形態の場合も、上記の第1の実施の形態の場合と同様に、投影レンズ15は、所望の状態、例えば、収差RMSが最小となるように調整される。
本実施の形態の場合も、露光装置10の光学系で生じる波面誤差を高い精度で調整できる。さらに、本実施の形態では、レチクル13の平均的な情報を用いて求められた波面誤差を調整することで、レチクル13を交換するごとの波面誤差を平均して低減可能とし、露光装置10による露光工程全般において高解像度かつ忠実な投影ができる。従って、露光装置10による露光工程を経て製造される半導体装置について、全体として歩留まりを向上させることができる。本実施の形態で説明する波面誤差の調整は、異なる設計条件のペリクル33を備えるレチクル13へ交換するごとに行うこととしても良い。これにより、ペリクル33の設計条件に応じて波面誤差を高い精度で調整できる。
(第3の実施の形態)
図10は、本発明の第3の実施の形態に係る露光方法の手順を説明するフローチャートである。本実施の形態は、上記第1の実施の形態に係る露光装置10を用いるものとして説明する。本実施の形態は、露光装置10の光学特性である、投影レンズ15の瞳透過率分布に基づいて、ペリクル33の条件を決定することを特徴とする。レンズは、主にレンズを構成する材料の特性のばらつきや、表面の加工精度に起因して、瞳透過率分布を生じさせる。瞳透過率分布は、レンズ内を通過する光の光路に依存して、光の強度が異なる減衰を起こす現象である。
上記第1の実施の形態において図5を用いて説明したように、ペリクル33は、第1面S1及び第2面S2間での多重反射により、光の位相の変化を生じさせる。第2面S2から射出する光の各成分は、第2面S2から射出するまでにおける第1面S1及び第2面S2の間での反射回数に応じて、位相の他に強度も変化する。ペリクル33は、多重反射により、光の位相の変化を生じさせる他、光の強度の変化も生じさせる。ペリクル33の第2面S2から射出する光は、ペリクル33の膜厚、ペリクル33を構成する部材の屈折率、及び入射する光の入射角に依存して、強度が変化する。
露光光の入射角に依存してペリクル33で生じる光の強度の変化は、投影レンズ15で生じる瞳透過率分布と同様の作用を示す。レチクル13にペリクル33が存在することによって及ぼされる影響としては、上記第1の実施の形態で説明した波面誤差の他に、瞳透過率分布の変化がある。瞳透過率分布の変化は、マスクパターン32の疎密に応じて像強度を変化させる等の影響を及ぼす場合がある。また、投影光学系のNAが大きくなるに従って、ペリクル33に起因して生じる瞳透過率分布の変化は顕著となる。
図10に示すステップS31において、露光装置10の投影レンズ15の瞳透過率分布(第1の瞳透過率分布)を計測する。投影レンズ15の瞳透過率分布は、露光装置10の光学特性であって、第1の光学特性とする。ステップS31は、第1の光学特性を計測により取得する光学特性取得工程である。ステップS31では、露光装置10による露光の際に使用する露光光と同じ偏光状態における瞳透過率分布を計測する。瞳透過率分布の計測は、例えば図7に示した露光装置10の構成において波面センサ21をCCDカメラに置き換えた構成によって実施する。
次に、ステップS32において、第1の瞳透過率分布と第2の瞳透過率分布との差分を、透過率差の分布(差分布)として算出する。第2の瞳透過率分布は、目標となる瞳透過率分布であって、例えば、光学近接効果補正(Optical Proximity Correction;OPC)モデルを取得した露光装置の瞳透過率分布とする。第2の瞳透過率分布は、露光装置10の光学特性の目標として設定された第2の光学特性である。ステップS32は、第1の瞳透過率分布である第1の光学特性と、第2の瞳透過率分布である第2の光学特性との差分を取得する差分取得工程である。
条件決定工程であるステップS33では、ステップS32において取得された差分に基づいてペリクル33の条件を決定する。ステップS33では、ペリクル33に起因して生じる透過率分布の変化が、ステップS32において算出された差分布を相殺してゼロに近くなるような条件を求める。ペリクル33における透過率の入射角依存性は、ペリクル33の光学定数及び膜厚を適宜選択することにより制御可能である。
図11は、ペリクル33における透過率、ペリクル33への光の入射角、及びペリクル33の膜厚の関係を説明するものである。図中縦軸は透過率を表し、図中横軸は投影レンズ15の倍率M、投影レンズ15及び被処理体16の間に存在する媒質の屈折率n、ペリクル33へ入射する光の入射角θを含むパラメータM・n・sinθを表す。ここでは、投影レンズ15の倍率Mを、例えば1/4、投影レンズ15及び被処理体16の間に存在する媒質を、例えば水とする。図中曲線A、B、C、Dは、それぞれペリクル33の膜厚が730nm、770nm、830nm、890nmであるときの透過率分布を例として表している。
図12は、ペリクル33の条件の算出について説明するものである。図中上段のグラフに示す破線及び実線は、それぞれ第1の瞳透過率分布、第2の瞳透過率分布を表すものとする。ステップS32では、実線で示す分布と破線で示す分布との差分布が算出される。図中下段に示す実線は、上段のグラフに示すものと同じ第2の瞳透過率分布である。図中下段のグラフに示す破線は、ステップS33において決定した膜厚のペリクル33が適用された露光装置10の瞳透過率分布である。第1の瞳透過率分布及び第2の瞳透過率分布の差分布が相殺されるようなペリクル33の膜厚を適宜選択することにより、露光装置10は、第2の瞳透過率分布に近い瞳透過率分布を実現できる。なお、ステップS33では、ペリクル33の条件として膜厚を選択する場合に限られず、ペリクル33を構成する部材の屈折率を選択することとしても良い。ペリクル33の条件は、膜厚及びペリクル33を構成する部材の屈折率の少なくとも一方を適宜選択可能である。
ステップS34では、ステップS33において決定された条件のペリクル33を、レチクル13に形成する。ステップS35では、ステップS34において形成されたペリクル33を備えるレチクル13を用いた露光を行う。ステップS35は、ステップS33において決定された条件のペリクル33を介して露光する露光工程である。以上により、本実施の形態に係る露光方法の手順が完了する。本実施の形態により、レチクル13に形成されたマスクパターン32を高解像度かつ忠実に投影できる。さらに、露光工程において、OPCモデルを取得した露光装置と同じOPCモデルを用いて作製されたレチクル13を使用可能とすることで、レチクル13の用意に要する時間を低減させる。レチクル13の用意に要する時間を低減させることで、半導体装置の製造コストを低減させることができる。
本実施の形態に係る露光方法は、投影レンズ15の瞳透過率分布に基づいてペリクル33の条件を決定する場合に限られない。ペリクル33の条件は、露光装置10の他の光学特性、例えば結像特性に基づいて決定しても良い。結像特性としては、例えば、投影レンズ15によって投影された像の寸法誤差を用いる。寸法誤差は、マスクパターン32の疎密の程度、周期、サイズ等に依存する。この場合も、ペリクル33の条件を適宜決定することで、マスクパターン32を高解像度かつ忠実に投影できる。
第1の実施の形態に係る露光装置の概略構成を示す図。 レチクルの断面構成を模式的に表した図。 波面センサの要部概略構成を示す図。 計測用ブランクの断面構成を模式的に表した図。 ペリクルによって及ぼされる露光光への影響について説明する図。 露光装置により波面誤差を調整する手順を説明するフローチャート。 波面誤差を計測する際の露光装置の概略構成を説明する図。 露光装置を用いて半導体装置を製造する手順を説明するフローチャート。 第2の実施の形態に係る波面誤差調整方法の手順を説明するフローチャート。 第3の実施の形態に係る露光方法の手順を説明するフローチャート。 ペリクルにおける透過率、入射角、及び膜厚の関係を説明する図。 ペリクルの条件の算出について説明する図。
符号の説明
10 露光装置、13 レチクル、15 投影レンズ、16 被処理体、21 波面センサ、22 波面データ処理部、33 ペリクル、50 計測用ブランク、53 計測用ペリクル。

Claims (5)

  1. 光学系を備えた露光装置の使用に基づく波面誤差を計測する波面誤差計測方法であって、
    前記光学系を通過する露光光の光路中にペリクルが設けられた計測用光学部材を設置して前記波面誤差を計測することを特徴とする波面誤差計測方法。
  2. 光学系を備えた露光装置の使用に基づく波面誤差を調整する波面誤差調整方法であって、
    所定のパターンの像を投影するための投影光学系に起因する第1の波面誤差及び前記露光装置の露光光の光路中に設置されるペリクルに起因する第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差を取得する波面誤差取得工程と、
    前記波面誤差取得工程において取得された前記第3の波面誤差に基づいて前記投影光学系の光学調整を行う投影光学系調整工程と、を含むことを特徴とする波面誤差調整方法。
  3. 光学系を備えた露光装置の使用に基づく波面誤差を調整する波面誤差調整方法であって、
    所定のパターンの像を投影するための投影光学系に起因する第1の波面誤差を取得する波面誤差取得工程と、
    所定のペリクルが前記露光装置の露光光の光路中に設置された場合における前記ペリクルに起因する第2の波面誤差を計算する波面誤差計算工程と、
    前記波面誤差取得工程において取得された前記第1の波面誤差、及び前記波面誤差計算工程において計算された前記第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差に基づいて前記投影光学系の光学調整を行う投影光学系調整工程と、を含むことを特徴とする波面誤差調整方法。
  4. レチクルに形成されたパターンの像をペリクル及び投影光学系を介して被処理体上に投影することにより半導体装置を製造する方法であって、
    前記投影光学系において発生する第1の波面誤差、及び前記ペリクルにより発生する第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差を取得し、前記第3の波面誤差に基づいて前記投影レンズが光学調整された状態で前記パターンの像を前記被処理体上に投影することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. レチクルに形成されたパターンの像をペリクル及び投影光学系を介して被処理体上に投影することにより半導体装置を製造する方法であって、
    前記投影光学系において発生する第1の波面誤差を取得し、前記ペリクルにより発生する第2の波面誤差を計算し、前記第1の波面誤差及び前記第2の波面誤差が合成された第3の波面誤差に基づいて前記投影レンズが光学調整された状態で前記パターンの像を前記被処理体上に投影することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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