JP2008122718A - フォトマスクユニット、露光方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】最適化されたペリクルを有するフォトマスクユニットを提供する。
【解決手段】ピッチPで配列されたパターンを有するマスク基板20と、マスク基板を保護するペリクル30と、を備えたフォトマスクユニット10であって、ペリクルは、以下の式で規定される入射角θの入射光に対して透過率が極大となるように構成されている
sinθ=λ/(2P)
ただし、λは入射光の波長。
【選択図】 図1
【解決手段】ピッチPで配列されたパターンを有するマスク基板20と、マスク基板を保護するペリクル30と、を備えたフォトマスクユニット10であって、ペリクルは、以下の式で規定される入射角θの入射光に対して透過率が極大となるように構成されている
sinθ=λ/(2P)
ただし、λは入射光の波長。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フォトマスクユニット、露光方法及び半導体装置の製造方法に関する。
フォトマスクユニットは通常、マスクパターンが形成されたマスク基板(フォトマスク本体)と、マスク基板に付随して設けられたペリクルとを備えている。ペリクルにより、マスク基板のパターン形成面を保護することができる。
ペリクルの膜厚及び屈折率は、露光光の透過率ができるだけ高くなるように調整されている(例えば、特許文献1参照)。通常は、ペリクルに垂直に入射する光の透過率ができるだけ高くなるように、膜厚及び屈折率が調整されている。
しかしながら、マスクパターンの微細化に伴い、斜入射照明を用いた露光方法が必要となってきている。斜入射照明では、ペリクルに斜め方向から露光光が入射する。そのため、垂直入射光のみを考慮した従来のペリクルでは、十分な透過率を得ることができないおそれがある。
また、マスクパターンが微細化すると、ペリクルの膜厚変動に起因した寸法誤差が大きな問題となってくる。したがって、ペリクルの膜厚変動を抑制することが重要であるが、現在の製造技術では、ペリクルの膜厚変動を十分に抑制することは困難である。
このように、マスクパターンの微細化に伴い、ペリクルの透過率低下やペリクルの膜厚変動が大きな問題となってきている。そのため、最適化されたペリクルを有するフォトマスクユニットが望まれている。
特開平7−199451号公報
本発明は、最適化されたペリクルを有するフォトマスクユニット、並びにこれを用いた露光方法及び半導体装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明の第1の視点に係るフォトマスクユニットは、ピッチPで配列されたパターンを有するマスク基板と、前記マスク基板を保護するペリクルと、を備えたフォトマスクユニットであって、前記ペリクルは、以下の式で規定される入射角θの入射光に対して透過率が極大となるように構成されている
sinθ=λ/(2P)
ただし、λは入射光の波長。
sinθ=λ/(2P)
ただし、λは入射光の波長。
本発明の第2の視点に係る露光方法は、前記フォトマスクユニットを用意する工程と、波長λの露光光を入射角θで前記フォトマスクユニットに入射させて、前記マスク基板に形成されたパターンを前記ペリクルを介してフォトレジスト膜上に投影する工程と、を備る。
本発明の第3の視点に係る半導体装置の製造方法は、前記フォトマスクユニットを用意する工程と、フォトレジスト膜が形成された半導体ウェハを用意する工程と、波長λの露光光を入射角θで前記フォトマスクユニットに入射させて、前記マスク基板に形成されたパターンを前記ペリクルを介して前記フォトレジスト膜上に投影する工程と、前記フォトレジスト膜を現像してフォトレジストパターンを形成する工程と、前記フォトレジストパターンをマスクとして用いてエッチングを行う工程と、を備える。
本発明の第4の視点に係るフォトマスクユニットは、パターンを有するマスク基板と、前記マスク基板を保護するペリクルと、を備えたフォトマスクユニットであって、前記ペリクルは、予め決められた入射角に対し、前記ペリクルの膜厚変動量に対する前記ペリクルの透過率変動量の割合が最小となるように構成されている。
本発明によれば、最適化されたペリクルを有するフォトマスクユニットを得ることができ、優れた露光方法及び半導体装置の製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクユニットを模式的に示した図である。図2は、図1に示したフォトマスクユニットに含まれるマスク基板の構成を模式的に示した平面図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクユニットを模式的に示した図である。図2は、図1に示したフォトマスクユニットに含まれるマスク基板の構成を模式的に示した平面図である。
図1に示すように、フォトマスクユニット10は、マスク基板(フォトマスク本体)20及びペリクル30を備えている。ペリクル30はマスク基板20に付随して設けられており、ペリクル30によってマスク基板20のパターン形成面が保護される。また、ペリクル30はマスク基板20に対して、一定距離を隔てて平行に配置されている。
マスク基板20のパターン形成面には、図2に示すように、ピッチPで配列されたマスクパターン21が形成されている。なお、マスク基板20には、ピッチPで配列されたパターン21が主要パターンとして含まれていればよく、ピッチPで配列されていないパターンが含まれていてもよい。
ペリクル30は、以下の式で規定される入射角θの入射光に対して透過率が極大となるように構成されている。
sinθ=λ/(2P) (1)
ただし、λは入射光の波長である。すなわち、式1で規定される入射角θで透過率が極大となるように、ペリクル30の膜厚及び屈折率が規定されている。なお、ペリクル30は、上記入射角θの入射光に対して透過率が最大となるように構成されていることが望ましい。また、ペリクル30は、上記入射角θでの入射光の透過率が99%以上となるように構成されていることが望ましい。
ただし、λは入射光の波長である。すなわち、式1で規定される入射角θで透過率が極大となるように、ペリクル30の膜厚及び屈折率が規定されている。なお、ペリクル30は、上記入射角θの入射光に対して透過率が最大となるように構成されていることが望ましい。また、ペリクル30は、上記入射角θでの入射光の透過率が99%以上となるように構成されていることが望ましい。
ここで、式1について、図3を参照して説明する。入射光の波長をλ、マスクパターンのピッチをPとし、フォトマスクユニット10に入射角θで入射光が入射しているとする。入射光の入射方向(紙面に対して平行)は、各マスクパターンの延伸方向(紙面に対して垂直)に対して垂直である。このとき、式1の関係が満たされていると、フォトマスクユニット10から出射される0次回折光の出射角(0次回折光と法線とのなす角度)はθとなり、フォトマスクユニット10から出射される1次回折光の出射角(1次回折光と法線とのなす角度)もθとなる。このように、0次回折光の出射角と1次回折光の出射角が互いに等しいと、2光束干渉状態でマスクパターンが基板上に投影されるため、リソグラフィマージンを最大にすることができる。したがって、ピッチPで配列された微細なマスクパターンを基板上に投影する場合には一般に、式1を満たすように露光光の入射角が選定される。
図4は、本実施形態に係るペリクル30の透過率特性を示した図である。本実施形態のペリクル30の膜厚及び屈折率はそれぞれ、840nm及び1.4である。図5は、比較例に係るペリクルの透過率特性を示した図である。比較例のペリクルの膜厚及び屈折率はそれぞれ、830nm及び1.4である。横軸は入射光の入射角であり、縦軸は入射光の透過率(強度透過率)である。
従来のペリクルは、ペリクルに垂直に入射する光の透過率ができるだけ高くなるように、膜厚及び屈折率が調整されている。そのため、図5に示すように、入射角0度付近で透過率が最大となり、入射角が増加するにしたがって透過率は減少している。
本実施形態のペリクルは、図4に示すように、入射角13度付近で透過率が最大となっている。ここで、入射光の波長をλ、マスクパターンのピッチをPとして、
sin(13°)=λ/(2P)
なる関係が満たされている。なお、図4に示すように、s偏光の入射光及びp偏光の入射光ともに、入射角13度付近で透過率が最大となっている。したがって、(式1)の関係は入射光の偏光方向に依存しない。
sin(13°)=λ/(2P)
なる関係が満たされている。なお、図4に示すように、s偏光の入射光及びp偏光の入射光ともに、入射角13度付近で透過率が最大となっている。したがって、(式1)の関係は入射光の偏光方向に依存しない。
以上のように、本実施形態では、式1で規定される入射角θで透過率が極大となるように、ペリクル30の膜厚及び屈折率が規定されている。そのため、ペリクルに対して斜め方向から露光光を入射させる場合に、高い透過率で露光光がペリクルを透過する。そのため、マスクパターンが微細化されて、斜入射照明を用いた露光を行う場合に、フォトレジストを十分な露光量で露光することができる。したがって、本実施形態によれば、微細なパターンを高精度でフォトレジストに転写できるとともに、露光工程のスループットを向上させることができる。
次に、上述したフォトマスクユニットを用いた露光方法及び半導体装置の製造方法について説明する。
図6は、本実施形態に係る露光方法及び半導体装置の製造方法の概略を示したフローチャートである。図7は、本実施形態に係る露光方法及び半導体装置の製造方法を説明するための説明図である。
まず、上述したフォトマスクユニット10を用意し、フォトマスクユニット10を露光装置にセットする(S1)。
次に、フォトマスクユニット10のマスク基板20に形成されたマスクパターン21を、ペリクル30及び投影レンズ40を介して半導体ウェハ50上のフォトレジスト膜(図示せず)上に投影する(S2)。
具体的には、波長λの露光光(入射光)を入射角θでマスク基板20に入射させる。入射光には、入射角θから多少ずれた光成分が含まれていてもよい。すでに述べたように、マスク基板20には、ピッチPで配列されたマスクパターン(ラインアンドスペースパターン)21が主要パターンとして含まれている。そして、入射角θ、波長λ及びピッチPは、(式1)の関係を満たしている。したがって、すでに述べたように、マスク基板20からは、光の回折作用により、出射角θの0次回折光と出射角θの1次回折光が出射される。なお、マスク基板20からは、0次回折光及び1次回折光以外の他の回折光も発生するが、マスクパターン21のピッチPが十分に小さい場合には、他の回折光は絞り(図示せず)によって遮られる。
マスク基板20から出射された露光光(0次回折光及び1次回折光)は、入射角θでペリクル30に入射する。すでに述べたように、ペリクル30は、式1で規定される入射角θの入射光に対して透過率が極大となるように構成されている。そのため、露光光(0次回折光及び1次回折光)は、高透過率でペリクル30を通過する。
ペリクル30を通過した露光光は、投影レンズ40を介して半導体ウェハ50上のフォトレジスト膜上に投影される。投影レンズ40の倍率をM(例えばM=1/4)とすると、半導体ウェハ50に対する露光光の入射角θ'は、以下の関係を満たす。
sinθ'=sinθ/M
0次回折光及び1次回折光ともに、入射角θ'で半導体ウェハ50に入射するため、2光束干渉状態でマスクパターンが半導体ウェハ50に投影される。その結果、焦点深度を大きくすることができ、リソグラフィマージンを大きくすることができる。
0次回折光及び1次回折光ともに、入射角θ'で半導体ウェハ50に入射するため、2光束干渉状態でマスクパターンが半導体ウェハ50に投影される。その結果、焦点深度を大きくすることができ、リソグラフィマージンを大きくすることができる。
このようにしてフォトレジスト膜にマスクパターン21を投影した後、フォトレジスト膜を現像してフォトレジストパターンを形成する(S3)。
その後、フォトレジストパターンをマスクとして用いてエッチングを行う(S4)。すなわち、半導体ウェハ50の表面に形成された導電膜や絶縁膜等を、フォトレジストパターンをマスクとして用いてエッチングを行う。
上述した方法を用いることにより、十分なリソグラフィマージン及び十分な露光光量を確保することができるため、微細なパターンを高精度且つ高スループットで形成することが可能となる。
図8は、ペリクル30に入射する入射光の電気ベクトルの振動方向の例について示した図である。図8(a)及び図8(b)に示すように、入射光の電気ベクトルの振動方向(偏光方向)は、入射光の入射方向(入射光の進行方向)に対して垂直な直線偏光であることが好ましい。なお、図8(a)はs偏光を有する入射光を示し、図8(b)はp偏光を有する入射光を示している。
図9は、マスク基板20に入射する照明光の照明形状の一例について示した図である。図9は、暗部61内に2つの明部62a及び62bを有する2重極照明を示している。明部62aの中心と明部62bの中心とを結ぶ直線が、マスクパターン(例えば、図2に示したマスクパターン)の延伸方向に対して垂直(マスクパターンの配列方向に対して平行)となるように、照明とマスクパターンとの位置関係は調整されている。明部62aの中心位置及び明部62bの中心位置は、一般的に用いられているσ値で表すと、投影レンズの射出側開口数をNAとして、
σ=λ/(2P×NA)
となる。このような2重極照明を用いることにより、式1の関係(sinθ=λ/(2P))を満たす露光光(照明光)を容易に得ることができる。
σ=λ/(2P×NA)
となる。このような2重極照明を用いることにより、式1の関係(sinθ=λ/(2P))を満たす露光光(照明光)を容易に得ることができる。
図10は、マスク基板20に入射する照明光の照明形状の他の例について示した図である。図10は、暗部61内に4つの明部62a、62b、62c及び62dを有する4重極照明を示している。図9の例と同様に、明部62aの中心と明部62bの中心とを結ぶ直線が、マスクパターンの延伸方向に対して垂直となるように、照明とマスクパターンとの位置関係は調整されている。明部62aの中心位置及び明部62bの中心位置についても、図9の例と同様である。このような4重極照明を用いた場合にも、式1の関係を満たす露光光(照明光)を容易に得ることができる。
また、上述した実施形態において、投影レンズ40の射出側開口数(NA)の値は、1以上であることが好ましい。具体的には、投影レンズ40と半導体ウェハ50との間に、1よりも大きな屈折率を有する媒体(例えば、水等の液体)を介在させることにより、投影レンズ40の射出側開口数(NA)の値を1以上にすることができる。
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態で説明した事項については第1の実施形態を参照することとし、それらの説明は省略する。すなわち、ペリクルの構成思想以外の基本的事項については第1の実施形態と同様である。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態で説明した事項については第1の実施形態を参照することとし、それらの説明は省略する。すなわち、ペリクルの構成思想以外の基本的事項については第1の実施形態と同様である。
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、フォトマスクユニットは、パターンを有するマスク基板と、マスク基板を保護するペリクルとを備えている。本実施形態のペリクルは、予め決められた入射角に対し、ペリクルの膜厚変動量に対するペリクルの透過率変動量の割合が最小となるように構成されている。すなわち、上記割合が最小となるように、ペリクルの膜厚及び屈折率が規定されている。以下、具体的に説明する。
ペリクルの膜厚及び屈折率をそれぞれd及びnとし、ペリクルに入射する入射光の波長及び入射角をそれぞれλ及びθとする。ここでは、入射光はs偏光光であるとする。この場合、入射角θでペリクルに入射する入射光の透過率T(d,θ)は、スネルの法則及びフレネル公式等を考慮すると、以下の式で表すことができる。
T(d,θ)=(t2t'2)/(1-2r2cosΔ+r4) (2)
ただし、
Δ=2π×2d(n/λ)cosθ'
θ'=sin-1(sinθ/n)
である。tは、光が空気からペリクルに入射する場合の、空気とペリクルとの界面におけるs偏光光の振幅透過率である。t'は、光がペリクルから空気に入射する場合の、空気とペリクルとの界面におけるs偏光光の振幅透過率である。rは、光がペリクルから空気に入射する場合の、空気とペリクルとの界面におけるs偏光光の振幅反射率である。
ただし、
Δ=2π×2d(n/λ)cosθ'
θ'=sin-1(sinθ/n)
である。tは、光が空気からペリクルに入射する場合の、空気とペリクルとの界面におけるs偏光光の振幅透過率である。t'は、光がペリクルから空気に入射する場合の、空気とペリクルとの界面におけるs偏光光の振幅透過率である。rは、光がペリクルから空気に入射する場合の、空気とペリクルとの界面におけるs偏光光の振幅反射率である。
ここで、ペリクルの膜厚変動量に対するペリクルの透過率変動量の割合を考える。すなわち、式2において、透過率T(d,θ)の膜厚dに関する偏微分を考える。この偏微分は、以下の式
∂T(d,θ)/∂d=-(8πnt2t'2r2(sinΔ)(cosθ'))/(1-2r2cosΔ+r4)2 (3)
で表すことができる。
∂T(d,θ)/∂d=-(8πnt2t'2r2(sinΔ)(cosθ'))/(1-2r2cosΔ+r4)2 (3)
で表すことができる。
本実施形態では、上記式3の値が最小となるように、ペリクルが構成されている。すなわち、上記式3の値が最小となるように、ペリクルの膜厚d及び屈折率nが規定されている。
図11は、ペリクルの膜厚dを変化させたときの、入射角θと∂T(d,θ)/∂dとの関係を示した図である。ただし、横軸には、入射角θの代わりに開口数NAを用いている(NAはsinθに比例する)。また、縦軸は、∂T/∂d(∂T(d,θ)/∂dを簡略化して記載したもの)の絶対値を示している。ペリクルの屈折率nは1.39である。図11からわかるように、入射角θが決まれば(開口数NAが決まれば)、∂T/∂dの値が最小となる膜厚dを求めることができる。
例えば、第1の実施形態と同様、図2に示すように、マスク基板20のパターン形成面に、ピッチPで配列されたマスクパターン21が形成されているとする。この場合、第1の実施形態で述べたように、以下の関係
sinθ=λ/(2P) (4)
が満たされていると、リソグラフィマージンを最大にすることができる。したがって、式4を満たす入射角θが決まれば、∂T/∂dの値が最小となるペリクル膜厚dを求めることができる。
sinθ=λ/(2P) (4)
が満たされていると、リソグラフィマージンを最大にすることができる。したがって、式4を満たす入射角θが決まれば、∂T/∂dの値が最小となるペリクル膜厚dを求めることができる。
以上述べたように、本実施形態では、ペリクルの膜厚変動量に対するペリクルの透過率変動量の割合(∂T/∂d)が最小となるように、ペリクルが構成されている。そのため、ペリクルの膜厚が変動しても、ペリクルの透過率の変動を最小限に抑えることができ、ペリクルの膜厚変動に起因した寸法誤差を抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、ペリクルの膜厚が変動しても、微細なパターンを高精度でフォトレジストに転写することができる。
なお、上述したフォトマスクユニットを用いた基本的な露光方法及び半導体装置の製造方法は、図6及び図7等に示した第1の実施形態の方法と同様であるため、説明は省略する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示された構成要件を適宜組み合わせることによって種々の発明が抽出され得る。例えば、開示された構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、所定の効果が得られるものであれば発明として抽出され得る。
10…フォトマスクユニット 20…マスク基板
21…マスクパターン 30…ペリクル
40…投影レンズ 50…半導体ウェハ
61…暗部 62a、62b、62c、62d…明部
21…マスクパターン 30…ペリクル
40…投影レンズ 50…半導体ウェハ
61…暗部 62a、62b、62c、62d…明部
Claims (5)
- ピッチPで配列されたパターンを有するマスク基板と、
前記マスク基板を保護するペリクルと、
を備えたフォトマスクユニットであって、
前記ペリクルは、以下の式で規定される入射角θの入射光に対して透過率が極大となるように構成されている
sinθ=λ/(2P)
ただし、λは入射光の波長
ことを特徴とするフォトマスクユニット。 - 請求項1に記載されたフォトマスクユニットを用意する工程と、
波長λの露光光を入射角θで前記フォトマスクユニットに入射させて、前記マスク基板に形成されたパターンを前記ペリクルを介してフォトレジスト膜上に投影する工程と、
を備えたことを特徴とする露光方法。 - 前記マスク基板に形成されたパターンは、前記フォトレジスト膜上に2光束干渉状態で投影される
ことを特徴とする請求項2に記載の露光方法。 - 請求項1に記載されたフォトマスクユニットを用意する工程と、
フォトレジスト膜が形成された半導体ウェハを用意する工程と、
波長λの露光光を入射角θで前記フォトマスクユニットに入射させて、前記マスク基板に形成されたパターンを前記ペリクルを介して前記フォトレジスト膜上に投影する工程と、
前記フォトレジスト膜を現像してフォトレジストパターンを形成する工程と、
前記フォトレジストパターンをマスクとして用いてエッチングを行う工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - パターンを有するマスク基板と、
前記マスク基板を保護するペリクルと、
を備えたフォトマスクユニットであって、
前記ペリクルは、予め決められた入射角に対し、前記ペリクルの膜厚変動量に対する前記ペリクルの透過率変動量の割合が最小となるように構成されている
ことを特徴とするフォトマスクユニット。
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