JP2009216727A - マイクロレンズ及びマイクロレンズ用感光性組成物 - Google Patents

マイクロレンズ及びマイクロレンズ用感光性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】屈折率、可視領域での透明性、及び耐熱性に優れるマイクロレンズ及びマイクロレンズ用感光性組成物を提供する。
【解決手段】式(I)で表される構成単位を有する重合体(A)、重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶剤(D)を含有する感光性組成物を用いて形成されるマイクロレンズ。

[式(I)中、R1は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基、又はC7-12のアラルキル基を示す。]
【選択図】なし

Description

本発明はマイクロレンズ及びマイクロレンズ用感光性組成物に関する。
近年、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサに代表される固体撮像素子の需要が急速に拡大している。これらの固体撮像素子には、受光感度を高くするためにマイクロレンズが用いられており、該マイクロレンズには高い屈折率が求められている。
マイクロレンズの形成材料としては、ヒドロキシスチレンとメチルメタクリレートとの共重合体を含有する感光性組成物を用いて形成されたマイクロレンズが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−158232号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたヒドロキシスチレンとメチルメタクリレートとの共重合体を含有する感光性組成物を用いて形成されたマイクロレンズは、熱により着色し透明性の低下を招くことがある。従って本発明の目的は、感光性組成物の熱着色を防止することにある。
さらにマイクロレンズは、その使用目的から明らかなように、屈折率、透明性などに優れていることが求められる場合がある。従って本発明の好ましい目的は、屈折率、透明性などを劣化させることなく、感光性組成物の熱着色を防止することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決し得る新たなマイクロレンズについて鋭意検討した結果、特定の重合体を用いると、屈折率、透明性などに悪影響を与えることなく、熱着色を防止できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、上記課題を解決することができた本発明のマイクロレンズは、式(I)で表される構成単位(以下、構成単位(I)と称する場合がある)を有する重合体(A)、重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶剤(D)を含有する感光性組成物(感光性樹脂組成物ともいう。)を用いて形成される。
[式(I)中、R1は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基(例えば、鎖式または脂環式のアルキル基)、又はC7-12のアラルキル基を示す。]
構成単位(I)は、式(II)で表される構成単位(以下、構成単位(II)と称する場合がある)と式(III)で表される構成単位(以下、構成単位(III)と称する場合がある)とからなる群として表すこともできる。構成単位(I)は、構成単位(II)及び構成単位(III)の一方であってもよく、両方であってもよい。
[式(III)中、R2は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基(例えば、鎖式または脂環式のアルキル基)、又はC7-12のアラルキル基を示す。]
前記重合体(A)は、さらに式(IV)で表される構成単位(以下、構成単位(IV)と称する場合がある)を有していてもよい。
[式(IV)中、R3は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基(例えば、鎖式または脂環式のアルキル基)、C7-12のアラルキル基、C1-12のアルコキシ基、又はアリル基を示す。]
構成単位(I)の重合比(重合体(A)の全構成単位の合計モル%を100モル%としたときの重合比)は、例えば、25〜100モル%の範囲から選択でき、構成単位(IV)と組み合わせる場合には、例えば、25〜50モル%である。
構成単位(II)の重合比(重合体(A)全構成単位の合計モル%を100モル%としたときの重合比)は、例えば、10〜80モル%であってもよい。また重合体(A)は構成単位(III)を有さなくてもよいが、構成単位(III)を有する場合のその重合比(重合体(A)の全構成単位の合計モル%を100モル%としたときの重合比)は、20〜50モル%にすることが好ましい。
前記重合性化合物(B)は、好ましくは3官能以上の多官能モノマーであり、前記光重合開始剤(C)は、好ましくはオキシム系化合物である。
本発明にかかるマイクロレンズは、以下の工程を有する方法によって製造される。
(1)上記式(I)で表される構成単位を有する重合体(A)、重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶剤(D)を含有する感光性組成物を支持体上に塗布する工程
(2)溶剤(D)を除去する工程
(3)塗布により得られた被膜に目的のパターンに対応するマスクパターンを介して露光する工程
(4)現像工程
(5)得られたパターンに紫外線を照射する工程
(6)パターンを加熱する工程
本発明には、上記式(I)で表される構成単位を有する重合体(A)、重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶剤(D)を含有するマイクロレンズ用感光性組成物が包含される。
本発明によれば、屈折率、可視領域での透明性、及び耐熱性(熱着色性)に優れたマイクロレンズ及びマイクロレンズ用感光性組成物を提供できる。また本発明の感光性組成物は、平坦化特性にも優れる。
本発明のマイクロレンズは感光性組成物を用いて形成される。この感光性組成物は、式(I)で表される構成単位(構成単位(I))を有する重合体(A)、重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶剤(D)を含有している。初めに構成単位(I)について、詳細に説明する。
[式(I)中、R1は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基(例えば、鎖式または脂環式のアルキル基)、又はC7-12のアラルキル基を示す。]
本明細書中、Ca-bの表記は、炭素数がa以上、b以下であることを意味する。
ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基としては、鎖式アルキル基、鎖式ハロゲン化アルキル基などの鎖式アルキル基、及び脂環式アルキル基などが例示できる。鎖式アルキル基には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基などの直鎖状あるいは分岐鎖状アルキル基が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのC1-4鎖式アルキル基である。
鎖式ハロゲン化アルキル基としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、クロロエチル基、ブロモエチル基、ヨードエチル基、クロロプロピル基、ブロモプロピル基、ヨードプロピル基などの直鎖状あるいは分岐鎖状ハロゲン化アルキル基が例示でき、好ましくはブロモメチル基、ブロモエチル基、ブロモプロピル基などのハロゲン化C1-4鎖式アルキル基である。
脂環式アルキル基には、アダマンチル基(例えば、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−メチル−1−アダマンチルエチル基など)などのC10-12脂環式アルキル基(橋かけ環式アルキル基)が含まれる。
7-12のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられ、好ましくはベンジル基である。
1は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基(鎖式または脂環式のアルキル基など。特に鎖式アルキル基)である。
前記構成単位(I)は、式(II)で表される構成単位(構成単位(II))と式(III)で表される構成単位(構成単位(III))とからなる群として表すこともできる。構成単位(I)は、構成単位(II)及び構成単位(III)の一方であってもよく、両方の組み合わせでもよい。
[式(III)中、R2は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基、又はC7-12のアラルキル基を表す。]
ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基、C7-12のアラルキル基としては、式(I)において例示したものと同じ基が挙げられる。
2として、好ましくは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基(鎖式または脂環式のアルキル基など。特に鎖式アルキル基)が挙げられる。
構成単位(II)は、オルト型構成単位、メタ型構成単位、パラ型構成単位のいずれか一つであってもよく、これらの2つ以上の組合せであってもよい。なおオルト、メタ、パラは、対応するビニルモノマー(構成単位(II)の場合はビニル安息香酸)におけるビニル基とカルボキシ基の置換位置に従って命名される(オルト、メタ、パラの命名基準は、以下同様)。構成単位(II)は、好ましくは、パラ型構成単位である。
構成単位(II)は、全て、対応するビニル化合物から導くことができる。
構成単位(III)としては、例えば、式(III−1)〜式(III−15)で表される構成単位が挙げられる。構成単位(III)は、構成単位(III−1)〜(III−15)のいずれか一つであってもよく、これらの2つ以上の組合せであってもよい。構成単位(III)は、好ましくは、構成単位(III−1)〜(III−7)から選ばれる。
構成単位(III−1)〜(III−15)は、オルト型構成単位、メタ型構成単位、パラ型構成単位のいずれか一つであってもよく、これらの2つ以上の組合せであってもよい。構成単位(III−1)〜(III−15)は、好ましくはパラ型構成単位である。
構成単位(III−1)〜(III−15)は、対応するビニル化合物から導くことができる。
重合体(A)は、必要に応じて、式(IV)で表される構成単位(構成単位(IV))を有していてもよい。
[式(IV)中、R3は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基(例えば、鎖式または脂環式のアルキル基)、C7-12のアラルキル基、C1-12のアルコキシ基、又はアリル基を表す。]
ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基、C7-12のアラルキル基としては、式(I)におけるものと同じものが挙げられる。
1-12のアルコキシ基は分岐していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基などが挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などのC1-4のアルコキシ基が挙げられる。
構成単位(IV)としては、例えば、式(IV−1)〜式(IV−33)で表される構成単位などが挙げられる。構成単位(IV)は、構成単位(IV−1)〜(IV−33)のいずれか一つであってもよく、これらの2つ以上の組合せであってもよい。構成単位(IV)は、好ましくは構成単位(IV−1)である。
構成単位(IV−2)〜(IV−33)は、オルト型構成単位、メタ型構成単位、パラ型構成単位のいずれか一つであってもよく、これらの2つ以上の組合せであってもよい。構成単位(IV−2)〜(IV−33)は、好ましくはパラ型構成単位である。
構成単位(IV−1)〜(IV−33)は、全て、対応するビニル化合物から導かれる。
本発明では、構成単位(IV)は必須ではなく、構成単位(I)のみで、又は構成単位(I)と後述する他の構成単位で重合体(A)を形成してもよい。構成単位(IV)を除いて重合体(A)を形成する場合、構成単位(I)の重合比(重合体(A)の全構成単位の合計モル%を100モル%としたときの重合比)は、例えば、25〜100モル%、好ましくは60〜100モル%、さらに好ましくは80〜100モル%の範囲から選択できる。
一方、構成単位(IV)を含めて重合体(A)を形成する場合、構成単位(I)の重合比(前記と同じ意味)は、例えば、25〜50モル%、好ましくは28〜45モル%である。また構成単位(IV)の重合比(前記と同じ意味)は、例えば、50〜75モル%、好ましくは55〜72モル%である。
構成単位(I)を構成単位(II)、(III)に分けたとき、構成単位(I)は、構成単位(II)及び構成単位(III)の一方であってもよく、両方の組み合わせでもよい。構成単位(I)は、好ましくは、構成単位(II)単独、又は構成単位(II)と構成単位(III)の組合せである。
なお、構成単位(II)が単独で構成単位(I)を示すことがあり、また構成単位(I)は上述した通り単独で重合体(A)を形成することがあるが、構成単位(II)が単独で構成単位(I)を示す場合、通常、構成単位(II)は構成単位(IV)や後述する他の構成単位と組み合わされる。
構成単位(II)の重合比(前記と同じ意味)は、例えば、10〜80モル%、好ましくは20〜75モル%である。構成単位(II)の重合比は、組み合わせる構成単位に応じてより厳密に規定してもよく、構成単位(II)を構成単位(III)と組み合わせるとき、構成単位(II)の重合比(前記と同じ意味)は、例えば、50〜80モル%、好ましくは60〜75モル%にしてもよい。構成単位(II)を構成単位(IV)と組み合わせるとき、構成単位(II)の重合比(前記と同じ意味)は、例えば、10〜50モル%、好ましくは20〜45モル%にしてもよい。
構成単位(III)は、上述の通り必須ではないが、構成単位(III)が構成単位(II)と共に構成単位(I)を構成する場合、構成単位(III)の重合比(前記と同じ意味)は、例えば、20〜50モル%、好ましくは25〜40モル%である。
重合体(A)は、好ましくは構成単位(II)と構成単位(IV)を含むか、又は構成単位(II)と構成単位(III)を含む。構成単位(II)と構成単位(IV)の好ましい組合せには、p−ビニル安息香酸とスチレンを構成モノマーとする組合せ(下記組合せ1に相当)が含まれる。構成単位(II)と構成単位(III)の好ましい組合せには、p−ビニル安息香酸とp−ビニル安息香酸メチルを構成モノマーとする組合せ(下記組合せ2に相当)が含まれる。
前記好ましい重合体(A)において、構成単位(II)の重合比(前記と同じ意味)は、例えば、20〜80モル%である。好ましい重合体(A)においても、構成単位(II)の重合比は、前記と同様、この構成単位(II)を構成単位(IV)と組み合わせるか構成単位(III)と組み合わせるかに応じてより厳密に規定してもよく、その数値範囲も前記と同じである。各構成単位の重合比が前記の範囲にあると、本発明の感光性組成物の現像時の現像性が良好で、かつパターンの膜減りも低い傾向にあり、好ましい。
重合体(A)は、さらに、構成単位(I)を導くビニル化合物(以下、ビニル化合物(I)と称することがある)と共重合可能な他のビニル化合物との共重合体であってもよい。この他のビニル化合物は、前記他の構成単位を形成する。
他のビニル化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸鎖状アルキルエステル類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(本発明の属する技術分野では「ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート」ともいわれている。)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル類;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステル;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)、5−tert−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(tert−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のビシクロ不飽和化合物類;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。
好ましい他のビニル化合物は、アクリロニトリル、メタクリロニトリルである。
なお、本明細書中(メタ)アクリルの記載は、アクリル、メタクリル、およびそれらの混合を意味する。
また重合体(A)は、ビニル化合物(I)と、脂肪族エポキシ基及び脂環式エポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有し、かつ不飽和結合を有する化合物(化合物a1)、又はオキセタニル基を有し、かつ不飽和結合を有する化合物(化合物a2。なお化合物a1と化合物a2を合わせて化合物aという)との共重合体(イ1);
ビニル化合物(I)と、不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくも一種(化合物b)と、化合物bと共重合可能な単量体(化合物c)との共重合体における化合物bに由来するカルボキシ基の一部を、前述の化合物aに由来するエポキシ基又はオキセタニル基と反応させることで得られる共重合体(イ2)が挙げられる。なお化合物a、化合物b、化合物cなども前記他の構成単位を形成する。
脂肪族エポキシ基を有する化合物a1としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、β−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、グリシジルビニルエーテルなどが挙げられる。
脂環式エポキシ基を有する化合物a1には、例えば、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(例えば、セロキサイド2000;ダイセル化学工業(株)製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(例えば、サイクロマー(登録商標)A400;ダイセル化学工業(株)製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート(例えば、サイクロマーM100;ダイセル化学工業(株)製)、式(V)で表される化合物、及び式(VI)で表される化合物などが含まれる。
[式(V)及び式(VI)において、R4は、それぞれ独立に、水素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-4のアルキル基を示す。Xは、それぞれ独立に、単結合又はヘテロ原子を含んでもよいC1-6のアルキレン基を示す。]
4としては、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのC1-4のアルキル基;ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、1−ヒドロキシ−イソプロピル基、2−ヒドロキシ−イソプロピル基、1−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシ−n−ブチル基、3−ヒドロキシ−n−ブチル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基などのC1-4のヒドロキシ基含有アルキル基が挙げられる。好ましいR4は、水素原子;メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基などのヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-2のアルキル基などであり、より好ましいR4は、水素原子、メチル基である。
Xとして、単結合;メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのC1-3のアルキレン基;オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、チオメチレン基、チオエチレン基、チオプロピレン基、アミノメチレン基、アミノエチレン基、アミノプロピレン基などのC1-3のヘテロ原子含有アルキレン基などが挙げられる。好ましいXは、単結合、メチレン基、エチレン基、オキシメチレン基、オキシエチレン基などであり、より好ましいXは単結合、オキシエチレン基である。
式(V)で表される化合物としては、例えば、式(V−1)〜式(V−15)で表される化合物などが含まれ、好ましくは式(V−1)、式(V−3)、式(V−5)、式(V−7)、式(V−9)、式(V−11)〜式(V−15)で表される化合物が例示され、より好ましくは式(V−1)、式(V−7)、式(V−9)、式(V−15)で表される化合物が挙げられる。
式(VI)で表される化合物としては、例えば、式(VI−1)〜式(VI−15)で表される化合物などが含まれ、好ましくは式(VI−1)、式(VI−3)、式(VI−5)、式(VI−7)、式(VI−9)、式(VI−11)〜式(VI−15)で表される化合物が例示され、より好ましくは式(VI−1)、式(VI−7)、式(VI−9)、式(VI−15)で表される化合物が挙げられる。
式(V)で表される化合物及び式(VI)で表される化合物は、それぞれ、単独で用いても2種以上を組み合わせてもよい。また、式(V)で表される化合物と式(VI)で表される化合物は、いずれか一方を用いてもよく、両方を任意の比率で混合してもよい。混合する場合、その混合比率(式(V):式(VI)、モル比)は、例えば、5:95〜95:5、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは20:80〜80:20である。
化合物aとしては、例えば、3−メチル−3−メタクリルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−メタクリロキシエチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロキシエチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロキシエチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロキシエチルオキセタンなどが挙げられる。
化合物bとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸などの不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類及びこの無水物;コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]、フタル酸モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]などの多価カルボン酸のモノ[(メタ)アクリロイルオキシアルキル]エステル類などが挙げられる。
化合物cとしては、ビニル化合物(I)と共重合可能な他のビニル化合物として列挙した化合物が挙げられる。
重合体(A)の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は、例えば、5,000〜100,000、好ましくは7,000〜80,000、さらに好ましくは10,000〜50,000である。また重合体(A)の分散度[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、例えば、1.5〜15程度、好ましくは2.0〜10程度である。
本発明で使用する重合性化合物(B)としては、例えば、単官能モノマー、2官能モノマー、3官能以上の多官能モノマーなどが使用できる。好ましい重合性化合物は、2官能以上の多官能モノマーであり、より好ましくは3官能の多官能モノマーである。
単官能モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ノニルフェニルカルビトール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート等のエーテル化アルキレングリコール単位を有する(メタ)アクリレート;ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の長鎖アルキル(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート;エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート等の芳香族環を有する(メタ)アクリレート;N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
また2官能モノマーとしては、1,3―ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の直鎖状アルキルジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等の分岐鎖状アルキルジ(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
3官能以上の多官能モノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の分岐鎖状アルキルトリ(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のアルコキシ化分岐鎖状アルキルトリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等のペンタエリスリトール(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物などのペンタエリスリトール(メタ)アクリレート類と酸無水物との反応物;カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物などのカプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物などが挙げられる。好ましくは、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等の縮合ペンタエリスリトール(メタ)アクリレートである。これらの重合性化合物(B)は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤(C)としては、例えば、オキシム系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物及びアシルフォスフィンオキサイド系化合物が含まれる(以下、これらを第1の光重合開始剤という)。光重合開始剤は、単独で用いても良く、2種以上を組み合わせてもよい。
オキシム系化合物の具体例としては、O−エトキシカルボニル−α−オキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、式(VII)で表される化合物(1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)])、及び式(VIII)で表される化合物(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム))などが挙げられる。
アセトフェノン系化合物としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(2−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(3−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(4−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2−エチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2−プロピルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2−ブチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2,3−ジメチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2、4−ジメチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(3−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(4−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(3−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(4−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(3−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2−メチル−4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2−メチル−4−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(2−ブロモ−4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン−1−オンなどが挙げられる。
ビイミダゾール系化合物としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(例えば特開平6−75372号公報及び特開平6−75373号公報などを参照)、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(ジアルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール(例えば特公昭48−38403号公報及び特開昭62−174204号公報などを参照)、及び4,4’,5,5’−位のフェニル基がカルボアルコキシ基により置換されているビイミダゾール化合物(例えば、特開平7−10913号公報など参照。)などが挙げられる。
トリアジン系化合物には、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(フラン−2−イル)エテニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−1,3,5−トリアジンなどが含まれる。
アシルフォスフィンオキサイド系化合物は、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどである。
上記例示の光重合開始剤(C)(オキシム系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物などの第1の光重合開始剤)は、第2の光重合開始剤の1種又は2種以上と併用しても良い。第2の光重合開始剤には、例えば、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、アントラセン系化合物などが含まれる。
ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、及びベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物は、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、及び2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどである。
チオキサントン系化合物には、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン及び1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが含まれる。
アントラセン系化合物としては、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセンなどが例示できる。
第2の光重合開始剤には、前記例示の化合物の他、10−ブチル−2−クロロアクリドン、ベンジル(=「1,2−ジフェニルエタン−1,2−ジオン」)、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物、2−エチルアントラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノンなどが挙げられる。
また第2の光重合開始剤として、特表2002−544205号公報に記載されているような連鎖移動を起こし得る基を有する化合物を使用することができる。このような化合物として、例えば、式(IX−1)〜(IX−6)で表される化合物などが挙げられる。
重合体(A)、重合性化合物(B)、及び光重合開始剤(C)の含有量(重合体(A)、重合性化合物(B)、及び光重合開始剤(C)の合計100質量部に対する量)は、それぞれ以下の通りである。
重合体(A)の含有量は、例えば、40〜80質量部程度、好ましくは50〜75質量部程度、より好ましくは55〜70質量部程度である。重合体(A)の含有量が前記範囲であれば、感光性組成物の現像液に対する溶解度が充分であり、また現像工程での膜減りを生じにくく、フォトリソグラフィー法でパターンを形成する際の露光量が少なくなり好ましい。
重合性化合物(B)の含有量は、例えば、5〜80質量部程度、好ましくは15〜60質量部程度、より好ましくは20〜35質量部程度である。重合性化合物(B)の含有量が前記の範囲にあると、感光性組成物の感度や、塗膜およびパターンの強度や平滑性、信頼性、機械強度が良好になる傾向があり、好ましい。
光重合開始剤(C)の含有量は、例えば、1〜15質量部程度、好ましくは3〜10質量部程度である。光重合開始剤(C)の量が前記範囲であれば、フォトリソグラフィー法でパターンを形成する際の露光量を少なくできる。また現像後のパターンの形状が良好であり、該パターンを加熱して硬化させた後のパターンの機械的強度も充分である。
本発明の感光性組成物中で使用する溶剤(D)は、感光性組成物中に含まれる重合体(A)、重合性化合物(B)、及び光重合開始剤(C)などの溶解度や塗布性によって、適宜選択される。
溶剤(D)としては、例えば、エチレングリコール類(メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルなど)、プロピレングリコール類(プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなど)、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ケトン類(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(別名ジアセトンアルコール)、シクロヘキサノンなど)、カルボン酸エステル類(酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ピルビン酸エチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチルなど)などが挙げられる。これら溶剤は、単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。
溶剤(D)の含有量は、感光性組成物全体を100質量%としたとき、例えば40〜95質量%程度、好ましくは70〜90質量%程度である。溶剤量が上記範囲にあると、塗布膜の均一性が良好となる。
本発明の感光性組成物は、必要に応じて、界面活性剤なども含有していてもよい。界面活性剤には、シリコーン系界面活性剤[例えば、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(以上はトーレシリコーン(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(以上は信越シリコーン製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(以上はジーイー東芝シリコーン(株)製)などのシロキサン結合を有する界面活性剤など];フッ素系界面活性剤[例えば、フロラードFC430、同FC431(以上は住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同R30(以上は大日本インキ化学工業(株)製)、エフトップEF301、同EF303、同EF351、同EF352(以上は新秋田化成(株)製)、サーフロンS381、同S382、同SC101、同SC105(以上は旭硝子(株)製)、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100(以上はBM Chemie社製)などのフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤など];フッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤[メガファックR08、同BL20、同F475、同F477、同F443(以上は大日本インキ化学工業(株)製)などのシロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤など]が含まれる。これらの界面活性剤は、単独でも2種類以上を組合せて用いてもよい。
界面活性剤を用いる場合、その使用量は、感光性組成物全体を100質量%としたとき、例えば、0.0005質量%〜0.6質量%程度、好ましくは0.001質量%〜0.5質量%程度である。界面活性剤の使用量が前記の範囲であると、感光性組成物の塗布時における平坦性がさらに良好になる。
さらに本発明にかかる感光性組成物は、本発明の効果を損なわない程度で、種々の添加成分(エポキシ系樹脂、オキセタン化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、キレート剤など)を含んでいてもよい。
本発明の感光性組成物は、溶剤中で各成分を混合することにより調製できる。この調製された感光性組成物は、通常、ポアサイズが0.2μm以下程度のフィルタでろ過する。ろ過により、感光性組成物を塗布する際の均一性が向上する。
本発明におけるマイクロレンズの製造方法は、以下の工程を有する。
(1)式(I)で表される構成単位を有する重合体(A)、重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶剤(D)を含有する感光性組成物を支持体上に塗布する工程
(2)溶剤(D)を除去する工程
(3)塗布により得られた被膜に目的のパターンに対応するマスクパターンを介して露光する工程
(4)現像工程
(5)得られたパターンに紫外線を照射する工程
(6)パターンを加熱する工程
感光性組成物が塗布される支持体としては、公知のものが使用でき、例えばCCDやCMOSなどの固体結合素子などイメージセンサが形成されたシリコンウエハ、透明なガラス板、石英ウエハなどが使用できる。
支持体上に感光性組成物の被膜を形成する方法は特に限定されず、スピンコート法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、ディップ法、流延塗布法、ロール塗布法、スリット&スピンコート法、スリットコート法などの通常の塗布方法を適宜採用できる。
本発明の感光性組成物を支持体上に塗布した後、溶剤などの揮発成分を加熱(例えば70〜120℃の加熱)などによって除去することにより、被膜を形成できる。
被膜を露光する際には、目的のパターンに対応するマスクパターンを介して、被膜に光線を照射する。光線としては、例えば、g線、h線、i線などを用いることができ、これらにはg線ステッパー、h線ステッパー、i線ステッパーなどの露光機を利用すればよい。照射領域における光線の照射量は、重合体(A)、重合性化合物(B)、及び光重合開始剤(C)の種類及び含有量などによって適宜選択される。
現像では、通常の感光性組成物を用いた場合と同様に、被膜が設けられた支持体を通常の現像液に接触させればよい。現像液としては、特に制限は無いが、例えばアルカリ水溶液などが用いられ、必要に応じて界面活性剤を混合してもよい。現像液を振り切り、次いで水洗して現像液を除去することにより、パターンを形成する。なお現像液を振り切った後、リンス液でリンスをしてから、水洗する場合もある。このリンスにより、現像時に支持体上に残った感光性組成物の残渣を取り除くことができる。こうして、被膜からパターンが形成される。
得られたパターンには、紫外線を照射する。紫外線照射により、パターン中に残存する感光成分が分解される。
ついで、パターンへの紫外線照射後に、パターンは加熱される。加熱により、パターンの機械的強度を向上させることができ、かつマイクロレンズとしての形状が得られる。加熱温度は、通常、160℃〜220℃程度である。加熱温度が上記の範囲にあると、硬化が充分に進行しながら、パターン表面が曲面化してマイクロレンズが形成される。
上記のようにして得られるマイクロレンズの厚みは、例えば0.4〜3.0μm程度である。また各マイクロレンズの縦及び横の長さは、それぞれ独立に1.0〜20μm程度の範囲で設定できる。
本発明のマイクロレンズは、固体撮像素子(CCDやCMOSイメージセンサなど)や液晶表示素子などの素子上に形成でき、入射光の集光効率を上げるのに有用である。
なお本発明の感光性組成物は、支持体に塗布した後、パターニングすることなく硬化(特に光硬化)してもよい。このようにして得られる塗膜は、塗布面の段差を解消する特性(平坦化特性)に優れており、平坦化膜や保護膜として使用できる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、上記・下記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。以下の成分量における「%」及び「部」は、特記されない限り、質量%及び質量部である。
合成例1
滴下ロート及びジムロート冷却管、温度計、メカニカルスターラーを備えた1Lの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン(113g)を仕込み、攪拌しながら15分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、そのまま90℃まで昇温した。1Lビーカーに、構成単位(IV)を形成するためのスチレン(69g;0.66mol)、及び、構成単位(II)を形成するためのp−ビニル安息香酸(42g;0.28mol)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(3.1g;0.0189mol)、メチルイソブチルケトン(450g)を加え、室温で攪拌して均一溶液にした。この溶液を滴下ロートに加え、90℃に保温した4つ口フラスコ内に1時間かけて滴下した。滴下終了後、4つ口フラスコ内を90℃に保温して4時間攪拌したところ、白色沈殿と無色上澄み液が得られた。4つ口フラスコ内を室温まで冷却し、無色上澄み液を傾斜によって除いた。得られた白色沈殿を1Lナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、74gの重合体(A−1)を得た。得られた重合体(A−1)の数平均分子量(Mn)は5700、重量平均分子量(Mw)は15300、分散度は2.7であった。
共重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定については、GPC法を用いて、以下の条件で行った。
装置;K2479((株)島津製作所製)
カラム;SHIMADZU Shim−pack GPC−80M
カラム温度;40℃
溶離溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/min
検出器;RI
被検液;濃度2質量%THF溶液
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量の比を分散度(Mw/Mn)とした。
合成例2
滴下ロート及びジムロート冷却管、温度計、メカニカルスターラーを備えた1Lの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン(105g)を仕込み、攪拌しながら15分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、そのまま90℃まで昇温した。1Lビーカーに、構成単位(IV)を形成するためのスチレン(60g;0.58mol)、及び、構成単位(II)を形成するためのp−ビニル安息香酸(46g;0.31mol)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(3.7g;0.022mol)、メチルイソブチルケトン(420g)を加え、室温で攪拌して均一溶液にした。この溶液を滴下ロートに加え、90℃に保温した4つ口フラスコ内に1時間かけて滴下した。滴下終了後、4つ口フラスコ内を90℃に保温して4時間攪拌したところ、白色沈殿と無色上澄み液が得られた。4つ口フラスコ内を室温まで冷却し、無色上澄み液を傾斜によって除いた。得られた白色沈殿を1Lナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、74gの重合体(A−2)を得た。得られた重合体(A−2)の数平均分子量(Mn)は5800、重量平均分子量(Mw)は23000、分散度は4.1であった。
合成例3
滴下ロート及びジムロート冷却管、温度計、メカニカルスターラーを備えた1Lの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン(109g)を仕込み、攪拌しながら15分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、そのまま90℃まで昇温した。1Lビーカーに、構成単位(IV)を形成するためのスチレン(52g;0.50mol)、及び、構成単位(II)を形成するためのp−ビニル安息香酸(49g;0.33mol)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(4.1g;0.025mol)、メチルイソブチルケトン(450g)を加え、室温で攪拌して均一溶液にした。この溶液を滴下ロートに加え、90℃に保温した4つ口フラスコ内に1時間かけて滴下した。滴下終了後、4つ口フラスコ内を90℃に保温して4時間攪拌したところ、白色沈殿と無色上澄み液が得られた。4つ口フラスコ内を室温まで冷却し、無色上澄み液を傾斜によって除いた。得られた白色沈殿を1Lナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、60gの重合体(A−3)を得た。得られた重合体(A−3)の数平均分子量(Mn)は7600、重量平均分子量(Mw)は15600、分散度は2.1であった。
合成例4
滴下ロート及びジムロート冷却管、温度計、メカニカルスターラーを備えた1Lの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン(49g)を仕込み、攪拌しながら15分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、そのまま90℃まで昇温した。1Lビーカーに、構成単位(III)を形成するためのp−ビニル安息香酸メチル(10.0g;62mmol)、及び構成単位(II)を形成するためのp−ビニル安息香酸(21g;144mmol)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(3.4g;21mmol)、メチルイソブチルケトン(196g)を加え、室温で攪拌して均一溶液にした。この溶液を滴下ロートに加え、90℃に保温した4つ口フラスコ内に1時間かけて滴下した。滴下終了後、4つ口フラスコ内を90℃に保温して4.5時間攪拌したところ、白色沈殿と無色上澄み液が得られた。4つ口フラスコ内を室温まで冷却し、得られた白色沈殿と無色上澄み液を1Lナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、36gの重合体(A−4)を得た。得られた重合体(A−4)の数平均分子量(Mn)は3000、重量平均分子量(Mw)は28000、分散度は9.4であった。
実施例1〜4、及び比較例1
表1のように、重合体(A−1)〜(A−4)又はパラビニルフェノール樹脂(「マルカリンカー(登録商標)CMM」、丸善石油化学(株)製)と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合性化合物(B))、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](光重合開始剤(C)、IRGACURE(登録商標) OXE01,チバ・ジャパン(株)製)、ジアセトンアルコール(溶剤(D))などとを、それぞれ所定量混合した後、孔径0.2μmのメンブランフィルタでろ過して感光性組成物1〜5を得た。
<マイクロレンズの形成>
イメージセンサが形成されたシリコン基板上に、感光性組成物1〜5をスピンコート法で膜厚が1μmとなるよう塗布し、90℃で1分間加熱して揮発成分を除去して塗布膜を形成した。
次いでi線ステッパー〔Nikon NSR2005i9C;(株)ニコン製;NA=・0.50〕を用いて2.0μmの市松模様のマスクパターンを介して、露光量を25〜475mJ/cm2の範囲で段階的に変化させて、パターンを露光した。
次いで得られた露光後の塗布膜を、現像液[実施例1〜4は、0.1質量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液、比較例1は2.38質量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を用いた。]に60秒間浸漬して現像した。
現像後、水洗し、乾燥後、波長300〜450nmの紫外線(紫外光)200mJ/cm2を照射し、180℃で3分間加熱し、線幅2.0μm、厚み0.9μmのマイクロレンズを得た。
<屈折率測定>
シリコンウエハ上にスピンコート法で、後述の180℃での加熱工程後に膜厚が1.0μmとなるように、感光性組成物1〜5を塗布し、90℃で1分間加熱して揮発成分を除去して被膜を形成した。
次いで、得られた被膜に波長300〜450nmの紫外線(紫外光)200mJ/cm2を照射し、180℃で3分間加熱し、得られた被膜を、分光エリプソメータ(M−220;日本分光(株)製)を用いて、550nmにおける屈折率を測定した。屈折率は、高いほどレンズ材として好ましい。
<透明性>
石英ウエハ上にスピンコート法で膜厚が1.0μmとなるように、感光性組成物1〜5を塗布し、90℃で1分間加熱して揮発成分を除去して被膜を形成した。
次いで、得られた被膜に、波長300〜450nmの紫外線(紫外光)200mJ/cm2を照射後、180℃で3分間加熱し、得られた180℃3分間加熱後の塗膜を、分光光度計(DU−640;BECKMAN社製)を用いて、その可視領域(400〜700nm)の透過率を測定し、平均透過率(T0)値を算出した。平均透過率が高いほど透明性に優れることを意味し、レンズ材として好ましい。
<耐熱性>
石英ウエハ上にスピンコート法で膜厚が1.0μmとなるように、感光性組成物1〜5を塗布し、90℃で1分間加熱して揮発成分を除去して被膜を形成した。
次いで、波長300〜450nmの紫外線(紫外光)200mJ/cm2を照射し、180℃で3分間加熱し、得られた被膜の400〜700nmにおける透過率を分光光度計を用いて測定し、平均透過率(T0)を算出した。
次いで、前記の180℃3分間加熱後の被膜を、さらにオーブン中で240℃で120分間加熱した。得られた240℃120分間加熱後の被膜の可視領域(400〜700nm)における透過率を分光光度計を用いて測定し、平均透過率(Ta)を算出し、TaからT0を差し引いた値を耐熱性とした。耐熱性は、前記の数値が小さいほど加熱前後の変化が少ないことを意味し、好ましい。
<平坦化特性>
シリコンウエハ上に、0.4μm間隔で、幅0.4μm、高さ0.4μmのラインパターンをパターニングした段差基板に、スピンコート法によりポストベーク後の膜厚が3μmとなるように感光性組成物1〜5を塗布し、90℃で1分間加熱して揮発成分を除去して被膜を形成した。
次いで、波長300〜450nmの紫外線(紫外光)200mJ/cm2照射し、180℃で3分間加熱し、走査型電子顕微鏡を用いて、段差上(LINE)と非段差上(SPACE)の膜厚を測定し、平坦化特性(非段差上膜厚/[段差上膜厚+ライン高さ])を算出した。1に近いほど平坦化特性に優れることを示す。
本発明の感光性組成物1〜5を用いて得られる硬化物の上記各物性を、表2に示す。
表2の結果から明らかなように、本発明の感光性組成物1〜4は、重合体(A−1)〜(A−4)以外の重合体を用いて得られる感光性組成物5に比べて、屈折率、透明性などが劣化することなく、耐熱性が向上している。また本発明の感光性組成物は、平坦化特性にも優れている。
本発明によれば、屈折率、可視領域での透明性、及び耐熱性に優れるマイクロレンズ及びマイクロレンズ用感光性組成物を提供できる。

Claims (11)

  1. 式(I)で表される構成単位を有する重合体(A)、重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶剤(D)を含有する感光性組成物を用いて形成されるマイクロレンズ。

    [式(I)中、R1は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基、又はC7-12のアラルキル基を示す。]
  2. 式(I)で表される構成単位が、式(II)で表される構成単位、及び式(III)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のマイクロレンズ。

    [式(III)中、R2は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基、又はC7-12のアラルキル基を示す。]
  3. 前記重合体(A)が、さらに式(IV)で表される構成単位を有する請求項1又は2に記載のマイクロレンズ。

    [式(IV)中、R3は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基、C7-12のアラルキル基、C1-12のアルコキシ基、又はアリル基を示す。]
  4. 式(I)で表される構成単位の重合比が、重合体(A)の全構成単位の合計モル%を100モル%としたときに、25〜100モル%である請求項1又は2に記載のマイクロレンズ。
  5. 式(I)で表される構成単位の重合比が、重合体(A)の全構成単位の合計モル%を100モル%としたときに、25〜50モル%である請求項3に記載のマイクロレンズ。
  6. 式(II)で表される構成単位の重合比が、重合体(A)の全構成単位の合計モル%を100モル%としたときに、10〜80モル%である請求項2〜5のいずれかに記載のマイクロレンズ。
  7. 式(III)で表される構成単位の重合比が、重合体(A)の全構成単位の合計モル%を100モル%としたときに、20〜50モル%である請求項2〜6のいずれかに記載のマイクロレンズ。
  8. 前記重合性化合物(B)が3官能以上の多官能モノマーである請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロレンズ。
  9. 前記光重合開始剤(C)がオキシム系化合物である請求項1〜8のいずれかに記載のマイクロレンズ。
  10. 以下の工程を有するマイクロレンズの製造方法。
    (1)式(I)で表される構成単位を有する重合体(A)、重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶剤(D)を含有する感光性組成物を支持体上に塗布する工程
    (2)溶剤(D)を除去する工程
    (3)塗布により得られた被膜に目的のパターンに対応するマスクパターンを介して露光する工程
    (4)現像工程
    (5)得られたパターンに紫外線を照射する工程
    (6)パターンを加熱する工程

    [式(I)中、R1は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基、又はC7-12のアラルキル基を示す。]
  11. 式(I)で表される構成単位を有する重合体(A)、重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び溶剤(D)を含有するマイクロレンズ用感光性組成物。

    [式(I)中、R1は、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1-12の炭化水素基、又はC7-12のアラルキル基を示す。]
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