JP2009216372A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】引き出し室の収納性と収納量を向上させるために、引き出し室の高さ寸法を有効利用し、収納容積を広く確保できる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】断熱箱体101と、最下部に配置される野菜室103と、冷却サイクルにより発生する凝縮水を貯留、蒸発させる蒸発皿301とを備え、断熱箱体101は、庫内底面部が手前側の第一底部321と、奥側の第二底部322とからなり、第一底部321は第二底部322より一段低く下がって構成され、第二底部322の下方に位置する庫外に蒸発皿301が配置される。これにより、冷蔵庫の開口部を最大限に高さ方向で利用可能となり、野菜室103手前に背の高い飲料品を収納する空間を確保しつつ、奥部の収納空間と蒸発皿とを効率的に配置することで、無駄のない空間配分が可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、冷蔵庫に関し、特に断熱箱体庫内の最下部に配置される野菜室を備えた冷蔵庫に関する。
近年、背の高いペットボトル飲料などが著しく普及し、かつ種類もお茶や水やスポーツドリンクなど日常常備して飲用するものから、ジュース類まで多岐にわたり、使用者の好みや生活習慣が変化してきている。したがって、冷蔵庫に収納するこれら飲料商品も種類や保有数が増加してきているので、収納性や収納量の向上に対するニーズがある。また、飲料品は基本的に横に寝かせて収納すると漏れてくることもあり、さらに使い勝手の面からもすぐに取り出せ元に戻せる縦置き収納が望まれている。
さらに、マンションなどの高密閉・高断熱な住宅が普及し家庭内における低温、低湿の保管場所、いわゆる冷暗所が少なくなっており、醤油などの調味料や米などの保存条件が悪く、品質低下に不満を持っている家庭もある。このようなことから、調味料や米を冷蔵庫に保管する、または、保管したいと考えている使用者もいる。
冷蔵庫の収納性を改善するために、野菜室の内容積の一部にペットボトルが収納できるように区画された冷蔵庫が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、冷蔵庫は圧縮機や蒸発器や凝縮器などを環状に接続して内部に冷媒を封入してなる冷却サイクルを備えており、蒸発器により断熱箱体内部の空気を冷却して、冷凍や冷蔵などの低温の保存空間を実現している。そのため、空気中の水分は冷却されることで飽和結露、着霜し、定期的な除霜などにより庫外へとこれら凝縮水が排出される。
従来、この凝縮水を冷蔵庫本体内で完結処理するために、冷蔵庫の下方に配置された蒸発皿と称される薄いトレー状の部材内に凝縮水を蓄え、蒸発皿下方から加温し蒸発させている。また、圧縮機を冷却するためのファンからの風を利用して凝縮水の蒸発皿からの蒸発を促進している(例えば、特許文献1参照)。
図9および図10は特許文献1に記載された従来の冷蔵庫および野菜室の構成を示すものである。
図9は、従来の冷蔵庫の断面図であり、図10は、従来の冷蔵庫の野菜室収納容器の断面図である。
図9に示すように、断熱箱体1は、上から順に、冷蔵室2、野菜室3、冷凍室4で構成されている。庫内を冷却する冷却サイクルは断熱箱体1の背面底部に配置された機械室5内に設けられた圧縮機6と、凝縮器(図示しない)と、減圧器(図示しない)と、庫内背面に設けられた蒸発器7とを環状に接続され、内部に冷媒や冷凍機油を封入してある。
さらに庫内の蒸発器7近傍にはファン8が配置され、各室の空気を循環させて低温の蒸発器7と熱交換されて冷却する。蒸発器7は熱交換の際に飽和した空気中の水分が結露着霜する。霜による空気の循環阻害を防止するために、除霜ヒータ(図示しない)により定期的に除霜が行われ、除霜水は図示しないドレンチューブを経て、断熱箱体1の底面に設けられた薄いトレー状蒸発皿9に排出される。
蒸発皿9は下方に凝縮器の一部を用い排熱を利用した加熱手段10を備え、凝縮水の蒸発を促進している。
また、図10に示すように、野菜室3は第一の収納容器11とその上部に配置した第二の収納容器12とで大きく三つの収納区画を構成しており、手前に上部を開放された縦方向に長い、第一の収納空間13と第二の収納容器12内部の第二の収納空間14と第一の収納空間13の奥部で第二の収納容器12の下部にあたる第三の収納空間15が設けられている。
第一の収納空間13は主に1.5Lから2Lの大型ペットボトルや1L紙パックなどの飲料品が収納可能であり、縦に保存したい野菜を収納することも可能である。また、第二の収納空間14は主に果実類や小物野菜類を収納し、第三の収納空間15には白菜やキャベツなどの大物野菜類を収納することが多い。
また、これらの野菜室の収納効率を上げる方法として上段容器を左右段違いの深浅形状として、上下収納空間の高さを各々大小二種類とすることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図11に特許文献2に記載された従来の冷蔵庫の野菜室の正面図を示す。
図11に示すように、野菜室3には第一の収納容器11と左右段違いの底面を有する第二の収納容器12を備えており、左右方向に深浅形状として、第二の収納空間14と第三の収納空間15との高さを各々大小二種類としてある。
ここで、第二の収納空間14は、深さが85ミリの空間Bと、深さが115ミリの空間Cと、からなる。また、第三の収納空間15は、深さが145ミリの空間Dと、深さが175ミリの空間Eと、からなる。
収納物による高さ寸法の設定は、第二の収納空間14では、大物果実類として例えばグレープフルーツが収納可能な115ミリ(空間C)が設定され、第三の収納空間15では、大物野菜として2Lサイズのキャベツが収納可能な175ミリ(空間E)が設定されている。この大物収納空間(空間Cと空間E)を互い違いに上下に設定することで、全体野菜室3の高さを260ミリに抑えており、冷蔵庫全体高さ寸法における野菜室の高さを抑制している。
特開2003−279242号公報 特許第3867702号公報
冷蔵庫の収納容積は断熱壁の高性能化による薄壁化や冷却サイクルおよび風路のコンパクト化により、外形寸法を大きく変えることなく大型化が進んでいる。
また、冷蔵庫のレイアウトは使いやすさの観点から、上部に回転扉式の冷蔵室と下部に引き出し式の野菜室や冷凍室が複数段で設けられていることが日本国内市場での主流となってきた。特に大容量の大型冷蔵庫では引き出し3段の5枚〜6枚扉構成が近年の主流となっている。
収納容積の大型化の中で、特に冷蔵庫の高さは日本国内の住宅環境から大きいものでも、概ね1800ミリと設計されている。さらに、上記のようなレイアウトの場合は引き出し室の使いやすさや冷蔵室への食品の出し入れやすさや冷蔵室の回転扉に設けられた扉棚の使いやすさの観点から、引き出し室の上部が床上1000ミリ以下に設計されることが多く、更に平均身長が男性より低い女性にとって使いやすい高さとして900ミリから930ミリ以下に最上段の引き出し高さを抑えることがなお良いとされている。
このように引き出し室の上限高さが制限される中で、3段に設けられた引き出し室の高さ寸法取り合いは重要な課題となっている。つまり冷凍室と野菜室と製氷室などの収納容量と高さ寸法はいずれかを大きくするといずれかが小さくせざるを得ないといった問題がある。
冷蔵庫の収納物の量や大きさは時代と共に移り変わってきているが、近年の傾向として、冷凍食品の市場の伸びなどから冷凍室容量の増加が望まれ、野菜室は野菜収納容量よりも1.5Lから2Lのペットボトルや1L紙パック飲料、ビン類などの収納容量と収納高さが望まれている。
野菜室の収納高さを1.5Lのペットボトルで設計すると、野菜室全体の収納高さが大きくなり、必然的に収納容量が増加するので、例えば冷凍室などの他の引き出し室の収納容量が相対的に減少していた。具体的には、手前の第一の収納区間高さが1.5Lサイズのペットボトルの高さ約310ミリ必要であり、上段の第二の収納空間高さは大物果実の115ミリで、下部の第三の収納空間高さは175ミリで、上下合わせて高さ290ミリとなる。野菜室の手前と奥部で必要な寸法差が20ミリ発生しており、左右段違いの深浅形状により収納効率を向上させると、この差はさらに大きくなる。
また、従来の冷蔵庫は底面部に薄型トレー状の蒸発皿と、蒸発皿のさらに下部に蒸発促進のための凝縮器と、を設けているので、引き出し室の収納容積として利用可能な範囲が下方からも制限されており、引き出し室収納容積を最大限に確保することができていないといった問題があった。また、従来の冷蔵庫には、底面部に凝縮器や、冷蔵庫を制御するための基板を設けているものもある。すなわち、引き出し室の収納容積として利用可能な範囲が、通常、冷蔵庫の庫外で用いられている機能部品である、蒸発皿や凝縮器や基板などによって、下方からも制限されており、引き出し室収納容積を最大限に確保することができていないといった問題があった。
もちろん外形寸法を大きくすることで収納容積の確保は可能であるが、日本国内の住宅事情からは困難な状況であるうえに、外形寸法の大型化は使用材料及び重量の増加を伴い省資源化に反し、かつ生産コストを増加させ、輸送や保管等の過程でエネルギーの消費を増加させてしまうことになる。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、使いやすさを確保した上で、引き出し室の収納性を向上させて、引き出し室の高さ寸法を有効利用し、収納容積を広く確保できる冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、外箱と内箱と前記外箱と前記内箱との間に設けた断熱材とからなる断熱箱体と、前記断熱箱体庫内の最下部に配置される野菜室とを備え、前記断熱箱体は、前記野菜室内の底面部が手前側の第一底部と、奥側の第二底部とからなり、前記第一底部は前記第二底部より低く下がって段差部を形成し、前記段差部の後方で前記第二底部の下方に位置する庫外に段差スペースを設けるとともに、前記段差スペースに冷蔵庫の庫外で用いられる機能部品を配置したものである。
これによって、比較的温度の高い野菜室を最下部にレイアウトすることにより底面部の断熱材厚みを比較的薄くすることができるうえ、冷蔵庫の開口部を最大限に高さ方向で利用可能となり、野菜室の手前に1.5Lから2Lのペットボトルなど背の高い飲料品を収納する空間を確保しつつ、野菜室の奥部の収納空間と冷蔵庫の庫外で用いられる機能部品とを効率的に配置することで、無駄の少ない空間配分が可能となる。
本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫の限られた高さ寸法を有効に利用でき、引き出し室の収納性と収納量を効率よく確保することができる。
請求項1に記載の発明は、外箱と内箱と前記外箱と前記内箱との間に設けた断熱材とからなる断熱箱体と、前記断熱箱体庫内の最下部に配置される野菜室とを備え、前記断熱箱体は、前記野菜室内の底面部が手前側の第一底部と、奥側の第二底部とからなり、前記第一底部は前記第二底部より低く下がって段差部を形成し、前記段差部の後方で前記第二底部の下方に位置する庫外に段差スペースを設けるとともに、前記段差スペースに冷蔵庫の庫外で用いられる機能部品を配置したものである。
これにより、比較的温度の高い野菜室を最下部にレイアウトすることにより底面部の断熱材厚みを比較的薄くすることができるうえ、冷蔵庫の開口部を最大限に高さ方向で利用可能となり、引き出し室の高さ寸法と収納容積の確保が可能である。また、冷蔵庫の庫外で用いられる機能部品を効率的に配置することで、無駄の少ない空間配分が可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、冷蔵庫の庫外で用いられる前記機能部品は、冷却サイクルにより発生する凝縮水を貯留、蒸発させる蒸発皿としたことにより、蒸発皿は蒸発水面の表面積を大きくとることができる薄いトレー状としてあるので比較的蒸発能力が高く小型化の対応が図りやすい。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記野菜室内で下部に第一の収納容器と上奥部に第二の収納容器とを備え、前記第一の収納容器の手前側に形成された上下方向に長い第一の収納空間と、前記第二の収納容器で区画された第二の収納空間と、前記第二の収納容器の下方で前記第一の収納容器で区画された第三の収納空間とを備え、前記第一の収納空間の底部は前記第三の収納空間の底部よりも低い位置にあり、前記第一底部の上方に相対するものである。
これにより、野菜室の収納容器が、第一底部と第二底部とに沿う形状であるので無効容積を発生させることなく庫内を最大限に収納容器で利用可能である。さらに、野菜室の手前に設けた1.5Lから2Lのペットボトルなど背の高い飲料品を収納する第一の収納空間に十分な高さ寸法(約320ミリ高さ)を確保しながら、比較的高さ方向に裕度がある上奥部の第二の収納空間(約115ミリ高さ)、第三の収納空間(約175ミリ高さ)、第三の収納空間(約175ミリ高さ)の下方部庫外に薄型トレー状の前記蒸発皿(約30ミリ高さ)を配置することで、野菜室の前後高さ差(約30ミリ)を無駄にしない空間配分が可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記第一の収納容器は、前記第一の収納空間と前記第三の収納空間との間に仕切部を備え、前記仕切部は、前記第一の収納容器と一体で成型されたものである。
これにより、第一底部と第二底部の段差をつなぐ傾斜面に相対する位置で収納容器底面の強度を向上させることで、底面の肉厚を上げたり、高いリブを設けて野菜室高さ方向の無効部を増加させることなく、食品収納時のたわみ変形を抑止して、底面とのクリアランスを削減することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2から4のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸発皿は、凹陥状の取手を底面に一体に備えたものである。
これにより、高さ寸法に裕度があるので断熱材の一部を凹ませることなく取手を構成でき、局部的な結露の可能性を根本回避し、かつ断熱材発泡時の流動阻害となる凸凹を少なくでき、安定した断熱材の発泡生成が可能である。さらに、取手を蒸発皿と一体で成型するので、部品点数を削減でき、低コストかつ省資源化が可能となる。また、冷蔵庫の製造も容易になる。
請求項6に記載の発明は、請求項2から5のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸発皿は、近傍に前記蒸発皿に送風可能な送風手段を備え、前記送風手段を取り付ける取付部を一体に備えるものである。
これにより、送風手段を取り付ける取付部が蒸発皿と一体に成形されるため、取付部に取り付けられた送風手段と蒸発皿との位置関係が安定する。従って、複数の冷蔵庫を製造した場合でも、冷蔵庫間で蒸発効率にばらつきの少ない安定した冷蔵庫を提供することができる。また、部品点数を削減でき、低コストかつ省資源化が可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項2から6のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸発皿は、周縁に一体に立設される壁部と、上面に一体に突設され前記壁部よりも高さの低く、凝縮水を貯留する主たる領域を確定するリブとを備えるものである。
これにより、リブにより蒸発皿の構造的強度が向上し、変形による蒸発皿の水漏れや局部溜まりによる蒸発能力低下を抑止するとともに、凝縮水を貯留する領域が確定されるため、効率よく凝縮水を蒸発させることができる位置(例えば送風手段からの風が効率よく当たる領域)に凝縮水をまず配置することが可能となる。また、当該領域から凝縮水が溢れた場合でも、蒸発皿全体を囲うように設けられる壁部により凝縮水を堰き止めるため、凝縮水が不本意に冷蔵庫の外部に漏れ出すことを防止することが可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項2から7のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸発皿は、内部に加熱手段を備え、底面を水平面に対し傾斜させており、前記加熱手段を、前記蒸発皿の最低部近傍に配置されるものである。
これにより、蒸発皿の底板部の最も低い部分に凝縮水を集めることができ、当該部分に加熱手段が配置されるため、効率よく凝縮水を蒸発させることが可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の発明において、圧縮機を収納する機械室は、前記野菜室より上方に設けたものである。
これにより、野菜室の奥部の機械室無効容積を収納容積として利用可能であり、野菜室の手前部の第一の収納空間の奥行きを拡大して、例えばペットボトル類を二列に収納可能とすることや、醤油などの調味料を追加して収納することや、米などを上部より中身だけ小口に取り出しやすく収納することや、白菜などの大物の野菜でも立てて収納することで、これまで以上に使いやすさを向上させることができるとともに、野菜室の奥部の第二及び第三の収納空間を十分に確保でき、根菜類や果実類などの用途にあわせた収納空間をも十分に確保することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記野菜室上部に冷凍室を設け、前記冷凍室背面に蒸発器を配置した冷却室を備えたものである。
これにより、野菜室背面に機械室や冷却室による無効容積が存在しないので、外形寸法最大の奥行きで収納容積を確保できるので、より一層、第一、第二、第三の収納空間を自由度高く配分することが可能である。
請求項11に記載の発明は、請求項3から10のいずれか一項に記載の発明において、前記第二の収納容器を左右段違いの深浅形状とするものである。
これにより、第二底部の高さを更に上げて構成しても多様な高さの野菜や果実を収納することが可能である。
また、第一底部と第二底部の奥行き比率を変え第二底部の奥行きを小さくして蒸発皿の設置スペースが小さくなっても、蒸発皿の深さを確保することで、十分な蒸発皿保水量を確保することができる。また、蒸発皿の上下空間に凝縮器を配置して加熱手段として蒸発能力を増加させることも可能である。
請求項12に記載の発明は、請求項3から10のいずれか一項に記載の発明において、前記野菜室の前記第二の収納容器を奥部が深い前後段違いの深浅形状とするものである。
これにより、第二の収納容器を後方にスライドさせても下部の第一の収納容器内の食品に引っかかることがない。
さらに、従来の一般的な奥行きである約700ミリの外形寸法で機械室が冷蔵庫の下部後方にある冷蔵庫は、機械室や冷却室などが背面に設けられていて、一つの収納空間当りの奥行きが短くなり、実用的な空間を確保することが困難で、引き出し室を奥行き方向に3段階に収納空間を変化させることは困難であるが、圧縮機等を配置する機械室を冷蔵庫の上部後方に配置した場合は、野菜室の背面に機械室を設けることがないので、奥行き方向に対して収納空間を最大限利用できるので、引き出し室を奥行き方向に3段階に実用的な収納空間を変化させることが可能となる。
また、第二底部の高さを更に上げて構成しても多様な高さの野菜や果実を収納することが可能である。
また、第一底部と第二底部の奥行き比率を変え第二底部の奥行きを小さくして蒸発皿の設置スペースが小さくなっても、蒸発皿の深さを確保することで、十分な蒸発皿保水量を確保することができる。また、蒸発皿の上下空間に凝縮器を配置して加熱手段として蒸発能力を増加させることも可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における冷蔵庫について、その具体的な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面図である。
同図に示すように、本実施の形態1における冷蔵庫100は、観音開き式の扉を上部に備える冷蔵庫100であり、冷蔵庫100の内方と外方とを断熱状態で隔てる断熱箱体101内に複数に区画された貯蔵室を備えている。
冷蔵庫100の内の複数に区画された貯蔵室は、その機能(冷却温度)によって冷蔵室102、製氷室105、庫内の温度が変更できる切換室106、野菜室103、および冷凍室104等と区別して称されることがある。
冷蔵庫100の最上部に位置する冷蔵室102の前面開口部には、例えばウレタンのような断熱材を発泡充填した回転式の断熱扉107が設けられ、庫内は棚状の収納空間となっている。
また、冷蔵室102の下方に配置される製氷室105、切換室106、野菜室103、および冷凍室104は引き出し式の収納空間が設けられている。そして、それぞれの引き出しには、断熱扉108が設けられ、これにより冷気の漏れがないように貯蔵室を引き出し開閉自在に密閉している。
断熱箱体101は、金属製の外箱と樹脂製の内箱との間に例えば硬質発泡ウレタンなどの断熱材を充填して形成される少なくとも一面が開口した略直方体の箱体である。この断熱箱体101は、外方の雰囲気(大気)から断熱箱体101の内方に流入しようとする熱を遮断する機能を有している。
冷蔵室102は、冷蔵保存のために収納物が凍らない程度の低い温度に維持される貯蔵室である。具体的な温度の下限としては、通常1〜5℃の範囲で設定されている。
野菜室103は、断熱箱体101の最下部に配置され、主として野菜の冷蔵を目的とし、収納物が凍らない程度の低い温度に維持される。また、野菜室103は、冷蔵室102と同等もしくは若干高い温度設定となされている。具体な温度の下限としては、2℃〜7℃の範囲で設定されている。なお、凍らない低温にするほど葉野菜の鮮度を長期間維持することが可能である。
冷凍室104は、冷凍温度帯に設定される貯蔵室である。具体的には、冷凍保存のために通常−22〜−18℃の範囲で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30や−25℃の低温で設定されることもある。
製氷室105は、庫内に製氷機(図示せず)を設け製氷機で氷を作りその氷を保存する貯蔵室である。設定温度は冷凍室104とほぼ同等であるが省エネのために氷が解けない程度に温度を高く、例えば−12℃から−18℃の範囲で設定することもある。
切換室106は、冷蔵庫100に取り付けられた操作盤により、用途に応じ冷蔵温度帯から冷凍温度帯まで切り換えることができる。
なお、冷蔵室102に備えられた観音開き扉は狭いキッチンスペースにおいて扉開閉に要するスペースを小さくすることができ、かつ左右どちらの方向からの動線においても、使い勝手を損なうことがないために、近年増加している形態であるが一枚の扉に比べて、扉棚の収納量が少ないというデメリットを有している。すなわち大型ペットボトルなどの飲料収納量で劣っており、収納性に対する不満があった。これを解決するために野菜室103の一部にペットボトルなどが縦収納可能となる空間を設けている。
また、冷蔵庫100の全高は日本国内の住宅事情約1800ミリと設定されており、これより大きくなると冷蔵庫の設置、運搬に支障をきたす場合が多くなる。下部の引き出し室の最上部高さは、引き出し室の使いやすさや冷蔵室102への食品の出し入れやすさや冷蔵室102の断熱扉107に設けられた扉棚の使いやすさの観点から、約920ミリとなっている。
また、野菜室103の引き出し上部高さは床上から約400ミリで冷凍室104の引き出し上部高さは約750ミリとなり、冷凍室104と野菜室103との開口間口は各々約310ミリと約335ミリに設定されている。
図2は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫を背面から示す斜視図である。
同図に示すように、冷蔵庫100の天面部には、冷蔵庫100の背面方向に向かって下りの階段状となるように凹部が形成されており、当該凹部内に機械室201が形成されている。なお、通常は静音化や内部部品の保護のため機械室201はカバー202で覆われている。
図3は、本発明の実施の形態1におけるカバーを開けた状態の冷蔵庫の上部背面を示す斜視図である。
同図に示すように、冷蔵庫100は、機械室201の内方に、圧縮機203や圧縮機203を冷却するためのファン211の他、主として冷却サイクルの高圧側の構成部品が収納される空間である。機械室201は、断熱箱体101の外部の最上部後方領域に食い込んだ状態で形成されている。
ここで、機械室201が冷蔵庫100の最上方の後方に配置される態様は、従来一般的であった断熱箱体101の最下部の貯蔵室後方領域に圧縮機203が配置される冷蔵庫に比べ、野菜室103等の最下方の貯蔵室の容量を格段に向上させることができると共に、冷蔵室102の最上方で手の届きにくいデッドスペースを機械室201として使用できるため、使いやすさの観点から有効な配置となり冷蔵庫100の実際の収納容積を向上させることができる。特に下部を引き出し式で構成する場合は、奥行き方向の収納空間を前方に引き出して利用可能であるために最上部に比べてデッドスペースではないのでさらに有効な配置となる。
冷却サイクルは、圧縮機203と凝縮器(図示しない)と水分除去のためのドライヤ251と減圧器であるキャピラリー252と蒸発器(図示しない)と吸入配管253とを環状に配管接続してなり、内部に熱搬送を行う冷媒と潤滑及び絶縁のための冷凍機油を封入している。吸入配管253とキャピラリー252はサイクル効率化の目的にサイクル内部で熱交換が可能に例えば半田付けなどして密着させてある。
また、凝縮器は圧縮機203と、断熱箱体101の外郭部に熱交換可能に貼り付けた放熱配管部とを吐出配管254で接続してあり、ファン211による強制冷却を行うよう風路内に設けてある。吐出配管254は大きな螺旋状にしてファン211による熱交換長さを確保している。
また、冷媒には環境対応として温暖化係数が小さいR600aが用いられ、冷凍機油には相溶性の高い鉱油が用いられている。
圧縮機203は、冷媒を圧縮する装置であり、レシプロ式の圧縮方式をとり、さらに省エネのために、負荷が小さい場合には、低能力運転が可能なインバータ制御が採用されている。圧縮機203の下部には、外方突出状に脚体231が4本(内1本は図示せず)設けられており、脚体231が床板204に一体に設けられるピンと係合するとともに、防振ゴム205の上に載置され、機械室201に取り付けられている。
また、防振ゴム205の周りには円筒状の支承壁244が床板204から上方突出状一体に設けられている。これは、冷蔵庫100が倒されたときに圧縮機203からピンに伝わる衝撃を、分散させて受け止め、ピンの破損を防止するためのものである。
なお、ピンの先端には有頭ピン206が取り付けられており、脚体231がピンから抜け出すのを防止している。
また、ファン211は圧縮機203の吸入配管253側に配置されており、吐出配管254側には構成部品を配置していないので比較的振動の大きい吐出配管254が他の部品などに干渉して異音を発生させることを根本的に解決できる。
また、吐出配管254を機械室201風路内に螺旋状に長く配置できるので、放熱能力を向上させることができる。
さらに、ファン211による風向は吸入配管253側からファン211、圧縮機203、吐出配管254と順に流れる方向としてある。これにより、圧縮機203に比較的低温のフレッシュな空気を流して温度上昇を抑えて、信頼性を高めることができる。特に吐出配管254と反対側から空気を吸い込むことで吐出配管254自体の放熱や吐出配管254につながる外箱左側壁面255の温度影響により空気温度が上昇することを抑止できる。
図4は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫を下方から示す斜視図である。
同図に示すように、冷蔵庫100の底部であって、断熱箱体101の外部底面には、蒸発皿301が取り付けられている。また、蒸発皿301の裏面には、凹陥状の取手311が一体に設けられている。
取手311は、冷蔵庫100を背面を下方に倒した状態で運搬する際の手がかりとなる部分であり、蒸発皿301に一体に一対で設けられている。従って、蒸発皿301を冷蔵庫100に取り付ければ冷蔵庫100は、取手311を備えることとなり、断熱箱体101に直接取手を取り付ける場合に比べ、部品点数が減少し、製造工程を簡略化できて、冷蔵庫の製造を容易化することができる。
また、取手311は断熱壁中に埋設して設けていないのでウレタン発泡流動性を阻害することなく安定した断熱材充填が行える。
図5は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の下部のみを示す断面図である。
同図に示すように、断熱箱体101は、手前側の第一底部321と奥側の第二底部322とを備え、断熱箱体101の野菜室103庫内には第一の収納容器303と第二の収納容器304が備えられている。
なお、第一の収納容器303と第二の収納容器304の材質は、PP(ポリプロピレン)である。
第一底部321は、冷蔵庫100の底部手前側を冷蔵庫100の幅方向全体に渡って水平面に沿って配置される断熱箱体101の一部である。
第二底部322は、冷蔵庫100の底部奥側を冷蔵庫100の幅方向全体に渡って水平面に沿って配置される断熱箱体101の一部である。第二底部322は、第一底部321よりも一段上がった状態で配置されている。つまり、第一底部321と第二底部322で構成される断熱箱体101の底部302は、奥側に向かって上昇する階段状に形成されている。
第一の収納容器303は、引出の断熱扉108に追随して引き出され、手前内方に大型のペットボトルなどの収容対象物が収容される上下方向に長い第一の収納空間305を設け、第一の収納空間305の後方で第一の収納容器303上部に第二の収納容器304を後方にスライド可能に設けてある。また、第一の収納容器303の底部は、断熱箱体101の第一底部321と第二底部322とに沿うように、奥側に向かって上昇する階段状に形成されており、第二の収納容器304の内方を第二の収納空間306とし、第二の収納容器304の下方で第一の収納容器303の内方を第三の収納空間307としている。
また、第一の収納空間305と第三の収納空間307との間には底部より一体成型された仕切部308が形成されており、収納物の移動や倒れを防止している。
また、仕切部308は、第一底部321と第二底部322との段差をつなぐ傾斜面の上方に位置し、一体で底面と成型することにより第一の収納容器303底面の強度を向上させて、底面の肉厚減や補強リブ高さ低減などで、野菜室高さ方向の無効部を増加させることなく、食品収納時のたわみ変形を抑止して、第一の収納容器の底面と野菜室の底面とのクリアランスを最小限とすることができる。
なお、仕切部308は短くして成型サイクルを向上させても良いし、第二の収納容器304に近づくよう長くして、収納物の転倒防止性をさらに向上させても良い。
なお、図4に示される断熱箱体101から垂れ下がって配置される管は、ドレン323である。ドレン323は、冷却サイクルで発生した凝縮水を、冷蔵庫100の底部に配置される蒸発皿301に導くものである。
なお、より詳細には、図5に示すように、断熱箱体101は、野菜室103内の底面部が手前側の第一底部321と、奥側の第二底部322とからなり、第一底部321は第二底部322より低く下がって段差部600を形成し、段差部600の後方で第二底部322の下方に位置する庫外に段差スペース601を設けるとともに、段差スペース601に冷蔵庫の庫外で用いられる機能部品である、冷却サイクルにより発生する凝縮水を貯留、蒸発させる蒸発皿301が配置されている。
次に、第一の収納空間305内の収納物の倒れを防止するための転倒防止手段について説明する。
図12は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器の要部斜視図である。
図13は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器の転倒防止手段の斜視図である。
図14は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器に転倒防止手段を取り付けた状態を示す要部斜視図である。
図15は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器内の収納物の収納状態を示す上方から見た要部説明図である。
図16は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器内の他の収納物の収納状態を示す上方から見た要部説明図である。
図14に示すように、仕切部308は、第一の収納空間305内の収納物の倒れを防止するための転倒防止手段400を一つ備えている。この転倒防止手段400は、仕切部308とは別部品であって、仕切部308に対して着脱可能となっている。この転倒防止手段400は、収納物を支えるための平面部401と、仕切部308に固定するための固定部402と、が一体成形されたものである。
これにより、第一の収納空間305内に収納された収納物である背の高い飲料品のペットボトルやビン類などの配置スペースを画定できることとなり、収納物の転倒を防止することができる。また、第一の収納空間305内での収納物の移動も防止することができる。特に、白菜などの大物野菜で不安定なものでも転倒を防止でき、立てて収納することができることとなり、第一の収納空間は使い勝手が向上する。
また、図13に示すように、固定部402の内側には、鉛直方向に凸部403が連続的に設けられている。また、図12に示すように、第一の収納空間305と第三の収納空間307との間に成型された仕切部308の第一の収納空間305側には、鉛直方向に凹部350が連続的に設けられている。そして、この凸部403が凹部350と嵌めあわされて、転倒防止手段400が仕切部308に固定される。
これにより、転倒防止手段400と仕切部308とに簡単な加工をすることで、転倒防止手段400を固定するための別部品を新たに設けることなく、転倒防止手段400を所定の位置に固定することができる。
なお、凹部350と凸部403は、それぞれ、上方から下方に向かって幅が狭くなるようにテーパー状に形成されている。
また、この凹部350は、仕切部308の幅方向に対して、所定の間隔を置いて、四本形成されている。
これにより、転倒防止手段400を固定する位置は、収納物の寸法や量によって、任意に決めることができ、第一の収納空間の収納物の配置スペースを柔軟に変えることができるので配置スペースの自由度が高まることとなり、第一の収納空間305内の使い勝手が向上する。
次に、第一の収納容器303内の第一の収納空間305に収納物を収納した状態を説明する。
図15は、転倒防止手段400を右から一つ目の凹部350(図示せず)に固定した時のものである。
図15に示すように、第一の収納空間305内に設けられた転倒防止手段400によって区画されたスペースには、2Lペットボトル501と醤油の調味料ボトル502とが収納され、この転倒防止手段400により、2Lペットボトル501や醤油の調味料ボトル502の転倒が防止されている。
なお、図15では、2Lペットボトル501と醤油の調味料ボトル502とが収納されているが、醤油の調味料ボトル502の代わりに2Lペットボトルを収納する、つまり、この区画されたスペースに、2Lペットボトルを2本置くこともできる。
図16は、転倒防止手段400を右から二つ目の凹部350(図示せず)に固定した時のものである。
図16に示すように、第一の収納空間305内に設けられた転倒防止手段400によって区画されたスペースには、醤油の調味料ボトル502が4本収納され、この転倒防止手段400により、醤油の調味料ボトル502の転倒が防止されている。また、同一種類の収納物をひとつのスペースに配置できることとなり、第一の収納空間内305の使い勝手もよく、かつ、見栄えもよくなる。
なお、本実施の形態では、図15や図16に示すように、転倒防止手段401の平面部401の先端部は、第一の収納容器303に固定されていない自由端401aとなっているので、平面部401の先端部は柔軟性があるので、ビンなどの収納物が倒れかかった場合でも、その衝撃力を緩和でき、その衝撃音を低減できる。
なお、本実施の形態では、転倒防止手段401の材質は、PP(ポリプロピレン)を用いており、比較的やわらかいので、ビンなどの収納物が倒れかかった場合でも、その衝撃力を緩和でき、その衝撃音を低減できる。
なお、本実施の形態では、図14に示すように、転倒防止手段400は、固定部402と平面部401との境界部近傍には、補強部404を設けている。これにより、収納物が倒れた場合に、応力集中が起こりやすい転倒防止手段400の根元部近傍の強度を向上できる。これに対して、転倒防止手段400の先端部ある自由端401aの近傍には、固定部402と平面部401との境界部近傍に設けたような、補強部404は設けていない。これにより、平面部401の先端部は柔軟性があるので、ビンなどの収納物が倒れかかった場合でも、その衝撃力を緩和でき、その衝撃音を低減できる。すなわち、転倒防止手段400は、根元部近傍は、補強部404を設けて強度向上を狙ったもので、一方、先端部近傍は、根元部近傍に設けたような補強部404は設けず柔軟性を持たせたものとしている。
なお、本実施の形態では、図15に示すように、転倒防止手段401の奥行き長さである寸法Yは、第一の収納空間の奥行き長さをZとした場合、Y≧(3/4)×Zとすることが好ましい。
これにより、第一の収納空間305に、ペットボトルなどを前後方向に二列置いた時でも、前列側のペットボトルの中心線より手前側に自由端401aは位置するので、収納物をより安定して収納できる。
なお、本実施の形態では、この転倒防止手段400は、ひとつの仕切部に対して、一つとしたが、少なくとも二個以上設けてもよい。
これにより、第一の収納空間内は、配置スペースを細分化できることとなり、例えば、ペットボトルと、ビン類と、白菜などの大物野菜と、の三種類の収納物の配置スペースを種類毎に得られることとなり、第一の収納空間305内の使い勝手をさらに向上できる。
なお、本実施の形態では、転倒防止手段400は、仕切部308とは別部品とし、仕切部308に対して着脱可能なるものとしたが、例えば、転倒防止手段は、仕切部308に一体成形することにより、予め、仕切部308に固定されたものでもよい。さらには、この転倒防止手段の先端部は、第一の収納容器303の手前側につなげることで、仕切部308と第一の収納容器303の手前側とをブリッジ状にしてもよい。
これにより、第一の収納空間305に2Lペットボトルやビン類や白菜などの大物野菜や米などの比較的重量が大きい収納物を収納した時においても、第一の収納空間305の底面の強度を向上させることとなり、食品収納時のたわみ変形を抑止して、第一の収納容器と底面とのクリアランスを削減することができる。
また、これにより、例えば、予め、幅方向に狭いスペースと広いスペースとに区画(ブロック化)することで、例えば、狭いスペースに米を、広いスペースに2Lペットボトルなどを、それぞれ収納することができ、消費者は収納物をより区分して収納しやすくなる。
また、これにより、転倒防止手段は、仕切部308と一体成形されるので、転倒防止手段として、部品点数を増加させることはない。
図6は、本発明の実施の形態1における蒸発皿を示す斜視図である。
同図に示すように、蒸発皿301は、冷却サイクル、特に蒸発器(図示しない)で発生する凝縮水を貯留し、強制的に凝縮水を蒸発させるための容器であり、取付部312と、壁部313と、リブ314と、底板部315とを備えている。また、冷蔵庫100は、蒸発皿301関連部品として、送風手段であるファン324と、冷却サイクルの凝縮器配管の一部を用いた加熱手段325とを備えている。
取付部312は、ファン324を蒸発皿301に取り付ける枠状の部材であり、蒸発皿301と一体に成形されている。これにより、複数個製造された蒸発皿301のそれぞれに、ファン324を取り付けた場合でも、蒸発皿301とファン324との位置関係が安定し、いずれの蒸発皿301においても所望の位置に風を送ることが可能となる。
壁部313は、蒸発皿301の周縁に一体に立設される部分であり、凝縮水を堰き止め、蒸発皿301から凝縮水があふれ出すのを防止する機能を有している。
リブ314は、凝縮水を貯留する領域をするものであり、蒸発皿301に一体に突設される薄板状の部材である。また、リブ314の高さは壁部313の高さよりも低く設定されている。
本実施の形態の場合、リブ314は、奥側に配置される壁部313から手前側に配置される壁部313に至るまで奥行き方向に延びた状態で設けられ、当該リブ314が蒸発皿301の幅方向の中間部に2本、平行に設けられている。また、蒸発皿301が冷蔵庫100に取り付けられた場合、ドレン323から吐出される凝縮水が前記2本のリブ314に挟まれるように、リブ314が配置されている。
これにより、蒸発対象の凝縮水は、2本のリブ314と壁部313で囲まれた領域に貯留される。当該領域は、例えば、ファン324からの風を最も強く受ける領域であり、また、加熱手段325が配置される領域である。したがって、当該領域に貯留される凝縮水は効率よく蒸発させることが可能となる。
また、凝縮水がことのほか多く、万が一、凝縮水がリブ314を越えてあふれ出した場合でも、リブ314の外方に配置される壁部313はリブ314よりも背が高いため、あふれ出した凝縮水を壁部313が堰き止めることができる。従って、不本意に凝縮水が蒸発皿301から冷蔵庫100の外部にあふれ出すことを防止している。
また、蒸発皿301に取手311が設けられているが、蒸発皿301にはリブ314が設けられ、蒸発皿301の構造的強度の強化が図られているため、取手311を手がかりにして冷蔵庫100が持ち上げられた場合でも、当該荷重に十分抗することが可能となる。
底板部315は、蒸発皿301の底部の一部を形成する板状の部分であり、凝縮水を所定の位置に導くために、前記所定の位置が最も低くい最低部316となるように水平面に対し傾いた状態で配置されている。本実施の形態の場合、底板部315の最低部316は、蒸発皿301の奥側であって加熱手段325が配置される位置に設定されている。
ファン324は、蒸発皿301に風を強制的に対流させ、蒸発皿301上の凝縮水の蒸発を促進させる機能を備える送風手段である。つまり、蒸発皿301から蒸発し蒸発皿301の上方に滞留している水分により、蒸発効率が阻害されるが、当該水分をファン324により強制的に排除することで、蒸発皿301上方の湿度が低下して蒸発を促進させることが可能となる。また、ファン324は、圧縮機を冷却する必要がなく蒸発促進専用として取り付けられているため、十分に上記効果が発揮できる位置に取り付けられることが可能となる。
また、ファン324は断熱箱体101の後方から空気を吸い込み蒸発皿301を経て手前及び側面へと吐出する風路構成をとっているので、蒸発により湿った空気が背面に流れでて、万一、背面近傍の周囲が温度が低い環境条件であった場合などに結露を発生させる恐れがなく、開放空間である冷蔵庫100前面に拡散させることができる。従来では、圧縮機203の放熱を兼ねた風路設計であったので、冷蔵庫100前面部への空気吐出をすると、生暖かい空気が使用者の足元にかかって不快となり実現できずにいた。
また、加熱手段325は、蒸発皿301の最低部316に載置されるように配置される配管であり、圧縮機203から圧送される高温の冷媒が通過するものとなっている。
また、加熱手段325は、蒸発皿301から上方突出状に一体で設けられる挟持板326に挟まれた状態で最低部316に取り付けられており、蒸発皿301の一方から最低部316に進入し、U字形状を描いて前記方向と同方向に抜け出すように配管されている。これにより狭持板326を通じて底板部315が熱伝導によりさらに加温される。また、加熱手段325は、冷却サイクルの一部を構成しているが、蒸発皿301に貯留される凝縮水中に浸漬され凝縮水と接触するため、防錆処理を施すことが望ましく、また、他の冷却サイクル構成部品と異なり、加熱手段325のみ耐水性の高い材質、例えばステンレスなどの材料を採用してもかまわない。
上記構成を備えた冷蔵庫100は、比較的温度の高い野菜室103を断熱箱体101の最下部にレイアウトすることにより底面部の断熱材厚みを比較的薄くすることができるうえ、断熱箱体101の手前側の第一底部321をできる限り低くすることができるので、冷蔵庫の開口部を最大限に高さ方向で利用可能となり、引き出し室の高さ寸法と収納容積を大きく確保することが可能である。
また、野菜室103の第一の収納容器303が、第一底部321と第二底部322とに沿う形状であるので収納に無効な容積を発生させることがない。さらに、第一の収納容器303は引き出し式で図示しない多段式の延長レール構造により前後に摺動し、断熱箱体101の間口より前方まで容器全体が引き出されるので取り出し性が格段に向上し、最奥部まで有効に利用できる。
ところで、第一の収納容器303の後方底部は野菜室103の底面に沿って前後に移動することになる。第一の収納容器303のたわみやレールやケースの取り付け精度やウレタン発泡のデフォームなどにより、第一の収納容器303と野菜室103の底面とが接触しないように、所定のクリアランスが設けられており、その分だけ高さ方向に収納無効部が発生する。
しかしながら、野菜室103の底面が前後方向に階段状になっており、第一の収納容器303もこれに沿った形状としているので、第一の収納容器303の後部である第三の収納空間下部に当たる底面は、前後方向に引き出されると、第二底部322に沿って移動した後、引き出し途中で第一底部321に沿った移動となる。したがって、従来よりも短い前後移動距離だけクリアランスを確保すればよいので、余分な無効容積を増加させることのない設計が可能である。
次に、断熱箱体の庫内底面部が前後方向に階段状になっており、第一の収納容器303もこれに沿った形状とすることにより、第一の収納容器の底面と野菜室の底面とで形成されるクリアランスを小さくすることができることについて、以下に詳細に説明する。
このように、本実施の形態は、断熱箱体の庫内底面部が前後方向に階段状になっており、第一の収納容器303もこれに沿った形状としている。
これにより、底部302の前後方向の平面部を手前側の第一底部321と奥側の第二底部322とに分割されている(すなわち、前後方向に二分割されている)ことで、底部の前後方向の平面部を分割しない(すなわち、前後方向に階段状にせず、平坦な面とする)場合と比べて、面の変形量を小さくできる(具体的には、第一の収納容器303自身を成形するときに、第一の収納容器303の底面のたわみ変形量を小さくできる、また、最下段の仕切り板である底部302を成形するときに、ウレタン発泡のデフォームによる内箱の変形量を小さくできる)こととなり、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスを小さくすることができ、その分、第一の収納容器303を大きくでき、収納容積をより広く確保することができる。
また、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスを小さくすることができるので、第一の収納容器303内に食品を入れるスペースの高さを保持したまま、高さ方向の下方の無効容積を削減できるので、引き出し室区画の高さを最小化できることとなり、冷蔵室102の底面を低い位置にできるので、冷蔵室102への食品が出し入れしやすく、また、冷蔵室102の断熱扉107に設けられた扉棚も使いやすくなり、消費者の使い勝手が向上する。
ところで、冷蔵庫には、各貯蔵室を区切るための断熱性を有する仕切り板を各貯蔵室間に設けている。この複数の仕切り板のうち、最下段の仕切り板である底部302は、発泡断熱材で一体成形されているが、一体成形する際、発泡押さえ冶具を用いているので、内箱に、発泡押さえ冶具を抜く為の抜き勾配を設ける必要がある。この抜き勾配が大きくなると、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスは、この抜き勾配分(傾斜分)だけ大きくなるので、無効容積が増えてしまう。
しかしながら、本実施の形態のように、断熱箱体の庫内底面部が前後方向に階段状になっており、第一の収納容器303もこれに沿った形状としていることにより、発泡押さえ冶具を抜く深さ(すなわち、前後方向の長さ)が見かけ上、小さくなるので、発泡押さえ冶具と内箱との接触面積が減り、その結果、内箱に設ける抜き勾配を小さくしても、発泡押さえ冶具の抜き取り性を確保することができることとなり、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスを小さくすることができ、その分、第一の収納容器303を大きくでき、収納容積をより広く確保することができる。
次に、第一の収納容器303の寸法関係について、図17を用いて説明する。
図17は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器の寸法関係を示す断面図である。
第一の収納容器303の第一の収納空間305の底部の寸法(A)は、第一の収納容器303の奥行き寸法を(L)とした場合、上記したように、面の変形量を小さくする(具体的には、第一の収納容器303自身を成形するときに、第一の収納容器303の底面のたわみ変形量を小さくできる、また、最下段の仕切り板である底部302を成形するときに、ウレタン発泡のデフォームによる内箱の変形量を小さくできる)観点から、A=(1/2)×Lとする。これにより、手前側の第一底部321と奥側の第二底部322との変形量をほぼ同じにできるので、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスを最小限にすることができ、その分、第一の収納容器303を大きくでき、収納容積をより広く確保することができる。
しかしながら、面の変形量を小さくし、クリアランスを小さくするとともに、冷蔵庫の使い勝手をも向上させる点について、発明者らは詳細な検討を行い、以下の知見を得た。以下に詳細に説明する。
発明者らは、冷蔵庫の使い勝手をも向上させる点についても、検討した結果、第一の収納容器303の第一の収納空間305の底部の寸法(A)は、第一の収納容器303の奥行き寸法を(L)とした場合、好ましいのは、(1/3)×L<A<(1/2)×Lの範囲である。
具体的には、A>(1/2)×Lになると、第一の収納容器303の第三の収納空間307の底面のたわみ変形量や、奥側の第二底部322のウレタン発泡のデフォームによる内箱の変形量は小さくなるものの、第一の収納容器303の第一の収納空間305の底面のたわみ変形量や、手前側の第一底部321のウレタン発泡のデフォームによる内箱の変形量、は大きくなる。よって、前後方向に関して、トータルで見ると、面の変形量は大きくなり、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスは大きくなり、その分、無効容積が増えてしまう。さらには、1.5Lから2Lのペットボトルなど背の高い飲料品や米などの比較的重い収納物を、多数、第一の収納空間305に置くので、第一の収納空間305に収納物を収納した時に、第一の収納容器303の第一の収納空間305の底面のたわみ変形量は、より大きくなる可能性があるので、収納物を第一の収納空間305に収納した時のたわみ変形量を想定すると、設計上、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスは、より大きくとる必要があるので、無効容積がより増えてしまう。また、第2の収納空間306や第3の収納空間307のスペースが十分確保できなくなり、根菜類や果実類などの収納量が減り、野菜室の使い勝手が低下する。
一方、A<(1/3)×Lになると、第一の収納容器303の第一の収納空間305の底面のたわみ変形量や、手前側の第一底部321のウレタン発泡のデフォームによる内箱の変形量は小さくなるものの、第一の収納容器303の第三の収納空間307の底面のたわみ変形量や、奥側の第二底部322のウレタン発泡のデフォームによる内箱の変形量、は大きくなる。よって、前後方向に関して、トータルで見ると、面の変形量は大きくなり、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスは大きくなり、その分、無効容積が増えてしまう。また、第一の収納空間305に収納する1.5Lから2Lのペットボトルなど背の高い飲料品や米などの収納量が少なくなり、冷蔵庫の使い勝手が低下してしまう。
すなわち、本実施の形態で、好ましい、第一の収納容器303の第一の収納空間305の底部の寸法(A)とは、第一の収納容器303の奥行き寸法を(L)とした場合、(1/3)×L<A<(1/2)×L、の範囲に入るようにしたものであり、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスを小さくできるので、無効容積を減らすとともに、1.5Lから2Lのペットボトルなど背の高い飲料品や米などの収納量が少なくならず、かつ、第2の収納空間や第3の収納空間のスペースを十分確保し、根菜類や果実類などの収納量を確保でき、冷蔵庫の使い勝手を低下させることがない。
なお、第一の収納容器303の奥行き寸法(L)を約500ミリとした場合、好ましい、第一の収納容器303の第一の収納空間305の底部の寸法(A)は、具体的な寸法でいうと、167ミリ<A<250ミリとなる。
また、発明者らは、上記した、好ましい、第一の収納容器303の第一の収納空間305の底部の寸法(A)である、(1/3)×L<A<(1/2)×L、をより詳細に分析した結果、以下の知見を得た。
具体的には、175ミリ>Aにすることで、近年一般によく使われる2Lのペットボトルの寸法は、約110ミリ(幅方向)×約90ミリ(奥行き方向)×約310ミリ(高さ方向)であり、第一の収納空間305内において、2Lのペットボトルを前後方向に一列にしか収納できない。また、2Lのペットボトルを一列置いた時に、第一の収納空間305内の前後方向に無駄なスペースが生じてしまう。
また、195ミリ<Aにすることで、約90ミリ(奥行き方向)の辺を前後方向に置くことにより、2Lのペットボトルを二列置けるが、この場合でも、第一の収納空間305内の前後方向に無駄なスペースが多く生じてしまう。また、一般的には、2Lのペットボトルを三列置く(すなわち、2Lのペットボトルを、幅方向に4本×前後方向に3本で合計12本収納する)までには至らないことが多く、効率的なスペース配置とはいえない。
これに対して、第一の収納容器303の第一の収納空間305の底部の寸法(A)は、175ミリ<A<195ミリにすることで、以下の点で、より好ましい。
近年一般によく使われる2Lのペットボトルの寸法は、約110ミリ(幅方向)×約90ミリ(奥行き方向)×約310ミリ(高さ方向)であり、第一の収納空間305内において、約90ミリ(奥行き方向)の辺を前後方向に置くことにより、前後方向に対して無駄の少ないスペースで、2Lのペットボトルを前後方向に二列に収納可能となる。
従来は、2Lのペットボトルが前後方向に一列しか置けないスペースであったため、例えば、収納容器の幅方向の長さは約530ミリとした場合、2Lのペットボトルは合計4本しか置けなかった。
これに対して、第一の収納容器303の幅方向の長さは約530ミリとした場合、第一の収納空間305内に、約90ミリ(奥行き方向)の辺を前後方向に置くことにより、この2Lのペットボトルを合計8本(幅方向に4本×前後方向に2本)収納でき、近年、よく使われている2Lのペットボトルの収納本数を増すことができ、消費者の野菜室の使い勝手を向上できる。
よって、より好ましい、第一の収納容器303の第一の収納空間305の底部の寸法(A)とは、175ミリ<A<195ミリであり、第一の収納容器303の底面と野菜室103の底面とで形成されるクリアランスを小さくできるので、無効容積を減らすとともに、第一の収納空間305内において、前後方向に対して無駄の少ないスペースで、2Lのペットボトルを前後方向に二列に収納可能となり、近年、よく使われている2Lのペットボトルの収納本数を増すことができ、消費者の野菜室の使い勝手を向上できる。
さらに、手前に設けた1.5Lから2Lのペットボトルなど背の高い飲料品を収納する第一の収納空間305を避けて、比較的高さ方向に裕度がある奥部の第三の収納空間307の庫外下方部に蒸発皿301を配置することで、無駄のない空間配分が可能となる。
また、蒸発皿301は蒸発水面の表面積を大きくとることができる薄いトレー状としてあるので比較的蒸発能力が高く小型化の対応が可能である。
さらに、ファン324や加熱手段325による蒸発能力の向上によりさらに、蒸発皿301の小型化で収納容積を拡大することが可能となる。
また、野菜室103の後部に機械室201や蒸発器(図示しない)を配置せずに最奥部まで収納空間として利用することにより、手前部の第一の収納空間305の奥行きを拡大して、例えばペットボトル類を二列に収納可能とすることや、醤油などの調味料を追加して収納することや、米などを上部より中身だけ小口に取り出しやすく収納することや、白菜などの大物の野菜でも立てて収納することで、これまで以上に使いやすさを向上させることができる上に、奥部の第二及び第三の収納空間306、307を十分に確保でき、根菜類や果実類などの用途にあわせた収納空間をも十分に確保することができる。
この時、圧縮機などの機器に阻害されずに、蒸発皿301を断熱箱体101の背面から配置できるので、蒸発皿301の水面表面積を拡大し蒸発能力を向上させることができる。
上記実施の形態では、ファン324として軸流ファンを用いたが、ファン324としてクロスフローファンやシロッコファンなどを用いてもかまわない。
また、加熱手段325は、単なる円筒状の管として説明したが、凝縮水との熱交換効率を高めるため、加熱手段325の表面に放熱面積を増加させるためのフィンを設けてもかまわない。
なお、加熱手段は、蒸発皿301の底部に貼り付けた面ヒータであれば、冷却サイクルの運転状況や周囲環境条件によらず、安定した加熱量を蒸発皿301に提供できる上、独立した加熱量の制御ができるので、幾日も続く扉の閉め忘れなど極端な使用条件下における万一の凝縮水の増加などにも対応した設計が可能である。
なお、本実施の形態では、圧縮機203を引き出し室より上方に配置した冷蔵庫において説明したが、下部に機械室201があり圧縮機203を配置したレイアウトにおいても有効に収納空間を確保できることに変わりはない。
なお、本実施の形態では、蒸発皿301を薄型のトレー状としたが、これは蒸発能力を最も省エネで低コストかつ省資源で確保するためには、水の蒸発面積を拡大することが有効であるので、省エネ、省資源を実現するために効果がある。
なお、本実施の形態では、段差スペース601に冷蔵庫の庫外で用いられる機能部品として、蒸発皿301を配置したが、蒸発皿301の代わりに、通常、冷蔵庫の庫外で用いられる機能部品である、凝縮器や圧縮機や送風機や各種ヒーターなどの通電制御を行う制御基板を配置することによっても、無駄の少ない空間配分が可能となる。
これら冷蔵庫の庫外で用いられる機能部品は、通常は冷蔵庫本体の外郭の一部に別途機械室や基板収納部などのスペースを設けて、その分庫内側への容積圧迫要因となっていたものであるが、段差スペース601を効果的に活用することによって庫内の容積効率を高めることができる。
なお、配置構成的に例えば、段差スペース601に凝縮器を配置した場合には、底部302周辺の湿り空気滞留による結露防止にも一定の効果が見込め好都合である。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における冷蔵庫について、その具体的な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図7は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の野菜室正面断面図である。
同図に示すように、本実施の形態2における冷蔵庫100は、野菜室103庫内に第二の収納容器304を左右段違いの深浅形状としてあり、第一の収納容器303の側面フランジ部上に前後方向にスライド可能に設けてある。
これにより、第二底部322の高さを更に上げて構成しても野菜室103の奥部の高さに対して多様な高さの野菜や果実を収納することが可能となる。
また、第一底部321と第二底部322の奥行き比率を変え第二底部322の奥行きを小さくして蒸発皿301の設置スペースをさらに小さくしても、蒸発皿301の深さを確保することで、十分な蒸発皿保水量を確保できる。
これにより、第一の収納空間305をより大きくして、例えば、ペットボトル類を二列に収納可能とすることや、醤油などの調味料を追加して収納することや、米などを上部より中身だけ小口に取り出しやすく収納することや、白菜などの大物の野菜でも立てて収納することなど、縦収納量の多い使用者に対しても、満足してもらえるような容量配分が可能となり、これまで以上に使用者の使いやすさを向上させることができる。すなわち、野菜室の中の空間配分の設計自由度が高い構成をとることができる。
また、蒸発皿の上下空間に凝縮器を配置して加熱手段として蒸発能力を増加させることも可能である。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における冷蔵庫について、その具体的な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図8は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫の野菜室側面断面図である。
同図に示すように、本実施の形態3における冷蔵庫100は、野菜室103の第二の収納容器304を奥部が深い前後段違いの深浅形状としてある。
これにより、第二の収納容器304を後方にスライドさせても下部の第一の収納容器303内の食品に引っかかることがない。
さらに、従来の一般的な奥行きである約700ミリの外形寸法で機械室が冷蔵庫の下部後方にある冷蔵庫は、機械室や冷却室などが背面に設けられていて、一つの収納空間当りの奥行きが短くなり、実用的な空間を確保することが困難で、引き出し室を奥行き方向に3段階に収納空間を変化させることは困難であるが、圧縮機等を配置する機械室を冷蔵庫の上部後方に配置した場合は、野菜室の背面に機械室を設けることがないので、奥行き方向に対して収納空間を最大限利用できるので、引き出し室を奥行き方向に3段階に実用的な収納空間を変化させることが可能となる。
また、第二底部322の高さを更に上げて構成しても多様な高さの野菜や果実を収納することが可能である。
また、第一底部321と第二底部322の奥行き比率を変え第二底部322の奥行きを小さくして蒸発皿の設置スペースが小さくなっても、蒸発皿301の深さを確保することで、十分な蒸発皿保水量を確保することができる。
これにより、第一の収納空間305をより大きくして、例えば、ペットボトル類を二列に収納可能とすることや、醤油などの調味料を追加して収納することや、米などを上部より中身だけ小口に取り出しやすく収納することや、白菜などの大物の野菜でも立てて収納することなど、縦収納量の多い使用者に対しても、満足してもらえるような容量配分が可能となり、これまで以上に使用者の使いやすさを向上させることができる。すなわち、野菜室の中の空間配分の設計自由度が高い構成をとることができる。
また、蒸発皿の上下空間に凝縮器を配置して加熱手段として蒸発能力を増加させることも可能である。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、冷蔵庫の限られた高さ寸法を有効に利用でき、引き出し室の収納性と収納量を効率よく確保することができるので、家庭用の冷蔵庫に限らず業務用冷蔵庫やショーケースなどの冷却機器にも利用可能である。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫を背面から示す斜視図 本発明の実施の形態1におけるカバーを開けた状態の冷蔵庫の上部背面を示す斜視図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫を下方から示す斜視図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の下部のみを示す断面図 本発明の実施の形態1における蒸発皿を示す斜視図 本発明の実施の形態2における冷蔵庫の正面断面図 本発明の実施の形態3における冷蔵庫の側面断面図 従来の冷蔵庫の断面図 従来の冷蔵庫の野菜室収納容器の断面図 従来の冷蔵庫の野菜室の正面図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器の要部斜視図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器の転倒防止手段の斜視図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器に転倒防止手段を取り付けた状態を示す要部斜視図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器内の収納物の収納状態を示す上方から見た要部説明図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器内の他の収納物の収納状態を示す上方から見た要部説明図 本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第一の収納容器の寸法関係を示す断面図
符号の説明
100 冷蔵庫
101 断熱箱体
103 野菜室
104 冷凍室
203 圧縮機
211 ファン(送風手段)
301 蒸発皿
302 底部
303 第一の収納容器
304 第二の収納容器
305 第一の収納空間
306 第二の収納空間
307 第三の収納空間
308 仕切部
311 取手
312 取付部
313 壁部
314 リブ
315 底板部
321 第一底部
322 第二底部
324 ファン(送風手段)
325 加熱手段
350 凹部
400 転倒防止手段
403 凸部
600 段差部
601 段差スペース

Claims (12)

  1. 外箱と内箱と前記外箱と前記内箱との間に設けた断熱材とからなる断熱箱体と、前記断熱箱体庫内の最下部に配置される野菜室とを備え、前記断熱箱体は、前記野菜室内の底面部が手前側の第一底部と、奥側の第二底部とからなり、前記第一底部は前記第二底部より低く下がって段差部を形成し、前記段差部の後方で前記第二底部の下方に位置する庫外に段差スペースを設けるとともに、前記段差スペースに冷蔵庫の庫外で用いられる機能部品を配置した冷蔵庫。
  2. 冷蔵庫の庫外で用いられる前記機能部品は、冷却サイクルにより発生する凝縮水を貯留、蒸発させる蒸発皿とした請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記野菜室内で下部に第一の収納容器と上奥部に第二の収納容器とを備え、前記第一の収納容器の手前側に形成された上下方向に長い第一の収納空間と、前記第二の収納容器で区画された第二の収納空間と、前記第二の収納容器の下方で前記第一の収納容器で区画された第三の収納空間とを備え、前記第一の収納空間の底部は前記第三の収納空間の底部よりも低い位置にあり、前記第一底部の上方に相対する請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記第一の収納容器は、前記第一の収納空間と前記第三の収納空間との間に仕切部を備え、前記仕切部は、前記第一の収納容器と一体で成型された請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記蒸発皿は、凹陥状の取手を底面に一体に備えた請求項2から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記蒸発皿は、近傍に前記蒸発皿に送風可能な送風手段を備え、前記送風手段を取り付ける取付部を一体に備える請求項2から5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  7. 前記蒸発皿は、周縁に一体に立設される壁部と、上面に一体に突設され前記壁部よりも高さの低く、凝縮水を貯留する主たる領域を確定するリブとを備える請求項2から6のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  8. 前記蒸発皿は、内部に加熱手段を備え、底面を水平面に対し傾斜させており、前記加熱手段を、前記蒸発皿の最低部近傍に配置される請求項2から7のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  9. 圧縮機を収納する機械室は、前記野菜室より上方に設けた請求項1から8のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  10. 前記野菜室上部に冷凍室を設け、前記冷凍室背面に蒸発器を配置した冷却室を備えた請求項9に記載の冷蔵庫。
  11. 前記第二の収納容器を左右段違いの深浅形状とする請求項3から10のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  12. 前記第二の収納容器を前後段違いの深浅形状とする請求項3から10のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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