JP2009216002A - エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイナスオーバーラップ領域でバルブタイミングが変化する場合に、適切な燃料噴射量を設定する。
【解決手段】マイナスオーバーラップ期間を有するようなバルブタイミングを実現し得る可変動弁機構9と、吸気通路4中に燃料を噴射する燃料噴射手段12と、運転者の要求に応じた目標トルクを設定する目標トルク設定手段20と、目標トルクに応じた基本燃料噴射量を設定する基本燃料噴射量設定手段20と、エンジン1の運転状態に応じて基本燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段20と、を備えるエンジンの燃料噴射制御装置において、マイナスオーバーラップ量の変化速度に応じて燃料噴射量を増量または減量するよう基本燃料噴射量を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの燃料噴射制御に関し、特に、可変動弁機構を備えるエンジンにおける、バルブタイミング変更に伴う燃料噴射量の制御に関する。
吸気ポート内に燃料を噴射する、いわゆるポート噴射式エンジンの場合、燃料噴射弁から噴射された燃料の一部は、吸気ポートの壁面や吸気バルブに付着し、シリンダに直接流入しない。特に、可変動弁機構により吸気バルブの開閉時期を変化させる場合には、開閉時期の変化に応じて吸気ポート壁面等に付着する燃料量も変化する。このため、これら吸気ポート壁面等に付着する燃料量の変化に応じた燃料噴射量の補正を行わないと、シリンダ内の空燃比にズレが生じる。
特許文献1には、吸気バルブと排気バルブの開く時期が部分的に重なる開弁オーバーラップ期間の変化に応じた燃料噴射量補正の補正が開示されている。
特開平11−36936号公報
ところで、エンジンと電動モータとを駆動源とするハイブリッド車両用のエンジンや、信号停止時等に機関停止するいわゆるアイドルストップ車両用のエンジンにおいて、エンジン始動時のショック低減のための方策として、吸気バルブ閉時期を、吸気下死点から圧縮上死点までのピストンストロークの中間付近まで遅角させることにより、圧縮反力を低減させる方法が知られている。一般的に知られているカムシャフトとクランクシャフトの位相を変化させる可変動弁機構では、閉時期を遅角させれば開時期も同じだけ遅角するので、上記のように吸気バルブ閉時期を遅角させると吸気バルブ開時期も遅角し、排気バルブが閉じてから吸気バルブが開くまで両バルブが閉じている期間(マイナスオーバーラップ)が生じる。
このマイナスオーバーラップ期間中は、吸気バルブ及び排気バルブが閉じたままピストンが下降するので、シリンダ内圧力は低下する。すなわち、吸気バルブ閉時期の遅角量を大きくしてマイナスオーバーラップを大きくするほど、マイナスオーバーラップ期間中のピストン下降量が大きくなり、排気バルブ閉時期からのシリンダ内圧力の低下量は大きくなる。そして、シリンダ内圧力が低下するほど、吸気バルブ前後の圧力差、つまり吸気ポートとシリンダ内との圧力差が大きくなり、吸気バルブを開いたときの吸気流速が大きくなる。このように、マイナスオーバーラップ量が変化すると、吸気バルブを開いたときの吸気流速が変化することにより、吸気ポートの壁面等に付着する燃料量も変化する。
しかしながら、特許文献1に記載された燃料噴射量補正では、吸気バルブと排気バルブがともに開いているオーバーラップ期間には対応しているものの、マイナスオーバーラップ期間については一切考慮されていない。
そこで、本発明では、マイナスオーバーラップ量が変化した場合にも、精度のよい空燃比制御を可能にすることを目的とする。
本発明のエンジンの燃料噴射制御装置は、排気バルブ閉時期と吸気バルブ開時期との間に排気バルブ及び吸気バルブのいずれもが閉弁状態にあるマイナスオーバーラップ期間を有するようなバルブタイミングを実現し得る可変動弁機構と、吸気通路中に燃料を噴射する燃料噴射手段と、運転者の要求に応じた目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、目標トルクに応じた基本燃料噴射量を設定する基本燃料噴射量設定手段と、エンジンの運転状態を検知する運転状態検知手段と、運転状態に応じて基本燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と、を備え、燃料噴射量補正手段は、運転状態検知手段により検知するマイナスオーバーラップ量の変化速度に応じて燃料噴射量を増量または減量するよう基本燃料噴射量を補正する。
本発明によれば、マイナスオーバーラップ量が変化した場合に、マイナスオーバーラップ量の変化速度に応じて燃料噴射量を補正するので、精度のよい空燃比制御が可能となる。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態を適用するシステムの構成図である。1はエンジン、2はエンジン1内に設けたシリンダ、3はシリンダ2内で往復動するピストン、4はシリンダ2に吸入空気を導入するための吸気通路、5はシリンダ2の既燃焼ガスを排出するための排気通路、6はシリンダ2内の吸気通路4開口部を開閉する吸気バルブ、7は同じく排気通路5開口部を開閉する排気バルブ、8は吸気バルブ6を駆動する吸気カムシャフト、9は吸気バルブ6の開閉時期を変化させる可変動弁機構、10は排気バルブ7を駆動する排気カムシャフト、11はシリンダ2内の混合気に火花点火する点火栓、12は吸気通路4内に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁、13は吸気通路4の燃料噴射弁12よりも上流側に設けたコレクタタンク、14はコレクタタンク13より上流側に設けた電子制御式スロットルバルブ、15は電子制御式スロットルバルブ14より上流側に設けた吸入空気量を検出するためのエアフローメータ、16は吸気カムシャフト6の回転角を検出するカム角センサ、17は排気通路5に介装した排気浄化用触媒、18は排気浄化用触媒17に流入する排気の空燃比を検出するための空燃比センサ、19はピストン3とコネクティングロッド22を介して連結されているクランクシャフト21の回転角を検出するクランク角センサ、20は点火時期、燃料噴射時期、燃料噴射量、可変動弁機構9、電子制御式スロットルバルブ14等の制御を行うコントロールユニット、23はコレクタタンク13内の圧力を検出する圧力センサ、24は冷却水温を検出する水温センサ、25は燃料の温度を検出する燃料温度センサ、26は吸入空気の温度を検出する吸気温センサである。
コントロールユニット20は、クランク角センサ19や図示しないアクセル開度センサ等の検出値に基づいて目標トルクを設定し、この目標トルクを実現するように可変動弁機構9及び電子制御式スロットルバルブ14の開度を制御し、このときエアフローメータ15で検出した吸入空気量に対して、所定の空燃比を保つように燃料噴射を制御する。また、カム角センサ16とクランク角センサ19の検出信号から吸気カムシャフト6とクランクシャフト21の位相差を算出し、これに基づいて吸気バルブ6の開閉時期を検出する。なお、燃料噴射の制御は、まず目標トルク及び吸入空気量に基づいて基本燃料噴射量を設定し、この基本燃料噴射量を、冷却水温、吸入空気温度、そして後述するマイナスオーバーラップ期間に応じて補正することにより最終的な燃料噴射量を設定する。
図2は図1の吸気バルブ6周辺の拡大図である。噴射された燃料の一部は、図2に示すように、吸気通路4の壁面や吸気バルブ6に付着する。そして、これら付着した燃料は、吸気バルブ6が開いたときにシリンダ2に流入する。この付着した燃料のシリンダ2への流入量は、吸気通路4の壁面温度、吸入空気温度、燃料温度等に依存し、壁面温度等が高いほど燃料は気化しやすくなるため、吸入される燃料量は増加し、壁面等に残る燃料量は減少する。さらに、吸入空気の流速にも依存し、吸入空気の流速が速くなるほど吸入される燃料量は増加し、壁面等に残る燃料量は減少することとなる。
図3は本実施形態で実施するバルブタイミングの一例を示すバルブタイミング図である。図3では、吸気バルブ6の閉時期(IVC)が、吸気下死点(BDC)と圧縮上死点(TDC)のほぼ中間となっている。このため、一旦シリンダ2に流入した吸入空気と燃料の混合気は、ピストン3の上昇によって吸気通路4に押し戻され、有効圧縮比は低下する。このようなバルブタイミングは、例えば信号停止時等にエンジン停止するいわゆるアイドルストップを行う車両において、圧縮反力を低減して始動時のショックを低減させる場合や、定常運転状態において、圧縮比に対して膨張比を大きくとることにより燃費向上を図る場合等に有効である。
ところで、図3に示したバルブタイミングでは、上死点後の排気バルブ7の閉時期(EVC)から吸気バルブ6の開時期(IVO)までは、吸気バルブ6及び排気バルブ7のいずれもが閉じた、いわゆるマイナスオーバーラップ期間となっている。
このマイナスオーバーラップ期間中は、シリンダ2内の気体の出入りがない状態でピストン3が降下するため、ピストン3の降下量に応じてシリンダ2の内部圧力が低下する。すなわち、図4に示すように、排気バルブ7の閉時期EVCから吸気バルブ6の開時期IVOまでのピストン3の降下量分だけ、シリンダ2の内部圧力が低下する。
そして、シリンダ2の内部圧力が低下するほど、吸気通路4とシリンダ2との圧力差が大きくなり、吸気バルブ6を開いたときの吸気流速が速くなる。
すなわち、吸気バルブ6の閉時期IVCが遅角してマイナスオーバーラップ期間が長くなるほど、吸気バルブ6を開いたときの吸気流速が速くなり、シリンダ2に流入する燃料量が多くなる。
そこで、コントロールユニット20は、基本燃料噴射量をマイナスオーバーラップ期間に応じて補正することにより、最終的な燃料噴射量を設定する。
図5は、コントロールユニット20で実行する、マイナスオーバーラップ期間に応じた燃料噴射量補正率を算出するための制御ロジックを示す制御ブロック図である。本制御は一定の微小時間ごと、例えば10msごとに繰り返し実行する。
吸気バルブ閉時期算出部B1では、クランク角センサ19及びカム角センサ16の検出値に基づいて、吸気バルブ6の閉時期IVC[degATDC]を算出する。例えば、クランク角センサ19及びカム角センサ16の検出値から算出したクランクシャフト21と吸気カムシャフト8との位相差に基づいて吸気バルブ6の閉時期IVC[degATDC]を算出することができる。
吸気バルブ開時点シリンダ容積算出部B2では、吸気バルブ6の開時期IVO[degATDC]に基づいて、式(1)により吸気バルブ6の開時期IVO[degATDC]におけるシリンダ2の実効容積Vivo[m3]を算出する。なお、開時期IVO[degATDC]は、閉時期IVC[degATDC]と使用する吸気カムシャフト8の作用角とに基づいて算出することができる。
Vivo=Vcyl×(1−cos(IVO))/2+Vcmb・・・(1)
Vcyl:シリンダ部分の容積[m3]、Vcmb:燃焼室容積[m3]
吸気バルブ開時点シリンダ内圧推定部B3では、シリンダ実効容積Vivo[m3]に基づいて、式(2)により吸気バルブ6の開時期IVO[degATDC]におけるシリンダ2の内部圧力(以下、シリンダ内圧という)Pivo[kPA]を算出する。
Pivo=101.3×Vcmb/Vivo ・・・(2)
なお、上式(2)の「101.3」は大気圧を示す。
吸気バルブ前後差圧算出部B4では、シリンダ内圧Pivo[kPA]と、圧力センサ23で検出するコレクタ圧、つまりインテークマニホールド圧力Pmani[kPA]とから、式(3)により吸気バルブ6の前後差圧Pgap[kPA]を算出する。
Pgap=Pmani−Pivo ・・・(3)
燃料噴射量補正率算出部B5では、吸気バルブ6の前後差圧Pgap[kPa]に基づいて、後述する制御ロジックにより燃料噴射量の補正率Kmorを算出する。
図6は、燃料噴射量補正率算出部B6で実行する制御のフローチャートである。
ステップS1では、マイナスオーバーラップの有無を判定する。吸気バルブ6の閉時期IVC[degATDC]が求まれば、使用する吸気カムシャフト8の仕様から開時期IVO[degATDC]も求まる。排気バルブ7のバルブタイミングは固定されているので、排気バルブ7の閉時期EVC[degATDC]は予め読み込んでおくことができる。したがって、吸気バルブ閉じタイミング算出部B1で算出した吸気バルブ6の閉時期IVC[degATDC]と、予め読み込んでおいた排気バルブ7の閉時期[degATDC]とから、マイナスオーバーラップ期間の有無を判定することができる。
マイナスオーバーラップ期間がある場合は、ステップS2に進み、ない場合は、マイナスオーバーラップ期間に応じた燃料噴射量補正の必要がないので、そのまま処理を終了する。
ステップS2では、吸気バルブ前後差圧Pgapの変化量である吸気バルブ前後差圧変化量△Pgapを算出する。ここでは、吸気バルブ前後差圧Pgapの現在の値と所定時間前の値との差としてもよいし、前回演算値と今回演算値との差としてもよい。
ステップS3では、吸気バルブ前後差圧変化量△Pgapを用いて基本補正率Kbaseを算出する。具体的には図7に示すような基本補正率テーブルを予め作成しておき、これを検索する。
図7は縦軸が基本補正率Kbase、横軸が吸気バルブ前後差圧変化量△Pgapとするテーブルであり、吸気バルブ前後差圧変化量△Pgapが大きくなるにつれて、基本補正率Kbaseが二次曲線的に大きくなっている。これは、吸気バルブ前後差圧変化量△Pgapが大きい場合、つまりマイナスオーバーラップ期間の変化速度が大きい場合には、吸気通路4の壁面等に付着する燃料量の変化も大きくなるため、より大きく補正する必要があるからである。
なお、吸気バルブ前後差圧変化量△Pgapを算出せずに、吸気バルブ前後差圧Pgapから基本補正率Kbaseを算出してもよい。この場合、基本補正率Kbaseテーブルは横軸を吸気バルブ前後差圧Pgapとする以外は図7と同様である。これは、インテークマニホールド圧力Pmani[kPa]が高いほど吸気通路4の壁面等に付着する燃料量が多くなるため、より大きく補正する必要があるからである。
ステップS4では、水温TW、吸気温TA、燃料温度TFを読み込み、これらを用いて水温補正係数Ktw、吸気温補正係数Kta、燃料温度補正係数Ktfを算出する。具体的には、図8から図10に示すテーブルを検索することにより求める。
図8は縦軸に水温補正係数Ktw、横軸に水温TWをとった水温補正係数テーブル、図9は縦軸に吸気温補正係数Kta、横軸に吸気温TAをとった吸気温補正係数テーブル、図10は縦軸に燃料温度補正係数Ktf、横軸に燃料温度TFをとった燃料温度補正係数テーブルである。いずれのテーブルも、入力値(水温TW、吸気温TA、燃料温度TF)が小さいほど補正係数Ktw、Kta、Ktfが大きくなり、逆に高くなるほど補正係数Ktw、Kta、Ktfが1に近づいている。なお、補正係数=1とは、補正しないことを意味する。これは、水温TWが低いほど吸気通路4の壁面温度も低くなり、吸気温TA、燃料温度TFが低いほど燃料が気化しにくくなるため、壁面等に付着する燃料量が多くなるため、より大きく補正する必要があるからである。
ステップS5では、ステップS3で算出した基本補正率KbaseとステップS4で算出した補正係数Ktw、Kta、Ktfを用いて、式(4)により燃料噴射量補正率Kmorを算出する。
Kmor=Kbase×Ktw×Kta×Ktf ・・・(4)
このようにして算出した燃料噴射量補正率Kmorを、基本燃料噴射量に乗じることにより、マイナスオーバーラップ期間に応じた燃料噴射量の補正を行うことができる。
なお、インテークマニホールド圧力Pmani[kPa]が高いほど吸気通路4の壁面等に付着する燃料量は増加するので、上述した水温TW、吸気温TA、燃料温度TFに応じた補正の他に、さらにインテークマニホールド圧力Pmani[kPa]に応じた補正を行うようにしてもよい。この場合、インテークマニホールド圧力Pmani[kPa]が高いほど大きく補正するようにする。
以上により本実施形態では、次のような効果を得ることができる。
(1)排気バルブ閉時期と吸気バルブ開時期との間に排気バルブ7及び吸気バルブ6のいずれもが閉弁状態にあるマイナスオーバーラップ期間を有するようなバルブタイミングを実現し得る可変動弁機構9と、吸気通路4中に燃料を噴射する燃料噴射弁11と、運転者の要求に応じた目標トルクの設定及び目標トルクに応じた基本燃料噴射量を設定するコントロールユニット20と、エンジン1の運転状態を検知するクランク角センサ19、カム角センサ16、エアフローメータ15等のセンサ類と、運転状態に応じて基本燃料噴射量を補正するコントロールユニット20と、を備え、マイナスオーバーラップ量の変化速度に応じて燃料噴射量を増量または減量するよう基本燃料噴射量を補正するので、マイナスオーバーラップ領域内でバルブタイミングが変化する場合に、吸気通路4の壁面等に付着する燃料量の変化の影響を排して、混合気の空燃比を一定に保つことができる。
(2)マイナスオーバーラップ量が増大する方向に変化する場合には減量補正し、マイナスオーバーラップ量が減少する方向に変化する場合には増量補正するので、マイナスオーバーラップ量の増大に伴って吸気流速が高まることで、吸気通路4の壁面等に付着する燃料量が蒸発し易くなった場合には燃料噴射量は減量され、反対にオーバーラップ量の減少に伴って吸気流速が低くなる場合には増量される。したがって、吸気通路4の壁面等に付着する燃料量の変化の影響を排して、混合気の空燃比を一定に保つことができる。
(3)マイナスオーバーラップ量の変化速度が大きいほど補正量を大きくするので、吸気流速の変化速度に応じた補正が可能となる。
(4)吸気バルブ開時点における吸気バルブ前後差圧の変化速度を用いてマイナスオーバーラップ量の変化速度に応じた補正量を算出するので、吸気通路4の壁面等に付着する燃料量に直接の相関があるパラメータを用いて補正量を算出することとなり、精度の高い空燃比制御が可能となる。
(5)冷却水温が低いほど補正量を大きくするので、吸気通路4の壁面温度によらず精度の高い空燃比制御が可能となる。
(6)吸入空気温度が低いほど補正量を大きくするので、吸気通路4の壁面等に付着する燃料量が多い場合にはより大きく補正することとなり、精度の高い空燃比制御が可能となる。
(7)燃料温度が低いほど補正量を大きくするので、吸気通路4の壁面等に付着する燃料量が多い場合にはより大きく補正することとなり、精度の高い空燃比制御が可能となる。
(8)インテークマニホールド内圧力が高いほど補正量を大きくするので吸気通路4の壁面等に付着する燃料量が多い場合にはより大きく補正することとなり、精度の高い空燃比制御が可能となる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
本実施形態を適用するシステムの構成図である。 図1の吸気バルブ付近の拡大図である。 マイナスオーバーラップ期間を有するバルブタイミングの一例を示す図である。 マイナスオーバーラップ期間中のシリンダ内圧力の低下を説明するための図である。 マイナスオーバーラップ期間中の燃料噴射量補正のための制御ブロック図である。 燃料噴射量補正率算出のための制御ルーチンを示すフローチャートである。 基本補正率テーブルである。 水温補正係数テーブルである。 吸気温補正係数テーブルである。 燃料温度補正係数テーブルである。
符号の説明
1 エンジン
2 シリンダ
3 ピストン
4 吸気通路
5 排気通路
6 吸気バルブ
7 排気バルブ
8 吸気カムシャフト
9 可変動弁機構
10 排気カムシャフト
11 点火栓
12 燃料噴射弁
13 コレクタタンク
14 電子制御式スロットルバルブ
15 エアフローメータ
16 カム角センサ
17 排気浄化用触媒
18 空燃比センサ
19 クランク角センサ
20 コントロールユニット
21 クランクシャフト
22 コネクティングロッド

Claims (10)

  1. 排気バルブ閉時期と吸気バルブ開時期との間に排気バルブ及び吸気バルブのいずれもが閉弁状態にあるマイナスオーバーラップ期間を有するようなバルブタイミングを実現し得る可変動弁機構と、
    吸気通路中に燃料を噴射する燃料噴射手段と、
    運転者の要求に応じた目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、
    前記目標トルクに応じた基本燃料噴射量を設定する基本燃料噴射量設定手段と、
    エンジンの運転状態を検知する運転状態検知手段と、
    前記運転状態に応じて前記基本燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と、
    を備えるエンジンの燃料噴射制御装置において、
    前記燃料噴射量補正手段は、前記運転状態検知手段により検知するマイナスオーバーラップ量の変化速度に応じて燃料噴射量を増量または減量するよう前記基本燃料噴射量を補正することを特徴とするエンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 前記燃料噴射量補正手段は、マイナスオーバーラップ量が増大する方向に変化する場合には減量補正し、マイナスオーバーラップ量が減少する方向に変化する場合には増量補正することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  3. 前記燃料噴射量補正手段は、前記マイナスオーバーラップ量の変化速度が大きいほど補正量を大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  4. 前記燃料噴射量補正手段は、マイナスオーバーラップ量に基づいて吸気バルブ開時点におけるシリンダの実効容積を算出し、このシリンダの実効容積の変化速度を用いてマイナスオーバーラップ量の変化速度に応じた補正量を算出することを特徴とする請求項3に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  5. 前記燃料噴射量補正手段は、前記シリンダの実効容積を用いて前記吸気バルブ開時点におけるシリンダ内圧力を算出し、このシリンダ内圧力の変化速度を用いてマイナスオーバーラップ量の変化速度に応じた補正量を算出することを特徴とする請求項4に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  6. 前記運転状態検知手段としてインテークマニホールド内圧力を検出するインテークマニホールド内圧力検出手段を有し、
    前記燃料噴射量補正手段は、前記シリンダ内圧力とインテークマニホールド内圧力とから算出した前記吸気バルブ開時点における吸気バルブ前後差圧の変化速度を用いてマイナスオーバーラップ量の変化速度に応じた補正量を算出することを特徴とする請求項5に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  7. 前記運転状態検知手段としてエンジン冷却水温度を検出する冷却水温検出手段を有し、
    前記燃料噴射量補正手段は、冷却水温が低いほど補正量を大きくすることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  8. 前記運転状態検知手段として吸入空気温度を検出する吸入空気温度検出手段を有し、
    前記燃料噴射量補正手段は、吸入空気温度が低いほど補正量を大きくすることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  9. 前記運転状態検知手段として燃料温度を検出する燃料温度検出手段を有し、
    前記燃料噴射量補正手段は、燃料温度が低いほど補正量を大きくすることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  10. 前記燃料噴射量補正手段は、インテークマニホールド内圧力が高いほど補正量を大きくすることを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
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