JP2009214319A - 溶融樹脂カッター - Google Patents

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Abstract

【課題】押出機の押出口から押し出されて切断されたドロップの後側頭部の表層に、ズリ変形が生じるのを防止又は抑制することができるカッターを提供すること。
【解決手段】溶融樹脂供給装置のカッター28は、刃先30の断面形状が鋭角に形成され、刃先30は、刃先面の上面側には溶融樹脂の切断時に押出口側に面する逃げ面32を形成し、カッター面の下面側にはドロップの上端部と接触するすくい面33を形成している。カッター28の刃先30には、該刃先30から間隔を空けて、すくい面33に逃げ面32側に窪む凹部34を形成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、合成樹脂押出成形機の押出口から押し出される溶融樹脂を切断して圧縮成形に用いるドロップを形成するカッターに関する。
飲料用容器として、ポリエチレンテフタレートのような適宜の合成樹脂から形成された合成樹脂容器が広く実用に供されている。このような容器は、前成形体(プリフォーム)を圧縮成形し、次いで前成形体を所要形状にブロー成形することによって成形される。前成形体の圧縮成形においては、所要量の合成樹脂(溶融樹脂塊;ドロップ)を圧縮成形型に供給し、かかる合成樹脂を所要形状に圧縮成形することが必要である。
下記特許文献1には、前成形体のような成形品を圧縮成形するための圧縮成形型に合成樹脂を供給するための合成樹脂供給手段が開示されている。このような合成樹脂供給装置は、鉛直方向下方に開口した円形押出口を有する押出機と、周方向に間隔をおいて配設された複数個のカッター及びカッターの各々に付設された保持手段を有する切断・搬送手段とを具備している。カッター及び保持手段は、押出機の押出口に対向する受入位置と排出位置とを含む円形軌跡に沿って移動される。そして、受入位置においては押出口を横切って移動されるカッターが押出口から押し出されている合成樹脂(溶融樹脂)を切断する。保持手段は、切断された合成樹脂を保持して排出位置に搬送し、排出位置にて合成樹脂を開放して圧縮成形型に供給する。
図9のAは、押出機の押出ノズル51の押出口52と合成樹脂供給装置のカッター53の側面図である。カッター53は、円形軌道を水平方向に複数個移動する。刃先54の先端部の断面形状が鋭角であって、順次押出口52から押し出される溶融樹脂55をカッター53の刃先54で切断し、図9のBに示すようにドロップ57を形成する。
特許文献2によると、押出ノズル51の押出口52から押し出された溶融樹脂55を切断したカッター53の背面即ち逃げ面56に、引き続いて押出口52から押し出されている溶融樹脂55が干渉し、これによって押し出されている溶融樹脂55の形状に望ましくない変形が生成される傾向があると記載されている。そして、特許文献2によれば、カッターの逃げ面56の角度αを一定の条件下で設定することによって、その解決を図っている。
特開2000−108127号公報 特開2004−276371号公報
しかしながら、溶融樹脂55の切断過程では、カッター53の腹面即ちすくい面58に接触しながら溶融樹脂が切断されるため、押出口52で切断された溶融樹脂であるドロップ57の頭部とカッター53のすくい面58が接触する。その結果、図10に示すように、ドロップ57後側頭部が後方側へ向かって低くなる傾斜面59を形成するように変形する。この接触時に、ドロップ57の傾斜面59の表層が、すくい面58にこすられて変形(このこすられたような変形を、以下ズリ変形と呼ぶ)する、このズリ変形は、後工程の圧縮時において、ドロップ57を圧縮成形した成形品であるプリフォームの表層に残ることがあり、プリフォームをブロー成形してボトルを形成した後は、当該ボトルにも残留することがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、押出機の押出口から押し出されて切断されたドロップの後側頭部の表層に、カッターとドロップの後側頭部の接触によって生じる、いわゆるズリ変形を防止又は抑制することができるカッターを提供することにある。
本発明の圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターは、上記課題を解決することを目的として、圧縮成形に用いる溶融樹脂が連続的に吐出される押出ノズルの押出口の吐出側近傍を横切って移動し、刃先の断面形状が鋭角に形成され前記押出口から押し出された溶融樹脂を切断するカッターであって、前記カッターの刃先面のうち、前記押出口側の面には溶融樹脂の切断時に前記押出口側に面し前記押出口から連続して吐出される溶融樹脂との接触を回避する逃げ面を形成し、前記刃先面の押出口と反対側の面には溶融樹脂を切断したドロップの端部と接触するすくい面を形成した、圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターにおいて、前記カッターの刃先から間隔を空けて前記すくい面に、前記逃げ面側に窪む凹部を形成した。
また、本発明の圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターは、上記課題を解決することを目的として、圧縮成形に用いる溶融樹脂が連続的に吐出される押出ノズルの押出口の吐出側近傍を横切って移動し、刃先の断面形状が鋭角に形成され前記押出口から押し出された溶融樹脂を切断するカッターであって、前記カッターの刃先面のうち、前記押出口側の面には溶融樹脂の切断時に前記押出口側に面し前記押出口から連続して吐出される溶融樹脂との接触を回避する逃げ面を形成し、前記刃先面の押出口と反対側の面には溶融樹脂を切断したドロップの端部と接触するすくい面を形成した、圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターにおいて、前記カッターの刃先から間隔を空け、前記すくい面から前記逃げ面までを貫通する孔を形成した。
上記圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターは、該圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターと、該カッターによって切断されたドロップを収容して圧縮成形する成形金型とを備えた圧縮成形装置に適用が可能である。
本発明の圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターは、カッターの刃先から間隔を空けてすくい面に逃げ面側に窪む凹部を形成し、あるいは、カッターの刃先から間隔を空け、すくい面から逃げ面までを貫通する孔を形成したので、カッターが溶融樹脂を切断する際に、前記凹部又は孔が逃げ部となって、切断された溶融樹脂のドロップの後側頭部が、すくい面にこすられることが抑制される。これによって、ドロップの後側頭部にズリ変形が形成されるのを抑制される。ドロップにズリ変形がないことによって、ドロップの圧縮成形によって形成された圧縮成形品にキズ、歪み、皺の発生が防止され、品質の良い圧縮成形品を形成することができる。
以下、本発明の実施形態による圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターについて、容器へブロー成形するための、プリフォームを圧縮成形する装置を例として図面を参照しながら説明する。
図1は、プリフォームと呼ばれるPETボトルなどの前成形体を形成する圧縮成形装置の概略平面図を示している。
圧縮成形装置1は、押出機2、溶融樹脂供給装置3、圧縮成形機4、出口ホイール6及び取出しコンベア7を備えている。
押出機2は、ほぼ筒状の外形を有しており、PET等の合成樹脂材料を加熱溶融及び混練して、溶融樹脂をギヤポンプ8に搬送する。ギヤポンプ8は、歯車の噛み合いによって、溶融樹脂を安定した状態で吐出する。ギヤポンプ8の吐出口は、導管2aを介して下向きのダイヘッド10に接続されている。ダイヘッド10は円筒断面を有しており、溶融状態の樹脂は、ダイヘッド10からほぼ円柱形状の状態で連続的に下方に押し出される。
図2は、本発明の一実施形態にかかる溶融樹脂供給装置3の拡大平面図を示している。
溶融樹脂供給装置3は、カッターホイール11を備え、カッターホイール11は、回転板12、揺動カム14、揺動ユニット15、伸縮ユニット16、保持ユニット17及びカッター28を備えている。
回転板12は、円板状部材であり、周縁部に等角度間隔で、図では6個の揺動ユニット15が回転板12とともに回動自在に配設されている。この回転板12は、駆動手段をモータ(図示せず)として、上方から見て時計回り方向に回転する。
揺動ユニット15は、下部にカムフォロワーが設けられており、回転板12が回転すると、カムフォロワーが揺動カム14に形成された溝18に沿って移動することにより、揺動する。
伸縮ユニット16は、ほぼ回転板12の径方向に延びた棒状部材であり、外周側先端部に、保持ユニット17が設けられている。伸縮ユニット16は、リニアベアリングなどを介して、揺動ユニット15の上部に揺動ユニット15の長手方向に往復移動自在に設けられており、例えばエアシリンダ,カム,スプリング,モーター、またはこれらの組合せ(図示せず)などによって、ほぼ回転板12の径方向に往復移動する。
保持ユニット17は、揺動ユニット15の揺動運動と伸縮ユニット16の往復移動とによって、運転時の軌跡19に沿って回転し、圧縮成形機4の金型13に溶融樹脂を受け渡しする前後においては、金型13の回転軌跡20に沿って移動する。これにより、高速運転した場合であっても、溶融樹脂の受け渡しを確実に行なうことができる。
図3及び図4は、保持ユニット17及びカッター28の構造を説明するための概略拡大図である。
保持ユニット17は、基部21と一対のホルダー22,23とを備えている。基部21は、半円形状の収納凹部24が上下方向に形成され、一対のホルダー22,23が基部21に設けられた回動軸に回動可能に取付けられ、図示しないカム機構やアクチュエータなどの手段によってホルダー22,23を開閉することができる。
ホルダー22,23は、閉状態にあるときに、上述の収納凹部24と共にドロップを収納する収納凹部25を形成している。
保持ユニット17は、図3A及びBに示す平面図の状態では、矢印a方向を前にして軌道上を回転し、一方のホルダー22が回転半径の外側に配置され、他方のホルダー23が回転半径の内側に配置されている。そして、ホルダー22,23は、矢印bに示すように、回転方向に対してほぼ直角方向両側へ開閉することができる。したがって、保持ユニット17を回転させる回転板12の回転軸Oは、図3のA及びBの保持ユニット17の右側に位置する。
基部21の上部にはカッター28が設けられ、その先端部31が保持ユニット17および回転板12の回転半径方向に対し平行(若しくは半径方向の延長線上)に配置されるよう設けられている。カッター28は、保持ユニット17に一体的に取付けられ、水平方向へほぼ円軌道上に沿って、ダイヘッド10の押出口26の直下を通り抜けるように移動する。
カッター28は、下側に位置する本体部29と、該本体部29の上部に設けられた刃先30とを備えている。刃先30の断面形状は、刃先30の先端部31の角度が鋭角をなし、矢印aに示すように、カッター28の移動方向に対して、刃先30の先端部31を前方にして移動する。そして、カッター28は、刃先30の先端部31を前方側に高く向け、移動方向後方側が低くなるように傾斜して配置されている。
刃先30の上面側には、押出口26から押し出される溶融樹脂の切断時に、該押出口26から連続して押し出される次のドロップとなる溶融樹脂と接触しないように、適宜逃げ角(図9のA参照)が設定された逃げ面32が形成されている。一方、刃先30の下面側には、切断されたドロップ9と接触するすくい面33が形成されている。なお、刃先30と同様にこれらの逃げ面32及びすくい面33は、カッター28の移動方向に向かって、後方側へ下向きに傾斜した傾斜面を有する。
カッター28のすくい面33には、上方の逃げ面32側に窪む凹部34を形成している。凹部34の形状は、カッター28の移動方向における切断面が円弧形状になるように形成されている。凹部34の幅(カッター28の移動方向に対して直角方向)は、溶融樹脂(ドロップ)の直径よりも大きく形成するのが好ましい。溶融樹脂の直径は、形成されるプリフォームの胴径などで異なるが、一般的には15mm〜30mmである。
また、凹部34を形成する個所は、刃先30の先端部からカッター28の移動方向後方側へ平面視にて1.5mm以上後方側へ離して形成することが好ましく、前述の直径15〜30mmの溶融樹脂を切断する場合、2〜4mm程度である(図4の寸法L1参照)。凹部34を形成する個所は、刃先30の先端部より近いほど、すくい面33と接触するドロップ(図9,10の符号57に相当)の後側頭部範囲(図10の傾斜面59に相当する範囲)が少なくなるので好ましいが、溶融樹脂を切断するときには、刃先30の強度を必要とするので、強度的な理由からその距離と凹部34の深さが設定される。したがって、カッター28の材質によってもその距離と凹部34の深さが変わることがある。
凹部34の長さ(カッター28の移動方向に対する長さ)は、平面視の長さで、10mm以上が好ましく、前述の直径15〜30mmの溶融樹脂を切断する場合、10mm〜20mm程度である。(図4の寸法L2参照)。
また、図4のCに図示されているように、凹部34は、凹部34の刃先側端部より溶融樹脂切断方向(矢印2点鎖線)の上方側後方に逃がし空間34aが備わった形状にすると、ドロップの後側頭部が凹部34の刃先側の部分に押圧されにくく、また、押圧された直後に逃げやすい形状となるので好ましい。
保持ユニット17は、ダイヘッド10の上流側でホルダー22,23を開き、ダイヘッド10を通過した直後にホルダー22,23が閉じる。これにより、ダイヘッド10の押出口26から押し出された溶融樹脂は、カッター28によって切断されて、収納凹部24,25に保持される。また、保持ユニット17は、切断し保持したドロップ9を、ホルダー22,23を閉じた状態で、圧縮成形機4に搬送する。
圧縮成形機4は、複数の金型13が連続して円軌道上を移動するように回転可能に設けられている。
金型13は上方が開放し、ドロップ9の受け渡し位置では、保持ユニット17が金型13の直上方に配置され、ホルダー22,23を開放することによって、ドロップ9を金型13に供給する。図5のBに示すように、保持ユニット17は、ドロップ9を金型13に供給した後は、圧縮成形機4の回転軌道20から離れる(図2参照)。金型13では、溶融樹脂9を圧縮成形してプリフォームを成形することができる。
図1に示すように、圧縮成形機4には、金型13からプリフォームを取り出す出口ホイール6が設置され、出口ホイール6には、プリフォームを次工程に搬送する取り出しコンベア7が設置されている。
次に、本発明の実施形態における溶融樹脂供給装置の作用について説明する。
押出機2は、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂材料を加熱溶融及び混練して、溶融樹脂をギヤポンプ8に搬送する。ギヤポンプ8では、溶融樹脂の供給を安定させるために、歯車の噛み合いによって、溶融樹脂の吐出を行うよう構成されている。ギヤポンプ8は、導管2aを介して図2に示す下向きのダイヘッド10に搬送され、ダイヘッド10は、その下端部に形成した押出口から略円柱形状に形成された溶融樹脂を連続的に下方に押し出している。
押し出された溶融樹脂は、カッター28によって切断され、押出口26から切り離されて、ドロップ9が形成される。この溶融樹脂の切断時には、カッター28の刃先30の先端部31が溶融樹脂に接触し、カッター28の移送力によって、溶融樹脂が切断される。カッター28の刃先30のすくい面33には、凹部34を形成しているので、ドロップ9となる溶融樹脂の後側頭部が全面ですくい面33と接触することが回避又は抑制される。これによって、ドロップ9の後側頭部がすくい面33によって、こすられることが回避又は抑制され、ドロップ9の後側頭部との接触応力が軽減し、ズリ変形を回避又は抑制することができる。すなわち、ドロップ9の後側頭部の接触応力を軽減する逃げ空間を形成したことによって、ズリ変形を回避又は抑制するようにした。
こうして、切り離されたドロップ9は、保持ユニット17のホルダー22,23を閉じることによってドロップ9を保持する。そして、ホルダー22,23が閉状態の保持ユニット17に保持されたドロップ9は、圧縮成形機4に備えられた金型13の上方位置まで移動させられる。
図2に示すように、保持ユニット17は、圧縮成形機4の金型13が軌道20a上の接点に移動したときに、保持ユニット17のホルダー22,23を開状態にして、保持ユニット17から金型13にドロップ9が供給され、その後、保持ユニット17が、金型13の軌道上から離れる。
金型13による成形によって、プリフォームが成形されると、ドロップ9の後側頭部にズリ変形が回避又は抑制されているので、プリフォームにキズ、歪み、皺の発生が抑制され、品質の良いプリフォームを形成することができる。この結果、プリフォームをブロー成形することによって、品質の良い容器を成形することができる。
金型13によって形成されたプリフォームは、冷却されながら、図1に示すように、金型13の移動により。出口ホイール6のグリップ35の円軌道に接近する。そして、ネックハーフ53とコア55がプリフォームを支持したまま上昇し、金型13からプリフォームを抜き出して、取り出しコンベア7に移送し、プリフォームは次工程に搬送される。
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、上記第1の実施形態に対してカッターの形状のみが異なるので、上述した図1、図2及び図3の保持ユニット17も併せて説明する。
図6〜図7を参照にして、カッター38は、下側に位置する本体部39と、該本体部39の上部に設けられた刃先40とを備えている。カッター38は、その刃先40の先端部41が保持ユニット17および回転板12の回転半径方向に対し平行(若しくは半径方向の延長線上)に配置されるよう設けられている(図2参照)。
カッター38の刃先40の断面形状は、刃先40の先端部41の角度が鋭角をなしている。そして、カッター38は、矢印aに示すように、移動方向に対して、刃先40の先端部41を前方にして移動し、かつ刃先40の先端部41を前方側に高く向け、移動方向後方側が低くなるように傾斜して配置されている。
刃先40の上面側には、押出口26(図2参照)から押し出される溶融樹脂の切断時に、該押出口26から連続して押し出される次のドロップとなる溶融樹脂と接触しないように、適宜逃げ角α(図9のA参照)が設定された逃げ面42が形成されている。一方、刃先40の下面側には、切断されたドロップ9と接触するすくい面43が形成されている。なお、刃先40と同様にこれらの逃げ面42及びすくい面43は、カッター38の移動方向に向かって、後方側へ下向きに傾斜して形成された傾斜面を有する。
カッター38の刃先40には、下方のすくい面43から上方の逃げ面42側に貫通する孔44を形成している。本実施形態では、孔44の前方側の両端部に大きい丸みを、後方側に小さい丸みを形成している。孔44の幅(カッター38の移動方向に対して直角方向)は、溶融樹脂(ドロップ9)の直径よりも大きく形成するのが好ましい。
孔44を形成する個所は、刃先40の先端部からカッター38の移動方向後方側へ、平面視にて1.5mm以上後方側へ形成することが好ましく、前述の直径15〜30mmの溶融樹脂を切断する場合、2〜4mm程度である(図7の寸法L3参照)。孔44を形成する個所は、刃先40の先端部より近いほど、すくい面43と接触するドロップ(図9,10の符号57に相当)の後側頭部範囲(図10の傾斜面59に相当する範囲)が少なくなるので好ましいが、溶融樹脂を切断するときには、刃先40の強度を必要とするので、強度的な理由からその距離が設定される。したがって、刃先40の材質によっても設定距離が変わることがある。また、強度以外にも、吐出口26から押し出される溶融樹脂の流速が速い場合は、L3を十分長めに設定しないと、孔44を介して切断されたドロップの後側頭部が、次に押し出された溶融樹脂の下端とが接触するおそれがある。
孔44の長さ(カッター38の移動方向に対する長さ)は、平面視の長さで10mm以上が好ましく、上記の直径15〜30mmの溶融樹脂を切断するものであれば10mm〜20mm程度である(図7の寸法L4参照)。孔44の刃先側端部は、該刃先側端部より溶融樹脂切断方向の上方、すなわち、切断方向に対して斜め上後方へ逃がし空間44aを形成している。
なお、図6に示すカッター38の符合45は、保持ユニット17の基部21への取付孔である。
ダイヘッド10の押出口から押し出された溶融樹脂は、カッター38によって切断され、保持ユニットは、収納凹部24,25(図3参照)に収納されたドロップ9を保持する。その後、保持ユニット17は、切断し保持したドロップ9を、ホルダー22,23(図3参照)を閉じた状態で、圧縮成形機4に搬送する。
次に、本発明の第2の実施形態における溶融樹脂供給装置の作用について説明する。
押出機2によって押し出された溶融樹脂は、カッター38によって切断され、押出口26から切り離されて、ドロップ9が形成される。この溶融樹脂の切断時には、カッター38の刃先40の先端部41が溶融樹脂に接触し、カッター38の移送力によって、溶融樹脂9が切断される。カッター38の刃先40には、孔44を形成しているので、ドロップ9となる溶融樹脂の後側頭部が全面ですくい面43と接触することが抑制される。詳しくは、逃がし空間44aを形成し、ドロップの後側頭部が刃先側の部分に押圧されにくく、また、押圧された直後に逃げやすい形状となるので好ましい。これによって、ドロップ9の後側頭部がすくい面43によって、こすられることが抑制され、接触応力が軽減することから、ズリ変形を回避又は抑制することができる。すなわち、ドロップ9の後側頭部の接触応力を軽減する逃げ空間を形成したことによって、ズリ変形を回避又は抑制するようにした。
こうして、切り離されたドロップ9は、保持ユニット17のホルダー(図3のホルダー22,23参照)を閉じることによってドロップ9を保持する。そして、ホルダー22,23が閉状態にある保持ユニット17に保持されたドロップ9は、圧縮成形機4に備えられた金型13まで移動させられ、その後ドロップ9は圧縮成形がなされる。
金型13による成形によって、プリフォームが成形されると、ドロップ9の後側頭部にズリ変形が回避又は抑制されているので、プリフォームにキズ、歪み、皺の発生が抑制され、品質の良いプリフォームを形成することができる。この結果、プリフォームをブロー成形することによって、品質の良い容器を成形することができる。
固有粘度(IV)が0.81のPET樹脂を280℃の温度にて840kg/hourの速度で可塑化し、口径φ20mmの押出ノズルから押し出した。そのときのPET樹脂の流速は約39m/minであった。この押し出されたPET樹脂を、図2に示すカッターホイール11に設置したカッターにて切断した。(カッター設置部の回転接線方向の速度:約72m/min)
カッターの種類としては、逃げ面の角度αが45度,すくい面の角度βが28度である(図9参照)、第1の実施形態(凹部34を備えたカッター28;L1=2mm)と第2の実施形態(孔44を備えたカッター38;L3=2mm)、及び、比較例として凹部も孔も備えていないカッター53を用いた。
第1の実施形態、及び第2の実施形態のカッター28及びカッター38は、ドロップの後側頭部にズリ変形が見られなかった。
比較例のカッター58にはドロップ後側頭部にズリ変形が見られた。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の技術的思想に基づいて、勿論、本発明は種々の変形又は変更が可能である。
例えば、上記第1の実施形態では、凹部34のカッター28の移動方向における切断面形状を円弧形状に形成したが、他の形状であってもよい。例えば三角形などの多角形状や、楕円弧,二次曲線状などの湾曲面状などでもよい。
また、凹部34,孔44の四隅の形状も、第1実施形態の角張った形状と第2の実施形態の丸めた形状を自由に組み合わせることが可能であり、例えば、四隅のうち2箇所以上同一の形状・大きさの箇所を設けたり、四隅とも同一の形状・大きさにしたり、四隅とも形状または大きさが異なるようにしたりしてもよい。
また、第1の実施形態の凹部34と第2実施形態の孔44を組み合わせた形状でもよく、上記第1の実施形態では、すくい面33に形成した凹部34の内部若しくは該凹部34に隣接させて、上記第2の実施形態で形成したような、すくい面43から逃げ面42までを貫通する孔を形成してもよい。
また、保持部はカッターと別体でもよいし、設けなくてもよい。例えば、WO2005/102641の図61ようにカッターと搬送具が別々の軌道を周回してもよいし、あるいは、カッターによって切断中乃至切断後の溶融樹脂をロボットなどで保持し、切断後のドロップをそのロボットにて圧縮成形金型に搬送するなどしてもよい。また、保持部を用いずに押出機吐出口の下に圧縮成形金型に通じるスロートなどを設け、切断後のドロップを圧縮成形金型に落とし込むようにしてもよい。
また、各実施形態については、下向きの押出口から押し出され垂下した溶融樹脂を、押出口の直下を水平方向に移動することによって切断可能としたカッターについて説明したが、例えば、特表平10−500370のように、上向きの押出口から押し出される溶融樹脂の場合は、押出口の直上をカッターが移動することによって溶融樹脂を切断可能にしても勿論よいし、押出口が横向きや傾斜する場合も相対的に押出口をカッターが横切って通過することによって溶融樹脂を切断可能でありさえすれば、押出口とカッターの配置や移動方向は特に問わない。
さらに、圧縮成形品としては、上記のプリフォームに限らず、キズ,歪みのない物が好ましい圧縮成形品に好適であり、例えばレンズなどの光学部品が挙げられる。
本発明の第1の実施形態(第2の実施形態にも適用)による溶融樹脂供給装置を備えた圧縮成形装置の全体概略平面図である。 図1の溶融樹脂供給装置周辺の拡大断面図である。 図1に示すカッター及びホルダーであって、Aはホルダー閉状態の平面図、Bはホルダー開状態の平面図、CはAのX−X線方向から見たホルダーの側面図である。 本発明の第1の実施形態に用いた凹部を形成したカッターであって、Aはカッターの底面図、Bは側面図、Cは刃先部の拡大断面図である。 図4のカッターが溶融樹脂を切断している状態の側面図(Y部拡大断面図はカッタの切断部を示す)である。 本発明の第2の実施形態のカッターの斜視図である。 本発明の第2の実施形態に用いた凹部を形成したカッターであって、Aはカッターの底面図、Bは側面図である。 図6のカッターが溶融樹脂を切断している状態の側面図(矢視Zの円内は刃先の拡大断面図)である。 Aは、従来の溶融樹脂供給装置のカッターが溶融樹脂を切断する直前の断面図、Bは溶融樹脂の切断後の断面図である。 図9の従来のカッターで切断して生じたドロップのズリ変形が生じる個所を示すためのドロップの側面図である。
符号の説明
1 圧縮成形装置
2 押出機
3 溶融樹脂供給装置
17 保持ユニット
26 押出口
28,38 カッター
30,40 刃先
31,41 先端部
32,42 逃げ面
33,43 すくい面
34 凹部
44 孔

Claims (3)

  1. 圧縮成形に用いる溶融樹脂が連続的に吐出される押出ノズルの押出口の吐出側近傍を横切って移動し、刃先の断面形状が鋭角に形成され前記押出口から押し出された溶融樹脂を切断するカッターであって、
    前記カッターの刃先面のうち、前記押出口側の面には溶融樹脂の切断時に前記押出口側に面し前記押出口から連続して吐出される溶融樹脂との接触を回避する逃げ面を形成し、前記刃先面の押出口と反対側の面には溶融樹脂を切断したドロップの端部と接触するすくい面を形成した、圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターにおいて、
    前記カッターの刃先から間隔を空けて前記すくい面に、前記逃げ面側に窪む凹部を形成したことを特徴とする、圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッター。
  2. 圧縮成形に用いる溶融樹脂が連続的に吐出される押出ノズルの押出口の吐出側近傍を横切って移動し、刃先の断面形状が鋭角に形成され前記押出口から押し出された溶融樹脂を切断するカッターであって、
    前記カッターの刃先面のうち、前記押出口側の面には溶融樹脂の切断時に前記押出口側に面し前記押出口から連続して吐出される溶融樹脂との接触を回避する逃げ面を形成し、前記刃先面の押出口と反対側の面には溶融樹脂を切断したドロップの端部と接触するすくい面を形成した、圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターにおいて、
    前記カッターの刃先から間隔を空け、前記すくい面から前記逃げ面までを貫通する孔を形成したことを特徴とする、圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッター。
  3. 前記請求項1又は2に記載の圧縮成形に用いる溶融樹脂を切断するカッターと、該カッターによって切断されたドロップを収容して圧縮成形する成形金型とを備えたことを特徴とする、圧縮成形装置。
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