JP2009213336A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】交流モータの回転数が高くも低くもない中回転数領域で交流モータの運転効率の向上および出力トルクの確保を両立させる技術を提案する。
【解決手段】モータ1の回転数が高い高回転数領域で所定の第1電圧振幅を矩形波により前記モータに印加する矩形波電圧制御手段43と、前記高回転数領域よりもモータの回転数が低い低回転数領域で、dq軸電流制御における最大効率制御を行う、目標トルクに応じて前記第1電圧振幅よりも小さい電圧振幅をパルス幅変調により前記モータに印加するPWM電圧制御手段41と、を具えたモータ制御装置において、dq軸電流制御における弱め磁束制御の電圧振幅よりも大きい制限電圧振幅を前記モータに印加する電圧振幅制限制御手段42を設け、前記矩形波電圧制御手段による高回転数領域と前記PWM電圧制御手段による低回転数領域との間の中間回転数領域において、電圧振幅制限制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源からの直流電圧を交流波形に変換するインバータ回路を具え、スイッチング素子のオンオフ動作により要求される電圧振幅を具えた交流波形を生成して、この電圧振幅をモータに印加するモータ制御装置に関するものである。
バッテリの直流電圧をインバータで交流電圧に変換し、変換した交流電圧をモータに印加してモータを運転するにあたり、この交流電圧の波形を変化させることによってモータの運転制御を行うことが常套である。具体的には、インバータに内蔵されたスイッチング素子がモータ制御装置によってオンオフされ、オンオフ時間およびオンオフ回数によって交流電圧を変化させる。
ここで、オンオフ時間のデューティー比を変化させる制御をパルス幅変調制御(PWM制御)といい、オンオフを電動機の回転に同期させ(オンオフを電動機の電気角周波数と同じ周波数とし)、オンオフの位相を変化させる制御を矩形波制御という。インバータをパルス幅変調制御(PWM制御)したり、矩形波制御したりしてモータを駆動するモータ制御装置の発明としては従来、例えば特許文献1および特許文献2に記載のごときものが知られている。
特許文献1に記載の交流電動機の駆動制御装置では、矩形波制御への切り替えの瞬間に電圧位相制御でトルクを合わせながら変調率(電圧振幅)を矩形波まで上げるよう制御している(dq軸電流制御は過変調PWMとならない場合を前提としている)。また、特許文献2に記載の交流電動機の駆動制御装置では、dq軸電流制御で過変調PWM状態で動作させ、電圧振幅と矩形波とが一致したら矩形波に切り替えるよう制御している。いずれも、図22に示すように、モータの回転数とトルクとを軸に取った平面で動作状態を表すと、dq軸電流制御(PWM)の最大効率制御と矩形波制御との2つの状態となっている。
特開2000−50686号公報 特開2002−223590号公報
図22に示す上記従来技術のように、矩形波制御の領域までをdq軸電流制御の最大効率(最小電流最大トルク)制御を行っている場合、すなわち、矩形波制御による高回転領域とPWM制御による低回転領域との間の中回転領域を矩形波制御する場合は、低回転から矩形波制御を行うことになり、モータのインピーダンスは高回転になる程低下する為、低回転で矩形波制御を行うと高調波が大きくなり、トルクが振動的になったり、高調波分の損失が増えて効率が悪化したりする問題があった。
一方、上述した従来技術とは異なり、図23に示すように、矩形波制御の領域までを弱め磁束制御を用いる事によってdq軸電流制御を行っている場合、すなわち、矩形波制御による高回転領域とPWM制御による低回転領域との間の中回転領域を弱め磁束制御を用いるdq軸電流制御を行う場合は、電流制御が電圧不足となって制御が失陥しないように、個体ばらつきやモータ温度状態を鑑みて電圧余裕代を取らなくてはならず、電圧余裕代を取るためには多くの電流が必要となり、損失が増えて効率が悪化するという問題があった。
本発明は、上述した実情を踏まえ、中回転領域においてモータの運転効率を向上させるモータ制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため本発明によるモータ制御装置は、請求項1に記載のごとく、
モータの回転数が高い高回転数領域で所定の第1電圧振幅を矩形波により前記モータに印加する矩形波電圧制御手段と、前記高回転数領域よりもモータの回転数が低い低回転数領域で、dq軸電流制御における最大効率制御を行う、目標トルクに応じて前記第1電圧振幅よりも小さい電圧振幅をパルス幅変調により前記モータに印加するPWM電圧制御手段と、を具えることを前提とする。
そして、dq軸電流制御における弱め磁束制御の電圧振幅よりも大きい制限電圧振幅を前記モータに印加する電圧振幅制限制御手段を設け、前記矩形波電圧制御手段による高回転数領域と前記PWM電圧制御手段による低回転数領域との間の中間回転数領域において、電圧振幅制限制御を行うことを特徴としたものである。
かかる本発明のモータ制御装置によれば、モータの回転数が中回転数領域にあるときは、電圧振幅制限制御によって、dq軸電流制御における弱め磁束制御の電圧振幅よりも大きい制限電圧振幅をモータに印加することから、dq軸電流における弱め磁束制御よりも電圧を高くすることが可能であり、モータの運転効率の悪化を防止することができる。また、矩形波による高調波の損失がないため、矩形波制御よりもモータの運転効率が向上する。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例になるモータ制御装置を具えたモータおよびインバータの全体構成を示すブロック図であり、ハイブリッド自動車ないし電気自動車の駆動系の一部として好適なものである。図示しない車輪を駆動する3相交流モータ1はインバータ2と電気的に接続する。インバータ2は直流電源であるバッテリ3と電気的に接続する。インバータ2はバッテリ3の直流電圧を交流電圧に変換し、この交流電圧をモータ1の図示しない駆動用コイルに印加する。インバータ2は、モータ1の目標トルクおよび回転数に応じて、この交流電圧の波形および電圧振幅を適宜、生成する。このためインバータ2は、コントローラ4によって制御される。コントローラ4はインバータ2にスイッチング指令を与えて、インバータ2内部に設けた複数のスイッチング素子をオンオフ制御する。
これがためコントローラ4には、モータ1の図示しない駆動用コイルを流れる三相交流電流のうちU相電流iuおよびV相電流ivを検出する電流センサ5からの信号と、モータ1の回転子位相(電気角ともいう)θを検出する位置検出器6からの信号と、バッテリ3の直流電圧値vdcを検出する電圧センサ7からの信号と、目標トルクT*と、バッテリ3の直流電圧vdcとを入力する。なお、位置検出器6として公知のレゾルバまたはエンコーダを用いる。
インバータ2を制御するための上記スイッチング指令は、パルス幅変調制御(PMW制御)を用いて目標トルクT*に応じた電圧振幅を生成する任意電圧制御41および電圧振幅制限制御42と、回転数が高い高回転領域に好適な所定の電圧振幅を生成する矩形波制御43と、により行う。これら3種類の制御から、コントローラ4の選択部44が後述する選択ロジックにより1種類を適宜選択して行う。
まず、任意電圧制御41につき図2のブロック図に沿って説明する。
図2中、第1座標変換部101は、回転子位相θ、三相電流値であるU相電流iuおよびV相電流ivから、以下に示す数1に基づき、d軸電流値id[A]、q軸電流値iq[A]を算出する。
Figure 2009213336
微分を行う微分部102は、電動機の回転子位相θを微分してモータ1の回転子の角速度(電気角)である回転数ω[rad/s]を算出する。
ω=dθ/dt
テーブル参照部103は、周知のマップないし関数を参照し、目標トルクT*[N・m]および回転数ωから、d軸電流目標値id*[A]、q軸電流目標値iq*[A]、d軸干渉電圧指令値vd’’[V]及びq軸干渉電圧指令値vq’’[V]を求める。
PI制御を行うPI制御部104は、dq軸電流目標値id*,iq*とdq軸電流値id,iqとから、以下の数2に基づき、d軸PI出力電圧指令値vd’[V]、q軸PI出力電圧指令値vq’[V]を算出する。
Figure 2009213336
但し、Kpd:d軸比例ゲイン、Kpq:q軸比例ゲイン、Kid:d軸積分ゲイン、Kiq:q軸積分ゲイン、s:ラプラス演算子である。
非干渉制御を行う非干渉制御部105は、dq軸PI出力電圧指令値とdq軸干渉電圧比例値とから、以下の数3に基づき、dq軸電圧指令値vd[V]、vq[V]を算出する。
Figure 2009213336
但し、ωc[rad]:電流応答カットオフ角周波数、s:ラプラス演算子である。
進み補償を行う進み補償部106は、回転子位相θから進み補償後のモータ1の回転子位相(電気角)θ’[rad]を算出する。
θ’=θ+(dθ/dt)・Δt
但し、Δt[s]=進み補償時間である。
第2座標変換部107は、d軸電圧指令値、q軸電圧指令値、および進み補償後の電動機の回転子位相(電気角)θ’から、以下の数4に基づき、三相電圧指令値vu[V]、vv[V]、vw[V]を算出する。
Figure 2009213336
PWM制御によるスイッチング指令を生成するPWM変換部108は、三相電圧指令値vu、vv、vwと直流電圧値vdcとから、以下の数5に基づき、スイッチング指令であるPWMデューティー比tu[%]、tv[%]、tw[%]を算出する。
Figure 2009213336
説明を図1に戻すと、選択部44が上述した任意電圧制御41を選択する間コントローラ4はスイッチング指令をインバータ2に出力し、インバータ2内部のスイッチング素子のオンオフ時間を、PWMデューティー比tu[%]、tv[%]、tw[%]となるよう操作する。任意電圧制御41は、弱め磁束制御を併用するものではないことから、モータ1の回転数ωが低く、誘起電圧の影響を無視できる場合の運転に適する。任意電圧制御41はまた、正弦波電圧波形をモータ1のコイルに印加することから、高調波成分を含むことなく、効率よくモータ1を運転することができる。任意電圧制御41はさらに、目標トルクT*に最も適合する電圧振幅を、つまり目標トルクT*に応じた電圧振幅をバッテリ3の直流電圧vdc等との関係で何ら制限をかけることなく任意に、モータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、モータ1の出力トルクが大きい場合の運転に適する。以上より、任意電圧制御41によればモータ1の出力トルクが大きく回転数の低い運転領域で効率よく運転することができる。
なお、任意電圧制御における電圧ベクトルは、理論上の上限値vdc/√2以下である。
次に、電圧振幅制限制御42につき図3〜図11のブロック図に沿って説明する。
この制御の主な点は、上述した任意電圧制御41のように、先にdq軸電圧指令値vd[V]、vq[V]を求める結果として、電圧振幅が任意に決まるものではない。つまり、電圧振幅に制限をかけて先に電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)を決定することにある。
まず電圧振幅制限制御42の第1実施例について説明する。図3中、第1座標変換部201は、前述した第1座標変換部101と同様であり、回転子位相θ、三相電流値であるU相電流iuおよびV相電流ivから、前述の数1に基づき、d軸電流値id[A]、q軸電流値iq[A]を算出する。
トルク検出部202は、d軸電流値idおよびq軸電流値iqから、以下の式に基づきモータ1が出力するトルク検出値Tを算出する。
T=p×{Φa×iq+(Ld−Lq)×id×iq}
但し、p:モータ1の極対数、Φa:モータ1内部の磁石磁束[wb]、Ld:d軸インダクタンス[H]、Lq:q軸インダクタンス[H]
磁石磁束Φa、d軸インダクタンスLd、およびq軸インダクタンスLqは固定値としてもよいし、d軸電流値idおよびq軸電流値iqからマップまたはテーブルを参照して求めてもよい。
また、トルク検出値Tを、以下の数6に基づき電力から算出してもよい。
Figure 2009213336
但し、Ploss:電力損失[W]
電力損失Plossは、dq軸電流値id、iq、後述するdq軸電圧指令値vd、vqから数式に基づき算出するか、マップまたはテーブルを参照して求める。
PI制御を行うPI制御部203は、目標トルクT*とトルク検出値Tとから以下の数7に基づき電圧位相角α[rad]を算出する。電圧位相角αはq軸と電圧ベクトルのなす角である。
Figure 2009213336
但し、Kp0:比例ゲイン、Ki0:積分ゲイン、s:ラプラス演算子である。
微分を行う微分部204は、電動機の回転子位相θを微分してモータ1の回転子の角速度(電気角)である回転数ω[rad/s]を算出する。
ω=dθ/dt
テーブル参照部205は、マップないし関数を参照し、目標トルクT*[N・m]および回転数ωから、電流振幅つまり電圧ベクトルの絶対値va[V]を求める。ここでvaは、
va=√(vd+vq) である。
ここで求めた電圧ベクトル絶対値vaは、前述した任意電圧制御41の非干渉制御部105によって算出すれば得られるであろうdq軸電圧指令値vd、vq に係る電圧ベクトル絶対値よりも小さくなるよう制限された電圧振幅である。ここで、任意電圧制御は、dq軸電流制御の最大効率(最小電流最大トルク)制御のことを意味する。
つまり前述した任意電圧制御41では、電圧ベクトル絶対値を直接に求めることなくdq軸電圧指令値vd、vqを個々に算出することから、結果として電圧ベクトル絶対値√(vd+vq)が任意に定まる。これに対し、電圧振幅制限制御42では、まず電圧ベクトル絶対値vaを求め、次にこの電圧ベクトル絶対値vaに基づきdq軸電圧指令値vd、vqを算出することから、電圧ベクトル絶対値vaは任意に定まるものではない。
dq軸電圧算出部206は、電圧ベクトル絶対値vaと電圧位相角αとから、以下の数8に基づき、d軸電圧指令値vdおよびq軸電圧指令値vqを算出する。
Figure 2009213336
進み補償を行う進み補償部207は、回転子位相θから進み補償後のモータ1の回転子位相(電気角)θ’[rad/s]を算出する。
θ’=θ+(dθ/dt)・Δt
但し、Δt[s]=進み補償時間である。
第2座標変換部208は、前述した第2座標変換部107と同様であり、d軸電圧指令値vd、q軸電圧指令値vq、および進み補償後の電動機の回転子位相(電気角)θ’から、上述した数4に基づき、三相電圧指令値vu[V]、vv[V]、vw[V]を算出する。
PWM制御によるスイッチング指令を生成するPWM変換部209は、前述したPWM変換部108と同様であり、三相電圧指令値vu、vv、vwと直流電圧値vdcとから、前述した数5に基づき、スイッチング指令であるPWMデューティー比tu[%]、tv[%]、tw[%]を算出する。
説明を図1に戻すと、選択部44が上述した電圧振幅制限制御42を選択する間コントローラ4は、インバータ2内部のスイッチング素子のオンオフ時間を、PWMデューティー比tu[%]、tv[%]、tw[%]となるよう操作する。電圧振幅制限制御42は、目標トルクT*に最も適合する電圧振幅に対応する正弦波電圧波形ではなく、当該電圧振幅に制限を設けた正弦波電圧波形をモータ1のコイルに印加することから、モータ1回転数に比例して発生する誘起電圧をある程度低減することができる。また、正弦波電圧波形であることから高調波成分が比較的少なく、エネルギー損失を軽減してある程度効率的にモータ1を運転することができる。このように電圧振幅制限制御42は、目標トルクT*に最も適合する電圧振幅よりも小さい電圧振幅をモータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、モータ1の出力トルクが大きくなく、かつ、モータ1の回転数が大きくも小さくもない中回転数領域の運転になる。
なお、電圧振幅制限制御における電圧ベクトルは、理論上vdc/√2〜√6/π*Vdcである。
次に電圧振幅制限制御42の第2実施例につき図4のブロック図に沿って説明する。
この第2実施例も電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)を求める。またq軸電流制御を行う。
図4中、前述した図3に示す第1実施例と同一の構成部分については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成部分については、新たに符号を付して説明する。
第2実施例は、微分部204と、テーブル参照部211と、第1座標変換部210と、PI制御部212と、dq軸電圧算出部206と、進み補償部207と、第2座標変換部208と、PWM変換部209よりなる。
第1座標変換部210は、前述した第1座標変換部201と略同様であり、回転子位相θ、三相電流値であるU相電流iuおよびV相電流ivから、前述の数1に基づき、q軸電流値iq[A]を算出する。
テーブル参照部211は、マップないし関数を参照し、目標トルクT*[N・m]および回転数ωから、q軸電流目標値iq*および電圧ベクトルの絶対値va[V]を求める。ここでvaは、 va=√(vd+vq) であり、電圧ベクトル絶対値vaは、前述した任意電圧制御41の非干渉制御部105によって算出すれば得られるであろうdq軸電圧指令値vd、vq に係る電圧ベクトル絶対値よりも小さくなるよう制限された電圧振幅になる。
PI制御を行うPI制御部212は、q軸電流目標値iq*とq軸電流iqとから以下の数9に基づき電圧位相角α[rad]を算出する。電圧位相角αはq軸と電圧ベクトルのなす角である。
Figure 2009213336
但し、Kp1:比例ゲイン、Ki1:積分ゲイン、s:ラプラス演算子である。
上述した第2実施例になる電圧振幅制限制御42も、任意電圧制御41によって求めれば得られるであろう電圧振幅よりも小さい電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)をモータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、モータ1の出力トルクが大きくなく、かつ、モータ1の回転数が大きくも小さくもない中回転数領域でエネルギー損失を軽減して効率よく運転できる。
次に、電圧振幅制限制御42の第3実施例につき図5のブロック図に沿って説明する。
この第3実施例も電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)を求める。また、電流を制御せずに電圧位相角αを操作する。
図5中、前述した図3に示す第1実施例と同一の構成部分については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成部分については、新たに符号を付して説明する。また特に断り書きのない限り、図5以降に示す他の実施例においても同一の構成部分については同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施例は、微分部204と、テーブル参照部213と、ローパスフィルタ214と、dq軸電圧算出部206と、進み補償部207と、第2座標変換部208と、PWM変換部209よりなる。
テーブル参照部213は、マップないし関数を参照し、目標トルクT*[N・m]および回転数ωから、フィルタ前電圧位相角α´[rad]および電圧ベクトルの絶対値va[V]を求める。ここでvaは、
va=√(vd+vq) である。
ローパスフィルタ214は以下の数10に基づき、フィルタ前電圧位相角α´から高周波の成分を除去して電圧位相角αを算出する。これにより、モータ1の駆動コイル(図示せず)に流れる電流が振動することを低減する。
Figure 2009213336
但し、S:ラプラス演算子、ω’:カットオフ角周波数である。
上述した第3実施例になる電圧振幅制限制御42も、任意電圧制御41によって求めれば得られるであろう電圧振幅よりも小さい電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)をモータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、モータ1の出力トルクが大きくなく、かつ、モータ1の回転数が大きくも小さくもない中回転数領域でエネルギー損失を軽減して効率よく運転できる。
次に、電圧振幅制限制御42の第4実施例につき図6のブロック図に沿って説明する。
この第4実施例も電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)を求める。また目標トルクおよびトルク検出値からd軸電圧指令値vdを求め、次にq軸電圧指令値vqを求める。
第4実施例は、第1座標変換部201と、トルク検出部202と、PI制御部215と、微分部204と、テーブル参照部205と、q軸電圧算出部216と、進み補償部207と、第2座標変換部208と、PWM変換部209よりなる。
PI制御を行うPI制御部215は、目標トルクT*とトルク検出値Tとから以下の数11に基づきd軸電圧指令値vd[V]を算出する。
Figure 2009213336
但し、Kp2:比例ゲイン、Ki2:積分ゲイン、s:ラプラス演算子である。
q軸電圧算出部216は、電圧ベクトル絶対値vaとd軸電圧指令値vdとから以下の式に基づきq軸電圧指令値vqを算出する。
vq=√(va2−vd2
上述した第4実施例になる電圧振幅制限制御42も、任意電圧制御41によって求めれば得られるであろう電圧振幅よりも小さい電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)をモータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、モータ1の出力トルクが大きくなく、かつ、モータ1の回転数が大きくも小さくもない中回転数領域でエネルギー損失を軽減して効率よく運転できる。
次に、電圧振幅制限制御42の第5実施例につき図7のブロック図に沿って説明する。
この第5実施例も電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)を求める。またq軸電流目標値およびq軸電流値からd軸電圧指令値vdを求め、次にq軸電圧指令値vqを求める。
第5実施例は、第1座標変換部210と、微分部204と、テーブル参照部211と、PI制御部217と、q軸電圧算出部216と、進み補償部207と、第2座標変換部208と、PWM変換部209よりなる。
PI制御を行うPI制御部217は、q軸電流目標値iq*とq軸電流iqとから以下の数12に基づきd軸電圧指令値vd[V]を算出する。
Figure 2009213336
但し、Kp3:比例ゲイン、Ki3:積分ゲイン、s:ラプラス演算子である。
上述した第5実施例になる電圧振幅制限制御42も、任意電圧制御41によって求めれば得られるであろう電圧振幅よりも小さい電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)をモータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、モータ1の出力トルクが大きくなく、かつ、モータ1の回転数が大きくも小さくもない中回転数領域でエネルギー損失を軽減して効率よく運転できる。
次に、電圧振幅制限制御42の第6実施例につき図8のブロック図に沿って説明する。
この第6実施例も電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)を求める。また、電流を制御せずにd軸電圧指令値を操作する。
第6実施例は、微分部204と、テーブル参照部218と、ローパスフィルタ219と、q軸電圧算出部216と、進み補償部207と、第2座標変換部208と、PWM変換部209よりなる。
テーブル参照部218は、マップないし関数を参照し、目標トルクT*[N・m]および回転数ωから、フィルタ前d軸電圧指令値vd´[V]および電圧ベクトルの絶対値va[V]を求める。
ローパスフィルタ219は以下の数13に基づき、フィルタ前d軸電圧指令値vd´から高周波の成分を除去してd軸電圧指令値vdを算出する。これにより、モータ1の駆動コイル(図示せず)に流れる電流が振動することを低減する。
Figure 2009213336
但し、S:ラプラス演算子、ω’:カットオフ角周波数である。
上述した第6実施例になる電圧振幅制限制御42も、任意電圧制御41によって求めれば得られるであろう電圧振幅よりも小さい電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)をモータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、モータ1の出力トルクが大きくなく、かつ、モータ1の回転数が大きくも小さくもない中回転数領域でエネルギー損失を軽減して効率よく運転できる。
次に、電圧振幅制限制御42の第7実施例につき図9のブロック図に沿って説明する。
この第7実施例も電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)を求める。この電圧振幅は前述した任意電圧制御41のようにdq軸電圧指令値vd、vqから求まる値ではなく、制限された値である。また目標トルクおよびトルク検出値からq軸電圧指令値vqを求め、次にd軸電圧指令値vdを求める。
第7実施例は、第1座標変換部201と、トルク検出部202と、PI制御部220と、微分部204と、テーブル参照部205と、d軸電圧算出部221と、進み補償部207と、第2座標変換部208と、PWM変換部209よりなる。
PI制御を行うPI制御部220は、目標トルクT*とトルク検出値Tとから以下の数14に基づきq軸電圧指令値vq[V]を算出する。
Figure 2009213336
但し、Kp4:比例ゲイン、Ki4:積分ゲイン、s:ラプラス演算子である。
d軸電圧算出部221は、電圧ベクトル絶対値vaとq軸電圧指令値vqとから以下の式に基づきd軸電圧指令値vdを算出する。
vd=−√(va2−vq2
上述した第7実施例になる電圧振幅制限制御42も、任意電圧制御41によって求めれば得られるであろう電圧振幅よりも小さく制限した電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)をモータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、任意電圧制御41よりも誘起電圧を低減することが可能になる。したがって電圧振幅制限制御42は、モータ1の出力トルクが大きくなく、かつ、モータ1の回転数が大きくも小さくもない中回転数領域でエネルギー損失を軽減して効率よく運転できる。
次に、電圧振幅制限制御42の第8実施例につき図10のブロック図に沿って説明する。
この第8実施例も電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)を求める。この電圧振幅は前述した任意電圧制御41のようにdq軸電圧指令値vd、vqから求まる値ではなく、制限された値である。またq軸電流目標値およびq軸電流値からq軸電圧指令値vqを求め、次にd軸電圧指令値vdを求める。
第8実施例は、第1座標変換部210と、微分部204と、テーブル参照部211と、PI制御部222と、d軸電圧算出部221と、進み補償部207と、第2座標変換部208と、PWM変換部209よりなる。
PI制御を行うPI制御部222は、q軸電流目標値iq*とq軸電流iqとから以下の数12に基づきd軸電圧指令値vq[V]を算出する。
Figure 2009213336
但し、Kp5:比例ゲイン、Ki5:積分ゲイン、s:ラプラス演算子である。
上述した第8実施例になる電圧振幅制限制御42も、任意電圧制御41によって求めれば得られるであろう電圧振幅よりも小さく制限した電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)をモータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、任意電圧制御41よりも誘起電圧を低減することが可能になる。したがって電圧振幅制限制御42は、モータ1の出力トルクが大きくなく、かつ、モータ1の回転数が大きくも小さくもない中回転数領域でエネルギー損失を軽減して効率よく運転するのに適する。
次に、電圧振幅制限制御42の第9実施例につき図11のブロック図に沿って説明する。
この第9実施例も電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)を求める。また、電流を制御せずにq軸電圧指令値を操作する。
第9実施例は、微分部204と、テーブル参照部223と、ローパスフィルタ224と、d軸電圧算出部220と、進み補償部207と、第2座標変換部208と、PWM変換部209よりなる。
テーブル参照部223は、マップないし関数を参照し、目標トルクT*[N・m]および回転数ωから、フィルタ前q軸電圧指令値vq´[V]および電圧ベクトルの絶対値va[V]を求める。
ローパスフィルタ224は以下の数16に基づき、、フィルタ前q軸電圧指令値vq´から高周波の成分を除去してq軸電圧指令値vqを算出する。これにより、モータ1の駆動コイル(図示せず)に流れる電流が振動することを低減する。
Figure 2009213336
但し、S:ラプラス演算子、ω’:カットオフ角周波数である。
上述した第9実施例になる電圧振幅制限制御42も、任意電圧制御41によって求めれば得られるであろう電圧振幅よりも小さく制限した電圧振幅(電圧ベクトル絶対値va)をモータ1の駆動コイル(図示せず)に印加することから、任意電圧制御41よりも誘起電圧を低減することが可能になる。したがって電圧振幅制限制御42は、モータ1の出力トルクが大きくなく、かつ、モータ1の回転数が大きくも小さくもない中回転数領域でエネルギー損失を軽減して効率よく運転できる。
次に、矩形波制御43につき図12のブロック図に沿って説明する。
図12中、第1座標変換部301は、前述した第1座標変換部101と同様であり、回転子位相θ、三相電流値であるU相電流iuおよびV相電流ivから、前述の数1に基づき、d軸電流値id[A]、q軸電流値iq[A]を算出する。
トルク検出部302は、前述したトルク検出部202と同様の構成を有し、d軸電流値idおよびq軸電流値iqから、以下の式に基づきモータ1が出力するトルク検出値Tを算出する。
T=p×{Φa×iq+(Ld−Lq)×id×iq}
但し、p:モータ1の極対数、Φa:モータ1内部の磁石磁束[wb]、Ld:d軸インダクタンス[H]、Lq:q軸インダクタンス[H]
磁石磁束Φa、d軸インダクタンスLd、およびq軸インダクタンスLqは固定値としてもよいし、d軸電流値idおよびq軸電流値iqからマップまたはテーブルを参照して求めてもよい。
また、トルク検出値Tを、前述した数6に基づき電力から算出してもよい。
PI制御を行うPI制御部303は、前述したPI制御部203と同様の構成を有し、目標トルクT*とトルク検出値Tとから前述した数7に基づき電圧位相角α[rad]を算出する。電圧位相角αはq軸と電圧ベクトルのなす角である。
矩形波を発生するためのスイッチング指令を生成する矩形波発生部304は、図13に示すように、モータ1の回転子位相(電気角ともいう)θおよび電圧位相角αから、三相電圧指令値vu[V]、vv[V]、vw[V]を求める。ここで、三相電圧指令値vu、vv、vwは矩形波であって、それぞれ位相が120°ずつ異なる。
説明を図1に戻すと、選択部44が上述した矩形波制御43を選択する間コントローラ4は、インバータ2内部のスイッチング素子のオンオフ回数を、上述および図13に示す三相電圧の矩形波指令値となるよう操作する。このように矩形波制御43は、正弦波電圧波形ではなく、矩形波電圧波形をモータ1のコイルに印加することから、損失が小さい。また、高回転数領域にあってはインピーダンスの増大により高調波成分の影響が小さくなり、エネルギー損失が軽減されてある程度効率的にモータ1を運転することができる。このように矩形波制御43は、モータ1の出力トルクが小さく、かつ、モータ1の回転数が大きい高回転数領域の運転に適する。
上述した矩形波制御43は、以下に説明する第2および第3実施例によっても達成可能である。
第2実施例につき図14のブロック図に沿って説明する。この実施例はq軸電流に基づきトルクを決定するものである。図14中、前述した図12に示す第1実施例と同一の構成部分については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成部分については、新たに符号を付して説明する。
第2実施例は、第1座標変換部305と、微分部306と、テーブル参照部307と、PI制御部308と、矩形波発生部304よりなる。
第1座標変換部305は、前述した第1座標変換部301と略同様であり、回転子位相θ、三相電流値であるU相電流iuおよびV相電流ivから、前述の数1に基づき、q軸電流値iq[A]を算出する。
微分部306は、前述した微分部102と同様に構成され、電動機の回転子位相θを微分してモータ1の回転子の角速度(電気角)である回転数ω[rad/s]を算出する。
ω=dθ/dt
テーブル参照部307は、周知のマップないし関数を参照し、目標トルクT*と直流電圧値vdcと回転数ωとから、q軸電流目標値iq*[A]を求める。
PI制御部308は、前述したPI制御部212と同様に構成され、q軸電流目標値iq*とq軸電流iqとから前述した数9に基づき電圧位相角α[rad]を算出する。電圧位相角αはq軸と電圧ベクトルのなす角である。
矩形波制御43はこの第2実施例によっても、エネルギー損失を軽減してある程度効率的にモータ1を運転することができる。
矩形波制御43の第3実施例につき図15のブロック図に沿って説明する。この実施例は電流の制御をしない場合の矩形波制御である。図15中、前述した図12および図14に示す第1・第2実施例と同一の構成部分については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成部分については、新たに符号を付して説明する。
第3実施例は、微分部306と、テーブル参照部309と、ローパスフィルタ310と、矩形波発生部304よりなる。
テーブル参照部309は、周知のマップないし関数を参照し、目標トルクT*と回転数ωとから、フィルタ前電圧位相角α´[rad]を求める。
ローパスフィルタ310は、前述したローパスフィルタ214と同様に構成され、前述した数10に基づき、フィルタ前電圧位相角α´から高周波の成分を除去して電圧位相角αを算出する。これにより、モータ1の駆動コイル(図示せず)に流れる電流が振動することを低減する。
矩形波制御43はこの第3実施例によっても、エネルギー損失を軽減してある程度効率的にモータ1を運転することができる。
これまで説明したように、コントローラ4は任意電圧制御41と電圧振幅制限制御42と矩形波制御43との3種類のスイッチング指令をすることが可能であり、図1に戻す選択部44が、これら3種類のスイッチング指令のうちから1を選択してインバータ2を制御する。 基本的には、モータ1の回転数ωが高い高回転領域にあっては矩形波制御43を選択し、前記高回転数領域よりもモータ1の回転数ωが低い中回転数領域にあっては電圧振幅制限制御42を選択し、前記中回転数領域よりもモータ1の回転数ωが低い低回転数領域にあっては任意電圧制御41を選択する。より詳しくは以下に説明する選択ロジックによる。
この選択ロジックにつき、まず、任意電圧制御41から電圧振幅制限制御42に切り替える条件について説明する。
選択部44は、任意電圧制御41を選択中モータ1に印加する電圧ベクトルの絶対値、つまりモータ1に印加する電圧振幅が所定値vth以上になると、選択対象を電圧振幅制限制御42に切り替える。
vth=vdc/√2
なお、電圧振幅(電圧ベクトルの絶対値)は前述したdq軸電圧指令値vd、vqから求めることができる。
あるいは、任意電圧制御41を選択中以下の数17で表される変調率aが
所定値ath=1を超えると、選択対象を電圧振幅制限制御42に切り替えるという構成であってもよい。
Figure 2009213336
あるいは、任意電圧制御41を選択中は電圧ベクトルの絶対値を所定値に制限しておき、モータ1に流れる電流値を監視する。そして、電流目標値に対するこの電流値の乖離幅が所定の閾値を超えると、つまり乖離の度合いが高くなると、選択対象を電圧振幅制限制御42に切り替えるという構成であってもよい。
次に、電圧振幅制限制御42から任意電圧制御41に切り替える条件について説明する。
電圧振幅制限制御42を選択中、dq軸平面上で表される電流ベクトルが図16に示す太線に達すると、選択対象を任意電圧制御41に切り替える。この電流ベクトルは前述した図3・図6等に示す実施例で算出するd軸電流値id、q軸電流値iqに相当する。
図16中、太線上は任意電圧制御を示し、正弦波電流による最大効率制御である。また太線よりもd軸電流id左方(idマイナス側)のハッチング領域は電圧振幅制限制御および矩形波制御を示す。図16中、細線で示す矢は電流ベクトルの一例である。この電流ベクトルはハッチング領域にあることから、選択対象は任意電圧制御41に切り替わる前の状態である。
なお、図16のハッチング領域において、トルクTがプラスのときはq軸電流iqもプラスとなり、また、トルクTがマイナスのときはq軸電流iqもマイナスとなる。このハッチング領域は図17のように書き改めることができる。
つまり、電圧振幅制限制御42を選択中、電流振幅およびトルクで表される動作点が図17に示すハッチング領域から太線上に移動すると、選択対象を任意電圧制御41に切り替えるものであってもよい。
図17中、縦軸はモータ1の図示しない駆動用コイルを流れる交流電流の電流振幅iaを示す。電流振幅ia[A]は下式で表される。
ia=√(id+iq
d軸電流値idおよびq軸電流値iqは第1座標変換部201等によって算出する。
また図17中、横軸はトルクTを示す。トルクTはトルク指令値T*を用いる。
図17に示す太線は任意電圧制御を示し、正弦波電流による最大効率制御である。電圧振幅制限制御および矩形波制御を行うのは図17に示す太線よりも縦軸上方(電流プラス側)のハッチング領域である。
あるいは、電圧振幅制限制御42を選択中、電流位相角およびトルクで表される動作点が図18に示すハッチング領域から太線上に移動すると、選択対象を任意電圧制御41に切り替えるものであってもよい。
図18中、縦軸は電流位相角βを示す。尚、この電流位相角βはq軸と電流ベクトルとのなす角であり、β=tan―1(−id/iq)として算出される。
また図18中、横軸はトルクTを示す。トルクTはトルク指令値T*を用いる。図18に示す太線は任意電圧制御を示し、正弦波電流による最大効率制御である。電圧振幅制限制御および矩形波制御を行うのは図18に示す太線に挟まれたハッチング領域である。このハッチング領域は、トルクTが正であるとき電流位相角βが太線を超える値であり、トルクTが負であるとき電流位相角βが太線未満かつ0以上の値である。
次に、電圧振幅制限制御42から矩形波制御43に切り替える条件、および逆に切り替える条件について説明する。
予め、モータ1の回転数、モータ1の目標トルク、またはバッテリ3の直流電圧のいずれか1について閾値を規定しておく。電圧振幅制限制御42を選択中に回転数、目標トルク、または直流電圧が閾値に達すると、選択対象を矩形波制御43に切り替える。また逆の場合、すなわち矩形波制御43を選択中に回転数、目標トルク、または直流電圧が上記の閾値に達すると、選択対象を電圧振幅制限制御42に切り替える。
あるいは、電圧振幅制限制御42においては、前述したテーブル参照部205等のように回転数ω、目標トルクT*、または直流電圧vdcの少なくとも1と、数17に示す変調率aとを関連付けて電圧振幅vaを制限する。例えば、電圧振幅制限制御42を選択中に回転数ωが上昇する場合には、変調率aも矩形波制御の状態に向けて上昇させる。一方、矩形波制御43において、数17中の電圧振幅vaは以下の式で示される。
va=√6×vdc/π
したがって、矩形波制御43において、変調率aは以下の数18のように導かれる。
Figure 2009213336
これにより、矩形波制御43における変調率aは1.10である。
このことから電圧振幅制限制御42を選択中は回転数が高くなるほど、変調率aも1.1に向けて上昇させる。
したがって、前述した任意電圧制御41から電圧振幅制限制御42に切り替える条件では、閾値ath=1であり、電圧振幅制限制御42から矩形波制御43に切り替える条件では、a=1.1である。また、逆に切り替える条件の閾値athも同様である。
あるいは、電圧振幅制限制御42においては、モータ1の図示しないコイルを流れる電流の高調波成分、またはモータ1の消費電力のリップル量が目標値となるように、変調率a(電圧振幅va)を操作する。操作手法につき、図19に例示するPI制御のブロック図に沿って説明すると、ブロック51にはd軸電流値id、q軸電流値iq、d軸電圧指令値vd、q軸電圧指令値vqを入力する。ブロック51はこれらの入力値をハイパスフィルタで処理し直流量に変換して、電流の高調波成分または電力のリップル量を検出する。そして、これらの検出値と、電流の高調波目標値または電力のリップル量目標値との偏差を、加減算により求め、この偏差をブロック52がPI制御して、電圧振幅vaを算出する。ここで操作される変調率a(電圧振幅va)は、究極には矩形波制御43における変調率a=1.10に導かれ、前述した矩形波制御43における電圧振幅に導かれる。
逆に、矩形波制御43から電圧振幅制限制御42に切り替える条件についても、電流の高調波成分または電力のリップル量が目標値となるように、変調率a(電圧振幅va)を操作する。
これまで説明してきた任意電圧制御と、電圧振幅制限制御と、矩形波制御をまとめると、図20および図21に示す関係となる。
図20は、モータ1の回転数ωを横軸に表しトルクTを縦軸に表した座標平面で、任意電圧制御と、電圧振幅制限制御と、矩形波制御とを分類した選択ロジックの説明図である。回転数ωの低い低回転数領域Iでは、選択部44が任意電圧制御41を選択し、コントローラ4はPWM制御に基づくスイッチング指令をインバータ2に出力する。これにより低回転数領域Iでインバータ2は、目標トルクに応じた電圧振幅の正弦波交流電圧をモータ1に印加することができ、エネルギー効率の高い運転を実現することができる。
回転数ωの高い回転数領域IIIでは、選択部44が矩形波制御43を選択し、コントローラ4は矩形波制御に基づくスイッチング指令をインバータ2に出力する。これにより高回転数領域IIIでインバータ2は、誘起電圧の影響を回避しつつ高回転数でモータ1を運転することができる。
上述した低回転数領域Iおよび高回転数領域IIIの間にある中回転数領域IIでは、選択部44が電圧振幅制限制御42を選択し、コントローラ4はPWM制御に基づき、任意電圧制御41を選択したならば得られるであろう電圧振幅よりも小さな電圧振幅を生成するスイッチング指令をインバータ2に出力する。これにより中回転数領域IIでインバータ2は、誘起電圧の影響を低減する交流電圧波形で目標トルクに応じた電圧振幅をモータ1に印加することが可能になる。したがって、目標トルクに応じた出力の確保と、誘起電圧の低減と、エネルギー効率の向上との3つの条件を好適に両立することができる。つまり従来では、低回転側ではPWMによる任意電圧制御(PWM電圧制御)を行い、高回転側では矩形波電圧制御を行い、電圧振幅制限制御を行っていなかったため、中回転数領域IIでPWMによる任意電圧制御を行うと誘起電圧の発生によってエネルギー効率が犠牲になり、あるいは中回転数領域IIで矩形波電圧制御を行うとトルクに制限が生じて目標トルクが犠牲になっていた。しかし、中回転数領域IIで上述した電圧振幅制限制御42を行うことで、これらの問題を解消することができる。
図21は、選択部44が、これまで説明してきた任意電圧制御41と、電圧振幅制限制御42と、矩形波制御43を、モータ回転数ωに応じて順次切り替えながら選択していく様子を示すタイムチャートである。
図21のタイムチャートはモータ回転数ωを上昇させながら走行する場合を示す。まず、瞬時t1以前は、任意電圧制御41によるスイッチング指令をインバータ2に与える。この任意電圧制御中、電流振幅は一定であり、電圧振幅vaは上昇する。
瞬時t1で電圧振幅vaが所定値vthに達すると、選択部44は任意電圧制御41から電圧振幅制限制御42に選択を切り替える。瞬時t1以降、電圧振幅制限制御42によるスイッチング指令をインバータ2に与える。この電圧振幅制限制御中、電圧振幅をこれまで説明してきた実施例のように制限する。具体的には、続く瞬時t2までは電圧振幅vaをvthに保持し、瞬時t2以降、電圧振幅をvthから上昇させる。この電圧振幅vaの上昇は、電圧振幅vaをモータ回転数ωと関連付けていることから、回転数ωの上昇に伴って生じるものである。
続く瞬時t3で電圧振幅vaが所定値√6×vdc/πに達すると、つまり変調率aが1.1に達すると、選択部44は電圧振幅制限制御42から矩形波制御43に選択を切り替える。瞬時t3以降、矩形波制御43によるスイッチング指令をインバータ2に与える。この矩形波制御中、電流振幅は上昇し、電圧振幅vaは一定値:√6×vdc/πである。
なお図21には、比較のため従来のモータ制御を破線で示す。この従来例は、低回転側ではPWMによる任意電圧制御(PWM電圧制御)を行い、高回転側では矩形波電圧制御を行い、電圧振幅制限制御を行っていなかったため、瞬時t1から瞬時t3までの中回転数領域でエネルギー効率がよくなかったり、あるいは目標トルクの上限が低くなったりしていた。しかし、中回転数領域IIで上述した電圧振幅制限制御42を行うことで、これらの問題を解消することができる。
ところで、上記した本実施例によれば、モータ1の回転数ωが高い図20の高回転数領域IIIで所定の第1電圧振幅√6×vdc/πを矩形波により前記モータに印加する矩形波制御43を具える。また、前記高回転数領域IIIよりもモータ1の回転数ωが低い図20の中回転数領域II、および該中回転数領域IIよりもモータ1の回転数ωが低い図20の低回転数領域Iで、目標トルクT*に応じて前記第1電圧振幅√6×vdc/πよりも小さい電圧振幅vaをパルス幅変調により前記モータに印加するPWM電圧制御手段41,42と、を具える。PWM電圧制御手段41,42は、前記中回転数領域IIで、モータ1の目標トルク
T*に最も適合する電圧振幅よりも小さい制限電圧振幅を前記モータ1に印加する電圧振幅制限制御42を行う。
具体的には、図21に示すようにPWMによる任意電圧制御41による電圧印加中に、電圧振幅が所定の第2電圧振幅vth以上になると、PWMによる電圧振幅制限制御42を行う。
また、図2の第1座標変換部101が算出するd軸q軸平面上の電流ベクトル(id,iq)を監視しておき、この電流ベクトルが図16にハッチングで示されるd軸q軸平面上の所定の領域にあるか否かを判断し、前記所定のハッチング領域にあると判断した場合に、PWMによる電圧振幅制限制御42を行うものであっても上記の効果を奏する。
また、モータ1の図示しない駆動用コイルを流れる電流の電流振幅iaが、図17に太線で示すようなモータ1のトルクTに関連づけられる閾値を超えると判断した場合に、PWMによる電圧振幅制限制御42を行うものであっても上記の効果を奏する。
また、モータ1の図示しない駆動用コイルを流れる電流の電流位相角βを監視して、この電流位相角βが図18に太線で示されるモータ1のトルクTに関連づけられる閾値を超えてハッチング領域に入るよう満足すると判断した場合に、PWMによる電圧振幅制限制御42を行うものであっても上記の効果を奏する。
PWMによる電圧振幅制限制御42で電圧印加中に、モータ1の回転数ω、モータ1の目標トルクT*、またはコントローラ4およびインバータ2よりなるPWM電圧制御手段のバッテリ3の直流電圧vdcのいずれかに応じて制限電圧振幅vaを変化させる。具体的には図21に示すように、瞬時t2以降で電圧振幅制限制御42を選択中に回転数ωが上昇する場合には、電圧振幅va(変調率a)も矩形波制御の状態に向けて上昇させる。これにより、瞬時t3で電圧振幅制限制御42から矩形波制御43にエネルギー効率上最適に切り替えることができる。さらに、切り替えに伴うモータトルクの負所望な変動も生じることがない。
また図には示さなかったが、モータ1の図示しない駆動用コイルを流れる電流の高調波成分、またはモータ1の消費電力リップル量を検出するモータ状態検出手段を具え、
PWMによる電圧振幅制限制御42が電圧を印加中に検出した高調波成分または消費電力リップル量が目標値になるよう、制限電圧振幅vaを変化させてもよい。これによっても電圧振幅制限制御42から矩形波制御43に、あるいは電圧振幅制限制御42から任意電圧制御41にエネルギー効率上最適に切り替えることができる。さらに、切り替えに伴うモータトルクの負所望な変動も生じることがない。
そして図21に示すように、PWMによる電圧振幅制限制御42による電圧印加中、瞬時t3で制限電圧振幅vaが第1電圧振幅√6×vdc/πに達したとき、電圧振幅制限制御42による当該電圧印加を終了し、矩形波制御43がモータ1に電圧印加を開始するよう、選択部44が切り替えることから、上述したエネルギー効率上最適な切り替えを具体的に実現することができる。
また図には示さなかったが、モータ1の図示しない駆動用コイルを流れる電流の高調波成分またはモータ1の消費電力リップル量を検出するモータ状態検出手段を具え、
矩形波制御43による電圧印加中に検出した高調波成分または消費電力リップル量が所定値に達したとき、矩形波制御43による当該電圧印加を終了し、PWMによる電圧振幅制限制御42でモータ1に対する制限電圧振幅vaの印加を開始するよう、選択部44が切り替えてもよい。これによっても上述したエネルギー効率上最適な切り替えを具体的に実現することができる。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨に逸脱しない範囲において種々変更が加えられうるものである。
本発明の一実施例になるモータ制御装置を具えたモータの制御システム図である。 同モータ制御装置のコントローラが選択するPWMによる任意電圧制御の実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択するPWMによる電圧振幅制限制御の第1実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択するPWMによる電圧振幅制限制御の第2実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択するPWMによる電圧振幅制限制御の第3実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択するPWMによる電圧振幅制限制御の第4実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択するPWMによる電圧振幅制限制御の第5実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択するPWMによる電圧振幅制限制御の第6実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択するPWMによる電圧振幅制限制御の第7実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択するPWMによる電圧振幅制限制御の第8実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択するPWMによる電圧振幅制限制御の第9実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択する矩形波制御の第1実施例を示すブロック線図である。 同実施例のスイッチング指令によってインバータが生成する矩形波を示す図である。 図1に示すコントローラが選択する矩形波制御の第2実施例を示すブロック線図である。 図1に示すコントローラが選択する矩形波制御の第3実施例を示すブロック線図である。 d軸電流およびq軸電流で表される座標平面上で、図1に示すコントローラが選択する任意電圧制御と、電圧振幅制限制御と、矩形波制御とを選択するロジックを示すマップである。 図1に示すモータを流れる交流電流の電流振幅およびモータトルクで表される座標平面上で、図1に示すコントローラが選択する任意電圧制御と、電圧振幅制限制御と、矩形波制御とを選択するロジックを示すマップである。 図1に示すモータを流れる交流電流の電流位相角およびモータトルクで表される座標平面上で、図1に示すコントローラが選択する任意電圧制御と、電圧振幅制限制御と、矩形波制御とを選択するロジックを示すマップである。 図1に示す電圧振幅制限制御が行うPI制御を示すブロック図である。 図1に示すモータの回転数およびトルク表される座標平面上で、任意電圧制御と、電圧振幅制限制御と、矩形波制御とを分類した選択ロジックの説明図である。 図1に示すモータの回転数に応じて任意電圧制御と、電圧振幅制限制御と、矩形波制御とを順次切り替えながら選択していく様子を示すタイムチャートである。 従来のモータ制御の一例を説明するための図である。 従来のモータ制御の他の例を説明するための図である。
符号の説明
1 モータ
2 インバータ
3 バッテリ直流電源
4 コントローラ
5 モータ電流検出センサ
6 レゾルバ
7 バッテリ直流電圧検出センサ
8 エンジン回転数センサ
41 任意電圧制御
42 電圧振幅制限制御
43 矩形波制御
44 選択部

Claims (9)

  1. モータの回転数が高い高回転数領域で所定の第1電圧振幅を矩形波により前記モータに印加する矩形波電圧制御手段と、
    前記高回転数領域よりもモータの回転数が低い低回転数領域で、dq軸電流制御における最大効率制御を行う、目標トルクに応じて前記第1電圧振幅よりも小さい電圧振幅をパルス幅変調により前記モータに印加するPWM電圧制御手段と、を具えたモータ制御装置において、
    dq軸電流制御における弱め磁束制御の電圧振幅よりも大きい制限電圧振幅を前記モータに印加する電圧振幅制限制御手段を設け、前記矩形波電圧制御手段による高回転数領域と前記PWM電圧制御手段による低回転数領域との間の中間回転数領域において、電圧振幅制限制御を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記PWM電圧制御手段による電圧印加中に、電圧振幅が所定の第2電圧振幅以上になる場合には、前記電圧振幅制限制御を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
    該モータに流れるd軸q軸平面上の電流ベクトルを監視する電流ベクトル監視手段と、
    該電流ベクトルがd軸q軸平面上の所定の領域にあるか否かを判断する電流ベクトル判断手段とを具え、
    前記電流ベクトル判断手段が前記所定の領域にあると判断した場合に、前記PWM電圧制御手段は前記電圧振幅制限制御を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
    モータを流れる電流の電流振幅がモータのトルクに関連づけられる閾値を超えるか否かを判断する電圧振幅判断手段を具え、
    該電圧振幅判断手段が前記閾値を超えると判断した場合に、前記PWM電圧制御手段は前記電圧振幅制限制御を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
    モータを流れる電流の電流位相角を監視する電流位相監視手段と、
    該電流位相角がモータのトルクに関連づけられる閾値を満足するか否かを判断する電流位相判断手段とを具え、
    該電流位相判断手段が前記閾値を満足すると判断した場合に、前記PWM電圧制御手段は前記電圧振幅制限制御を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
    前記電圧振幅制限制御による電圧印加中に前記PWM電圧制御手段は、モータの回転数、モータの目標トルク、または前記PWM電圧制御手段の電源の直流電圧のいずれかに応じて前記制限電圧振幅を変化させることを特徴とするモータ制御装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
    モータを流れる電流の高調波成分またはモータの消費電力リップル量を検出するモータ状態検出手段を具え、
    前記電圧振幅制限制御による電圧印加中に前記PWM電圧制御手段は、検出した高調波成分または消費電力リップル量が目標値になるよう、前記制限電圧振幅を変化させることを特徴とするモータ制御装置。
  8. 請求項6または7に記載のモータ制御装置において、
    前記電圧振幅制限制御による電圧印加中に前記制限電圧振幅が前記第1電圧振幅に達したとき、前記PWM電圧制御手段による当該電圧印加を終了し、前記矩形波電圧制御手段が前記モータに電圧印加を開始することを特徴とするモータ制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
    モータを流れる電流の高調波成分またはモータの消費電力リップル量を検出するモータ状態検出手段を具え、
    前記矩形波電圧制御手段による電圧印加中に検出した高調波成分または消費電力リップル量が所定値に達したとき、前記矩形波電圧制御手段による当該電圧印加を終了し、前記PWM電圧制御手段が前記モータに対する前記制限電圧振幅の印加を開始することを特徴とするモータ制御装置。
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