JP2009213264A - 磁石発電機の製造方法及び位置決め治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石の枚数が増加してもロータの強度及び製造工数を維持することができる磁石発電機の製造方法及びそれに用いる位置決め治具を提供する。
【解決手段】位置決め治具50に設けられた複数の位置出し棒52をヨーク6の底部10に形成された位置出し孔32に挿通させた状態で、位置決め治具50上にヨーク6を載置するヨーク載置工程と、隣接する位置出し棒52間に永久磁石8を配置する磁石配置工程とを有し、磁石配置工程では、位置出し棒52により永久磁石8の周方向に沿う両端面8c、8dを保持させるとともに、永久磁石8の軸方向の端面8aを保持させることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば、自動二輪車に用いられる磁石発電機の製造方法及び位置決め治具に関するものである。
一般に、自動二輪車に搭載される発電機として、磁石発電機が多く用いられている。
この発電機は、エンジンのケースの内側に固定され、電機子コイルが巻装されたステータと、自動二輪車のエンジンのクランクシャフトに連係され、ステータに対して回転自在に設けられたロータとを備えている。ロータは、有底筒状のヨークを備えており、このヨークの内周面側には永久磁石が設けられている。一方、ステータには、複数の電機子コイルが巻装されたティースが永久磁石に対応するように設けられている。そして、エンジンのクランクシャフトの回転と連動してロータが回転することにより、ティースに流れる磁束が変化し、これが起電力となって電機子コイルに電流が流れるようになっている。
上述した永久磁石は、ヨークの内周面の形状に合わせて弧状に形成されたものであり、複数の永久磁石の内側に磁石カバーが圧入されることにより、永久磁石が固定される。
そこで、ヨークの内周面に永久磁石を組み付ける際、永久磁石の位置決めを行う方法として、例えば特許文献1,2に示すような方法が提案されている。
ここで、従来の永久磁石の位置決め方法について説明する。図8は、従来の永久磁石の位置決め方法を説明するロータの展開図である。
永久磁石の位置決めは固定治具を用いて行う。
まず図8に示すように、ヨーク100は、有底筒状のものであり、底部101と底部101の周縁から垂直に立ち上がる周壁部102とを備えている。周壁部102の内周面には、内周面に沿って弧状の永久磁石105が組み付けられている。各永久磁石105は、ヨーク100の周方向に沿ってN極とS極とに着磁されており、1枚の永久磁石105で2極を構成する、1枚−2極構成の永久磁石105である。また、ヨーク100の底部101における外周部分には、ヨーク100の周方向に沿って複数の円孔103と、各円孔103間に長円孔104とが交互に形成されている。
永久磁石105の位置決めを行う際、まず位置決め治具108のベース109上にヨーク100を載置する。位置決め治具108は、ベース109上に永久磁石105をヨーク100の周方向に位置決めを行う第1位置決め棒106と、ヨーク100の軸方向に位置決めを行う第2位置決め棒107とが立設されたものである。
そして、ヨーク100の底部101をベース109に向けた状態で、第1位置決め棒106と第2位置決め棒107とを、ヨーク100の各円孔103と長円孔104とにそれぞれ挿通させるように載置する。そして、ヨーク100の内周面であって、各第1位置決め棒106間に永久磁石105を配置していく。永久磁石105を配置すると、永久磁石105の短手方向に沿う両端面が隣接する第1位置決め棒106間に支持されるとともに、永久磁石105の長手方向に沿う端面が、第2位置決め棒107の先端面により支持された状態となる。つまり、永久磁石105は、第1位置決め棒106によって周方向について位置決めされるとともに、第2位置決め棒107によって軸方向に位置決めされた状態となる。
特開平7−39094号公報 特開平7−39095号公報
ところで、図8に示すように、上述の1枚−2極構成の永久磁石105にあっては、ヨーク100の周方向に沿ってN極とS極とがニュートラルな領域(いわゆる、無着磁体)が存在する。この場合、隣接する永久磁石105における異磁極間の間隔と、同一の永久磁石105における異磁極間の間隔とが異なる。その結果、ヨーク100が回転する際に、各永久磁石の異磁極間の間隔が異なるため、ティースに流れる磁束の変化が不規則になり、永久磁石の磁力を効率良く検出することができないという問題がある。
そこで、永久磁石として、ヨーク100の径方向に着磁された1枚−1極構成の永久磁石を採用することも考えられるが、この場合、各永久磁石に対応して第1位置決め棒106と第2位置決め棒107を挿通させる円孔103と長円孔104を形成しなければならない。したがって、ヨーク100に1枚−2極構成の倍の数だけ円孔103と長円孔104を形成することになり、ヨーク100の強度低下及び製造工数の増加に繋がるという問題がある。
そこで、本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、永久磁石の枚数が増加してもヨークの強度及び製造工数を維持することができる磁石発電機の製造方法及びそれに用いる位置決め治具を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、有底筒状のヨークの内周面に、複数の永久磁石を位置決め治具を介して組み付ける磁石発電機の製造方法において、前記位置決め治具に設けられた複数の磁石位置出し棒を、前記ヨークの底部に形成された位置出し孔に挿通させた状態で、前記位置決め治具上に前記ヨークを載置するヨーク載置工程と、隣接する前記磁石位置出し棒間に前記永久磁石を配置する磁石配置工程とを有し、前記磁石配置工程では、前記各磁石位置出し棒により前記永久磁石の周方向の両端を保持させるとともに、前記永久磁石の軸方向の端面を保持させることを特徴とする。
この構成によれば、まず位置決め治具上に形成された磁石位置出し棒に、ヨークの位置出し孔を挿通させるようにヨークを載置することで、位置決め治具上にヨークを位置決めすることができる。そして、ヨークの位置出し孔に挿通された磁石位置出し棒間に永久磁石を配置することで、ヨークの内周面において永久磁石の位置決めを行うことができる。
特に、隣接する磁石位置出し棒により、永久磁石の周方向の両端を保持させるとともに、永久磁石の軸方向の端面を保持させることで、永久磁石の周方向及び軸方向の位置決めを行うことができる。つまり、永久磁石の周方向及び軸方向の位置決めを、隣接する磁石位置出し棒により行うことができるため、永久磁石の数と同数の磁石位置出し棒により永久磁石の位置決めを行うことができる。
これにより、従来のように永久磁石の周方向と軸方向とをそれぞれ別々の位置決め棒で位置決めする場合に比べて、ヨークに形成する位置出し孔の数を少なくすることができる。
請求項2に記載した発明は、前記磁石配置工程の後に、前記ヨークとの間に前記永久磁石を挟むように筒状の磁石カバーを前記ヨーク内に圧入する磁石カバー圧入工程を有することを特徴とする。
この構成によれば、ヨークとの間に永久磁石を挟むように筒状の磁石カバーを圧入することで、永久磁石の位置決めを行った状態で、永久磁石をヨークの内周面に固定することができる。
請求項3に記載した発明は、前記永久磁石を前記磁石配置工程の後に、前記ヨークの径方向に着磁する着磁工程を有することを特徴とする。
この構成によれば、永久磁石をヨークの径方向に着磁することで、1枚−1極構成の永久磁石を製造することができる。これにより、隣接する異磁極間の間隔が等しくなり、ティースに流れる磁束の変化を均等にすることができる。
請求項4に記載した発明は、前記永久磁石として、フェライト磁石を用いることを特徴とする。
この構成によれば、永久磁石として、フェライト磁石を用いることで、高出力な磁石発電機を提供することができる。
請求項5に記載した発明は、前記永久磁石として、希土類磁石を用いることを特徴とする。
この構成によれば、永久磁石として、希土類磁石を用いることで、磁束密度をより増加させることができるため、高出力な磁石発電機を提供することができる。
請求項6に記載した発明は、有底筒状のヨークの内周面に、複数の永久磁石を組み付けるための位置決め治具において、前記ヨークが載置されるベース部と、該ベース部から立設され、前記ヨークに形成された位置出し孔に挿通される磁石位置出し棒とを備え、前記磁石位置出し棒には、前記永久磁石を前記ヨークの軸方向に位置決めする第1位置出し部と、前記永久磁石を前記ヨークの周方向に位置決めする第2位置出し部とが一体形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、磁石位置出し棒に第1位置出し部と第2位置出し部とが一体形成されているため、隣接する磁石位置出し棒により永久磁石の周方向の両端を保持することができるとともに、永久磁石の軸方向の端面を保持することができる。
請求項1に記載の発明によれば、永久磁石と同数だけ位置出し孔を形成すればよいので、永久磁石の枚数が増加してもヨークの強度を維持することができるとともに、製造工数を維持することができる。
請求項2に記載の発明によれば、永久磁石の位置決めを行った状態で、永久磁石をヨークの内周面に固定することができるため、ヨークの内周面に永久磁石を確実に組み付けることができる。
請求項3に記載の発明によれば、1枚−1極構成の永久磁石では、隣接する異磁極間の間隔が等しくなり、ティースに流れる磁束の変化を均等にすることができるため、1枚−2極構成の永久磁石に比べて、永久磁石の磁力を効率良く検出することができる。さらに、1枚−2極構成の永久磁石に比べて、周方向にニュートラルな領域が存在しないため、このニュートラルな領域を考慮して永久磁石を作成することがないので、製造効率を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、高出力な磁石発電機を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、磁束密度を増加させることができるため、高出力な磁石発電機を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、ヨークの位置出し孔を永久磁石と同数だけ形成すればよいので、永久磁石の枚数が増加してもヨークの強度を維持することができるとともに、製造工数を維持することができる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1,2に示すように、発電機(磁石発電機)1は、例えば自動二輪車に用いられるアウターロータ型の発電機であって、エンジンのクランクシャフト2の先端に固定されたロータ3と、エンジンのケース(不図示)に固定されたステータ4とを備えている。
ステータ4は、円環状のステータコア17を有している。ステータコア17は、磁性材料の板材を軸線方向に積層して形成したものであって、中央に後述するロータボス5が挿通可能なボス孔15が形成されている。また、ステータコア17には、周方向に沿って等間隔に複数のネジ孔(不図示)が形成されている。そして、このネジ孔には、ステータ4をエンジンのケースに締結固定するためのボルト(不図示)が挿入されている。
ステータコア17には、放射状に径方向外側に向かって延出する複数のティース16が周方向に等間隔に設けられている。そして、各ティース16には、それぞれインシュレータ24が装着され、そのインシュレータ24を介して電機子コイル18(図1参照)が巻装されている。
ロータ3は、クランクシャフト2が嵌入されるロータボス5と、ロータボス5がかしめ固定されたヨーク6と、ヨーク6の内周面に配置された永久磁石8とを備えている。
ヨーク6は、円板状の底部10と、底部10の外周縁から軸方向に向けて立設された筒状の周壁部11とで構成された有底筒状のものである。
底部10の中央部には、貫通孔20が形成されており、この貫通孔20の周囲はヨーク6の内側に向けて折り曲げられた状態となっている。
ロータボス5は、軸方向に沿って貫通孔21を有する円筒形状のものであり、この貫通孔21にクランクシャフト2が嵌入されている。貫通孔21は、クランクシャフト2の先端形状に対応するように先端側に向かって径方向に広がるテーパ状に形成されている。ロータボス5の基端部には、径方向外側に張り出す外側フランジ部22が形成されており、この外側フランジ部22はヨーク6の底部10に外面側から突き当てられている。ヨーク6の底部10を挟んで、外側フランジ部22の反対側には、ロータボス5の周囲を先端側から潰して形成された内側フランジ部23が形成されている。この内側フランジ部23は、ヨーク6の底部10に内面側から突き当てられている。そして、これら各フランジ部22,23により、ヨーク6の貫通孔20を挟持するようにロータボス5が固定されている。
さらに、ロータボス5の貫通孔21の基端側には、貫通孔21の外径よりも広径の凹部25が形成されている。この凹部25は、ロータボス5の基端側における中央部を軸方向内側に向けて深堀加工等を施したものであり、この凹部25内には、クランクシャフト2を固定するためのナット26が収容されている。そして、ヨーク6とクランクシャフト2とは、ナット26によって締結固定され、軸線回りに共回りするようになっている。なお、凹部25は、その外径がナット26と同等に形成されるとともに、深さがナット26の厚みと同等に形成されている。つまり、ナット26の先端は外側フランジ部22の基端側の表面から突出しないようになっている。
ヨーク6の底部10であって、貫通孔20の径方向外側には、複数の貫通孔27が、貫通孔20を中心として周方向に等間隔に形成されている。この貫通孔27は、発電機1の冷却及び重量調整を図るためのものである。さらに、貫通孔27の径方向外側には、貫通孔20を中心として、複数の凸部28が形成されている。これら凸部28は、底部10が外面から内面(軸方向内側)に向けて突設形成されたものであり、後述する磁石カバー30をかしめ固定するものである。さらに、凸部28の径方向外側であって、底部10の外周部分には、底部10の厚さ方向に貫通する複数の位置出し孔32が形成されている。この位置出し孔32は、底部10の外周部分に周方向に沿って等間隔に形成された長円孔であり、本実施形態では、12箇所形成されている。
ここで、ヨーク6の周壁部11の内周面には、上述した電機子コイル18に対応して、上述した位置決め孔32と同数(本実施形態では、12枚)の永久磁石8が配置されている。この永久磁石8は、フェライト磁石等からなり、ヨーク6の内周面の曲率に沿って弧状に形成されている。
各永久磁石8は、その軸方向における一端側の端面8bが、ヨーク6の周壁部11の周縁に近接するように配置されている。一方、隣接する永久磁石8は、ヨーク6の周方向において間隔を空けて配置されている。具体的には、隣接する永久磁石8は、平面視で上述した位置出し孔32の両側と重なるように配置されており、永久磁石8間の間隔は、上述した位置出し孔32の中央部に対応している。さらに、各永久磁石8は、その厚み方向(ヨークの径方向)で着磁されており、隣り合う磁極がそれぞれ異なるように配置されている。つまり、本実施形態の永久磁石8は、1枚の永久磁石8で1極を構成する1枚−1極構成の永久磁石8である。
また、ヨーク6内であって、各永久磁石8の内周面側には、ヨーク6の内周面との間に永久磁石8を挟むように、磁石カバー30が圧入されている。この磁石カバー30は、筒状に形成された円筒部33と、円筒部33の基端側が径方向内側に屈曲形成された内フランジ部34と、先端側が径方向外側に屈曲形成された外フランジ部35とで構成されている。
内フランジ部34は、ヨーク6の底部10に面接触しており、その内周縁には、径方向外側に切り欠かれた複数の切欠き部36が形成されている。各切欠き部36は、周方向に沿って等間隔に形成されており、上述した貫通孔27を平面視で避けるように形成されている。内フランジ部34には、各切欠き部36を挟むように、周方向に沿って等間隔に複数の貫通孔37が形成されており、この貫通孔37と上述した凸部28とがかしめ固定されている。
円筒部33には、永久磁石8の内周面に沿って延びる第1支持部38と、永久磁石8の他端側において径方向外側に突出する第2支持部39とが形成されている。第1支持部38は、ヨーク6と共に永久磁石8を挟持して永久磁石8が径方向及び周方向に移動することを防止するものである。
第2支持部39は、第1支持部38と内フランジ部34との間に形成され、永久磁石8の他端側の面取り部に沿って延び、面取り部と他端側の端面8aとが形成する角部に突き当たり、そこから内フランジ部34に沿って軸方向に沿って延びている。
外フランジ部35は、永久磁石8の一端側の端面8bと面接触しており、円筒部33の第2支持部39と外フランジ部35との間で永久磁石8を挟持して永久磁石8の軸方向への移動が防止されている。外フランジ部45の外周縁は、ヨーク6の内周面に当接している。
本実施形態の発電機1においては、エンジンを始動するときには、スタータのモータの回転が図示しないワンウェイクラッチ機構を介してロータ3に伝達され、このロータ3がロータ3に固定されたクランクシャフト2を回転させる。このようにしてクランクシャフト2を回転させることでエンジンが始動する。その後、クランクシャフト2の回転数が所定数を越えると、クランクシャフト2と共に回転するワンウェイクラッチ機構によってスタータモータとエンジンとが切り離される。
また、クランクシャフト2と共にロータ3が回転すると、永久磁石8がステータ4の周りを回転するので、電機子コイル18に誘導起電力が発生し、この起電力が発電出力用リード線を介して不図示のバッテリに蓄電されたり、付属電気機器に電力供給されたりする。
次に、図3〜7に基づいて、発電機の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、主として永久磁石の組み付け方法について説明する。
まず、永久磁石の位置決め治具について説明する。
図3に示すように、位置決め治具50は、上述したヨーク6が載置されるベース51と、ベース51上から立設された複数の位置出し棒(磁石位置出し棒)52とを備えている。この位置出し棒52は、ヨーク6の位置出し孔32と同数(本実施形態では、12本)形成されており、位置出し孔32内に挿通可能に構成されている。
位置出し棒52は、基端側に形成された第1位置出し部53と、第1位置出し部53の先端面から立設された第2位置出し部54とで一体形成されている。
第1位置出し部53は、上述した位置出し孔32と同等の寸法に形成されており、その先端面が、永久磁石8の他端側の端面8aを支持する肩部55として形成されている。つまり、第1位置出し部53は、ヨーク6の位置出し孔32内に挿通され、ヨーク6内において永久磁石8を保持するものであり、永久磁石8の軸方向における位置決めを行うものである。
第2位置出し部54は、その断面が第1位置出し部53の先端面より小さく形成された棒状のものであり、第1位置出し部53の先端面における中央部から立設されている。また、第2位置出し部54は、第1位置出し部53の長さより長く形成されている。第2位置出し部54は、ヨーク6の位置出し孔32内に挿通され、ヨーク6内において永久磁石8の周方向に沿う両端面8c、8dを保持するものであり、永久磁石8の周方向における位置決めを行うものである。
ヨーク6に永久磁石8を組み付ける際には、まず図3に示すように、上述した位置決め治具50のベース51上にヨーク6を載置する(ヨーク載置工程)。具体的には、ヨーク6の底部10をベース51に向けた状態で、ヨーク6の位置出し孔32を位置決め治具50の位置出し棒52に挿通させる(図3中矢印参照)。これにより、図3,7に示すように、ベース51上にヨーク6が位置決めされた状態で載置される。
次に、図4に示すように、隣接する位置出し棒52間に、ヨーク6の周壁部11の内周面に沿って永久磁石8を配置する(磁石配置工程)。
この時、図5に示すように、各永久磁石8は、その他端側の端面8aが位置出し棒52における第1位置出し部53の肩部55に当接するとともに、周方向に沿う両端面8c,8dが隣接する第2位置出し部54間に挟持された状態となる。これにより、第1位置出し部53により永久磁石8の他端側の端面8aが保持されるとともに、隣接する位置出し棒52の第2位置出し部54により永久磁石8の周方向に沿う両端面8c,8dが保持されるため、永久磁石8が軸方向及び周方向に位置決めされる。
次に、図6に示すように、永久磁石8を挟んでヨーク6の反対側、ヨーク6との間に永久磁石8を挟むように上述した磁石カバー30を圧入する(磁石カバー圧入工程)。そして、磁石カバー30を圧入した後、磁石カバー30の内フランジ部34に形成された貫通孔37を、ヨーク6の凸部28(図1参照)に嵌入させて凸部28をかしめ固定する。これにより、磁石カバー30は、ヨーク6の底部10に円環状に固定された状態となる。その後、磁石カバー30の円筒部33における永久磁石8の他端側の端面8aに対応する部位を、径方向外側に押し込んで、上述した第2支持部39を形成する。これにより、磁石カバー30の外周面とヨーク6の内周面との間で、永久磁石8が挟持されるため、永久磁石8が軸方向及び径方向に固定される。
そして、ヨーク6内に固定された永久磁石8を着磁する(着磁工程)。具体的には、永久磁石8の厚み方向(ヨーク6の径方向)に向けて磁極を有するとともに、隣り合う永久磁石8における径方向内側に向かう磁極がそれぞれ異なるように永久磁石8を着磁する。このように、永久磁石8をヨーク6の径方向に着磁することで、1枚−1極構成の永久磁石8を製造することができる。
その後、永久磁石8が組み付けられたヨーク6を位置決め治具50から引き上げる。以上の工程により、永久磁石8がヨーク6に組み付けられる。
したがって、本実施形態によれば、まず位置決め治具50のベース51上に形成された位置出し棒52に、ヨーク6の位置出し孔32を挿通させるようにヨーク6を載置することで、位置決め治具50上にヨーク6を位置決めすることができる。そして、ヨーク6の位置出し孔32に挿通された位置出し棒52間に永久磁石8を配置することで、ヨーク6の内周面において永久磁石8の位置決めを行うことができる。さらに、永久磁石8を挟んでヨーク6の反対側に、ヨーク6との間に永久磁石8を挟むように筒状の磁石カバー30を圧入することで、永久磁石8の位置決めを行った状態で、永久磁石8をヨーク6の内周面に固定することができる。したがって、ヨーク6の内周面に永久磁石8を確実に組み付けることができる。
特に、隣接する位置出し棒52のうち第2位置出し部54により、永久磁石8の周方向に沿う両端面8c、8dを保持させるとともに、第1位置出し部53により永久磁石8の軸方向の端面8aを保持させることで、永久磁石8の周方向及び軸方向の位置決めを行うことができる。つまり、磁石配置工程において、永久磁石8の周方向及び軸方向の位置決めを、隣接する位置出し棒52により行うことができるため、永久磁石8と同数の位置出し棒52により永久磁石8の位置決めを行うことができる。
これにより、従来のように永久磁石の周方向と軸方向とをそれぞれ別々の位置決め棒で位置決めする場合に比べて、ヨーク6に形成する位置出し孔32の数を少なくすることができる。また、周方向に着磁された1枚−2極構成の永久磁石を採用する場合に比べて、ヨークに形成する位置出し孔を増加させることなく、径方向に着磁された1枚−1極構成の永久磁石8を位置決めすることができる。つまり、永久磁石8と同数だけ位置出し孔32を形成すればよいので、永久磁石8の枚数が増加してもヨーク6の強度を維持することができるとともに、製造工数を維持することができる。
そして、1枚−1極構成の永久磁石8では、隣接する異磁極間の間隔が等しくなり、ティース16に流れる磁束の変化を均等にすることができるため、1枚−2極構成の永久磁石に比べて、永久磁石8の磁力を効率良く検出することができる。
また、1枚−1極構成の永久磁石8は、1枚−2極構成の永久磁石に比べて、周方向にニュートラルな領域が存在しないため、このニュートラルな領域を考慮して永久磁石を作成することがないので、製造効率を向上させることができる。
また、1枚−1極構成の永久磁石8を用いることで、永久磁石8の周方向に沿う長さが縮小するため、ヨーク6の内周面との接触面を減少させることができる。これにより、発電機1の回転で発生する遠心力により永久磁石8がヨーク6内で振動しても、永久磁石8が割れることを防止することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、永久磁石を12個配置した12極構成の発電機について説明したが、これに限られることはなく、上述したように永久磁石と同数の位置決め孔及び位置出し棒を形成することで、種々の設計変更が可能である。
さらに、永久磁石として、フェライト磁石の他に希土類磁石を用いることも可能である。希土類磁石を用いることで、磁束密度をより増加させることができるため、高出力な発電機を提供することができる。
本発明の実施形態における発電機の断面図である。 ロータの平面図であり、図1のA矢視図である。 ヨークの展開図であり、本実施形態におけるヨーク載置工程を示す工程図である。 ヨークの展開図であり、本実施形態における磁石配置工程を示す工程図である。 ヨークの展開図であり、本実施形態における磁石配置工程を示す工程図である。 ヨークの展開図であり、本実施形態における磁石カバー圧入工程を示す工程図である。 ヨークの平面図であり、本実施形態におけるヨーク載置工程を示す工程図である。 ヨークの展開図であり、従来の永久磁石の位置決め方法を説明する工程図である。
符号の説明
1…発電機 6…ヨーク 8…永久磁石 8a〜8d…端面 50…位置決め治具 52…位置出し棒(磁石位置出し棒) 30…磁石カバー 32…位置出し孔 53…第1位置出し部 54…第2位置出し部

Claims (6)

  1. 有底筒状のヨークの内周面に、複数の永久磁石を位置決め治具を介して組み付ける磁石発電機の製造方法において、
    前記位置決め治具に設けられた複数の磁石位置出し棒を、前記ヨークの底部に形成された位置出し孔に挿通させた状態で、前記位置決め治具上に前記ヨークを載置するヨーク載置工程と、
    隣接する前記磁石位置出し棒間に前記永久磁石を配置する磁石配置工程とを有し、
    前記磁石配置工程では、前記各磁石位置出し棒により前記永久磁石の周方向の両端を保持させるとともに、前記永久磁石の軸方向の端面を保持させることを特徴とする磁石発電機の製造方法。
  2. 前記磁石配置工程の後に、前記ヨークとの間に前記永久磁石を挟むように筒状の磁石カバーを前記ヨーク内に圧入する磁石カバー圧入工程を有することを特徴とする請求項1記載の磁石発電機の製造方法。
  3. 前記磁石配置工程の後に、前記永久磁石を前記ヨークの径方向に着磁する着磁工程を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の磁石発電機の製造方法。
  4. 前記永久磁石として、フェライト磁石を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の磁石発電機の製造方法。
  5. 前記永久磁石として、希土類磁石を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の磁石発電機の製造方法。
  6. 有底筒状のヨークの内周面に、複数の永久磁石を組み付けるための位置決め治具において、
    前記ヨークが載置されるベース部と、該ベース部から立設され、前記ヨークに形成された位置出し孔に挿通される磁石位置出し棒とを備え、
    前記磁石位置出し棒には、前記永久磁石を前記ヨークの軸方向に位置決めする第1位置出し部と、前記永久磁石を前記ヨークの周方向に位置決めする第2位置出し部とが一体形成されていることを特徴とする位置決め治具。
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