JP2009211699A - 自動印刷プリプレスワークフロー、印刷ジョブ作成システム、及び、方法 - Google Patents

Abstract

【課題】自動印刷プリプレスワークフロー、印刷ジョブ作成システム、及び方法を提供する。
【解決手段】プロセッサと、印刷ジョブプリプレス作成パスに配置され、印刷ジョブに関して遂行される複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群を決定する、プロセッサと通信する印刷ジョブワークフローと、印刷ジョブ関連情報を含むジョブチケットと、印刷ジョブプリプレス作成パスのプリプレス作成操作を実行し、上記に基づいて、実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作が、印刷ジョブプリプレス作成操作群の１つを含むか否かを判定し、少なくとも１つ含む場合、印刷ジョブ関連情報の一部とパラメータとを適切に利用し、印刷ジョブプリプレス作成操作群に関する適応処理を実行し、１つも含まない場合、実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作を、適応処理の実行無しに実行する、ことを命令実行時にプロセッサに命令するプログラムと、を含む、メモリと、を備える。
【選択図】図３

Description

本発明は、一般に、印刷関連のワークフローに関する。特に、本発明は、異種の印刷関連業務の全自動化が可能なように機能強化された、プリプレスワークフロー自動アーキテクチャに関する。

ゼロックス社のフリーフロー（登録商標）プロセスマネージャなどのようなワークフロープログラムは、文書準備を自動化し、制作工程を複数ステップ削減するために使用される。関連するソフトウェアは、要求が厳しくて複雑な印刷ジョブを広範に扱うのに利用できる。周知の通り、ワークフロープログラムは、プリプレス操作の実施コストを下げるために利用できる。プリプレスには、印刷用のカメラレディー原稿の準備から、ページレイアウト、校正に至る多種多様の操作が含まれる。ワークフローによってプリプレス操作の遂行にかかわる手作業の量を減らし、印刷制作プロセス全体の効率を改善できる。

市販の印刷所用ワークフロー製品の多くは、現在の作業プロセスを用いて、その効率化のための自動化を図ろうとしている。ある周知の方法では、プリプレス作業者が、それぞれの作業を再検討し、処理パラメータを特定してから、その作業を自動処理へまわす。これまで、完全自動生産は、一様（ｈｏｍｏｇｅｎｅｏｕｓ）な作業にのみ適用されることが多く、印刷関連の自動制作は、まれであった。したがって、プリントショップで達成できる自動化レベルは、受ける仕事の作業量の一様さに依存することが多い。（たとえば、本の出版社では、一様な仕事が多いので、一般のカラーグラフィック印刷所よりも高度に自動化を達成できる。）自動化技術によって標準的なプリプレス部門の作業者は、（より一般的な一日に２５〜３０の作業量に対比して）たとえば一日に５０〜６０の作業をこなすことができる。このことは理解できるが、一日当たり２５０〜３００の作業をプリプレス部門の作業者に処理させようとすると、この種の自動化では必ずしも対応できない。そのような大量の仕事（しかもかなり一様では無い作業）を処理するために、作業者の介入は、稀にする必要がある。

プリプレス自動システムは、エンドユーザがプリプレス操作をワークフローの中に順番に配列し、それによって与えられたジョブを自動的に実行することができる方式を提供する。図１に、既知のワークフローの例が示されている。ここで、図１の実行においては、ワークフローのメインラインから少しでも外れると、リソースの消費や中間ファイルのアーカイブが必要となることに注意されたい。このほかに、図１に示されたタイプのワークフローのすべてにおいては、生産全体が一本の直線的なパスに従うものと考えられている。そのために、これらの自動プリプレスシステムにおいては、本当の完全自動化は限られた範囲でしか提供されない。これらのツールによって、作業者の仕事の効率は、向上するが、作業者がほとんど介入する必要のない自動生産ができるシステムとはなっていない。

自動プリプレスシステムは、プリプレスワークフローを部分的に自動化するために「条件分岐（ｃｏｎｄｉｔｉｏｎａｌ ｂｒａｎｃｈｉｎｇ）」のような機能を利用する。条件分岐は、プリプレス作業のやり方を根本的に変えることを意味する。プリプレス作業者がすべてのジョブに触るワークフローを稼動させるのではなく、自動システムが、ほとんどのジョブを作業者の介入なしに処理し、プリプレス作業者は、例外的にしかジョブに触らないようなワークフローとなるように、条件分岐が寄与する。条件分岐（すなわち自動ルーティング）の利用のみでは、完全自動プリプロセスワークフローを提供できないことは、当業者には理解されるであろう。

「適応処理（ａｄａｐｔｉｖｅ ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ）」とは、少なくとも１つのプリプロセスワークフロー操作に、あらかじめ格納された情報の評価に基づいて、実行時に適切な変更を加えることのできる、ワークフロー関連の機能である。周知のように、（コントローラ及びメモリを有する）システムは、関連する折丁の寸法に基づいて、自動的に媒体を選択するようにプログラムできる。媒体評価の一部として、コントローラがそのときに印刷装置に使用可能な媒体リストを収集し、当該の印刷ジョブの印刷にどの媒体のサブセットを使用すべきかを、自動判定することができる。

「ジョブチケット（ｊｏｂ ｔｉｃｋｅｔ）」は幾つかの態様のプリプレスワークフローを駆動するのに利用できる。周知のように、ジョブ依頼には、印刷所がジョブを受け取り、印刷所の制作システムすなわちワークフローにそのジョブを入れることが含まれる。通常、顧客からの指示は、ジョブチケットとして知られるフォーマットで与えられる。このようなチケットは、電子情報として与えられるのが一般的である。多くの場合、入力されたジョブチケットと対応する内部ジョブ表示との関係は、ほとんど決められている。ジョブチケットを高度にカスタマイズできる幾つかのシステムにおいても、内部ジョブチケットにデータ投入するための情報は、限定された見方しかされない。ある市販システムは、多数の情報源からの情報を取り込むことはできるが、取り込まれた情報を調整してひとつのジョブチケットとするような機構は、持ってないように思われる。

米国特許出願公開第２００６／０１２６１１９号明細書 米国特許出願公開第２００７／０２０１０４５号明細書 米国特許第７,２４２,３０２号明細書 米国特許出願公開第２００６／２７１９２７号明細書 米国特許第６,４６２,７５６号明細書 米国特許第７,０９２,９６３号明細書

本発明は、幾つかのワークフローサブシステムを統合アーキテクチャとして結合し、完全自動生産を可能とするための、自動印刷プリプレスワークフロー、印刷ジョブ作成システム、及び、方法を提供することを目的としている。

本発明の１つの態様では、印刷ジョブ作成のためのシステムが開示される。このシステムは、プロセッサと、印刷ジョブプリプレス作成パスに配置され、印刷ジョブに関して遂行される複数の印刷ジョブプリプレス作成（ｊｏｂ ｐｒｅｐｒｅｓｓ ｄｅｖｅｌｏｐｍｅｎｔ）操作群（ｏｐｅｒａｔｉｏｎｓ）を決定する、プロセッサと通信する印刷ジョブワークフローであって、少なくとも１つの印刷ジョブプリプレス作成操作群は、１つのパラメータと動作可能に関連づけられ、パラメータを有する適応処理を遂行するように、プログラムされている、印刷ジョブワークフローと、印刷ジョブ関連情報のセットを含むジョブチケットを格納し、命令実行時にプロセッサに、（１）印刷ジョブプリプレス作成パス中の各々のプリプレス作成操作を実行し、（２）（１）に基づいて、実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作が、印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つを含むか否かを判定し、（３）実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作が印刷ジョブプリプレス作成操作群を少なくとも１つ含む場合、印刷ジョブ関連情報のセットのサブセットとともにパラメータを適切に利用して、印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つに関する適応処理を実行し、（４）実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作が印刷ジョブプリプレス作成操作群を１つも含まない場合、実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作を、適応処理の実行無しに実行する、ことを命令する、１つ又は複数のプログラム命令を含む、メモリと、を備える。

本発明の別の態様によれば、選択されたジョブ作成時間に、印刷システムにおいて実行されるための印刷ジョブを作成するための、自動印刷プリプレスワークフローが開示される。この自動印刷プリプレスワークフローは、メモリと、メモリと通信する、プロセッサと、複数の印刷ジョブ関連のパラメータと印刷ジョブ関係情報のセットとを含む、メモリに格納されたジョブチケットと、各々が１つ又は複数の印刷ジョブ作成操作群を含む複数の印刷ジョブプリプレス作成パスを決定する、プロセッサと通信する条件分岐処理（ｃｏｎｄｉｔｉｏｎａｌ ｂｒａｎｃｈｉｎｇ ａｒｒａｎｇｅｍｅｎｔ）部と、を含み、複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの内の１つにおける、１つ又は複数の印刷ジョブ作成操作群の各々を実行するために、（１）複数の印刷ジョブ関連のパラメータの１つ又は複数と、（２）印刷ジョブ関連情報のセットの少なくとも一部と、の一方又は両方を、プロセッサが読むことに応答して、印刷ジョブのプリプレス作成が、複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの１つへ、自動的に分岐することを含み、１つ又は複数の印刷ジョブ作成操作群の少なくとも１つを実行する間、１つ又は複数の印刷ジョブ作成操作群の中の少なくとも１つが、自動的に適応処理される。

本発明のさらに別の態様によれば、印刷ジョブの作成方法が開示される。この方法は、印刷ジョブ関係情報のセットを含むジョブチケットを、メモリに格納し、（１）１つの印刷ジョブプリプレス作成パスの中に配置された、少なくとも１つが、１つのパラメータと操作可能に関連づけられ、パラメータを有する適応処理を実行するようにプログラムされている複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群の中の、各々のプリプレス作成操作を実行し、（２）（１）に従って、実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作が、印刷ジョブプリプレス作成操作群の内の少なくとも１つを含むか否かを判定し、（３）実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作が、印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つを含む場合、印刷ジョブ関連情報のセットのサブセットとともにパラメータを適切に利用し、印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つに応じて、適応処理を実行し、（４）実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作が、印刷ジョブプリプレス作成操作群を１つも含まない場合、適応処理の実行無しに、実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作を実行する、ことをプロセッサに、命令する又は実行させる、ことを含む。

本発明の別の態様によれば、選択された実行時間に印刷システムにおいて実行するための印刷ジョブの作成方法が開示される。この方法は、複数の印刷ジョブ関連パラメータと印刷ジョブ関連情報のセットとを含むジョブチケットを、メモリに格納し、複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの各々は、１つ又は複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群を含み、（１）複数の印刷ジョブ関連パラメータの１つ又は複数と、（２）印刷ジョブ関連情報のセットの少なくとも一部と、の一方又は両方を、プロセッサが読むことに応答して、複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの１つへ自動分岐し、複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの中の１つにおける、１つ又は複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群の各々を実行し、１つ又は複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つの実行に従って、１つ又は複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つを自動的に適応処理する、ことを含む。

従来技術によるワークフローを示す概略ブロック図である。 ノードマネジメントシステムの一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態の少なくともいずれかでの使用に適する、自動印刷プリプレスワークフローのブロック図である。 適応処理プログラムを有する条件分岐処理部をブロックで示す概略図である。 適応処理を実行するためのユーザインタフェースの画面である。 本発明の実施形態による自動印刷プリプレスワークフローの操作例を示すフロー図である。

開示する実施形態は、メモリ、及び、１つ又は複数の「リソース」と連動するコンピュータを用いた、任意の適切な文書処理関連プラットフォーム上で実行される。リソースには、それのみで、もしくは、１つ又は複数のほかのリソースと連携して、電子文書に関する１つ又は複数の文書処理関連操作を遂行する、プロセスやデバイスが含まれる。中でも、特に１つ又は複数のプリプレス操作（面付けなどの）を遂行するためのユーティリティや、（少なくとも一式の印刷媒体シートに１つ又は複数の仕上げ操作を行うための）仕上げ関連デバイスが、リソースに含まれる。印刷関連プラットフォームの一例が、特許文献３に示される。特に、プラットフォームの例が上記特許の図１及び２に示され、付随するテキストに説明がなされている。本発明の実施形態においては、上記の特許文献３の図２にその例が示されている、システム「ノード（ｎｏｄｅｓ）」の使用について説明し、その更なる詳細を以下で述べることに留意されたい。

開示する実施形態は、部分的にはプロセスワークフローにおけるノードの管理手法に関する。より具体的には、プロセスノードマネージャが、マスタ関連付け、及び、ピアツーピア関連付けのいずれにおいても、ノード間の関連付けを管理するように設定される。ユーザが、プロセスノードとしてマスタ関連付け（たとえば、マスタノード）を指定すると、マスタプロセスノードへの変更の保存に応答して、すべての変更又は追記が指定されたスレーブ／クライアントのノードに、伝達されるように設定される。ここで、スレーブ／クライアントのノードは、直接編集ができないことに留意されたい。ユーザが、ノード群に対してピアツーピア（ｐｅｅｒ−ｔｏ−ｐｅｅｒ）関連付けを指定する場合、ピアツーピア関連付けされたピアでの変更は、すべて、それが保存されることに応答して、群の中のほかのピアへ伝達される。

図２を参照すると、例示的なノード管理システムが、符号１００で示されている。システム１００が、ワークフロープログラム１１０、オペレーティングシステム１２０、プロセスノードテーブルすなわちノードメインテナンスマネージャ１３０、を含む。ワークフロープログラム１１０は、印刷、生産ラインやその他の工業／ビジネスアプリケーションなどのプロセス用のワークフローをモデル化して実装される。ワークフロープログラム１１０の一例として、ゼロックス社から販売されているフリーフロー（登録商標）プロセスマネージャが挙げられる。ノードメインテナンスマネージャ１３０の一実施形態が、フリーフロー（登録商標）プロセスマネージャのインタフェースとなっているが、ノードメインテナンスマネージャ１３０のほかの実施形態が、別の市販のワークフロープログラムのインタフェースであってもよいことは、当業者にとっては容易に明らかであろう。

ワークフロープログラム１１０が、オペレーティングシステム１２０のインタフェースとなる。オペレーティングシステム１２０は、アプリケーションソフト、データや個々のハードウェア部品（たとえば、ディスプレイ、ハードディスク、など）を管理するのは基より、ワークフロープログラム１１０及びノードメインテナンスマネージャ１３０を実行するためのプラットフォームを提供するように設定される。オペレーティングシステム１２０は、マイクロソフト（登録商標）のウィンドウズ（登録商標）ファミリのオペレーティングシステム、ユニックス（登録商標）、リナックス、又はその他の類似のオペレーティングシステムで実装されてもよい。

ノードメインテナンスマネージャ１３０は、ワークフロープログラム１１０のインタフェースとなる。ほかの実施形態では、ノードメインテナンスマネージャ１３０が、オペレーティングシステム１２０、又は、オペレーティングシステム１２０とワークフロープログラム１１０とのインタフェースとなるように設定される。さらにノードメインテナンスマネージャ１３０は、マスタ関連付け、及び、ピアツーピア関連付けのいずれにおいてもノード間の関連付けを管理するように設定される。ユーザが、プロセスノードとしてマスタ関連付け（たとえば、マスタノード）を指定すると、ノードメインテナンスマネージャ１３０は、マスタ関連に基づくマスタプロセスノードへの変更の保存に応答して、すべての変更、又は、追記が指定されたスレーブ／クライアントのノードに伝達されるように設定される。ユーザがノード群に対してピアツーピア関連付けを指定する場合、ピアツーピア関連付けされたピアでの変更のすべてを、その保存に応答して、ノードメインテナンスマネージャ１３０が群の中のほかのピアへ伝達する。

以下に説明する自動ワークフローのさまざまな部分は、幾つかの参照文献のひとつを参照して実装できることが当業者に理解されるであろう。たとえば、ハンセンらの特許文献５は、商業印刷ワークフローを管理するシステム及び方法を開示している。この特許文献５は、ジョブ開始、ジョブ準備、ジョブ依頼、及びジョブ実施を含むワークフローの手順段階を管理、促進するためのワークフロー管理ソフトを開示している。さらに、ライアンらの特許文献６によると、異なるジョブ間できわめて変化の大きい個別の作業に対し、そのジョブに依存して可変的に適用可能な複数の生産操作及び装置からの入力を特徴とする広範な仕上げプロセスを、電子的に管理し制御するための印刷生産・仕上げシステムが開示されている。

以下の説明は、幾つかのワークフローサブシステムを統合アーキテクチャとして結合し、完全自動生産を可能とするための、独自の実行可能な手法を提供する、改良ワークフローに関する。特に図３を参照すると、自動印刷プリプレスワークフローが符号１３４で示されている。このワークフローは、条件分岐処理部１３８と通信するメモリ１３６を含む。条件分岐処理部１３８は、特定のジョブがワークフローの中のどのパスを取るべきかを決定するために、選択された時間（実行時などの）において、ワークフローが情報を評価することができるメカニズムを提供する。これは、対応するジョブが取るべきパスを決定するための論理テストを利用して、ジョブ情報（以下で説明するフレキシブルジョブチケット機能を介して集められた情報）を評価することによって達成できる。

図４を参照すると、条件分岐処理部１３８の簡単な例が示されている。図４の例では、条件分岐処理部１３８が幾つかの異なるタイプの面付け手法を有していうる。すなわち、この構成の中には、幾つかの印刷ジョブプリプレス作成（ｐｒｉｎｔ ｊｏｂ ｐｒｅｐｒｅｓｓ ｄｅｖｅｌｏｐｍｅｎｔ ｐａｔｈｓ）１４０−Ｉ（１４０−１、１４０−２、等々）がある。ここでは、面付けが印刷ジョブプリプレス作成パスの１つの主題として示されているが、いろいろなプリプレス操作のタイプ（仕上げのオプションなど）によって、可能な印刷ジョブプリプレス作成パスを広範囲に設定して、ワークフローの自動分岐ができることは、理解されるであろう。条件分岐により得られる利点にもかかわらず、以下に述べるような改良をしないで用いる場合、条件分岐には、本当の自動化に対しては、限定された能力しかないことがわかった。

発明者は、条件分岐を「適応処理」とともに使用することにより、高いレベルでの自動化が可能であることをさらに見出した。適応処理とは、ある個別のプリプレス操作の実行時に、評価済みの変数（すなわちパラメータ）及び所定のルールに基づいて、その操作の仕方を変更させるメカニズムである。一例として図４に示すように、パス１４０−１の中のある１つのプリプレス操作に対して、適応処理プログラム１３９を予めプログラムすることができる。当業者には理解されるように、適応処理を条件分岐処理部１３８のほとんどの操作に対して設けることができる。適応処理の一手法が、ゼロックス社のフリーフロー（登録商標）バージョン５．０の面付けアライメント制御に実装されている。

図２〜４を参照すると、適応処理を用いるシステムでは、実行時の評価情報に反して実行される規則を、システムオペレータが予めプログラムすることができる。たとえば、アライメント規則を利用してシステムが面付けを実行する場合、面付けに使用される所定のＰＤＦ領域（通常はトリムボックス）のサイズ、座標及びオフセット量をシステムが自動的に決定される。特に図５では、適応処理操作の設定に適したユーザインタフェース画面の例が示されている。次にシステムが、シート全体とＮアップ数とを見て、それぞれの入力ページをシート上に配置するために、使用可能な面積を決定する。面付けされるＰＤＬ面積と、後からＰＤＬが面付けする面積とが、システムに入力されると、システムは、アライメント規則（たとえば、垂直方向に中心出しし、背から０．５インチのオフセットをとる、というような規則）を参照して、所定のＰＤＬページが配置される座標起点を計算する。次いでシステムが、ＰＤＬサイズと面付け用のＰＤＬ面積とのオフセットに注目して、入力ＰＤＬを配置する座標を計算する。これ以外の特定のオフセットは、すべて、決定された位置合わせ原点から計算される。このプロセスによって、一組の面付けパラメータと規則だけで、サイズが大幅に異なる文書を面付けすることができる。

面付けの箇所で説明したように、適応処理は、多くの形態をとることができ、広範囲のプリプレス操作で使用することができる。ここで考えられるように、適応処理は、適当であれば、開示した自動ワークフローの任意のプリプレス操作に実装することができる。図３をもう一度参照すると、条件分岐処理部の操作の１つとともに使用される適応処理の例が、符号１３８で示されている。条件分岐と適応処理とを備えたワークフローは、不均質業務のワークフロー自動化の促進に対して大きく寄与するが、このようなワークフローは、作業者の介入が稀であるような、プリプレス自動化を可能とするまでにはまだ至らない。この目標に到達するためには、自動ワークフローが以下に説明するようなタイプの、フレキシブルジョブチケット構成を活用することが望ましい。

図３において、フレキシブルジョブチケット機構（ｆｌｅｘｉｂｌｅ ｊｏｂ ｔｉｃｋｅｔ ｍｅｃｈａｎｉｓｍ）（「ＪＴ」）が符号１４４で示されている。この機構は、従来のジョブチケットの概念を拡張して、リソース１４８からのパラメータと情報の抽出を含むものである。これらのリソースの中には、ワークフロー１３４からは遠隔の場所に配置され、ネットワークなどで繋がっているものもある。「リソース」という用語の定義の一部は、すでに説明したが、当業者には理解されるように、上記で特定又は示したもの以外の、多くのタイプの構造及び情報もリソースに含みうる。たとえば、ワークフロー１３４から隔離したシステムからのジョブチケットが、ＪＴ１４４に対するリソースとなることできる。ジョブチケット情報は、これに限定されるものではないが、以下のものを含む数多くのソースの任意のものから来てもよい。
・任意の数の通常のジョブチケットファイル（例：ＸＰＩＦ、ＪＤＦ）
・任意の数の特殊なジョブチケットファイル（例：ＣＳＶ、任意のＸＭＬ）
・検索要求（例：ＳＱＬ要求、ユーザ定義スクリプト）
・ＰＤＬからの収集データ（例：ＰＤＦにおけるＸＭＰメタデータ、プリフライト結果、その他のＰＤＦ特性−例：サイズ、カラースペース、カラーチャネル、など）
・システムが入手可能なその他の任意情報（例：現在の日付／時間、ファイルシステムの経路情報、ＰＤＬ名、など）

自動化プラットフォーム１３４（図３）によってユーザは、１つの完全分割されたジョブチケット投入のための任意の情報取得メカニズムを特定できる。このシステムは、あるジョブチケット（例：ＪＤＦ）用にカスタマイズ可能なデフォルト動作と、分割ジョブチケットの生成を管理するための優先モデルと、を有する。さらにこのシステムは、事前選択した規則を介して広範なソースから情報を抽出するために、多種のメカニズムを有利に活用できる。この規則に基づくジョブチケット情報の抽出は、ソースに依存しないジョブチケット投入の固有手段として作用する。そうして条件分岐や適応処理とともに、プロセスノード（図３のノード１５０に含まれる）（たとえば、色管理、プリフライト、面付け、など）の実行を駆動するのに利用される。これによって、情報があればどこからでも、また情報の入手できるときはいつでも、システムが情報を集めることができるようになり、その情報を用いて、意思決定及びプロセス実行を行う。

既知の多くのワークフローと違って、本発明のシステムでは、実行及び自動意思決定に利用される、ひとつの持続性のあるジョブチケットの入力として、多数のジョブチケットソースを用いることが可能となる。ジョブチケット情報の収集と、その情報の利用とは、相互に依存せず、結果として、ジョブチケット生成又はワークフロー構成のいずれも独立して変化させることが可能となる。このシステムでは、関連するすべてのジョブプロセス情報が、すべての実行ノードに共通なロケーションに格納されるので、ほかのプロセスノードで使用されるジョブパラメータを変更した操作を、ユーザが同様に決定することができる。たとえば、
・印刷数量を変更する操作として面付けが決定される。（たとえば、印刷数量をＮアップ数で割って、印刷ノードがその数だけのシートを印刷して所望数の完成セットを制作する。）
・仕上げデバイス選択では印刷パラメータを変更する。（たとえば、仕上げデバイス構成プロファイルの選択により、印刷方向及び面配置が決定できる。）

フレキシブルジョブチケットの別の態様として特に有効だと考えられるものに、実行時におけるジョブパラメータの使用がある。より具体的には、当該システムでは、任意の用途に対して、任意のジョブパラメータの使用ができる。たとえば、印刷数量は、印刷へジョブを提供するプロセスノードを構成するために名目上使用される。システムが、ある印刷プロセスノードを構成するために印刷数量を使用し、別のプロセスノードに対して別の目的で印刷数量を使用してもよい。たとえば、条件分岐を支援するために、条件分岐を支援するためにＰＤＬページ数とともに、印刷順序のためにバーコードプロセスノードで、ジョブを保存したり印刷に回したりするのにジョブ名をつけるときに、印刷数量を利用することができる。

ワークフロー又はシステムにおいては、ほかの任意のジョブパラメータへの投入のために、ユーザが任意のジョブパラメータの使用を特定することが可能である。これらの操作は、簡単なＵＩを用いてユーザが事前設定できる。ＵＩには、推奨されるジョブパラメータのサブセット（たとえば、演算操作には数値からなるジョブパラメータのみが使用される）を使用する、前もって定められた一式の操作が含まれる。

図６に、本発明の実施形態によるプリプレスワークフローの自動操作プロセスが示されている。１５４において、図３、４に関連して説明したタイプの条件分岐処理が、作成又は提供される。次に１５６において、ジョブチケット（ジョブチケット１４４（図３）のような）がメモリ１３６（図３）に格納される。１５８での問い合わせが、ジョブチケットが完全に投入されたかどうかの判定に使われる。ジョブチケットが部分的にしか投入されていなければ、ローカルもしくはリモートのリソース１４８（図３）及び／又はノード１５０からの情報を用いて（１６０を介して）投入がさらに行われる。リソース１４８からの情報の抽出を支援するために選択された規則が利用されることは、これまでの説明の一部から理解されたい。たとえば、ゼロックス社のＤｏｃｕＳＰ（登録商標）にある優先モデルのような、デジタル前処理（ＤＦＥ）で使用できる優先モデルを設けることが望ましい。ここで提案する優先モデル（「現行モデル」）は、現行モデルが好ましくは設定可能であると言う点で、通常のＤＦＥ優先モデルとは異なっている（ＤｏｃｕＳＰ（登録商標）優先モデルは事前設定）。したがって、現行モデルは、情報を選択した順序に従って抽出するようにプログラムすることが可能である。一例として、コンピュータ（図３）が、新規のジョブのＰＤＬの中に仕上げ寸法を見つけられない場合、選択された順序に従って、その寸法を設定するためにコンピュータは、ローカル及びリモートのリソースを見に行く。別の例では、コンピュータが、使用する印刷スタイル（たとえば、ハードカバーかペーパバックかとかの）を判断するために、顧客要求（ジョブチケット以外の）を見に行く。

部分投入のジョブチケットは、１６０を利用して完全投入となるが、この開示した実施形態の手法では、実行以前に完全投入となることを必ずしも要求するわけではない。というのは、選択規則を用いて、「オンザフライ」で必要なジョブ関連情報を生成することができるからである。１６２において、ノード１５０が完全に設定されているかどうかを判定する、更なる問い合わせがなされる。１６４で示すように、開示したプロセスの１つの機能として、ジョブチケットの情報及び／又はパラメータをノードマネージャ（図３）とともに使用することにより、１つ又は複数のノードを設定することができる。

図６において、ジョブチケットとやり取りして、印刷ジョブを作成及び実行するタイミングかどうか（すなわち「実行時間」になったかどうか）を確認するための判定が（１６８で）なされる。まだ実行時間になっていなければ、実行は延期される（１７０）。実行時に、システムが（１７２を介して）条件分岐が保障されているかどうかを判定する。問い合わせ１７２に対する応答が肯定であれば、自動分岐（１７４）が起きて、複数の印刷ジョブプリプレス作成パス中の最初の操作が選択される（たとえば、図４参照）。それぞれの操作に対し、適応処理、又は、変更が必要かどうか、チェックされる（１７６）。

実行中の操作に対する適応処理がすでにプログラムされている場合、１７８によって適応処理が実行される。前に述べたように適応処理は、事前にプログラムされた選択規則を有利に活用する。たとえば、所定の適応処理にどのパラメータを用いるかだけでなく、そのパラメータを用いて情報を如何に処理するかも指令するのに、この規則は、特に有効である。また、特定の操作の遂行の仕方を指令する上でも、規則は有効である。たとえば、ゼロックス社の自動画像強調手法では、１つの画像を別の画像に対して、相対的に処理する方法が制御される。特に、多数の画像要素を含むあるページにおいて、別の画像要素をそのままにして１つの画像要素のみを強調することが、望ましいことがある。

あるパスの１つの操作が、１８０で実行される。そしてチェック（１８２）が実行されて、パスが終了したかどうかが判定される。終了した場合、このパスの実行は完了し、処理が元に戻される。そうでない場合、処理が１７２にループバックされて、未処理の操作の実行が仕上げられる。当業者には理解されるように、図６のプロセスは、所定のワークフローの中の個々の操作を（関連する適応処理によって）連続的に実行させる、適切なインクリメント処理を含む。

これまでの説明により、ここで開示した自動印刷プリプレスワークフローが、以下の特徴を有することが明らかであろう。
・自動印刷プリプレスワークフローが自動適応処理を活用し、自動適応処理は１つ又は複数の選択規則にしたがって遂行される。この遂行には、評価に沿った１つ又は複数の選択規則を適用することが含まれる。評価は、プロセッサと、（１）複数の印刷ジョブ関連パラメータの中の１つ又は複数、（２）印刷ジョブ関連情報セットの少なくとも一部、の片方ないしは両方と、でなされる。
・操作の一実施例において、一式の印刷ジョブ関連情報に使用するために、プロセッサが複数のリソースから情報を抽出することができる。抽出は、１つ又は複数の選択規則にしたがって、遂行される。
・べつの操作の実施例において、自動印刷プリプレスワークフローが複数のノードを含み、複数の印刷ジョブ関連パラメータの１つが、複数のノードの１つを設定するのに用いられる。さらに、複数のノードの１つが、一式の印刷ジョブ関連情報のサブセットを変更するために使用される。
・自動印刷プリプレスワークフローは、フレキシブルジョブチケットを有利に活用する。フレキシブルジョブチケットは、印刷ジョブ関連情報の第１のセットを含み、ある例においては、印刷ジョブ関連情報の第２のセットは、印刷ジョブ関連情報の第１のセットと結合して印刷ジョブ関連情報の第３のセットを形成する。

１００ ノード管理システム
１１０ ワークフロープログラム
１２０ オペレーティングシステム
１３０ ノードメインテナンスマネージャ
１３４ 自動印刷プリプレスワークフロー
１３６ メモリ
１３８ 条件分岐処理部
１３９ 適応処理プログラム
１４０−Ｉ 印刷ジョブプリプレス作成パス
１４４ ジョブチケット
１４８ リソース
１５０ ノード

Claims (4)

1. Ａ．プロセッサと、
   Ｂ．印刷ジョブプリプレス作成パスに配置され、前記印刷ジョブに関して遂行される複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群を決定する、前記プロセッサと通信する印刷ジョブワークフローであって、
   少なくとも１つの印刷ジョブプリプレス作成操作群は、１つのパラメータと動作可能に関連づけられ、前記パラメータを有する適応処理を遂行するように、プログラムされている、印刷ジョブワークフローと、
   Ｃ．印刷ジョブ関連情報のセットを含むジョブチケットを格納し、命令実行時に前記プロセッサに、
   （１）前記印刷ジョブプリプレス作成パス中の各々のプリプレス作成操作を実行し、
   （２）前記（１）に基づいて、実行対象の前記印刷ジョブプリプレス作成操作が、前記印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つを含むか否かを判定し、
   （３）前記実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作が前記印刷ジョブプリプレス作成操作群を少なくとも１つ含む場合、前記印刷ジョブ関連情報のセットのサブセットとともに前記パラメータを適切に利用して、前記印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つに関する適応処理を実行し、
   （４）前記実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作が前記印刷ジョブプリプレス作成操作群を１つも含まない場合、前記実行対象の印刷ジョブプリプレス作成操作を、適応処理の実行無しに実行する、
   ことを命令する、１つ又は複数のプログラム命令を含む、メモリと、
   を備える、印刷ジョブ作成のためのシステム。
2. 選択されたジョブ作成時間に、印刷システムにおいて実行されるための印刷ジョブを作成するための、自動印刷プリプレスワークフローであって、
   メモリと、
   前記メモリと通信する、プロセッサと、
   複数の印刷ジョブ関連のパラメータと印刷ジョブ関係情報のセットとを含む、前記メモリに格納されたジョブチケットと、
   各々が１つ又は複数の印刷ジョブ作成操作群を含む複数の印刷ジョブプリプレス作成パスを決定する、前記プロセッサと通信する条件分岐処理部と、
   を含む、自動印刷プリプレスワークフローであって、
   前記複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの内の１つにおける、前記１つ又は複数の印刷ジョブ作成操作群の各々を実行するために、（１）前記複数の印刷ジョブ関連のパラメータの１つ又は複数と、（２）前記印刷ジョブ関連情報のセットの少なくとも一部と、の一方又は両方を、前記プロセッサが読むことに応答して、前記印刷ジョブのプリプレス作成が、前記複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの１つへ、自動的に分岐することを含み、
   前記１つ又は複数の印刷ジョブ作成操作群の少なくとも１つを実行する間、前記１つ又は複数の印刷ジョブ作成操作群の中の前記少なくとも１つが、自動的に適応処理される、
   自動印刷プリプレスワークフロー。
3. 印刷ジョブの作成方法であって、
   Ａ．印刷ジョブ関係情報のセットを含むジョブチケットを、メモリに格納し、
   Ｂ．（１）１つの印刷ジョブプリプレス作成パスの中に配置された、少なくとも１つが、１つのパラメータと操作可能に関連づけられ、前記パラメータを有する適応処理を実行するようにプログラムされている複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群の中の、各々のプリプレス作成操作を実行し、
   （２）前記（１）に従って、実行対象の前記印刷ジョブプリプレス作成操作が、前記印刷ジョブプリプレス作成操作群の内の少なくとも１つを含むか否かを判定し、
   （３）実行対象の前記印刷ジョブプリプレス作成操作が、前記印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つを含む場合、前記印刷ジョブ関連情報のセットのサブセットとともに前記パラメータを適切に利用し、前記印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つに応じて、適応処理を実行し、
   （４）実行対象の前記印刷ジョブプリプレス作成操作が、前記印刷ジョブプリプレス作成操作群を１つも含まない場合、適応処理の実行無しに、実行対象の前記印刷ジョブプリプレス作成操作を実行する、
   ことをプロセッサに、命令する又は実行させる、
   ことを含む、印刷ジョブ作成方法。
4. 選択された実行時間に印刷システムにおいて実行するための印刷ジョブの作成方法であって、
   Ａ．複数の印刷ジョブ関連パラメータと印刷ジョブ関連情報のセットとを含むジョブチケットを、メモリに格納し、
   Ｂ．複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの各々は、１つ又は複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群を含み、（１）前記複数の印刷ジョブ関連パラメータの１つ又は複数と、（２）前記印刷ジョブ関連情報のセットの少なくとも一部と、の一方又は両方を、プロセッサが読むことに応答して、前記複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの１つへ自動分岐し、
   Ｃ．前記複数の印刷ジョブプリプレス作成パスの中の１つにおける、１つ又は複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群の各々を実行し、
   Ｄ．前記１つ又は複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群の少なくとも１つの実行に従って、前記１つ又は複数の印刷ジョブプリプレス作成操作群の前記少なくとも１つを自動的に適応処理する、
   ことを含む、印刷ジョブ作成方法。

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