JP2009210503A - 液位センサ - Google Patents

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敦雄 竹川
Motoki Ogata
基樹 緒方
武利 ▲高▼島
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Abstract

【課題】本発明は、抵抗体基体の最下点近傍まで液位を検出することができる液位センサを提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明の液位センサは、抵抗体基体21の一側面に設けられた第1の電極22と中間電極30との間に生じる電位差と第2の電極26と中間電極30との間に生じる電位差とを比較して出力する構成としたものであり、立設された抵抗体基体における最下点近傍まで出力信号が変化することになり、これにより、抵抗体基体の最下点近傍まで液位を検出することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車、建築機械、航空機等のエンジンオイル、ギアオイル、トルコンオイル、CVTオイル、ブレーキオイル等の種々のオイルの液位を検出する液位センサに関するものである。
従来のこの種の液位センサは、図10に示すように構成されていた。
図10において、1は抵抗体基体で、この抵抗体基体1には、所定の間隔をおいて配置された櫛歯形状の一対の液位を検出する第1の電極2を上方から下方にわたって設けている。また、前記第1の電極2の上端には第1の接続部3を設けている。そしてまた、前記抵抗体基体1には、前記第1の電極2のさらに下方に位置して、互いに所定の間隔をおいて配置された櫛歯形状の一対の液質を検出する第2の電極4を設けており、そしてこの第2の電極4は、被測定液の誘電率のみに依存する出力信号を第2の接続部5を介して外部に出力するものである。
以上のように構成された従来の液位センサについて、次にその動作を説明する。
液位センサを液位を測定するオイルパン(図示せず)に浸漬した状態において、第2の電極4により、被測定液の液質に応じた誘電率を測定して外部に設けられた演算装置(図示せず)に記憶する。次に、第1の電極2により、被測定液の液位に応じた誘電率の変化を測定して、第2の電極4の出力信号と比較して演算することにより、オイルパン(図示せず)に浸漬した被測定液の液位を測定するようにしていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開昭63−79016号公報
しかしながら、上記した従来の液位センサにおいては、第2の電極4により被測定液の液質に応じた誘電率を測定して外部に設けられた演算装置(図示せず)に記憶した後、第1の電極2により被測定液の液位に応じた誘電率の変化を測定して、第2の電極4の出力信号と比較して演算することにより、液位を検出するようにしているため、第1の電極2以下となる抵抗体基体1の最下点近傍まで液位が検出できなくなってしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、抵抗体基体の最下点近傍まで液位を検出することができる液位センサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、立設された略長方形状の抵抗体基体と、この抵抗体基体の一側面に設けられるとともに、上方から下方に向かって設けられた第1の直線部とこの第1の直線部と略垂直に所定の間隔をおいて並設された第1の枝部とからなる第1の電極と、前記抵抗体基体の一側面に設けられるとともに、上方から下方に向かって設けられた第2の直線部とこの第2の直線部と略垂直に所定の間隔をおいて並設された第2の枝部とからなる第2の電極と、前記抵抗体基体の一側面に前記第1の電極と第2の電極との間に位置して設けられ、かつ直線部とこの直線部に前記第1の電極における第1の枝部と第2の電極における第2の枝部との間が所定の間隔になるように設けられた枝部とからなる中間電極とを備え、前記第1の電極と中間電極との間に生じる電位差と前記第2の電極と中間電極との間に生じる電位差とを比較して出力する構成としたもので、この構成によれば、第1の電極と中間電極との間に生じる電位差と前記第2の電極と中間電極との間に生じる電位差とを比較して出力する構成としているため、立設された抵抗体基体における最下点近傍まで出力信号が変化することになり、これにより、抵抗体基体の最下点近傍まで液位を検出することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、中間電極における直線部を、第1の電極における第1の直線部と下方で隣接させるとともに、第2の電極における第2の直線部と上方で隣接させるようにしたもので、この構成によれば、中間電極における直線部を、第1の電極における第1の直線部と下方で隣接させるとともに、第2の電極における第2の直線部と上方で隣接させるようにしているため、第1の電極と中間電極との間の電位差と第2の電極と中間電極との間の電位差とが、被検出物質の液位の変化に合わせて順次変化するという作用効果を有するものである。
以上のように本発明の液位センサは、立設された略長方形状の抵抗体基体と、この抵抗体基体の一側面に設けられるとともに、上方から下方に向かって設けられた第1の直線部とこの第1の直線部と略垂直に所定の間隔をおいて並設された第1の枝部とからなる第1の電極と、前記抵抗体基体の一側面に設けられるとともに、上方から下方に向かって設けられた第2の直線部とこの第2の直線部と略垂直に所定の間隔をおいて並設された第2の枝部とからなる第2の電極と、前記抵抗体基体の一側面に前記第1の電極と第2の電極との間に位置して設けられ、かつ直線部とこの直線部に前記第1の電極における第1の枝部と第2の電極における第2の枝部との間が所定の間隔になるように設けられた枝部とからなる中間電極とを備え、前記第1の電極と中間電極との間に生じる前記第2の電極と中間電極との間に生じる電位差とを比較して出力する構成としているため、立設された抵抗体基体における最下点近傍まで出力信号が変化することになり、これにより、抵抗体基体の最下点近傍まで液位を検出することができるという優れた効果を奏するものである。
以下、本発明の一実施の形態における液位センサについて、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における液位センサの斜視図、図2は同液位センサの側断面図、図3は同液位センサにおける抵抗体基体の上面図、図4は同液位センサにおける抵抗体基体をケースに取り付けた状態を示す部分拡大側断面図である。
図1〜図4において、21はポリイミドフィルムからなる略長方形状の抵抗体基体で、この抵抗体基体21は立設されている。また、前記抵抗体基体21の一側面には、櫛歯状にAgからなる第1の電極22を設けているもので、この第1の電極22は上方から下方に向かって設けられた第1の直線部23と、この第1の直線部23と略垂直に電気的に接続され、かつ0.3mmの間隔をおいて並設された第1の枝部24とにより構成されている。そしてまた、前記第1の電極22には上部に第1の電極接続部25を設けている。さらにまた、前記抵抗体基体21の一側面には、櫛歯状にAgからなる第2の電極26を設けているもので、この第2の電極26は上方から下方に向かって設けられた第2の直線部27と、この第2の直線部27と略垂直に電気的に接続され、かつ0.3mmの間隔をおいて並設された第2の枝部28とにより構成されている。また、前記第2の電極26には上部に第2の電極接続部29を設けている。30はAgからなる中間電極で、この中間電極30は前記抵抗体基体21の一側面に前記第1の電極22と第2の電極26との間に位置して設けられ、かつ直線部31と、この直線部31に前記第1の電極22における第1の枝部24と第2の電極26における第2の枝部28との間が所定の間隔になるように設けられた枝部32とにより構成されている。また、前記中間電極30には上部に中間電極接続部33を設けている。
34は回路基板で、この回路基板34は前記抵抗体基体21における第1の電極接続部25、第2の電極接続部29および中間電極接続部33と接続電極35を介して電気的に接続される処理回路36を設けており、そして、この処理回路36により第1の電極接続部25と中間電極接続部33との間に生じる静電容量および第2の電極接続部29と中間電極接続部33との間に生じる静電容量の変化を電気信号に変換しているものである。
37はケースで、このケース37は前記抵抗体基体21および回路基板34を内側に収納している。38は押さえバネで、この押さえバネ38は前記ケース37の内側に収納されるとともに、図4に示すように、前記抵抗体基体21における第1の電極接続部25、第2の電極接続部29および中間電極接続部33を回路基板34における接続電極35に圧接させているものである。
上記した本発明の一実施の形態における液位センサにおいては、第1の電極22と中間電極30との間に生じる電位差と第2の電極26と中間電極30との間に生じる電位差とを比較して出力するようにしているため、立設された抵抗体基体21における最下点近傍まで出力信号が変化することになり、これにより、抵抗体基体21の最下点近傍まで液位を検出することができるという効果を有するものである。
上記のように構成された本発明の一実施の形態における液位センサにおいて、次に、その組立方法を説明する。
まず、ポリイミド製の抵抗体基体21に厚膜印刷工法によりAgペーストを印刷した後、約250℃で約2時間焼成することにより、抵抗体基体21の上面に第1の電極22、第2の電極26および中間電極30を形成する。
次に、予め、処理回路36を実装した回路基板34における接続電極35を抵抗体基体21における第1の電極接続部25、第2の電極接続部29および中間電極接続部33にはんだ付けにより接続する。
最後に、前記回路基板34および抵抗体基体21をケース37に収納した後、回路基板34と抵抗体基体21とのはんだ付け部の機械的な接続を補強するように、押さえバネ38をケース37の内側に装着する。
以上のようにして組み立てられた本発明の一実施の形態における液位センサについて、次に、その動作を説明する。
図5に示すように、液位センサAをオイルパン40に設置した後、オイルパン40にエンジンオイル39を充填する。なお、この液位センサAにおける第1の電極22と中間電極30との間、および第2の電極26と中間電極30との間には、簡易コンデンサを構築している。そして、オイルパン40に充填されたエンジンオイル39の液位は(数1)により求められる。
Figure 2009210503
ここで、エンジンオイル39の液位が、順次変化する場合を説明する。
まず、図6に示すように、エンジンオイル39の液位が抵抗体基体21の全長に対して、1%の位置にあるときには、CA=20.2[PF]、CB=20.0[PF]となるため、液位X=1[%]となる。
次に、図7に示すように、エンジンオイル39の液位が抵抗体基体21の全長に対して、50%の位置にあるときには、CA=24.5[PF]、CB=26[PF]となるため、液位X=50[%]となる。
最後に、図8に示すように、エンジンオイル39の液位が抵抗体基体21の全長に対して、100%の位置にあるときには、CA=26[PF]、CB=26[PF]となるため、液位X=100[%]となるもので、このようにして、エンジンオイル39の液位を検出することができるものである。
そして、図9に示すように、エンジンオイル39の液位変化に合わせて、一次直線状に出力が変化するものである。
上記したように本発明の一実施の形態における液位センサにおいては、中間電極30における直線部31を、第1の電極22における第1の直線部23と下方で隣接させるとともに、第2の電極26における第2の直線部27と上方で隣接させるようにしているため、第1の電極22と中間電極30との間の電位差と第2の電極26と中間電極30との間の電位差とが、被検出物質の液位の変化に合わせて順次変化するという効果を有するものである。
本発明に係る液位センサは、検出精度を向上させるために必要としていた、液質に応じた検出部を設けることなく、かつ検出対象の液体の誘電率に依存せずに、液位を検出することができるという効果を有するものであり、特に自動車、建築機械、航空機等のエンジンオイル、ギアオイル、トルコンオイル、CVTオイル、ブレーキオイル等、種々のオイルの液位を検出する液位センサとして有用となるものである。
本発明の一実施の形態における液位センサの斜視図 同液位センサの側断面図 同液位センサにおける抵抗体基体の上面図 同液位センサにおける抵抗体基体をケースに取り付けた状態を示す部分拡大側断面図 同液位センサをオイルパンに取り付けた状態を示す側断面図 同液位センサにおけるエンジンオイルの液位1%の状態を示す側断面図 同液位センサにおけるエンジンオイルの液位50%の状態を示す側断面図 同液位センサにおけるエンジンオイルの液位100%の状態を示す側断面図 同液位センサの出力特性を示す図 従来の液位センサにおける抵抗体基体の上面図
符号の説明
21 抵抗体基体
22 第1の電極
23 第1の直線部
24 第1の枝部
26 第2の電極
27 第2の直線部
28 第2の枝部
30 中間電極
31 直線部
32 枝部

Claims (2)

  1. 立設された略長方形状の抵抗体基体と、この抵抗体基体の一側面に設けられるとともに、上方から下方に向かって設けられた第1の直線部とこの第1の直線部と略垂直に所定の間隔をおいて並設された第1の枝部とからなる第1の電極と、前記抵抗体基体の一側面に設けられるとともに、上方から下方に向かって設けられた第2の直線部とこの第2の直線部と略垂直に所定の間隔をおいて並設された第2の枝部とからなる第2の電極と、前記抵抗体基体の一側面に前記第1の電極と第2の電極との間に位置して設けられ、かつ直線部とこの直線部に前記第1の電極における第1の枝部と第2の電極における第2の枝部との間が所定の間隔になるように設けられた枝部とからなる中間電極とを備え、前記第1の電極と中間電極との間に生じる電位差と前記第2の電極と中間電極との間に生じる電位差とを比較して出力する構成とした液位センサ。
  2. 中間電極における直線部を、第1の電極における第1の直線部と下方で隣接させるとともに、第2の電極における第2の直線部と上方で隣接させるようにした請求項1記載の液位センサ。
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