JP2009208141A - 成型金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャビティの金型表面への離型剤の付着性を向上させることができる成型金型を提供すること。
【解決手段】成型金型1の見切り面22,32にキャビティを形成する凹部21,31を設ける。凹部21の内側面21a,31aに溝部21b,31bを水平方向に形成し、キャビティの金型表面粗さを形成する機械加工方向を水平方向にする。このような成型金型1は、キャビティに塗布された離型剤が、溝部21b,31bの間に水平方向に設けられた山部に遮られて液だれせず、金型表面への離型剤の付着性を向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、可動型と固定型との間で形成されたキャビティに離型剤が塗布された後、前記キャビティに溶融材料が充填されて成形を行う成型金型に関する。
例えば、金属製品は、スリーブ内に注湯したアルミ等の溶融材料を加圧用チップで加圧して成型金型のキャビティに充填し、キャビティ内の溶融材料を凝固させることにより、成形される。成型金型は、成形品を離れやすくするために、溶融材料をキャビティに充填する前にキャビティやスリーブの金属表面に離型剤が塗布される。
離型剤には、水溶性離型剤や粉体離型剤があり、何れも、溶融材料の熱で溶解してキャビティの金型表面に膜を形成する骨材を含む。骨材は、150〜450℃に加熱した金型に溶融したアルミ合金等の溶融材料を鋳込む際にキャビティの金属表面に析出するように、例えば、炭酸カルシウム粉末やアルミナ粉末、ジルコニア粉末などの耐熱性がある材料で構成される。
例えば特許文献1に記載する成型金型は、黒鉛等の耐熱性潤滑剤の粒径が5〜10μmであるの対して、スリーブの内周面の面粗度を10〜25Sとしている。かかる成型金型は、スリーブの内周面に設けた谷部と山部に耐熱性潤滑剤が引っ掛かって堆積し、スリーブ内周面に均一な膜を形成する。
実開昭61−190347号公報
しかしながら、従来の成型金型は、キャビティの金型表面粗さについて何ら考慮しておらず、離型剤の付着量が少ない箇所があった。通常、金型は、溶融材料が充填途中で凝固して湯じわなどを生じることを防ぐために、高温に加熱されている。高温の金型に離型剤を噴霧すると、離型剤に含まれる水分が蒸発して水蒸気膜を金型表面に形成する。離型剤は、液滴が水蒸気膜に弾かれると(ライデンフロスト現象)、金型表面に付着できないため、水蒸気膜を突き抜けるように圧力をかけられて細かい液滴で噴霧される。液滴で金型表面に到達した離型剤は、潤滑油や希釈水などの液状成分により液だれし、既に付着した離型剤を洗い流す。よって、例えば、キャビティ上部の金型表面には、離型剤が付着しにくかった。離型剤の付着量が少ない箇所は、金型表面に形成される離型剤皮膜が薄いため、溶融材料の焼き付きや、成形品の離型性を悪くして成形品に変形や汚損を引き起こす等の問題を引き起こす虞がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、キャビティの金型表面への離型剤の付着性を向上させることができる成型金型を提供することを目的とする。
本発明に係る成型金型は、次のような構成を有している。
(1)可動型と固定型との間に形成されるキャビティに離型剤が塗布された後、前記キャビティに溶融材料が充填されて成形を行う成型金型において、前記キャビティの金型表面粗さを形成する機械加工方向が、鉛直方向に対して直交する水平方向である。
ここで、金型表面粗さとは、粗さ曲線を中心線から折り返し、その粗さ曲線と中心線によって得られた面積を長さLで割った値をマイクロメートル(μm)で表した中心線平均粗さをいう。
また、金型表面粗さは、例えば、研削、研磨布紙仕上、放電加工などの機械加工によって形成される。
(2)(1)に記載の発明において、前記キャビティの金型表面粗さが前記離型剤に含有される骨材の粒径より粗く、前記可動型と前記固定型を型割りさせる見切り面の金型表面粗さが前記骨材の粒径より滑らかである。
本発明の成型金型は、キャビティの金型表面粗さを形成する機械加工方向が、鉛直方向に対して直交する水平方向であって、その金型表面粗さを構成する溝部が水平方向に設けられている。キャビティに噴霧されて溝部に入り込んだ離型剤は、溝部の間に設けられた山部に阻害されて液だれしにくい。よって、本発明の成型金型によれば、キャビティの金型表面への離型剤の付着性を向上させることができる。
また、本発明の成型金型は、キャビティの金型表面粗さが離型剤に含有される骨材の粒径より粗いため、キャビティの金型表面粗さを構成する溝部に骨材を入り込ませるように離型剤がキャビティの金型表面に塗布される。離型剤は、骨材の周りに潤滑油や希釈水などの液層が形成されている。液層は、骨材が溝部内壁にぶつかる衝撃で細かい粒に分散し、分散した粒を溝部内壁に付着させる。一方、成型金型は、見切り面の金型表面粗さが骨材の粒径より滑らかであるため、見切り面に塗布された離型剤が見切り面の金型表面粗さを構成する溝部に骨材を入り込ませにくい。仮に、骨材が見切り面の溝部に入り込んだとしても、溝部が浅いため、骨材が重力で下方へ落下する。骨材は、潤滑剤や希釈水、他の骨材などを巻き込みながら落下する。よって、本発明の成型金型は、キャビティの金型表面に離型剤が付着しやすく、見切り面に離型剤が付着しにくい。
次に、本発明に係る成型金型の一実施形態について図面を参照して説明する。
<成型金型の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る成型金型1の断面図である。尚、図中Z方向は鉛直方向を示す。また、図中X方向は鉛直方向に対して直交する水平方向を示す。
成型金型1は、可動型3と固定型2との間に形成されるキャビティ4に離型剤が塗布された後、キャビティ4にゲート5を介して溶融材料が充填されて成型を行うものである。キャビティ4の金型表面4aは、固定型2の凹部21と可動型3の凹部31の各内側面21a,31aにより構成されている。
可動型3は、図示しないシリンダに連結され、固定型2に対して水平方向(図中X方向)に直線往復運動される。成型金型1を水平方向(X方向)に型割りするのは、キャビティ4内に異物が混入して成形不良を生じることを防ぐためである。
尚、離型剤は、例えば、コロイダルシリカ等の骨材10、シリコン(潤滑剤の一例)、油、ワックスを主体に乳化させたものを水で希釈したもの、或いは、水溶性黒鉛(図4に示す骨材10の一例)を水で希釈したものであって、スプレーから成型金型1に細かい液滴11(図4参照)でキャビティ4の金型表面4aなどに毎ショット塗布される。
<固定型の構成>
図2は、図1に示す固定型2を見切り面22側から見た図である。図中Y方向は、図中Z方向及びX方向に対して直交する水平方向を示す。図中点線は、金型表面粗さS1を構成する溝部21bを形成する機械加工方向を示す。尚、可動型3は、固定型2の凹部21、見切り面22、貫通孔23、供給流路24と同様に凹部31、見切り面32、貫通孔33、供給流路34が設けられている。よって、以下では固定型2について説明し、可動型3については図2(図3〜図5含む。)に符号を括弧内に記載し、説明を省略する。
図2に示すように、固定型2は、鋳鉄などを材質とし、直方体形状に成形されている。固定型2は、外側面の1つが見切り面22を構成する。見切り面22には、固定型2に可動型3を型合わせしたときに、可動型31の凹部31との間に図1に示すキャビティ4を構成する凹部21が設けられている。固定型2は、凹部21の下方に貫通孔23が形成され、その貫通孔23を凹部21に連通させるための供給流路24が見切り面22に形成されている。貫通孔23と供給流路24は、固定型2に可動型3を型合わせしたときに、可動型3の貫通孔33及び供給流路34とともに、図1に示すゲート5を構成する。
図3は、図2のA部拡大図である。
凹部21は、開口部と対向する奥側の内側面21aに、多数の溝部21bが設けられている。各溝部21bは、研削や研磨布紙仕上げ、放電加工等の機械加工によって、鉛直方向(Z方向)に対して直交する水平方向(Y方向)に形成されている。
図4は、図3のB−B断面図である。
溝部21bによって構成される内側面21aの金型表面粗さS1は、離型剤に含まれる骨材10の平均粒径Rより粗くされている。ここで、金型表面粗さS1とは、粗さ曲線を中心線M1から折り返し、その粗さ曲線と中心線M1によって得られた面積を長さLで割った値をマイクロメートル(μm)で表した中心線平均粗さをいう。
換言すれば、内側面21aの金型表面粗さS1は、溝部21bの内壁と内側面21aの表面とに囲まれる領域に骨材10を入り込ませて保持するように、形成されている。具体的には、溝部21bは、骨材10の平均粒径Rより大きい深さを有する。また、溝部21bの開口部は、横幅と縦幅の何れも骨材10の平均粒径Rより大きい。
図5は、図2に示す見切り面22の部分断面図である。
見切り面22にも、溝部22bが設けられている。溝部22bは、金型表面粗さS2が骨材10の平均粒径Rより滑らかになるように、研削、研磨布紙仕上、ラップ仕上、放電加工等により形成されている。ここで、金型表面粗さS2とは、粗さ曲線を中心線M2から折り返し、その粗さ曲線と中心線M2によって得られた面積を長さLで割った値をマイクロメートル(μm)で表した中心線平均粗さをいう。
換言すれば、見切り面22の金型表面粗さS2は、溝部22bの内壁と見切り面22の表面とに囲まれる領域に骨材10を入り込ませて保持しないように、形成されている。具体的には、見切り面22の溝部22bは、凹部21の溝部21bより、深さや溝幅が小さくされている。
尚、見切り面22の金型表面粗さS2を形成する機械加工方向は、水平方向でもよいし、垂直方向にして離型剤の液だれを促進するようにしてもよい。さらには、金型表面粗さS2の機械加工方向は、円状又は円弧状など、ランダムな向きにしてもよい。
<成型方法>
上記構成の成型金型を用いてダイカスト鋳造を行う場合について説明する。
ダイカスト鋳造では、主に、清掃工程、離型剤塗布工程、成型工程を1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことにより金属製品を効率よく製造する。
清掃工程では、図1に示す可動型3を固定型2から離間させる方向(図中+X方向)へ移動させて、凹部21,31や貫通孔23,33,供給流路24,34に高圧エアを吹き付けて清掃し、汚れを取り除く。成形品の表面に余分な凹凸を設けないためである。
離型剤塗布工程では、固定型2と可動型3との間に離型剤を噴射するスプレーを配置し、凹部21,31や貫通孔23,33、供給流路24,34に向けて離型剤を噴射する。このとき、成型金型1は、溶融材料が充填途中で急冷されて凝固するのを防ぐために、例えば120℃に加熱されている。離型剤は、含有する水分が成型金型1の熱で蒸発して金型表面に水蒸気層を形成する。離型剤は、この水蒸気層に弾かれないように、スプレーから内側面21a,31a等に向けて細かい液滴11で噴射される。
図4に示すように、液滴11は、骨材10の周りに潤滑剤や希釈水などの液層が形成されている。そのため、例えば、内側面21a,31aが、鉛直方向(Z方向)や斜め方向、円弧状、円形状などに溝部を形成されていると、内側面21a,31aに到達した液滴11が、重力により溝部に沿って下方へ液だれしやすい。ところが、本実施形態の成型金型1は、図2及び図3に示すように、溝部21b,31bが内側面21a,31aに水平方向に形成されている。よって、内側面21a,31aに入り込んだ液滴11は、溝部21a,31a間に水平方向に設けられた山部に遮られ、自重による液だれを生じにくい。よって、成型金型1は、離型剤が内側面21a,31aの上部から下部へ流れ落ちにくく、内側面21a,31aに離型剤若しくは骨材10を均一に付着させることができる。
また、図4に示すように、成型金型1は、内側面21a,31aの金型表面粗さS1が骨材10の平均粒径Rより粗い。そのため、水蒸気層を通過して内側面21a,31aに到達した液滴11は、骨材10を溝部21b,31bに入り込ませるようにして、内側面21a,31aに付着する。このとき、液滴11は、骨材10が内側面21a,31aにぶつかる衝撃で、骨材10の周りの液層が更に細かい粒状になって分散する。粒状に分散した離型剤は、液滴11より遅い速度で、溝部21b、31bの内壁に弾かれることなく付着する。このように、内側面21a,31aは、離型剤の濡れ性が良く、離型剤の接触面積が大きいため、離型剤を内側面21a,31aに付着させやすい。
尚、貫通孔23,33と供給流路24,34に塗布された離型剤は、凹部21,31と同様にして貫通孔23,33と供給流路24,34の内周面に付着する。
これに対して、図5に示すように、キャビティ4に向けて離型剤をスプレーから噴射したときに、液滴11が見切り面22,32に飛散して塗布されることがある。見切り面22,32は、金型表面粗さS2が骨材10の平均粒径Rより小さいため、液滴11の骨材10が溝部22b,32bに入り込みにくい。仮に、骨材10が溝部22b,32bに入り込んだとしても、見切り面22,32の溝部22b,32bが浅いため、骨材10が重力によって溝部22b,32bから転げ落ちる。骨材10は、周りの潤滑剤やワックス、他の骨材10などを巻き込みながら落下し、液だれを促進する。よって、成型金型1は、見切り面22,32に離型剤が付着しにくく、見切り面22,32への離型剤の堆積を防止できる。
成型工程では、図1に示す可動型3を固定型2側(図中−X方向)へ移動させて見切り面22,32同士を当接させ、キャビティ4を形成する。そして、高温の溶融材料をゲート5に供給して加圧し、キャビティ4へ充填する。このとき、キャビティ4の金型表面4aやゲート5の内周面には、溝部21b,31b等に均一に付着した骨材10が析出し、溶融材料の湯廻りを良好にする。
溶融材料が凝固したら、可動型3を固定型2から離間させる方向(図中+X方向)へ移動させて、成形品を取り出す。このとき、金型表面4aに均一に付着した離型剤が、成形品と金型表面4aとの間にほぼ均一な厚さで離型剤皮膜を形成しているため、溶融材料が金型表面4aに焼き付いたり張り付いたせず、成形品の離型性がよい。よって、成型金型1は、成形品の取り出し時に成形品に変形や汚損を生じさせにくい。しかも、成型金型1は、離型剤塗布時にキャビティ4の下部に離型剤が溜まったり、見切り面22,32に離型剤が付着することが少ない。そのため、キャビティ4の下部や見切り面22,32に付着した離型剤から発生するガスを溶融材料が巻き込みにくく、成形品に鋳巣やボロシティが形成されにくい。
<作用効果>
本実施形態の成型金型1は、キャビティ4の金型表面粗さS1を形成する機械加工方向が、鉛直方向に対して直交する水平方向(Y方向)であって、その金型表面粗さS1を構成する溝部21b,31bが水平方向に設けられている。キャビティ4に噴霧されて溝部21b,31bに入り込んだ離型剤は、溝部21b,31bの間に設けられた山部に阻害されて液だれしにくい。よって、本実施形態の成型金型1によれば、キャビティ4の金型表面4aへの離型剤の付着性を向上させることができる。
本実施形態の成型金型1は、キャビティ4の金型表面粗さS1が離型剤に含有される骨材10の粒径より粗いため、その金型表面粗さS1を構成する溝部21b,31bに骨材10を入り込ませるように離型剤がキャビティ4の金型表面4aに塗布される。離型剤は、潤滑油や希釈水などの液層が骨材10の周りに形成されている。液層は、骨材10が溝部21b,31bの内壁にぶつかる衝撃で細かい粒に分散し、分散した粒を溝部21b,31bの内壁に付着させる。一方、成型金型1は、見切り面22の金型表面粗さS2が骨材10の粒径より滑らかであるため、見切り面22,32に塗布された離型剤が金型表面粗さS2を構成する溝部22b,32bに骨材10を入り込ませにくい。仮に、骨材10が見切り面22,32の溝部22b,32bに入り込んだとしても、溝部22b,32bが浅いため、骨材10が重力で下方へ落下する。骨材10は、潤滑剤や希釈水、他の骨材10などを巻き込みながら落下する。よって、本実施形態の成型金型1は、キャビティ4の金型表面4aに離型剤が付着しやすく、見切り面22に離型剤が付着しにくい。
<実施例>
以下に実施例を説明する。
離型剤には、骨材であるコロイダルシリカに乳化剤やシリコーン樹脂等を混合したシリコーン離型剤を水で所定濃度に希釈したものを使用する。シリコーン離型剤を使用するのは、耐熱性に優れ、金型1や成形品を汚損させることがなく、また、濡れ性に優れ、複雑な形状の成形品でも優れた離型性を発揮するからである。離型剤は、スプレーから成型金型に噴射して塗布される。
コロイダルシリカの粒径は平均1μmである。これに対して、キャビティとゲートと見切り面の金型表面粗さを形成する機械加工方向を水平方向とし、且つ、キャビティとゲートの金型表面粗さを2μmとすると共に、見切り面の金型表面粗さを0.5μmとした「本発明型の金型」を製作する。また、キャビティとゲートと見切り面の金型表面粗さを形成する機械加工方向を水平方向としつつ、キャビティとゲートと見切り面の何れの金型表面粗さも1μmとした「従来型の金型」を製作する。
「本発明型の金型」と「従来型の金型」について離型抵抗を調べたところ、「本発明型の金型」は、「従来型の金型」と比べて離型抵抗が2分の1になった。これにより、キャビティの金型表面の粗さを骨材の粒径より粗くすれば、キャビティの金型表面への離型剤の付着性を向上させられることが実証された。
また、「本発明型の金型」と「従来型の金型」のキャビティにそれぞれシリコーン離型剤を塗布した後、溶融材料をキャビティに充填して成型を行った。そして、この成型を「本発明型の金型」と「従来型の金型」についてそれぞれ連続して行い、見切り面への離型剤の堆積と、見切り面を洗浄するまでのショット数について調べた。
この結果、「本発明型の金型」は、「従来型の金型」より見切り面への離型剤の堆積が減っていた。そして、「本発明型の金型」は、「従来型の金型」と比べ、見切り面を洗浄するまでのショット数が2倍以上になった。
これにより、見切り面の金型表面粗さを骨材の粒径より滑らかにすれば、見切り面に付着する離型剤が低減することが実証された。そして、見切り面を洗浄するまでのショット数を増やして、作業効率を飛躍的に向上させられることが実証された。
更に、キャビティとゲートと見切り面の金型表面粗さを形成する機械加工方向が鉛直方向であり、且つ、キャビティとゲートの金型表面粗さを2μm、見切り面の金型表面粗さを0.5μmとする「比較用金型」を製作する。
「本発明型の金型」と「比較用金型」を用いて金属製品を成型し、成形品のガス欠陥を調べた。その結果、「本発明型の金型」は「比較用金型」に対してガス欠陥を3分の2に抑えることができた。
これにより、キャビティの金型表面粗さを形成する機械加工方向を水平方向とすることにより、キャビティの下部に水分が溜まりにくく、成形品に鋳巣やボロシティが形成されにくくなることが実証された。また、キャビティの金型表面全体に含有材料の偏りを抑制しつつ離型剤を付着させることができることが実証された。
尚、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
上記実施形態では、成型金型1の金型構造を金属製品の製造に適用したが、樹脂製品やゴム製品の製造に適用しても良い。
また、上記実施形態の成型金型1は、ダイカスト鋳造に限らず、プレス加工等、成型金型に離型剤を塗布する加工法であれば適用可能である。
上記実施形態では、水溶性離型剤を成型金型1に塗布したが、粉体離型剤を成型金型1に塗布する場合でも、水溶性離型剤を使用する場合と同様の作用効果が得られる。
更に、上記実施形態では、凹部21,31の開口部と対向する奥側の側面に金型表面粗さS1を設けたが、鉛直方向(Z方向)と平行な側面にも金型表面粗さを水平方向に設けてもよい。かかる金型は、離型剤の流れ落ちを更に防ぎ、離型剤の付着性をより一層向上させることができる。
本発明の実施形態に係る成型金型の断面図である。 図1に示す固定型を見切り面側から見た図である。 図2のA部拡大図である。 図3のB−B断面図である。 図2に示す見切り面の部分断面図である。
符号の説明
1 成型金型
2 固定型
3 可動型
4 キャビティ
10 骨材
22,32 見切り面
S1,S2 金型表面粗さ
Z 鉛直方向
Y 水平方向

Claims (2)

  1. 可動型と固定型との間に形成されるキャビティに離型剤が塗布された後、前記キャビティに溶融材料が充填されて成形を行う成型金型において、
    前記キャビティの金型表面粗さを形成する機械加工方向が、鉛直方向に対して直交する水平方向である
    ことを特徴とする成型金型。
  2. 請求項1に記載する成型金型において、
    前記キャビティの金型表面粗さが前記離型剤に含有される骨材の粒径より粗く、
    前記可動型と前記固定型を型割りさせる見切り面の金型表面粗さが前記骨材の粒径より滑らかである
    ことを特徴とする成型金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115674552A (zh) * 2022-12-24 2023-02-03 南通超达装备股份有限公司 一种能均匀喷涂脱模剂的汽车头枕发泡模具

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