JP2009206664A - 画像投影システム、画像投影方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力された画像信号に基づく画像を互いに所定量ずらして重ね合わせてスクリーンに投影する複数台のプロジェクタ装置1−1〜1−Nと、スクリーンに投影された複数の投影画像からなる画像領域の輝度を観測する観測部4と、観測部4の観測結果に基づいて、プロジェクタ装置毎に投影する画像を構成する各画素の輝度値を調整し、複数のプロジェクタ装置に供給する制御装置5と、を含む。そして、画像領域の任意の画素は、隣り合う複数台のプロジェクタ装置からの投影画像の対応する画素によって重ね合わされ、投影画像の1辺の長さは、隣り合って配置されたプロジェクタ装置間の距離のn倍(nは2以上の整数)である。
【選択図】図1
Description
(1)幾何補正
隣り合うプロジェクタ装置が投影する複数の投影画像が繋がるように、各プロジェクタ装置を正確に配置することは難しい。そこで、複数の投影画像が繋がるように、提示したい画像に対して予め幾何変換を行う。図33は、スクリーン102をxy平面とした場合における投影画像を示す図である。図33には、プロジェクタ装置101−11の投影画像103−11と、プロジェクタ装置101−12の投影画像103−12を取り出して説明する。投影画像103−11,103−12には、それぞれ格子状の模様が表示されるものとする。そして、プロジェクタ装置101−11,101−12は、設置される位置によってわずかに水平がずれた状態となる。
幾何補正前は、投影画像103−11,103−12の格子がずれて表示される。このため、画像の水平線、垂直線が歪み、好ましくない。
図33(b)は、幾何補正後の投影画像の表示例である。
幾何補正後は、投影画像103−11,103−12の格子が重なって表示される。画像の水平線、垂直線が歪むことなく表示される。
このように、プロジェクタ装置毎に投影する画像に対して幾何補正を施すことによって、スクリーン102の全体としてズレなく画像が表示される。
同じ型式のプロジェクタ装置であっても、内部の光学素子や投影ランプの特性のばらつきにより、出力される光の強度やRGBそれぞれの強度バランスには個体差がある。また、隣り合うプロジェクタ装置から投影される投影画像が重なる領域は、二つのプロジェクタ装置からの光の強度が加算される為、周囲よりも極端に明るくなる。
図35(a)は、輝度補正前の投影画像の輝度の例を示す。
輝度補正前は、プロジェクタ装置101−11,101−12から投影される画像の輝度は、曲線で示される。そして、隣り合う投影画像が重なる箇所は、輝度が高まるため、画面に明るい線が出てしまう。
図35(b)は、輝度補正後の投影画像の輝度の例を示す。
輝度補正後は、プロジェクタ装置101−11,101−12から投影される画像の輝度は、直線で示される。輝度補正前の投影画像は、比較のため破線で示す。そして、隣り合う投影画像が重なる箇所で高まった輝度は、平坦化された輝度と高さがほぼ一致するため、画面に明るい線が出ることはない。
特許文献1には、3つのプロジェクタ装置から投影した画像を、スクリーンに一つの画像として表示する技術について開示されている。
(1)プロジェクタ装置の個体差に対して脆弱である点
輝度色度補正を行うキャリブレーションにおいて、これまでに提案された画像投影システムは、複数あるプロジェクタ装置のうち、最も特性の悪い(輝度が低い)プロジェクタ装置に、それ以外のプロジェクタ装置の特性を合わせることが主流であった。このことについて、図36を参照して説明する。
図36は、7台のプロジェクタ装置(第1〜第7のプロジェクタ装置)がそれぞれスクリーンに投影する画像(白の単色画像)の輝度の例を示す。
図36(a)は、特性を合わせる前における、プロジェクタ装置毎に投影した画像の輝度の例を示す。このとき、第5のプロジェクタ装置が投影する画像の輝度が最も特性が悪い。
第1〜第4のプロジェクタ装置と第6及び第7のプロジェクタ装置が投影する画像の輝度は、第5のプロジェクタ装置が投影する画像の輝度に合わせるため、全体の輝度が低くなることが分かる。
すなわち、画像投影システム全体の性能が個々のプロジェクタ装置の性能に左右されてしまう。このため、画像投影システムの輝度性能は、プロジェクタ装置の個体差に依存しやすく、輝度が低くなりやすい。
また、従来の画像投影システムでは、画像を投影する最中に、例えば、1台のプロジェクタ装置が故障し、光源ランプが消灯すると、そのプロジェクタ装置が投影していた領域には一切画像が表示されなくなってしまう。このため、スクリーンに投影された画像の一部が掛けてしまう。そして、故障したプロジェクタ装置が回復するまでの時間がわずかであっても、使用するアプリケーション(例えば、セキュリティ用途の監視用画面)によっては、画像投影システムの品質を著しく落としてしまう。
観測部4は、スクリーン2に投影された複数の投影画像からなる画像領域の輝度を観測する。観測部4は、スクリーン2の正面方向に代えて、背面方向に配置してもよい。
制御装置5は、観測部4の観測結果に基づいて、プロジェクタ装置毎に投影する画像を構成する各画素の輝度値を調整し、複数のプロジェクタ装置に供給する。
画像領域の任意の画素は、隣り合う複数台のプロジェクタ装置からの投影画像の対応する画素によって重ね合わされる。投影画像の1辺の長さは、隣り合って配置されたプロジェクタ装置間の距離のn倍(nは2以上の整数)である。
図2(a)は、上面視した画像投影システム10の例である。
図2(b)は、正面視した画像投影システム10の例である。
図2(c)は、側面視した画像投影システム10の例である。
N台のプロジェクタ装置は、互いの投影画像が、該投影画像の1辺の1/nの長さだけずれるように、スクリーンに画像を投影する。つまり、「n」は、プロジェクタ装置間の距離を1としたときの1台のプロジェクタ装置の投影画像の一辺の長さの倍率を表す。例えば、各プロジェクタ装置は、1台のプロジェクタ装置が投影する画像の投影画像の幅(水平方向、垂直方向それぞれ)が、プロジェクタ装置の配列間隔のほぼ2倍(3倍、4倍等の整数倍であればよい。)となるように配置される。このため、隣り合うプロジェクタ装置が無い周辺部を除く、全ての画素で、異なる4台のプロジェクタ装置からの光が重畳される。そして、隣り合うプロジェクタ装置の投影画像が重なる領域をスクリーン2の全面に広げる。さらに、スクリーン2に投影された全体画像の周辺部を除く投影画像の全ての位置で、複数台のプロジェクタ装置が投影した画像(光)が重なるよう設定する。
観測部4は、図示しない光学レンズ系と、所定のシャッタタイミングで光学レンズ系を介して取り込んだ像光を電気信号に変換する撮像素子と、変換された電気信号を静止画データ又は動画データとして記憶する記憶部と、制御装置5と接続され、記憶部に記憶された静止画データ又は動画データを伝送するための伝送処理部と、を備えるカメラを用いる。ただし、観測部4は、例えば動画像や静止画像を撮像可能なカメラであったり、輝度を計測する輝度計であったりしてもよい。
入力画素値算出部60は、輝度補正係数算出部58によって算出された輝度補正係数と目標輝度とに基づき各プロジェクタ装置の投影画像の目標投影輝度を決定する。そして、決定した目標投影輝度、位置情報および輝度情報に基づいて、プロジェクタ装置毎に投影する画像の各画素の画素値を算出する。
また、制御装置5は、入力画素値算出部60によって算出された入力画素値に基づいて、プロジェクタ装置を制御する制御信号と画像信号を生成し、各プロジェクタ装置に供給する信号供給部61と、を備える。
以下、スクリーン2の周辺部を除いた、各プロジェクタ装置からの光が重畳される領域(例えば、異なる4台のプロジェクタ装置からの光が重畳される領域)を、「画像提示領域」と呼ぶ。
(1)第1のキャリブレーション:(xk,yk)と(X,Y)の対応関係を求める。
画素位置(X,Y)に光を投影するプロジェクタ装置の総数をm(=n2)とする。総数m台のプロジェクタ装置のうち、画素位置(X,Y)に光を投影する第k番目のプロジェクタ装置について、画素位置(X,Y)に相当するプレーン毎の画素位置を対応画素位置(xk,yk)と表す。プロジェクタを識別する為の番号kが画像投影システムに存在するプロジェクタの総数N台のうちの第何番目のプロジェクタに相当するかについては、画素位置(X,Y)によって異なる。投影画像の画素位置(X,Y)とプロジェクタ装置毎に投影するRプレーン、Gプレーン、Bプレーン上の対応画素位置(xk,yk)の関係式(1)〜(4)で示される関係は、予め計測しておく。
第k番目のプロジェクタ装置のパネルの第p番目のプレーン(カラー画像であればRプレーン(p=0),Gプレーン(p=1),Bプレーン(p=2))に、画素値ikを入力した時の、スクリーン上の画素位置(X,Y)で観測される輝度をlkと定めて、予め、関係式(5),(6)で示される関係を計測しておく。
これらの関数(lk,ik)を、上述のように「輝度情報」と呼ぶ。関係式(5)は、Rプレーン、Gプレーン、Bプレーン上の対応画素位置(xk,yk)に、0(最小出力),1,2,3,…,255(最大出力)の数値を入れた場合、実測した画素位置(X,Y)での明るさが何カンデラであるかを求めることにより得られる。
輝度補正係数は、画素位置(X,Y)と、プロジェクタ装置番号k、プレーン番号pの全ての組み合わせについて、それぞれ固有に定まる定数である。また、輝度補正係数は、各スクリーン上の位置(X,Y)での各プロジェクタ装置の出しうる最大輝度lk,maxに合わせて、もしくは、lk,maxと目標輝度LTに合わせて、予め決めておく必要がある。
そして、個々のプロジェクタ装置の輝度に合わせて、単純に比例配分する場合、例えば、式(10),(11)を用いて輝度補正係数wが決定される。
目標輝度とは、画像投影システムで投影したい画像データの各画素値から、スクリーン上の各位置(画素)について、一意に算出される量である。なお、一意に算出されるとは、式(8)が与えられると、自動的に計算で目標輝度が求まるという意味である。式(8)式にあるガンマの値の決め方は一意ではない。
図6(b)は、スクリーン2に提示したい画像の輝度の例を示す。
提示したい画像32の輝度が、各プロジェクタ装置が投影する輝度の最小出力と最大出力の範囲内であれば、任意の輝度を投影することができる。このため、提示したい画像32に応じて、各プロジェクタ装置が投影すべき輝度を求める。この提示したい画像32によって定まる投影すべき輝度を、「目標輝度」と表現する。輝度分布31−3は、目標輝度を表す輝度分布である。
提示したい画像32に対して、任意の位置における水平線33を指定する。水平線33の位置は、例としてある位置の断面図を切り取ったものである。実際の処理では、まず、画像32の上から下までの全ての位置での断面における輝度値を観察する。そして、全ての位置で目標輝度が最小出力と最大出力の範囲内に収まるように、ガンマの値を決める。目標輝度が最小出力と最大出力の範囲内に収まらない場合、一部の画質の劣化を許容した上でガンマの値を決める。この水平線33から求まる画素値は、画素値分布34のように求まる。画素値分布34に対して、予め設定されたガンマを掛ける(累乗する)ことによって、目標輝度値LT(画像データの各画素値)が求まる。
始めに、ジオメトリ情報算出部51は、各プロジェクタ装置の投影位置であるジオメトリ情報(fX,fY,gx,gy)を計測する(ステップS1)。この処理は、上述した第1のキャリブレーションに相当する。
始めに、入力画素値算出部60は、R,G,Bの各プレーンについて、処理を開始する(ステップS11)。つまり、pの値を、0,1,2の順に循環することで、Rプレーン、Gプレーン、Bプレーンの順に選択して処理を行う。
図9(a)は、特性を合わせる前における、プロジェクタ装置毎に投影した画像の輝度の例を示す。このとき、第5のプロジェクタ装置が投影する画像の輝度が最も特性が悪い。
第1〜第7のプロジェクタ装置が投影する画像は、それぞれ隣り合うプロジェクタ装置が投影する画像に重ね合わせている。このため、全体の輝度は、従来のプロジェクタ装置が投影する画像よりも高くなる。また、例えば、第5のプロジェクタ装置を除く他のプロジェクタ装置は、目的輝度に対して高い輝度となる。このため、第5のプロジェクタ装置を除く他のプロジェクタ装置は、目的輝度に合わせて出力を落とすことで、スクリーン2に投影された画像全体が均一な輝度となる。
図10(a)は、1台のプロジェクタ装置(プロジェクタ装置1−1)をスクリーン2に投影した場合における投影画像の例である。スクリーン2には、画像3−1が投影される。
図10(b)は、2台のプロジェクタ装置(プロジェクタ装置1−1,1−11)をスクリーン2に投影した場合における投影画像の例である。スクリーン2には、画像3−1,3−11が重ねて投影される。
図10(c)は、3台のプロジェクタ装置(プロジェクタ装置1−1〜1−21)をスクリーン2に投影した場合における投影画像の例である。スクリーン2には、画像3−1〜3−21が重ねて投影される。
図10(d)は、4台のプロジェクタ装置(プロジェクタ装置1−1〜1−31)をスクリーン2に投影した場合における投影画像の例である。スクリーン2には、画像3−1〜3−31が重ねて投影される。
図11(a)は、1台のプロジェクタ装置(プロジェクタ装置1−1)がスクリーン2に投影する投影画像の例を示す。
図11(b)は、2台のプロジェクタ装置(プロジェクタ装置1−1,1−11)がスクリーン2に重畳して投影する投影画像の例を示す。
図11(c)は、3台のプロジェクタ装置(プロジェクタ装置1−1〜1−21)がスクリーン2に重畳して投影する投影画像の例を示す。
図11(d)は、4台のプロジェクタ装置(プロジェクタ装置1−1〜1−31)がスクリーン2に重畳して投影する投影画像の例を示す。
図12より、XYZ表色系における色度値x,yの分布は、プロジェクタ装置の台数が多くなる(言い換えれば、重ね合わせる画像枚数が多くなる。)につれて、収束することが分かる。
図11(a)に示すように、1台のプロジェクタ装置である場合、色度値x,yの標準偏差が高いため、色度のばらつきが大きい。しかし、プロジェクタ装置の台数を増やすにつれて、色度値x,yの標準偏差が低くなり、スクリーンに投影した画像の色度のばらつきが小さくなっていくことが確認できる。
各プロジェクタ装置には、各画素に対して、全て共通な画像信号((R,G,B)=(200,200,200))を入力する。そして、各プロジェクタ装置について、投影画像の色度分布を計測し、投影画像の中央領域8付近の平均色度を算出した。
本例では、104台のプロジェクタ装置について色度を計測した。
以下、図14(a)〜図18(a)において、格子状に配置された円は、プロジェクタ装置の配置位置を示す。また、実線または破線で囲まれた領域は、平均値を算出した範囲を示している。
図14(b)は、算出した平均値の分布を示している。
図15(b)は、色度値x,yの平均値の分布を示している。
図16(b)は、色度値x,yの平均値の分布を示している。
図17(b)は、色度値x,yの平均値の分布を示している。
図18(b)は、色度値x,yの平均値の分布を示している。
図19より、周囲のプロジェクタ装置の光と重畳することで、プロジェクタ装置の特性のばらつきが減ることが示される。周囲の4台と重畳するだけでも色度のばらつきは、ほぼ半減する。一般に、標準偏差がσの母集団からn個を取り出して平均を取った場合の標準偏差は、一般式としてσ/√nの関係を満たす。図19に示す結果は、標準偏差の一般式に準じている。
(1)スクリーン2とプロジェクタ装置の間の距離(投射距離)を延長する。
(2)プロジェクタ装置に、より広角な投射レンズを取り付ける。
本例においても、観測部4によってスクリーン2に投影された画像を観測し、観測した情報に基づいて、プロジェクタ装置の輝度等を算出する制御装置15が、第1のプロジェクタ装置11−1〜11−Nに画像信号を供給する点については、上述した実施の形態に係る画像投影システム10と同様である。
プロジェクタ装置11−1は、信号供給部61から供給された画像信号や制御信号に基づいて、4分割した画像の遅延時間を調整する遅延調整部21と、画像を投影する画像投影部22と、画像投影部22が投影する画像を反射し、所定時間毎に画像を拡大してスクリーン2に投影する時分割画像拡大部23と、を備える。
画像投影部22は、遅延調整部21によって遅延された画像信号に対応する部分画像を投影光で出力する。
時分割画像拡大部23は、4枚のミラーとシャッタ機構を備え、4枚のミラーは、モータ等の駆動部25によって回転駆動される。時分割画像拡大部23は、画像投影部22からの部分画像をスクリーン2の対応する領域に、遅延時間毎に順番に拡大投射する。
遅延調整部21と時分割画像拡大部23の動作は、所定のクロック周波数を発生するクロック発生部24によってタイミングが制御される。
各プロジェクタ装置は、あるタイミングで投影する画像のうち、1/4画像を所定のタイミングでスクリーン2に投影する。このとき、スクリーン2に向かって時計回りに、1/4画像の投影箇所を変えている。ここで、投影箇所の位置の種類を位相パターンと呼ぶ。以下、プロジェクタ装置11−1がスクリーン2に投影する例について説明する。
図25(b)は、投影画像13−1のうち、右下1/4領域13−1bに画像を投影する例である。この状態を、第2の位相パターンという。
図25(c)は、投影画像13−1のうち、左下1/4領域13−1cに画像を投影する例である。この状態を、第3の位相パターンという。
図25(d)は、投影画像13−1のうち、左上1/4領域13−1dに画像を投影する例である。この状態を、第4の位相パターンという。
図26(a)は、第1の位相パターンの例である。時分割画像拡大部23は、4枚のミラー26a〜26dと、ミラー26a〜26dを回転させるモータ25と、ミラー26a〜26dによって反射された1/4画像を切り替えるシャッタ機構を有するオプティカルチョッパ27と、を備える。ミラー26a〜26dは、それぞれ担当する領域に投影光が反射されるように、向きを調整してモータ25に取り付けてある。そして、ミラー26a〜26dは、モータ25が入力画像のフレームレート(60Hz)に合わせて反時計方向に回転することによって、プロジェクタ装置11−1が投影する画像の反射角を変えることができる。
第1の位相パターンの場合、ミラー26aで反射された1/4画像が領域13−1aに投影される。
図26(b)は、第2の位相パターンの例である。
第2の位相パターンの場合、ミラー26bで反射された1/4画像が領域13−1bに投影される。
図26(c)は、第3の位相パターンの例である。
第3の位相パターンの場合、ミラー26cで反射された1/4画像が領域13−1cに投影される。
図26(d)は、第4の位相パターンの例である。
第4の位相パターンの場合、ミラー26dで反射された1/4画像が領域13−1dに投影される。
投影画像13−12は、プロジェクタ装置11−12が投影する画像である。投影画像13−23は、プロジェクタ装置11−23が投影する画像である。投影画像13−34は、プロジェクタ装置11−34が投影する画像である。オプティカルチョッパ27は、画像切替えの過渡期の状態を見せないようにするため、入力画像のフレームレート(60Hz)に合わせてシャッタを切り、位相パターンを切り替える。このため、画像が不鮮明にならない。
図27(a)は、第1の位相パターンの例である。
図27(b)は、第2の位相パターンの例である。
図27(c)は、第3の位相パターンの例である。
図27(d)は、第4の位相パターンの例である。
ここでは、簡単のため、プロジェクタ装置を特定する識別番号を、1,2,…の順に付与している。また、プロジェクタ装置が投影する画像領域を、プロジェクタ装置に付与された識別番号に対応させて表示する。
図28(a)は、第1の位相パターンの例である。
図28(b)は、第2の位相パターンの例である。
図28(c)は、第3の位相パターンの例である。
図28(d)は、第4の位相パターンの例である。
そして、隣接するプロジェクタ装置同士で投影光を重ね合わせ、複数台の異なるプロジェクタ装置からの光で各画素が構成されるように投影する。このため、プロジェクタ装置の持つ特性のばらつきが軽減され、より高画質な画像を投影できるという効果がある。
水平方向(x方向)は、本発明に係る画像投影システムにおけるプロジェクタ装置の配置方式である。垂直方向(y方向)は、従来方式(投影画像が一部だけ重なり合う)としている。プロジェクタ装置の投影領域の横幅は、プロジェクタ装置の水平方向に隣り合う間隔のn倍(nは2以上の整数)とする。また、垂直方向に本発明の方式、水平方向は従来方式のままという配置パターンも可能である。
図30(a)は、スクリーン2に対して、各プロジェクタ装置の投影画像を重ねずに、隙間なく並べた状態の例である。各プロジェクタ装置が投影する画像は、それぞれ投影画像81−1〜81−3,81−11〜81−13,81−21〜81−23として示される。
例えば、投影画像81−1,81−2,81−11,81−12の交点位置に、投影画像82−2が投影される。
本例では、破線で囲まれた範囲を、ユーザが視認できる映像投影領域82−3として用いている。映像投影領域82−3の範囲内では、任意の画素位置において、異なる2台のプロジェクタ装置が投影する光によって投影画像が構成される。
Claims (10)
- 入力された画像信号に基づく画像を互いに所定量ずらして重ね合わせてスクリーンに投影する複数台のプロジェクタ装置と、
前記スクリーンに投影された複数の投影画像からなる画像領域の輝度を観測する観測装置と、
前記観測装置の観測結果に基づいて、前記プロジェクタ装置毎に投影する画像を構成する各画素の輝度値を調整した前記画像信号を、前記複数のプロジェクタ装置に供給する制御装置と、を含み、
前記画像領域の任意の画素は、隣り合う複数台の前記プロジェクタ装置からの投影画像の対応する画素によって重ね合わされ、前記投影画像の1辺の長さは、隣り合って配置された前記プロジェクタ装置間の距離のn倍(nは2以上の整数)である
ことを特徴とする画像投影システム。 - 請求項1に記載の画像投影システムにおいて、
前記観測装置は、
前記スクリーン上の前記画像領域を構成する画素の投影位置を観測する投影位置観測部と、
前記投影位置観測部によって観測された前記画像領域の各画素の投影位置より、前記プロジェクタ装置毎に前記投影画像を構成する画素の位置を位置情報として算出する位置情報算出部と、
前記スクリーン上の画像領域の輝度を観測する輝度観測部と、
前記輝度観測部によって観測された前記画像領域の輝度と前記位置情報より、前記スクリーン上の前記画像領域の各画素の輝度を輝度情報として算出する輝度情報算出部と、
前記画像領域の目標とする輝度を目標輝度として定め、前記目標輝度に対する各プロジェクタ装置の投影画像の輝度の配分を輝度補正係数として決定する輝度補正係数算出部と、
前記輝度補正係数算出部によって算出された前記輝度補正係数と前記目標輝度とに基づき各プロジェクタ装置の投影画像の目標投影輝度を決定し、決定した目標投影輝度、前記位置情報および前記輝度情報に基づいて、前記プロジェクタ装置毎に投影する画像の各画素の画素値を算出する画素値算出部と、
前記画素値算出部によって算出された画素値に基づいて画像信号を生成し、各プロジェクタ装置に供給する信号供給部と、を含む
ことを特徴とする画像投影システム。 - 請求項2に記載の画像投影システムにおいて、
前記スクリーン上の画像領域の任意の画素について、当該画素に投影する前記プロジェクタ装置毎の画像の輝度の配分を、前記輝度補正係数に基づいて変更する
ことを特徴とする画像投影システム。 - 請求項3に記載の画像投影システムにおいて、
前記目標輝度を決定する目標輝度算出部を、さらに含み、
前記目標輝度算出部は、前記目標輝度を、前記複数のプロジェクタ装置による投影画像の輝度の最大値と最小値の範囲内で設定する
ことを特徴とする画像投影システム。 - 請求項4に記載の画像投影システムにおいて、
前記プロジェクタ装置は、前記スクリーンに投影する画像を格子状に区画したn2の領域のうちの所定の領域から順番に対応する画像信号の出力を所定時間遅延させる遅延部と、
前記遅延部によって遅延された画像信号に対応する部分画像を出力する画像投影部と、
前記画像投影部からの部分画像を前記スクリーンの対応する領域に、前記遅延時間毎に順番に拡大投射する画像拡大部と、を含む
ことを特徴とする画像投影システム。 - 請求項3に記載の画像投影システムにおいて、
前記プロジェクタ装置は、互いの投影画像が、該投影画像の1辺の1/nの長さずれるように、前記スクリーンに画像を投影する
ことを特徴とする画像投影システム。 - 請求項1に記載の画像投影システムにおいて、
前記複数のプロジェクタ装置は所定の間隔で格子状に配置されている
ことを特徴とする画像投影システム。 - 複数台のプロジェクタ装置によって、入力された画像信号に基づく画像を互いに所定量ずらして重ね合わせてスクリーンに投影し、
前記スクリーンに投影された複数の投影画像からなる画像領域の輝度を観測し、
前記観測装置の観測結果に基づいて、前記プロジェクタ装置毎に投影する画像を構成する各画素の輝度値を調整した前記画像信号を、前記複数のプロジェクタ装置に供給し、
前記画像領域の任意の画素は、隣り合う複数台の前記プロジェクタ装置からの投影画像の対応する画素によって重ね合わせ
前記投影画像の1辺の長さは、隣り合って配置された前記プロジェクタ装置間の距離のn倍(nは2以上の整数)とすることを特徴とする
画像投影方法。 - 複数台のプロジェクタ装置によって、入力された画像信号に基づく画像を互いに所定量ずらして重ね合わせてスクリーンに投影する処理と、
前記スクリーンに投影された複数の投影画像からなる画像領域の輝度を観測する処理と、
前記観測装置の観測結果に基づいて、前記プロジェクタ装置毎に投影する画像を構成する各画素の輝度値を調整した前記画像信号を、前記複数のプロジェクタ装置に供給する処理と、
前記画像領域の任意の画素は、隣り合う複数台の前記プロジェクタ装置からの投影画像の対応する画素によって重ね合わせ、前記投影画像の1辺の長さは、隣り合って配置された前記プロジェクタ装置間の距離のn倍(nは2以上の整数)とする処理と、を
コンピュータに実行させるプログラム。 - 請求項9に記載のプログラムを格納した
記録媒体。
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