JP2009206651A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像装置内部の回路的な変更を伴わずに、高輝度側又は低輝度側のDレンジの広い画像を得ることができる撮像装置を提供することを目的とする。
【解決手段】被写体の光学像を結像させる光学手段と、結像した光学像を電気的に撮像する撮像手段と、被写体の距離情報を得る距離検出手段と、被写体に向けて予備発光及び本発光を行う照明手段と、距離検出手段による距離情報に基づいて予備発光量を決定し、照明手段による予備発光により得られた自動露出評価値に基づいて第一の撮像時に使用する第一のガイドナンバを決定する第一のガイドナンバ決定手段と、第一のガイドナンバに対して所定段数分補正した第二のガイドナンバを算出して決定する、第二のガイドナンバ決定手段と、を備え、撮像手段は、第一のガイドナンバに従った発光量により第一の撮像を行った後に連続して、第二のガイドナンバに従った発光量で再発光することにより、第二の撮像を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動的にガイドナンバを変えて撮像することにより、高輝度側又は低輝度側のダイナミックレンジ(以下「Dレンジ」という。)の広い画像を得ることができる撮像装置に関する。
カメラの被写体照明手段には色々な手段があるが、なかでもストロボ装置が一般的である。ストロボの発光制御方式にはフラッシュマチック方式(以下、FM方式という。)と受光センサによる自動調光方式(以下、オートストロボ方式という。)がある。コンパクトデジタルカメラではコストとスペース的な問題から、一般的にはFM方式が採用される。このFM方式は、本発光の前に予め予備発光(プリ発光)を行い、予備発光後の反射光の積分量を基に自動露出(以下、AEという。)の評価値を取得して本発光量を定める方式が一般的である。
しかしながら、予備発光後のAE評価値取得エリアを主被写体に合わることにより、被写体近傍の最適露光量はストロボ閃光により得られるが、該制御方式を実施したとしても被写体周囲の背景まで最適露光量を得られるとは限らない。つまり、ストロボ光が到達可能な背景や、レンズ周辺での光量落ちが原因で、なかなか期待通りの画像が撮像しづらいという問題があった。
そこで、このような問題を解決するべく、特許文献1には、白色発光ダイオードを補助光として使用する場合に光量の不足を色々な手法を用いて複数画像を合成する撮像方法が記載されている。
また、特許文献2には、主要被写体が画面中央にない場合であっても適正な本発光量を得るべく、画面を複数の領域に分割し、各領域に対応する複数の測光領域を有する測光センサによりフラッシュの予備発光時における被写体からの反射光量を測定するカメラについて記載されている。
特開2006−066996公報 特開2003−066505公報
しかし、特許文献1に記載の撮像方法を実施する為には撮像装置内部の回路的な変更が必要であり、そのため撮像装置がコスト高になってしまうという問題がある。
また、特許文献2に記載のカメラでは、プリ発光後のAEの評価値取得エリアを複数有しているので、全体的にバランスの取れた撮像画像を得ることが可能であるが、主被写体のAE評価値までもが背景の影響を受ける等の不都合がある。これを防止するために、各エリアのAE評価値に対して加重率を決定する方法が考えられるが、撮像シーンいかんによっては荷重率を決定するのが困難な場合もある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、撮像装置内部の回路的な変更を伴わずに、高輝度側又は低輝度側のDレンジの広い画像を得ることができる撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、被写体の光学像を結像させる光学手段と、結像した光学像を電気的に撮像する撮像手段と、被写体の距離情報を得る距離検出手段と、被写体に向けて予備発光及び本発光を行う照明手段と、前記距離検出手段による距離情報に基づいて予備発光量を決定し、前記照明手段による予備発光により得られた自動露出評価値に基づいて第一の撮像時に使用する第一のガイドナンバを決定する第一のガイドナンバ決定手段と、前記第一のガイドナンバに対して所定段数分補正した第二のガイドナンバを算出して決定する、第二のガイドナンバ決定手段と、を備え、前記撮像手段は、前記第一のガイドナンバに従った発光量により第一の撮像を行った後に連続して、前記第二のガイドナンバに従った発光量で再発光することにより、第二の撮像を行うことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、撮像画像の輝度信号レベルに基づいて白飛び又は黒潰れの有無を判定する判定手段と、前記第一の撮像画像と前記第二の撮像画像とを合成する画像合成手段と、を備え、前記判定手段が前記第一の撮像画像に白飛び又は黒潰れが有ると判定した場合は、前記画像合成手段は前記第一の撮像画像と前記第二の撮像画像とを合成することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記第二の撮像は、前記第一の撮像後に手ぶれが生じない時間内で行われることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、撮像者が操作可能な操作手段を備え、前記第二のガイドナンバを算出する際に用いられる補正値を前記操作手段により入力可能であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記操作手段は、白飛び用補正値と黒潰れ用補正値とを別個に設定可能であることを特徴とする。
本発明によれば、第一のガイドナンバに従った発光量で照明手段が発光して第一の撮像が行われた後に、第一のガイドナンバに対して所定段数分補正した第二のガイドナンバを算出し、第二のガイドナンバに従った発光量で照明手段が再発光して、第一の撮像後に連続して第二の撮像が行われるようにしたので、一度の撮像動作で自動的に露出変更された複数の画像を撮ることができる。従って、ユーザが望むような露出で撮像された画像を簡単に得ることができる。
以下に添付の図を参照してこの発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明によるデジタルカメラの一実施形態の構成図である。
図1に示すデジタルカメラは、レンズ1(光学手段)と、メカニカルシャッタ2と、CCD3(撮像手段)と、CCD信号を相関二重サンプリングして画像ノイズをキャンセルした信号をA/D変換するCDS・AD(Correlated Double Sampling signal Analog-Digital converter)部4とを備える。
またCDS・AD部4によりA/D変換されたデジタル信号を輝度Y、色差U、V(vertical)信号に変換したり、そのYUVデータをJPEG圧縮するデジタル信号処理を行うDSP(Digital Signal Processor)部5と、レンズ1を駆動するフォーカス駆動とメカニカルシャッタ2のシャッタ開閉動作を行うメカニカル部を駆動するドライバ部6と、CCD駆動回路部7と、カメラ全体を制御するCPU8と、撮像した画像データ、ファイルからのリードデータを一時期保持するためにDSP部5及びCPU8のワークメモリとして使われるメモリ(記憶手段)9とを備える。なおCPU8は、第一のガイドナンバ及び第二のガイドナンバを決定する手段としても動作する。また、CPU8は、撮像画像の輝度信号レベルに基づいて白飛び又は黒潰れの有無を判定する手段としても動作する。詳細は、後述する。
さらにカメラ外部との通信を行う通信ドライバ部10と、カメラに着脱可能なメモリカード11と、DSP部5からの映像出力信号をLCD(Liquid Crystal Display)に表示可能な信号に変換する表示コントローラ及び実際にその映像を表示するLCDを備えた表示部12と、カメラユーザが操作する各種のスイッチからなるスイッチ(SW)部(操作手段)13と、三角測距方式によるAF部14(距離検出手段)と、制御部から発光開始・停止を制御できストロボ発光するストロボ発光部15(照明手段)と、ストロボ発光用のメインコンデンサ16とを備える。
なお、本実施例におけるストロボ発光部15は、光量を設定できるガイドナンバコントロール機能を備えている。また、メインコンデンサ16の充電電圧は、CPU8から検出可能である。
本実施の形態の撮像装置は、撮像を行う際に、AF部14により得られた距離情報に基づいて予備発光量を決定し、ストロボ発光部15による予備発光により得られたAE評価値に基づいて、CPU8が第一の撮像時に使用する第一のガイドナンバを決定する。さらにCPU8は、第一のガイドナンバに対して所定段数分補正した第二のガイドナンバを算出して決定する。そして、ストロボ発光部15が第一のガイドナンバに従って発光することによりCCD3により第一の撮像が行われ、その後ストロボ発光部15が第二のガイドナンバに従って発光することによりCCD3により第二の撮像が行われる。
さらに、CPU8は、第一の撮像画像の輝度信号レベルに基づいて白飛び又は黒潰れの有無を判定し、白飛び又は黒潰れが有ると判定した場合は、第一の撮像画像と第二の撮像画像とを合成する。
図2は、本実施形態のデジタルカメラにおけるプログラム構成図であり、この図2に示すように、本実施形態のデジタルカメラにおいて使用するプログラムは、メイン処理ブロック20と併行処理ブロック40とからなる。
メイン処理ブロック20には、SW判定処理21、AE処理22、AF処理23、プリ発光処理24、発光量比較処理25、本発光シフト処理26、白飛び/黒潰れ判定処理27、再発光シフト処理28、画像合成処理29、静止画記録処理30を行うためのプログラムを備えている。
また併行処理ブロック40には、定期タイマ割り込み処理41、モニタリング処理42を行うためのプログラムを備えている。併行処理は、定期的なタイマ割り込みで起動され、SW部13の状態の読み込みなどを行う。なお、各プログラムによる処理の詳細については後述する。
図3及び図4は、記録時のメイン処理を示したフローである。
なお、本実施形態ではストロボ撮像が必要な静止画撮像を例に挙げて説明する。
記録時のメイン処理に先立ち、記録モードでカメラ電源(図示しない)がONされると、カメラ内部のハードウェア初期化やカード内のファイル情報をメモリ9内に作成するなどの初期処理を行う。その後、記録のメイン処理を開始する。
メイン処理では、先ず、モニタリング状態をチェックし(S1)、モニタリング停止状態である場合は、モニタリング開始処理を行う(S2)。モニタリング開始処理とは、撮像部の駆動を開始し、また併行処理プログラム30のモニタリング処理42を起動するものである。メイン処理プログラム20に最初に入った場合にもモニタリング開始処理は実行されることになる。
ここで、併行処理プログラム30のモニタリング処理42とは、カメラのスルー画像を表示している際のAE(自動露出)とAWB(オートホワイトバランス)の追尾処理を実行するものであり、モニタリング処理42により表示部12に表示している画像を、常に適正な明るさ及び自然な色合いに保つことができる。
具体的には、レンズ1、CCD3等の撮像部のデータをDSP部5により画像処理を施すことで、各AE、AWBに対する評価値をCPU8で取得し、その評価値が所定値になるように、CCD駆動回路部7の露光時間をセットしたり、その撮像信号のCCD部3における増幅率を設定したり、DSP部5の画像処理における色パラメータを調節したりするフィードバック制御を行う。
ステップS2のモニタリング開始処理の後、CPU8がメインコンデンサ16の充電電圧Vmをチェックし(S3)、充電電圧Vmが低いと判断された場合は充電をする(S4)。
以上のモニタリング処理42や後述するSW部の状態を読み込むSW判定処理21の併行処理は、併行処理プログラム30の定期タイマ割り込み処理41で実行される。すなわち、定期タイマ割り込み処理41により20msごとに入力される割り込み処理によりモニタリング情報又はSW情報を確定して、操作されたモニタ表示又はSWの対応処理を行う。ここで、SW判定処理21についていえば、有効なSW情報がなければ、なにもせず、再びSW判定処理21に戻るループを繰り返す(S5で無効操作)。
有効なSW情報として、スイッチ部13に備えられた図示しないシャッタ釦の第一スイッチ(以下、第一SWと略す)がオンされると、モニタリングを停止する(S6)。そして、AE処理22としてDSP部5において撮像データの評価を行いCCD駆動回路部7に設定するCCD3の露光時間値と増幅率を決定する(S7)。次に、ステップS8においてAF処理23を行う。
ここで、AF処理23について説明すると、図5に示すように、測距は2つの異なった光学系で結像した被写体像の位相差による三角測距などが一般的である。
すなわち、図5(a)に示すようなAF(オートフォーカス)部の左右夫々の光学系に設けられているラインセンサ51L、51Rにより検出される輝度信号を比較して相関の強い信号同士、例えば図5(a)、(b)に示すような中央の被写体53の位相差Lから距離を計算により求めるようにしている。これにより、ラインセンサ方向の距離を測定することができる。AF処理23の測距データ(Lデータ)に従ってドライブ6でレンズ1を動かしフォーカスを合わせる。ただこの測距データ(Lデータ)は三角測距でなくてもよい。例えば、CCDAFした繰り出しフォーカスポジションから求めるようにしてもよい。
ステップS8のAF処理終了後は、ステップS9において、フォーカス駆動処理を実行し、フォーカス駆動処理終了後は、ステップS1のモニタリング状態に戻るループを繰り返す。
一方、ステップS5のSW判定処理21において、図示しないシャッタ釦の第二スイッチ(以下、第二SW)までオンされると、ステップS10のストロボ判断処理を行う。ストロボ発光は、AE処理22で低輝度判定された場合に行われる。ここでストロボなしと判断した場合(S10で「なし」)には、ステップS11にてモニタリング処理42を停止し、ステップS12に移行する。
ステップS12においては、静止画記録処理30としてCCD3の撮像データをDSP部5において画像処理、圧縮処理を行いメモリ9に書き込む。
次に、本実施形態のデジタルカメラの特徴的な動作であるストロボ発光時の動作について説明する。
ステップS5のSW判定処理21において、第二SWまでオンされ、ステップS10のストロボ判断処理においてストロボ有りと判断された場合には(S10で「有り」)、図4に示すステップS13に進む。
ステップS13では、プリ発光処理24にて実際にプリ発光を行い、ストロボ受光部でその反射光を測定する。この場合、ストロボ受光部はカメラのCCD3自体でも、またレンズ2とは別光学系に置かれたフォトセンサでもよい。
次に、ステップS14の発光量比較処理25において、反射光と基準反射量との比較を行う。ステップS15の本発光量シフト処理では、ステップS14の発光量比較処理25の比較結果に基づいて本発光時のガイドナンバ(第1のガイドナンバ)GN1を決定して本発光を行い、撮像処理を実行する。
従来のカメラであれば、本発光を行った後にステップS20の静止画記録処理30に移行し、ステップS1のモニタリング状態に戻るループを繰り返す。これに対して、本実施形態のカメラでは、ステップS15の本発光を実施した後に、取得された静止画像に一切の加工を施さないまま一旦メモリ9にRAWデータとして保存し(ステップS16)、続くステップS17において、白飛び又は黒潰れがあるか否かの判定(白飛び/黒潰れ判定処理27)を行う。
ここで、白飛び/黒潰れ判定処理27について説明する。
以下、説明の便宜のため、画像のRデータについて説明するが、Gデータ、Bデータについても同様の処理が行われる。
まず、RAW画像全体のRデータについて、平均Rデータを取得する。次に各画素のRデータと平均Rデータとを比較してその差を求める。白飛び/黒潰れ判定用に設定された所定のしきい値と、画素のRデータと平均Rデータとの差がしきい値を超えるか否かを判定する。しきい値は予め定められたものであってもよいし、撮像毎に機械的、あるいは人為的に定めるようにしても良い。そして、画像全体のRデータのうち、しきい値を超える画素の数が、画像全体に対して所定の割合、例えば30%を超えた場合に、しきい値を超える画素の部分が白飛び/黒潰れしていると判定する。しきい値を超える画素の画像全体に占める割合をもとに白飛び/黒潰れが有るか否かを判断するのは、以下のような理由による。例えば、近距離の被写体に対してガイドナンバを大きくして撮像した場合には、該被写体画像が白飛びを起こすが、その被写体の画像全体に対する占有率は大きいと考えられる。このような場合には白飛びが起きていると判断する必要がある。逆に言えば、適正露光にて撮像された被写体の周囲に小さく街灯などが写っている場合、街灯部分の画像データは上述のしきい値を超えると考えられる。しかし、街灯部分の画像全体に対する占有率は小さく、この部分に対して白飛びと判断し、画像の補整を行ったとすれば、逆に不自然な画像となってしまう。従って、白飛びと判断すべきではない。
ステップS17の判定結果で白飛び/黒潰れが無いと判断された場合、すなわち最適露光だと判断された場合には(ステップS18で無し)、モニタリングを停止(ステップS19)した後、静止画記録処理30を行う(ステップS20)。
一方、白飛び/黒潰れ判定の結果、白飛び/黒潰れ有りと判断された場合には(ステップS18で有り)、一旦メモリ9に白飛び/黒潰れ判定結果が出た画素の座標を記憶する(ステップS21)。ステップS21の処理終了後は、ステップS1のモニタリング状態に戻るループを繰り返す。
また、ステップS5のSW判定処理21において、図示しないシャッタ釦の第二SWでストロボ撮像が行われ、且つ再発光有りの場合は、ステップS21に移行する。
ステップS21では再発光シフト処理28として、本発光時の第一のガイドナンバGN1に対して±αEv値の分だけ補正した再発光時の第二のガイドナンバGN2で再発光して再度の撮像を実施する。すなわち第一のガイドナンバGNに対して所定段数分補正した第二のガイドナンバGN2を決定して再発光を行い、撮像処理を実行する。この撮像により得られた画像は後述するように本発光時の画像と合成されるので、本発光後に手ブレが発生しない時間内である約1/32秒以内に行われる。
ここで、ガイドナンバとは、せん光光源を用いて撮像する場合、露出の目安となる数値のことである。値が大きいほど光量が大きいことを示している。従って、白飛びが起こった場合には、ガイドナンバを小さくしてストロボ発光させれば、白飛び部分について適正な露光状態を得ることができる。逆に、黒潰れが起こった場合には、ガイドナンバを大きくしてストロボ発光させればよい。
ここで、再発光における第二のガイドナンバGN2のαの導出方法について説明する。目標輝度に対して白飛びしている箇所の平均輝度とのEv差は「log2(目標輝度値/平均輝度値)」で求められる。例えば、基準となる目標輝度値が150であって、白飛びしていると判断できた画像箇所の平均輝度値が200であった場合、輝度のEV差は、およそ0.4EV差であることがわかる(式(1))。
log2(150/200)≒−0.41 ・・・(1)
つまり、再発光時の第二のガイドナンバGN2は、本発光時の第一のガイドナンバGN1(Ev)−0.4(Ev)で求められる。
ステップS21において、第二のガイドナンバGN2に基づいた再発光を行って得られた再発光画像は、本発光時に撮像された本発光画像と同様にメモリ9に無加工のまま再発光RAWデータとして保存する(S22)。
そして、ステップS23の画像合成処理(画像合成処理29)において、本発光時において白飛び/黒潰れ判定結果が出た座標エリアと同一の座標エリアの再発光RAWデータを、本発光時のRAWデータに上書きして画像合成を行う。例えば、本発光では黒潰れしている低輝度側レンジでも再発光では適正輝度になっているエリアを上書きするのである。
図6は画像合成処理により合成される画像の一例を示した図である。
例えば、図6(a)に示す本発光画像61に白飛び(白飛び部分62)が発生していた場合、本実施の形態では、再発光シフト処理として、第二のガイドナンバGN2で再発光を行って、図6(b)に示すような再発光画像64を取得する。上述の通り、第二のガイドナンバGN2のαは、白飛び部分62が適正露出となるように計算されているので、図6(b)の再発光画像64は、白飛び部分62に相当するエリア65が適正露出となっている。そして、本発光画像61において白飛び部分62の座標エリアと同一の座標エリアの再発光RAWデータ、即ちエリア65のデータを、本発光時のRAWデータに上書きして図6(c)に示すような合成画像67が得られることになる。従って、合成画像67は、本発光画像61で白飛びを起こさなかったエリア63のRAWデータと、再発光画像64で適正露出となったエリア65のRAWデータとからなる。
その後、モニタリングを停止して(S24)、静止画記録処理30を行い(S25)ステップS1のモニタリング状態に戻るループを繰り返す。
なお、本実施の形態では、再発光を1回のみ行う例により説明をしたが、手ブレが生じない時間内であれば、ガイドナンバGNを変更して複数回の再発光を行い、それぞれの画像を合成することも可能である。例えば、本発光画像に複数の白飛び/黒潰れ部分が存在する場合で、各白飛び/黒潰れ部分の最適露光量が異なる場合には、各白飛び/黒潰れ部分に応じたガイドナンバを算出し、該ガイドナンバに基づいて複数回再発光して、各再発光画像から得られる最適露光量のエリアを本発光画像に合成すればよい。
このように、本発明では従来のストロボ制御方式に付け加えて本発光後に手ブレが発生しない時間内で、本発光GN±αEv値分GN補正した発光量を本発光撮像後に可能な限り連続して複数枚撮像しておき、後の工程にて画像合成を行うので、高輝度側又は低輝度側のレンジもカバー出来るカメラを実現できる。また、従来のFM方式のストロボシステムに付け加えてソフトウェアを変更するだけで、Dレンジの拡大が可能なストロボ制御システムを搭載した撮像装置を提供できる。
本発明の第二の実施形態について説明する。上述の実施形態では、機械的に求めた補正値αを用いてガイドナンバの補正を行ったが、機械的な補正には限界があり、白飛び/黒潰れの補正が適正に行われない場合がある。
また、機械的な補正に頼らずに、補正値αを自分で決めたいという撮像者も存在する。そのため、上述の機械的補正を行うモードを「Dレンジ拡大ストロボAUTOモード」とし、補正値αを人為的に決めるモードを「Dレンジ拡大ストロボMANUALモード」として、切り替えができることが望ましい。例えば、撮像装置に設けられたボタンにより、またLCDモニタに表示されたメニュー等から選択して、2つのモードの切り替えができるようにすればよい。これらの操作は、操作手段であるSW部13(図1)により行う。
Dレンジ拡大ストロボMANUALモードについては、さらに、メニューにてαを設定する画面を表示する必要がある。この場合、白飛び対策用の補正値α1と、黒潰れ対策用の補正値α2とを別々に設定できるようにすれば、Dレンジの補正について撮像者の自由度が増すので、より望み通りの画像を撮像できるようになる。
このように、Dレンジ拡大ストロボAUTOモードとDレンジ拡大ストロボMANUALモードとを選択できるようにしたので、初心者にとっては細かい撮像知識を必要せず、通常のカメラと同様の操作で、美しい画像を撮像することが可能となる。また、上級者にとっては、Dレンジの補正について撮像者の自由度が増すので、より望み通りの画像を撮像できるようになる。
本発明によるデジタルカメラの一実施形態の構成図である。 本実施形態のデジタルカメラにおけるプログラム構成図である。 メイン処理を示したフローチャートである。 メイン処理内の処理Aを示したフローチャートである。 (a)及び(b)はAF処理を説明するための説明図である。 画像合成について説明する図であり、(a)は白飛びのある本発光画像を示す図、(b)は本発光画像の白飛び部分が適正露光となった再発光画像を示す図であり、(c)は合成画像を示す図である。
符号の説明
1…レンズ、2…メカニカルシャッタ、3…CCD、4…CDS・AD部、5…DSP部、6…ドライバ部、7…CCD駆動回路部、8…CPU、9…メモリ、10…通信ドライバ、11…メモリカード、12…表示部、13…SW部、14…AF部、15…ストロボ発光部、16…メインコンデンサ、20…メイン処理ブロック、40…併行処理ブロック、61…本発光画像、62…白飛び部分、64…再発光画像、65…エリア、67…合成画像

Claims (5)

  1. 被写体の光学像を結像させる光学手段と、結像した光学像を電気的に撮像する撮像手段と、被写体の距離情報を得る距離検出手段と、被写体に向けて予備発光及び本発光を行う照明手段と、前記距離検出手段による距離情報に基づいて予備発光量を決定し、前記照明手段による予備発光により得られた自動露出評価値に基づいて第一の撮像時に使用する第一のガイドナンバを決定する第一のガイドナンバ決定手段と、前記第一のガイドナンバに対して所定段数分補正した第二のガイドナンバを算出して決定する、第二のガイドナンバ決定手段と、を備え、
    前記撮像手段は、前記第一のガイドナンバに従った発光量により第一の撮像を行った後に連続して、前記第二のガイドナンバに従った発光量で再発光することにより、第二の撮像を行うことを特徴とする撮像装置。
  2. 撮像画像の輝度信号レベルに基づいて白飛び又は黒潰れの有無を判定する判定手段と、前記第一の撮像画像と前記第二の撮像画像とを合成する画像合成手段と、を備え、
    前記判定手段が前記第一の撮像画像に白飛び又は黒潰れが有ると判定した場合は、前記画像合成手段は前記第一の撮像画像と前記第二の撮像画像とを合成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第二の撮像は、前記第一の撮像後に手ぶれが生じない時間内で行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 撮像者が操作可能な操作手段を備え、前記第二のガイドナンバを算出する際に用いられる補正値を前記操作手段により入力可能であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の撮像装置。
  5. 前記操作手段は、白飛び用補正値と黒潰れ用補正値とを別個に設定可能であることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
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