JP2009206389A - 素子搭載用基板、半導体モジュール、携帯機器、素子搭載用基板の製造方法および半導体モジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】素子搭載用基板において樹脂の流れる範囲を規制する規制部の強度を高める技術を提供する。
【解決手段】半導体モジュール10において、絶縁層12は、絶縁性の樹脂で形成されている。複数の電極は、絶縁層12の表面の一部に設けられている。半導体素子16は、複数の電極の一部と電気的に接続されている。封止樹脂18は、半導体素子16を封止する。規制部20は、絶縁層12の表面において、複数の電極のうち半導体素子16と接続されていない電極14aと半導体素子16との間に設けられ、封止樹脂が外周側の電極14aへ流れることを規制する。規制部20は、第1の樹脂層22と、第2の樹脂層24を変質させる波長の光を透過する無機化合物層26と、第2の樹脂層24とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】半導体モジュール10において、絶縁層12は、絶縁性の樹脂で形成されている。複数の電極は、絶縁層12の表面の一部に設けられている。半導体素子16は、複数の電極の一部と電気的に接続されている。封止樹脂18は、半導体素子16を封止する。規制部20は、絶縁層12の表面において、複数の電極のうち半導体素子16と接続されていない電極14aと半導体素子16との間に設けられ、封止樹脂が外周側の電極14aへ流れることを規制する。規制部20は、第1の樹脂層22と、第2の樹脂層24を変質させる波長の光を透過する無機化合物層26と、第2の樹脂層24とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、素子搭載用基板および半導体モジュールに関し、樹脂による封止を適切に行うことができる技術に関する。
従来、配線基板に半導体チップを搭載した後に半導体チップを封止樹脂で被覆することで、半導体チップを外部雰囲気の影響から保護する技術が知られている。例えば、半導体チップがプリント配線基板上に搭載され、半導体チップを囲むように連続して設けられた樹脂流れ止め枠内に封止樹脂が滴下されることで半導体チップが封止されている半導体素子が知られている(特許文献1参照)。
特開平5−183070号公報
ところで、近年、電子機器に使用される半導体装置の小型化・高機能化を実現するパッケージ技術が種々考案されている。例えば、複数のパッケージを積層して基板上に実装する、いわゆるパッケージ・オン・パッケージ(Package on package)の場合、一方のパッケージの半導体素子が搭載されている基板の領域の外周部に、積層される他方のパッケージが電気的に接続されるための電極部が形成されているものがある。
このような場合、一方の半導体素子を封止樹脂で被覆する際に封止樹脂が電極部を覆わないような工夫が必要である。前述の樹脂流れ止め枠は、このような観点から封止樹脂が必要以上に広範囲に広がることを防止する役目を担っている。前述の樹脂流れ止め枠は、スクリーン印刷法を用いて、絶縁性塗膜上に銀塗膜を形成しその上にさらに絶縁性塗膜を形成することで作られている。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、樹脂の流れる範囲を規制する規制部の強度を高める技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の素子搭載用基板は、絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と、絶縁層の表面の一部に設けられている複数の電極と、絶縁層の表面において、複数の電極のうち半導体素子と接続される電極とその半導体素子と接続されない電極との間に設けられ、半導体素子を封止する封止樹脂が外周側の電極へ流れることを規制する規制部と、を備える。規制部は、第1の樹脂層からなる先端部と、絶縁層側に設けられた第2の樹脂層と、第1の樹脂層と第2の樹脂層とを接合するとともに、第2の樹脂層を変質させる波長の光を透過可能な無機化合物層と、を有する。
また、本発明のある態様の半導体モジュールは、絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と、絶縁層の表面の一部に設けられている複数の電極と、複数の電極の一部と電気的に接続されている半導体素子と、半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂と、絶縁層の表面において、複数の電極のうち半導体素子と接続されていない電極と半導体素子との間に設けられ、封止樹脂が外周側の電極へ流れることを規制する規制部と、を備える。規制部は、第1の樹脂層からなる先端部と、絶縁層側に設けられた第2の樹脂層と、第1の樹脂層と第2の樹脂層とを接合するとともに、第2の樹脂層を変質させる波長の光を透過可能な無機化合物層と、を有する。
これらの態様によると、第1の樹脂層と第2の樹脂層とが無機化合物層で接合されているため、規制部全体の強度を増すことができる。ここで、無機化合物層とは、樹脂のような流動性が高く接合強度の低い有機化合物ではない、金属や半導体およびそれらの化合物や混合物を含む。また、封止樹脂とは、半導体素子全体を封止するものだけでなく、半導体素子の電極等、外部に露出している箇所を部分的に封止するものも含まれる。例えば、封止樹脂は、半導体素子と電極との接続部に充填されているアンダーフィル剤であってもよい。
第1の樹脂層および第2の樹脂層は、それぞれの硬化波長が異なるネガ型レジスト層であってもよい。あるいは、第1の樹脂層および第2の樹脂層は、ポジ型レジスト層であってもよい。また、第1の樹脂層および第2の樹脂層がポジ型レジスト層である場合、互いに露光波長が共通な材料であってもよい。
無機化合物層は、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化インジウムスズおよび酸化スズからなる群より選択された少なくとも一つ以上の材料が含まれていてもよい。これにより、簡便に透明な層を形成することができる。
また、無機化合物層は、Au、Pt、RhおよびIrからなる群より選択された少なくとも一つ以上の材料が含まれていてもよい。これにより抵抗の低い透明な薄膜層を形成することができる。
無機化合物層は、半導体モジュールが外部のグランドと接続された際に同電位となるように外部接続電極と導通されていてもよい。これにより、クロストークを抑制することができる。
無機化合物層は、第1の樹脂層の側面より凹んだ凹部を有していてもよい。これにより、仮に封止樹脂が規制部に達しても、封止樹脂が凹部に侵入することで規制部の側面を伝わって封止樹脂が上方に向かうことを防止することができる。
本発明の別の態様は、携帯機器である。この携帯機器は、上述のいずれかの半導体モジュールを搭載しているとよい。
本発明のさらに別の態様は、素子搭載用基板の製造方法である。この素子搭載用基板の製造方法は、絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と配線層とを有する基板を準備する準備工程と、第1の樹脂層と、基板を覆う第2の樹脂層と、第1の樹脂層と第2の樹脂層との間に設けられ、第2の樹脂層を硬化させる波長の光を透過可能な無機化合物層と、を前記基板の上に積層する積層工程と、搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側の電極に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、第1の樹脂層を硬化させる波長の光により、半導体素子が搭載される領域と電極が形成される領域との間の所定の領域を露光する第1の露光工程と、第2の樹脂層を硬化させる波長の光により、配線層のうち露出させない領域を露光する第2の露光工程と、第1の露光工程により硬化されていない第1の樹脂層を除去する第1の除去工程と、第1の樹脂層が除去されたことで露出している無機化合物層を除去する第2の除去工程と、第2の露光工程により硬化されていない第2の樹脂層を除去することで配線層の一部を露出させ電極を形成する第3の除去工程と、を含む。
本発明のさらに別の態様は、素子搭載用基板の製造方法である。この素子搭載用基板の製造方法は、絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と配線層とを有する基板を準備する準備工程と、第1の樹脂層と、基板を覆う第2の樹脂層と、第1の樹脂層と第2の樹脂層との間に設けられ、第2の樹脂層を現像液に対して可溶化させる波長の光を透過可能な無機化合物層と、を基板の上に積層する積層工程と、搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側の電極に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、第1の樹脂層を現像液に対して可溶化させる波長の光により、所定の領域を露光する第1の露光工程と、第2の樹脂層を現像液に対して可溶化させることが可能な波長の光により、配線層のうち露出させる領域を露光する第2の露光工程と、第1の露光工程により可溶化されている第1の樹脂層を除去する第1の除去工程と、第1の樹脂層が除去されたことで露出している無機化合物層を除去する第2の除去工程と、第2の露光工程により可溶化されている第2の樹脂層を除去することで配線層の一部を露出させ電極を形成する第3の除去工程と、を含む。
これらの態様によると、無機化合物層は、第2の樹脂層を変質させる波長の光を透過可能なため、第1の樹脂層と第2の樹脂層を積層した後に第1の露光工程と第2の露光工程を無機化合物層を除去せずに行うことができる。そのため、第2の樹脂層を積層しそれを露光した後に第1の樹脂層を積層しそれを露光する場合と比較して、製造工程を簡略化することができる。
第1の除去工程、第2の除去工程、第3の除去工程は、それぞれ溶液を用いてもよい。これにより、適当な溶液を選択・交換することで複数の除去工程を共用の設備を用いて行うことが可能となる。
無機化合物層は、硬化されていない第1の樹脂層および硬化されていない第2の樹脂層を溶解するためのアルカリ溶液に可溶な材料で構成されていてもよい。あるいは、無機化合物層は、現像液に対して可溶化されている第1の樹脂層および現像液に対して可溶化されている第2の樹脂層を溶解するためのアルカリ溶液に可溶な材料で構成されていてもよい。これにより、無機化合物層を除去するための工程を第1の樹脂層や第2の樹脂層を除去する工程と共用化することが可能となり、工程を簡略化することができる。
無機化合物層は、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化インジウムスズおよび酸化スズからなる群より選択された少なくとも一つ以上の材料が含まれていてもよい。これにより、簡便に透明な層を形成することができる。
本発明のさらに別の態様は、素子搭載用基板の製造方法である。この素子搭載用基板の製造方法は、絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と配線層とを有する基板を準備する準備工程と、第1の樹脂層と、基板を覆う第2の樹脂層と、第1の樹脂層と第2の樹脂層との間に設けられ、第2の樹脂層を硬化させることが可能な波長の光を遮光する遮光層と、を基板の上に積層する積層工程と、搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、第1の樹脂層を硬化させる波長の光により、半導体素子が搭載される領域と電極が形成される領域との間の所定の領域を露光する第1の露光工程と、第1の露光工程により硬化されていない第1の樹脂層を除去する第1の除去工程と、第1の樹脂層が除去されたことで露出している遮光層を除去する第2の除去工程と、第2の樹脂層を硬化させる波長の光により、配線層のうち露出させない領域を露光する第2の露光工程と、第2の露光工程により硬化されていない第2の樹脂層を除去することで配線層の一部を露出させ電極を形成する第3の除去工程と、を含む。
この態様によると、第1の樹脂層と第2の樹脂層とで、硬化する波長の光が同じである材料を用いることが可能となり、例えば、第1の露光工程と第2の露光工程で用いる装置を共用化することができる。
本発明のさらに別の態様は、素子搭載用基板の製造方法である。この素子搭載用基板の製造方法は、絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と配線層とを有する基板を準備する準備工程と、第1の樹脂層と、基板を覆う第2の樹脂層と、第1の樹脂層と第2の樹脂層との間に設けられ、第2の樹脂層を現像液に対して可溶化させることが可能な波長の光を遮光する遮光層と、を基板の上に積層する積層工程と、搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、第1の樹脂層を現像液に対して可溶化させる波長の光により、所定の領域を露光する第1の露光工程と、第1の露光工程により可溶化されている第1の樹脂層を除去する第1の除去工程と、第1の樹脂層が除去されたことで露出している遮光層を除去する第2の除去工程と、第2の樹脂層を現像液に対して可溶化させることが可能な波長の光により、配線層のうち露出させる領域を露光する第2の露光工程と、第2の露光工程により可溶化されている第2の樹脂層を除去することで配線層の一部を露出させ電極を形成する第3の除去工程と、を含むことを特徴とする素子搭載用基板の製造方法。
この態様によると、第1の樹脂層と第2の樹脂層とで、現像液に対して可溶化させることが可能な波長の光が同じである材料を用いることが可能となり、例えば、第1の露光工程と第2の露光工程で用いる装置を共用化することができる。
第1の樹脂層および第2の樹脂層は、ポジ型レジスト層であってもよい。また、第1の樹脂層および第2の樹脂層がポジ型レジスト層である場合、互いに露光波長が共通な材料であってもよい。
本発明のさらに別の態様は、半導体モジュールの製造方法である。この半導体モジュールの製造方法は、前述の素子搭載用基板の製造方法により製造された素子搭載用基板を準備する準備工程と、素子搭載用基板に形成されている複数の電極の一部と半導体素子とを電気的に接続する搭載領域に、その半導体素子を搭載する搭載工程と、トランスファモールド法により溶融した封止樹脂を搭載領域に供給し半導体素子を封止する封止工程と、を含む。
この態様によると、強度の高い規制部によって、トランスファーモールド法における型と基板との隙間から溶融した樹脂が漏れ出ることを抑制することができる。
本発明によれば、樹脂の流れる範囲を規制する規制部の強度を高める技術が提供される。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、以下に述べる構成は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る半導体モジュールの概略構成を示す上面図である。図2は、第1の実施の形態に係る半導体モジュールを模式的に示した断面図である。図3(a)は、モールドフラッシュという現象を説明するために模式的に示した上面図、図3(b)は、第1の実施の形態に係る半導体モジュールの規制部の効果を説明するために規制部近傍を拡大した上面図である。
図1は、第1の実施の形態に係る半導体モジュールの概略構成を示す上面図である。図2は、第1の実施の形態に係る半導体モジュールを模式的に示した断面図である。図3(a)は、モールドフラッシュという現象を説明するために模式的に示した上面図、図3(b)は、第1の実施の形態に係る半導体モジュールの規制部の効果を説明するために規制部近傍を拡大した上面図である。
本実施の形態に係る半導体モジュール10は、絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層12と、絶縁層12の表面の一部に設けられている複数の電極14a、14bと、電極14bと電気的に接続されている半導体素子16と、半導体素子16を封止する封止樹脂18(図1では不図示)と、絶縁層12の表面において、半導体素子16と接続されていない電極14aと半導体素子16との間に設けられ、封止樹脂18およびアンダーフィル19が外周側の電極14aへ流れることを規制する規制部20と、を備える。なお、絶縁層12の裏面には電極14aや電極14bと導通しているはんだバンプ(不図示)が形成されている。
規制部20は、第1の樹脂層22からなる先端部と、絶縁層12側に設けられた第2の樹脂層24と、第1の樹脂層22と第2の樹脂層24とを接合するとともに、第2の樹脂層24を変質させる波長の光を透過可能な無機化合物層26と、を有する。ここで、絶縁層12と第2の樹脂層24は同じ材質であってもよい。
第1の樹脂層22および第2の樹脂層24は、露光による光化学反応によりその物性が変質する、いわゆるフォトレジスト材料が用いられる。具体的には、g線、i線用のネガ型レジスト材料としては、ポリケイ皮酸ビニル、環化ポリイソプレン−ビスアジド、アジド化合物系フォトレジスト等が用いられる。g線、i線用のポジ型レジスト材料としては、DNQ−ノボラック樹脂系の材料が用いられる。また、KrFエキシマレーザ用のネガ型レジスト材料としては、クロロメチル化ポリスチレン、ピリジンN−オキシド化合物等が用いられる。KrFエキシマレーザ用のポジ型レジスト材料としては、ポリメチルイソプロペニルケトンが用いられる。なお、露光に用いられるレーザとしてはArFレーザやF2レーザであってもよい。上述のレジスト材料は、露光波長により適宜選択される。
ところで、半導体モジュール10において、トランスファモールド法で半導体素子16を封止する場合、図3(a)に示すように、モールドと第2の樹脂層24との界面からモールドの成分18aが徐々にしみ出し、外周側の電極14aを汚染してしまうモールドフラッシュという現象が起きる可能性がある。
図4は、図1のA−A断面の要部を拡大した図である。本実施の形態に係る半導体モジュール10は、規制部20を備えるため、前述のようにモールドと第2の樹脂層24との間から封止樹脂18の一部の成分18aがしみ出したとしても、図3(b)に示すように規制部20によりせき止められるため、電極14aが封止樹脂18の一部の成分で覆われたり汚染されることを防止できる。
また、封止樹脂18は、半導体素子16全体を封止するものだけでなく、半導体素子16の電極等の外部に露出している箇所を部分的に封止するものも含まれる。例えば、封止樹脂18が半導体素子16と電極14bとの接続部に充填されているアンダーフィル剤であっても、本実施の形態に係る規制部20により、アンダーフィル剤が半導体モジュール10の外縁に向かって流れ出ることを防止することができ、電極14aが覆われたり汚染されたりすることが防止される。
また、半導体モジュール10の規制部20は、第1の樹脂層22と第2の樹脂層24とが無機化合物層26で接合されているため、規制部20全体の強度を増すことができる。ここで、無機化合物層とは、樹脂のような流動性が高く接合強度の低い有機化合物ではない、金属や半導体およびそれらの化合物や混合物を含む。具体的には、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化インジウムスズ、酸化スズ等の材料が無機化合物層26として適宜選択され用いられる。これにより、簡便に透明な層を形成することができる。
また、Au、Pt、Rh、Irや、これらを含む合金等の金属薄膜を無機化合物層26として選択することも可能である。薄膜の厚さとしては、Auの場合は、3nm以下、好ましくは1〜3nmの範囲であるとよい。Ptの場合は、3nm以下、好ましくは0.5〜2.5nmの範囲であるとよい。Rhの場合は、3nm以下、好ましくは0.5〜2nmの範囲であるとよい。Irの場合は、3nm以下、好ましくは0.5〜2nmの範囲であるとよい。これにより抵抗の低い透明な薄膜層を形成することができる。
そのため、例えば、無機化合物層26が前述の金属酸化物や金属薄膜等の低抵抗の導電体の場合、半導体モジュール10が外部のグランドと接続された際に無機化合物層26もグランド電位となるように外部接続電極と導通することで、電極14間のクロストークを抑制することができる。図1では、規制部20は半導体素子16を囲むように一重に設けられているが、例えば、2列に配列されている電極14aの間の領域にもう一つの規制部を設けることで、電極14a間のクロストークを抑制することができる。
次に、無機化合物層の形状の相違によって封止樹脂のせき止めの効果が異なる点について説明する。図5は、規制部における無機化合物層の形状による封止樹脂のせき止め状態の相違を説明するための要部断面図である。図5(a)に示すように、第1の樹脂層22の側面21と無機化合物層26の側面26bとが同一平面の場合、せき止められた封止樹脂18は、上方にせり上がる傾向にある。そこで、図5(b)に示すように、無機化合物層26は、第1の樹脂層の側面21より凹んだ凹部26aを有しているとよい。
これにより、前述のモールドフラッシュによる封止樹脂のしみ出しやアンダーフィルが仮に規制部20に達しても、封止樹脂が凹部26aに侵入することで規制部20の側面21を伝わって封止樹脂が上方に向かうことを防止することができる。また、図5(c)に示すように、第1の樹脂層22は、その下面側に無機化合物層26と接合されていない非接合部22bが形成されていてもよい。これにより、封止樹脂が仮に規制部20に達しても、非接合部22bに封止樹脂18が接触することで、規制部20の側面21を伝わって封止樹脂18が上方に向かうことを防止することができる。
[素子搭載用基板の製造方法]
次に、上述の半導体モジュール10に好適な素子搭載用基板の製造方法について説明する。本実施の形態では、無機化合物層が透明で、第1の樹脂層および第2の樹脂層にネガ型レジスト材料を用いた場合の製造方法について説明する。図6乃至図8は、第1の実施の形態に係る素子搭載用基板の製造方法を示す工程断面図である。
次に、上述の半導体モジュール10に好適な素子搭載用基板の製造方法について説明する。本実施の形態では、無機化合物層が透明で、第1の樹脂層および第2の樹脂層にネガ型レジスト材料を用いた場合の製造方法について説明する。図6乃至図8は、第1の実施の形態に係る素子搭載用基板の製造方法を示す工程断面図である。
図6(a)に示すように、絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層12と配線層13とを有する基板30を準備する(準備工程)。次に、図6(b)に示すように、感光層である第1の樹脂層22と、基板30を覆う感光層である第2の樹脂層24と、第1の樹脂層22と第2の樹脂層24との間に設けられ、第2の樹脂層24を硬化させる波長の光を透過可能な無機化合物層26と、を基板30の上に積層する(積層工程)。この工程においては、第2の樹脂層24、無機化合物層26、第1の樹脂層22を基板30上に順に積層してもよいし、第2の樹脂層24、無機化合物層26、第1の樹脂層22を予め積層しておき、それを基板30上に一括して積層してもよい。
次に、図6(c)に示すように、搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、第1の樹脂層22を硬化させる波長の光により、半導体素子が搭載される領域R1と電極が形成される領域R2との間の所定の領域R3を露光する(第1の露光工程)。本実施の形態に係る第1の樹脂層および第2の樹脂層は、それぞれの硬化波長が異なるネガ型レジスト層である。例えば、第1の樹脂層としては波長が248nmのKrFレーザで硬化するネガ型レジスト材料、第2の樹脂層としては波長が436nmのg線で硬化するネガ型レジスト材料が用いられる。したがって、第1の露光工程において、KrFレーザによるフォトリソグラフィ法を用いて領域R3を露光することで、第1の樹脂層22の一部22aが硬化する。
次に、図7(a)に示すように、第2の樹脂層24を硬化させる波長の光により、配線層13のうち露出させない領域R4を露光する(第2の露光工程)。したがって、第2の露光工程において、g線によるフォトリソグラフィ法を用いて領域R4を露光することで、第2の樹脂層24の一部24aが硬化する。このように、本実施の形態に係る製造方法によれば、無機化合物層26は、第2の樹脂層24を変質させる波長の光を透過可能なため、第1の樹脂層22と第2の樹脂層24を積層した後に第1の露光工程と第2の露光工程を連続して行うことができる。そのため、第2の樹脂層を積層しそれを露光した後に第1の樹脂層を積層しそれを露光する場合と比較して、2つの露光工程を連続的に行うことができるため、製造工程を簡略化することができる。
各露光工程が行われた後、図7(b)に示すように、第1の樹脂層22のうち第1の露光工程により硬化されていない領域を現像液で除去する(第1の除去工程)。次に、図8(a)に示すように、第1の除去工程において第1の樹脂層22が除去されたことで露出している無機化合物層26をエッチング液や現像液を用いることで除去する(第2の除去工程)。この際、ウェットエッチング技術を採用することで、図5(b)、図5(c)に示すような形状の無機化合物層を得ることができる。最後に、図8(b)に示すように、第2の樹脂層24のうち第2の露光工程により硬化されていない領域が除去されることで配線層13の一部が露出され、電極14が形成される(第3の除去工程)。その後、必要に応じてポストキュア処理を行ってもよい。
以上の工程により、本実施の形態に係る素子搭載用基板40を製造することができる。本実施の形態においては、第1の除去工程、第2の除去工程、第3の除去工程でそれぞれ適当な溶液を用い、それを選択・交換することで複数の除去工程を共用の設備を用いて行うことが可能となる。なお、第1の除去工程や第2の除去工程で用いられる現像液としては、硬化されていない樹脂層を溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、有機溶剤やアルカリ溶液が用いられる。特に、無機化合物層26が、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化インジウムスズ、酸化スズ等のアルカリ溶液に可溶な材料からなる場合、現像液として炭酸ナトリウムのような強アルカリ溶液を用いることで、無機化合物層を除去するための工程を第1の樹脂層や第2の樹脂層を除去する工程と共用化することが可能となり、工程を簡略化することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、無機化合物層が透明である点は第1の実施の形態と同様であるが、第1の樹脂層および第2の樹脂層にポジ型レジスト材料を用いた点が大きく異なる。以下の素子搭載用基板の説明では、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。図9は、第2の実施の形態に係る素子搭載用基板の製造方法を示す工程断面図である。
第2の実施の形態では、無機化合物層が透明である点は第1の実施の形態と同様であるが、第1の樹脂層および第2の樹脂層にポジ型レジスト材料を用いた点が大きく異なる。以下の素子搭載用基板の説明では、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。図9は、第2の実施の形態に係る素子搭載用基板の製造方法を示す工程断面図である。
図6(a)、図6(b)で説明した方法と同様な工程により、第1の樹脂層122と、基板30を覆う第2の樹脂層124と、第1の樹脂層122と第2の樹脂層124との間に設けられ、第2の樹脂層124を現像液に対して可溶化させる波長の光を透過可能な無機化合物層26と、を基板30の上に積層する。
次に、図9(a)に示すように、第1の樹脂層122および第2の樹脂層124を現像液に対して可溶化させることが可能な波長の光により、配線層13のうち露出させる領域R5を露光する(第2の露光工程)。次に、図9(b)に示すように、搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、第1の樹脂層122を現像液に対して可溶化させる波長の光により、所定の領域R6を露光する(第1の露光工程)。本実施の形態に係る第1の樹脂層122および第2の樹脂層124は、共通のポジ型レジスト層が用いられている。そのため、樹脂層を現像液に対して可溶化させる波長の光が共通なため、第1の露光工程と第2の露光工程で用いる装置を共用化することができる。なお、第1の露光工程では、光が第2の樹脂層まで達しないようにレーザの照射エネルギーを抑えたり、露光箇所がグレースケールのマスクを用いたりするとよい。
各露光工程が行われた後、第1の実施の形態における図7(b)、図8(a)、図8(b)で説明した方法と同様な工程により、第1の樹脂層122の可溶化された領域122a(図9(b)参照)、第1の樹脂層122が除去されたことで露出している無機化合物層26および第2の樹脂層124のうち可溶化された領域124a(図9(b)参照)をエッチング液や現像液を用いることで除去する。その結果、配線層13の一部が露出され、図9(c)に示すように電極14が形成されるとともに、規制部20が形成される。その後、必要に応じてポストキュア処理を行ってもよい。
以上の工程により、図9(c)に示すような本実施の形態に係る素子搭載用基板140を製造することができる。本実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、無機化合物層が第2の樹脂層を硬化させる波長の光を遮光可能な点が第1の実施の形態と大きく異なる。以下の素子搭載用基板の説明では、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。図10乃至図12は、第3の実施の形態に係る素子搭載用基板の製造方法を示す工程断面図である。
第3の実施の形態では、無機化合物層が第2の樹脂層を硬化させる波長の光を遮光可能な点が第1の実施の形態と大きく異なる。以下の素子搭載用基板の説明では、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。図10乃至図12は、第3の実施の形態に係る素子搭載用基板の製造方法を示す工程断面図である。
図10(a)に示すように、絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層12と配線層13とを有する基板30を準備する(準備工程)。次に、図10(b)に示すように、感光層である第1の樹脂層22と、基板30を覆う感光層である第2の樹脂層24と、第1の樹脂層22と第2の樹脂層24との間に設けられ、第2の樹脂層を硬化させることが可能な波長の光を遮光する遮光層126と、を基板30の上に積層する(積層工程)。ここで、遮光層126としては、ある程度の厚みのある金属層などの無機化合物層が用いられる。
次に、図10(c)に示すように、搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、第1の樹脂層22を硬化させる波長の光により、半導体素子が搭載される領域R1と電極が形成される領域R2との間の所定の領域R3を露光する(第1の露光工程)。この際、第1の実施の形態と異なり、遮光層126の働きにより光は第2の樹脂層には達しない。したがって、第1の露光工程において、g線によるフォトリソグラフィ法を用いて領域R3を露光することで、第1の樹脂層22の一部22aのみが硬化する。
次に、図11(a)に示すように、第1の樹脂層22のうち第1の露光工程により硬化されていない領域を現像液で除去する(第1の除去工程)。次に、図11(b)に示すように、第1の除去工程において第1の樹脂層22が除去されたことで露出している遮光層126をエッチング液や現像液を用いることで除去する(第2の除去工程)。
次に、図12(a)に示すように、第2の樹脂層24を硬化させる波長の光により、配線層13のうち露出させない領域R4を露光する(第2の露光工程)。なお、本実施の形態に係る第1の樹脂層22および第2の樹脂層24は、共通のネガ型レジスト層が用いられている。そのため、第2の露光工程において、第1の露光工程と同様にg線によるフォトリソグラフィ法を用いて領域R4を露光することで、第2の樹脂層24の一部24aが硬化される。
このように、本実施の形態に係る製造方法によれば、遮光層126は、第2の樹脂層24を硬化させる波長の光を遮光可能なため、同じ硬化波長の光を用いて第1の樹脂層22と第2の樹脂層24の所望の箇所をそれぞれ別個に硬化することができる。また、第1の樹脂層22と第2の樹脂層24とを硬化させる波長の光が共通なため、第1の露光工程と第2の露光工程で用いる装置を共用化することができる。
次に、図12(b)に示すように、第2の樹脂層24のうち第2の露光工程により硬化されていない領域が除去されることで配線層13の一部が露出され、電極14が形成される(第3の除去工程)とともに、規制部20が形成される。なお、遮光層126は第2の樹脂層を硬化する波長の光を通さないため、厳密には遮光層126の下方は硬化されない。そこで、ポストキュア処理を行い、図12(c)に示すように遮光層の下方を硬化させる。
以上の工程により、図12(c)に示すような本実施の形態に係る素子搭載用基板240を製造することができる。本実施の形態では、第1の樹脂層と第2の樹脂層とが共通なネガ型レジスト層の場合について説明したが、共通なポジ型レジスト層の場合であっても同様に実施可能であることはいうまでもない。なお、上述の各実施の形態で述べた効果と重複する部分については説明を適宜省略した。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、上述の各製造方法により製造された素子搭載用基板を用いて半導体モジュールを製造する方法について説明する。図13は、第4の実施の形態に係る半導体モジュールの製造方法を示す工程断面図である。
第4の実施の形態では、上述の各製造方法により製造された素子搭載用基板を用いて半導体モジュールを製造する方法について説明する。図13は、第4の実施の形態に係る半導体モジュールの製造方法を示す工程断面図である。
はじめに、例えば、第1の実施の形態に係る製造方法により製造された素子搭載用基板40を準備し(準備工程)、図13(a)に示すように、半導体素子16を素子搭載用基板40に形成されている一部の電極14bとはんだボール32を介して電気的に接続し、所定の搭載領域R7に搭載する。そして、図13(b)に示すように、半導体素子16と素子搭載用基板40の間隙にアンダーフィル19を注入した後、素子搭載用基板40の上方に上型34を装着し、トランスファモールド法により溶融した封止樹脂36を搭載領域R7の隙間に供給し半導体素子16を封止する(封止工程)。これにより、強度の高い規制部20によって、溶融した樹脂がトランスファモールド法における上型と基板との隙間から漏れ出ることを抑制することができる。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態では、上述の各製造方法により製造された素子搭載用基板を用いて半導体モジュールを製造する方法について説明する。図14は、第5の実施の形態に係る半導体モジュールの製造方法を示す工程断面図である。
第5の実施の形態では、上述の各製造方法により製造された素子搭載用基板を用いて半導体モジュールを製造する方法について説明する。図14は、第5の実施の形態に係る半導体モジュールの製造方法を示す工程断面図である。
はじめに、例えば、第1の実施の形態に係る製造方法により製造された素子搭載用基板40を準備し(準備工程)、図14(a)に示すように、半導体素子16を素子搭載用基板40に形成されている一部の電極14bとはんだボール32を介して電気的に接続し、所定の搭載領域R7に搭載する。そして、図14(b)に示すように、半導体素子16と素子搭載用基板40の間隙にアンダーフィル19を注入する。その後、図14(c)に示すように、素子搭載用基板40の上方に上型34を装着し、トランスファモールド法により溶融した封止樹脂36を搭載領域R7の隙間に供給し半導体素子16を封止する(封止工程)。このとき、第4の実施の形態と異なり、上型34は規制部20の上面に接するような形状となっている。これにより、強度の高い規制部20によって、溶融した樹脂がトランスファモールド法における上型と基板との隙間から漏れ出ることを抑制することができる。
また、半導体素子16と素子搭載用基板40との間隙にアンダーフィル19が充填されているため、熱応力、衝撃力に対するはんだボール32の機械的信頼性の向上を図ることができる。また、本実施の形態のように上型34が規制部20の上面に接する場合、第4の実施の形態のように上型34を第2の樹脂層24に突き当てる場合と比較して、はみ出したアンダーフィル19が上型34と素子搭載用基板40との間に挟み込まれる可能性が低くなる。その結果、封止工程における上型34の位置決め精度が向上する。なお、上型34は、封止工程において、規制部20の外側にある第2の樹脂層24と接するような形状であってもよい。
(第6の実施の形態)
次に、上述の半導体モジュールを備えた携帯機器について説明する。なお、携帯機器として携帯電話に搭載する例を示すが、例えば、個人用携帯情報端末(PDA)、デジタルビデオカメラ(DVC)、及びデジタルスチルカメラ(DSC)といった電子機器であってもよい。
次に、上述の半導体モジュールを備えた携帯機器について説明する。なお、携帯機器として携帯電話に搭載する例を示すが、例えば、個人用携帯情報端末(PDA)、デジタルビデオカメラ(DVC)、及びデジタルスチルカメラ(DSC)といった電子機器であってもよい。
図15は本実施の形態に係る半導体モジュールを備えた携帯電話の構成を示す図である。携帯電話111は、第1の筐体112と第2の筐体114が可動部120によって連結される構造になっている。第1の筐体112と第2の筐体114は可動部120を軸として回動可能である。第1の筐体112には文字や画像等の情報を表示する表示部118やスピーカ部224が設けられている。第2の筐体114には操作用ボタンなどの操作部222やマイク部226が設けられている。なお、前述の実施の形態に係る半導体モジュールはこうした携帯電話111の内部に搭載されている。
図16は、図15に示した携帯電話の部分断面図(第1の筐体112の断面図)である。本実施の形態に係る半導体モジュール210は、いわゆるPoP(パッケージオンパッケージ)タイプのモジュールである。半導体モジュール210は、はんだバンプ42を介してプリント基板128に搭載され、こうしたプリント基板128を介して表示部118などと電気的に接続されている。また、半導体モジュール210の裏面側(はんだバンプ42とは反対側の面)には金属基板などの放熱基板116が設けられ、例えば、半導体モジュール210から発生する熱を第1の筐体112内部にこもらせることなく、効率的に第1の筐体112の外部に放熱することができるようになっている。
本実施の形態に係る半導体モジュール210を備えた携帯機器によれば、素子搭載用基板の電極が封止樹脂により覆われたり汚染されたりすることが抑制されているため、半導体素子や他の半導体モジュールと素子搭載用基板との接続信頼性が向上し、ひいては半導体モジュール210の接続信頼性が向上するので、こうした半導体モジュール210を搭載した携帯機器の信頼性が向上する。
以上、本発明を上述の各実施の形態を参照して説明したが、これは例示であり、本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
10 半導体モジュール、 12 絶縁層、 13 配線層、 14 電極、 16 半導体素子、 18 封止樹脂、 20 規制部、 22 第1の樹脂層、 24 第2の樹脂層、 26 無機化合物層、 34 上型、 40 素子搭載用基板、 111 携帯電話、 126 遮光層。
Claims (21)
- 絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と、
前記絶縁層の表面の一部に設けられている複数の電極と、
前記絶縁層の表面において、前記複数の電極のうち半導体素子と接続される電極と該半導体素子と接続されない電極との間に設けられ、半導体素子を封止する封止樹脂が外周側の電極へ流れることを規制する規制部と、を備え、
前記規制部は、
第1の樹脂層からなる先端部と、
前記絶縁層側に設けられた第2の樹脂層と、
前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層とを接合するとともに、前記第2の樹脂層を変質させる波長の光を透過可能な無機化合物層と、
を有する素子搭載用基板。 - 絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と、
前記絶縁層の表面の一部に設けられている複数の電極と、
前記複数の電極の一部と電気的に接続されている半導体素子と、
前記半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂と、
前記絶縁層の表面において、前記複数の電極のうち前記半導体素子と接続されていない電極と前記半導体素子との間に設けられ、前記封止樹脂が外周側の電極へ流れることを規制する規制部と、を備え、
前記規制部は、
第1の樹脂層からなる先端部と、
前記絶縁層側に設けられた第2の樹脂層と、
前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層とを接合するとともに、前記第2の樹脂層を変質させる波長の光を透過可能な無機化合物層と、
を有する半導体モジュール。 - 前記封止樹脂は、前記半導体素子と電極との接続部に充填されているアンダーフィル剤であることを特徴とする請求項2に記載の半導体モジュール。
- 前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、それぞれの硬化波長が異なるネガ型レジスト層であることを特徴とする請求項2または3に記載の半導体モジュール。
- 前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、ポジ型レジスト層であることを特徴とする請求項2または3に記載の半導体モジュール。
- 前記無機化合物層は、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化インジウムスズおよび酸化スズからなる群より選択された少なくとも一つ以上の材料が含まれていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の半導体モジュール。
- 前記無機化合物層は、Au、Pt、RhおよびIrからなる群より選択された少なくとも一つ以上の材料が含まれていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の半導体モジュール。
- 無機化合物層は、半導体モジュールが外部のグランドと接続された際に同電位となるように外部接続電極と導通されていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の半導体モジュール。
- 前記無機化合物層は、前記第1の樹脂層の側面より凹んだ凹部を有することを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の半導体モジュール。
- 請求項2乃至9のいずれか一項に記載の半導体モジュールを搭載したことを特徴とする携帯機器。
- 絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と配線層とを有する基板を準備する準備工程と、
第1の樹脂層と、前記基板を覆う第2の樹脂層と、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に設けられ、前記第2の樹脂層を硬化させる波長の光を透過可能な無機化合物層と、を前記基板の上に積層する積層工程と、
搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側の電極に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、前記第1の樹脂層を硬化させる波長の光により、半導体素子が搭載される領域と電極が形成される領域との間の所定の領域を露光する第1の露光工程と、
前記第2の樹脂層を硬化させる波長の光により、前記配線層のうち露出させない領域を露光する第2の露光工程と、
前記第1の露光工程により硬化されていない第1の樹脂層を除去する第1の除去工程と、
前記第1の樹脂層が除去されたことで露出している前記無機化合物層を除去する第2の除去工程と、
前記第2の露光工程により硬化されていない第2の樹脂層を除去することで配線層の一部を露出させ電極を形成する第3の除去工程と、
を含むことを特徴とする素子搭載用基板の製造方法。 - 前記第1の除去工程、前記第2の除去工程、前記第3の除去工程は、それぞれ溶液を用いることを特徴とする請求項11に記載の素子搭載用基板の製造方法。
- 前記無機化合物層は、硬化されていない第1の樹脂層および硬化されていない第2の樹脂層を溶解するためのアルカリ溶液に可溶な材料で構成されていることを特徴とする請求項12に記載の素子搭載用基板の製造方法。
- 絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と配線層とを有する基板を準備する準備工程と、
第1の樹脂層と、前記基板を覆う第2の樹脂層と、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に設けられ、前記第2の樹脂層を現像液に対して可溶化させる波長の光を透過可能な無機化合物層と、を前記基板の上に積層する積層工程と、
搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側の電極に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、前記第1の樹脂層を現像液に対して可溶化させる波長の光により、所定の領域を露光する第1の露光工程と、
前記第2の樹脂層を現像液に対して可溶化させることが可能な波長の光により、前記配線層のうち露出させる領域を露光する第2の露光工程と、
前記第1の露光工程により可溶化されている第1の樹脂層を除去する第1の除去工程と、
前記第1の樹脂層が除去されたことで露出している前記無機化合物層を除去する第2の除去工程と、
前記第2の露光工程により可溶化されている第2の樹脂層を除去することで配線層の一部を露出させ電極を形成する第3の除去工程と、
を含むことを特徴とする素子搭載用基板の製造方法。 - 前記第1の除去工程、前記第2の除去工程、前記第3の除去工程は、それぞれ溶液を用いることを特徴とする請求項14に記載の素子搭載用基板の製造方法。
- 前記無機化合物層は、現像液に対して可溶化されている第1の樹脂層および現像液に対して可溶化されている第2の樹脂層を溶解するためのアルカリ溶液に可溶な材料で構成されていることを特徴とする請求項14または15に記載の素子搭載用基板の製造方法。
- 前記無機化合物層は、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化インジウムスズおよび酸化スズからなる群より選択された少なくとも一つ以上の材料が含まれていることを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載の素子搭載用基板の製造方法。
- 絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と配線層とを有する基板を準備する準備工程と、
第1の樹脂層と、前記基板を覆う第2の樹脂層と、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に設けられ、前記第2の樹脂層を硬化させることが可能な波長の光を遮光する遮光層と、を前記基板の上に積層する積層工程と、
搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、前記第1の樹脂層を硬化させる波長の光により、前記半導体素子が搭載される領域と電極が形成される領域との間の所定の領域を露光する第1の露光工程と、
前記第1の露光工程により硬化されていない第1の樹脂層を除去する第1の除去工程と、
前記第1の樹脂層が除去されたことで露出している前記遮光層を除去する第2の除去工程と、
前記第2の樹脂層を硬化させる波長の光により、前記配線層のうち露出させない領域を露光する第2の露光工程と、
前記第2の露光工程により硬化されていない第2の樹脂層を除去することで配線層の一部を露出させ電極を形成する第3の除去工程と、
を含むことを特徴とする素子搭載用基板の製造方法。 - 絶縁性の樹脂で形成されている絶縁層と配線層とを有する基板を準備する準備工程と、
第1の樹脂層と、前記基板を覆う第2の樹脂層と、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に設けられ、前記第2の樹脂層を現像液に対して可溶化させることが可能な波長の光を遮光する遮光層と、を前記基板の上に積層する積層工程と、
搭載される半導体素子の少なくとも一部を封止する封止樹脂が外周側に流れ出ることを規制する規制部を形成するために、前記第1の樹脂層を現像液に対して可溶化させる波長の光により、所定の領域を露光する第1の露光工程と、
前記第1の露光工程により可溶化されている第1の樹脂層を除去する第1の除去工程と、
前記第1の樹脂層が除去されたことで露出している前記遮光層を除去する第2の除去工程と、
前記第2の樹脂層を現像液に対して可溶化させることが可能な波長の光により、前記配線層のうち露出させる領域を露光する第2の露光工程と、
前記第2の露光工程により可溶化されている第2の樹脂層を除去することで配線層の一部を露出させ電極を形成する第3の除去工程と、
を含むことを特徴とする素子搭載用基板の製造方法。 - 前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は、ポジ型レジスト層であることを特徴とする請求項19に記載の素子搭載用基板の製造方法。
- 請求項11乃至20のいずれかに記載の素子搭載用基板の製造方法により製造された素子搭載用基板を準備する準備工程と、
前記素子搭載用基板に形成されている複数の電極の一部と半導体素子とを電気的に接続する搭載領域に、該半導体素子を搭載する搭載工程と、
トランスファモールド法により溶融した封止樹脂を前記搭載領域に供給し前記半導体素子を封止する封止工程と、
を含むことを特徴とする半導体モジュールの製造方法。
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