JP2009206217A - Manufacturing method of light emitting device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、発光ダイオードチップ(LEDチップ)などの発光素子を用いた発光装置の製造方法に関するものである。 The present invention relates to a method for manufacturing a light emitting device using a light emitting element such as a light emitting diode chip (LED chip).
従来から、図12に示すように、LEDチップからなる発光素子1と、3枚のシリコン基板20a,30a,40aを用いて形成され発光素子1が収納される収納凹所2aが一表面に形成された実装基板2とを備え、発光素子1から放射される光を検出するフォトダイオードからなる光検出素子4が実装基板2における収納凹所2aの周部から内方へ突出する突出部2cに形成された発光装置が提案されている(特許文献1参照)。
Conventionally, as shown in FIG. 12, a light-emitting
ここにおいて、上述の実装基板2は、シリコン基板20aを用いて形成され発光素子1が一表面側に実装されるベース基板20と、シリコン基板40aを用いて形成されベース基板20の上記一表面側に対向配置され光取出窓41が形成されるとともに光検出素子4が形成された光検出素子形成基板40と、シリコン基板30aを用いて形成されてベース基板20と光検出素子形成基板40との間に介在し光取出窓41に連通する開口窓31が形成され開口窓31の内側面が発光素子1から放射された光の一部を光検出素子4へ導くミラー面2dとなる配光用基板30とで構成されており、ベース基板20および配光用基板30それぞれに光検出素子4と電気的に接続される貫通孔配線24,34が形成されるとともに、ベース基板20に発光素子1と電気的に接続される貫通孔配線(図示せず)が形成されている。
Here, the
また、配光用基板30は、光検出素子形成基板40側である一表面側に貫通孔配線34に電気的に接続された導体パターン(以下、第1の接続用金属層と称す)37が形成されるとともに、ベース基板20側である他表面側に貫通孔配線34に電気的に接続された導体パターン(以下、第2の接続用金属層と称す)35が形成されており、第1の接続用金属層37が光検出素子形成基板40において光検出素子4に電気的に接続された導体パターン(以下、第3の接続用金属層と称す)47と接合されて電気的に接続され、第2の接続用金属層35がベース基板20において貫通孔配線24に電気的に接続された導体パターン(以下、第4の接続用金属層と称す)25bと接合されて電気的に接続されている。また、配光用基板30と光検出素子形成基板40とは、図示しない接合用金属層同士が接合され、配光用基板30とベース基板20とは、接合用金属層36,29同士が接合されている。
Further, the
また、上記特許文献1には、上述の発光装置の製造にあたって、光検出素子4が形成されたシリコン基板40aと配光用基板30とを接合する第1の接合工程を行った後、シリコン基板40aを所望の厚さまで研磨する研磨工程を行い、続いて、シリコン基板40aに光取出窓41を形成する光取出窓形成工程を行い、その後、発光素子1が実装されたベース基板20と配光用基板30とを接合する第2の接合工程とを行うようにし、第1の接合工程および第2の接合工程において、接合前に互いの接合表面の活性化を行ってから接合表面同士を接触させ常温接合することが記載されている。
ところで、上述の発光装置の製造において、配光用基板30の形成にあたって、シリコン基板30aに貫通孔配線34用の貫通孔32をドライエッチング技術により形成した後、シリコン酸化膜からなる絶縁膜33を形成し、その後、電気めっき法を利用して貫通孔配線34を形成してから、各接続用金属層37,35を形成した後に、メタルマスクを形成してアルカリ系溶液(TMAH水溶液、KOH水溶液など)を用いた異方性エッチングにより開口窓31を形成することでミラー面2dを形成し、続いて、メタルマスクをエッチング除去するプロセスを採用すると、接続用金属層37,35などの接合表面が荒れてしまい、常温接合の歩留まりが低下し、結果的に製造歩留まりが低下してしまう。また、メタルマスクの代わりに、レジストマスクを採用することも考えられるが、アルカリ系溶液を用いた異方性エッチングのエッチング時間が長い(例えば、6〜7時間)ので、マスクとしての耐性が不十分であり、各接続用金属層37,35が侵食されてしまう。
By the way, in the manufacture of the light emitting device described above, in forming the
また、シリコン基板30aに開口窓31を形成する工程を、フッ素系ガスを用いたドライエッチングにより行うことも考えられるが、開口窓31の内側面に「スキャロップ」と呼ばれる凹凸が発生するので、ミラー面2dの表面粗さが大きくなり、ミラー面2dによる光検出素子4への集光効率が低下し、光検出素子4の出力のS/N比が低下してしまう。ここで、シリコン基板30aの開口窓31の内側面に発光素子1からの光に対する反射率の高い材料(例えば、Alなど)からなるミラー膜を形成することも考えられるが、当該ミラー膜の下地となる開口窓31の内側面の表面粗さに起因してミラー膜の表面粗さが大きくなってしまう。
In addition, the step of forming the
また、配光用基板30の形成にあたって、シリコン基板30aに貫通孔配線34用の貫通孔32および開口窓31を形成してしまうと、内径が数10μmの貫通孔32の内側に電気めっき法により貫通孔配線34を形成することが困難であった。
Further, in forming the
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、発光素子から放射された光の一部を効率良く光検出素子へ集光することができ且つ製造歩留まりの向上を図れる発光装置の製造方法を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above-described reasons, and an object thereof is light emission capable of efficiently condensing a part of the light emitted from the light emitting element to the light detecting element and improving the production yield. It is to provide a method for manufacturing an apparatus.
請求項1の発明は、発光素子と、少なくとも発光素子を収納する収納凹所が一表面に形成された実装基板により構成されるパッケージとを備え、実装基板が収納凹所の周部から内方へ突出する突出部を有し、当該突出部に発光素子から放射された光を検出する光検出素子が設けられてなるものであり、実装基板が、発光素子が一表面側に実装されたベース基板と、ベース基板の前記一表面側に対向配置され光取出窓が形成されるとともに光検出素子が形成された光検出素子形成基板と、シリコン基板を用いて形成されてなりベース基板と光検出素子形成基板との間に介在し光取出窓に連通する開口窓が形成され開口窓の内側面に発光素子から放射された光の一部を光検出素子側へ反射するミラー膜が形成された配光用基板とで構成され、配光用基板は、貫通孔配線が形成されるとともに、光検出素子形成基板側である一表面側に貫通孔配線に電気的に接続された第1の接続用金属層が形成されるとともに、ベース基板側である他表面側に貫通孔配線に電気的に接続された第2の接続用金属層が形成されてなり、第1の接続用金属層が光検出素子形成基板において光検出素子に電気的に接続された第3の接続用金属層と接合されて電気的に接続され、第2の接続用金属層がベース基板に形成された第4の接続用金属層と接合されて電気的に接続されてなる発光装置の製造方法であって、配光用基板と発光素子を実装したベース基板とを接合する接合工程の以前に配光用基板を形成するにあたって、シリコン基板に貫通孔配線用の貫通孔を形成してから貫通孔の内面にシリコン酸化膜を形成するとともに開口窓に対応する部位をアルカリ系溶液により一表面側から異方性エッチングすることによって内側面が鏡面となる凹所を形成してから凹所の内側面および内底面にシリコン酸化膜を形成する前段階工程と、前段階工程の後でシリコン基板の貫通孔の内側に貫通孔配線を電気めっき法を利用して形成する貫通孔配線形成工程と、貫通孔配線形成工程の後でシリコン基板の凹所の内側面上のシリコン酸化膜上にミラー膜を形成するミラー膜形成工程と、ミラー膜形成工程の後でシリコン基板の前記一表面側に第1の接続用金属層を形成するとともに前記他表面側に第2の接続用金属層を形成する金属層形成工程と、金属層形成工程の後でシリコン基板の前記他表面側において開口窓に対応する部位以外をレジストマスクにより覆ってから開口窓に対応する部位を前記他表面側から凹所に達するようにエッチングすることで開口窓を形成する開口窓完成用エッチング工程と、開口窓完成用エッチング工程の後でレジストマスクを除去するマスク除去工程とを備えることを特徴とする。
The invention according to
この発明によれば、シリコン基板に貫通孔配線用の貫通孔を形成してから貫通孔の内面にシリコン酸化膜を形成するとともに開口窓に対応する部位をアルカリ系溶液により一表面側から異方性エッチングすることによって内側面が鏡面となる凹所を形成してから凹所の内側面および内底面にシリコン酸化膜を形成する前段階工程を行うことで、表面粗さの小さな鏡面により内側面が構成される凹所を形成することができ、また、前段階工程では、シリコン基板の厚み方向に貫通する開口窓を形成せずに凹所を形成しているので、貫通孔配線形成工程において電気めっき法を利用して貫通孔配線を形成することができ、また、貫通孔配線形成工程よりも前に凹所の内側面および内底面にシリコン酸化膜を形成してあるので、貫通孔配線形成工程において凹所の内側面にめっき析出部が形成されて凹所の内側面の表面粗さが大きくなるのを防止でき、また、ミラー膜形成工程において貫通孔配線形成工程の後に凹所の内側面上のシリコン酸化膜上にミラー膜を形成するので、ミラー膜の表面粗さを小さくすることができ、ミラー膜形成工程よりも後に第1の接続用金属層および第2の接続用金属層を形成する金属層形成工程を行い、その後、シリコン基板の前記他表面側において開口窓に対応する部位以外をレジストマスクにより覆ってから開口窓に対応する部位を前記他表面側から前記凹所に達するようにエッチングすることで開口窓を形成する開口窓完成用エッチング工程を行い、続いてレジストマスクを除去するマスク除去工程を行うので、ミラー膜や各接続用金属層の表面が荒れるのを防止することができ、結果的に、発光素子から放射された光の一部を効率良く光検出素子へ集光することができ且つ製造歩留まりの向上を図れる発光装置を提供することができる。 According to the present invention, a through-hole for through-hole wiring is formed in a silicon substrate, a silicon oxide film is formed on the inner surface of the through-hole, and a portion corresponding to the opening window is anisotropically formed from one surface side with an alkaline solution. By forming a recess whose inner surface becomes a mirror surface by reactive etching and then performing a pre-process to form a silicon oxide film on the inner surface and the inner bottom surface of the recess, the inner surface is reduced by a mirror surface with a small surface roughness. In the previous step, since the recess is formed without forming an opening window penetrating in the thickness direction of the silicon substrate, in the through hole wiring forming step Through-hole wiring can be formed using electroplating, and since the silicon oxide film is formed on the inner surface and inner bottom surface of the recess before the through-hole wiring forming step, the through-hole wiring Formation process In this case, it is possible to prevent the plating precipitation portion from being formed on the inner surface of the recess and increase the surface roughness of the inner surface of the recess, and the inner surface of the recess after the through-hole wiring forming process in the mirror film forming process. Since the mirror film is formed on the silicon oxide film on the side surface, the surface roughness of the mirror film can be reduced, and the first connection metal layer and the second connection metal layer after the mirror film formation step. A metal layer forming step is performed, and then a portion other than the portion corresponding to the opening window on the other surface side of the silicon substrate is covered with a resist mask, and then the portion corresponding to the opening window is changed from the other surface side to the recess. Since the etching process is performed to complete the opening window to form the opening window by etching, and then the mask removal process to remove the resist mask is performed, the surface of the mirror film and each connection metal layer is roughened. As a result, it is possible to provide a light emitting device capable of efficiently condensing a part of the light emitted from the light emitting element onto the light detecting element and improving the manufacturing yield. it can.
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記金属層形成工程では、前記シリコン基板の前記一表面側には前記第1の接続用金属層の基礎となる金属層を前記シリコン基板の前記一表面側の全面に形成するようにし、前記開口窓完成用エッチング工程では、前記凹所の内底面上に形成されている前記シリコン酸化膜と前記金属層との積層膜をエッチングストッパ層として前記シリコン基板を前記他表面側から前記積層膜に達する深さまでドライエッチングし、その後、前記開口窓に対向する部位の前記シリコン酸化膜をエッチング除去してから、前記金属層をウェットエッチングによりパターニングすることで前記第1の接続用金属層を形成するとともに前記開口窓を形成することを特徴とする。 According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the invention, in the metal layer forming step, a metal layer serving as a basis of the first connection metal layer is formed on the one surface side of the silicon substrate. In the etching process for completing the opening window, the stacked film of the silicon oxide film and the metal layer formed on the inner bottom surface of the recess is used as an etching stopper layer. The silicon substrate is dry-etched from the other surface side to a depth reaching the laminated film, and then the silicon oxide film at a portion facing the opening window is removed by etching, and then the metal layer is patterned by wet etching. Thus, the first connecting metal layer is formed and the opening window is formed.
この発明によれば、前記開口窓完成用エッチング工程では、前記凹所の内底面上に形成されている前記シリコン酸化膜と前記金属層との積層膜をエッチングストッパ層として前記シリコン基板を前記他表面側からドライエッチングし、その後、前記開口窓に対向する部位の前記シリコン酸化膜をエッチング除去してから、前記金属層をウェットエッチングによりパターニングすることで前記第1の接続用金属層を形成するとともに前記開口窓を形成するので、前記開口窓完成用エッチング工程で、前記シリコン基板を前記他表面側からエッチングストッパ層なしでドライエッチングする場合に比べて、前記ミラー膜の表面が荒れるのを防止することができ、しかも、前記シリコン基板を前記他表面側からドライエッチングする際にエッチングストッパ層としてシリコン酸化膜の単層膜を利用する場合に比べて、エッチングストッパ層の厚み方向の両側の圧力差によってエッチングストッパ層が破損するのを防止することができる。 According to the present invention, in the etching process for completing the opening window, the silicon substrate is used as an etching stopper layer by using the stacked film of the silicon oxide film and the metal layer formed on the inner bottom surface of the recess. The first connecting metal layer is formed by performing dry etching from the front surface side, and thereafter etching away the silicon oxide film at a portion facing the opening window, and then patterning the metal layer by wet etching. In addition, since the opening window is formed, the surface of the mirror film is prevented from being roughened in the etching process for completing the opening window as compared with the case where the silicon substrate is dry-etched from the other surface side without an etching stopper layer. In addition, etching can be performed when dry etching the silicon substrate from the other surface side. As compared with the case of utilizing a single layer film of a silicon oxide film as a stopper layer, it is possible to prevent the etching stopper layer may be broken by the pressure differential across the thickness direction of the etching stopper layer.
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記接合工程では、接合前に互いの接合表面の活性化を行ってから接合表面同士を接触させ常温接合することを特徴とする。
The invention of
この発明によれば、前記配光用基板と前記発光素子を実装した前記ベース基板とを接合する接合工程では、接合前に互いの接合表面の活性化を行ってから接合表面同士を接触させ常温接合するので、当該接合工程で前記発光素子の特性が劣化するのを防止することができる。 According to the present invention, in the bonding step of bonding the light distribution substrate and the base substrate on which the light emitting element is mounted, the bonding surfaces are brought into contact with each other after the bonding surfaces are activated before bonding. Since it joins, it can prevent that the characteristic of the said light emitting element deteriorates in the said joining process.
請求項1の発明では、発光素子から放射された光の一部を効率良く光検出素子へ集光することができ且つ製造歩留まりの向上を図れる発光装置を提供することができるという効果がある。 According to the first aspect of the present invention, there is an effect that it is possible to provide a light emitting device capable of efficiently condensing a part of the light emitted from the light emitting element onto the light detecting element and improving the manufacturing yield.
以下、本実施形態の発光装置について図3〜図11に基づいて説明した後、製造方法について図1および図2に基づいて説明する。 Hereinafter, after describing the light-emitting device of this embodiment based on FIGS. 3 to 11, the manufacturing method will be described based on FIGS. 1 and 2.
本実施形態の発光装置は、図3に示すように、LEDチップからなる発光素子1と、発光素子1を収納する収納凹所2aが一表面に形成され収納凹所2aの内底面に発光素子1が実装された実装基板2と、実装基板2の上記一表面側において収納凹所2aを閉塞する形で実装基板2に固着された透光性部材3と、実装基板2に設けられ発光素子1から放射された光を検出する光検出素子4と、実装基板2の収納凹所2aに充填された透光性材料(例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラスなど)からなり発光素子1および当該発光素子1に接続されたボンディングワイヤ14(図4参照)を封止した封止部5と備えている。ここで、実装基板2は、上記一表面側において収納凹所2aの周部から内方へ突出した庇状の突出部2cを有しており、当該突出部2cに光検出素子4が設けられている。なお、本実施形態では、実装基板2と透光性部材3とでパッケージを構成しているが、透光性部材3は、必ずしも設けなくてもよく、必要に応じて適宜設ければよい。
As shown in FIG. 3, the light-emitting device of this embodiment includes a light-emitting
実装基板2は、図3〜図5に示すように、発光素子1が一表面側に搭載される矩形板状のベース基板20と、ベース基板20の上記一表面側に対向配置され円形状の光取出窓41が形成されるとともに光検出素子4が形成された光検出素子形成基板40と、ベース基板20と光検出素子形成基板40との間に介在し光取出窓41に連通する矩形状の開口窓31が形成された配光用基板30とで構成されており、ベース基板20と配光用基板30と光検出素子形成基板40とで囲まれた空間が上記収納凹所2aを構成している。ここにおいて、ベース基板20および配光用基板30および光検出素子形成基板40の外周形状は矩形状であり、配光用基板30および光検出素子形成基板40はベース基板20と同じ外形寸法に形成されている。また、光検出素子形成基板40の厚み寸法はベース基板20および配光用基板30の厚み寸法に比べて小さく設定されている。なお、本実施形態では、光検出素子形成基板40において配光用基板30の開口窓31上に張り出した部位が、上述の突出部2cを構成している。
As shown in FIGS. 3 to 5, the mounting
上述のベース基板20、配光用基板30、光検出素子形成基板40は、それぞれ、導電形がn形で主表面が(100)面のシリコン基板20a,30a,40aを用いて形成してあり、配光用基板30の開口窓31の内側面が、アルカリ系溶液(例えば、TMAH溶液、KOH溶液など)を用いた異方性エッチングにより形成された(111)面からなる鏡面により構成されており(つまり、配光用基板30は、開口窓31の開口面積がベース基板20から離れるにつれて徐々に大きくなっており)、当該開口窓31の内側面にシリコン酸化膜33bが積層され、当該シリコン酸化膜33bに、発光素子1から放射された光の一部を光検出素子4側へ反射するミラー膜39が積層されている。ここで、ミラー膜39は、発光素子1から放射される光に対する反射率の高い材料(例えば、Alなど)からなる反射膜と、当該反射膜に積層されたシリコン酸化膜からなる保護膜とで構成されている。
The
ベース基板20は、図6および図7に示すように、シリコン基板20aの一表面側(図6(c)における左面側)に、発光素子1の両電極それぞれと電気的に接続される2つの導体パターン25a,25aが形成されるとともに、配光用基板30に形成された後述の2つの貫通孔配線34,34を介して光検出素子4と電気的に接続される2つの導体パターン25b,25bが形成されており、各導体パターン25a,25a,25b,25bとシリコン基板20aの他表面側(図6(c)における右面側)に形成された4つの外部接続用電極27a,27a,27b,27bとがそれぞれ貫通孔配線24を介して電気的に接続されている。また、ベース基板20は、シリコン基板20aの上記一表面側に、配光用基板30と接合するための接合用金属層29も形成されている。
As shown in FIGS. 6 and 7, the
本実施形態における発光素子1は、結晶成長用基板として導電性基板を用い厚み方向の両面に電極(図示せず)が形成された可視光LEDチップである。そこで、ベース基板20は、発光素子1が電気的に接続される2つの導体パターン25a,25aのうちの一方の導体パターン25aを、発光素子1がダイボンディングされる矩形状のダイパッド部25aaと、ダイパッド部25aaに連続一体に形成され貫通孔配線24との接続部位となる引き出し配線部25abとで構成してある。要するに、発光素子1は、上記一方の導体パターン25aのダイパッド部25aaにダイボンディングされており、ダイパッド部25aa側の電極がダイパッド部25aaに接合されて電気的に接続され、光取り出し面側の電極がボンディングワイヤ14を介して他方の導体パターン25aと電気的に接続されている。
The light-emitting
また、ベース基板20は、シリコン基板20aの上記他表面側に、シリコン基板20aよりも熱伝導率の高い金属材料からなる矩形状の放熱用パッド部28が形成されており、ダイパッド部25aaと放熱用パッド部28とがシリコン基板20aよりも熱伝導率の高い金属材料(例えば、Cuなど)からなる複数(本実施形態では、9つ)の円柱状のサーマルビア26を介して熱的に結合されており、発光素子1で発生した熱が各サーマルビア26および放熱用パッド部28を介して放熱されるようになっている。
The
ところで、ベース基板20は、シリコン基板20aに、上述の4つの貫通孔配線24それぞれが内側に形成される4つの貫通孔22aと、上述の9つのサーマルビア26それぞれが内側に形成される9つの貫通孔22bとが厚み方向に貫設され、シリコン基板20aの上記一表面および上記他表面と各貫通孔22a,22bの内面とに跨って熱酸化膜(シリコン酸化膜)からなる絶縁膜23が形成されており、各導体パターン25a,25a,25b,25b、接合用金属層29、各外部接続用電極27a,27a,27b,27b、放熱用パッド部28、各貫通孔配線24および各サーマルビア26がシリコン基板20aと電気的に絶縁されている。
By the way, the
ここにおいて、各導体パターン25a,25a,25b,25b、接合用金属層29、各外部接続用電極27a,27a,27b,27b、放熱用パッド部28は、絶縁膜23上に形成されたTi膜と当該Ti膜上に形成されたAu膜との積層膜により構成されており、シリコン基板20aの上記一表面側の各導体パターン25a,25a,25b,25b、接合用金属層29が同時に形成され、シリコン基板20aの上記他表面側の各外部接続用電極27a,27a,27b,27b、放熱用パッド部28が同時に形成されている。なお、本実施形態では、絶縁膜23上のTi膜の膜厚を15〜50nm、Ti膜上のAu膜の膜厚を500nmに設定してあるが、これらの数値は一例であって特に限定するものではない。また、各Au膜の材料は、純金に限らず不純物を添加したものでもよい。また、各Au膜と絶縁膜23との間に密着性改善用の密着層としてTi膜を介在させてあるが、密着層の材料はTiに限らず、例えば、Cr、Nb、Zr、TiN、TaNなどでもよい。また、貫通孔配線24およびサーマルビア26の材料としては、Cuを採用しているが、Cuに限らず、例えば、Ni、Alなどを採用してもよい。
Here, each
配光用基板30は、図8および図9に示すように、シリコン基板30aの一表面側(図8(c)における左面側)に、貫通孔配線34,34を介して導体パターン35,35と電気的に接続される導体パターン37,37が形成されるとともに、光検出素子形成基板40と接合するための接合用金属層38が形成されており、シリコン基板30aの他表面側(図8(c)における右面側)に、ベース基板20の2つの導体パターン27b,27bと接合されて電気的に接続される2つの導体パターン35,35が形成されるとともに、ベース基板20の接合用金属層29と接合される接合用金属層36が形成されている。
As shown in FIGS. 8 and 9, the
また、配光用基板30は、上述の2つの貫通孔配線34それぞれが内側に形成される2つの貫通孔32がシリコン基板30aの厚み方向に貫設され、シリコン基板30aの上記一表面および上記他表面と各貫通孔32の内面とに跨って熱酸化膜(シリコン酸化膜)からなる絶縁膜33が形成されており、各導体パターン35,35,37,37および各接合用金属層36,38がシリコン基板30aと電気的に絶縁されている。ここにおいて、各導体パターン35,35,37,37および各接合用金属層36,38は、絶縁膜33上に形成されたTi膜と当該Ti膜上に形成されたAu膜との積層膜により構成されており、シリコン基板30aの上記一表面側の導体パターン35,35および接合用金属層36が同時に形成され、シリコン基板30aの上記他表面側の導体パターン37,37および接合用金属層38が同時に形成されている。なお、本実施形態では、絶縁膜33上のTi膜の膜厚を15〜50nm、Ti膜上のAu膜の膜厚を500nmに設定してあるが、これらの数値は一例であって特に限定するものではない。ここにおいて、各Au膜の材料は、純金に限らず不純物を添加したものでもよい。また、各Au膜と絶縁膜33との間に密着性改善用の密着層としてTi膜を介在させてあるが、密着層の材料はTiに限らず、例えば、Cr、Nb、Zr、TiN、TaNなどでもよい。また、貫通孔配線34の材料としては、Cuを採用しているが、Cuに限らず、例えば、Ni、Alなどを採用してもよい。
Further, the
光検出素子形成基板40は、図10および図11に示すように、シリコン基板40aの一表面側(図10(c)における右面側)に、配光用基板30の2つの導体パターン37,37と接合されて電気的に接続される2つの導体パターン47a,47bが形成されるとともに、配光用基板30の接合用金属層38と接合される接合用金属層48が形成されている。ここにおいて、光検出素子4は、フォトダイオードにより構成されており、光検出素子形成基板40に形成された2つの導体パターン47a,47bの一方の導体パターン47a(図11における上側の導体パターン47a)は、光検出素子4を構成するフォトダイオードのp形領域4aに電気的に接続され、他方の導体パターン47b(図11における下側の導体パターン47b)は、上記フォトダイオードのn形領域4bを構成するシリコン基板40aに電気的に接続されている。
As shown in FIGS. 10 and 11, the photodetecting
また、光検出素子形成基板40は、シリコン基板40aの上記一表面側にシリコン酸化膜からなる絶縁膜43が形成されており、当該絶縁膜43がフォトダイオードの反射防止膜を兼ねている。また、光検出素子形成基板40は、上記一方の導体パターン47aが、絶縁膜43に形成したコンタクトホール43aを通してp形領域4aと電気的に接続され、上記他方の導体パターン47bが絶縁膜43に形成したコンタクトホール43bを通してn形領域4bと電気的に接続されている。ここにおいて、各導体パターン47a,47bおよび接合用金属層48は、絶縁膜43上に形成されたTi膜と当該Ti膜上に形成されたAu膜との積層膜により構成されており、同時に形成してある。なお、本実施形態では、絶縁膜43上のTi膜の膜厚を15〜50nm、Ti膜上のAu膜の膜厚を500nmに設定してあるが、これらの数値は一例であって特に限定するものではない。ここにおいて、各Au膜の材料は、純金に限らず不純物を添加したものでもよい。また、各Au膜と絶縁膜43との間に密着性改善用の密着層としてTi膜を介在させてあるが、密着層の材料はTiに限らず、例えば、Cr、Nb、Zr、TiN、TaNなどでもよい。
Further, in the photodetecting
上述の実装基板2の形成にあたっては、例えば図2に示すように、光検出素子4、絶縁膜43、各導体パターン47a,47b、および接合用金属層48が形成されたシリコン基板40aと配光用基板30とを低温での直接接合が可能な常温接合法などにより接合する第1の接合工程を行った後、シリコン基板40aを所望の厚みまで研磨する研磨工程を行い、その後、誘導結合プラズマ(ICP)型のドライエッチング装置などを用いてシリコン基板40aに光取出窓41を形成する光取出窓形成工程を行うことで光検出素子形成基板40を完成させてから、発光素子1が実装されたベース基板20と配光用基板30とを常温接合法などにより接合する第2の接合工程を行うようにすればよい。なお、常温接合法では、接合前に互いの接合表面へアルゴンのプラズマ若しくはイオンビーム若しくは原子ビームを真空中で照射して各接合表面の清浄化・活性化を行ってから、接合表面同士を接触させ、常温下で直接接合する。
In the formation of the mounting
上述の第1の接合工程では、シリコン基板40aの接合用金属層48と配光用基板30の接合用金属層38とが接合されるとともに、シリコン基板40aの導体パターン47a,47bと配光用基板30の導体パターン37,37とが接合され電気的に接続される。ここで、導体パターン47a,47bと導体パターン37,37との接合部位は、貫通孔配線34に重なる領域からずらしてあるので、導体パターン47a,47bと導体パターン37,37との互いの接合面の平坦度を高めることができ、接合歩留まりを高めることができるとともに接合信頼性を高めることができる。また、第2の接合工程では、ベース基板20の接合用金属層29と配光用基板30の接合用金属層36とが接合されるとともに、ベース基板20の導体パターン25b,25bと配光用基板30の導体パターン35,35とが接合され電気的に接続される。ここで、導体パターン25b,25bと導体パターン35,35との接合部位は、貫通孔配線24に重なる領域および貫通孔配線34に重なる領域からずらしてあるので、導体パターン25b,25bと導体パターン35,35との互いの接合面の平坦度を高めることができ、接合歩留まりを高めることができるとともに接合信頼性を高めることができる。なお、本実施形態では、配光用基板30において、上記一表面側の導体パターン37,37それぞれが第1の接続用金属層を構成し、上記他表面側の導体パターン35,35それぞれが第2の接続用金属層を構成している。また、光検出素子形成基板40に形成されている導体パターン47a,47bそれぞれが第3の接続用金属層を構成し、ベース基板20に形成されている導体パターン25b,25bそれぞれが第4の接続用金属層を構成している。
In the first bonding step, the
また、上述の透光性部材3は、透光性材料(例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラスなど)からなる透光性基板を用いて形成してある。ここで、透光性部材3は、実装基板2と同じ外周形状の矩形板状に形成されており、実装基板2側とは反対の光取り出し面に、発光素子1から放射された光の全反射を抑制する微細凹凸構造が形成されている。ここにおいて、透光性部材3の光取り出し面に形成する微細凹凸構造は、多数の微細な凹部が2次元周期構造を有するように形成されている。なお、上述の微細凹凸構造は、例えば、レーザ加工技術やエッチング技術やインプリントリソグラフィ技術などを利用して形成すればよい。また、微細凹凸構造の周期は、発光素子1の発光ピーク波長の1/4〜100倍程度の範囲で適宜設定すればよい。
Further, the above-described
以上説明した本実施形態の発光装置の製造にあたっては、上述の各シリコン基板20a,30a,40aとして、それぞれベース基板20、配光用基板30、光検出素子形成基板40を多数形成可能なシリコンウェハを用いるとともに、上述の透光性基板として透光性部材3を多数形成可能なウェハ状のもの(透光性ウェハ)を用い、上述の第1の接合工程、研磨工程、光取出窓形成工程、第2の接合工程、実装基板2の収納凹所2aに封止用の透光性材料を充填して封止部5を形成する封止部形成工程、封止部形成工程の後で実装基板2と透光性部材3とを接合する第3の接合工程などの各工程をウェハレベルで行うことでウェハレベルパッケージ構造体を形成してから、ダイシング工程により実装基板2のサイズに分割されている。したがって、ベース基板20と配光用基板30と光検出素子形成基板40と透光性部材3とが同じ外形サイズとなり、小型のパッケージを実現できるとともに、製造が容易になる。また、配光用基板30におけるミラー膜39と光検出素子形成基板40における光検出素子4との相対的な位置精度を高めることができ、発光素子1から側方へ放射された光がミラー膜39により反射されて光検出素子4へ導かれる。
In manufacturing the light emitting device of the present embodiment described above, a silicon wafer capable of forming a large number of the
以下、発光素子1を実装したベース基板20とを接合する第2の接合工程の以前に配光用基板30を形成する配光用基板30の形成方法について図1を参照しながら説明する。
Hereinafter, a method for forming the
まず、シリコン基板30aの上記一表面側(図1(a)における上面側)および上記他表面側(図1(a)における下面側)に熱酸化法によってシリコン酸化膜41a,41bを形成するマスク用酸化膜形成工程を行うことにより、図1(a)に示す構造を得る。
First, a mask for forming
その後、シリコン基板30aに上述の貫通孔32を形成する際のマスクを形成するために、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してシリコン基板30aの上記他表面側のシリコン酸化膜41bをパターニングし、当該パターニングされたシリコン酸化膜41bをマスクとして、シリコン基板30aを上記他表面側から上記一表面側のシリコン酸化膜41aに達する(つまり、シリコン基板30aの上記他表面側のシリコン酸化膜41bをマスク、上記一表面側のシリコン酸化膜41aをエッチングストッパ層としてシリコン基板30aを貫通する)までドライエッチングすることで貫通孔32を形成する貫通孔形成工程を行い、続いて、シリコン酸化膜41a,41bをエッチング除去してから、シリコン基板30aの上記一表面側および上記他表面側および貫通孔32の内面(内周面)に熱酸化法によってシリコン酸化膜からなる絶縁膜23を形成する絶縁膜形成工程を行うことにより、図1(b)に示す構造を得る。ここで、貫通孔形成工程におけるエッチング装置としては、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)型のドライエッチング装置を用い、エッチング条件を適宜設定することにより、シリコン基板30aの厚みを200μm〜500μm程度であっても、貫通孔32のアスペクト比を20〜50という高アスペクト比に設定することができる。
Thereafter, in order to form a mask for forming the above-described through-
その後、シリコン基板30aの上記一表面において開口窓31に対応する部位に内側面が(111)面の鏡面となる凹所31aを形成する際のマスクを形成するために、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してシリコン基板30aの上記一表面側の絶縁膜33をパターニングし、当該パターニングされた絶縁膜33をマスクとしてシリコン基板30aを上記一表面側から所定深さまでエッチングすることで凹所31aを形成する凹所形成工程を行うことによって、図1(c)に示す構造を得る。ここにおいて、凹所形成工程では、アルカリ系溶液(例えば、KOH水溶液、TMAH水溶液など)を用いた異方性エッチングにより凹所31aを形成している。
Thereafter, a photolithography technique and an etching technique are used to form a mask for forming a
上述の凹所形成工程の後、シリコン基板30aの凹所30aの内側面および内底面にシリコン酸化膜33bを形成する酸化膜形成工程を行うことにより、図1(d)に示す構造を得る。なお、本実施形態では、上述の貫通孔形成工程と、絶縁膜形成工程と、凹所形成工程と、酸化膜形成工程とで、シリコン基板30aに貫通孔配線用の貫通孔32を形成してから貫通孔32の内面にシリコン酸化膜たる絶縁膜33を形成するとともに開口窓31に対応する部位をアルカリ系溶液により一表面側から異方性エッチングすることによって内側面が鏡面となる凹所31aを形成してから凹所31aの内側面および内底面にシリコン酸化膜33bを形成する前段階工程を構成している。なお、前段階工程では、貫通孔配線形成工程、絶縁膜形成工程、凹所形成工程、酸化膜形成工程の順に行っているが、凹所形成工程、酸化膜形成工程、貫通孔形成工程、絶縁膜形成工程の順に行うようにしてもよい。
After the above-described recess forming step, an oxide film forming step for forming a
上述の前段階工程の後、シリコン基板30aの貫通孔32の内側に金属材料(例えば、Cu、Ni、Alなど)からなる貫通孔配線34を電気めっき法を利用して形成する貫通孔配線形成工程を行うことにより、図1(e)に示す構造を得る。なお、電気めっき法を利用して貫通孔配線34を形成する際には、シリコン基板30aの上記他表面側を金属薄膜などにより閉塞した後に貫通孔配線34の基礎となる金属部をボトムアップ成長させてから、当該金属部の不要部分をCMPなどによって除去することで貫通孔配線34を形成している。
Through-hole wiring formation in which a through-
上述の貫通孔配線形成工程の後、シリコン基板30aの凹所30aの内側面上のシリコン酸化膜33b上にミラー膜39を形成するミラー膜形成工程を行うことにより、図1(f)に示す構造を得る。なお、ミラー膜形成工程では、シリコン基板30aの上記一表面側に上記反射膜の基礎となるAl膜をスパッタ法などによって成膜し、続いて、上記保護膜の基礎となるシリコン酸化膜をCVD法などによって成膜してから、Al膜とシリコン酸化膜との積層膜をパターニングすることによってミラー膜39を形成している。
After the above-described through-hole wiring forming process, a mirror film forming process for forming a
上述のミラー膜形成工程の後、シリコン基板30aの上記他表面側(裏面側)に導体パターン(第2の接続用金属層)35,35および接合用金属層36を形成する裏面側金属層形成工程を行うことにより、図1(g)に示す構造を得る。なお、裏面側金属層形成工程では、シリコン基板30aの上記他表面側にTi膜とAu膜との積層膜をスパッタ法などにより成膜した後、当該積層膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングすることによって導体パターン35,35および接合用金属層36(図8(c)参照)を形成している。
After the above-described mirror film forming step, the back side metal layer is formed to form the conductor patterns (second connecting metal layers) 35 and 35 and the
上述の裏面側金属層形成工程の後、シリコン基板30aの上記一表面側の全面に導体パターン37,37(第1の接続用金属層)の基礎となる金属層37aを形成する表面側金属層形成工程を行うことにより、図1(h)に示す構造を得る。ここにおいて、表面側金属層形成工程では、シリコン基板30aの上記一表面側の全面にTi膜とAu膜との積層膜からなる金属層37aをスパッタ法などにより成膜している。なお、本実施形態では、裏面側金属層形成工程と表面側金属層形成工程とで、シリコン基板30aの上記一表面側に第1の接続用金属層を形成するとともに上記他表面側に第2の接続用金属層を形成する金属層形成工程を構成している。
After the above-described back side metal layer forming step, the front side metal layer for forming the
上述の金属層形成工程の後、シリコン基板30aの上記他表面側において開口窓31に対応する部位以外を覆うレジストマスク135を形成するとともにシリコン基板30aの上記一表面側において導体パターン37,37および接合用金属層38に対応する部位を覆うレジストマスク136を形成するレジストマスク形成工程を行うことによって、図1(i)に示す構造を得る。なお、レジストマスク形成工程において、レジストマスク135とレジストマスク136との形成順序はどちらが先でもよい。
After the above-described metal layer forming step, a resist
上述のレジストマスク形成工程の後、凹所31aの内底面上に形成されているシリコン酸化膜33bと金属層37aとの積層膜をエッチングストッパ層としてシリコン基板30aを上記他表面側から当該積層膜に達する深さまでドライエッチングする裏面側エッチング工程を行うことにより、図1(j)に示す構造を得る。ここで、裏面側エッチング工程では、ICP型のドライエッチング装置を利用して垂直加工を行っているが、ドライエッチング装置は特に限定するものではない。
After the resist mask forming step, the
上述の裏面側エッチング工程の後、開口窓31に対向する部位のシリコン酸化膜をエッチング除去してから、ウェットエッチングにより金属層37aをパターニングすることで導体パターン(第1の接続用金属層)37,37を形成するとともに開口窓31を形成するウェットエッチング工程を行うことにより、図1(k)に示す構造を得る。ここで、金属層37aのTi膜は過酸化水素によりウェットエッチングし、Au膜はヨウ素によりウェットエッチングしている。なお、本実施形態では、レジストマスク形成工程と裏面側エッチング工程とウェットエッチング工程とで、シリコン基板30aの上記他表面側において開口窓31に対応する部位以外をレジストマスク135により覆ってから開口窓31に対応する部位を上記他表面側から凹所31aに達するようにエッチングすることで開口窓31を形成する開口窓完成用エッチング工程を構成している。
After the above-described back side etching step, the silicon oxide film at the portion facing the opening
上述の開口窓完成用エッチング工程の後、レジストマスク135,156を有機溶剤(例えば、アセトンなど)により除去するマスク除去工程を行うことにより、図1(l)に示す構造の配光用基板30を得る。なお、配光用基板30の形成にあたって、上述の全工程はウェハレベルで行うようにしている。
After the above-described etching process for completing the opening window, the
以上説明した本実施形態の発光装置の製造方法によれば、シリコン基板30aに貫通孔配線34用の貫通孔32を形成してから貫通孔32の内面にシリコン酸化膜からなる絶縁膜33を形成するとともに開口窓31に対応する部位をアルカリ系溶液により上記一表面側から異方性エッチングすることによって内側面が鏡面となる凹所31aを形成してから凹所31aの内側面および内底面にシリコン酸化膜33bを形成する前段階工程を行うことで、表面粗さの小さな鏡面により内側面が構成される凹所31aを形成することができ、また、前段階工程では、シリコン基板30aの厚み方向に貫通する開口窓31を形成せずに凹所31aを形成しているので、貫通孔配線形成工程において電気めっき法を利用して貫通孔配線34を形成することができる。ここにおいて、上述の凹所形成工程において形成する凹所31aの深さ寸法は、シリコン基板30aの上記他表面と凹所31aの内底面との間のダイアフラム部の厚み寸法がベース基板20に実装する発光素子1の厚み寸法よりも小さくなるように設定すればよいが、上記ダイアフラム部の厚み寸法が薄くなりすぎると、凹所形成工程の後の工程において上記ダイアフラム部が破損しやすくなって、収率が著しく低下したり破損した破片などのよる製造装置の汚染や故障の原因となることが考えられる。特に、上述の貫通孔配線形成工程におけるCMPを行う際には上記ダイアフラム部の厚み寸法が10μm以上であることが望ましいので、上記ダイアフラム部の厚み寸法が10μm以上となるように凹所31aの深さ寸法を設定することが望ましい。
According to the method of manufacturing the light emitting device of the present embodiment described above, the through
また、上述の発光装置の製造方法によれば、貫通孔配線形成工程よりも前に凹所31の内側面および内底面にシリコン酸化膜33bを形成してあるので、貫通孔配線形成工程において凹所31aの内側面にめっき析出部(金属部)が形成されて凹所31aの内側面の表面粗さが大きくなるのを防止でき、また、ミラー膜形成工程において貫通孔配線形成工程の後に凹所31aの内側面上のシリコン酸化膜33b上にミラー膜39を形成するので、ミラー膜39の表面粗さを小さくすることができ、ミラー膜形成工程よりも後に第1の接続用金属層および第2の接続用金属層を形成する金属層形成工程を行い、その後、シリコン基板30aの上記他表面側において開口窓31に対応する部位以外をレジストマスク135により覆ってから開口窓31に対応する部位を上記他表面側から凹所31aに達するようにエッチングすることで開口窓31を形成する開口窓完成用エッチング工程を行い、続いてレジストマスク135を除去するマスク除去工程を行うので、ミラー膜39の表面が荒れるのを防止することができ、結果的に、発光素子1から放射された光の一部を効率良く光検出素子4へ集光することができ、しかも、導体パターン(第1の接続用金属層)37,37、導体パターン35,35(第2の接続用金属層)、接合用金属層38,36の表面が荒れるのを防止することができ、上述の常温接合による各接合工程の歩留まりを向上できて製造歩留まりの向上を図れる。なお、本願発明者らは、Au膜−Au膜(Au−Au)の組み合わせで常温接合するにあたって歩留まりを向上するために、Au膜の膜厚、接合表面の表面あらさについて検討したところ、Au膜の膜厚を500nm以下とし、Au膜における接合表面のRMSあらさを1.83nm以下とすることが望ましいという知見を実験結果から得ており、上述の製造方法によれば、上記各接合工程において、接合前の各Auの接合表面のRMSあらさを1.83nm以下にすることができる。
In addition, according to the method for manufacturing the light emitting device described above, the
また、上述の発光装置の製造方法によれば、金属層形成工程では、シリコン基板30aの上記一表面側には第1の接続用金属層の基礎となる金属層37aをシリコン基板30aの上記一表面側の全面に形成するようにし、開口窓完成用エッチング工程では、凹所31aの内底面上に形成されているシリコン酸化膜33bと金属層37aとの積層膜をエッチングストッパ層としてシリコン基板30aを上記他表面側から当該積層膜に達する深さまでドライエッチングし、その後、開口窓31に対向する部位のシリコン酸化膜33bをエッチング除去してから、金属層37aをウェットエッチングによりパターニングすることで導体パターン(第1の接続用金属層)37,37を形成するとともに開口窓31を形成するので、開口窓完成用エッチング工程で、シリコン基板30aを上記他表面側からエッチングストッパ層なしでドライエッチングする場合に比べて、ミラー膜39の表面が荒れるのを防止することができるとともにドライエッチング装置のチャンバやウェハホルダに悪影響を及ぼすのを防止することができ、しかも、シリコン基板30aを上記他表面側からドライエッチングする際にエッチングストッパ層としてシリコン酸化膜33bの単層膜を利用する場合に比べて、エッチングストッパ層の厚み方向の両側の圧力差によってエッチングストッパ層が破損するのを防止することができる。なお、エッチングストッパ層として金属層37aのみを用いた場合には、エッチングストッパ層となる金属層37aに延性があるので破損はしないが、金属層37aの表面がスパッタリングされるので、スパッタリングされた金属がドライエッチング装置のチャンバの内壁に付着したりシリコン基板30aの上記他表面側に再付着したりして悪影響を及ぼす問題が生じることがあるが、本実施形態では、シリコン酸化膜33bと金属層37aとの積層膜をエッチングストッパ層として、シリコン基板30aの上記他表面側からドライエッチングしているので、このような問題が生じることもない。
Further, according to the manufacturing method of the light emitting device described above, in the metal layer forming step, the
また、上述の発光装置の製造方法によれば、配光用基板30と発光素子1を実装したベース基板20とを接合する接合工程では、接合前に互いの接合表面の活性化を行ってから接合表面同士を接触させ常温接合するので、当該接合工程で発光素子1のジャンクション温度が最大ジャンクション温度を超えるのを防止することができ、発光素子1の特性が劣化するのを防止することができる。
Moreover, according to the manufacturing method of the light-emitting device described above, in the bonding step of bonding the
ところで、上述の実施形態では、発光素子1として可視光LEDチップを用いているが、発光素子1は、可視光LEDチップに限らず、紫外光LEDチップや、LEDチップと当該LEDチップに積層され少なくとも当該LEDチップから放射された光によって励起されて当該LEDチップよりも長波長の光を放射する蛍光体により形成された蛍光体層とで構成されたものや、有機EL素子などでもよい。また、発光素子1としては、例えば、結晶成長用基板の主表面側に発光部などをエピタキシャル成長した後に発光部を支持する導電性基板(例えば、Si基板など)を発光部に固着してから、結晶成長用基板などを除去したものを用いてもよい。また、ベース基板20は、シリコン基板20aに限らず、例えば、金属板を用いて形成してもよく、金属板を用いて形成することにより、発光素子1で発生した熱をより効率良く放熱させることが可能となる。
By the way, in the above-mentioned embodiment, although the visible light LED chip is used as the
また、光検出素子4は、フォトダイオードに限らず、例えば、フォトダイオードとカラーフィルタとを組み合わせたカラーセンサや、フォトダイオードと波長選択フィルタとを組み合わせたものなどでもよい。
The
また、上記実施形態では、実装基板2の収納凹所2aの内底面に1つの発光素子1を実装してあるが、発光素子1の数は特に限定するものではなく、発光色が同じ複数の発光素子1を収納凹所2aの内底面に実装するようにしてもよい。
Moreover, in the said embodiment, although the one
1 発光素子
2 実装基板
2a 収納凹所
2c 突出部
4 光検出素子
20 ベース基板
24 貫通孔配線
25a 導体パターン
25b 導体パターン(第4の接続用金属層)
26 サーマルビア
27a,27b 外部接続用電極
29 接合用金属層
30 配光用基板
30a シリコン基板
31 開口窓
31a 凹所
32 貫通孔
33 絶縁膜(シリコン酸化膜)
33b シリコン酸化膜
34 貫通孔配線
35 導体パターン(第2の接続用金属層)
36 接合用金属層
37 導体パターン(第1の接続用金属層)
37a 金属層
38 接合用金属層
39 ミラー膜
40 光検出素子形成基板
41 光取出窓
47a,47b 導体パターン(第3の接続用金属層)
48 接合用金属層
135 レジストマスク
136 レジストマスク
DESCRIPTION OF
26
33b
36 Metal layer for joining 37 Conductor pattern (first metal layer for connection)
48 Metal layer for bonding 135 Resist
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