JP2009204025A - 大型転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】肉厚の鋼製軸受構成部材の芯部冷却速度を制御して内部起点型の破壊を抑制すると共に、表層に大きな圧縮残留応力を付与して表面起点型の剥離も抑制することで、大きな転動寿命を得ることが可能な大型転がり軸受を提供する。
【解決手段】DI/t−T/2000>4を満たすように軸受鋼の合金成分を調整し、焼入れ前の鋼製軸受構成部材をA1変態点未満の温度で予加熱し、次いで高周波加熱によって表層のみ相変態を起こさせて焼入れる熱処理を施すことで、鋼製軸受構成部材の芯部の硬度を大きくすると共に、表層に大きな圧縮残留応力を付与することが可能となり、これにより大きな軸受寿命を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は大型転がり軸受に関するものであり、特に外径が120mm以上の大型転がり軸受に好適なものである。
軸受に用いられる鋼には、そのまま焼入れを行うことで十分な表面強度を得ることが可能な高炭素鋼、浸炭或いは浸炭窒化処理を施して使用する肌焼鋼、更には自動車の車輪支持装置に用いられている高周波熱処理用鋼がある。
そもそも軸受に使用される材料は、転動体と軌道輪の接触面における高い接触面圧に耐え、形状崩れを起こさず、長い転動寿命を確保するために、表面から一定の深さまでの硬度が必要とされる。炭素濃度1%前後である高炭素鋼は、焼入れ及び低温焼戻し処理を行うだけで、中心まで、必要な硬さを得ることができる。これに対し、素地中の炭素濃度が低い肌焼き鋼は、浸炭或いは浸炭窒化処理後に更に焼入れ焼戻し処理を行う必要がある。しかしながら、浸炭条件の調整によって、必要な深さまで高い硬さを得ると共に、中心には柔らかい部分を残すことによって靭性を向上させることができる。また、非浸炭部に残留オーステナイトを残さないようにすることで、形状変化を小さく抑える効用もある。
一般の玉軸受等には高炭素鋼を用い、大きな靭性や衝撃強度が求められる用途には肌焼鋼を用いることがよいとされているが、その厳密な使い分けがなされているわけではない。その理由として、軸受の重要な機能である転動疲労特性は、引張破壊などとは異なり、繰り返し応力を印加することによる疲労現象であるため、材料面との相関関係が引張強度ほどにははっきりと分かっていないことが挙げられる。
さて、従来の軸受長寿命化技術は、主に硬度と介在物に着目して開発されている。軸受が転動疲労を起こすのは、転動方向と平衡に働く剪断応力によるものが支配的であると、一般的には考えられている。
浸炭軸受では、深さ方向に炭素濃度の勾配と硬さの勾配がある。これは、鋼の焼入れ最高硬さが、殆ど全て炭素濃度によって決定されるためであり、一般には浸炭軸受部材の表面ほど炭素濃度が高いことによる。そして、こうした軸受では、剪断応力に対する軸受の硬さを比較し、数倍の安全率を考慮して軸受を設計してきた。例えば、下記特許文献1や特許文献2に記載される高濃度浸炭も、炭素量に着目した技術である。また、下記特許文献3や特許文献4のように、介在物の大きさと量によって内部損傷を抑制する技術は、こうした介在物起点型損傷の抑制には有効である。
特開2002−256411号公報 特開2004−315905号公報 特開2004−84869号公報 特開平6−145883号公報
このように、介在物を基点として破壊が生じる場合、介在物量に着目した軸受設計を行うことは非常に重要であるが、大型の軸受に関しては、その肉厚の大きさから、不完全焼入れ相の発生とそれに伴う疲労強度や寿命の低下が懸念される。特に、浸炭・浸炭窒化を施した軸受では、浸炭層の切れ目で引張残留応力が存在し、そのために寿命が低下するという問題がある。即ち、浸炭層の切れ目に応力集中源となりうる不完全焼入れ組織が存在すると、その部分が起点となって破壊が生じる。
一方、特にゴミの混入する条件で転動疲労強度を延長するという意味において、構成部材の表面に圧縮残留応力を付与することは大きな効果がある。この圧縮残留応力の付与には様々な方法がある。一例を挙げると、例えば特開平5−33047号公報に記載されるように、構成部材の表面に比較的小さな物体を高速で衝突させることで加工硬化を図るショットピーニングのような方法が存在する。
高周波加熱による焼入れは、こうした圧縮応力の付与方法の一つである。この方法は、誘導加熱によって部材を直接加熱し、即座に急冷するというものであり、その急加熱急冷却により、熱処理変形が小さく、結晶流の粗大化が抑えられ、また急冷組織であるために、通所の焼入れよりも硬さを高くすることができるなど、幾つもの利点がある。しかしながら、高周波加熱による圧縮残留応力は、部材全体で0となるように分布するため、圧縮残留応力の分布する焼入れ層をできるだけ薄くすると、それだけ大きな圧縮残留応力を付与することができるが、硬化層が薄くなるとケースクラッシュが生じるため、薄くするにも限界がある。また、表層のみが加熱されるため、圧縮残留応力に対応する引張残留応力は焼入れ層と非焼入れ部の境界に集中する傾向にあり、こうした引張応力の集中は内部起点破壊に繋がる懸念がある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、肉厚の鋼製軸受構成部材の芯部冷却速度を制御して内部起点型の破壊を抑制すると共に、表層に大きな圧縮残留応力を付与して表面起点型の剥離も抑制することで、大きな転動寿命を得ることが可能な大型転がり軸受を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、まず、焼入れにおける冷却は表面から始まるため、肉厚が大きくなると芯部冷却速度が遅くなり、不完全焼入れ組織が生じる恐れが大きくなる。一方、肉厚・熱処理条件が一定の場合、鋼材のDI値によって不完全焼入れ組織の有無・体積率が変化する。これは、DI値の変化によって冷却速度が増減したのと同様の効果が得られるからである。即ち、軸受の肉厚に応じてDI値をコントロールすることによって、転動荷重・剪断応力・残留応力を受けている軸受内部の不完全焼入れ組織を低減せしめて内部起点型の破壊を抑制することができ、長寿命化を達成することができる。
また、予加熱の後に高周波焼入れする方法を見出した。これは、表層のみが相変態することによる圧縮残留応力に加えて、熱収縮による応力を付与することを原理としている。一般に、鉄は加熱すると膨張することが知られており、このように膨張した状態で表面のみを高周波焼入れによって相変態させれば、焼入れ時の冷却で中心部が収縮するので、結果として表面に大きな圧縮残留応力を付与することができる。更に、中心部が全体的に加熱されているため、引張残留応力が中心部全体に分散することになり、局所的に高い引張残留応力が生じないという利点もある。このような熱処理によって、表層に大きな圧縮残留応力を付与することにより、特に表面起点型の剥離に対して長寿命であることを見出した。
また、高周波加熱用のコイルを複数用いることにより、軸受とコイル付近の配置の自由度を高め、短時間で、ムラの少ない加熱が可能になる。
而して、本発明のうち請求項1に係る大型転がり軸受は、外径が120mm以上の大型転がり軸受において、焼入れ熱処理前の鋼製軸受構成部材をA1変態点未満の温度で予加熱し、次いで高周波加熱によって表層のみ相変態を起こさせて焼入れる熱処理を施してなることを特徴とするものである。
また、本発明のうち請求項2に係る大型転がり軸受は、前記高周波加熱を行う際に、軌道面の周上に等間隔に配置された複数のコイルを用いて加熱することを特徴とするものである。
また、本発明のうち請求項3に係る大型転がり軸受は、C:0.60〜1.20質量%、Si:0.10〜0.75質量%、Mn:0.10〜1.50質量%、Ni:5.00質量%以下、Cr:0.50〜2.00質量%、Mo:1.50質量%以下、Cu:0.30質量%以下、O:0.01質量%以下、不可避不純物及び残部Feからなる鋼で構成され且つ
DI=(0.2C+0.128)×(1+0.7Si)×(1+3.45Mn)
×(1+0.07Ni+0.27Ni)×(1+2Cr)×(1+2.5Mo)
×(1+0.35Cu)
で表されるDI値を算出したとき、外輪及び内輪及び転動体の少なくとも一つの部材のDI値と軸受の肉厚t(mm)と予熱温度T(℃)がDI/t−T/2000>0.40の関係を満足することを特徴とするものである。
数値の臨界的意義は以下の通りである。
[C:0.60〜1.20質量%以下]
Cは、焼入れ後の鋼に十分な表面硬さを確保するのに有効な元素である。Cが0.60質量%より少ないと、前述した強度・硬さを得ることができず、また1.20質量%を超えると、靭性並びに被削性が低下するので、前記の範囲とする。
[Si:0.10〜0.75質量%]
Siは、焼入れ後の組織の緻密化、靭性、耐疲労性及び焼入れ性の向上に有効な元素である。しかしながら、Siが0.10質量%よりも少ないと、前記の効果を得ることができず、また0.75質量%を超えると、靭性並びに加工性を劣化させるので、前記の範囲とするが、0.50質量%以下とすることがより好ましい。
[Mn:0.10〜1.50質量%]
Mnは、溶解時における脱酸並びに脱硫の効果があると共に、焼入れ性の向上に有効な元素である。しかしながら、Mnが0.10質量%よりも少ないと、前記の効果を得ることができず、また1.50質量%を超えると、加工性並びに被削性を劣化させるので、前記の範囲とする。
[Ni:5.00質量%以下]
Niは、鋼の焼入れ性及び焼入れ焼戻し後の靭性を向上させるのに有効な元素である。しかしながら、Niが多過ぎると加工性並びに被削性を劣化させるので、上限を5.00質量%とし、望ましくは3.00質量%以下とする。
[Cr:0.50〜2.00質量%]
Crは、鋼の焼入れ性及び焼入れ焼戻し後の強度及び靭性を向上させるのに有効な元素である。焼入れ性において十分な効果を得るために、Crを0.50質量%以上とするが、多過ぎると複炭化物が形成されて焼入れ性及び被削性を害するので、上限を2.00質量%、より好ましくは1.6質量%とする。
[Mo:1.50質量%以下]
Moは、鋼の焼入れ性及び焼入れ焼戻し後の強度及び靭性を向上させるのに有効な元素である。しかしながら、Moが多過ぎると複炭化物が形成されて焼入れ性及び被削性を害するので、上限を1.50質量%とする。
[Cu:0.30質量%以下]
Cuは、焼入れ性及び耐候性向上に有効な元素であるが、多過ぎると加工性、靭性を害する上に高価であるので、上限を0.30質量%とする。
[O:0.01質量%以下]
Oが多過ぎると、鋼の清浄度が悪くなり、特にSiO系の大型介在物が増加して疲れ強さの低下をきたすので、0.01質量%以下とする。
而して、本発明のうち請求項1に係る大型転がり軸受によれば、外径が120mm以上の大型転がり軸受において、焼入れ熱処理前の鋼製軸受構成部材をA1変態点未満の温度で予加熱し、次いで高周波加熱によって表層のみ相変態を起こさせて焼入れる熱処理を施すことにより、鋼製軸受構成部材の表層に大きな圧縮残留応力を付与することが可能となり、これにより表面起点型の剥離を抑制して、大きな軸受寿命を得ることができる。
また、本発明のうち請求項2に係る大型転がり軸受によれば、軌道面の周上に等間隔に配置された複数のコイルを用いて高周波加熱を行うことにより、軸受とコイル付近の配置の自由度を高め、短時間で、ムラの少ない加熱が可能になる。
また、本発明のうち請求項3に係る大型転がり軸受によれば、鋼中元素の含有量を規定すると共に、外輪及び内輪及び転動体の少なくとも一つの部材のDI値と軸受の肉厚t(mm)と予熱温度T(℃)がDI/t−T/2000>0.40の関係を満足することとしたため、内部起点型の破壊を抑制して、大きな軸受寿命を得ることができる。
次に、本発明の大型転がり軸受の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の大型転がり軸受の断面図である。この大型転がり軸受は、内輪1、外輪2、転動体(ころ)3、保持器4を備えた、呼び番号NU228形式の円筒ころ軸受である。軸受の諸元は、外径ΦD=250mm、内径Φd=140mm、内輪外径ΦFw=169mm、厚さB=42mmである。
試験軸受は、下記表1に示す合金成分の鋼で作成し、試験を行った。表には、軸受構成部材の肉厚t、合金鋼のDI値、焼入れ前の予加熱(予熱)温度T(℃)、DI/t−T/2000、圧縮残留応力(×9.8MPa)を合わせて示す。圧縮残留応力はX線解析装置によって測定した。図2には、熱処理条件を示す。焼入れ時の条件として、焼き割れしない程度の冷却速度で熱処理することを前提とした。また、高周波加熱は、周波数1〜50kHz、加熱時間1〜10分で、ワークを30〜300min−1回転させて行い、その後急冷して焼入れた。焼入れを行うときに、予め大型転がり軸受の焼入れ時の芯部冷却速度を測定し、その冷却速度と同じになるように、冷媒の温度・撹拌条件などを変え、大型転がり軸受の芯部組織を再現した。
軸受寿命試験の条件は以下の通りである。
試験軸受:NU228
ラジアル荷重:P/C=0.6
回転数 :1000min−1
潤滑油 :Ro68
Figure 2009204025
前記表1に示す諸条件のうち、予熱温度200℃、肉厚14.5mm一定とし、DI値を変化させた場合、即ち条件2、6、10、14、18の寿命試験結果を表2に示す。寿命比は、比較例1(条件2)のL10寿命を1としたときの比率で示す。図3には、同表2のDI値と寿命比との関係を示す。同図から明らかなように、DI値が変化すると寿命が変化する。図4には、同表2のDI/t−T/2000と寿命比との関係を示す。同図から明らかなように、DI/t−T/2000の値が4.0を上回っている場合に、比較例1に比べて2倍以上の寿命が得られた。DI値が小さく、結果的にDi/t−T/2000の値が4.0以下の比較例では、予熱による内部の熱量の影響を受けて焼入れ速度が遅くなり、硬化層内に軟質組織(ベイナイト)が生じたためである。即ち、十分なDI値を持つ鋼材を使用することによって、残留応力の効果を有効に使って長寿命とすることができた。
Figure 2009204025
また、前記表1に示す諸条件のうち、予熱温度400℃、DI値9.5一定とし、肉厚tを変化させた場合、即ち条件15、21、22、23、24の寿命試験結果を表3に示す。寿命比は、前述した比較例1(条件2)のL10寿命を1としたときの比率で示す。図5には、同表3の肉厚tと寿命比との関係を示す。同図から明らかなように、或る肉厚以上になると寿命が低下する。図6には、同表3のDI/t−T/2000と寿命比との関係を示す。同図から明らかなように、DI/t−T/2000の値が4.0を上回っている場合に、比較例1に比べて2倍以上の寿命が得られた。肉厚tが大きく、結果的にDi/t−T/2000の値が4.0以下の比較例3では、応力負荷範囲内に軟質組織(ベイナイト)が生じ、短寿命になってしまった。
Figure 2009204025
また、前記表1に示す諸条件のうち、DI値9.5、肉厚t14.5mm一定とし、予熱温度Tを変化させた場合、即ち条件13、14、15、16の寿命試験結果を表4に示す。寿命比は、前述した比較例1(条件2)のL10寿命を1としたときの比率で示す。図7には、同表4の予熱温度Tと寿命比との関係を示す。同図から明らかなように、予加熱を行わないと、圧縮残留応力が得られず、結果的に長寿命が得られないので、120℃以上、好ましくは200℃以上で予加熱するのが望ましい。図6には、同表4のDI/t−T/2000と寿命比との関係を示す。同図から明らかなように、DI/t−T/2000の値が4.0を上回っている場合に、比較例1に比べて2倍以上の寿命が得られるが、前述したように比較例4は予加熱による圧縮残留応力が不足して短寿命になってしまっている。
Figure 2009204025
図9には、DI/t−T/2000の値が4.0を上回っている場合の圧縮残留応力を寿命比との関係を示す。同図から明らかなように、DI/t−T/2000の値が4.0を上回っている場合には、前述した予加熱を行わない場合を除いて、全体に圧縮残留応力が大きく、長寿命であることが分かる。即ち、肉厚に応じた成分の合金鋼を用い、予加熱を行ってから高周波加熱による焼入れを行うことで、長寿命の大型転がり軸受を得ることができる。
本発明の大型転がり軸受の一実施形態を示す縦断面図である。 熱処理条件の説明図である。 DI値と寿命比の関係を示す説明図である。 DI/t−T/2000の値と寿命比の関係を示す説明図である。 肉厚と寿命比の関係を示す説明図である。 DI/t−T/2000の値と寿命比の関係を示す説明図である。 予熱温度と寿命比の関係を示す説明図である。 DI/t−T/2000の値と寿命比の関係を示す説明図である。 圧縮残留応力と寿命比の関係を示す説明図である。
符号の説明
1は内輪
2は外輪
3は転動体
4は保持器

Claims (3)

  1. 外径が120mm以上の大型転がり軸受において、焼入れ熱処理前の鋼製軸受構成部材をA1変態点未満の温度で予加熱し、次いで高周波加熱によって表層のみ相変態を起こさせて焼入れる熱処理を施してなることを特徴とする大型転がり軸受。
  2. 前記高周波加熱を行う際に、軌道面の周上に等間隔に配置された複数のコイルを用いて加熱することを特徴とする請求項1に記載の大型転がり軸受。
  3. C:0.60〜1.20質量%、Si:0.10〜0.75質量%、Mn:0.10〜1.50質量%、Ni:5.00質量%以下、Cr:0.50〜2.00質量%、Mo:1.50質量%以下、Cu:0.30質量%以下、O:0.01質量%以下、不可避不純物及び残部Feからなる鋼で構成され且つ
    DI=(0.2C+0.128)×(1+0.7Si)×(1+3.45Mn)
    ×(1+0.07Ni+0.27Ni)×(1+2Cr)×(1+2.5Mo)
    ×(1+0.35Cu)
    で表されるDI値を算出したとき、外輪及び内輪及び転動体の少なくとも一つの部材のDI値と軸受の肉厚t(mm)と予熱温度T(℃)がDI/t−T/2000>0.40の関係を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の大型転がり軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108914002A (zh) * 2018-07-27 2018-11-30 浙江龙盛薄板有限公司 一种锯链刀齿用冷轧钢带及其制备方法

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