JP2009202767A - 車両用シート - Google Patents

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義孝 古賀
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Abstract

【課題】ロッドの変形を抑制し且つリクライニング作動時の異音を抑制しつつ、組み付け性がよく、部品点数を削減できる、車両用シートを提供する。
【解決手段】車両用シートは、ロアアーム11のシート幅方向の両側に配設されアッパアーム21をロアアーム11に対して所望角度で傾倒可能にする一対のリクライニング装置3と、一対のリクライニング装置3に連結されてこれらを互いに連動させる異形断面形状を持つロッド5と、一対のロアアーム11の間にロアアーム11とは非接触で配設されているとともに、ロッド5を挿通する円筒形状の補助パイプ6と、補助パイプ6の両端にそれぞれ配設されているとともに、補助パイプ6の端部に嵌合された嵌合部71及びロッド5が内周面に密接した状態で挿着された挿着穴70を有し、ロッド5の回転に追従して回転する一対の封止部材7と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シート、特に左右一対のリクライニング装置を連動させるロッド周りの構造に関する。
車両用シートは、シートクッションと、シートクッションの後端部に立設するシートバックと、シートクッションのシート幅方向の両側に配設されてシートバックをシートクッションに対して所望角度で傾倒させる左右一対のリクライニング装置とを備えている。左右一対のリクライニング装置は、互いに連動するようにロッドにより連結されている(特許文献1、2)。ロッドは、シートクッションの後端部に配設されている。ロッドは、一方のリクライニング装置から他方のリクライニング装置に回転駆動力を伝達するとともに、シートバックの回転軸を構成している。
ロッドには、シートバックの表皮及びパッドが巻きつけられる。そして、ロッドに対して直接に表皮及びパッドを巻きつけると、その巻き付け力によってロッドが変形するおそれがある。また、側面衝突時などに外部荷重がロッドの軸方向に入力されたとき、ロッドの変形を抑制してシートバックの横倒しを防止する必要があった。
また、ロッドの両端は、径方向に凹凸する六角形などの異形断面形状を呈しており、リクライニング装置に設けられているヒンジピンの筒状の嵌合穴に相対回転を規制して嵌合されている。そして、ロッドの成形加工を容易にするため、ロッドの断面形状は、ロッドの全長にわたって同一に形成されている。このため、ロッドは、その全長にわたって、径方向に凹凸する異形断面形状を有している。ゆえに、ロッド回転時に、ロッド周面の凹凸とパッドとが擦れて、パッドに傷付きが発生するおそれがある。また、異音や微振動が発生して、車両用シートに着座している乗員に不快感を与えるおそれがある。
これらの要求に応ずるため、従来、ロッドの周面を、補助パイプにより被覆することが提案されていた(特許文献3〜5)。
しかし、補助パイプは、シートクッションを保持しているロアアームに対して、ボルト、ナットなどの締結、溶着等により保持されている。このため、組み付け工数が増加して組み付け性が悪化する。また、部品点数も増加する。
更に、ロアアームにおける補助パイプを固定する部分の構造を設計変更する必要がある。また、補助パイプをロアアームに直接に固定すると、補助パイプの寸法誤差が、補助パイプのロアアームへの組み付け誤差を招くだけでなく、ロッドのロアアームへの組み付け誤差をも招く。
特公平4−64244号公報 特開2000−166679号公報(図2) 特開2003−335163号公報(段落番号「0021」〜「0030」) 特開平9−207639号公報(段落番号「0031」、図2) 特開2006−290222号公報(段落番号「0023」〜「0037」)
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、左右一対のリクライニング装置を連動させるロッドの変形を抑制し、且つリクライニング作動時の異音を抑制しつつ、組み付け性がよく、部品点数を削減できる、車両用シートを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明の車両用シートは、左右一対のロアアームに保持されたシートクッションと、前記シートクッションの後方側で前記シートクッションに対して傾倒可能に立設しているとともに、左右一対のアッパアームに保持されたシートバックと、前記左右一対のロアアームの双方に配設され前記左右一対のアッパアームを所望角度で傾倒させる一対のリクライニング装置と、前記一対のロアアームの間にシート幅方向に延在し、両端が前記一対のリクライニング装置に連結されることで前記一対のリクライニング装置を互いに連動させる異形断面形状を持つロッドと、円筒形状であって、その内部に前記ロッドを挿通し、前記一対のロアアームの間に前記ロアアームに対して非接触で配設されている補助パイプと、前記補助パイプの両端にそれぞれ配設されているとともに、前記補助パイプの端部に嵌合された嵌合部及び前記ロッドが内周面に密接した状態で挿着された挿着穴を有し、前記ロッドの回転に追従して回転する一対の封止部材と、をもつことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記嵌合部は、前記封止部材の外周面に配設されていて、前記補助パイプの内周面に圧接していることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記挿着穴は、前記ロッドの前記異形断面形状と同じ形状であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、前記挿着穴の開口周縁部は、テーパ形状であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、前記リクライニング装置のうち一方には回転駆動することにより該リクライニング装置を作動するアクチュエータが設けられ、前記ロッドは、前記アクチュエータの駆動力を前記リクライニング装置のうちの他方に伝達する駆動伝達部材として機能することを特徴とする。
前記請求項1に係る発明によれば、補助パイプの両端に封止部材を嵌合して、封止部材の挿着穴にロッドを挿通させている。このように補助パイプを封止部材を介してロッドに保持することによって、従来のようにロアアームに対して直接に補助パイプを固定する場合に比べて、組み付け性が向上する。また、部品点数も少なくてすむ。さらに、ロアアーム又はアッパアームには、補助パイプは固定されないため、ロアアームに補助パイプ固定用の構成を設ける必要がなく、ロアアームの設計が容易である。また、補助パイプに寸法誤差が生じても、ロッドに対する組み付け誤差が生じるにすぎない。そのため、ロッドのロアアームに対する組み付け誤差を招くおそれはなく、ロッドの変形や回転駆動力の伝達機能を損なうこともない。
また、ロッドは、補助パイプの中に挿通されていて、封止部材を介して補助パイプを保持している。このため、補助パイプを含めたロッド周りの径方向半径および断面積が大きくなり、ロッド周りの剛性が大きくなる。それゆえ、側面衝突などによるロッドの軸方向の外部荷重に対して、ロッドの変形を抑制でき、シートバックの横倒しを抑制することができる。
また、補助パイプは、円筒形状を呈している。このため、リクライニング作動時のロッドの回転に伴って補助パイプが回転したとしても、補助パイプが、シートバックのパッドと擦れて異音や微振動が発生して車両用シートに着座している乗員に不快感を与えるおそれはない。
さらに、補助パイプは封止部材を介して両端部でロッドに支持されているので、補助パイプからロッドに入力される荷重の影響を少なくすることができる。
また、封止部材は、その内周面にロッドが密接した状態でロッドを挿着穴に挿着しており、封止部材はロッドの回転に追従して回転する。このため、封止部材は、ロッドとの間での擦れ合いが少なくなる。ゆえに、ロッド回転時に、挿着穴を形成する封止部材の内周面とロッド周面との間でがたつき音や振動が生じることを抑制できる。
前記請求項2に係る発明によれば、嵌合部が、封止部材の外周面に配設されていて、補助パイプの内周面に圧接している。このため、簡素な構成で高剛性に補助パイプを封止部材に組み付けることができる。
前記請求項3に係る発明によれば、封止部材の挿着穴が、ロッドの異形断面形状と同形状である。このため、ロッドが、封止部材の内周面に確実に密接する。それゆえ、封止部材は、ロッドの回転に伴って回転して、封止部材とロッドとの間での擦れ合いが抑止される。ゆえに、ロッド回転時に、挿着穴とロッド周面との間でがたつき音や振動が生じることを抑止できる。
前記請求項4に係る発明によれば、挿着穴の開口周縁部が、テーパ形状である。このため、挿着穴へのロッドの挿入が容易であり、組み付け性が更に向上する。
前記請求項5に係る発明によれば、アクチュエータの回転駆動時には、その駆動力により一方のリクライニング装置(駆動側リクライニング装置)が作動するとともに、ロッドが回転してその駆動力を他方のリクライニング装置(従動側リクライニング装置)に伝達することにより、該従動側リクライニング装置が駆動側リクライニング装置と同期して作動することになる。補助パイプに挿着された封止部材はロッドに対して密接された状態となるため、ロッドの回転に起因してロッドと封止部材との間のがたつき音や振動が生じることを抑止することができる。
本発明の第1の実施形態に係る車両用シートについて図面を参照にして説明する。本実施形態において言及される「右」、「左」、「上」、「下」、「前」、「後」は、車両シートに着座した乗員から見て、「右」、「左」、「上」、「下」、「前」、「後」を意味する。図1に示すように、車両用シートは、乗員が着座するシートクッション1と、シートクッション1に対して起立状態で配設されて乗員の背もたれとして使用されるシートバック2と、シートバック2をシートクッション1に対して所望角度に傾倒させるリクライニング装置3とを備えている。
シートクッション1は、シート幅方向両側に配設された一対のロアアーム11を備えている。一対のロアアーム11は、シートクション1の骨格をなすものである。各ロアアーム11はシート前後方向を長手方向としている。各ロアアーム11は、その後端部を上側に延出させている。
各ロアアーム11は、その前後両端部に固定された保持ブラケット12によって、アッパレール13に固定されている。アッパレール13は、車両前後方向に直線状に延びており、車体フロア側に固定されたロアレール14に、車両前後方向にスライド自在に装着されている。アッパレール13とロアレール14との間には、軸心が車両前後方向に延びるスクリュー部材(図示略)が配置されている。該スクリュー部材のスクリュー軸(図示略)は、ロアレール14に固定された送りナットに螺合されている。スクリュー軸の前後は、アッパレール13に回転可能に支持されている。したがって、スクリュー軸は、回転伝達軸15を介して伝達された電動モータ16の回転駆動力によって回転されることによって、アッパレール13をロアレール14に対して前後方向にスライドさせる。
シートバック2は、シート幅方向両側に配設された左右一対のアッパアーム21を備えている。アッパアーム21は、シートバック2の骨格をなしている。一対のアッパアーム21は、その下端部とロアアーム11との間に設けられた一対のリクライニング装置3により後述の態様で、ロアアーム11に対して所望角度に傾倒される。
左右一対のリクライニング装置3は、基本的に互いに同一の構成であるため、右側のリクライニング装置3を代表してその構造を説明する。図2に示すように、車両用シートに着座した乗員から見て右側のリクライニング装置3は、2つの平板状のロアギヤ31及びアッパギヤ32からなるギヤ部30と、ヒンジピン33とを備えている。ロアギヤ31は、ロアアーム11の後端部の外側に接合、固定されている。ロアギヤ31の中央には円筒状のボス部31aが形成されている。円筒状のボス部31aには、ヒンジピン33が軸支されている。ヒンジピン33は、ロアギヤ31及びアッパギヤ32の軸孔に貫挿された主軸部33aと、主軸部33aのアッパアーム21より内側に突出した部分に形成された有底で異形断面形状の嵌合穴33bと、主軸部33aにおけるアッパギヤ32の軸穴に配置されている部分に形成されたカム部33cとをもつ。ヒンジピン33は、カム部33cよりも左右方向外側に位置する主軸部33aにおいて、軸受部材34を介してボス部31aに軸支されている。ロアギヤ31のボス部31aを含む円形部分は、段差穴状に内側へ打ち出されており、その突出された段差部外周には外歯31bが形成されている。
アッパギヤ32は、アッパアーム21の下端部21aの外側に接合されている。アッパギヤ32の中心部には、円筒形状のボス部32aが形成されている。ヒンジピン33は、カム部33cにおいて、軸受部材35を介してボス部32aに軸支されている。アッパギヤ32のボス部32aを含む円形部分は段差を付けて内側に打ち出されており、その凹陥された段差部内周には内歯32bが形成されている。
アッパギヤ32の内歯32bとロアギヤ31の外歯31bとは噛み合い可能とされている。アッパギヤ32の内歯32bの歯数は、ロアギヤ31の外歯31bの歯数と異なっている。従って、ヒンジピン33が主軸部33aの軸線回りに回転すると、カム部33cが偏心回転し、このカム部33cによって、アッパギヤ32の内歯32bとロアギヤ31の外歯31bとの噛合い位置が順次移転し、1回転するごとに双方の歯数の差分の角度に相当するリクライニング角度が得られる。その結果、アッパアーム21がロアアーム11に対して傾倒してリクライニング角度が調整される。
ここで、右側のリクライニング装置3のヒンジピン33は、駆動装置8により主軸部33aの軸線回りに回転駆動されるようになっている。駆動装置8は、電動モータ81と、電動モータ81の回転を減速させる減速ギヤ82とを備えている。電動モータ81は、その出力軸80の先端に設けた傘ギヤ83において、減速ギヤ82に固定された傘ギヤ84と噛合している。減速ギヤ82は、ヒンジピン33の主軸部33aに形成されたギヤ部33dと噛合している。したがって、電動モータ81の回転駆動力は、減速ギヤ82によって回転速度が減速されてヒンジピン33を回転させる。ここで、減速ギヤ82が噛合しているギヤ部33dは、カム部33dの偏心回転の中心と同軸に回転する。このため、減速ギヤ82に連結されている電動モータ81は、アッパギヤ32及びアッパアーム21とともに、ロアアーム11に対して滑らかに回動して、減速ギヤ82からギヤ部33dへ滑らかに動力が伝達される。なお、ギヤ部33dの回転中心を、主軸部33aと同軸に設定する場合には、減速ギヤ33d及び電動モータ81は、動力伝達のため、ロアアーム11に固定するとよい。右側のリクライニング装置3に備えられたヒンジピン33の嵌合穴33bには、ロッド5の右端がセレーション嵌合されている。ロッド5の左端は、左側のリクライニング装置3に備えられたヒンジピン33の嵌合穴33bとセレーション嵌合されている。したがって、右側のリクライニング装置3のヒンジピン33は、ロッド5を介して、左側のリクライニング装置3のヒンジピン33と同期して回転駆動される。その結果、電動モータ81を作動させると、左右一対のリクライニング装置3は、左右のアッパアーム21を、同一のタイミングで同一のリクライニング角度に調整する。これにより、アッパアーム21に保持されたシートバック2は、ロアアーム11に保持されたシートクッション1に対して所望のリクライニング角度に調整される。
図3、図4に示すように、ロッド5は、異形断面形状をもつ鋼製の柱状体であり、その長手方向の一端から他端までの全長にわたって同じ断面形状を呈している。すなわち、ロッド5は、その断面形状が長手方向の全長にわたって、ヒンジピン33の嵌合穴33bの断面形状と同じ異形断面形状に形成され、長手方向の両端部でヒンジピン33と相対回転を規制して嵌合される。ここで、「異形断面形状」とは、断面形状が円形でなく、三角形、四角形、五角形、六角形などの多角形、楕円形、多数の山と谷が周方向に繰り返される波形状等の非円形であることを云う。ロッド5の異形断面形状は、ヒンジピン33に対して回動不能となるようにロッド5がヒンジピン33の嵌合穴33bに嵌合可能な形状であれば、特に限定されない。本実施形態においては、ロッド5は、六角形断面形状とする。
ロッド5は、金属製の円筒形状の補強パイプ6の中に挿通されている。補強パイプ6は、ロッド5と同軸に配置されている。補強パイプ6は、ロッド5と非接触に配設されて、ロッド5との間に、空間部60が確保されている。補助パイプ6は、左右一対のロアアーム21側の部材(図2ではヒンジピン33)の内端面との間にそれぞれ僅かな隙間69を残して、両ロアアーム21の間に介在する空間10のシート幅のほぼ全体に配置されている。補助パイプ6の長手方向の両端は、補助パイプ6に巻きつけられるシートバック2の表皮25及びパッド26のシート幅方向の幅よりも外側に位置しているとよい。これにより、回転するロッド5に表皮25やパッド26が接触せず、異音の発生を抑制できる。
図4,図5に示すように、補助パイプ6の両端部には、封止部材7が配設されている。封止部材7は、樹脂製又はゴム製で、円筒形状を呈するブッシュである。封止部材7は、中央にロッド5を挿通させる挿着穴70と、外周面に補助パイプ6の端部を嵌合させる嵌合部71とをもつ。挿着穴70を形成している内周面72は、ロッド5の外周面51と同一の異形断面形状であり、外周面51に嵌合して、ロッド5に保持されている。嵌合部71は、補強パイプ6の両端側の内周面61に圧接している。この構成によって、封止部材7及び補助パイプ6は、ロッド5に対して回転不動に固定されている。嵌合部71の径は補助パイプ6の内周面61の径よりも若干大きくして、嵌合部71を内周面61に圧入させる。
封止部材7の外周面71の軸方向外側には、補助パイプ6の両端に当接する円周状のフランジ部74が形成されている。また、封止部材7の内周面72の軸方向両端側は、挿着穴70にロッド5をガイドするように軸方向外側に向けて拡径するように傾斜するテーパ部73を有している。
ロッド5に補助パイプ6及び封止部材7を組み付けるにあたっては、補助パイプ6の両端に封止部材7を圧入して、補助パイプ6に封止部材7を固定する。次に、封止部材7の挿着穴70から補助パイプ6の中に、ロッド5を挿入する。ロッド5の両端は、補助パイプ6の両端に配設された封止部材7から外側に突出させる。その後、ロッド5の両端を、ヒンジピン33の嵌合穴33bに嵌入させる。ロッド5の両端の断面形状は六角形状であり、ヒンジピン33の嵌合穴33bの内周面はロッド5の断面形状よりも若干小さい六角断面形状である。従って、ロッド5は嵌合穴33bに嵌合されて、ロッド5はヒンジピン33と一体に回転する。
図6、図7に示すように、補助パイプ6には、シートバック2を構成する表皮25及びパッド26が巻きつけられる。表皮25は、パッド26を内側に配置させて、シートバック2の背面側上部で固定され、シートバック2の上端部で折り返されて前面側の略全体を覆う。そして、表皮25は、パッド26を介在させて補助パイプ6に巻きつけられて、シートバック2の後方側に折り返される。表皮25の端部には、ループ状のロープ27が止着されている。このロープ27は、左右一対のアッパアーム21の間に懸架されたバネ23に係止される。
本実施形態によれば、補助パイプ6の両端に封止部材7を嵌合して、封止部材7の挿着穴70にロッド5を挿通させている。このため、本実施形態の補助パイプ6は、従来のようにロアアームに対して直接に補助パイプを固定する場合に比べて、組み付け性がよい。また、部品点数も少なくてすむ。さらに、ロアアーム11には、補助パイプ6が固定されないため、ロアアーム11に補助パイプ固定用の構成を設ける必要がなく、設計が容易である。また、補助パイプ6に寸法誤差が生じても、ロッド5に対する組み付け誤差が生じるにすぎない。そのため、ロッド5のロアアーム11に対する組み付け誤差を招くおそれはない。
また、ロッド5は、補助パイプ6の中に挿通されていて、封止部材7を介して補助パイプ6を保持している。このため、ロッド5と補助パイプ6とを合わせた径方向断面積が大きくなり、ロッド5周りの剛性を大きくすることができる。また、補強パイプ6とロッド5との間には、空間部60が確保されている。このため、補助パイプ6とロッド5を合わせた径方向断面が、空間部60の分だけ外側に拡大される。ゆえに、空間部60のないに比べて、ロッド5周りの剛性を高くすることができる。このように、空間部60の介在によって、補助パイプ6の肉厚を大きくすることなく軽量を維持しつつ、補助パイプ6の剛性を高くすることができる。それゆえ、側面衝突などによるロッド5の軸方向の外部荷重に対して、ロッド5の変形を抑制でき、シートバック2の横倒しを抑制することができる。
また、補助パイプ6は、円筒形状を呈している。このため、リクライニング作動時のロッド5の回転によって補助パイプ6が回転したとき、シートバック2のパッド26と擦れて異音や微振動が発生して車両用シートに着座している乗員に不快感を与えるおそれがない。
さらに、補助パイプ6は、ロアアーム11側の部材の内端面との間に僅かな隙間69を残して、表皮25及びパッド26よりもシート幅方向の外側まで延設されている。このため、表皮25及びパッド26の巻き付け荷重が、補助パイプ6を介して、ロッド5の支持点であるロアギヤ31のボス部31aの近傍に加わる。ゆえに、ロッド5に直接に表皮25やパッド26を巻きつけた場合よりも、ロッド5の曲げモーメントが小さくなり、ロッド5の変形を効果的に抑制できる。
また、嵌合部71が、封止部材7の外周面に配設されていて、補助パイプ6の内周面61に圧接している。このため、補助パイプ6の軸方向両端の剛性が高くなる。それゆえ、補助パイプ6の軸方向に加わる外部荷重に対して、補助パイプ6の変形を抑制できる。
また、封止部材7に形成されている挿着穴70は、ロッド5の異形断面形状と同形状である。このため、例えば挿着穴70が円形でありロッド5が挿着穴70内で回転する場合と異なり、封止部材7がロッド5とともに回転するため、封止部材7とロッド5との擦れ合いを抑えることができる。従って、ロッド5と挿着穴70との形状が異なることにより懸念される、ロッド5回転時における挿着穴70とロッド5の外周面51との間で発生するがたつき音や振動を抑止できる。
また、挿着穴70の開口周縁部には、テーパ部73が形成されている。このため、挿着穴70へのロッド5の挿入が容易であり、ロッド5の組み付け性が更に向上する。
第2の実施形態について図8を用いて説明する。図8に示すように、ロッド5と補助パイプ6との間には、金属製の封止部材7が介設されている。本実施形態の封止部材7は、有底円筒形状であり、ロッド5を挿通させる挿着穴70と、補助パイプ6の端部の外周面62に嵌合される嵌合部71とを有する。挿着穴70の周縁は、軸方向外側に向かって打ち出されることで、他の部分に比べて肉厚に成形されている。嵌合部71は、封止部材7の軸方向に延びる円筒部形状を呈しており、補助パイプ6の外周面62よりも若干狭い内周面75をもつ。嵌合部71に補助パイプ6が圧入されることで、補助パイプ6の外周面62が封止部材7の嵌合部71の内周面75に圧接される。これにより、補助パイプ6が封止部材7に対して回転不能に保持される。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を発揮できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
第1の実施形態に係る車両シートの斜視図である。 第1の実施形態に係る車両シートの断面図である。 補助パイプを取り去った場合の車両シートの要部拡大斜視図である。 第1の実施形態に係る補助パイプ及び封止部材の分解斜視図である。 第1の実施形態に係る補助パイプ及び封止部材の断面図である。 第1の実施形態に係る、表皮及びパッドが補助パイプに巻き付けられた状態の車両シートの斜視図である。 第1の実施形態に係る、表皮及びパッドが巻き付けられた補助パイプ及びロッドの斜視図である。 第2の実施形態に係る補助パイプ及び封止部材の断面図である。
符号の説明
1:シートクッション、2:シートバック、3:リクライニング装置、5:ロッド、6:補助パイプ、7:封止部材、8:駆動装置、11:ロアアーム、12:保持ブラケット、13:アッパレール、14:ロアレール、15:回転でnン立つ軸、16:電動モータ、21:アッパアーム、23:バネ、25:表皮、26:パッド、27:ロープ、30:ギヤ部、31:ロアギヤ、32:アッパギヤ、33:ヒンジピン、33a:主軸部、33b:嵌合穴、33c:カム部、34,35:軸受部材、51:外周面、60:空間部、61:内周面、70:挿着穴、71:嵌合部、72、75:内周面、73:テーパ部、74:フランジ部、80:出力軸、81:電動モータ、82:減速ギヤ、83,84:傘ギヤ

Claims (5)

  1. 左右一対のロアアームに保持されたシートクッションと、
    前記シートクッションの後方側で前記シートクッションに対して傾倒可能に立設しているとともに、左右一対のアッパアームに保持されたシートバックと、
    前記左右一対のロアアームの双方に配設され前記左右一対のアッパアームを所望角度で傾倒させる一対のリクライニング装置と、
    前記一対のロアアームの間にシート幅方向に延在し、両端が前記一対のリクライニング装置に連結されることで前記一対のリクライニング装置を互いに連動させる異形断面形状を持つロッドと、
    円筒形状であって、その内部に前記ロッドを挿通し、前記一対のロアアームの間に前記ロアアームに対して非接触で配設されている補助パイプと、
    前記補助パイプの両端にそれぞれ配設されているとともに、前記補助パイプの端部に嵌合された嵌合部及び前記ロッドが内周面に密接した状態で挿着された挿着穴を有し、前記ロッドの回転に追従して回転する一対の封止部材と、をもつことを特徴とする車両用シート。
  2. 前記嵌合部は、前記封止部材の外周面に配設されていて、前記補助パイプの内周面に圧接していることを特徴とする請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記挿着穴は、前記ロッドの前記異形断面形状と同じ形状であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記挿着穴の開口周縁部は、テーパ形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車両用シート。
  5. 前記リクライニング装置のうち一方には回転駆動することにより該リクライニング装置を作動するアクチュエータが設けられ、
    前記ロッドは、前記アクチュエータの駆動力を前記リクライニング装置のうちの他方に伝達する駆動伝達部材として機能することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の車両用シート。
JP2008048048A 2008-02-28 2008-02-28 車両用シート Withdrawn JP2009202767A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012131465A (ja) * 2010-12-24 2012-07-12 Honda Motor Co Ltd 車両用シート
JP2013103674A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 Toyota Boshoku Corp 車両用シート
JP2020172167A (ja) * 2019-04-10 2020-10-22 日本発條株式会社 車両用シート及び車両用シートの製造方法

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