JP2009202290A - バランスシリンダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工機械に組み付けた後にも、ピストンとシリンダとが正確に同軸に位置するように調心を行うことができるバランスシリンダ装置を提供する。
【解決手段】ピストン4の外周面41に形成され圧縮空気を供給されてピストン4とシリンダ5との間の嵌合隙間85を全周に亘って均等に自動調心する空気軸受44と、コラム3とピストン4との間、及びスライドテーブル93とシリンダ5との間に介設されて、空気軸受44に供給された圧縮空気によってピストン4とシリンダ5とが同軸上に位置するように、コラム3とピストン4との間及びスライドテーブル93とシリンダ5との間の相対移動を許容するZ軸微動台71及びX軸微動台72と、ピストン4に設けられて、空気軸受44よりもシリンダ室81側に開口して空気軸受44から流通してきた圧縮空気を排出する軸受エア排出管68と、を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、工作機械に装架されるバランスシリンダ装置、特にバランスシリンダ装置の調心機構に関する。
工作機械のワークや工具を保持する移動体を移動装置により上下移動させるにあたり、バランスシリンダ装置は、移動体に常に適当な上向きの力を付与して、移動体の重量の全て又は一部とバランスさせるものである。移動体は、バランスシリンダ装置のシリンダ及びピストンの一方に固定され、基台は、シリンダ及びピストンの他方に固定されている。ピストンとシリンダとの間に形成されているシリンダ室には、圧力エアが供給される。圧力エアのシリンダ室への供給量を増減させることにより、シリンダ室が拡大縮小されて、基台に対する移動体の上下移動量が調整される(特許文献1)。
ところで、ワークに精密な加工をする場合には、工具とワークとの相対位置を高精度に調整する必要がある。このため、ピストンの外周面とシリンダの内周面との間は、非接触であることが望まれる。このような非接触バランスシリンダ装置においては、ピストンとシリンダとの間の隙間からのエア流出量を少なくするために、当該隙間の幅が20〜30μmと非常に狭く設定されている。それゆえ、ピストンとシリンダとの相対位置が僅かでも同軸上からずれた状態で、ピストン及びシリンダが超精密加工用の加工機械に組みつけられると、ピストンとシリンダとが接触するおそれがある。ピストンとシリンダとの接触を防止するために、ピストン及びシリンダを加工機械に組み付ける際には、ピストンとシリンダとが正確に同軸に位置するようにバランスシリンダ装置の調心を行う必要がある。したがって、ピストン及びシリンダの組み付け作業は、非常に難易度の高い作業であった。
また、バランスシリンダ装置を加工機械に組み付けた後に、バランスシリンダ装置の調心をしたいという要望があった。
特開2004−209550号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、加工機械に組み付けた後にも、ピストンとシリンダとが正確に同軸に位置するように調心を行うことができるバランスシリンダ装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、工作機械の基台に上下方向に移動可能に装架され移動手段により昇降される移動部材に、バランスシリンダ装置のピストン及びシリンダの一方が支持され、前記ピストン及びシリンダの他方が前記基台に支持され、前記ピストンと前記シリンダとの間に形成されるシリンダ室に圧力流体を供給して前記移動部材の重量を支持する前記バランスシリンダ装置において、前記ピストンと前記シリンダとが嵌合する前記ピストンの外周面又は前記シリンダの内周面に形成され圧縮空気を供給されて前記ピストンと前記シリンダとの間の嵌合隙間を全周に亘って均等に自動調心する空気軸受と、前記移動部材と前記ピストン又はシリンダの一方との間、及び前記基台と前記ピストン又はシリンダの他方との間の少なくとも一方に介設されて、前記空気軸受に供給された前記圧縮空気によって前記ピストンと前記シリンダとが同軸上に位置するように、前記移動部材と前記ピストン又はシリンダの一方との間、及び前記基台と前記ピストン又はシリンダの他方との間の少なくとも一方の相対移動を許容する位置調整手段と、前記ピストン又は前記シリンダに設けられて、前記空気軸受よりも前記シリンダ室側に近接する位置に開口して前記空気軸受から流通してきた前記圧縮空気を排出する軸受エア排・出管と、を備えていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記位置調整手段は、前記ピストンと前記シリンダとの相対位置を水平面内で移動可能に、前記移動部材と前記ピストン及びシリンダの一方との間、並びに前記基台と前記ピストン及びシリンダの他方との間の少なくとも一方の相対移動を許容することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記位置調整手段は、前記移動部材と前記ピストン及びシリンダの一方との間、並びに前記基台と前記ピストン及びシリンダの他方との間の少なくとも一方の間に介在され、本体部と外側部とが複数のヒンジ部を残してスリットにより分離された微動台で構成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、前記位置調整手段は、前記移動部材と前記ピストン及びシリンダの一方との間に介在され、本体部と外側部との一方向の相対微動を許容する第1の微動台と、前記基台と前記ピストン及びシリンダの他方との間に介在され、本体部と外側部との前記一方向と直角な他方向の相対微動を許容する第2の微動台とで構成されていることを特徴とする。
前記請求項1に係る発明によれば、ピストンの外周面又はシリンダの内周面には、空気軸受が形成されているとともに、移動部材とピストン及びシリンダの一方との間、並びに基台とピストン及びシリンダの他方との間の少なくとも一方の相対移動を可能とする位置調整手段を有している。このため、空気軸受に圧縮空気を供給することによって、ピストンとシリンダとの間の嵌合隙間を全周に亘って均等に自動調心することができる。従って、ピストンとシリンダとを正確に同軸に位置させることができる。
バランスシリンダ装置を加工機械に組み付けた後に、空気軸受に圧縮空気を供給することによって、バランスシリンダ装置の作動中に、ピストンとシリンダとを自動調心することができる。ゆえに、バランスシリンダ装置の組み付け時に調心作業を精密に行う必要がない。
前記請求項2に係る発明によれば、位置調整手段が、ピストンとシリンダとの相対位置を水平面内で移動可能にしているため、ピストンの中心軸とシリンダの中心軸とを容易に一致させることができる。このため、ピストンとシリンダとの自動調心を正確に行うことができる。
前記請求項3に係る発明によれば、ピストンとシリンダとを簡素な構成で確実に、自動調心させることができる。
前記請求項4に係る発明によれば、微動台を分散配置することにより微動台の微動が円滑となり、ピストンとシリンダとをよりスムーズに自動調心させることができる。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態に係るバランスシリンダ装置は、加工機械としての超精密加工装置のワーク移動装置に装備されている。図1、図2に示すように、超精密加工装置9は、ベッド2と、ワークWをY軸及びZ軸上に移動させ、C軸周りに回転させるワーク移動装置91と、工具TをX軸上に移動させ、B軸周りに回転させる工具移動装置92とを備えている。
ワーク移動装置91は、ベッド2上に装架されZ軸方向に移動可能なテーブル90と、テーブル90に立設された基台としてのコラム3と、コラム3に装架されY軸方向に上下移動可能な移動部材としてのスライドテーブル93と、スライドテーブル93に支持された主軸ヘッド94と、主軸ヘッド94の先端に支承されてワークWをC軸回りに回転させる主軸99とをもつ。
ベッド2は、Z軸方向に延設されたZ軸リニアモータマグネット(図示略)及びZ軸ガイド23、並びにX軸方向に延設されたX軸リニアモータマグネット(図示略)及びX軸ガイド22を備えている。Z軸、X軸は水平面内で互いに直交している。
テーブル90には、ベッド2上のZ軸リニアモータマグネットと対向配置されたZ軸リニアモータコイル(図示略)と、ベッド2上のZ軸ガイド23に移動可能に支承された滑動体(図示略)とが固定されている。Z軸リニアモータコイルに通電することにより、テーブル90は、Z軸ガイド23にガイドされながらZ軸方向に移動する。
コラム3は、テーブル90に立設した立設部31と、立設部31の側面に固定された側部32とを有する。
図1に示すように、コラム3の側部32には、Y軸リニアモータマグネット98a及びY軸ガイド98bがY軸方向(上下方向)に延設されている。また、スライドテーブル93には、Y軸リニアモータマグネット98a及びY軸ガイド98bにそれぞれ対向配置されたY軸リニアモータコイル98c及び滑動体98dが配設されている。Y軸リニアモータコイル98cに通電することにより、スライドテーブル93は、滑動体98cを介して、Y軸ガイド98bにガイドされながらY軸方向に移動する。上記Y軸リニアモータマグネット98a、Y軸ガイド98b、Y軸リニアモータコイル98c及び滑動体98dは、スライドテーブル93をY軸方向に移動させる移動手段98を構成している。
また、図2,図3に示すように、コラム3の側部32の上には、スライドテーブル93の重量を支持するバランスシリンダ装置1が配設されている。バランスシリンダ装置1は、コラム3の側部32上に配設されたピストン4と、スライドテーブル93の側面に配設されたシリンダ5と、ピストン4の内部に配設された流体供給管としてのシリンダエア供給管61と、ピストン4の内部に配設された軸受エア供給管62及び軸受エア排出管68と、コラム3とピストン4との間に介設されたZ軸方向に微動可能な位置調整手段としてのZ軸微動台71と、スライドテーブル93とシリンダ5との間に介設されたX軸方向に微動可能な位置調整手段としてのX軸微動台72とをもつ。
ピストン4は、円柱形状を呈しており、その軸方向は、超精密加工装置9のY軸方向(上下方向)に一致している。そして、ピストン4の軸方向基端部には、径方向に突出するフランジ部40が設けられている。ピストン4の外周面41は、略円形断面を有し、一般部41aと、一般部41aよりも軸方向先端に近い部分に位置し一般部41aよりも大径の軸受部41bとをもつ。軸受部41bには、その周方向に間隔をおいて、後述の軸受エア供給管62が開口している空気軸受44が形成されている。即ち、空気軸受44は、ピストン4の外周面41の軸受部41bにおける、軸受エア供給管62の開口周縁に形成されている。図4に示すように、ピストン4の外周側にはシリンダ5が軸方向にスライド可能に同軸上に配設されている。
シリンダ5は、有底筒形状であって、筒形状で軸方向の両端に開口部50a、50bをもつ本体50と、蓋体52とをもつ。シリンダ5の本体50の内周面51は、円形の開口断面を有し、ピストン4の外周面41に対して非接触で嵌合している。本体50の内周面51とピストン4の外周面41との間には、円環状の環状隙間80が形成されている。シリンダ5の軸方向の一端に形成されている開口部50aは、蓋体52で被覆されている。シリンダ5の軸方向の一端側と蓋体52とピストン4との間には、シリンダ室81が形成されている。シリンダ室81は、シリンダ5の軸方向のスライドによって拡大縮小される。図3に示すように、シリンダ5の軸方向の他端部に形成されている開口部50bとピストン4との間には、環状隙間80を大気側に開放させる大気開放端83が形成されている。
図3,図4に示すように、ピストン4とシリンダ5との間に形成された環状隙間80は、大気開放端83側に位置する一般隙間84と、一般部84よりもシリンダ室81側において一般隙間84よりも径方向の幅が狭い嵌合隙間85とからなる。一般隙間84は、シリンダ5の本体50の内周面51とピストン4の外周面41の一般部41aとの間に形成されている。嵌合隙間85は、シリンダ5の本体50の内周面51とピストン4の外周面41の軸受部41bとの間に形成されている。この嵌合隙間85は、径方向の幅が通常20〜30μmであり、非常に狭い空間であり、嵌合隙間85においてシリンダ5及びピストン4が互いに嵌合している。このため、バランスシリンダ装置1の作動時にシリンダ室81から流出されるエア流出量は、この嵌合隙間85の開口断面の面積で決まる。
図3に示すように、シリンダエア供給管61は、ピストン4の内部にその軸方向に沿って延在している。シリンダエア供給管61の長手方向の一端61aは、シリンダ室81に開口しており、他端61bは、ピストン4の軸方向基端部近傍の側面に開閉可能に開口している。嵌合隙間85から大気開放端83へのエア流出量を考慮して、シリンダエア供給管61からシリンダ室81に供給される圧力流体としてのシリンダエアの供給量を調整することで、シリンダ室81のエア圧が調整される。
軸受エア供給管62は、ピストン4の軸中心に配設され軸方向に直線状に延在する第1通路63と、第1通路63に接続しピストン4の径方向に延びる第2通路64とからなる。第1通路63の長手方向の上端63aは、ピストン4の内部で詰栓63c等によって閉塞されて、軸受エア供給管62からシリンダ室81へは直接に圧縮空気が供給されないようになっている。第1通路63の長手方向の下端63bは、ピストン4の軸方向基端部近傍の側面に開閉可能に開口している。第2通路64は、第1通路63の上端63aの近傍に接続されている。図5に示すように、第2通路64は、ピストン4の径方向に、ピストン4の軸中心を中心としてX字状、即ち4方向に同角度(90°)で放射状に延在している。第2通路64の径方向外側には、ピストン4の外周面41の軸受部41bに形成された空気軸受44のエアポケット64aが開口している。従って、エアポケット64aは、ピストン4の周方向の4ヶ所に等間隔に配置されている。そして、図5,図6に示すように、第2通路64には、各エアポケット64aの内側に、径方向断面を狭くするオリフィス64bが圧入され、空気軸受44が構成されている。
軸受エア排出管68は、ピストン4の内部に配設されており、その上方開口部は、ピストン4の軸受部41bにおける、空気軸受44よりもシリンダ室81に近接する位置に形成された環状溝68aに連通している。また、軸受エア排出管68の下方開口部68bは、ピストン4の大気開放端83よりも下側の周面に大気側に開口している。
Z軸微動台71は、図3,図7、図8に示すように、金属製の矩形の板状体である。Z軸微動台71は、ピストン4がボルト42a等の締結手段により固定された本体部71aと、本体部71aの両側に配設されコラム3にボルト42c等の締結手段により固定された外側部71bと、本体部71aと外側部71bとの間に形成されZ軸方向に延びる長穴状のスリット71cと、スリット71cの両端において本体部71aと外側部71bとを連結する可撓性のヒンジ部71dとを有する。ヒンジ部71dは、Z軸方向の両側からスリット71cに向かって形成された円弧形状の穴71gによってZ軸方向の幅が狭くなっている。このため、ヒンジ部71dを挟んで本体部71aにZ軸方向の荷重が加わると、ヒンジ部71dがZ軸方向に変形して、本体部71aを外側部71bに対してZ軸方向に微動させる。本体部71aの底部71eは、外側部71bの底部71fよりも窪んでいる。外側部71bの底部71fは、コラム3に対してボルト42dにより固定されて、コラム3の上面に当接している。一方、本体部71aの底部71eは、コラム3の上面との間に隙間が形成されて非接触であるため、可撓性のヒンジ部71dの変形によってコラム3に対して微動が可能である。本体部71aの上面にはボルト42aが螺合する4個の雌ねじ42fが設けられ、各外側部71bにはボルト42cが挿通する2個の貫通穴42gが夫々穿設されている。
X軸微動台72は、図3、図9に示すように、金属製の矩形の板状体である。X軸微動台72は、シリンダ5がボルト42b等の締結手段により固定された本体部72aと、本体部72aの上下両側に配設されスライドテーブル93にボルト42d等の締結手段により固定された外側部72bと、本体部72aと外側部72bとの間に形成されたX軸方向に延びる長穴状のスリット72cと、スリット72cの両端において本体部72aと外側部72bとを連結する可撓性のヒンジ部72dとを有する。ヒンジ部72dは、X軸方向の両側からスリット72cに向かって形成された円弧形状の穴72gによってX軸方向の幅が狭くなっている。このため、ヒンジ部72dを挟んで本体部72aにX軸方向の荷重が加わると、ヒンジ部72dがX軸方向に変形して、本体部72aを外側部72bに対してX軸方向に微動させる。X軸微動台72も、Z軸微動台71と同様に、本体部72aの底部72eは、外側部72bの底部72fよりも窪んでいる。外側部72bの底部72fは、スライドテーブル93に対してボルト42dにより固定されて、スライドテーブル93の側面に当接している。一方、本体部72aの底部72eは、スライドテーブル93の側面との間に隙間が形成されて非接触であるため、可撓性のヒンジ部72dの変形によってスライドテーブル93に対して微動が可能である。本体部72aの上面にはボルト42bが螺合する6個の雌ねじ42hが設けられ、各外側部72bにはボルト42dが挿通する2個の貫通穴42iが夫々穿設されている。
図2、図3に示すように、スライドテーブル93には、Z軸方向で工具Tに向かって延びる主軸ヘッド94が装架されている。主軸ヘッド94には主軸99がZ軸と平行に回転可能に軸承され、主軸99の軸方向先端にはワークWを保持するチャックが装架されている。主軸99は、Z軸方向に延びる中心軸(C軸)を中心として、DDモータなどによって回転駆動される。
図1に示すように、超精密加工装置9に配設されている工具移動装置92は、ベッド2の上に装架されX軸方向に移動可能なテーブル95と、テーブル95上に装架されB軸(垂直軸)回りに回転可能な回転テーブル96と、回転テーブル96の上に固定され工具Tを保持する工具ホルダ97とをもつ。
テーブル95には、ベッド2上のX軸リニアモータマグネットと対向配置されたX軸リニアモータコイル(図示略)と、ベッド2上のX軸ガイド22に移動可能に支承された滑動体(図示略)とが固定されている。X軸リニアモータコイルに通電することにより、テーブル95は、X軸ガイド22にガイドされながらX軸方向に移動する。回転テーブル96は、垂直軸(B軸)を中心として、DDモータ等により回転駆動される。
ワークWは、ワーク移動装置91によって、Z軸方向及びY軸方向に移動されるとともに、C軸周りに回転される。工具Tは、工具移動装置92によって、X軸方向に移動されるとともに、B軸周りに回転される。ワーク移動装置91及び工具移動装置92のこれらの移動及び回転を駆動する各軸リニアモータ及びDDモータは、工具TとワークWとが所望の相対速度で相対位置に移動するように図略の制御装置で制御されている。
本実施形態の作動について説明する。シリンダエア供給管61からシリンダ室81に加圧流体としてのシリンダエアを供給するとともに、軸受エア供給管62から空気軸受44に圧縮空気を供給する。シリンダエア供給管61からシリンダ室81に供給されるシリンダエアの供給量は、移動手段98によってY軸方向に移動されるスライドテーブル93の移動量に応じて調整される。シリンダエアの供給量を増加させると、シリンダ室81内のエア圧が上昇して、シリンダ5が上方向に移動し、バランスシリンダ装置1のスライドテーブル93の重量支持点が上昇する。シリンダエアの供給量を減少させると、シリンダ室81内のエア圧が減少して、シリンダ5が下方向に移動し、バランスシリンダ装置1のスライドテーブル93の重量支持点が下降する。このようにシリンダ5の上下方向(Y軸方向)の移動によって、スライドテーブル93の重量が、Y軸方向の移動量に応じてバランスシリンダ装置1によって支持される。
また、図5に示すように、4カ所に形成された各空気軸受44に、軸受エア供給管62を通じて圧縮空気が供給されると、ピストン4とシリンダ5との間の嵌合隙間85の径方向の幅の狭い空気軸受44(図5の二点鎖線で示す符号44a)は、幅の広い他の空気軸受44(図5の二点鎖線で示す符号44b)よりもエア圧が高くなる。
ここで、ピストン4はZ軸微動台71によってコラム3に対してZ軸方向に微動可能であり、シリンダ5はX軸微動台72によってスライドテーブル93に対してX軸方向に微動可能である。したがって、ピストン4及びシリンダ5は、Z軸方向及びX軸方向の双方、即ち平面方向に相対的に微動可能である。このため、ピストン4とシリンダ5との軸心がずれて嵌合隙間85の周方向で軸受エアのエア圧に差圧が生じると、ピストン4及びシリンダ5は、幅の狭い空気軸受44で発生する高い軸受エアのエア圧によって、幅の広い他の空気軸受44に向かって、互いのエア圧が均等になるように平面方向に押動される。これにより、嵌合隙間85の全周に亘って径方向の幅が均等になり、ピストン4とシリンダ5とが常に同軸に自動調心される。
空気軸受44に供給された圧縮空気は、嵌合隙間85を通って、シリンダ室81側及び大気開放端83側へ流れる。シリンダ室81側に流れた圧縮空気は、空気軸受44よりもシリンダ室81側に近接した位置に形成された環状溝68aを介して軸受エア排出管68に流入し、大気側へ排出される。大気開放端83側に流れた圧縮空気は、大気開放端83から排出される。
本実施形態においては、ピストン4の外周面41の軸受部41bに、空気軸受44を形成している。また、Z軸微動台71及びX軸微動台72によって、スライドテーブル93とシリンダ5との間、及びコラム3とピストン4との間の双方の相対移動が可能である。このため、ピストン4とシリンダ5との相対位置が水平面内で移動可能である。ゆえに、ピストン4の中心軸とシリンダ5の中心軸との水平面内での相対位置を一致させることができる。このため、ピストン4及びシリンダ5についてより正確に自動調心を行うことができる。
また、Z軸微動台71及びX軸微動台72によって、シリンダ5とピストン4との相対移動がZ軸方向及びX軸方向の双方で可能である。ゆえに、シリンダ5とピストン4とが水平面内で互いに相対移動可能である。したがって、空気軸受44に圧縮空気を供給することによって、ピストン4とシリンダ5とを水平面内で移動させて正確に自動調心することができる。
また、空気軸受44から嵌合隙間85に流通してきた圧縮空気は、シリンダ室81側に形成された環状溝68aを介して軸受エア排出管68から外部に排出される。それゆえ、圧縮空気がシリンダ室81に流入することを抑制でき、シリンダ室81内のシリンダエアのエア圧に影響を及ぼすことはない。
このように、バランスシリンダ装置1を超精密加工装置9に組み付けた後に、軸受エア44に軸受エアを供給することによって、ピストン4とシリンダ5とを自動調心することができる。ゆえに、バランスシリンダ装置1の組み付け時に調心作業を従来ほど精密に行う必要がない。また、自動調心は、バランスシリンダ装置1の作動中、即ちバランスシリンダ装置1がスライドテーブル93の重量支持を行っているときに行うことができる。ゆえに、バランスシリンダ装置1の作動中に、自動調心を常に行うことができる。また、バランスシリンダ装置1が作動していない場合にも、軸受エア44に軸受エアを供給することによって、ピストン4とシリンダ5とを自動調心することができる。
本実施形態においては、軸受エア供給管62の第2通路64は、ピストン4の軸中心を中心として4方向に延びているが、これに限らず、2方向、3方向、または5方向以上に放射状に延びていても良い。第2通路64の延びる方向が多いほど、第2通路64と連通する空気軸受44の数が多くなる。また、複数の空気軸受44を設けるに当たっては、全ての空気軸受44をピストン4の外周面41の周方向に等間隔に配置することが好ましい。これにより、嵌合隙間85の全周に亘って均等に圧縮空気を供給することができる。
また、本実施形態においては、軸受空気供給管62、第2通路64、エアポケット64a、オリフィス64b、及び軸受エア排出管68をピストン4の内部に設けているが、シリンダ5に設けても良い。また、シリンダエア供給管6をシリンダ5に設けてもよい。
また、本実施形態においては、ピストン4をZ軸微動台71を介してコラム3で支持し、シリンダ5をX軸微動台72を介して移動部材であるスライドテーブル93で支持しているが、シリンダ5をZ軸微動台71を介してコラム3で支持し、ピストン4をX軸微動台72を介してスライドテーブル93で支持してもよい。
また、本実施形態においては、コラム3とピストン4との間にZ軸微動台71を介設し、且つスライドテーブル93とシリンダ5との間にX軸微動台72を介設している。しかし、図10に示すように、コラム3とピストン4との間にZ軸微動台71及びX軸微動台72を積層して介設してもよい。例えば、上側にZ軸微動台71を、下側にX軸微動台72を配置する。ピストン4のフランジ部40をボルト42aでZ軸微動台71の本体部71aに固定し、Z軸微動台71の外側部71bを、X軸微動台72の本体部72aにボルト42cで固定し、X軸微動台72の外側部72bをコラム3にボルト42dで固定する。これにより、ピストン4がコラム3に対して、Z軸方向及びX軸方向の双方、即ち水平面内で移動可能となる。したがって、ピストン4とシリンダ5とが相対的に移動可能となり、両者を水平面内で自動調心することができる。
また、コラム3、スライドテーブル93と、ピストン4、シリンダ5との相対移動を可能とする位置調整手段は、上記Z軸微動台71及びX軸微動台72に限らず、リニアガイドなどの直動軸受で構成してもよい。
また、第1の実施形態においては、ワーク移動装置91にバランスシリンダ装置1を装架しているが、工具移動装置92にバランスシリンダ装置1を装架することもできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
本発明の実施形態に係るバランスシリンダ装置を装架した超精密加工装置の平面図である。 実施形態に係るバランスシリンダ装置を装架した工具移動装置の断面図である。 実施形態に係るバランスシリンダ装置の断面図である。 図3の要部拡大断面図である。 図3のA−A矢視断面図である。 図5の要部拡大断面図である。 実施形態に係る、Z軸微動台の平面図である。 実施形態に係るバランスシリンダ装置の、図7のB−B矢視線断面図である。 実施形態に係る、X軸微動台の平面図である。 他の実施形態に係る、Z軸微動台及びX軸微動台の斜視図である。
符号の説明
1:バランスシリンダ装置、2:ベッド、3:コラム、4:ピストン、5:シリンダ、9:超精密加工装置、41:ピストンの外周面、41a:一般部、41b:軸受部、44:空気軸受、50:本体、50a、50b:開口部、51:シリンダの内周面、52:蓋体、61:シリンダエア供給管、62:軸受エア供給管、63:第1通路、64:第2通路、64a:エアポケット、64b;オリフィス、68:軸受エア排出管、71:Z軸微動台、71a、72a:本体部、71b、72b:外側部、71c、72c:スリット、71d、72d:ヒンジ部、72:X軸微動台、80:環状隙間、81:シリンダ室、83:大気開口端、84:一般隙間、85:嵌合隙間、90:テーブル、91:ワーク移動装置、92:工具移動装置、93:スライドテーブル、94:主軸ヘッド、95:テーブル、96:回転テーブル、99:主軸、T:工具、W:ワーク。

Claims (4)

  1. 工作機械の基台に上下方向に移動可能に装架され移動手段により昇降される移動部材に、バランスシリンダ装置のピストン及びシリンダの一方が支持され、前記ピストン及びシリンダの他方が前記基台に支持され、前記ピストンと前記シリンダとの間に形成されるシリンダ室に圧力流体を供給して前記移動部材の重量を支持する前記バランスシリンダ装置において、
    前記ピストンと前記シリンダとが嵌合する前記ピストンの外周面又は前記シリンダの内周面に形成され圧縮空気を供給されて前記ピストンと前記シリンダとの間の嵌合隙間を全周に亘って均等に自動調心する空気軸受と、
    前記移動部材と前記ピストン又はシリンダの一方との間、及び前記基台と前記ピストン又はシリンダの他方との間の少なくとも一方に介設されて、前記空気軸受に供給された前記圧縮空気によって前記ピストンと前記シリンダとが同軸上に位置するように、前記移動部材と前記ピストン又はシリンダの一方との間、及び前記基台と前記ピストン又はシリンダの他方との間の少なくとも一方の相対移動を許容する位置調整手段と、
    前記ピストン又は前記シリンダに設けられて、前記空気軸受よりも前記シリンダ室側に近接する位置に開口して前記空気軸受から流通してきた前記圧縮空気を排出する軸受エア排出管と、を備えていることを特徴とするバランスシリンダ装置。
  2. 前記位置調整手段は、前記ピストンと前記シリンダとの相対位置を水平面内で移動可能に、前記移動部材と前記ピストン及びシリンダの一方との間、並びに前記基台と前記ピストン及びシリンダの他方との間の少なくとも一方の相対移動を許容することを特徴とする請求項1記載のバランスシリンダ装置。
  3. 前記位置調整手段は、前記移動部材と前記ピストン及びシリンダの一方との間、並びに前記基台と前記ピストン及びシリンダの他方との間の少なくとも一方の間に介在され、本体部と外側部とが複数のヒンジ部を残してスリットにより分離された微動台で構成されていることを特徴とする請求項2記載のバランスシリンダ装置。
  4. 前記位置調整手段は、前記移動部材と前記ピストン及びシリンダの一方との間に介在され、本体部と外側部との一方向の相対微動を許容する第1の微動台と、前記基台と前記ピストン及びシリンダの他方との間に介在され、本体部と外側部との前記一方向と直角な他方向の相対微動を許容する第2の微動台とで構成されていることを特徴とする請求項3記載のバランスシリンダ装置。
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