JP2009199161A - 医用画像管理システム - Google Patents

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豊 上田
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Abstract

【課題】開業医等の小規模な医療施設において、医用画像管理装置が複数ある場合でも、画像生成装置において生成された画像データと患者情報との対応付けを効率的に行うことのできる医用画像管理システムを提供する。
【解決手段】画像生成装置2と接続された複数の医用画像管理装置3を備え、各医用画像管理装置は、患者の患者情報を記憶する記憶部32と、記憶部32に記憶されている患者の中から画像データと対応付ける患者として指定する患者指定手段と、画像生成装置2から送信された画像データを指定された患者の患者情報と対応付ける対応付け手段と、他の医用画像管理装置3に対して、患者の指定の解除を求める指定解除要求を送信する通信部35と、他の医用画像管理装置3から指定解除要求が送信された際に患者指定手段による患者の指定を解除するための指定解除手段と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、医用画像管理システムに係り、特に、小規模な医療施設で用いられる医用画像管理システムに関するものである。
従来から、来院した患者を、CR(Computed Radiography)による撮影装置やFPD(Flat PanelDetector)を用いた撮影装置等の画像生成装置を用いて、技師が検査対象である患者を撮影し、得られた画像が診断に提供可能となるよう階調処理等の画像処理を加え、画像処理済の画像を出力し、医師による読影に提供する診断システムが知られている。
このような診断システムでは、来院した患者を受け付け、撮影オーダを発行する担当(受付)、実際に患者を撮影室で撮影し画像データを生成する担当(技師)、階調性等の得られた画像の診断提供の可否を判断し、場合によってはコントラストや濃度を修正する担当(一般の技師の中かから任命された技師等)、画像に基づき疾病の有無を判断(診断)する読影担当(医師)等、複数の担当者が役割分担を行い、診断が進められる。
こうした従来の診断システムの適用が想定されていたような大規模な医療施設(以下、大規模施設という。)では、上記の各役割を担当する場所は、受付は1F、放射線科は地下等、広い病院内で離れた場所にあることが多い。また、画像生成装置もこれを操作する技師等も複数存在し、画像生成装置を操作するコンソールや医師等が画像データを確認するビューワ等もそれぞれ役割を分担して別個に設けられている。そして、放射線科内で、複数の患者を、複数の技師が、複数の撮影装置を使用して、同時に撮影を実行する場面が定常的であり、複数の患者が常時各工程に滞留しているという状況がある。
このため、画像生成装置で生成された画像データと患者との対応付けに誤りが生じるおそれがある。そこで、このような画像データと個々の患者との取り違え等を防止するために、各装置をネットワークを介して連携させ、各工程での作業毎に各装置においてIDを発行し、各装置で行われた作業工程の結果をそれぞれ関連付けるシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、各工程での作業毎に付されるIDの対応付けは、例えば、HIS(Hospital Information System;病院情報システム)やRIS(Radiology Information System;放射線情報科情報システム)のネットワークを介して行われる(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
しかしながら、本願発明者等の調査によれば、開業医やクリニックのような比較的小規模な医療施設(以下、小規模施設という)の場合は、多くの場合、患者の診察を行う医師は一人であり、画像生成装置の設置台数も少ない。助手が患者のポジショニングを行い、助手からポジショニング完了の連絡を受け医師が放射線曝射スイッチを制御する場合や、患者のポジショニングを含め全ての操作を医師自身が行う場合も多い。
また、例えば大規模施設の場合には、複数の患者について同時並行的に撮影を行うことが多く、複数の情報系統が存在することも想定されるが、小規模施設の場合には、撮影を行う患者の数も大規模施設ほど多くなく、複数の情報系統が錯綜するおそれも少ない。
このような状況のもとでは撮影画像を別の患者のものと取り違えることは考えづらい。それにも拘らず大規模施設と同様なシステムを用いたのでは、患者氏名の入力にはじまる撮影オーダ情報の生成作業等が必要となり、かえって手続きが煩雑となり、診療効率が悪い。
また、予め患者の患者情報や撮影条件情報等の撮影オーダ情報を生成し、当該撮影オーダ情報を撮影した撮影画像と対応付けるためには、RIS/HISのような基幹システムに対応したネットワークで各装置を接続するようなシステムが必要となるが、このようなシステムを構築するためにはコストもかかり、また、基幹システムとのデータの整合性をとるための手段も必要となり(例えば、特許文献4及び特許文献5参照)、小規模施設にとって負担となるとの問題もある。また、前述する大規模施設での構成コンセプトのまま各装置の数を少なくしても、診療効率を向上させることは難しく、小規模施設に最適とは言えない。
米国特許第5334851号明細書 特開2002−159476号公報 特開2002−311524号公報 特開2006−92261号公報 特開2003−248723号公報
そこで、医用画像データを管理する医用画像管理装置の側で、撮影画像と対応付ける患者を指定することも考えられる。このような構成とすれば、予め撮影オーダ情報を生成しなくても、ユーザが所望する患者の患者情報と撮影画像の画像データとを対応付けることができる。
しかしながら、医用画像管理装置で患者を指定する場合、医用画像管理装置が複数設置されていると、各医用画像管理装置で別々の患者が指定されることがあり得るが、この場合には、画像データをどの患者と対応付ければよいかが特定できず、不都合である。そこで、ある医用画像管理装置で患者が指定されている場合には、この指定が解除されるまで他の医用画像管理装置で患者を指定することができないようにすることが考えられる。
ただ、このように、ある医用画像管理装置で患者が指定されているときは他の医用画像管理装置で患者を指定することができないとすると、ある医用画像管理装置で患者を指定した後、指定を解除するのを忘れているような場合には、いつまでも他の医用画像管理装置で患者の指定を行うことができず、診療効率が悪いとの問題がある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、開業医等の小規模な医療施設において、医用画像管理装置が複数ある場合でも、画像生成装置において生成された画像データと患者情報との対応付けを効率的に行うことのできる医用画像管理システムを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
複数の医用画像管理装置を備える医用画像管理システムであって、
前記各医用画像管理装置は、
患者に関する画像データを生成する画像生成装置とデータ送受信可能に接続され、
診察すべき患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段と、
前記患者情報記憶手段に記憶されている患者の中から前記画像データと対応付ける患者を指定する患者指定手段と、
前記画像生成装置から送信された画像データを前記患者指定手段により指定された患者の患者情報と対応付ける対応付け手段と、
他の前記医用画像管理装置に対して、患者の指定の解除を求める指定解除要求を送信する解除要求送信手段と、
他の前記医用画像管理装置の前記解除要求送信手段により前記指定解除要求が送信された際に前記患者指定手段による患者の指定を解除するための指定解除手段と、を備えていることを特徴とする医用画像管理システムである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像管理システムにおいて、
前記医用画像管理装置は、他の前記医用画像管理装置の前記解除要求送信手段より前記指定解除要求が送信されたときに自身の稼働状況を判断する稼動状況判断手段を備え、
前記指定解除手段は、前記稼動状況判断手段による判断結果に応じて、患者の指定解除を行うことを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像管理システムにおいて、
前記医用画像管理装置は、他の前記医用画像管理装置の前記解除要求送信手段より前記指定解除要求が送信されたときに患者の指定解除の可否を入力する可否入力手段を備え、
前記指定解除手段は、前記可否入力手段の入力結果に応じて、患者の指定解除を行うことを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の医用画像管理システムにおいて、
前記医用画像管理装置は、前記指定解除要求に応じて患者の指定解除が行われた際に、当該指定解除がいずれの前記医用画像管理装置からの指定解除要求によるものであるかを表示する表示手段を備えていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の医用画像管理システムにおいて、
前記医用画像管理装置は、前記指定解除要求の送信先である他の前記医用画像管理装置において患者の指定解除が行われた後、再度もとの患者指定を回復させる指定回復指示を送信する回復指示送信手段と、
他の前記医用画像管理装置の前記回復指示送信手段から前記回復指示が送信されたときに、もとの患者指定状態を回復させる指定回復手段を備えていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、医用画像管理装置の側で、画像データと対応付ける患者を指定すると、指定された患者と画像データとの対応付けがなされるようになっている。このため、開業医等のように、RIS等の基幹システムを導入していないような小規模な医療施設においても、医師等のユーザを煩わせることなく、画像生成装置において生成された画像データと患者情報との対応付けを効率的に行うことができる。
そして、医用画像管理装置が複数ある場合には、各医用画像管理装置で別々の患者が指定されないように(画像データと対応付ける患者が1人に特定されるように)、ある医用画像管理装置で患者が指定されている場合には、当該指定が解除されるまで他の医用画像管理装置で患者を指定することができないように構成することが好ましい。
このように構成した場合、ある医用画像管理装置で患者を指定した後、指定を解除し忘れていると他のユーザが患者を指定して画像データを対応付けることができないとの不都合がある。
この点、本発明によれば、他の医用画像管理装置から患者の指定を解除するよう求める指定解除要求を送信し、患者の指定を解除させることができるため、他の医用画像管理装置で患者の指定を解除し忘れているような場合には、当該患者の指定を解除して、別の患者の指定を行うことができる状態にすることができ、診療効率を向上させることができるとの効果を奏する。
請求項2に記載の発明によれば、ある医用画像管理装置で患者の指定を行ったまま、長時間何も操作されていない等、当該医用画像管理装置の稼働状況に応じて当該医用画像管理装置における患者の指定を解除する。このため、ユーザが患者の指定解除を忘れていたような場合でも、別の医用画像管理装置による患者指定が可能となり診療効率が向上するとの効果を奏する。
請求項3に記載の発明によれば、他の医用画像管理装置から指定解除要求が送信されたときに、可否入力手段の入力結果に応じて患者の指定解除を行う。このため、画像の取り込みに時間がかかっている場合や、一連のシリーズで画像データを取り込んでいる場合等、途中で患者の指定解除を行いたくない場合には、指定解除要求を拒否することができ、事情に応じた対応を行うことができるとの効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、患者の指定解除を行ったときは、それがいずれの医用画像管理装置からの指定解除要求によるものであるかをユーザが認識することができるとの効果を奏する。
請求項5に記載の発明によれば、一旦患者の指定解除が行われた後、再度もとの患者指定を回復させることができるので、患者の指定解除をされた側の医用画像管理装置のユーザが、指定解除要求の送信側の医用画像管理装置での画像データ取り込み後に再度患者の選択・指定をやり直す手間を省くことができるとの効果を奏する。
[第1の実施形態]
以下、図1から図15を参照しながら、本発明に係る医用画像管理システムの第1の実施形態である小規模診断システム1について説明する。なお、本発明は図示例のものに限定されるものではない。
図1は、小規模診断システム1のシステム構成を示すブロック図であり、図2は、本実施形態における主な装置間での画像データの流れを模式的に示す図である。
小規模診断システム1は、開業医やクリニック等の比較的小規模の医療施設に適用されるシステムであり、図1に示すように、画像生成装置2である超音波診断装置(US:ultrasonography)2a、内視鏡(ES:endoscope)2b、心電図記録装置(ECG:Electrocardiogram)2c、CR読取装置2dと、医用画像管理装置3と、受付装置4とから構成されている。画像生成装置2、医用画像管理装置3及び受付装置4は、例えば図示しないスイッチングハブ等を介してLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク(以下単に「ネットワーク」という)5に接続されている。医用画像管理装置3は、医師の常駐場所である診察室に設けられたWS(ワークステーション)であることが好ましい。なお、この医用画像管理装置3として作動するWSが各画像生成装置2の起動や処理条件等を制御する構成としてもよい。
病院内の通信方式としては、一般的に、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格が用いられており、LAN接続された各装置間の通信では、DICOM MWM(Modality Worklist Management)やDICOM MPPS(Modality Performed Procedure Step)が用いられる。なお、本実施形態に適用可能な通信方式はこれに限定されない。また、LAN接続された装置の中にDICOM規格に対応しないものが含まれていてもよい。本実施形態では、CR読取装置2dは、DICOM規格に対応していないものとなっている。
以下、小規模診断システム1を構成する各装置について説明する。
画像生成装置2は、患者の診断対象部位を被写体として撮影を行い、撮影した画像をデジタル変換して撮影画像の画像データ(撮影画像情報)を生成したり、所定の検査結果を記録して画像データを生成する画像生成手段(モダリティ)である。
図1に示すように、本実施形態では、画像生成装置(モダリティ)2として、超音波診断装置(US)2a、内視鏡(ES)2b、心電図記録装置(ECG)2c、CR読取装置2dを備えている。なお、画像生成装置2はこれに限定されず、例えば、CT撮影装置(CT:Computed Tomography)、磁気共鳴画像撮影装置(MRI:magnetic resonance imaging)等を画像生成装置2として設けてもよい。また、皮膚等の身体の外観を撮影するデジタルカメラ等を画像生成装置2としてもよい。
さらに、例えばCR読取装置2dを2台備える等、同種の画像生成装置2を複数備える構成としてもよい。また、小規模診断システム1に設けられる画像生成装置2の組合せはここに例示したものに限定されない。
超音波診断装置2aは、超音波を出力する超音波プローブと、超音波プローブに接続され、超音波プローブで受信された音波(エコー信号)を内部組織の撮影画像の画像データに変換する電子装置とから構成されている(いずれも図示せず)。超音波診断装置2aは、超音波プローブから体内に超音波を送り、体内組織に反射した音波(エコー信号)を再び超音波プローブで受信して、このエコー信号に応じた撮影画像を電子装置によって生成するようになっている。
超音波診断装置2aには、アナログ信号からデジタル信号への変換等を行う変換手段(コンバータ)である変換装置21が接続されており、超音波診断装置2aは、変換装置21を介してネットワーク5に接続されている。このように変換装置21を介することにより、ネットワーク5に接続された他の外部機器の規格(例えば、通信プロトコル)等に合わない形式のデータが超音波診断装置2aから出力される場合でも適宜変換してネットワーク5に接続された外部機器との間でデータの送受信を行うことができる。
本実施の形態において、変換装置21は、DICOM規格に準じた形式で小規模診断システム1内の画像データを特定するためのUID(ユニークID)を画像データに付与する機能を備えている。UIDは、画像生成装置2の識別情報(以下、「モダリティID」と称する。)、撮影日付及び時刻を示す数字等から構成される。なお、本実施の形態において、モダリティIDは画像生成装置2の種類を示す情報を含んで構成されているものとする。
また、変換装置21は、文字入力キー、数字入力キー等を備えたキーボード等の入力部(図示せず)を備えており、撮影対象である患者を特定する患者情報を入力する入力手段を兼ねている。
ここで、患者情報とは、患者の患者ID、患者氏名(漢字・カナ・ASCII)、患者の性別、生年月日、年齢等の他、患者の診療日、撮影時間、受付番号、担当医等、患者を特定する情報を広く含むが、変換装置21において入力される患者情報は、このうち、例えば患者ID、患者氏名、性別、生年月日である。なお、変換装置21においてこれらすべてを入力する必要はなく、患者情報を何ら入力しないとすることもできる。変換装置21が患者情報として患者IDのみを入力する仕様である場合には、変換装置21の入力部は、例えばテンキー等でもよい。
変換装置21により付与されたUID及び患者情報は、生成された撮影画像の画像データに付帯する付帯情報となる。
内視鏡2bは、可撓性を有する管の先端部に小型の撮影装置が設けられたものであり(いずれも図示せず)、撮影装置は例えば光学レンズ等で構成される対物光学系と、対物光学系の結像位置に配置された撮像部と、LED(Light Emitting Diode)等で構成され撮像を行うために必要な照明を行う照明部とを備えている(いずれも図示せず)。撮像部は、例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-OxideSemiconductor)等の固体撮像素子を備え、光が入射すると光の入射光量に応じた量の電気的な信号へと光電変換する。対物光学系は、照明部により照明された領域を光学レンズで集光し、撮像部が有する固体撮像素子に結像するように構成されており、固体撮像素子に入射した光が光電変換されることにより、電気信号として撮影画像の画像データが出力されるようになっている。
心電図記録装置2cは、心電波形を検出して波形データを取得・記録するものであり、生成した画像データ(波形データ)を医用画像管理装置3に送信する。
CR読取装置2dは、診断対象部位を撮影した放射線画像情報が記録された放射線画像変換媒体であるCRカセッテ(図示せず)から画像データを読み取るものである。
CRカセッテは、例えば放射線エネルギーを蓄積する輝尽性蛍光体シートを備える放射線画像変換プレートを内蔵しており、撮影時には図示しない放射線撮影装置の放射線源(図示せず)から照射される放射線の照射領域内に配置される。CRカセッテは、放射線が照射されると診断対象部位の放射線透過率分布に従った量の放射線を輝尽性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に蓄積させ、この輝尽性蛍光体層に診断対象部位の放射線画像情報を記録する。
CR読取装置2dは、診断対象部位の放射線画像情報が記録されたCRカセッテが装填されると、装置内に装填されたCRカセッテ内の輝尽性蛍光体シートに励起光を照射し、これによりシートから発光される輝尽光を光電変換し、得られた画像信号をA/D変換して、撮影画像の画像データを生成するようになっている。
なお、CR読取装置2dは、放射線撮影装置と一体となった一体型の装置であってもよい。
なお、内視鏡2b、心電図記録装置2c、CR読取装置2dには、生成された画像データに上述のUIDを付与する機能が備えられている。
また、内視鏡2b、心電図記録装置2cは、文字入力キー、数字入力キー等を備えたキーボード等の入力部(図示せず)を備えており、撮影対象である患者を特定する患者情報を入力可能となっている。
なお、各装置の入力部において入力される患者情報は特に限定されず、患者情報を何ら入力しないとすることもできる。当該装置が患者情報として患者IDのみを入力する仕様である場合には、入力部は、例えばテンキーでもよい。
上記UID及び患者情報は、各画像生成装置2で生成された撮影画像の画像データに付帯する付帯情報となる。
変換装置21を介して超音波診断装置2aから送信される画像データ、内視鏡2bや心電図記録装置2cから送信される画像データは、いずれもDICOM規格に則ったDICOM画像データである。DICOM画像データは、患者を識別する患者ID等の患者情報が付されている場合と、患者情報が付されていない場合とがある。なお、図2では、内視鏡2bを例として示している。
また、CR読取装置2dによって生成される画像データは、DICOM規格に則っていないCRRaw画像データ(RAWデータ)であり、この画像データは患者ID等の患者情報が付されていない状態で医用画像管理装置3に送信される。
医用画像管理装置3は、図2に示すように、患者情報と画像データとを対応付けて保存する画像DB管理部38(図3参照)等を備えるサーバ兼用機3aと、このサーバ兼用機3aと接続されサーバ兼用機3aの画像DB管理部38に保存されている画像データを参照可能な参照用機3b,3cとから構成されている。
サーバ兼用機3a及び参照用機3b,3cは、いずれも、制御部31、記憶部32(図3参照)等を備えるコンピュータである。
本実施形態において、小規模診断システム1が適用される施設内には、医師が患者の診察を行う第1診察室11、第2診察室12が設けられており(図7参照)、サーバ兼用機3aと参照用機3bのうちの1つは、各診察室11,12に設置され、もう1つの参照用機3cは、例えばCR読取装置2d等が設置されている検査室13に設置されている(図7参照)。なお、サーバ兼用機3a及び参照用機3b,3cの設置場所はここに示したものに限定されない。
サーバ兼用機3a及び参照用機3b,3cは、画像DB管理部38に格納されたデータを共有することができ、画像データと患者情報とを対応付けて新たに画像DB管理部38に書き込んだり、医師が画像等を表示させて読影・診断等を行ったりすることができるクライアント機である。
なお、医用画像管理装置3は、一般的なPC(Personal Computer)に用いられるモニタ(表示部)よりも高精細のモニタを備えるものであってもよい。
図3は、医用画像管理装置3(サーバ兼用機3a)の機能的構成を示す要部ブロック図である。
図3に示すように、医用画像管理装置3(サーバ兼用機3a)は、CPU(central processing unit)等で構成される制御部31、記憶部32、入力部33、表示部34、通信部35、I/F36、画像DB管理部38等を備えて構成されており、各部はバス40により接続されている。なお、参照用機3b,3cも、画像DB管理部38を備えていない点以外は、図3に示すサーバ兼用機3aと同様の構成となっている。
記憶部32は、図示しないROM(read only memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成されている。
ROMは、例えばHDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等で構成されており、ROMには、各種プログラムが記憶されているほか、撮影画像の画像データを診断に適した画質に調整するための画像処理パラメータ(階調処理に用いる階調曲線を定義したルックアップテーブル、周波数処理の強調度等)等が記憶されている。
RAMは、制御部31により実行制御される各種処理において、ROMから読み出されて制御部31で実行可能な各種プログラム、入力若しくは出力データ、及びパラメータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。本実施形態において、RAMは、画像生成装置2から受信した画像データや患者情報等を一時的に格納するようになっている。
本実施形態では、記憶部32は、患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段として機能する。
制御部31は、ROMに記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って後述する患者情報対応付け処理、患者指定解除処理をはじめとする各種処理を実行する医用画像管理装置3の制御手段である。
入力部33は、文字入力キー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部31に出力する。
表示部34は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニタを備えて構成されており、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
なお、表示部34の画面上に、透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル(図示せず)を形成し、表示部34と入力部33とが一体に構成されるタッチスクリーンとしてもよい。この場合、タッチパネルは、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号が操作信号として制御部31に出力されるように構成される。
本実施形態において、表示部34は、後述する受付装置4から取得した患者情報のリスト(患者情報リスト)を表示する患者情報リスト画面341(図4参照)を表示することができる。患者情報リスト画面341には、患者情報を検索するための検索フィルタを設定することのできる検索フィルタ欄61、検索したい患者の患者IDを入力する患者ID欄62、患者氏名を入力する患者氏名欄63が設けられており、ユーザがこれら各欄に任意の情報を入力した上で検索開始ボタン64を押す(画面上の検索開始ボタンをマウス等の入力部33で操作する)ことにより、所望の患者情報を検索・抽出することができる。また、さらに詳細な条件を入力して検索を行いたい場合には、詳細検索ボタン65を押すことにより、詳細な検索条件を設定できるようになっている。
図4に示すように、本実施形態において、患者情報リスト画面341には、来院した患者の診療日、受付時間、受付番号、診療料、担当医、患者ID、患者氏名(漢字・カナ・ASCII)、性別、生年月日、年齢といった患者情報が一覧として表示される。なお、患者情報リスト画面341に表示される内容はここに例示したものに限定されない。このうちの一部のみでもよいし、さらに多くの項目が表示されるようになっていてもよい。
患者情報リスト画面341に表示された患者の中から任意の患者の欄を選択(画面上の任意の患者の欄をマウス等の入力部33で選択する)ことにより、患者が選択されると、表示部34の表示画面が、当該選択された患者に対応する患者表示画面342(図5参照)に遷移する。
このように、本実施形態では、表示部34の患者情報リスト画面341から診察対象の患者を選択することができるようになっており、患者情報リスト画面341と入力部33により患者選択手段が構成されている。
図5に示すように、患者表示画面342には、選択された患者の患者ID及び患者氏名を表示する患者表示欄71があり、現在どの患者の患者表示画面342が表示されているかが視認できるようになっている。なお、リスト画面ボタン72を操作すると、患者情報リスト画面341に戻ることができる。
患者表示画面342には、画像を表示する画像表示欄73と、画像のサムネイルを表示するサムネイル表示欄74とが設けられている。
また、患者表示画面342には、当該患者についての画像データを選択するための画像データ選択ボタン75が設けられている。この画像データ選択ボタン75により所望の画像データを選択することによって、当該画像データに基づく画像を画像表示欄73及びサムネイル表示欄74に表示させることができるようになっている。画像データ選択ボタン75は表示分類切替ボタン76により日付別と画像生成装置(モダリティ)2の種別ごとのいずれの分類によって配列するかを切り替えることができるようになっている。
また、患者表示画面342には、当該患者の画像について検査を保留することを入力する検査保留ボタン77、検査の終了を入力する検査終了ボタン78が設けられている。
また、患者表示画面342には、外部装置から画像データを取り込む画像取込みボタン81が設けられている。画像取込みボタン81はネットワーク5に接続されている各種画像生成装置2から画像データを取り込むための画像取込みボタン81aと、デジタルカメラ等の各種機器から画像データを取り込むための画像取込みボタン81bとからなる。
本実施形態において、画像取込みボタン81aは、ネットワーク5に接続されている画像生成装置2の種別(超音波診断装置(US)2a、内視鏡(ES)2b、心電図記録装置(ECG)2c、CR読取装置2d)に対応して、「CR」「US」「ES」「ECG」の4種類が患者表示画面342上に配置されるようになっている。
なお、その他の画像生成装置2がネットワーク5に接続されている場合には、それに対応した画像取込みボタン81が設けられる。
画像取込みボタン81は、画像生成装置2によって生成された画像データを対応付ける患者を指定(特定)するものである。患者表示画面342において、いずれかの画像取込みボタン81が押される(操作される)と、当該画像データを取り込んだ際に対応付ける患者が、当該患者表示画面342に表示されている患者に指定(特定)される。患者の指定がなされると、当該画像生成装置2から医用画像管理装置3に送信された画像データが、当該指定された患者の患者情報と対応付けられる。患者の患者情報と対応付けられた画像データは、画像DB管理部38の確定画像領域38aに記憶される。また、当該患者の患者表示画面342の画像表示欄73には、当該画像データに基づく画像が表示され、サムネイル表示欄74には当該画像のサムネイル画像が表示される(図6参照)。
このように、本実施形態では、表示部34の患者表示画面342において、画像取込みボタン81が押されることにより、画像データと対応付ける患者を指定することができるようになっており、患者表示画面342と入力部33により患者指定手段が構成されている。
その他、患者表示画面342には、取り込んだ画像を印刷、メール送信等により出力するための画像出力ボタン82、画像表示欄のレイアウト等の表示を切り替えるための表示切替ボタン83等が設けられている。
通信部35は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介してネットワーク5に接続された各種画像生成装置2等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
本実施形態において、通信部35は、後述する受付装置4で作成(更新)された患者情報リストを受付装置4から取得する患者情報リスト取得手段である。
I/F36は、医用画像管理装置3が複数ある場合(例えば、図2に示すように、1台のサーバ兼用機3aと、2台の参照用機3b,3cとがある場合)に、医用画像管理装置3同士を接続し、医用画像管理装置3間でのデータの送受信を制御するインターフェースである。
画像DB(Data Base)管理部38は、HDD等により構成され、撮影画像の画像データを患者情報と対応付けて保存する保存手段である。
図3に示すように、画像DB管理部38は、患者の患者情報と対応付けられた確定画像の画像データを保存する確定画像領域38aと、患者の患者情報との対応付けが行われていない未確定画像の画像データを保存する未確定画像領域38bとを備えている。
ここで、制御部31による患者情報対応付け処理について説明する。
制御部31は、画像生成装置2から画像データが送信されると、当該画像データに患者情報である患者IDが付帯しているか否かを判断し、患者IDが付帯している場合には、この患者IDその他の患者情報と医用画像管理装置3側の記憶部32に記憶されている患者ID等の患者情報とを照合する。そして、記憶部32に患者情報の合致する患者がある場合には、画像データをその患者と対応付け、確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存する。他方、合致する患者がない場合には、未確定画像と判断し、画像DB管理部38の未確定画像領域38bに保存する。
一方、画像データに患者IDが付帯していない場合には、いずれかのクライアント機(サーバ兼用機3a又は参照用機3b,3c)で画像取込みボタン81が押されているか否かを判断する。画像取込みボタン81が押されている場合には、当該画像取込みボタン81が押されているクライアント機に当該画像データを取り込み、当該画像データを画像取込みボタン81によって指定されている患者の患者情報と対応付けた上で確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存する。
このように、本実施形態において、制御部31は、画像生成装置2から送信された画像データを、画像取込みボタン81が押されることにより指定された患者の患者情報と対応付ける対応付け手段として機能する。
他方、画像取込みボタン81が押されていない場合には、当該画像データを未確定画像と判断し、画像DB管理部38の未確定画像領域38bに保存する。
次に、制御部31による患者指定解除処理について説明する。
以下においては、第2診察室12に設置された参照用機3bにおいて画像取込みボタン81が押され、患者の指定がなされている場合に、第1診察室11に設置されたサーバ兼用機3aから患者の指定解除を求める指定解除要求を送信して、参照用機3bにおける患者の指定を解除させる場合(図7参照)を例として説明する。
サーバ兼用機3aにおいて画像取込みボタン81を押した際、他のクライアント機ですでに画像取込みボタン81が押され患者が指定されている場合には、サーバ兼用機3aでさらに画像取込みボタン81を押すことができない。この場合、制御部31は、いずれのクライアント機で患者の指定がなされているのかを判断し、患者の指定を行っているクライアント機(本実施形態では参照用機3b)に対し通信部35を介して指定解除要求を送信する。このように、通信部35は指定解除要求を送信する解除要求送信手段として機能する。
指定解除要求を受信したクライアント機(参照用機3b)の制御部31は、指定解除手段として機能し、当該指定解除要求に応じて患者の指定解除を行う。指定解除要求に応じて患者の指定解除を行ったときには、制御部31は、当該指定解除がいずれのクライアント機からの指定解除要求によるものであるか(すなわち、指定解除要求の送信元はどこか)を判断し、当該指定解除要求の送信元であるクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)を示す情報を表示部34に表示させる。
指定解除要求の送信先である参照用機3bの制御部31は、患者の指定解除を行うと、患者の指定解除をした旨を他のクライアント機に対して送信する。参照用機3bから患者の指定解除をした旨を受信すると、各クライアント機において画像取込みボタン81の操作が可能となる。
指定解除要求を送信したクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)の画像取込みボタン81が押され、画像データと対応付ける患者が指定されると、サーバ兼用機3aの制御部31は、画像データを取り込み、当該画像データと、指定された患者の患者情報とを対応付ける。画像データの取り込みが完了すると、制御部31は、指定解除要求の送信先であるクライアント機(参照用機3b)に対し、通信部35を介してもとの患者指定状態を回復するよう指示する指定回復指示を送信する。このように、通信部35は指定回復指示を送信する回復指示送信手段として機能する。
他のクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)から指定回復指示を受信すると、参照用機3bの制御部31は、指定回復手段として機能し、もとの患者指定状態を回復させる。
受付装置4は、図示しない受付に設置され、来院した患者の受付登録、会計計算、保険点数計算等を行うためのコンピュータ装置であり、CPU、ROM、RAM等により構成される記憶部、キーボードやマウス等により構成される入力部、CRTやLCD等により構成される表示部、ネットワーク5に接続された各装置との通信を制御する通信部(いずれも図示せず)等を備えて構成されている。受付装置4は、入力部より受付入力画面の表示が指示されると、CPUと記憶部に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウエア処理により、表示部に図示しない受付入力画面を表示する。この受付入力画面を介して入力部により受付情報(受付番号+患者氏名)が入力されると、受付された患者の患者情報リストを作成(更新)して記憶部に記憶し、通信部により適宜医用画像管理装置3に対して送信する。
次に、小規模診断システム1が適用された小規模施設における、一の患者についての診察の流れについて説明する。
患者が来院すると、受付において、患者に対し受付番号札が付与され、受付装置4において、入力部の操作により受付された患者の受付番号及び患者氏名等、患者情報リストを構成する各種の患者情報の入力(受付入力)が行われる。受付装置4においては、患者の受付番号及び患者情報等が入力されると、患者情報のリスト(患者情報リスト)が生成(更新)され、RAMの所定領域に格納される。患者情報リストは、例えば、その日の最初の患者が受付入力されると生成され、RAMの所定領域に記憶され、次の患者が受付入力される毎に新しい患者情報リストに更新される。
受付番号が付与された患者が診察室(例えば第1診察室)に移動すると、医師により問診が行われ、行うべき撮影、検査が決定される。
問診により患部の撮影が必要であると決定された場合には、撮影技師又は看護士等の撮影を行う撮影実施者は、患者を、撮影を行う画像生成装置2(超音波診断装置2a、内視鏡2b、心電図記録装置2c又はCR読取装置2d)の前に連れて行き、その患者の診断対象部位を被写体として撮影を行い、撮影画像の画像データの生成を行う。例えば、画像生成装置2がCR読取装置2dの場合、放射線撮影装置において撮影を行い、放射線撮影装置において撮影済みのCRカセッテをCR読取装置2dにセットし、CRカセッテに記録された放射線画像の読み取りを行う。画像生成装置2において、撮影実施者の操作に応じて撮影及び画像データの生成が行われると、生成された画像データに上述のUIDが付与される。また、内視鏡2b等のDICOM規格に則った装置の場合であって、患者情報の入力が行われた場合には、生成された画像データにUIDと患者情報とが付与される。
各画像生成装置2で生成された画像データは、UIDや患者情報といった付帯情報とともに医用画像管理装置3に対して送信される。
画像生成装置2から医用画像管理装置3に画像データが送信されると、医用画像管理装置3の制御部31は、当該画像データを記憶部32に記憶されている患者の患者情報と対応付ける患者情報対応付け処理を行う。本実施形態において医用画像管理装置3は、画像データがいずれかの患者と対応付けられることによって、当該患者の患者表示画面342(図6)において当該画像データに基づく撮影画像を表示させ、読影、診断等を行うことのできる状態となる。
画像データと患者との対応付けが行われ、画像データが患者表示画面342に表示可能な状態となると、医師は、画像生成装置2から受信された撮影画像等を医用画像管理装置3の表示部34に表示させて参照し、読影や患者の診察を行う。
ここで、本実施形態における患者情報対応付け処理について図8から図13を参照しつつ説明する。
図8に示すように、画像データを受信すると(ステップS1)、制御部31は、当該画像データに患者情報として患者IDが付帯しているか否かを判断する(ステップS2)。画像データに患者IDが付帯している場合(ステップS2:YES)には、制御部31は、記憶部32内に記憶されている患者の患者情報の中に、当該画像データに付帯する患者IDと一致するものがあるか否かをさらに判断する(ステップS3)。
当該患者IDが記憶部32内に記憶されているいずれかの患者の患者IDと一致する場合(ステップS3:YES)には、図9に示すように、制御部31は、当該画像データに患者氏名(漢字:以下「漢字氏名」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS41)。画像データに漢字氏名が付帯している場合(ステップS41:YES)には、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中に漢字氏名が含まれているか否か判断する(ステップS42)。該当する患者情報に漢字氏名が含まれている場合(ステップS42:YES)には、当該漢字氏名についても、画像データに付帯する漢字氏名と一致するか否かを判断する(ステップS43)。そして、画像データに付帯する漢字氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれる漢字氏名とが一致しない場合(ステップS43:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断する(ステップS12)。
画像データに漢字氏名が付帯していない場合(ステップS41:NO)、漢字氏名が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中に漢字氏名が含まれていない場合(ステップS42:NO)、及び画像データに付帯する漢字氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれる漢字氏名とが一致する場合(ステップS43:YES)には、図10に示すように、制御部31は、当該画像データに患者氏名(カナ:以下「カナ氏名」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS51)。画像データにカナ氏名が付帯している場合(ステップS51:YES)には、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中にカナ氏名が含まれているか否か判断する(ステップS52)。該当する患者情報にカナ氏名が含まれている場合(ステップS52:YES)には、当該カナ氏名についても、画像データに付帯するカナ氏名と一致するか否かを判断する(ステップS53)。そして、画像データに付帯するカナ氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるカナ氏名とが一致しない場合(ステップS53:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断する(ステップS12)。
画像データにカナ氏名が付帯していない場合(ステップS51:NO)、カナ氏名が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中にカナ氏名が含まれていない場合(ステップS52:NO)、及び画像データに付帯するカナ氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるカナ氏名とが一致する場合(ステップS53:YES)には、図11に示すように、制御部31は、当該画像データに患者氏名(ASCII:以下「ASCII氏名」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS61)。画像データにASCII氏名が付帯している場合(ステップS61:YES)には、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中にASCII氏名が含まれているか否か判断する(ステップS62)。該当する患者情報にASCII氏名が含まれている場合(ステップS62:YES)には、当該ASCII氏名についても、画像データに付帯するASCII氏名と一致するか否かを判断する(ステップS63)。そして、画像データに付帯するASCII氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるASCII氏名とが一致しない場合(ステップS63:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断する(ステップS12)。
画像データにASCII氏名が付帯していない場合(ステップS61:NO)、ASCII氏名が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中にASCII氏名が含まれていない場合(ステップS62:NO)、及び画像データに付帯するASCII氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるASCII氏名とが一致する場合(ステップS63:YES)には、図12に示すように、制御部31は、当該画像データに生年月日情報(以下単に「生年月日」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS71)。画像データに生年月日が付帯している場合(ステップS71:YES)には、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中に生年月日が含まれているか否か判断する(ステップS72)。該当する患者情報に生年月日が含まれている場合(ステップS72:YES)には、当該生年月日についても、画像データに付帯する生年月日と一致するか否かを判断する(ステップS73)。そして、画像データに付帯する生年月日と記憶部32内の患者情報の中に含まれる生年月日とが一致しない場合(ステップS73:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断する(ステップS12)。
画像データに生年月日が付帯していない場合(ステップS71:NO)、生年月日が付帯しているが記憶部内の該当する患者情報の中に生年月日が含まれていない場合(ステップS72:NO)、及び画像データに付帯する生年月日と記憶部内の患者情報の中に含まれる生年月日とが一致する場合(ステップS73:YES)には、図13に示すように、制御部31は、当該画像データに性別情報(以下単に「性別」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS81)。画像データに性別が付帯している場合(ステップS81:YES)には、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中に性別が含まれているか否か判断する(ステップS82)。該当する患者情報に性別が含まれている場合(ステップS82:YES)には、当該性別についても、画像データに付帯する性別と一致するか否かを判断する(ステップS83)。そして、画像データに付帯する性別と記憶部32内の患者情報の中に含まれる性別とが一致しない場合(ステップS83:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断する(ステップS12)。
また、画像データに付帯する性別と記憶部32内の患者情報の中に含まれる性別とが一致する場合(ステップS83:YES)には、制御部31は、当該画像データを記憶部32内の患者IDの一致した患者と対応付けて、確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存する(ステップS9)。
他方、画像データに患者IDが付帯していない場合(ステップS2:NO)には、図8に示すように、制御部31は、サーバ兼用機3a及び参照用機3bを含むいずれかのクライアント機において、画像取込みボタン81が押されているか否かを判断する(ステップS10)。そして、いずれかのクライアント機において、画像取込みボタン81が押されている場合(ステップS10:YES)には、当該画像データを画像取込みボタン81により指定された患者の患者情報と対応付け、確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存する(ステップS11)。
一方、いずれのクライアント機でも画像取込みボタン81が押されていない場合(ステップS10:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断する(ステップS12)。
画像データを未確定画像と判断したときは、制御部31は、画像データを画像DB管理部38の未確定画像領域38bに保存する。
次に、本実施形態における患者指定解除処理について図14及び図15を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、図7に示したように、参照用機3bにおいて患者の指定がされている場合に、これをサーバ兼用機3aからの患者の指定解除要求に応じて解除する場合を例として説明する。
他のクライアント機ですでに患者の指定が行われ、自機で患者の指定を行うことができない場合には、患者の指定を行いたいクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)の制御部31は、いずれのクライアント機で患者の指定がなされているのかを判断し、図14に示すように、患者の指定を行っているクライアント機(本実施形態では参照用機3b)に対し、通信部35を介して指定解除要求を送信する(ステップS101)。
参照用機3bが指定解除要求を受信すると(ステップS102)、参照用機の制御部31は、当該指定解除要求に応じて患者の指定解除を行い(ステップS103)、当該指定解除要求の送信元であるクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)を示す情報を表示部34に表示させる(ステップS104)。
図15に示すように、参照用機3bの制御部31は、患者の指定解除を行うと、患者の指定解除をした旨を他のクライアント機に対して送信する(ステップS105)。参照用機3bから患者の指定解除をした旨を受信すると(ステップS106)、指定解除要求を送信したクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)の制御部31は、画像取込みボタン81が押されたか否かを判断する(ステップS107)。そして、画像取込みボタン81が押され画像データと対応付ける患者が指定されると(ステップS107:YES)、サーバ兼用機3aの制御部31は、画像データを取り込み(ステップS108)、当該画像データと、指定された患者の患者情報とを対応付ける。画像取込みボタン81が押されないとき(ステップS107:NO)は、押されるまでその判断を繰り返す。
制御部31は、画像データの取り込みを開始すると、取り込みが完了したかを判断し(ステップS109)、取り込みが完了していないとき(ステップS109:NO)は、完了するまで画像データの取り込みを行う。画像データの取り込みが完了すると(ステップS109:YES)、制御部31は、指定解除要求の送信先であるクライアント機(参照用機3b)に対し、通信部を介してもとの患者指定状態を回復するよう指示する指定回復指示を送信する(ステップS110)。
指定回復指示を受信すると(ステップS111)、参照用機3bの制御部31は、指定解除前のもとの患者指定状態を回復させる(ステップS112)。
以上のように、本実施形態によれば、CR読取装置2dから患者情報の付されていないCRRaw画像データが送られてきた場合や、DICOM規格に則った各種の画像生成装置2から患者情報の付されていないDICOM画像データが送られてきた場合でも、画像データを対応付ける患者が指定されている場合には当該指定されている患者の患者情報と対応付けることができる。このため、医用画像管理装置3が、画像データがいずれかの患者と対応付けられなければ表示部34に撮影画像を表示させることができない構成となっているような場合でも、画像データと患者情報との対応付けを効率的に行い、撮影画像を読影、診断等を行うことのできる状態にすることができる。
また、医用画像管理装置3が複数ある場合には、各医用画像管理装置3で別々の患者が指定されないように、ある医用画像管理装置3で患者が指定されている場合には、当該指定が解除されるまで他の医用画像管理装置3で患者を指定することができないように構成されている。このため、同時に複数の患者が指定されて画像データと対応付ける患者が特定できなくなるとの不都合を回避することができる。
そして、この場合でも、他の医用画像管理装置3から患者の指定を解除するよう求める指定解除要求を送信し、患者の指定を解除させることができるため、他の医用画像管理装置3で患者の指定を解除し忘れているような場合には、当該患者の指定を解除して、別の患者の指定を行うことができる状態にすることができ、診療効率を向上させることができる。
また、患者の指定解除を行ったときは、それがいずれの医用画像管理装置3からの指定解除要求によるものであるかを表示部34に表示させるので、ユーザが指定解除要求の送信元の医用画像管理装置3を知ることができ、何らかの不都合があれば当該医用画像管理装置3を操作するユーザに問合せを行う等、適宜対処することも可能となる。
また、一旦患者の指定解除が行われても、その後、再度もとの患者指定を回復させることができるので、患者の指定解除をされた側の医用画像管理装置3のユーザが、指定解除要求の送信側の医用画像管理装置3での画像データ取り込み後に再度患者の選択・指定をやり直す手間を省くことができる。これにより、すぐに画像データの取り込みを行いたいユーザの要請と、画像データの取り込みを継続したいユーザの要請とを調和させて、画像データと患者情報との対応付けをより効率よく行うことができる。
なお、本実施形態では、参照用機3bで画像取込みボタン81が押され、患者の指定がなされている場合に、サーバ兼用機3aから患者の指定解除を求める指定解除要求を送信して、参照用機3bにおける患者の指定を解除させる場合を例として説明したが、サーバ兼用機3aで指定されている患者の指定の解除を参照用機3bから求める場合や、ある参照用機3bで指定されている患者の指定の解除を他の参照用機3bから求める場合でも同様である。
また、本実施形態では、一旦あるクライアント機(参照用機3b)での患者の指定を解除した後、指定解除要求を行ったクライアント機(サーバ兼用機3a)での画像取り込みが完了したら、参照用機3bの患者指定状態を元の状態に戻すようになっているが、元の患者指定状態を回復することは、必須の構成ではない。
例えば、サーバ兼用機3aからの指定解除要求に従って患者の指定を解除した参照用機3bが、指定解除をした旨をサーバ兼用機3aに送信する際、患者指定状態の回復不要である旨をともに送信することができるようにし、このような送信があったときには参照用機3bにおける元の患者指定状態を回復させず、サーバ兼用機3aにおける画像データの取り込みが完了したら、単に患者の指定を解除するようにしてもよい。
また、指定解除要求を行ったクライアント機(サーバ兼用機3a)での画像取り込みが完了したら、その旨をサーバ兼用機3aから指定解除要求送信先のクライアント機(参照用機3b)に対して送信するようにしてもよい。この場合、参照用機3bの制御部31は、自機における元の患者指定状態を回復させる必要があるか否かを判断し、回復させる必要があると判断される場合にのみ元の患者指定状態を回復させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、患者の指定解除を行ったときは、それがいずれの医用画像管理装置3からの指定解除要求によるものであるかを表示部34に表示させるようにしたが、表示部34に表示させる内容はこれに限定されない。
例えば、指定解除要求を送信する側から、自機で取り込む予定の画像データの枚数や内容、予定される所要時間等の情報も指定解除要求とともに送信し、患者の指定解除を行った際には、これらの情報も合わせて表示部34に表示させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、画像が未確定画像と判断された場合には、当該画像データを未確定画像領域38bに保存するようにしたが、未確定画像と判断されたときは、予め定められた何らかの割り付けルールに従って画像データと患者情報との対応付けを自動的に行い、このようにして対応付けを行ったものについては確定画像領域38aに保存するようにしてもよい。
また、本実施形態では、まず、画像データに患者IDが付帯しているか否かを判断し、画像データに患者IDが付帯している場合には、必ずこの患者IDと記憶部32内に記憶されている患者の患者情報との一致を判断するように構成したが、患者情報対応付け処理はこれに限定されない。例えば、いずれかのクライアント機の画像取込みボタン81が押されている場合には、患者IDの付与の有無を判断することなく当該クライアント機で選択・指定されている患者の患者情報と画像データとを対応付けるように構成してもよい。
このように構成することにより、CRカセッテを用いた撮影が多い場合や、DICOM規格対応の画像生成装置2を用いていても患者IDの付与を行わずに画像データの送信を行うことが多い場合、クライアント機が少なく、いちいち患者IDを確認しなくても画像データと患者情報との対応付けに誤りが生じるおそれが少ない場合等、施設の事情に応じて処理の簡素化を図ることができる。
なお、本実施形態においては、CR読取装置2dには患者情報を入力する入力手段が設けられていない場合を例としたが、CR読取装置2dにも患者情報を入力する入力手段を設けてもよい。
また、本実施形態では、患者情報が対応付けられた画像データを医用画像管理装置3の画像DB管理部38に記憶させるようにしたが、画像データを記憶する記憶手段はこれに限定されない。例えば、外部の記憶装置や着脱可能な記憶手段に記憶させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、医用画像管理装置3として、1台のサーバ兼用機3aに2台の参照用機3b,3cが接続されている構成のものを例としているが、医用画像管理装置3の構成はこれに限定されない。例えば、参照用機がサーバ兼用機3aに3台以上接続されている構成としてもよい。
また、サーバ兼用機3a及び参照用機3b,3cの配置は、図7に示したものに限定されず、例えば、参照用機3b,3cのうちの1台は受付に設置されていてもよい。この場合、参照用機3b,3cが受付装置4を兼ねてもよい。また、各画像生成装置2に対応してそれぞれ1台ずつ医用画像管理装置3が設置されていてもよい。
その他、本発明が上記実施形態に限定されず、適宜変更可能であるのは勿論である。
[第2の実施形態]
次に、図16を参照しつつ、本発明に係る医用画像管理装置の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態は、患者指定解除処理のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、医用画像管理装置は、第1の実施形態と同様、サーバ兼用機3aとこれと接続される参照用機3b等とからなっている。サーバ兼用機3a及び参照用機3bは制御部、表示部、通信部等を備えるコンピュータである。
本実施形態において、医用画像管理装置の制御部は、他のクライアント機から指定解除要求が送信されたときに、自身の稼働状況を判断する稼動状況判断手段として機能し、制御部は、稼動状況の判断結果に応じて、患者の指定解除を行う。具体的には、指定解除要求が送信されると、制御部は、自機が、一定時間何も操作されていないかどうかを判断し、一定時間何も操作されていない場合には、当該指定解除要求に応じて患者の指定解除を行う。また、一定時間内に操作が行われていた場合には、指定解除要求の送信元のクライアント機に対して患者の指定解除ができない旨のメッセージを送信するようになっている。なお、どの程度の時間を「一定時間」とするかについては、予めデフォルトで定められていてもよいし、ユーザが任意に設定してもよい。
患者の指定解除ができない旨のメッセージを受信したときは、制御部は、その旨を示すメッセージ画面を表示部に表示させる。
なお、その他の構成は、第1の実施形態で示したものと同様であるため、その説明を省略する。
また、医用画像管理装置が設置される施設内における患者の診察の流れ、患者情報対応付け処理は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
次に、本実施形態における患者指定解除処理について図16を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、参照用機3bにおいて患者の指定がされている場合に、これをサーバ兼用機3aからの患者の指定解除要求に応じて解除する場合を例として説明する。
図16に示すように、サーバ兼用機3aの制御部は、患者の指定を行っているクライアント機(本実施形態では参照用機3b)に対し、通信部を介して指定解除要求を送信する(ステップS121)。
参照用機3bが指定解除要求を受信すると(ステップS122)、参照用機3bの制御部は、自機が、一定時間何も操作されていないか否かを判断する(ステップS123)。そして、一定時間何も操作されていない場合(ステップS123:YES)には、当該指定解除要求に応じて患者の指定解除を行い(ステップS124)、当該指定解除要求の送信元であるクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)を示す情報を表示部に表示させる(ステップS125)。なお、参照用機3bにおいて患者の指定解除が行われた場合、以降の処理は第1の実施形態で説明したものと同様であるため、その説明を省略する。
他方、一定時間内に自機についての操作が行われている場合(ステップS123:NO)には、参照用機3bの制御部は、指定解除要求の送信元のクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)に対して患者の指定解除ができない旨のメッセージを送信する(ステップS126)。
参照用機3bから患者の指定解除ができない旨のメッセージを受信すると(ステップS127)、指定解除要求を送信したクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)の制御部は、その旨を示すメッセージ画面を表示部に表示させる(ステップS128)。
以上のように、本実施形態によれば、他の医用画像管理装置(本実施形態では、サーバ兼用機3a)から患者の指定解除要求があった場合に、患者の指定を行ったまま、長時間何も操作されていない等、自機(本実施形態では、参照用機3b)の稼働状況に応じて、当該医用画像管理装置(参照用機3b)における患者の指定を解除する。このため、患者の指定を行っている医用画像管理装置(参照用機3b)のユーザが、画像データの取り込みが完了したにも拘らず患者の指定解除を忘れていたような場合に、その指定を解除して、別の医用画像管理装置(サーバ兼用機3a)による患者の指定を可能とすることができる。
なお、本実施形態では、制御部31が患者の指定解除を行うか否かを決定する際に判断する稼働状況として、自機の操作が一定時間行われていないか否かを判断するようにしたが、制御部31が判断する稼動状態は、これに限定されない。
例えば、取り込みを行う画像データの枚数が予め決まっている場合等であれば、当該枚数分の画像データを取り込み終わっているか否かを判断し、取り込み終わっていれば患者の指定解除を行うようにしてもよい。
なお、その他、本発明が本実施形態に限られないことは、第1の実施形態と同様である。
[第3の実施形態]
次に、図17から図19を参照しつつ、本発明に係る医用画像管理装置の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態は、患者指定解除処理のみが第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、医用画像管理装置は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様、サーバ兼用機3aとこれと接続される参照用機3b等とからなっている。サーバ兼用機3a及び参照用機3bは制御部、入力部、表示部、通信部等を備えるコンピュータである。
本実施形態では、他のクライアント機から指定解除要求が送信されたときに、制御部は、指定解除要求を受信した旨のメッセージ画面を表示部に表示させ、ユーザに患者の指定解除を行うか否かの回答を促すようになっている。
例えば、クライアント機でCRの画像取込みボタンが押されることにより患者の指定がなされている場合には、図17に示すようなメッセージ画面15が表示される。
メッセージ画面15には、患者の指定解除の可否を入力するOKボタン16とNOボタン17とが設けられており、いずれかのボタン16,17が押されると(画面上のボタン16,17をマウス等の入力部で操作すると)、各ボタン16,17に応じた信号が制御部に出力される。
このように、本実施形態では、表示部のメッセージ画面15において、OKボタン16又はNOボタン17が押されることにより、患者の指定解除の可否を入力することができるようになっており、メッセージ画面15と入力部により可否入力手段が構成されている。
そして、指定解除要求を受信した側のクライアント機の制御部は、このメッセージ画面15において、OKボタン16、NOボタン17のいずれが押されたかの回答に応じて、患者の指定解除を行うか否かを判断するようになっている。
患者の指定解除を行わないと判断した場合には、制御部は、指定解除要求の送信元のクライアント機に対して、患者の指定解除ができない旨のメッセージを送信する。
他のクライアント機から患者の指定解除ができない旨のメッセージを受信した場合には、受信側のクライアント機の制御部は、例えば図18に示すような、OKボタン19を備えるメッセージ画面18を表示部に表示させるようになっている。
なお、その他の構成は、第1の実施形態で示したものと同様であるため、その説明を省略する。
また、医用画像管理装置が設置される施設内における患者の診察の流れ、患者情報対応付け処理は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
次に、本実施形態における患者指定解除処理について図19を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、参照用機3bにおいて患者の指定がされている場合に、サーバ兼用機3aから患者の指定解除要求に応じて解除する場合を例として説明する。
図19に示すように、サーバ兼用機3aの制御部は、患者の指定を行っているクライアント機(本実施形態では参照用機3b)に対し、通信部を介して指定解除要求を送信する(ステップS131)。
参照用機3bが指定解除要求を受信すると(ステップS132)、参照用機3bの制御部は、表示部に患者の指定解除要求を受信した旨のメッセージ画面15を表示させる(ステップS133)。そして、制御部は、メッセージ画面15を介してユーザによる入力があったか否かを判断する(ステップS134)。ユーザによる入力がない場合(ステップS134:NO)には、制御部は、さらに自機が、一定時間何も操作されていないかを判断する(ステップS135)。そして、一定時間何も操作されていない場合(ステップS135:YES)には、当該指定解除要求に応じて患者の指定解除を行い(ステップS136)、当該指定解除要求の送信元であるクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機)を示す情報を表示部に表示させる(ステップS137)。なお、参照用機3bにおいて患者の指定解除が行われた場合、以降の処理は第1の実施形態で説明したものと同様であるため、その説明を省略する。
他方、メッセージ画面15を介してユーザによる入力があった場合(ステップS134:YES)又は、メッセージ画面15からの入力はないが一定時間内に自機について何らかの操作が行われている場合(ステップS135:NO)には、参照用機3bの制御部は、メッセージ画面15を介してYESボタン17が操作されたかをさらに判断する(ステップS138)。YESボタン17が操作された場合(ステップS138:YES)には、患者指定を解除し(ステップS136)、当該指定解除要求の送信元であるクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)を示す情報を表示部に表示させる(ステップS137)。
YESボタン17が操作されない場合(ステップS138:NO)には、参照用機3bの制御部は、指定解除要求の送信元のクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)に対して患者の指定解除ができない旨のメッセージを送信する(ステップS139)。
参照用機3bから患者の指定解除ができない旨のメッセージを受信すると(ステップS140)、指定解除要求を送信したクライアント機(本実施形態ではサーバ兼用機3a)の制御部は、患者の指定解除ができない旨のメッセージ画面18を表示部に表示させる(ステップS141)。
以上のように、本実施形態によれば、他の医用画像管理装置3から指定解除要求が送信された場合、表示部に表示されるメッセージ画面15でOKボタン16が押された場合にのみ患者の指定解除を行うので、画像の取り込みに時間がかかっている場合や、一連のシリーズで画像データを取り込んでいる場合等、途中で患者の指定解除を行いたくない場合には、指定解除要求を拒否することができ、事情に応じた対応を行うことができる。
なお、本実施形態では、他の医用画像管理装置3から指定解除要求が送信された場合、表示部にメッセージ画面15を表示するようにしたが、患者の指定解除の可否を入力する可否入力手段はここに例示したものに限定されない。
例えば、医用画像管理装置3からの指定解除要求を、患者の指定を行っているクライアント機のユーザの携帯端末等に送信し、当該携帯端末等から患者の指定解除の可否を入力させるようにしてもよい。この場合には、携帯端末等の入力部が可否入力手段として機能する。
表示部に表示されるメッセージ画面15は、ここに例示したものに限定されず、例えば、指定解除要求の送信元のクライアント機で予定されている画像データの取り込み枚数や内容、予定される所要時間等を合わせて表示させたり、画像データの取り込み後、元の患者指定状態を回復させる旨を表示させたりしてもよい。
なお、その他、本発明が本実施形態に限られないことは、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
本実施形態における小規模診断システムの全体構成例を示す図である。 図1に示す小規模診断システムを構成する主な装置間での画像データの流れを模式的に示す説明図である。 図1に示す小規模診断システムに適用される医用画像管理装置3の機能的構成を示す要部ブロック図である。 図3の表示部に表示される患者情報リスト画面の一例を示す図である。 図3の表示部に表示される患者表示画面の一例を示す図である。 図5の患者表示画面の一例を示す図である。 本実施形態におけるサーバ兼用機及び参照用機の設置例を示す説明図である。 図3の制御部により実行される患者情報対応付け処理を示すフローチャートである。 図8の患者情報対応付け処理のうち、処理Aの内容を示すフローチャートである。 図8の患者情報対応付け処理のうち、処理Cの内容を示すフローチャートである。 図8の患者情報対応付け処理のうち、処理Eの内容を示すフローチャートである。 図8の患者情報対応付け処理のうち、処理Gの内容を示すフローチャートである。 図8の患者情報対応付け処理のうち、処理Iの内容を示すフローチャートである。 図3の制御部により実行される患者指定解除処理を示すフローチャートである。 図3の制御部により実行される患者指定解除処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における患者指定解除処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態において表示部に表示されるメッセージ画面の一例である。 第3の実施形態において表示部に表示されるメッセージ画面の一例である。 第3の実施形態における患者指定解除処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 小規模診断システム
2 画像生成装置
2a 超音波診断装置
2b 内視鏡
2c 心電図記録装置
2d CR読取装置
3 医用画像管理装置
3a サーバ兼用機
3b 参照用機
3c 参照用機
4 受付装置
5 ネットワーク
15 メッセージ画面
21 変換装置
31 制御部
32 記憶部
33 入力部
34 表示部
341 患者情報リスト画面
342 患者表示画面
35 通信部
36 I/F
38 画像DB管理部
38a 確定画像領域
38b 未確定画像領域
40 バス

Claims (5)

  1. 複数の医用画像管理装置を備える医用画像管理システムであって、
    前記各医用画像管理装置は、
    患者に関する画像データを生成する画像生成装置とデータ送受信可能に接続され、
    診察すべき患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段と、
    前記患者情報記憶手段に記憶されている患者の中から前記画像データと対応付ける患者を指定する患者指定手段と、
    前記画像生成装置から送信された画像データを前記患者指定手段により指定された患者の患者情報と対応付ける対応付け手段と、
    他の前記医用画像管理装置に対して、患者の指定の解除を求める指定解除要求を送信する解除要求送信手段と、
    他の前記医用画像管理装置の前記解除要求送信手段により前記指定解除要求が送信された際に前記患者指定手段による患者の指定を解除するための指定解除手段と、を備えていることを特徴とする医用画像管理システム。
  2. 前記医用画像管理装置は、他の前記医用画像管理装置の前記解除要求送信手段より前記指定解除要求が送信されたときに自身の稼働状況を判断する稼動状況判断手段を備え、
    前記指定解除手段は、前記稼動状況判断手段による判断結果に応じて、患者の指定解除を行うことを特徴とする請求項1に記載の医用画像管理システム。
  3. 前記医用画像管理装置は、他の前記医用画像管理装置の前記解除要求送信手段より前記指定解除要求が送信されたときに患者の指定解除の可否を入力する可否入力手段を備え、
    前記指定解除手段は、前記可否入力手段の入力結果に応じて、患者の指定解除を行うことを特徴とする請求項1に記載の医用画像管理システム。
  4. 前記医用画像管理装置は、前記指定解除要求に応じて患者の指定解除が行われた際に、当該指定解除がいずれの前記医用画像管理装置からの指定解除要求によるものであるかを表示する表示手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の医用画像管理システム。
  5. 前記医用画像管理装置は、前記指定解除要求の送信先である他の前記医用画像管理装置において患者の指定解除が行われた後、再度もとの患者指定を回復させる指定回復指示を送信する回復指示送信手段と、
    他の前記医用画像管理装置の前記回復指示送信手段から前記回復指示が送信されたときに、もとの患者指定状態を回復させる指定回復手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の医用画像管理システム。
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